有価証券報告書-第39期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済状況は、米国経済については大型減税と利上げ一時停止等の効果により力強く拡大しております。中国経済については、政府が33兆円規模の景気刺激策を打ち出しておりますが、米中貿易摩擦の長期化により景気後退がすすみ、経済成長率が低水準となりました。中国だけではなく世界各国の景気減速に繋がるのではないかと懸念されております。我が国経済については、緩やかな回復が持続してきましたが、米中貿易摩擦の動向に左右された年度となりました。
当社グループの属するエレクトロニクス産業では、海外を中心とした半導体メモリメーカーやデバイスメーカー各社の設備投資延期の発表が相次いでおり、投資意欲は調整局面に入っております。デバイスメーカー等の設備稼働率は、歩留りの向上とともに安定的に推移したため、メモリー価格の上昇に歯止めがかかりました。
このような事業環境のなか、当社グループでは、半導体メーカーおよび製造装置メーカーで使用される石英製品、ファインセラミックスなどのマテリアル製品の販売が一定水準で推移しました。電子デバイス事業の主力製品であるサーモモジュールは、自動車温調シート向けのほか、移動通信機器、医療検査・バイオ機器、理美容家電向けの販売が安定的に推移し、パワー半導体用基板も中国江蘇省に新工場が稼働したことから堅調に推移した結果、それぞれ計画を達成することができました。
太陽電池関連事業においては、不採算となった自社販売から撤退し、OEMに特化するため、生産ラインから対象となる製造設備等を区分して減損処理を実施しました。
この結果、当連結会計年度につきましては、売上高は89,478百万円(前期比1.2%減)、営業利益は8,782百万円(前期比4.1%増)、経常利益は8,060百万円(前期比12.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,845百万円(前期比6.3%増)となりました。
当連結会計年度のセグメントの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(半導体等装置関連事業)
当該事業の主な製品は、真空シールおよび各種製造装置向け金属加工製品、石英製品、セラミックス製品、CVD-SⅰC製品、シリコンパーツなど半導体製造プロセスに使用されるマテリアル製品であり、シリコンウエーハ加工、装置部品洗浄なども行っております。当該事業の業績は、半導体製造装置メーカーの出荷および設備稼働率に連動します。
マテリアル製品の顧客であるデバイスメーカーにおいては、スマートフォンやデータセンターのサーバーなどに利用される3次元NAND型フラッシュメモリやD-RAMの増産により設備稼働率が高水準で推移したため、当該事業は年央まで堅調に推移しました。その後、需給が均衡したため、メモリ価格の上昇が止まり、逆に下落に転じたことから、デバイスメーカー各社は追加設備投資の延期を発表しており、現在は、調整の局面にあります。
製造装置メーカー、デバイスメーカー、ファウンドリーからの旺盛な需要に応えるため、当社グループは、中国浙江省および江蘇省に新たに石英製造ラインを設置し、セラミックスについても杭州における第二工場が竣工しました。加えて、半導体・FPD製造装置の洗浄とメンテナンスを行う装置洗浄事業を拡充しており、天津、四川、大連に加え、上海に分析センターを設置することを決定しました。また、上海における8インチウエーハ加工は、第4四半期から量産を開始し、杭州においては、第二工場の建屋工事が進行中です。一方で、韓国においてはCVD-SⅰCの設備を減損処理しました。
当該事業は、半導体製造装置の出荷および設備稼働率に連動しますが、安定的に推移しました。
この結果、当該事業の売上高は55,953百万円(前期比19.9%増)、営業利益は9,186百万円(前期比22.5%増)となりました。
(太陽電池関連事業)
当該事業の主な製品は、シリコン結晶製造装置、シリコン製品、石英坩堝などです。
太陽電池産業は、各国のCO2排出削減策の進行から年間設置量が100ギガワットを超える状況となりました。世界的に需要が拡大する一方で価格の下落は続いており、不採算となった自社製品販売から撤退を決め、OEMに特化しております。設備の減損および棚卸資産の評価損を計上しました。当該事業については構造改革を継続しております。
この結果、当該事業の売上高は8,082百万円(前期比61.4%減)、営業損失は1,659百万円(前期は1,592百万円の営業損失)となりました。
(電子デバイス事業)
当該事業の主な製品は、サーモモジュール、パワー半導体用基板、磁性流体などです。
主力の自動車温調シート向けサーモモジュールは、北米市場と中国市場での自動車販売台数の前年割れや、米国金利の追加利上げの影響もあり、当社製品の売上高も前年比減となりました。一方で半導体用途が拡大し、理美容家電や中国における通信機器用途も伸長しました。医療検査・バイオ関連機器用途も底堅く推移し、売上高は計画のとおりとなりました。パワー半導体用基板は、新たな工場が中国江蘇省に竣工し、増産体制を進めています。磁性流体については、自動車搭載スピーカー用途やスマートフォン用バイブレーションモーター用途は軟調でした。当該事業は、景気に左右されにくい業種への販売が多く、緩やかな成長が見込める事業セグメントです。
