有価証券報告書-第78期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 15:17
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「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、継続した雇用・所得環境の改善や、省力化投資・リプレイス需要等によ
る設備投資の増加といった、国内需要に支えられる形で緩やかな回復基調が続いております。一方で、世界的な保
護主義や反グローバリズムの台頭や、米中貿易摩擦問題も顕在化するなど、景気の先行きは依然として不透明な状
況で推移しております。
当社グループの関連するICT市場全体の需要動向は、端末機器の買い替えサイクルの長期化や、第5世代移動通
信システム(5G)の開始に向けたシステムの変革期にあたることが要因となり、設備投資が抑制され、低調になっ
ております。当社の主力商品であるビジネスホン関連の設備投資の需要も、音声トラフィックの減少による更新期
間の長期化、クラウド化やIP化への移行などにより減少傾向にありますが、当期の出荷量は、横這いで推移しまし
た。
このような状況下で、当社グループは2018年4月からスタートした「第四次中期経営計画」において「事業規模の拡大」と「経営体質の強化」に取り組んでおります。
「事業規模の拡大」については、更なる成長発展を目指した新商品開発、新規事業開拓に取り組みました。
「経営体質の強化」につきましては、業務効率の向上や生産性向上に継続的に取り組んでおります。生産現場においては、IoTの活用と製造革新活動などにより業務効率化を行いました。また、労務管理の見直しを行い、長時間労働を是正する取り組みを行い、ワークライフバランスの向上に取り組みました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(a) 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ58百万円増加し、23,321百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ348百万円減少し、5,100百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ407百万円増加し、18,220百万円となりました。
(b) 経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、主力商品の落ち込みを新商品でカバーできず、18,066百万円(前期比4.2%減)となりました。利益面は、売上減少により、営業利益は738百万円(前期比14.4%減)、経常利益は837百万円(前期比10.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は608百万円(前期比0.1%減)となりました。
なお、当社グループは通信機器事業の単一セグメントであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べ472百万円増加し、5,732百万
円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ257百万円増加し、1,598百万円(前期比19.2%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益837百万円、売上債権の減少額812百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ252百万円増加し、839百万円(前期比43.1%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出450百万円、ソフトウエアの取得による支出390百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ19百万円増加し、286百万円(前期
比7.1%増)となりました。これは主に配当金の支払額264百万円があったこと等によるものであります。
③(生産、受注及び販売の状況)
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
通信機器事業13,796△4.0
合計13,796△4.0

(注) 1 金額は、販売標準価額で表示しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
通信機器事業18,175△2.747129.9
合計18,175△2.747129.9

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
通信機器事業18,066△4.2
合計18,066△4.2

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
株式会社日立情報通信エンジニアリング5,54829.45,02127.8
東日本電信電話株式会社1,2206.51,5058.3
西日本電信電話株式会社1,4817.91,3677.6
株式会社日立製作所1,2496.61,0225.7

