有価証券報告書-第127期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の連結業績は以下のとおりです。売上高は前期比で減収、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益ともに前期比で増益となりました。
《経営環境》
当連結会計年度における世界経済は、米国の相互関税をはじめとする通商政策の影響や、長引くロシア・ウクライナ情勢に加え、米国によるイランへの軍事作戦が実施されるなど地政学的な不安定さがさらに増加し、経済見通しについても不透明な状況が継続しました。
当社グループを取り巻く事業環境については、金属相場は、亜鉛・鉛については比較的堅調に推移し、金・銀については最高値を更新するなど高騰して推移し、為替相場については、期首から第2四半期においては円高傾向であったものの、第3四半期からは円安が進行しました。
このような経営環境の中、当社は、昨年度の2024年12月18日に新たな事業再生計画(以下「本再生計画」といいます。)を公表し、初年度である当年度において、不採算事業の撤退・再編の年度内での完遂と、経営・収益基盤の強化に取り組みました。
《売上高》
当社グループにおける当連結会計年度の業績は、前連結会計年度で撤退した事業における売上高の剥落があったものの、金属価格の高騰や下期からの円安傾向による精錬事業の増収が寄与し、売上高は1,255億50百万円と前期比7億17百万円(1%)の減収となりました。
《利益》
損益面では、原料鉱石の買鉱条件悪化や鉛リサイクル原料の調達価格の高止まりが減益要因となったものの、金製品の販売数量の増加、金、銀及びビスマスなど希少金属の相場上昇による収益増、加えて亜鉛製錬再編に伴う保有資産売却の施策効果が収益に貢献しました。この結果、営業利益は67億22百万円と前期比10億96百万円の増益、経常利益は56億78百万円と前期比19億89百万円の増益となりました。
また、前期においては亜鉛製錬事業の撤退に伴い特別損失78億円を計上しましたが、当期においてはこれら事業撤退に伴う特別損失の計上がなくなったことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は47億82百万円と前期比62億40百万円の増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります(以下、各セグメントの売上高には、セグメント間売上高を含みます)。なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。変更の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
① 製錬事業部門
製錬事業部門において、鉛製品は、上期における操業不調などから生産量が減少し前年同期比で9.3%の減収となりました。銀製品は、銀相場高騰により国内販売価格が上昇し、前年同期比78.9%の増収となりました。
金や硫酸などその他の製品を合わせた当事業部門の業績は、金製品の販売数量の増加や金及びビスマスなど希少金属の相場上昇などにより、売上高は1,039億52百万円と前期比296億68百万円(40%)の増収となりました。
利益においては、原料鉱石の高騰及び買鉱条件悪化、並びに鉛リサイクル原料の調達価格の高止まりの影響を受けましたが、経常利益は37億93百万円と前期比2億22百万円(6%)の増益となりました。
金属相場(平均)及び為替相場(平均)の推移は下表のとおりであります(米ドル/豪ドルの通期は1月-12月に対応します)。
② 環境・リサイクル事業部門
自動車などのタイヤ製造に用いられる主力製品の酸化亜鉛は、タイヤメーカーの生産が回復したものの、2025年9月に発生した小名浜製錬所における火災事故の影響で減産減販となったことなどから、販売量はほぼ横ばいとなりました。一方、亜鉛相場及び為替の影響などにより、当事業部門の売上高は69億27百万円と前期比5億74百万円(9%)の増収となりました。
損益面については、上述の火災事故の影響などにより製造コストが増加し、経常利益は9億20百万円と前期比7億49百万円(45%)の減益となりました。
③ 電子部材・機能材料事業部門
《電子部品》
電子部品は、米国の電気自動車販売低迷による車載電装向けの販売の落ち込みに加え、OA機器向けの販売も減少し、売上高は6%の減収となりました。
《電解鉄》
電解鉄は、当期の前半において航空機向けなど海外特殊鋼需要が好調であったことにより、売上高は前期比で4%の増収となりました。
上記に加え前期に撤退したプレーティング事業及び機器部品事業における売上高の剥落も影響し、当事業部門の売上高は35億19百万円と前期比10億82百万円(24%)の減収となりました。
損益面では、事業撤退の影響が軽微であったこともあり、経常利益は4億55百万円と前期比23百万円(5%)の減益に留まりました。
④ 金属リサイクル事業部門
本再生計画に基づき亜鉛製錬事業を金属リサイクル事業へ再編し、当連結会計年度より当該事業部門として表示しております。
前期においては、亜鉛相場上昇と円安が損益改善に寄与したものの電力費や諸資材価格の高騰により損失でありました。
当期においては、亜鉛製錬の主要設備を2025年3月末に停止した後、残存する亜鉛製品の在庫販売にかかる損益と残務処理にかかる費用等を計上しました。一方、亜鉛製錬再編に伴う保有資産売却の施策効果が収益に大きく貢献しました。
以上の結果、当事業部門の業績は、売上高は92億25百万円と前期比221億19百万円(71%)の減収、経常利益は14億51百万円と前期比26億98百万円の増益となりました。
⑤ その他事業部門
土木・建築・プラントエンジニアリング事業、運輸事業、環境分析事業等からなる当事業部門の売上高は、ほぼ前期並みとなりました。経常利益は、撤退事業における損失の解消はあったものの、運輸事業でのコスト高などにより減益となりました。
以上の結果、当事業部門の売上高は106億50百万円と前期比3億73百万円(4%)の増収、経常利益は3億7百万円と前期比1億67百万円(35%)の減益となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。ただし、電子部材事業、環境・リサイクル事業、その他事業の生産高は、販売金額と同額であります。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.前連結会計年度の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3億66百万円減少し、989億32百万円となりました。これは主に、借入金の返済によって現金及び預金が減少し、当期の銀相場の急騰により棚卸資産の金額が増加したことによります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ39億53百万円減少し、852億63百万円となりました。これは主に、110億円の借入金の返済がなされた一方で、金属価格の高騰により市場変動リスクをヘッジするデリバティブ取引において取引清算金による未払債務が上昇したことなどによります。
