有価証券報告書-第46期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 15:35
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度における経営環境については、米国は当初新政権の掲げる関税政策影響が懸念されたものの、個人消費は良好に推移、企業も強い生成AI投資が継続しており、全体としては概ね良好な状況です。欧州は、ドイツを中心に製造業が不振でしたが徐々に改善、一方個人消費は底堅く推移し、全体として景気は持ち直してきた状況です。日本は個人消費は雇用所得改善等を背景に堅調に推移、企業は年央まで輸出が伸び悩んだものの改善、設備投資も堅調であり景況感は改善しております。中国は当初政府の景気対策により個人消費が伸びましたが年央以降減速、一方輸出は米国向け減少をアジア、EUなど他地域向けでカバーし増勢を維持しています。
為替相場については、対米ドルレートが一旦円高方向に進んだのち、年央以降は円安方向に進み、直近150円台で推移しています。
当社グループの属するエレクトロニクス産業では、半導体関連では旺盛な生成AI投資が継続することに加え、年後半からのメモリ価格の上昇に起因する半導体製造装置の更なる需要増が期待されております。一方、パワー半導体市場はEV(電気自動車)需要の調整が続いております。
このような事業環境のなか、当社グループの半導体等装置関連事業では、製造装置向けの真空部品、受託加工やセラミックスが大きく伸び、工場稼働率に連動した半導体製造プロセス向け部材の石英や部品洗浄の事業も売上を伸ばすことができました。電子デバイス事業においては、サーモモジュールが生成AIサーバー投資に伴う光トランシーバー向け需要が高水準に推移しました。一方、車載関連事業はEV市場の減速を受け、パワー半導体用基板の販売が伸び悩みました。
営業利益は、工場稼働率向上や新工場の利益改善、製品構成の改善もあり前期比で増益となりました。経常利益は為替差損を計上(前年同期は為替差益の計上)したものの、投資有価証券評価益の計上により前年同期比で増益となりました。なお、特別利益に中国での投資有価証券売却益785百万円を計上、特別損失に関西工場から石川工場への生産設備移設等による固定資産処分損474百万円を計上しています。
この結果、当連結会計年度につきましては、売上高は288,933百万円(前期比5.3%増)、営業利益は27,561百万円(前期比14.4%増)、経常利益は26,063百万円(前期比2.0%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は14,886百万円(前期比5.1%減)となりました。
当連結会計年度のセグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(半導体等装置関連事業)
当該事業の主な製品は、真空シール及び各種製造装置向け金属加工製品、石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC製品、シリコンパーツ、装置部品洗浄、石英坩堝などです。
半導体全体及び半導体製造装置の需要が伸長するなか、当社の真空シール、各種製造装置向け金属加工製品及びセラミックス製品は米国メーカー、中国メーカーからの注文増などもあり大幅増収、半導体製造プロセスに使用される石英製品、部品洗浄サービスなども、工場稼働率の回復を背景に売上を伸ばしました。一方、CVD-SiC製品は中国工場立上げの難航が影響しやや減収、石英坩堝も太陽光パネル製造メーカー向け出荷の抑制により減収となっております。
この結果、当該事業の売上高は185,139百万円(前期比12.0%増)、営業利益は16,048百万円(前期比30.4%増)となりました。
(電子デバイス事業)
当該事業の主な製品は、サーモモジュール、パワー半導体用基板、磁性流体、センサです。
サーモモジュールは、旺盛な生成AIサーバー投資を背景に、関連する光トランシーバーメーカー向けの売上が増加、利益面でも大きく貢献しております。パワー半導体用基板はエネルギー分野向けなどで売上を伸ばしました。センサの収益は前年度の株式会社大泉製作所の決算期変更影響で第1四半期の収益計上が無かったのに対し、今期は収益計上しているため3か月分純増となっております。
この結果、当該事業の売上高は57,584百万円(前期比14.1%増)、営業利益は10,465百万円(前期比26.9%増)となりました。
(車載関連事業)
当該事業の主な製品は、サーモモジュール、パワー半導体用基板、センサです。
主要市場であるEV市場が調整局面にあり、サーモモジュール、パワー半導体用基板ともに販売が減少しました。特に年央からのAMB基板の販価下落が利益面でも下押し要因となりました。センサの収益は電子デバイスでの説明同様、株式会社大泉製作所の決算期変更影響のため純増となっております。
この結果、当該事業の売上高は29,245百万円(前期比4.0%減)、営業利益は2,694百万円(前期比25.1%減)となりました。
(その他)
「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業であり、ソーブレード、工作機械、太陽電池用シリコン製品等の事業を含んでおります。
工作機械が前期比で大きく減収、太陽電池用シリコン製品も減収となりました。
この結果、当該事業の売上高は16,964百万円(前期比39.8%減)、営業損失は297百万円(前期は843百万円の営業利益)となりました。
b.財政状態
1) 資産
当連結会計年度末の資産は前連結会計年度末と比べ88,644百万円増加し、689,238百万円となりました。これは主に現金及び預金12,191百万円、受取手形、売掛金及び契約資産9,102百万円、有形固定資産36,043百万円の増加によるものであります。
2) 負債
負債は、前連結会計年度末と比べ50,119百万円増加し、327,162百万円となりました。これは主に短期借入金9,032百万円が減少したものの、社債(1年内償還予定を含む)6,763百万円、長期借入金(1年内返済予定を含む)42,316百万円の増加によるものであります。
