有価証券報告書-第76期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、物価高を受けて個人消費が伸び悩むほか、海外経済の減速に伴う輸出の停滞など経済の回復ペースは緩やかなものとなりました。
世界経済については、欧米を中心に急速な金融引締めによる金利上昇の影響と、中国における不動産市場や民間投資の停滞により、景気減速局面が続きました。
このような状況の下、当社は精密機器事業を中心に市場需要を丹念に取込み、年度後半からの需要回復を前提に活動いたしましたが、景気減速を背景とした市況回復の遅れが続き、年間を通して厳しい状況が続きました。
また、従業員の処遇改善や部材高騰等のコスト上昇を、合理化と販売価格の適正化等による利鞘の確保により吸収に努めましたが、売上減少の影響が大きく前年比で大幅な減益となりました。
医療機器事業が展開する主力のヘルスケア部門については、国内市場向けは依然として少子高齢化に伴う市場縮小の傾向が続いており、取扱いアイテムの構成見直しと製造コストの削減による採算強化に取り組んでおりましたが、生産販売体制や新規設備の見直しと共に、設計や製造工程の再構築を通じた「ものづくり力」の強化に取り組み、徐々に成果が出てまいりました。
精密機器事業においては、国内外の製造関連企業を中心とした顧客ニーズに対応すべく、ハイレベルな製品開発、新たな非対面営業による提案営業の試み、QCDの強化に取り組んでおりますが、主力市場の需要低迷が想定以上に長期化し、売上面で苦戦した1年となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、7,508百万円と前年同期と比べ577百万円(△7.1%)の減少となりました。
また、利益面につきましては、生産合理化と投資計画の見直しや諸経費の節減と共に販売価格適正化に継続的に取り組みましたが、売上高減少の影響が大きく、営業利益は439百万円と前年同期と比べ321百万円(△42.2%)の減益、経常利益は382百万円と前年同期と比べ347百万円(△47.7%)の減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は289百万円と前年同期と比べ227百万円(△44.0%)の減益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント損益は、営業利益又は営業損失に基づいております。
医療機器事業
主力のヘルスケア部門については、国内市場においては採算を重視した製品・商品ラインナップの絞り込みと販売チャネル選択に注力いたしました。また、海外市場向けには前期比で出荷数が大幅に増加したほか、円安に伴う円ベースでの販売増加効果も売上底上げの要因となりました。
新素材コンドームSKYNの売上やメディカル製品の売上も堅調に推移いたしました。
利益面ではヘルスケア事業における不採算製品の見直し、販売費節減への継続的な取組みに加えて、生産効率等の改善に向けた取組みの効果が徐々に発揮されてきており、採算が大幅に改善しました。
また、メディカル製品につきましては、労務費の上昇や原料切替に伴う生産コストの上昇を生産効率化で吸収しきれませんでしたが、子会社の不二ライフの業績が好調に推移したことがセグメント利益を押し上げ、前期比増益となりました。
この結果、売上高は2,367百万円と前年同期と比べ44百万円(1.9%)の増加となりました。
セグメント利益は、5年ぶりに黒字を計上し、8百万円(前年同期は103百万円の損失)となりました。
精密機器事業
精密機器事業は一般産業機械市場の需要低迷が想定以上に長期化したことや欧州市場の景気回復の遅れや中国市場の景気減速が影響し、一部の取引先業種で在庫調整が発生したこと等が重なり、大幅な減収となりました。
労務費の上昇や部材等のコスト上昇を生産の合理化と販売価格の適正化により吸収し、原価コントロールに努めましたが、売上減少の影響が大きく、販売費を含めた利益率の下押し要因となりました。
この結果、売上高は4,168百万円と前年同期と比べ942百万円(△18.4%)の減少となりました。
セグメント利益は、831百万円と前年同期と比べ391百万円(△32.0%)の減益となりました。
SP事業
主力取引先に対して企画商品を中心にバルーンの販売が好調に推移いたしました。
この結果、売上高は735百万円と前年同期と比べ320百万円(77.4%)の増加となりました。
セグメント利益は、商品構成比の変更等に伴い計画比でコストが膨らみましたが、36百万円と前年同期と比べて19百万円(122.1%)の増益となりました。
食品容器事業
海外向け販売が伸びず、売上計画を下回ったことにより、売上高は236百万円と前年同期と比べ0.2百万円(△0.1%)の減少となりました。
セグメント利益は、労務費の上昇や原料切替に伴う生産コストの上昇を販売増加や生産効率化で吸収できず、29百万円と前年同期と比べ39百万円(△57.1%)の減益となりました。
生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
② 仕入実績
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 当連結会計年度のSP事業におきまして、仕入実績が著しく増加しました。
これは、市場の回復による大口顧客向け定期商品及び新商品の売上が好調だったことによります。
③ 受注実績
(注) 精密機器事業の一部についてのみ受注生産を行っており、他の精密機器事業及び他のセグメント事業について
