訂正有価証券報告書-第77期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2022/01/31 9:43
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【項目】
159項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて10,538百万円(6.6%)増加し、169,894百万円となりました。これは、現金及び預金が11,350百万円、原材料及び貯蔵品が1,192百万円増加し、有価証券が1,300百万円、商品及び製品が1,104百万円、流動資産その他が1,243百万円減少したこと等によります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて2,599百万円(2.4%)増加し、112,388百万円となりました。これは、機械装置及び運搬具が803百万円、投資有価証券が1,547百万円、退職給付に係る資産が1,609百万円増加し、長期貸付金が841百万円、投資その他の資産その他が1,181百万円減少したこと等によります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて13,137百万円(4.9%)増加し、282,282百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,616百万円(2.0%)減少し、80,622百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が4,481百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,445百万円増加し、短期借入金が2,092百万円、未払法人税等が2,491百万円、流動負債その他が2,650百万円減少したこと等によります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて8,213百万円(28.5%)増加し、37,077百万円となりました。これは、長期借入金が7,339百万円増加したこと等によります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて6,598百万円(5.9%)増加し、117,699百万円となりました。なお、グループ全体の当連結会計年度末の借入金は、前期末から6,692百万円増加して78,329百万円となり、純有利子負債自己資本比率(ネットDEレシオ)は0.07となっております。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて6,539百万円(4.1%)増加し、164,583百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益8,788百万円、剰余金の配当3,477百万円、退職給付に係る調整累計額の増加949百万円等によります。
この結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べて155円52銭増加し、3,553円45銭となりました。また、自己資本比率は、前連結会計年度末の54.9%から54.7%となりました。
b. 経営成績
連結売上高は前期対比12,973百万円(5.4%)減収の226,371百万円となりました。連結営業利益は同6,747百万円(34.8%)減益の12,656百万円、連結経常利益は同6,019百万円(31.8%)減益の12,935百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同811百万円(10.2%)増益の8,788百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」における「(セグメント情報等)1.報告セグメントの概要 (報告セグメントの変更等に関する事項)」をご覧ください。
国内鉄鋼事業
製品出荷量は前期対比7.2万トン減の157万トンとなりました。鉄スクラップ価格が前期対比2.7千円(10.2%)上昇した一方、製品価格は前期対比4.1千円(6.0%)下落したため、売買価格差は6.8千円(16.5%)縮小しました。
以上の結果、売上高は前期対比11,395百万円(9.3%)減収の111,138百万円、営業利益は同4,996百万円(27.7%)減益の13,012百万円となりました。
海外鉄鋼事業
当事業部門については、ベトナム及び北米(米国・カナダ)にて鉄鋼事業を展開しております。
ベトナムにおいては、上期(1~6月)は競合環境激化の中、南部拠点の販売不振等により厳しい状況でしたが、下期は鋼材需要の回復や製品価格の上昇等により業績も回復に向かいました。一方、北米においては、新型コロナウイルスの影響により経済活動が停滞する中、米国、カナダとも鉱山向け製品の需要が低調であったことや、第4四半期会計期間(10~12月)の設備更新や設備トラブルに伴う操業休止等により大幅な減益となりました。
この結果、売上高は前期対比4,077百万円(3.7%)減収の104,985百万円、営業損益は同2,711百万円減益(前年同期は2,284百万円の利益)の428百万円の損失となりました。
環境リサイクル事業
新型コロナウイルス関連の処理案件の増加などにより、売上高は前期対比239百万円(3.7%)増収の6,705百万円、営業利益は同267百万円(24.5%)増益の1,356百万円となりました。