(純資産)
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益が47億82百万円計上されたことなどにより前連結会計年度末に比べ35億86百万円増加し、136億68百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は当連結会計年度末において13.8%となり、前連結会計年度末に比べ3.5ポイント上昇しております。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況について
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ98億46百万円減少し、当連結会計年度末は111億33百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、19億45百万円の収入(前期は28億96百万円の収入)となりました。利益による収入は計上されたものの、金属価格の上昇によって棚卸資産の増加による支出が増加したことにより、営業活動によるキャッシュ・フローは前期比で収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、9億91百万円の支出(前期比6億21百万円の支出増)となりました。これは主に、国内設備の維持更新による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは108億9百万円の支出(前期は50億28百万円の収入)となりました。これは主に、110億円の長期借入金の返済が実行されたことによるものであります。
② 財務政策について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原料鉱石の購入代金のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、国内製錬所・事業所の設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、事業再生計画遂行の前提となる第三者割当増資を完了し、全取引金融機関との間で債権者間協定書を締結しております。今後は、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、設備投資等といった長期運転資金につきましては、第三者割当増資による自己資本を基本として運営してまいります。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は624億63百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は111億33百万円となっております。
(4) 重要な会計上の見積もり及び当該見積もりに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(1) 経営成績
当連結会計年度の連結業績は以下のとおりです。売上高は前期比で減収、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益ともに前期比で増益となりました。
| (単位:百万円) | ||||
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 126,267 | 125,550 | △717 | (△1) |
| 営業利益 | 5,625 | 6,722 | 1,096 | (20) |
| 経常利益 | 3,689 | 5,678 | 1,989 | (54) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | △1,458 | 4,782 | 6,240 | (-) |
《経営環境》
当連結会計年度における世界経済は、米国の相互関税をはじめとする通商政策の影響や、長引くロシア・ウクライナ情勢に加え、米国によるイランへの軍事作戦が実施されるなど地政学的な不安定さがさらに増加し、経済見通しについても不透明な状況が継続しました。
当社グループを取り巻く事業環境については、金属相場は、亜鉛・鉛については比較的堅調に推移し、金・銀については最高値を更新するなど高騰して推移し、為替相場については、期首から第2四半期においては円高傾向であったものの、第3四半期からは円安が進行しました。
このような経営環境の中、当社は、昨年度の2024年12月18日に新たな事業再生計画(以下「本再生計画」といいます。)を公表し、初年度である当年度において、不採算事業の撤退・再編の年度内での完遂と、経営・収益基盤の強化に取り組みました。
《売上高》
当社グループにおける当連結会計年度の業績は、前連結会計年度で撤退した事業における売上高の剥落があったものの、金属価格の高騰や下期からの円安傾向による精錬事業の増収が寄与し、売上高は1,255億50百万円と前期比7億17百万円(1%)の減収となりました。
《利益》
損益面では、原料鉱石の買鉱条件悪化や鉛リサイクル原料の調達価格の高止まりが減益要因となったものの、金製品の販売数量の増加、金、銀及びビスマスなど希少金属の相場上昇による収益増、加えて亜鉛製錬再編に伴う保有資産売却の施策効果が収益に貢献しました。この結果、営業利益は67億22百万円と前期比10億96百万円の増益、経常利益は56億78百万円と前期比19億89百万円の増益となりました。
また、前期においては亜鉛製錬事業の撤退に伴い特別損失78億円を計上しましたが、当期においてはこれら事業撤退に伴う特別損失の計上がなくなったことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は47億82百万円と前期比62億40百万円の増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります(以下、各セグメントの売上高には、セグメント間売上高を含みます)。なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。変更の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
