有価証券報告書-第86期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績および財政状態の状況
当連結会計年度の経済環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が社会・経済に大きな影響をもたらし、日本におきましては、度重なる緊急事態宣言の発令等により、経済活動は大きな制約を受け、個人消費の低迷が続くなど、厳しい状況のまま推移しました。海外におきましても、世界各国において経済活動の大幅な縮小を余儀なくされ、期後半以降、中国、米国等においては景気回復の動きが見られましたが、依然として先行き不透明な状況が継続しました。
半導体業界につきましては、期前半において新型コロナウイルス感染拡大による自動車・スマートフォン等の需要減退の影響を受けたものの、テレワーク、オンライン学習の拡大ならびに第5世代移動通信システム(5G)の実用化などを背景として、データセンター用のサーバー向けの需要が増加するとともに、パソコン向けも好調に推移しました。さらに、期後半にかけて自動車市場向けが回復に転じるなど、半導体需要の拡大傾向が鮮明となりました。
このような環境下において、当社グループにおきましては、全社において新型コロナウイルスの感染防止対策を継続的に実施し、ICT(情報通信技術)社会に欠かすことのできない半導体サプライチェーンの一翼を担う企業として、お客様への製品の安定的な提供等、事業活動の継続に努めてまいりました。主力のフリップチップタイプパッケージについては、高性能半導体の需要拡大に対応すべく、2018年度より大型設備投資を展開しており、当連結会計年度において高丘工場(長野県中野市)で新ラインが量産を開始するなど、引き続き生産体制増強に注力いたしました。また、今後需要拡大が見込まれる先端メモリー、半導体製造装置市場などの成長分野向けに重点的に経営資源を投下いたしました。さらに、競争が激化する市場環境にあって、収益力・競争力の一層の強化をはかるべく、生産性・品質向上等の取り組みを強化いたしました。
それらの結果、フリップチップタイプパッケージは、パソコン向けおよびデータセンター用のサーバー向けなどで受注が大幅に増加するとともに、旺盛な需要のもと、昨年10月から新ラインが量産を開始し、生産能力が拡充されたことにより、売上増加に寄与しました。半導体製造装置用のセラミック静電チャックは、好調な市場環境を背景に需要が大幅に拡大し、プラスチックBGA基板は新ラインの稼働開始などにより、先端メモリー向けに売上が増加しました。また、リードフレームは、第3四半期に入って底打ちした自動車向けの売上が、その後さらに大きく回復したことなどにより、増収となりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績および財政状態は以下のとおりとなりました。
a.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,880億59百万円(対前連結会計年度比26.8%増)、営業利益は233億28百万円(同622.7%増)、経常利益は265億7百万円(同450.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は180億18百万円(同569.7%増)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(プラスチックパッケージ)
当連結会計年度の売上高は1,133億33百万円(対前連結会計年度比38.9%増)、経常利益は170億2百万円(前連結会計年度は4億75百万円の経常利益)となりました。
なお、生産実績は1,130億45百万円(対前連結会計年度比45.1%増)、受注高は1,180億82百万円(同42.8%増)、受注残高は181億57百万円(同38.2%増)であります。
(メタルパッケージ)
当連結会計年度の売上高は664億2百万円(対前連結会計年度比10.9%増)、経常利益は91億15百万円(同79.1%増)となりました。
なお、生産実績は669億47百万円(対前連結会計年度比14.0%増)、受注高は706億96百万円(同13.3%増)、受注残高は116億99百万円(同55.0%増)であります。
b.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ369億98百万円増加し2,409億77百万円となりました。
当連結会計年度末の負債の部は、前連結会計年度末に比べ212億63百万円増加し875億84百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産の部は、前連結会計年度末に比べ157億34百万円増加し1,533億93百万円となりました。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。(以下「第2 事業の状況」において同じ)
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における「現金及び現金同等物」(「②キャッシュ・フローの状況」において、以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ24億62百万円増加し425億8百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は338億1百万円(対前連結会計年度比166.2%増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は321億48百万円(対前連結会計年度比9.7%減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は5億38百万円(対前連結会計年度比96.8%減)となりました。
③生産、受注および販売の実績
「生産、受注および販売の実績」につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載したセグメントにより表示しております。なお、生産および受注の実績については、「①経営成績および財政状態の状況」に含めて記載しております。
a.生産実績
「①経営成績および財政状態の状況」に含めて記載しております。
b.受注実績