この結果、売上高は12,897百万円(前期比1.5%増)、営業利益は2,365百万円(前期比21.3%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ7,906百万円増加し、31,555百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は11,466百万円(前連結会計年度比1,519百万円増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益5,642百万円、減価償却費5,755百万円、その他の負債の増加額4,435百万円によるものであります。支出の主な内訳は、法人税等の支払額3,608百万円、売上債権の増加額2,057百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は37,063百万円(前連結会計年度比24,674百万円増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出34,810百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は34,507百万円(前連結会計年度比23,676百万円増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出5,846百万円、社債の償還による支出1,173百万円の一方、長期借入れによる収入27,634百万円、社債の発行による収入11,174百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.電子デバイス事業のサーモモジュールは見込み生産を行っております。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成に当たり、必要となる見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的と判断される基準に基づき行っております。
詳細に関しては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
1) 概要
当連結会計年度につきましては、売上高は89,478百万円(前連結会計年度比1.2%減)、営業利益は8,782百万円(前連結会計年度比4.1%増)、経常利益は8,060百万円(前連結会計年度比12.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,845百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。
当連結会計年度の経営成績の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
2) 売上高
連結売上高の概要は「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
3) 売上原価
売上原価は62,341百万円(前連結会計年度比5.1%減)となり、売上高に対する売上原価率は2.8ポイント低下の69.7%となりました。これは主に太陽電池関連事業の減収によるものであります。
4) 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は18,354百万円(前連結会計年度比11.4%増)となりました。これは主に人件費、研究開発費の増加によるものであります。
5) 営業外損益
営業外収益1,053百万円(前連結会計年度比57.4%増)の主な内容は、補助金収入131百万円、持分法による投資利益556百万円によるものであります。また、営業外費用1,776百万円(前連結会計年度比8.9%減)の主な内容は、支払利息777百万円、支払手数料191百万円によるものであります。
6) 特別損益
特別利益648百万円(前連結会計年度比429.2%増)の内容は、受取保険金244百万円、訴訟損失引当金戻入額403百万円によるものであります。また、特別損失3,066百万円(前連結会計年度比72.3%増)の主な内容は、固定資産処分損356百万円、減損損失2,429百万円、災害による損失152百万円によるものであります。
7) 法人税等合計
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた法人税等合計は2,819百万円(前連結会計年度比0.2%増)となりました。
b.財政状態の分析
1) 資産
当連結会計年度末の資産は前連結会計年度末と比べ44,640百万円増加し、163,098百万円となりました。これは主に現金及び預金7,906百万円と有形固定資産32,591百万円の増加によるものであります。
2) 負債
負債は、前連結会計年度末と比べ46,604百万円増加し、113,250百万円となりました。これは主に長期借入金(1年内返済予定を含む)21,756百万円、社債(1年内償還予定を含む)10,177百万円、短期借入金3,728百万円の増加によるものであります。
3) 純資産
純資産は、前連結会計年度末と比べ1,964百万円減少し、49,848百万円となりました。これは主に利益剰余金2,010百万円の増加と為替換算調整勘定3,704百万円の減少によるものであります。
c.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載したとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性について
1) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金、社債(1年内償還予定を含む)、長期借入金(1年内返済予定を含む)を対象としております。
2) 財務政策について