は見込み生産を行っております。
④ 販売実績
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当連結会計年度のSP事業におきまして、販売実績が著しく増加しました。
これは、市場の回復による大口顧客向け定期商品及び新商品の売上が好調だったことによります。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
4 当連結会計年度について、当該割合が100分の10未満の相手先は記載を省略しております。
(2)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、6,318百万円で前年比65百万円増加しました。主な増加要因は、商品及び製品の90百万円、仕掛品の207百万円などであり、主な減少要因は、現金及び預金の241百万円、受取手形及び売掛金の113百万円などであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、5,002百万円で前年比212百万円減少しました。主な要因は、建物及び構築物の133百万円、機械装置及び運搬具の53百万円、リース資産の53百万円の減少などであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、4,819百万円で前年比233百万円減少しました。主な要因は、短期借入金の105百万円、未払法人税等の100百万円の減少などであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、2,649百万円で前年比195百万円減少しました。主な要因は、長期借入金の81百万円、リース債務の94百万円の減少などであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、3,857百万円で前年比280百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金の226百万円の増加などであります。この結果、自己資本比率は34.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,365百万円と前年同期と比べ
242百万円(△15.1%)の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、210百万円の収入(前年同期は771百万円の収入)となりました。
資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益375百万円、売上債権の減少額95百万円などであり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額328百万円、仕入債務の減少額82百万円などであります。棚卸資産の増加は、取引先の在庫調整および部材高騰と円安による在庫単価上昇の影響によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、122百万円の支出(前年同期は75百万円の支出)となりました。
資金の主な減少要因は、有形固定資産の取得87百万円であります。これは主に精密機器事業における販売管理システムの更新および工場設備の更新によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、346百万円の支出(前年同期は675百万円の支出)となりました。
資金の主な増加要因は、長期借入れによる収入300百万円などであり、主な減少要因は、長期借入金の返済341百万円、短期借入金の返済105百万円、リース債務の返済93百万円などであります。営業活動によるキャッシュ・フローを設備投資、有利子負債の削減、内部留保、株主還元にバランス良く配分する方針に基づき活動し、財務体質の強化に努めております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。運転資金等の短期の資金需要につきましては自己資金に加えて35億円のコミットメントライン契約により機動的な調達を確保しております。設備投資等の長期資金需要につきましては、資金需要の期間及び目的を勘案し、金融機関からの長期借入やリース等の選択肢から最適な調達方法を検討して対応しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定については過去の実績等に基づいて合理的に判断しておりますが、実際の結果は異なる可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、物価高を受けて個人消費が伸び悩むほか、海外経済の減速に伴う輸出の停滞など経済の回復ペースは緩やかなものとなりました。
世界経済については、欧米を中心に急速な金融引締めによる金利上昇の影響と、中国における不動産市場や民間投資の停滞により、景気減速局面が続きました。
このような状況の下、当社は精密機器事業を中心に市場需要を丹念に取込み、年度後半からの需要回復を前提に活動いたしましたが、景気減速を背景とした市況回復の遅れが続き、年間を通して厳しい状況が続きました。
また、従業員の処遇改善や部材高騰等のコスト上昇を、合理化と販売価格の適正化等による利鞘の確保により吸収に努めましたが、売上減少の影響が大きく前年比で大幅な減益となりました。
