訂正有価証券報告書-第74期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/08/31 13:09
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、企業収益や雇用環境の改善が続く中で、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の保護主義台頭や北朝鮮情勢など地政学リスクの高まりにより、世界経済は先行き不透明な状態が続きました。
当社グループの主要需要先である国内建設用鋼材市場では、建築・土木分野ともに需要は回復傾向にあり、製品出荷量は増加しました。製品価格については値上げを進めましたが、原材料である鉄スクラップ価格が高値圏で推移したことから、利益の源泉となる売買価格差(製品価格と原材料価格の差額)は縮小しました。またエネルギー費や副資材等の価格上昇により製造コストは大幅に増加しました。海外鉄鋼事業については、ベトナムにおいて、活発な経済成長を背景に、鋼材需要が堅調に伸びる中、生産・販売ともに好調に推移しました。米国においても、好調な経済環境の下で鋼材需要は堅調でした。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて22,652百万円(19.5%)増加し、138,702百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が15,520百万円、電子記録債権が4,193百万円、商品及び製品が6,884百万円それぞれ増加し、現金及び預金が3,377百万円減少したこと等によります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて2,435百万円(2.5%)減少し、95,855百万円となりました。これは、無形固定資産が490百万円増加し、機械装置及び運搬具が2,523百万円、建物及び構築物が653百万円それぞれ減少したこと等によります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて20,216百万円(9.4%)増加し、234,557百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて15,195百万円(30.4%)増加し、65,229百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が9,715百万円、短期借入金が5,399百万円それぞれ増加したこと等によります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて3,223百万円(18.3%)増加し、20,868百万円となりました。これは、長期借入金が3,393百万円増加し、繰延税金負債が126百万円減少したこと等によります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて18,419百万円(27.2%)増加し、86,097百万円となりました。なお、グループ全体の当連結会計年度末の借入金は、前期末から8,722百万円増加して49,579百万円となり、有利子負債自己資本比率(DEレシオ)は0.4となっております。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて1,797百万円(1.2%)増加し、148,460百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益3,483百万円、剰余金の配当1,304百万円、その他有価証券評価差額金の減少527百万円等によります。
この結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べて33円83銭増加し、3,225円85銭となりました。また、自己資本比率は、前連結会計年度末の64.6%から59.7%となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は前期対比45,264百万円(31.0%)増収の191,254百万円、連結営業利益は同3,712百万円(46.6%)減益の4,259百万円、連結経常利益は同3,850百万円(48.5%)減益の4,085百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同1,300百万円(27.2%)減益の3,483百万円となりました。
この結果、総資産事業利益率(ROA)は2.2%、純資産利益率(ROE)は2.5%となり、1株当たり当期純利益は80円31銭となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
国内鉄鋼事業
当事業部門については、国内建設鋼材需要が回復傾向にあることから、製品出荷量は前期対比2万トン増の168万トンとなりました。製品価格は値上げを進めた結果、前期対比トン当たり8.0千円上昇しましたが、鉄スクラップ価格は同8.8千円上昇したため、売買価格差は同0.8千円縮小しました。加えて、電力費を含むエネルギー費、また電極・耐火物・合金鉄など副資材等の価格が上昇したことにより、製造コストは大幅に増加しました。
以上の結果、売上高は前期対比15,305百万円(16.5%)増収の107,831百万円、営業利益は同4,025百万円(55.0%)減益の3,292百万円となりました。
海外鉄鋼事業
当事業部門については、ベトナムと米国にて鉄鋼事業を展開しております。
ベトナムでは、活発な経済成長を背景に、鋼材需要は引き続き堅調な伸びを示しており、南部拠点であるビナ・キョウエイ・スチール社(VKS社)と北部拠点であるキョウエイ・スチール・ベトナム社(KSVC社)の両社を合わせた製品出荷量は前期対比9万トン増の109万トンとなりました。特にVKS社は製鋼工程(上工程)がフル操業となり、生産・販売ともに好調に推移しました。米国では、堅調な鋼材需要の下、ビントン・スチール社(Vinton社)の製品出荷量は20万トンとなり、計画どおりの利益を計上しました。
以上の結果、売上高は前期対比30,218百万円(64.8%)増収の76,866百万円、営業利益は同425百万円(41.3%)増益の1,456百万円となりました。
環境リサイクル事業
当事業部門については、高単価な処理困難物案件の獲得に取り組みましたが、競合環境が厳しさを増しており、売上高は前期対比267百万円(4.1%)減収の6,237百万円、営業利益は同140百万円(13.9%)減益の866百万円となりました。
その他
子会社を通じた土木資材の販売及び保険代理店業等が対象です。売上高は前期対比7百万円(2.1%)増収の321百万円、営業利益は同35百万円増益(前期は10百万円の営業損失)の25百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて7,441百万円減少し、29,299百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローに関する要因分析は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益5,449百万円、当連結会計年度末において売上債権が増加したこと等による運転資金負担増18,969百万円の支出があり、更に、減価償却費等による非資金項目、その他による収入を加え、支出6,515百万円を計上しました。また、法人税等の支払額1,626百万円、利息及び配当金の受取額779百万円等により、最終的には8,634百万円の支出となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、定期預金の預入による支出18,929百万円、定期預金の払戻による収入15,675百万円、既存鉄鋼製造設備の維持更新や合理化投資、ベトナムの生産拠点の合理化投資のための有形固定資産の取得による支出5,282百万円等により、7,270百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、短期借入金の純増額6,080百万円、長期借入れによる収入6,760百万円、長期借入金の返済による支出3,060百万円、配当金の支払額1,305百万円等により、8,527百万円の収入となりました。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
国内鉄鋼事業(百万円)107,826138.8
海外鉄鋼事業(百万円)76,991196.0
環境リサイクル事業(百万円)6,320114.4
その他(百万円)383156.0
合計(百万円)191,521156.0