当社グループの今後の運転資金、設備資金等に必要な資金は、営業キャッシュ・フローから得られる資金のほか、主として銀行等の金融機関からの借入及びリース、投資先の中国杭州市政府からの補助金などで賄う予定であります。なお、当連結会計年度末において、取引銀行6行との間で総額20億円のシンジケート方式によるコミットメントライン契約(借入未実行残高20億円)及び取引銀行との総額40億円の実行可能期間付タームローン契約(借入実行残高30億円、借入未実行残高10億円)を締結しております。
e.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、2019年5月に発表しました「中期経営目標」において、収益性を向上するとともに、ビリオンダラーカンパニーとして次のステージへ向け、2022年3月期に連結売上高1,250億円、連結営業利益は利益率10%の125億円を目標としております。
また、企業価値を図る客観的な経営指標として、株主資本利益率(ROE)及び1株当たり当期純利益(EPS)を採用しております。ROEは10%超とし、EPSは150円を目指しております。
当連結会計年度の連結売上高は894億円(前連結会計年度は905億円)、連結営業利益は利益率9.8%の87億円(前連結会計年度は利益率9.3%の84億円)、ROEは5.6%(前連結会計年度は5.9%)、EPSは76.90円(前連結会計年度は77.08円)となっております。
当社グループは、「中期経営目標」の実行により、当該指標の目標達成に向けグループ一丸となり取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済状況は、米国経済については大型減税と利上げ一時停止等の効果により力強く拡大しております。中国経済については、政府が33兆円規模の景気刺激策を打ち出しておりますが、米中貿易摩擦の長期化により景気後退がすすみ、経済成長率が低水準となりました。中国だけではなく世界各国の景気減速に繋がるのではないかと懸念されております。我が国経済については、緩やかな回復が持続してきましたが、米中貿易摩擦の動向に左右された年度となりました。
当社グループの属するエレクトロニクス産業では、海外を中心とした半導体メモリメーカーやデバイスメーカー各社の設備投資延期の発表が相次いでおり、投資意欲は調整局面に入っております。デバイスメーカー等の設備稼働率は、歩留りの向上とともに安定的に推移したため、メモリー価格の上昇に歯止めがかかりました。
このような事業環境のなか、当社グループでは、半導体メーカーおよび製造装置メーカーで使用される石英製品、ファインセラミックスなどのマテリアル製品の販売が一定水準で推移しました。電子デバイス事業の主力製品であるサーモモジュールは、自動車温調シート向けのほか、移動通信機器、医療検査・バイオ機器、理美容家電向けの販売が安定的に推移し、パワー半導体用基板も中国江蘇省に新工場が稼働したことから堅調に推移した結果、それぞれ計画を達成することができました。
太陽電池関連事業においては、不採算となった自社販売から撤退し、OEMに特化するため、生産ラインから対象となる製造設備等を区分して減損処理を実施しました。
この結果、当連結会計年度につきましては、売上高は89,478百万円(前期比1.2%減)、営業利益は8,782百万円(前期比4.1%増)、経常利益は8,060百万円(前期比12.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,845百万円(前期比6.3%増)となりました。
当連結会計年度のセグメントの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
(半導体等装置関連事業)
当該事業の主な製品は、真空シールおよび各種製造装置向け金属加工製品、石英製品、セラミックス製品、CVD-SⅰC製品、シリコンパーツなど半導体製造プロセスに使用されるマテリアル製品であり、シリコンウエーハ加工、装置部品洗浄なども行っております。当該事業の業績は、半導体製造装置メーカーの出荷および設備稼働率に連動します。
マテリアル製品の顧客であるデバイスメーカーにおいては、スマートフォンやデータセンターのサーバーなどに利用される3次元NAND型フラッシュメモリやD-RAMの増産により設備稼働率が高水準で推移したため、当該事業は年央まで堅調に推移しました。その後、需給が均衡したため、メモリ価格の上昇が止まり、逆に下落に転じたことから、デバイスメーカー各社は追加設備投資の延期を発表しており、現在は、調整の局面にあります。
製造装置メーカー、デバイスメーカー、ファウンドリーからの旺盛な需要に応えるため、当社グループは、中国浙江省および江蘇省に新たに石英製造ラインを設置し、セラミックスについても杭州における第二工場が竣工しました。加えて、半導体・FPD製造装置の洗浄とメンテナンスを行う装置洗浄事業を拡充しており、天津、四川、大連に加え、上海に分析センターを設置することを決定しました。また、上海における8インチウエーハ加工は、第4四半期から量産を開始し、杭州においては、第二工場の建屋工事が進行中です。一方で、韓国においてはCVD-SⅰCの設備を減損処理しました。
当該事業は、半導体製造装置の出荷および設備稼働率に連動しますが、安定的に推移しました。
この結果、当該事業の売上高は55,953百万円(前期比19.9%増)、営業利益は9,186百万円(前期比22.5%増)となりました。
(太陽電池関連事業)
当該事業の主な製品は、シリコン結晶製造装置、シリコン製品、石英坩堝などです。