医療機器事業が展開する主力のヘルスケア部門については、国内市場向けは依然として少子高齢化に伴う市場縮小の傾向が続いており、取扱いアイテムの構成見直しと製造コストの削減による採算強化に取り組んでおりましたが、生産販売体制や新規設備の見直しと共に、設計や製造工程の再構築を通じた「ものづくり力」の強化に取り組み、徐々に成果が出てまいりました。
精密機器事業においては、国内外の製造関連企業を中心とした顧客ニーズに対応すべく、ハイレベルな製品開発、新たな非対面営業による提案営業の試み、QCDの強化に取り組んでおりますが、主力市場の需要低迷が想定以上に長期化し、売上面で苦戦した1年となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、7,508百万円と前年同期と比べ577百万円(△7.1%)の減少となりました。
また、利益面につきましては、生産合理化と投資計画の見直しや諸経費の節減と共に販売価格適正化に継続的に取り組みましたが、売上高減少の影響が大きく、営業利益は439百万円と前年同期と比べ321百万円(△42.2%)の減益、経常利益は382百万円と前年同期と比べ347百万円(△47.7%)の減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は289百万円と前年同期と比べ227百万円(△44.0%)の減益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント損益は、営業利益又は営業損失に基づいております。
医療機器事業
主力のヘルスケア部門については、国内市場においては採算を重視した製品・商品ラインナップの絞り込みと販売チャネル選択に注力いたしました。また、海外市場向けには前期比で出荷数が大幅に増加したほか、円安に伴う円ベースでの販売増加効果も売上底上げの要因となりました。
新素材コンドームSKYNの売上やメディカル製品の売上も堅調に推移いたしました。
利益面ではヘルスケア事業における不採算製品の見直し、販売費節減への継続的な取組みに加えて、生産効率等の改善に向けた取組みの効果が徐々に発揮されてきており、採算が大幅に改善しました。
また、メディカル製品につきましては、労務費の上昇や原料切替に伴う生産コストの上昇を生産効率化で吸収しきれませんでしたが、子会社の不二ライフの業績が好調に推移したことがセグメント利益を押し上げ、前期比増益となりました。
この結果、売上高は2,367百万円と前年同期と比べ44百万円(1.9%)の増加となりました。
セグメント利益は、5年ぶりに黒字を計上し、8百万円(前年同期は103百万円の損失)となりました。
精密機器事業
精密機器事業は一般産業機械市場の需要低迷が想定以上に長期化したことや欧州市場の景気回復の遅れや中国市場の景気減速が影響し、一部の取引先業種で在庫調整が発生したこと等が重なり、大幅な減収となりました。
労務費の上昇や部材等のコスト上昇を生産の合理化と販売価格の適正化により吸収し、原価コントロールに努めましたが、売上減少の影響が大きく、販売費を含めた利益率の下押し要因となりました。
この結果、売上高は4,168百万円と前年同期と比べ942百万円(△18.4%)の減少となりました。
セグメント利益は、831百万円と前年同期と比べ391百万円(△32.0%)の減益となりました。
SP事業
主力取引先に対して企画商品を中心にバルーンの販売が好調に推移いたしました。
この結果、売上高は735百万円と前年同期と比べ320百万円(77.4%)の増加となりました。
セグメント利益は、商品構成比の変更等に伴い計画比でコストが膨らみましたが、36百万円と前年同期と比べて19百万円(122.1%)の増益となりました。
食品容器事業
海外向け販売が伸びず、売上計画を下回ったことにより、売上高は236百万円と前年同期と比べ0.2百万円(△0.1%)の減少となりました。
セグメント利益は、労務費の上昇や原料切替に伴う生産コストの上昇を販売増加や生産効率化で吸収できず、29百万円と前年同期と比べ39百万円(△57.1%)の減益となりました。
生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
医療機器事業 | 1,116,176 | 6.7 |
精密機器事業 | 4,112,116 | △17.6 |
食品容器事業 | 187,848 | △8.2 |
計 | 5,416,141 | △13.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
② 仕入実績
セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
医療機器事業 | 954,646 | △9.8 |
精密機器事業 | 28,137 | △57.0 |
SP事業 | 481,230 | 68.5 |
食品容器事業 | 13,684 | 13.6 |
計 | 1,477,699 | 3.9 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 当連結会計年度のSP事業におきまして、仕入実績が著しく増加しました。
これは、市場の回復による大口顧客向け定期商品及び新商品の売上が好調だったことによります。
③ 受注実績
セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
精密機器事業 | 3,311,562 | △23.3 | 720,910 | △17.6 |