「①経営成績および財政状態の状況」に含めて記載しております。
c.販売実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、連結会計年度末における資産・負債の金額および連結会計期間における収益・費用の金額に影響を与える重要な会計方針および各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。また、これらのうち主な会計上の見積りは以下のとおりでありますが、各種引当金等の見積り数値につきましては、見積り特有の不確実性があるため実際の結果とは異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきまして、当社グループへの影響は、事業や地域によってその影響や程度が異なるものの、売上等への影響が限定的であることから、固定資産の減損や繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りに関して、当連結会計年度末の見積りに大きな影響を与えるものではないと判断しております。
a.繰延税金資産
法人税等の算定に際しては、当社グループが事業活動を行う各国の税法規定の解釈や税法の改正、将来課税所得の金額および時期など、様々な要因について合理的な見積りおよび判断が必要になります。繰延税金資産は、将来課税所得を合理的に見積もった上で回収可能性を判断し計上しておりますが、実際の課税所得が予測と異なり、回収可能性に疑義が生じた場合、もしくは税率の変更等を含む各国の税制に変更があった場合には、繰延税金資産の計算の見直しが必要となります。その結果として、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。
b.確定給付型退職給付制度
当社グループは、確定給付型およびリスク分担型ならびに確定拠出型の退職給付制度を設けております。確定給付型の退職給付制度の積立状況(退職給付債務から年金資産を控除した額)について、運用収益の悪化により年金資産が減少した場合や、退職給付債務算出にあたっての種々の前提条件(割引率、退職率、死亡率等)が変更され退職給付債務が増加した場合には、積立状況が悪化し、退職給付に係る負債(資産)や退職給付に係る調整累計額などに影響を及ぼす可能性があります。
c.たな卸資産
当社グループは、たな卸資産が適正な価値で評価されるように売却可能性や収益性等を定期的に見直しており、需要動向および市況の変化に基づく過剰または長期滞留や陳腐化を考慮して評価損を計上しております。実際の需要動向または市況が想定より悪化した場合、追加で評価損の計上が必要となる可能性があります。
d.固定資産の減損
当社グループは、事業用の設備、不動産など様々な有形・無形の固定資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待していたキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下によって投資額の回収が見込めなくなることにより、減損損失が発生する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a.経営成績等
1)経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ397億27百万円(26.8%)増加し1,880億59百万円となりました。
このうち、海外売上高は、フリップチップタイプパッケージがテレワークやオンライン学習の拡大等を背景にパソコン向けを中心に受注が大きく増加するとともに、半導体製造装置向けセラミック静電チャックも旺盛な需要が継続し、増収となりました。また、プラスチックBGA基板は、先端メモリー向けの売上が増加し、IC組立はハイエンドスマートフォン向けの需要が拡大しました。リードフレームは、期前半において自動車向け等が低調に推移したものの、QFNタイプが幅広い用途向けに受注が増加し、CPU向けヒートスプレッダーは減収となりました。これらの結果、前連結会計年度に比べ35.3%増加し1,620億6百万円となりました。
国内売上高は、期前半に自動車需要減退の影響を受け、IC組立およびリードフレームが低調に推移し、また、ガラス端子は、期前半に光学機器向けが在庫調整の影響を受けたことなどにより減収となりました。これらの結果、前連結会計年度に比べ8.9%減少し260億53百万円となりました。
当連結会計年度における海外売上高比率は86.1%となり、前連結会計年度より5.4ポイント上昇しました。なお、当連結会計年度における米国ドルの平均為替レートは105円となり、前連結会計年度に比べ2円の円高となりました。
また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が社会・経済に大きな影響をもたらし、世界各国において経済活動の大幅な縮小を余儀なくされ、半導体業界におきましても、期前半において自動車・スマートフォン等の需要減退の影響を受けました。当社グループにおきましては、期前半において自動車向けが市場低迷の影響を受けましたが、第3四半期に入って自動車向けの売上が底打ちし、その後さらに回復するなど、新型コロナウイルス感染拡大による売上等への影響は限定的でした。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
売上原価は、前連結会計年度に比べ192億87百万円(14.5%)増加し1,520億59百万円となりました。
売上総利益は、前連結会計年度に比べ204億39百万円(131.4%)増加し360億円となり、売上総利益率は前連結会計年度より8.6ポイント増加し19.1%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ3億38百万円(2.7%)増加し126億71百万円となりました。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ201億円(622.7%)増加し233億28百万円となり、営業利益率は前連結会計年度より10.2ポイント増加し12.4%となりました。
(経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益は、前連結会計年度に比べ216億93百万円(450.7%)増加し265億7百万円となりました。