太陽電池産業は、各国のCO2排出削減策の進行から年間設置量が100ギガワットを超える状況となりました。世界的に需要が拡大する一方で価格の下落は続いており、不採算となった自社製品販売から撤退を決め、OEMに特化しております。設備の減損および棚卸資産の評価損を計上しました。当該事業については構造改革を継続しております。
この結果、当該事業の売上高は8,082百万円(前期比61.4%減)、営業損失は1,659百万円(前期は1,592百万円の営業損失)となりました。
(電子デバイス事業)
当該事業の主な製品は、サーモモジュール、パワー半導体用基板、磁性流体などです。
主力の自動車温調シート向けサーモモジュールは、北米市場と中国市場での自動車販売台数の前年割れや、米国金利の追加利上げの影響もあり、当社製品の売上高も前年比減となりました。一方で半導体用途が拡大し、理美容家電や中国における通信機器用途も伸長しました。医療検査・バイオ関連機器用途も底堅く推移し、売上高は計画のとおりとなりました。パワー半導体用基板は、新たな工場が中国江蘇省に竣工し、増産体制を進めています。磁性流体については、自動車搭載スピーカー用途やスマートフォン用バイブレーションモーター用途は軟調でした。当該事業は、景気に左右されにくい業種への販売が多く、緩やかな成長が見込める事業セグメントです。
この結果、売上高は12,897百万円(前期比1.5%増)、営業利益は2,365百万円(前期比21.3%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ7,906百万円増加し、31,555百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は11,466百万円(前連結会計年度比1,519百万円増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益5,642百万円、減価償却費5,755百万円、その他の負債の増加額4,435百万円によるものであります。支出の主な内訳は、法人税等の支払額3,608百万円、売上債権の増加額2,057百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は37,063百万円(前連結会計年度比24,674百万円増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出34,810百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は34,507百万円(前連結会計年度比23,676百万円増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出5,846百万円、社債の償還による支出1,173百万円の一方、長期借入れによる収入27,634百万円、社債の発行による収入11,174百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 半導体等装置関連事業 | 50,675,845 | 111.3 |
| 太陽電池関連事業 | 7,501,027 | 35.4 |
| 電子デバイス事業 | 12,931,708 | 109.0 |
| 報告セグメント計 | 71,108,581 | 90.5 |
| その他 | 12,628,972 | 122.7 |
| 合計(千円) | 83,737,553 | 94.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 半導体等装置関連事業 | 51,575,785 | 107.7 | 4,503,357 | 81.2 |
| 太陽電池関連事業 | 7,495,825 | 36.6 | 359,715 | 38.0 |
| 電子デバイス事業のうち受注生産品目 | 2,902,081 | 113.4 | 127,186 | 78.8 |
| その他 | 12,025,030 | 111.6 | 1,027,790 | 66.4 |
| 合計(千円) | 73,998,721 | 90.6 | 6,018,048 | 73.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.電子デバイス事業のサーモモジュールは見込み生産を行っております。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 半導体等装置関連事業 | 55,953,514 | 119.9 |
| 太陽電池関連事業 | 8,082,747 | 38.6 |
| 電子デバイス事業 | 12,897,405 | 101.5 |
| 報告セグメント計 | 76,933,667 | 95.8 |
| その他 | 12,544,562 | 121.8 |
| 合計(千円) | 89,478,229 | 98.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成に当たり、必要となる見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的と判断される基準に基づき行っております。
詳細に関しては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
1) 概要
当連結会計年度につきましては、売上高は89,478百万円(前連結会計年度比1.2%減)、営業利益は8,782百万円(前連結会計年度比4.1%増)、経常利益は8,060百万円(前連結会計年度比12.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,845百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。
