有価証券報告書-第122期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の連結業績は以下のとおり、売上高は増収、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益ともに増益となりました。
(単位:百万円)
《経営環境》
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、「コロナ」という。)拡大の収束が見通せないなか、前半は大きな影響を受けましたが、後半は早期に経済活動を再開した中国で順調に景気回復が進むと共に、欧米諸国における金融緩和政策の効果や、ワクチン接種の広がりもあり持ち直しに転じました。
日本経済も同様に、当初は、大幅に景気が落ち込む厳しい状況となりました。その後、政府による緊急経済対策や補正予算の効果も相まって、道半ばではありますが、回復基調となりました。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、亜鉛の金属相場は、前年度末のコロナ影響による急落から一転して、中国での経済活動の早期回復もあり、期を通じて上昇相場となりました。しかしながら、期中平均では、期を通じて下落相場だった前期とほぼ同水準となりました。鉛についても、期中は緩やかな上昇基調でしたが、期中平均では前期比下落となりました。銀については、金相場に追随する形で8月以降大きく上昇し、期中平均でも前期比上昇となりました。
一方為替相場につきましては、米ドル/円相場は期を通じて緩やかに円高が進行し、期末に向けて米国長期金利上昇の影響により円安に転じたものの、期中平均では前期比円高となりました(円高は製錬事業の業績にマイナスの影響)。
豪州に鉱山会社(CBH Resources Ltd.(以下、「CBH社」という。))を有する当社グループに影響を与える米ドル/豪ドル相場は、金属価格の上昇に伴い資源国通貨である豪ドルが強くなりましたが、期中平均(CBH社は12月決算であることから1月~12月)では前期並みとなりました。
《売上高》
当社グループの当連結会計年度の業績は、コロナ影響やCBH社エンデバー鉱山の休山はあったものの、内需の落ち込みを輸出で補い、加えて貴金属相場高及び増販もあり、売上高1,034億69百万円と前期比60億23百万円(6%)の増収となりました。
《利益》
損益面では、買鉱条件や在庫評価損益の改善などから製錬セグメントで158億円の増益、エンデバー鉱山の休山等から資源セグメントで40億円の赤字縮小となりました。以上の結果、営業利益は58億94百万円と前期比201億11百万円、経常利益は54億19百万円と前期比198億57百万円の大幅増益かつ黒字転換となりました。また、将来を見据えたリストラ施策(CBH社ラスプ鉱山や国内製錬所設備の減損)を計上したものの、財務健全性の回復を目的とした国内外の資産売却に伴う売却益を計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は55億8百万円と前期比238億73百万円の増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります(以下、各セグメントの売上高には、セグメント間売上高を含みます)。
① 製錬事業部門
(単位:百万円)
《亜鉛》
亜鉛相場は、期を通じて上昇基調だったものの、期中平均では前期並みとなりました。販売面では、国内需要の落ち込みを輸出で補ったものの、前期比では減販となったこともあり、売上高は前期比3%の減収となりました。
《鉛》
鉛相場は、期中平均で前期比下落となりました。販売面では増販となったものの、売上高は前期比4%の減収となりました。
《銀》
銀相場は、世界的な金融緩和政策等を受けて、金に追随する形で期中大きく上昇しました。加えて増販も寄与した結果、売上高は前期比51%の増収となりました。
以上のほか、硫酸などその他の製品を合わせた当事業部門の業績は、銀の相場高及び増販の影響が大きく、売上高は849億28百万円と前期比109億13百万円(15%)の増収となりました。損益面では、買鉱条件、加工費及び在庫評価損益の改善の影響が大きく、前期比158億58百万円の大幅な増益となり、営業利益は57億91百万円になりました。
なお、金属相場(月平均)及び為替相場(月平均)の推移は下表のとおりであります。
② 資源事業部門
(単位:百万円)
CBH社ラスプ鉱山においては、2020年7月より経済性向上を目的として約3割減産となる最適生産体制へ移行いたしました。これに伴い精鉱生産量が減少した事や、前期比(1月~12月)での金属相場安、エンデバー鉱山の休山等もあり、売上高は75億57百万円と前期比38億88百万円(34%)の減収となりました。一方当期の損益面では、エンデバー鉱山の営業損失が解消したこともあり、営業損益は14億36百万円の営業損失と、前期比40億8百万円の赤字縮小となりました。
③ 電子部材事業部門
(単位:百万円)
《電子部品》
電動車への採用部品が多い電子部品事業では、電動車への転換が進んだことから車載向けの出荷が大幅に増えたものの、コロナ影響から民生向けが大幅減販となったこともあり、売上高は前期比4%の減収となりました。
《電解鉄》
自動車用特殊鋼向け及び電子・磁性材料向けの販売は順調であったものの、コロナ影響を大きく受けた航空機用特殊鋼向けの販売が不調となり、売上高は前期比37%の減収となりました。
《プレーティング》
プレーティング製品(各種電子機器の接点・接続端子に使用される金、銀、錫、ニッケル等のメッキ材)は、電動工具電池端子用が落ち込み、売上高は前期比7%の減収となりました。
《機器部品》
タイヤ用バランスウエイトは自動車ライン向けが減少し、粉末冶金は一般産業機器向けが低調となったことから、売上高は前期比21%の減収となりました。