経常利益率は、前連結会計年度より10.9ポイント増加し14.1%となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ153億28百万円(569.7%)増加し180億18百万円となりました。
売上高に対する親会社株主に帰属する当期純利益の比率は、前連結会計年度より7.8ポイント増加し9.6%となりました。
また、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績および財政状態の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(プラスチックパッケージ)
フリップチップタイプパッケージは、テレワークやオンライン学習の拡大などにより、パソコン向けおよびサーバー向けに受注が大幅に増加し、高丘工場における新ラインの量産開始が増収に寄与するとともに、プラスチックBGA基板は、一層の小型・薄型化のニーズに対応する新ラインの稼働開始などにより、先端メモリー向けに売上が大きく増加しました。IC組立は、ハイエンドスマートフォン向けの需要が拡大したことにより、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,133億33百万円(対前連結会計年度比38.9%増)、経常利益は170億2百万円(前連結会計年度は4億75百万円の経常利益)となりました。
(メタルパッケージ)
セラミック静電チャックは、半導体製造装置市場における旺盛な需要を背景に受注が大幅に拡大し、リードフレームは、増産対応をはかってきたQFNタイプが幅広い用途向けに売上が増加するとともに、第3四半期に入って底打ちした自動車向けの売上が、その後さらに大きく回復したことなどにより、増収となりました。CPU向けヒートスプレッダーは、サーバー向けが堅調なまま推移したものの、パソコン向けの需要が減少し、ガラス端子は第3四半期において回復傾向を示しましたが、期前半において光学機器向けが低調に推移したことなどにより、減収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は664億2百万円(対前連結会計年度比10.9%増)、経常利益は91億15百万円(同79.1%増)となりました。
(注)セグメント資産は、事業セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。
2)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ369億98百万円増加し2,409億77百万円となりました。
流動資産は、売掛金およびたな卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ198億77百万円増加し1,245億34百万円となりました。
固定資産は、設備投資に伴う有形固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ171億20百万円増加し1,164億43百万円となりました。
(負債の部)
負債は、未払法人税等および買掛金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ212億63百万円増加し875億84百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、前連結会計年度末に比べ157億34百万円増加し1,533億93百万円となりました。
この結果、1株当たり純資産額は1,135.49円(前連結会計年度末は1,019.01円)となりました。
また、自己資本比率は63.7%(前連結会計年度末は67.5%)となりました。
3)キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローで得られた資金は338億1百万円(対前連結会計年度比166.2%増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費および仕入債務の増加などにより資金が増加し、売上債権の増加およびたな卸資産の増加などにより資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローでは321億48百万円(対前連結会計年度比9.7%減)の資金を使用しました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローで得られた資金は5億38百万円(対前連結会計年度比96.8%減)となりました。主に、短期借入金の増加により資金が増加し、配当金の支払により資金が減少したものであります。
これらの活動の結果に為替換算差額を加味した当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の400億46百万円から24億62百万円増加し425億8百万円となりました。
b.資本の財源および資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、原材料の購入等の製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金および設備投資によるものであります。また、当社ではプラスチックパッケージにおいて、半導体用フリップチップタイプパッケージの生産体制強化に向けた設備投資などを進めております。
これらに必要な資金については自己資金をもって充当することを基本とし、必要に応じて銀行借入等を行うこととしております。当連結会計年度中に設備投資等のための資金調達を行いました結果、当連結会計年度末における短期借入金残高は250億円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 a.経営成績等 3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績および財政状態の状況
当連結会計年度の経済環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が社会・経済に大きな影響をもたらし、日本におきましては、度重なる緊急事態宣言の発令等により、経済活動は大きな制約を受け、個人消費の低迷が続くなど、厳しい状況のまま推移しました。海外におきましても、世界各国において経済活動の大幅な縮小を余儀なくされ、期後半以降、中国、米国等においては景気回復の動きが見られましたが、依然として先行き不透明な状況が継続しました。