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。当社の経営陣は、この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値および報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行わなければなりません。経営陣は、債権、棚卸資産、投資、法人税等、財務活動、製品保証引当金、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産)
総資産は前連結会計年度末に比べ58百万円増加し、23,321百万円となりました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ61百万円増加し、14,906百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金の減少812百万円があったものの、現金及び預金の増加465百万円、原材料及び貯蔵品の増加331百万円、商品及び製品の増加103百万円があったこと等によるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ2百万円減少し、8,415百万円となりました。これは主に退職給付に係る資産の増加94百万円、無形固定資産の増加46百万円、投資有価証券の増加32百万円があったものの、投資その他の資産の「その他」に含まれる預り保証金引当資産の減少122百万円、有形固定資産の減少72百万円があったこと等によるものであります。
(負債)
負債は前連結会計年度末に比べ348百万円減少し、5,100百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べ381百万円減少し、4,014百万円となりました。これは主に未払法人税等の減少195百万円、未払金の減少152百万円、支払手形及び買掛金の減少46百万円があったこと等によるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ32百万円増加し、1,086百万円となりました。これは主に、繰延税金負債の増加38百万円があったこと等によるものであります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ407百万円増加し、18,220百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加344百万円、退職給付に係る調整累計額の増加24百万円、その他有価証券評価差額金の増加23百万円があったこと等によるものであります。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
売上高は前連結会計年度に比べ799百万円減少し、18,066百万円となりました。主な要因として、主力商品でありますビジネスホンについて、既存事業から成長分野である新規事業への営業リソースの配分を大きくしたことや、市場の成熟に伴うリプレース期間の長期化も相まって売上減少分を新商品でカバーガできず、連結売上高は減少いたしました。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度に比べ221百万円減少し、3,892百万円となりました。主な要因として、売上の減少によるものであります。
(営業利益)
営業損益は、前連結会計年度に比べ123百万円減少し、738百万円となりました。主な要因として、売上の減少によるものであります。
(経常利益)
経常損益は、前連結会計年度に比べ96百万円減少し、837百万円となりました。主な要因として、売上の減少によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
上記の結果、親会社株主に帰属する当期純損益は前連結会計年度に比べ0百万円減少して608百万円の親会社株主に帰属する当期純利益となりました。
(c) 戦略的現状と見通し
当社グループの属する業界は、景気の動向、特に設備投資の動向により売上高が左右される傾向にあります。当業界において、通信手段の多様化・高速化が進んでおり、当社グループとしては新技術を用いた製品を他社に先駆けて投入することが重要な経営課題であると認識し、研究開発に対して継続的かつ積極的に投資を行っております。
主力製品であるビジネスホン関連については、基本機能の強化と顧客ニーズに応える商品開発を行い、民需商品の更なるシェア拡大を目指してまいります。また、IoTをビジネスホンに次ぐ事業の柱とするために、無線方式のラインナップ強化とともに、「ファクトリーNYC(ナイス)製造IoTシステム」の機能強化を図るなど、顧客ニーズの取り込みを図ります。さらに、IoTの介護、住宅など他分野への適用拡大に向けた商品開発を促進するとともに、他事業者との協業推進に取り組んでまいります。
企業価値の向上と財務体質の強化を図るための経営指標として当社グループでは、2020年度に売上高21,900百万円、自己資本利益率(ROE)8%を目標として掲げております。今後とも、「顧客満足」を第一に考え、オフィスに限らず様々な分野の市場を考慮した商品開発、事業開拓を進めると共に、働き方改革に向け、全社的な業務の効率化も継続してまいります。これらにより、第四次中期経営計画の最終年度の実現に向けて努めてまいります。
当期において、第四次中期経営計画の初年度に見込んでいた新商品開発や新規事業開拓に遅れが見られました。主力商品でありますビジネスホンについて、既存事業から成長分野である新規事業への営業リソースの配分を大きくしたことや、市場の成熟に伴うリプレース期間の長期化も相まって売上減少分を新商品でカバーガできず、前連結会計年度と比べ、当連結会計年度の売上高は18,066百万円(前期比4.2%減)と減少し、売上減少により当社グループの自己資本利益率(ROE)が3.4%(前連結会計年度ROE実績3.5%)と減少しております。2020年3月期につきましては、その挽回に向けて、開発力強化・営業力強化に投資を行ってまいります。
(d) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金および研究開発、設備投資等の投資を目的とした資金について自己資金を基本としております。
(e) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、2019年度を初年度とする「第四次中期経営計画」に基づき、事業規模の拡大と経営体質の強化に取り組んでまいりました。しかしながら、第四次中期経営計画の初年度に見込んでいた新商品開発や新規事業開拓に遅れが見られ、目標数値と実績数値に乖離が生じる結果となりました。
上記の内容を踏まえ、第四次中期経営計画の2期目であります2020年3月期につきましては、初年度の挽回に向けて、開発力強化・営業力強化に投資を行ってまいります。また、第四次中期経営計画の重点課題と施策として、
(事業規模の拡大)
・ 新商品の開発
・ 新顧客の開拓
・ 新事業の開拓
(経営体質の強化)
・ 生産性の向上
・ 創造性の強化
・ 社員パフォーマンスの最大化
策定した第四次中期経営計画をベースとして、顧客に対する提案力の向上、品質保証体制の充実を図り、事業の効率化、利益の確保、経営の強化、安定に努めてまいります。

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