3) 純資産
純資産は、前連結会計年度末と比べ38,525百万円増加し、362,075百万円となりました。これは主に利益剰余金7,394百万円、為替換算調整勘定11,381百万円、非支配株主持分15,657百万円の増加によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ5,061百万円増加し、113,960百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は29,255百万円(前連結会計年度比3,188百万円増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益26,157百万円、減価償却費27,426百万円によるものであります。支出の主な内訳は、売上債権の増加額4,391百万円、棚卸資産の増加額14,034百万円、法人税等の支払額8,706百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は66,856百万円(前連結会計年度比27,228百万円増)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入1,648百万円の一方、定期預金の純増加額6,392百万円、有形固定資産の取得による支出54,197百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は38,798百万円(前連結会計年度比19,832百万円増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出33,236百万円の一方、長期借入れによる収入75,175百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
半導体等装置関連事業(百万円)194,311114.7
電子デバイス事業(百万円)58,806116.0
車載関連事業(百万円)30,16694.3
報告セグメント計(百万円)283,284112.4
その他(百万円)16,56262.8
合計(百万円)299,847107.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
半導体等装置関連事業188,733113.217,636125.6
電子デバイス事業のうち受注生産品目26,270101.86,85593.3
車載関連事業のうち
受注生産品目
28,70399.18,953123.3
その他17,20561.21,327122.2
合計(百万円)260,912104.634,772116.9

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.電子デバイス事業及び車載関連事業のサーモモジュールは見込み生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
半導体等装置関連事業(百万円)185,139112.0
電子デバイス事業(百万円)57,584114.1
車載関連事業(百万円)29,24596.0
報告セグメント計(百万円)271,969110.5
その他(百万円)16,96460.2
合計(百万円)288,933105.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
LAM RESEARCH CORPORATION--37,33212.9

(注)前連結会計年度の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析は「(1) 経営成績等の状況概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
当連結会計年度の当社グループの売上高は288,933百万円(前連結会計年度比5.3%増)、営業利益は27,561百万円(前連結会計年度比14.4%増)、経常利益は26,063百万円(前連結会計年度比2.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は14,886百万円(前連結会計年度比5.1%減)となりました。
経営成績の状況に関する認識及び分析等は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
1) 売上高
連結売上高の概要は「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
2) 売上原価
売上原価は207,616百万円(前連結会計年度比3.3%増)となり、売上高に対する売上原価率は1.4ポイント減少の71.9%となりました。これは主に設備投資に伴う減価償却費等の増加によるものであります。
3) 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は53,755百万円(前連結会計年度比9.1%増)となりました。これは主に事業拡大に伴う人件費等の増加によるものであります。
4) 営業外損益
営業外収益9,958百万円(前連結会計年度比3.5%減)の主な内容は、受取利息1,835百万円、補助金収入4,934百万円によるものであります。また、営業外費用11,457百万円(前連結会計年度比29.5%増)の主な内容は、支払利息3,729百万円、持分法による投資損失5,848百万円によるものであります。
5) 特別損益
特別利益785百万円(前連結会計年度比124.1%増)の主な内容は、投資有価証券売却益785百万円によるものであります。また、特別損失691百万円(前連結会計年度比19.8%減)の主な内容は、固定資産処分損474百万円、減損損失217百万円によるものであります。
6) 法人税等合計
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた法人税等合計は7,729百万円(前連結会計年度比34.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績等の認識及び分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)17,83343,02428,72026,06629,255