以上の結果、当事業部門の売上高は41億33百万円と前期比7億95百万円(16%)の減収、営業利益は2億66百万円と前期比1億68百万円(39%)の減益となりました。
④ 環境・リサイクル事業部門
(単位:百万円)
主力製品の酸化亜鉛は、コロナ影響により主要ユーザーであるタイヤメーカーの生産が前期比大幅な減産となったことから、通期では前期比減販となりました。硫酸リサイクル事業もコロナ影響により低調に推移しました。以上の結果、当事業部門の売上高は37億11百万円と前期比4億69百万円(11%)の減収、営業利益は9億17百万円と酸化亜鉛のげんか低減もあり前期比1億54百万円(20%)の増益となりました。
⑤ 土木・建築・プラントエンジニアリング事業部門
(単位:百万円)
コロナ影響による受注減や工事進捗遅れ等で土木・建築部門は減収となりましたが、プラントエンジニアリング事業は前期にあった不採算案件に係る損失が解消したこともあり、前期比減収増益となりました。
⑥ その他事業部門
(単位:百万円)
《防音建材(商品名:ソフトカーム)事業》
医療機関向けX線遮蔽用鉛板は需要の増加により増販となったものの、制振遮音材は住宅着工数の減少等により販売が振るわず、前期比で減収となりました。
《運輸事業》
運輸事業は、運送荷物やリサイクル原料等の扱い量の増加などにより、売上高は前期比15%の増収となりました。
以上のほか、環境分析事業を合わせた当事業部門の売上高は72億96百万円と前期比4億61百万円(7%)の増収、営業利益は5億83百万円と前期比1億67百万円(40%)の増益となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
ただし、電子部材事業、環境・リサイクル事業、土木・建築・プラントエンジニアリング、その他事業の生産高は、販売金額と同額であります。
2.製錬事業には、八戸製錬㈱他委託分が含まれております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財務政策について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原料鉱石の購入代金のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、既存鉱山の坑道掘進や周辺探査、新規鉱山の探査、鉱山及び国内製錬所・事業所の設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、鉱山投資や設備投資といった長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入や資本市場からの調達を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は499億1百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は59億34百万円となっております。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおり、過去の業績悪化により棄損した財政状態の早期立て直しが当社グループの喫緊の課題となっております。この一環として2021年3月30日に、前期から引き続きシンジケート方式による160億円のコミットメントラインを契約し、財務基盤の強化を図っております。
② 財政状態について
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ36億97百万円減少し、1,136億35百万円となりました。これは金属相場上昇の影響から売上債権の金額は増加したものの、財務健全性回復を目的とした在庫圧縮や資産リストラによる減損などにより減少したものです。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ88億53百万円減少し、721億71百万円となりました。これは主に、在庫圧縮等の財務健全性回復施策により有利子負債を65億円削減したためです。
(純資産)
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益55億8百万円の計上もあり、前連結会計年度末に比べ51億55百万円増加し、414億64百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は当連結会計年度末において36.5%となり、前連結会計年度末に比べ5.5ポイント上昇しております。
③ キャッシュ・フローについて
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ22億73百万円減少し、当連結会計年度末は59億34百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、43億13百万円の収入(前期比24億9百万円の収入減)となりました。前期比大幅な利益増となったものの、金属相場上昇に伴う運転資金需要増などもあり、営業活動によるキャッシュ・フローは収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、45百万円の収入(前期比114億64百万円の支出減)となりました。これは財政状態の改善の一環としての設備投資見直し、有価証券・海外事業の売却等を実施したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは66億13百万円の支出(前期比92億73百万円の支出増)となりました。これは主に、財政状態改善のために資産売却や在庫の圧縮等の有利子負債削減施策を行ったことによるものです。
(3) 重要な会計上の見積もり及び当該見積もりに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(1) 経営成績