半導体業界につきましては、期前半において新型コロナウイルス感染拡大による自動車・スマートフォン等の需要減退の影響を受けたものの、テレワーク、オンライン学習の拡大ならびに第5世代移動通信システム(5G)の実用化などを背景として、データセンター用のサーバー向けの需要が増加するとともに、パソコン向けも好調に推移しました。さらに、期後半にかけて自動車市場向けが回復に転じるなど、半導体需要の拡大傾向が鮮明となりました。
このような環境下において、当社グループにおきましては、全社において新型コロナウイルスの感染防止対策を継続的に実施し、ICT(情報通信技術)社会に欠かすことのできない半導体サプライチェーンの一翼を担う企業として、お客様への製品の安定的な提供等、事業活動の継続に努めてまいりました。主力のフリップチップタイプパッケージについては、高性能半導体の需要拡大に対応すべく、2018年度より大型設備投資を展開しており、当連結会計年度において高丘工場(長野県中野市)で新ラインが量産を開始するなど、引き続き生産体制増強に注力いたしました。また、今後需要拡大が見込まれる先端メモリー、半導体製造装置市場などの成長分野向けに重点的に経営資源を投下いたしました。さらに、競争が激化する市場環境にあって、収益力・競争力の一層の強化をはかるべく、生産性・品質向上等の取り組みを強化いたしました。
それらの結果、フリップチップタイプパッケージは、パソコン向けおよびデータセンター用のサーバー向けなどで受注が大幅に増加するとともに、旺盛な需要のもと、昨年10月から新ラインが量産を開始し、生産能力が拡充されたことにより、売上増加に寄与しました。半導体製造装置用のセラミック静電チャックは、好調な市場環境を背景に需要が大幅に拡大し、プラスチックBGA基板は新ラインの稼働開始などにより、先端メモリー向けに売上が増加しました。また、リードフレームは、第3四半期に入って底打ちした自動車向けの売上が、その後さらに大きく回復したことなどにより、増収となりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績および財政状態は以下のとおりとなりました。
a.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,880億59百万円(対前連結会計年度比26.8%増)、営業利益は233億28百万円(同622.7%増)、経常利益は265億7百万円(同450.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は180億18百万円(同569.7%増)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(プラスチックパッケージ)
当連結会計年度の売上高は1,133億33百万円(対前連結会計年度比38.9%増)、経常利益は170億2百万円(前連結会計年度は4億75百万円の経常利益)となりました。
なお、生産実績は1,130億45百万円(対前連結会計年度比45.1%増)、受注高は1,180億82百万円(同42.8%増)、受注残高は181億57百万円(同38.2%増)であります。
(メタルパッケージ)
当連結会計年度の売上高は664億2百万円(対前連結会計年度比10.9%増)、経常利益は91億15百万円(同79.1%増)となりました。
なお、生産実績は669億47百万円(対前連結会計年度比14.0%増)、受注高は706億96百万円(同13.3%増)、受注残高は116億99百万円(同55.0%増)であります。
b.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ369億98百万円増加し2,409億77百万円となりました。
当連結会計年度末の負債の部は、前連結会計年度末に比べ212億63百万円増加し875億84百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産の部は、前連結会計年度末に比べ157億34百万円増加し1,533億93百万円となりました。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。(以下「第2 事業の状況」において同じ)
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における「現金及び現金同等物」(「②キャッシュ・フローの状況」において、以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ24億62百万円増加し425億8百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は338億1百万円(対前連結会計年度比166.2%増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は321億48百万円(対前連結会計年度比9.7%減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は5億38百万円(対前連結会計年度比96.8%減)となりました。
③生産、受注および販売の実績
「生産、受注および販売の実績」につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載したセグメントにより表示しております。なお、生産および受注の実績については、「①経営成績および財政状態の状況」に含めて記載しております。
a.生産実績
「①経営成績および財政状態の状況」に含めて記載しております。
b.受注実績
「①経営成績および財政状態の状況」に含めて記載しております。
c.販売実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| プラスチックパッケージ | (百万円) | 113,333 | 138.9 |
| メタルパッケージ | (百万円) | 66,402 | 110.9 |
| 報告セグメント計 | (百万円) | 179,735 | 127.1 |
