四半期報告書-第154期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/02/08 9:08
【資料】
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【項目】
32項目
(1) 経営成績等
① 財政状態
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は7,186億7百万円で、前連結会計年度末と比べて71億43百万円増加しました。流動資産は、主に現金及び預金の増加と余資運用の有価証券の減少により前連結会計年度末より126億51百万円多い3,921億55百万円となりました。固定資産は、主に無形固定資産の償却により前連結会計年度末より55億7百万円少ない3,264億51百万円となりました。
負債合計は851億69百万円で、前連結会計年度末と比べて214億53百万円減少しました。流動負債は、前連結会計年度末より42百万円多い726億8百万円となりました。固定負債は、主に社債(転換社債型新株予約権付社債)の転換及び1年内償還予定の社債への振替により、前連結会計年度末より214億96百万円減少し、125億60百万円となりました。
純資産合計は6,334億38百万円で、前連結会計年度末と比べて285億97百万円増加しました。株主資本は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上及び配当金の支払並びに自己株式の取得の結果、前連結会計年度末より332億72百万円多い6,125億29百万円となりました。その他の包括利益累計額は、主として為替の影響による為替換算調整勘定の減少により、前連結会計年度末より56億14百万円少ない159億75百万円となりました。また、新株予約権は5億27百万円、非支配株主持分は前連結会計年度末より9億39百万円増加し44億6百万円となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
② 経営成績
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高2,652億42百万円、営業利益974億23百万円、経常利益1,156億49百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益943億44百万円となりました。
売上高につきましては、国内医療用医薬品市場において、戦略品であるサインバルタ、インチュニブ、スインプロイクは順調に売上高を拡大しました。また、第3四半期に入り、抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザの売上が大幅に増加しました。一方、クレストールとイルベタンの後発品参入の影響は第3四半期に入り緩やかになったものの、第2四半期連結累計期間までの影響が大きく、国内医療用医薬品全体では前年同期比18.5%の減収となりました。海外子会社及び輸出の売上高につきましては、米国において、オーソライズド・ジェネリックの売上減少に伴うロイヤリティー収入が減少しましたが、パデュー社とのSymproicの共同販売活動に関する業務提携の解消に伴い一時金を受領したことにより、前年同期比26.6%の増収となりました。ロイヤリティー収入につきましては、ヴィーブ社による抗HIV薬テビケイ及びトリーメクのグローバル販売の順調な拡大を受け、ヴィーブ社からのロイヤリティー収入が増大するとともに、抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザのグローバル開発と米国における承認に伴うマイルストン収入をロシュ社より受領したことにより、前年同期比16.4%の増収となりました。
利益面では、主に前述のロイヤリティー収入の増加により、売上総利益は前年同期比8.8%増加しました。営業利益につきましては、戦略的事業投資に伴う研究開発費の増加により、販売費及び一般管理費が前年同期比9.4%の増加となりましたが、売上総利益の増加により、前年同期比8.1%の増益となりました。経常利益につきましては、ヴィーブ社からの受取配当金の増加により、前年同期比9.7%の増益となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、前年同期比18.3%の増益となりました。なお、当第3四半期連結累計期間において、C&O社の南京工場の売却及び投資有価証券の売却に伴う特別利益を計上しております。また、2018年6月に発生した大阪府北部を震源とする地震に伴う損失を特別損失に計上しております。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、529億84百万円となり、売上高に対する比率は20.0%となりました。