その他
当事業部門については、国内における土木資材の販売のほか、ベトナムで港湾事業及び鋳物事業、国内で鋳物事業等を展開しております。売上高は前期対比2,261百万円(176.4%)増収の3,543百万円、営業損益は同210百万円減益(前年同期は153百万円の利益)の57百万円の損失となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて16,733百万円減少し、25,351百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りです。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益12,735百万円、当連結会計年度末において仕入債務が増加したこと等による運転資金負担減2,894百万円の収入があり、更に、減価償却費等による非資金項目を加え、収入21,167百万円を計上しました。また、利息の支払額1,353百万円、法人税等の支払額5,998百万円、利息及び配当金の受取額1,205百万円等により、最終的には15,191百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、定期預金の預入による支出58,658百万円、定期預金の払戻による収入32,611百万円、既存鉄鋼製造設備の維持更新や合理化投資、北米の生産拠点の合理化投資のための有形固定資産の取得による支出9,353百万円等により、36,778百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、長期借入れによる収入15,000百万円、長期借入金の返済による支出5,714百万円、配当金の支払額3,471百万円等により、5,137百万円の収入となりました。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
国内鉄鋼事業(百万円)86,66499.5
海外鉄鋼事業(百万円)82,066105.9
環境リサイクル事業(百万円)5,306115.5
その他(百万円)2,830310.7
合計(百万円)176,866104.0

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度において、その他事業の生産実績に著しい変動がありました。これは、株式会社吉年及びビナ・ジャパン・エンジニアリング社を当連結会計年度より連結の範囲に含めたことによるものです。
b.受注状況
当社グループの販売実績のうち、見込生産形態によるものが大半を占めるため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
国内鉄鋼事業(百万円)111,13890.7
海外鉄鋼事業(百万円)104,98596.3
環境リサイクル事業(百万円)6,705103.7
その他(百万円)3,543276.4
合計(百万円)226,37194.6

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度において、その他事業の販売実績に著しい変動がありました。これは、株式会社吉年及びビナ・ジャパン・エンジニアリング社を当連結会計年度より連結の範囲に含めたことによるものです。
主要な原材料価格及び販売価格の変動については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2018年度より、2020年度を最終年度とする中期経営計画「Quality Up 2020」に基づき、2020年度の売上高2,800億円、経常利益140億円、売上高経常利益率(ROS)5%以上、純資産利益率(ROE)6%以上などを目標として掲げ、様々な施策にグループ一丸となって取り組んできました。最終年度となる当連結会計年度においては売上高226,371百万円、経常利益12,935百万円、売上高経常利益率(ROS)5.7%、純資産利益率(ROE)5.8%となりました。
国内鉄鋼事業については、新型コロナウイルスの影響による建設用鋼材需要の停滞感はあったものの、異形棒鋼をはじめとする当社グループの製品出荷量は小幅な減少に留まりました。一方、鉄スクラップ価格は、期初より緩やかな上昇を続けていましたが、中国の鉄スクラップ輸入再開の動きなどを受けて昨年11月に急騰し、以降も上昇基調で推移しました。当社グループでは、鉄スクラップ価格の上昇を受けて製品価格の引き上げに努めましたが、鉄スクラップ価格上昇分の吸収はできず、利益の源泉となる売買価格差(製品価格と原材料価格の差異)は前期対比縮小しました。
海外鉄鋼事業については、ベトナム拠点の収益が年度後半に回復に向かった一方、北米拠点の収益は新型コロナウイルスの影響等により低迷し、全体的に厳しい結果となりました。ベトナムにおいては、新型コロナウイルスの影響は相対的に小さく、3拠点ともに黒字を計上しました。南部拠点のビナ・キョウエイ・スチール社は、上期は南部市場における価格競争の激化により業績が落ち込みましたが、販売戦略を見直し、需要の回復や市況の好転の中、下期は出荷量・収益ともに大幅に改善しました。北部拠点の単圧ミル、キョウエイ・スチール・ベトナム社は、住宅向け需要の緩やかな回復の中、半製品価格上昇により売買価格差が縮小したものの、低在庫操業の継続などにより、黒字を確保しました。また、北部で唯一電炉操業するベトナム・イタリー・スチール社は、下期以降、製鋼はフル生産体制の中、コスト削減が着実に進んだほか、高付加価値品の拡販に努めるなど、製造・販売両面ともに取り組みが奏功し、買収以降初めて黒字を達成しました。