① 製錬事業部門
| (単位:百万円) | ||||
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 74,283 | 103,952 | 29,668 | (40) |
| 経常利益 | 3,571 | 3,793 | 222 | (6) |
製錬事業部門において、鉛製品は、上期における操業不調などから生産量が減少し前年同期比で9.3%の減収となりました。銀製品は、銀相場高騰により国内販売価格が上昇し、前年同期比78.9%の増収となりました。
金や硫酸などその他の製品を合わせた当事業部門の業績は、金製品の販売数量の増加や金及びビスマスなど希少金属の相場上昇などにより、売上高は1,039億52百万円と前期比296億68百万円(40%)の増収となりました。
利益においては、原料鉱石の高騰及び買鉱条件悪化、並びに鉛リサイクル原料の調達価格の高止まりの影響を受けましたが、経常利益は37億93百万円と前期比2億22百万円(6%)の増益となりました。
金属相場(平均)及び為替相場(平均)の推移は下表のとおりであります(米ドル/豪ドルの通期は1月-12月に対応します)。
| 区 分 | 亜鉛 | 鉛 | 銀 | 為替レート | ||||
| LME相場 | 国内価格 | LME相場 | 国内価格 | ロンドン 相 場 | 国内価格 | 円/米ドル | 米ドル/ 豪ドル | |
| $/t | \/t | $/t | \/t | $/toz | \/kg | \/$ | US$/A$ | |
| 2024年度 | ||||||||
| 第1四半期 | 2,833 | 499,933 | 2,166 | 399,800 | 28.9 | 147,220 | 155.88 | 0.6572 |
| 第2四半期 | 2,779 | 473,867 | 2,041 | 372,033 | 29.4 | 143,337 | 149.38 | 0.6590 |
| 第3四半期 | 3,048 | 524,033 | 2,006 | 368,767 | 31.3 | 155,577 | 152.44 | 0.6695 |
| 第4四半期 | 2,838 | 494,233 | 1,970 | 365,033 | 31.9 | 158,137 | 152.60 | 0.6528 |
| (通期平均) | 2,874 | 498,017 | 2,046 | 376,408 | 30.4 | 151,068 | 152.58 | 0.6596 |
| 2025年度 | ||||||||
| 第1四半期 | 2,641 | 438,400 | 1,947 | 346,400 | 33.6 | 158,430 | 144.59 | 0.6275 |
| 第2四半期 | 2,824 | 476,533 | 1,965 | 355,600 | 39.4 | 188,673 | 147.48 | 0.6403 |
| 第3四半期 | 3,165 | 549,833 | 1,971 | 369,600 | 54.8 | 272,497 | 154.15 | 0.6540 |
| 第4四半期 | 3,243 | 569,700 | 1,931 | 368,967 | 84.4 | 429,987 | 156.86 | 0.6564 |
| (通期平均) | 2,968 | 508,617 | 1,953 | 360,142 | 53.1 | 262,397 | 150.77 | 0.6445 |
② 環境・リサイクル事業部門
| (単位:百万円) | ||||
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 6,353 | 6,927 | 574 | (9) |
| 経常利益 | 1,669 | 920 | △749 | (△45) |
自動車などのタイヤ製造に用いられる主力製品の酸化亜鉛は、タイヤメーカーの生産が回復したものの、2025年9月に発生した小名浜製錬所における火災事故の影響で減産減販となったことなどから、販売量はほぼ横ばいとなりました。一方、亜鉛相場及び為替の影響などにより、当事業部門の売上高は69億27百万円と前期比5億74百万円(9%)の増収となりました。
損益面については、上述の火災事故の影響などにより製造コストが増加し、経常利益は9億20百万円と前期比7億49百万円(45%)の減益となりました。
③ 電子部材・機能材料事業部門
| (単位:百万円) | ||||
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 4,601 | 3,519 | △1,082 | (△24) |
| 経常利益 | 478 | 455 | △23 | (△5) |
《電子部品》
電子部品は、米国の電気自動車販売低迷による車載電装向けの販売の落ち込みに加え、OA機器向けの販売も減少し、売上高は6%の減収となりました。
《電解鉄》
電解鉄は、当期の前半において航空機向けなど海外特殊鋼需要が好調であったことにより、売上高は前期比で4%の増収となりました。
上記に加え前期に撤退したプレーティング事業及び機器部品事業における売上高の剥落も影響し、当事業部門の売上高は35億19百万円と前期比10億82百万円(24%)の減収となりました。
損益面では、事業撤退の影響が軽微であったこともあり、経常利益は4億55百万円と前期比23百万円(5%)の減益に留まりました。
④ 金属リサイクル事業部門
| (単位:百万円) | ||||
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 31,344 | 9,225 | △22,119 | (△71) |
| 経常利益及び経常損失(△) | △1,246 | 1,451 | 2,698 | (-) |
本再生計画に基づき亜鉛製錬事業を金属リサイクル事業へ再編し、当連結会計年度より当該事業部門として表示しております。
前期においては、亜鉛相場上昇と円安が損益改善に寄与したものの電力費や諸資材価格の高騰により損失でありました。
当期においては、亜鉛製錬の主要設備を2025年3月末に停止した後、残存する亜鉛製品の在庫販売にかかる損益と残務処理にかかる費用等を計上しました。一方、亜鉛製錬再編に伴う保有資産売却の施策効果が収益に大きく貢献しました。
以上の結果、当事業部門の業績は、売上高は92億25百万円と前期比221億19百万円(71%)の減収、経常利益は14億51百万円と前期比26億98百万円の増益となりました。
⑤ その他事業部門
| (単位:百万円) | ||||
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減(増減率%) | ||