当連結会計年度の経営成績の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
2) 売上高
連結売上高の概要は「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
3) 売上原価
売上原価は62,341百万円(前連結会計年度比5.1%減)となり、売上高に対する売上原価率は2.8ポイント低下の69.7%となりました。これは主に太陽電池関連事業の減収によるものであります。
4) 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は18,354百万円(前連結会計年度比11.4%増)となりました。これは主に人件費、研究開発費の増加によるものであります。
5) 営業外損益
営業外収益1,053百万円(前連結会計年度比57.4%増)の主な内容は、補助金収入131百万円、持分法による投資利益556百万円によるものであります。また、営業外費用1,776百万円(前連結会計年度比8.9%減)の主な内容は、支払利息777百万円、支払手数料191百万円によるものであります。
6) 特別損益
特別利益648百万円(前連結会計年度比429.2%増)の内容は、受取保険金244百万円、訴訟損失引当金戻入額403百万円によるものであります。また、特別損失3,066百万円(前連結会計年度比72.3%増)の主な内容は、固定資産処分損356百万円、減損損失2,429百万円、災害による損失152百万円によるものであります。
7) 法人税等合計
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた法人税等合計は2,819百万円(前連結会計年度比0.2%増)となりました。
b.財政状態の分析
1) 資産
当連結会計年度末の資産は前連結会計年度末と比べ44,640百万円増加し、163,098百万円となりました。これは主に現金及び預金7,906百万円と有形固定資産32,591百万円の増加によるものであります。
2) 負債
負債は、前連結会計年度末と比べ46,604百万円増加し、113,250百万円となりました。これは主に長期借入金(1年内返済予定を含む)21,756百万円、社債(1年内償還予定を含む)10,177百万円、短期借入金3,728百万円の増加によるものであります。
3) 純資産
純資産は、前連結会計年度末と比べ1,964百万円減少し、49,848百万円となりました。これは主に利益剰余金2,010百万円の増加と為替換算調整勘定3,704百万円の減少によるものであります。
c.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載したとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性について
1) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。また、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 48.9 | 49.1 | 42.6 | 43.3 | 30.3 |
| 時価ベースの自己資本比率 (%) | 27.2 | 47.0 | 45.9 | 83.9 | 25.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 2.2 | 3.6 | 2.7 | 2.6 | 5.3 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 13.9 | 8.5 | 15.7 | 15.7 | 15.3 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金、社債(1年内償還予定を含む)、長期借入金(1年内返済予定を含む)を対象としております。
2) 財務政策について
当社グループの今後の運転資金、設備資金等に必要な資金は、営業キャッシュ・フローから得られる資金のほか、主として銀行等の金融機関からの借入及びリース、投資先の中国杭州市政府からの補助金などで賄う予定であります。なお、当連結会計年度末において、取引銀行6行との間で総額20億円のシンジケート方式によるコミットメントライン契約(借入未実行残高20億円)及び取引銀行との総額40億円の実行可能期間付タームローン契約(借入実行残高30億円、借入未実行残高10億円)を締結しております。
e.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、2019年5月に発表しました「中期経営目標」において、収益性を向上するとともに、ビリオンダラーカンパニーとして次のステージへ向け、2022年3月期に連結売上高1,250億円、連結営業利益は利益率10%の125億円を目標としております。
また、企業価値を図る客観的な経営指標として、株主資本利益率(ROE)及び1株当たり当期純利益(EPS)を採用しております。ROEは10%超とし、EPSは150円を目指しております。
当連結会計年度の連結売上高は894億円(前連結会計年度は905億円)、連結営業利益は利益率9.8%の87億円(前連結会計年度は利益率9.3%の84億円)、ROEは5.6%(前連結会計年度は5.9%)、EPSは76.90円(前連結会計年度は77.08円)となっております。
当社グループは、「中期経営目標」の実行により、当該指標の目標達成に向けグループ一丸となり取り組んでまいります。