四半期報告書-第73期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/08/07 9:21
【資料】
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【項目】
33項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により急速に悪化した後、緊急事態宣言の解除を受けて若干持ち直してはいるものの、依然として不安定な状況となっています。世界経済も同様に新型コロナウイルスの感染動向により、感染対策として経済活動に再制限が課せられる可能性もあり、先行き不透明な状況が続いております。 かかる状況は、中核事業である医療機器事業および精密機器事業の市場環境に影響し、当第1四半期連結累計期間の売上高は、16億6千1百万円と前年同四半期に比べ2億5千万円(△13.1%)の減少となりました。
利益面では、主に販管費等の削減を進めたことにより、営業利益は6千1百万円と前年同四半期に比べ2千1百万円(54.3%)の増益、経常利益は4千6百万円と前年同四半期に比べ2千5百万円(122.0%)の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は3千6百万円と前年同四半期に比べ1千9百万円(118.7%)の増益となりました。
各セグメントの業績は次に示すとおりであります。なお、セグメント損益は、営業利益または営業損失に基づいております。
① 医療機器事業
主力のコンドームは、国内市場においては、商品の認知度向上を狙いにWeb広告や販促企画を展開し、大型小売店や大手ネット販売を中心とした販路開拓に継続的に注力しました。消費の減少傾向、価格の二極化、新素材製品のシェア上昇により厳しい状況が続くものの、新素材コンドームSKYNの定番化、ネット販売の伸長により売上は堅持いたしました。また海外市場においては、特に中国市場における需要後退を受け、販売が減少しました。 超音波診断装置等のプローブカバー(感染予防製品)、内視鏡用医療バルーンを中心としたメディカル製品については、新型コロナウイルス感染症拡大による一般診療需要の急減や海外向け需要の低迷が売上に影響しました。 この結果、売上高は5億4千8百万円と前年同四半期に比べ7千2百万円(△11.7%)の減少となりました。
セグメント損益は、売上減少に加えて競争激化に伴う利鞘の縮小、栃木千塚工場の竣工に伴う償却負担増加もあり2千7百万円の損失(前年同四半期は2千9百万円の損失)となりました。
② 精密機器事業
主力のショックアブソーバ及びロータリーダンパーは、経済活動の停滞を受けた取引先の在庫調整や減産の影響を受けながらも、変動を最小限に抑えて推移いたしました。国内市場では取引市場毎に減速感に差がでており、一部の住宅設備市場では比較的堅調な受注が続きましたが、家電、複合機、一般産業機械、建機市場等における受注は停滞いたしました。海外市場では総体的に出荷調整が顕在化しており、販売計画を下回りました。 この結果、売上高は、10億円と前年同四半期と比べ1億4千4百万円(△12.6%)の減少となりました。
セグメント利益は、経費コントロールが奏功したこともあり、1億8千5百万円と前年同四半期と比べ0百万円(0.2%)の増益となりました。
③ SP事業
主力のゴム風船が主体となる販促用品市場は、新型コロナウイルス感染症対策を受けたイベントの中止や取引先の休業等が影響し、売上高は5千6百万円と前年同四半期に比べ4千6百万円(△45.3%)の減少となりました。
セグメント損益は、8百万円の損失(前年同四半期は0百万円の損失)となりました。
④ 食品容器事業
食品容器などの商材受注が順調に推移し、売上高は5千6百万円と前年同四半期に比べ1千2百万円(29.9%)の増加となりました。
セグメント利益は、2千2百万円と前年同四半期と比べ1千5百万円(214.2%)の増益となりました。
当第1四半期連結会計期間の総資産は、127億2千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ6千8百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の1億8千万円、商品及び製品の8千7百万円の増加、および受取手形及び売掛金の1億9百万円の減少などであります。 負債総額は96億2百万円となり、前連結会計年度末と比べ6千万円増加しました。主な要因は、短期借入金の1億7千4百万円、賞与引当金の8千5百万円の増加、および長期借入金の1億3千5百万円の減少などであります。
純資産総額は31億2千6百万円となり、前連結会計年度末と比べ8百万円増加しました。主な要因は、その他有価証券評価差額金の9百万円の増加などであります。この結果、自己資本比率は24.6%となりました。
(2) 事実上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、5千5百万円であります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、生産実績に著しい減少がありました。これは医療機器事業におきまして、コンドームの主要輸出先である中国で在庫調整が発生したことに伴い、大幅な生産調整を行ったことが主な要因であります。