| 売上高 | 10,277 | 10,650 | 373 | (4) |
| 経常利益 | 474 | 307 | △167 | (△35) |
土木・建築・プラントエンジニアリング事業、運輸事業、環境分析事業等からなる当事業部門の売上高は、ほぼ前期並みとなりました。経常利益は、撤退事業における損失の解消はあったものの、運輸事業でのコスト高などにより減益となりました。
以上の結果、当事業部門の売上高は106億50百万円と前期比3億73百万円(4%)の増収、経常利益は3億7百万円と前期比1億67百万円(35%)の減益となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 製錬 | 122,619 | 170.5 |
| 環境・リサイクル | 6,449 | 103.8 |
| 電子部材・機能材料 | 1,638 | 58.8 |
| 金属リサイクル | 3,179 | 10.9 |
| 報告セグメント計 | 133,886 | 114.9 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 133,886 | 114.8 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。ただし、電子部材事業、環境・リサイクル事業、その他事業の生産高は、販売金額と同額であります。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比 (%) |
| 製錬 | - | - | - | - |
| 環境・リサイクル | - | - | - | - |
| 電子部材・機能材料 | 2,926 | 58.6 | 830 | 100.3 |
| 金属リサイクル | 327 | 145.0 | 46 | 139.9 |
| 報告セグメント計 | 3,253 | 59.0 | 877 | 101.9 |
| その他 | 1,605 | 64.8 | 922 | 56.6 |
| 合計 | 4,858 | 60.8 | 1,799 | 72.3 |
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 製錬 | 103,131 | 139.8 |
| 環境・リサイクル | 6,926 | 109.0 |
| 電子部材・機能材料 | 3,519 | 76.5 |
| 金属リサイクル | 7,521 | 24.1 |
| 報告セグメント計 | 121,098 | 98.9 |
| その他 | 4,451 | 115.5 |
| 合計 | 125,550 | 99.4 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 阪和興業株式会社 | - | - | 17,999 | 14.34 |
| 住商マテリアル株式会社 | - | - | 16,840 | 13.41 |
3.前連結会計年度の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3億66百万円減少し、989億32百万円となりました。これは主に、借入金の返済によって現金及び預金が減少し、当期の銀相場の急騰により棚卸資産の金額が増加したことによります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ39億53百万円減少し、852億63百万円となりました。これは主に、110億円の借入金の返済がなされた一方で、金属価格の高騰により市場変動リスクをヘッジするデリバティブ取引において取引清算金による未払債務が上昇したことなどによります。
(純資産)
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益が47億82百万円計上されたことなどにより前連結会計年度末に比べ35億86百万円増加し、136億68百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は当連結会計年度末において13.8%となり、前連結会計年度末に比べ3.5ポイント上昇しております。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況について
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ98億46百万円減少し、当連結会計年度末は111億33百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、19億45百万円の収入(前期は28億96百万円の収入)となりました。利益による収入は計上されたものの、金属価格の上昇によって棚卸資産の増加による支出が増加したことにより、営業活動によるキャッシュ・フローは前期比で収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、9億91百万円の支出(前期比6億21百万円の支出増)となりました。これは主に、国内設備の維持更新による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは108億9百万円の支出(前期は50億28百万円の収入)となりました。これは主に、110億円の長期借入金の返済が実行されたことによるものであります。
② 財務政策について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原料鉱石の購入代金のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、国内製錬所・事業所の設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、事業再生計画遂行の前提となる第三者割当増資を完了し、全取引金融機関との間で債権者間協定書を締結しております。今後は、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、設備投資等といった長期運転資金につきましては、第三者割当増資による自己資本を基本として運営してまいります。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は624億63百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は111億33百万円となっております。
(4) 重要な会計上の見積もり及び当該見積もりに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。