計 | 3,311,562 | △23.3 | 720,910 | △17.6 |
(注) 精密機器事業の一部についてのみ受注生産を行っており、他の精密機器事業及び他のセグメント事業について
は見込み生産を行っております。
④ 販売実績
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
医療機器事業 | 2,367,054 | 1.9 |
精密機器事業 | 4,168,915 | △18.4 |
SP事業 | 735,208 | 77.4 |
食品容器事業 | 236,937 | △0.1 |
計 | 7,508,117 | △7.1 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当連結会計年度のSP事業におきまして、販売実績が著しく増加しました。
これは、市場の回復による大口顧客向け定期商品及び新商品の売上が好調だったことによります。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
株式会社テック | 864,041 | 10.7 | 828,434 | 11.0 |
ピップ株式会社 | 918,014 | 11.4 | 813,653 | 10.8 |
ダイドー株式会社 | 1,082,332 | 13.4 | - | - |
4 当連結会計年度について、当該割合が100分の10未満の相手先は記載を省略しております。
(2)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、6,318百万円で前年比65百万円増加しました。主な増加要因は、商品及び製品の90百万円、仕掛品の207百万円などであり、主な減少要因は、現金及び預金の241百万円、受取手形及び売掛金の113百万円などであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、5,002百万円で前年比212百万円減少しました。主な要因は、建物及び構築物の133百万円、機械装置及び運搬具の53百万円、リース資産の53百万円の減少などであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、4,819百万円で前年比233百万円減少しました。主な要因は、短期借入金の105百万円、未払法人税等の100百万円の減少などであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、2,649百万円で前年比195百万円減少しました。主な要因は、長期借入金の81百万円、リース債務の94百万円の減少などであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、3,857百万円で前年比280百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金の226百万円の増加などであります。この結果、自己資本比率は34.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,365百万円と前年同期と比べ
242百万円(△15.1%)の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、210百万円の収入(前年同期は771百万円の収入)となりました。
資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益375百万円、売上債権の減少額95百万円などであり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額328百万円、仕入債務の減少額82百万円などであります。棚卸資産の増加は、取引先の在庫調整および部材高騰と円安による在庫単価上昇の影響によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、122百万円の支出(前年同期は75百万円の支出)となりました。
資金の主な減少要因は、有形固定資産の取得87百万円であります。これは主に精密機器事業における販売管理システムの更新および工場設備の更新によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、346百万円の支出(前年同期は675百万円の支出)となりました。
資金の主な増加要因は、長期借入れによる収入300百万円などであり、主な減少要因は、長期借入金の返済341百万円、短期借入金の返済105百万円、リース債務の返済93百万円などであります。営業活動によるキャッシュ・フローを設備投資、有利子負債の削減、内部留保、株主還元にバランス良く配分する方針に基づき活動し、財務体質の強化に努めております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。運転資金等の短期の資金需要につきましては自己資金に加えて35億円のコミットメントライン契約により機動的な調達を確保しております。設備投資等の長期資金需要につきましては、資金需要の期間及び目的を勘案し、金融機関からの長期借入やリース等の選択肢から最適な調達方法を検討して対応しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定については過去の実績等に基づいて合理的に判断しておりますが、実際の結果は異なる可能性があります。