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当社グループの販売実績のうち、見込生産形態によるものが大半を占めるため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
国内鉄鋼事業(百万円)107,831116.5
海外鉄鋼事業(百万円)76,866164.8
環境リサイクル事業(百万円)6,23795.9
その他(百万円)321102.1
合計(百万円)191,254131.0

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
阪和興業株式会社18,42412.6222,06611.54
エムエム建材株式会社15,94210.9219,53510.21

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
主要な原材料価格及び販売価格の変動については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。但し、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「中長期経営ビジョン」において、経常利益200億円、総資産事業利益率(ROA)10%、純資産利益率(ROE)8%を目標として掲げておりますが、当連結会計年度においては経常利益は4,085百万円、総資産事業利益率(ROA)は2.2%、純資産利益率(ROE)は2.5%となっております。これに至った要因と今後の方針については下記のとおり分析・検討を行っております。
国内鉄鋼事業については、原材料である鉄スクラップの価格が大幅に上昇し、利益の源泉となる売買価格差(製品価格と原材料価格の差異)が前期対比縮小したことに加え、電力費をはじめとするエネルギー費、電極、耐火物、合金鉄などの副資材費が想定以上に上昇しました。鉄スクラップ価格の上昇に対しては製品価格の引き上げに努めましたが、原材料価格の上昇幅が上回る結果となりました。
海外鉄鋼事業については、ベトナム南部のVKS社の設備能力増強(平成27年)、北米のVinton社の買収(平成28年)により資産が増加しましたが、利益水準の向上については取り組みの途上であり、当連結会計年度においては資産の増加に見合う収益を上げるまでには至りませんでした。
以上により、経常利益、ROA、ROEとも低水準に留まりました。
今後の方針としては、国内鉄鋼事業における販売力・コスト競争力の強化と海外鉄鋼事業の収益力強化を軸に、利益水準の向上に努めてまいる所存です。
国内の建設用鋼材需要については、引き続き日本経済の緩やかな回復が期待されるなか、当面は堅調に推移するものと思われますが、中長期的には、国内の鋼材需要は減少するものと認識しています。そうした中で、今後も鉄スクラップ価格や製造コストは高水準で推移することが予想されますが、これらに対しては、電力や各種原材料の使用原単位削減を中心とした徹底的なコスト削減に取り組みつつ、製品販売価格の引き上げに努めます。
海外鉄鋼事業については、本年5月にベトナム北部のVIS社を子会社化し、海外鉄鋼事業における事業基盤、即ち成長の舞台は整ったと考えております。今後はこれらの収益力を強化し、利益水準の向上を目指します。特にベトナム北部については、VIS社とKSVC社との連携によって同国北中部市場でのプレゼンスの向上、シェア拡大を目指します。米国においては、先進国の安定した鋼材需要の下、Vinton社の生産能力増強、コスト競争力強化等により、収益力を強化してまいります。
環境リサイクル事業については、処理困難廃棄物の取扱量拡大、海外での事業展開の検討などにより質的強化を図り、利益水準の向上に努めます。
今後も引き続き「中長期経営ビジョン」の実現に向け、当社グループの力を結集し一丸となって取り組んでまいります。即ち、「国内鉄鋼市場での勝ち残り」「海外鉄鋼事業の推進」「環境リサイクル事業の拡大」を3つの柱とした成長戦略の推進、そして次代を担う人材の確保・育成・働きがい向上に向けた施策の実施により、当社グループの安定的成長を目指します。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは原材料である鉄スクラップ、合金鉄等の副資材の購入費用、その他製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
投資を目的とした資金需要は製造設備の更新等の設備投資、投資有価証券の購入等によるものであります。
当社グループは、原材料価格と製品販売価格の市況変動に対応可能な事業資金を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の投資資金は金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計期間における有利子負債の残高は50,088百万円となっております。
また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は29,299百万円となっております。

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