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△29,399△68,760△92,400△39,627△66,856
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)30,60168,71860,41918,96538,798
現金及び現金同等物の期末残高(百万円)52,57995,90596,806108,899113,960
自己資本比率(%)49.544.740.139.437.6
時価ベースの自己資本比率
(%)
46.337.927.320.842.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.11.64.76.26.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)21.944.315.59.37.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金、社債(1年内償還予定を含む)、転換社債型新株予約権付社債、長期借入金(1年内返済予定を含む)を対象としております。
2) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金、設備資金等に必要な資金は、営業キャッシュ・フローから得られる資金のほか、主に銀行等の金融機関からの借入金、社債、リースなどの資金調達などで賄っており、加えて、子会社への第三者割当増資等により資金調達する場合もあります。
当連結会計年度末の有利子負債(リース債務を除く)は、前連結会計年度末と比べ40,047百万円増加の202,346百万円となりました。有利子負債から現金及び預金を控除したネット有利子負債は、前連結会計年度末と比べ27,856百万円増加し、72,427百万円となりました。当社グループは、構築した事業基盤に基づき安定的なキャッシュ・フロー創出力を有することから、金融機関等から、必要な運転資金、設備資金を安定的に確保しております。また、当連結会計年度末では、現預金129,918百万円のほか、取引銀行とコミットメントライン契約を締結しており、資金の流動性を確保できているものと認識しております。
2026年12月期(2026年6月26日開催予定の第46期定時株主総会において「定款一部変更の件」が承認されることを条件として、2026年度より決算期を3月期から12月期へ変更する予定であります。)の投資金額は現時点では65,000百万円を予定していますが、営業キャッシュ・フローから得られる資金のほか、金融機関からの資金調達及び手許現預金等により賄う予定です。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表作成に当たり、必要となる見積りに関しては、過去の実績や現在の状況等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により、見積りと異なる結果となる可能性があります。当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識している特に重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)及び2財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載したとおりであります。
⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、経営環境等の変化に機動的に対応するため、原則として毎年更新するローリング方式の中期経営計画(3か年)を策定しております。
2026年3月期は、売上高2,850億円、営業利益280億円、親会社株主に帰属する当期純利益160億円を目標として取り組んでまいりました。また、2025年5月公表の中期経営計画をローリングアップデートした「中期経営計画(2026年12月期~2028年12月期)」を、2026年5月に公表いたしました。なお、2026年6月26日開催予定の第46期定時株主総会において「定款一部変更の件」が承認されることを条件として、2026年度より決算期を3月期から12月期へ変更する予定であります。
2026年12月期の業績見通しは、売上高3,500億円、営業利益380億円、親会社株主に帰属する当期純利益230億円であります。
当社グループは、経営上の重要な指標として、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益、株主資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)及び自己資本比率を採用しております。長期目標として、ROE15%、ROIC8%、自己資本比率40%を目指してまいります。
当連結会計年度の計画達成状況等は以下のとおりであります。
2026年3月期2026年12月期2027年12月期2028年12月期
計画(注1)実績計画(注2)計画(注2)計画(注2)
売上高2,850億円2,889億円3,500億円4,000億円4,500億円
営業利益280億円275億円380億円480億円570億円
営業利益率9.8%9.5%10.9%12.0%12.7%
親会社株主に帰属する当期純利益160億円148億円230億円300億円380億円
ROE15%(注3)6.0%2028年12月期までに11%(注3)
ROIC8%(注3)3.2%2028年12月期までに7%(注3)
自己資本比率40%(注3)37.6%2028年12月期までに40%(注3)

(注1)2025年5月公表値
(注2)2026年5月公表値
(注3)中長期目標

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