当連結会計年度の連結業績は以下のとおり、売上高は増収、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益ともに増益となりました。
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 97,445 | 103,469 | 6,023 | (6) |
| 営業利益又は営業損失(△) | △14,217 | 5,894 | 20,111 | (-) |
| 経常利益又は経常損失(△) | △14,437 | 5,419 | 19,857 | (-) |
| 親会社株主に帰属する当期 純利益又は当期純損失(△) | △18,364 | 5,508 | 23,873 | (-) |
《経営環境》
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、「コロナ」という。)拡大の収束が見通せないなか、前半は大きな影響を受けましたが、後半は早期に経済活動を再開した中国で順調に景気回復が進むと共に、欧米諸国における金融緩和政策の効果や、ワクチン接種の広がりもあり持ち直しに転じました。
日本経済も同様に、当初は、大幅に景気が落ち込む厳しい状況となりました。その後、政府による緊急経済対策や補正予算の効果も相まって、道半ばではありますが、回復基調となりました。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、亜鉛の金属相場は、前年度末のコロナ影響による急落から一転して、中国での経済活動の早期回復もあり、期を通じて上昇相場となりました。しかしながら、期中平均では、期を通じて下落相場だった前期とほぼ同水準となりました。鉛についても、期中は緩やかな上昇基調でしたが、期中平均では前期比下落となりました。銀については、金相場に追随する形で8月以降大きく上昇し、期中平均でも前期比上昇となりました。
一方為替相場につきましては、米ドル/円相場は期を通じて緩やかに円高が進行し、期末に向けて米国長期金利上昇の影響により円安に転じたものの、期中平均では前期比円高となりました(円高は製錬事業の業績にマイナスの影響)。
豪州に鉱山会社(CBH Resources Ltd.(以下、「CBH社」という。))を有する当社グループに影響を与える米ドル/豪ドル相場は、金属価格の上昇に伴い資源国通貨である豪ドルが強くなりましたが、期中平均(CBH社は12月決算であることから1月~12月)では前期並みとなりました。
《売上高》
当社グループの当連結会計年度の業績は、コロナ影響やCBH社エンデバー鉱山の休山はあったものの、内需の落ち込みを輸出で補い、加えて貴金属相場高及び増販もあり、売上高1,034億69百万円と前期比60億23百万円(6%)の増収となりました。
《利益》
損益面では、買鉱条件や在庫評価損益の改善などから製錬セグメントで158億円の増益、エンデバー鉱山の休山等から資源セグメントで40億円の赤字縮小となりました。以上の結果、営業利益は58億94百万円と前期比201億11百万円、経常利益は54億19百万円と前期比198億57百万円の大幅増益かつ黒字転換となりました。また、将来を見据えたリストラ施策(CBH社ラスプ鉱山や国内製錬所設備の減損)を計上したものの、財務健全性の回復を目的とした国内外の資産売却に伴う売却益を計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は55億8百万円と前期比238億73百万円の増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります(以下、各セグメントの売上高には、セグメント間売上高を含みます)。
① 製錬事業部門
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 74,015 | 84,928 | 10,913 | (15) |
| 営業利益又は営業損失(△) | △10,067 | 5,791 | 15,858 | (-) |
《亜鉛》
亜鉛相場は、期を通じて上昇基調だったものの、期中平均では前期並みとなりました。販売面では、国内需要の落ち込みを輸出で補ったものの、前期比では減販となったこともあり、売上高は前期比3%の減収となりました。
《鉛》
鉛相場は、期中平均で前期比下落となりました。販売面では増販となったものの、売上高は前期比4%の減収となりました。
《銀》
銀相場は、世界的な金融緩和政策等を受けて、金に追随する形で期中大きく上昇しました。加えて増販も寄与した結果、売上高は前期比51%の増収となりました。
以上のほか、硫酸などその他の製品を合わせた当事業部門の業績は、銀の相場高及び増販の影響が大きく、売上高は849億28百万円と前期比109億13百万円(15%)の増収となりました。損益面では、買鉱条件、加工費及び在庫評価損益の改善の影響が大きく、前期比158億58百万円の大幅な増益となり、営業利益は57億91百万円になりました。
なお、金属相場(月平均)及び為替相場(月平均)の推移は下表のとおりであります。
| 区 分 | 亜鉛 | 鉛 | 銀 | 為替レート | ||||
| LME相場 | 国内価格 | LME相場 | 国内価格 | ロンドン 相 場 | 国内価格 | 円/米ドル | 米ドル/ 豪ドル | |
| $/t | \/t | $/t | \/t | $/toz | \/kg | \/$ | US$/A$ | |
| 2019年3月 | 2,851 | 365,800 | 2,055 | 294,900 | 15.3 | 56,120 | 111.24 | 0.7076 |
| 6月 | 2,602 | 332,500 | 1,892 | 267,800 | 15.0 | 53,520 | 108.12 | 0.6945 |
| 9月 | 2,320 | 299,400 | 2,071 | 284,200 | 18.2 | 64,430 | 107.45 | 0.6800 |