一方、北米においては、コロナ禍の影響が大きく、特に、鉱山向け製品の出荷低迷や設備更新工事・設備トラブル対応工事に伴う操業休止の影響でアメリカ、カナダともに大きな赤字を計上しました。米国のビントン・スチール社は、鉄スクラップ価格が上昇する中で、製品価格の下落により売買価格差が縮小した上、第4四半期の大規模設備更新工事に伴う操業休止の影響で大きな赤字となりました。2020年3月に買収したカナダのアルタ・スチール社は、コロナ禍の影響で北米の鉱山の稼働が止まり、主力製品である鉱山向け製品の出荷が低迷したこと、また、製鋼設備のトラブル対応工事による影響などから、厳しい業績となりました。
環境リサイクル事業については、上期は産業廃棄物の発生量が経済活動の停滞によって一時的に減少しましたが、下期以降回復し、また、新型コロナウイルス関連案件の獲得により、増収増益となりました。
国内鉄鋼事業については、鋼材需要は中長期的に減少するものと認識しております。その上、このたびの新型コロナウイルス感染症の影響により減少した需要は、回復に一定の時間を要するものと考えております。一方で、近年上昇した副資材費や運送費、また昨年より価格水準が大幅に上昇した鉄スクラップ価格については大きく下落する可能性は低いと見ております。厳しい事業環境ではありますが、電力や各種原材料の使用原単位削減を中心とした徹底的なコスト削減、社会情勢や需要動向を見極めた機動的な営業活動を行っていきます。
海外鉄鋼事業については、収益力の強化を最重要課題として取り組みます。ベトナムにおいては、競合環境は引き続き厳しいものの、堅調なハウジング需要を予想しており、いずれの拠点も生産・販売は安定してきています。当連結会計年度の業績が厳しかった北米においても、経済活動の回復に伴う安定した鋼材需要の下、特に鉱山向け製品の収益力改善を図りつつ、鉄筋をはじめとする建設用鋼材の生産・販売を強化していきます。
環境リサイクル事業については、処理困難廃棄物の取扱量増大、各拠点における処理品目の拡大などに取り組みます。一方、電気炉による産業廃棄物処理は、製鋼生産量により処理量の制約を受けるため、電気炉以外の処理炉建設や他社との提携など、処理能力の拡充が課題であると認識しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率64.6%59.8%54.8%54.9%54.7%
時価ベースの自己資本比率40.2%34.0%26.2%20.1%25.6%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率601.1%-1,585.8%217.8%521.8%
インタレスト・カバレッジ・レシオ9.8倍-2.5倍17.3倍11.2倍

(注)1.各指標の算出は以下の算式を使用しております。
- 自己資本比率:自己資本/総資産
- 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
- キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
- インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4.2018年3月期については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは原材料である鉄スクラップ、合金鉄等の副資材の購入費用、その他製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
投資を目的とした資金需要は製造設備の更新等の設備投資、M&Aによる株式取得等によるものであります。
当社グループは、原材料価格と製品販売価格の市況変動に対応可能な事業資金を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の投資資金は金融機関からの長期借入および社債の発行を基本としております。
また、経営基盤である財務の健全性や経営の透明性を高めるとともに、資金調達の多様化や安定化を図り、経営環境の変化に対応した機動的な資金調達を可能にするため、当社は株式会社日本格付研究所から格付けを取得しており、本報告書提出時点において、格付は「A-(見通し:安定的)」となっております。また、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループは、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号)等を適用しております。将来、企業収益が大幅に低下する場合、経済環境の著しい悪化および市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
b. 繰延税金資産
当社グループは繰延税金資産について、将来の課税所得の十分性やタックスプランニングをもとに、回収可能性があると判断される金額を計上しております。繰延税金資産の評価は、将来の課税所得の見積りと、税務上の実現可能と見込まれる計画に依拠します。市場環境や経営成績の悪化により将来の課税所得が見込みを下回る場合は、繰延税金資産の金額が大きく影響を受ける可能性があります。

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