| その他 | (百万円) | 8,324 | 120.7 |
| 合計 | (百万円) | 188,059 | 126.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| INTEL CORPORATION | 46,882 | 31.6 | 69,495 | 37.0 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、連結会計年度末における資産・負債の金額および連結会計期間における収益・費用の金額に影響を与える重要な会計方針および各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。また、これらのうち主な会計上の見積りは以下のとおりでありますが、各種引当金等の見積り数値につきましては、見積り特有の不確実性があるため実際の結果とは異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきまして、当社グループへの影響は、事業や地域によってその影響や程度が異なるものの、売上等への影響が限定的であることから、固定資産の減損や繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りに関して、当連結会計年度末の見積りに大きな影響を与えるものではないと判断しております。
a.繰延税金資産
法人税等の算定に際しては、当社グループが事業活動を行う各国の税法規定の解釈や税法の改正、将来課税所得の金額および時期など、様々な要因について合理的な見積りおよび判断が必要になります。繰延税金資産は、将来課税所得を合理的に見積もった上で回収可能性を判断し計上しておりますが、実際の課税所得が予測と異なり、回収可能性に疑義が生じた場合、もしくは税率の変更等を含む各国の税制に変更があった場合には、繰延税金資産の計算の見直しが必要となります。その結果として、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。
b.確定給付型退職給付制度
当社グループは、確定給付型およびリスク分担型ならびに確定拠出型の退職給付制度を設けております。確定給付型の退職給付制度の積立状況(退職給付債務から年金資産を控除した額)について、運用収益の悪化により年金資産が減少した場合や、退職給付債務算出にあたっての種々の前提条件(割引率、退職率、死亡率等)が変更され退職給付債務が増加した場合には、積立状況が悪化し、退職給付に係る負債(資産)や退職給付に係る調整累計額などに影響を及ぼす可能性があります。
c.たな卸資産
当社グループは、たな卸資産が適正な価値で評価されるように売却可能性や収益性等を定期的に見直しており、需要動向および市況の変化に基づく過剰または長期滞留や陳腐化を考慮して評価損を計上しております。実際の需要動向または市況が想定より悪化した場合、追加で評価損の計上が必要となる可能性があります。
d.固定資産の減損
当社グループは、事業用の設備、不動産など様々な有形・無形の固定資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待していたキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下によって投資額の回収が見込めなくなることにより、減損損失が発生する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a.経営成績等
1)経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ397億27百万円(26.8%)増加し1,880億59百万円となりました。
このうち、海外売上高は、フリップチップタイプパッケージがテレワークやオンライン学習の拡大等を背景にパソコン向けを中心に受注が大きく増加するとともに、半導体製造装置向けセラミック静電チャックも旺盛な需要が継続し、増収となりました。また、プラスチックBGA基板は、先端メモリー向けの売上が増加し、IC組立はハイエンドスマートフォン向けの需要が拡大しました。リードフレームは、期前半において自動車向け等が低調に推移したものの、QFNタイプが幅広い用途向けに受注が増加し、CPU向けヒートスプレッダーは減収となりました。これらの結果、前連結会計年度に比べ35.3%増加し1,620億6百万円となりました。
国内売上高は、期前半に自動車需要減退の影響を受け、IC組立およびリードフレームが低調に推移し、また、ガラス端子は、期前半に光学機器向けが在庫調整の影響を受けたことなどにより減収となりました。これらの結果、前連結会計年度に比べ8.9%減少し260億53百万円となりました。
当連結会計年度における海外売上高比率は86.1%となり、前連結会計年度より5.4ポイント上昇しました。なお、当連結会計年度における米国ドルの平均為替レートは105円となり、前連結会計年度に比べ2円の円高となりました。
また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が社会・経済に大きな影響をもたらし、世界各国において経済活動の大幅な縮小を余儀なくされ、半導体業界におきましても、期前半において自動車・スマートフォン等の需要減退の影響を受けました。当社グループにおきましては、期前半において自動車向けが市場低迷の影響を受けましたが、第3四半期に入って自動車向けの売上が底打ちし、その後さらに回復するなど、新型コロナウイルス感染拡大による売上等への影響は限定的でした。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
売上原価は、前連結会計年度に比べ192億87百万円(14.5%)増加し1,520億59百万円となりました。
売上総利益は、前連結会計年度に比べ204億39百万円(131.4%)増加し360億円となり、売上総利益率は前連結会計年度より8.6ポイント増加し19.1%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ3億38百万円(2.7%)増加し126億71百万円となりました。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ201億円(622.7%)増加し233億28百万円となり、営業利益率は前連結会計年度より10.2ポイント増加し12.4%となりました。