| 12月 | 2,274 | 299,800 | 1,899 | 272,200 | 17.1 | 61,350 | 109.24 | 0.6872 |
| 2020年3月 | 1,906 | 259,400 | 1,745 | 249,200 | 14.9 | 54,000 | 107.41 | 0.6235 |
| 6月 | 2,021 | 272,200 | 1,740 | 248,700 | 17.7 | 62,700 | 107.55 | 0.6888 |
| 9月 | 2,451 | 311,200 | 1,881 | 265,500 | 25.9 | 89,940 | 105.76 | 0.7231 |
| 12月 | 2,782 | 342,800 | 2,019 | 275,000 | 24.9 | 83,925 | 103.84 | 0.7513 |
| 2021年3月 | 2,792 | 354,200 | 1,961 | 276,400 | 25.6 | 91,180 | 108.63 | 0.7711 |
② 資源事業部門
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 11,446 | 7,557 | △3,888 | (△34) |
| 営業損失(△) | △5,444 | △1,436 | 4,008 | (-) |
CBH社ラスプ鉱山においては、2020年7月より経済性向上を目的として約3割減産となる最適生産体制へ移行いたしました。これに伴い精鉱生産量が減少した事や、前期比(1月~12月)での金属相場安、エンデバー鉱山の休山等もあり、売上高は75億57百万円と前期比38億88百万円(34%)の減収となりました。一方当期の損益面では、エンデバー鉱山の営業損失が解消したこともあり、営業損益は14億36百万円の営業損失と、前期比40億8百万円の赤字縮小となりました。
③ 電子部材事業部門
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 4,928 | 4,133 | △795 | (△16) |
| 営業利益 | 434 | 266 | △168 | (△39) |
《電子部品》
電動車への採用部品が多い電子部品事業では、電動車への転換が進んだことから車載向けの出荷が大幅に増えたものの、コロナ影響から民生向けが大幅減販となったこともあり、売上高は前期比4%の減収となりました。
《電解鉄》
自動車用特殊鋼向け及び電子・磁性材料向けの販売は順調であったものの、コロナ影響を大きく受けた航空機用特殊鋼向けの販売が不調となり、売上高は前期比37%の減収となりました。
《プレーティング》
プレーティング製品(各種電子機器の接点・接続端子に使用される金、銀、錫、ニッケル等のメッキ材)は、電動工具電池端子用が落ち込み、売上高は前期比7%の減収となりました。
《機器部品》
タイヤ用バランスウエイトは自動車ライン向けが減少し、粉末冶金は一般産業機器向けが低調となったことから、売上高は前期比21%の減収となりました。
以上の結果、当事業部門の売上高は41億33百万円と前期比7億95百万円(16%)の減収、営業利益は2億66百万円と前期比1億68百万円(39%)の減益となりました。
④ 環境・リサイクル事業部門
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 4,181 | 3,711 | △469 | (△11) |
| 営業利益 | 762 | 917 | 154 | (20) |
主力製品の酸化亜鉛は、コロナ影響により主要ユーザーであるタイヤメーカーの生産が前期比大幅な減産となったことから、通期では前期比減販となりました。硫酸リサイクル事業もコロナ影響により低調に推移しました。以上の結果、当事業部門の売上高は37億11百万円と前期比4億69百万円(11%)の減収、営業利益は9億17百万円と酸化亜鉛のげんか低減もあり前期比1億54百万円(20%)の増益となりました。
⑤ 土木・建築・プラントエンジニアリング事業部門
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 2,487 | 2,116 | △371 | (△15) |
| 営業利益 | 151 | 214 | 63 | (42) |
コロナ影響による受注減や工事進捗遅れ等で土木・建築部門は減収となりましたが、プラントエンジニアリング事業は前期にあった不採算案件に係る損失が解消したこともあり、前期比減収増益となりました。
⑥ その他事業部門
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 6,835 | 7,296 | 461 | (7) |
| 営業利益 | 416 | 583 | 167 | (40) |
《防音建材(商品名:ソフトカーム)事業》
医療機関向けX線遮蔽用鉛板は需要の増加により増販となったものの、制振遮音材は住宅着工数の減少等により販売が振るわず、前期比で減収となりました。
《運輸事業》
運輸事業は、運送荷物やリサイクル原料等の扱い量の増加などにより、売上高は前期比15%の増収となりました。
以上のほか、環境分析事業を合わせた当事業部門の売上高は72億96百万円と前期比4億61百万円(7%)の増収、営業利益は5億83百万円と前期比1億67百万円(40%)の増益となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 製 錬 | 83,283 | 116.1 |
| 資 源 | 6,568 | 50.1 |
| 電子部材 | 4,101 | 83.8 |
| 環境・リサイクル | 3,610 | 89.0 |
| 土木・建築・プラントエンジニアリング | 1,924 | 86.9 |
| 報告セグメント計 | 99,489 | 103.6 |
| その他 | 1,366 | 95.4 |
| 合計 | 100,855 | 103.5 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
ただし、電子部材事業、環境・リサイクル事業、土木・建築・プラントエンジニアリング、その他事業の生産高は、販売金額と同額であります。
2.製錬事業には、八戸製錬㈱他委託分が含まれております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比 (%) |
| 製 錬 | 133 | 77.0 | 17 | 110.0 |
| 資 源 | - | - | - | - |
| 電子部材 | 3,975 | 87.9 | 834 | 113.8 |
| 環境・リサイクル | 154 | 55.1 | 58 | - |
| 土木・建築・プラントエンジニアリング | 1,882 | 69.0 | 895 | 71.0 |
| 報告セグメント計 | 6,146 | 79.7 | 1,806 | 90.0 |
| その他 | 28 | 60.7 | - | - |
| 合計 | 6,175 | 79.6 | 1,806 | 90.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 製 錬 | 84,364 | 114.6 |
| 資 源 | 6,426 | 66.6 |
| 電子部材 | 4,133 | 83.9 |
| 環境・リサイクル | 3,711 | 88.8 |
| 土木・建築・プラントエンジニアリング | 1,924 | 86.9 |
| 報告セグメント計 | 100,560 | 106.3 |
| その他 | 2,908 | 102.6 |
| 合計 | 103,469 | 106.2 |
(注)1.総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財務政策について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原料鉱石の購入代金のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、既存鉱山の坑道掘進や周辺探査、新規鉱山の探査、鉱山及び国内製錬所・事業所の設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、鉱山投資や設備投資といった長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入や資本市場からの調達を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は499億1百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は59億34百万円となっております。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおり、過去の業績悪化により棄損した財政状態の早期立て直しが当社グループの喫緊の課題となっております。この一環として2021年3月30日に、前期から引き続きシンジケート方式による160億円のコミットメントラインを契約し、財務基盤の強化を図っております。
② 財政状態について
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ36億97百万円減少し、1,136億35百万円となりました。これは金属相場上昇の影響から売上債権の金額は増加したものの、財務健全性回復を目的とした在庫圧縮や資産リストラによる減損などにより減少したものです。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ88億53百万円減少し、721億71百万円となりました。これは主に、在庫圧縮等の財務健全性回復施策により有利子負債を65億円削減したためです。
(純資産)
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益55億8百万円の計上もあり、前連結会計年度末に比べ51億55百万円増加し、414億64百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は当連結会計年度末において36.5%となり、前連結会計年度末に比べ5.5ポイント上昇しております。
③ キャッシュ・フローについて
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ22億73百万円減少し、当連結会計年度末は59億34百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、43億13百万円の収入(前期比24億9百万円の収入減)となりました。前期比大幅な利益増となったものの、金属相場上昇に伴う運転資金需要増などもあり、営業活動によるキャッシュ・フローは収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、45百万円の収入(前期比114億64百万円の支出減)となりました。これは財政状態の改善の一環としての設備投資見直し、有価証券・海外事業の売却等を実施したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは66億13百万円の支出(前期比92億73百万円の支出増)となりました。これは主に、財政状態改善のために資産売却や在庫の圧縮等の有利子負債削減施策を行ったことによるものです。
(3) 重要な会計上の見積もり及び当該見積もりに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。