(経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益は、前連結会計年度に比べ216億93百万円(450.7%)増加し265億7百万円となりました。
経常利益率は、前連結会計年度より10.9ポイント増加し14.1%となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ153億28百万円(569.7%)増加し180億18百万円となりました。
売上高に対する親会社株主に帰属する当期純利益の比率は、前連結会計年度より7.8ポイント増加し9.6%となりました。
また、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績および財政状態の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(プラスチックパッケージ)
フリップチップタイプパッケージは、テレワークやオンライン学習の拡大などにより、パソコン向けおよびサーバー向けに受注が大幅に増加し、高丘工場における新ラインの量産開始が増収に寄与するとともに、プラスチックBGA基板は、一層の小型・薄型化のニーズに対応する新ラインの稼働開始などにより、先端メモリー向けに売上が大きく増加しました。IC組立は、ハイエンドスマートフォン向けの需要が拡大したことにより、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,133億33百万円(対前連結会計年度比38.9%増)、経常利益は170億2百万円(前連結会計年度は4億75百万円の経常利益)となりました。
(メタルパッケージ)
セラミック静電チャックは、半導体製造装置市場における旺盛な需要を背景に受注が大幅に拡大し、リードフレームは、増産対応をはかってきたQFNタイプが幅広い用途向けに売上が増加するとともに、第3四半期に入って底打ちした自動車向けの売上が、その後さらに大きく回復したことなどにより、増収となりました。CPU向けヒートスプレッダーは、サーバー向けが堅調なまま推移したものの、パソコン向けの需要が減少し、ガラス端子は第3四半期において回復傾向を示しましたが、期前半において光学機器向けが低調に推移したことなどにより、減収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は664億2百万円(対前連結会計年度比10.9%増)、経常利益は91億15百万円(同79.1%増)となりました。
(注)セグメント資産は、事業セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。
2)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ369億98百万円増加し2,409億77百万円となりました。
流動資産は、売掛金およびたな卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ198億77百万円増加し1,245億34百万円となりました。
固定資産は、設備投資に伴う有形固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ171億20百万円増加し1,164億43百万円となりました。
(負債の部)
負債は、未払法人税等および買掛金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ212億63百万円増加し875億84百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、前連結会計年度末に比べ157億34百万円増加し1,533億93百万円となりました。
この結果、1株当たり純資産額は1,135.49円(前連結会計年度末は1,019.01円)となりました。
また、自己資本比率は63.7%(前連結会計年度末は67.5%)となりました。
3)キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローで得られた資金は338億1百万円(対前連結会計年度比166.2%増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費および仕入債務の増加などにより資金が増加し、売上債権の増加およびたな卸資産の増加などにより資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローでは321億48百万円(対前連結会計年度比9.7%減)の資金を使用しました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローで得られた資金は5億38百万円(対前連結会計年度比96.8%減)となりました。主に、短期借入金の増加により資金が増加し、配当金の支払により資金が減少したものであります。
これらの活動の結果に為替換算差額を加味した当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の400億46百万円から24億62百万円増加し425億8百万円となりました。
b.資本の財源および資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、原材料の購入等の製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金および設備投資によるものであります。また、当社ではプラスチックパッケージにおいて、半導体用フリップチップタイプパッケージの生産体制強化に向けた設備投資などを進めております。
これらに必要な資金については自己資金をもって充当することを基本とし、必要に応じて銀行借入等を行うこととしております。当連結会計年度中に設備投資等のための資金調達を行いました結果、当連結会計年度末における短期借入金残高は250億円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 a.経営成績等 3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。