訂正有価証券報告書-第75期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の概要
当連結会計年度における世界経済は、米国景気が好調を維持する一方で、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱問題など、景気の減速感が強まるなか、年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により世界経済が停滞するなど極めて先行き不透明な状況になっております。
一方、当社グループの属する電子部品業界は、中国経済の後退から自動車や産業機器向けの需要が減退したものの、スマートフォン市場に回復の兆しが見え始め、次世代通信規格「5G」関連向けの需要も拡大の傾向にあります。
このような状況のもと、当社グループは早期黒字化の実現に向け「顧客の満足と信頼の獲得」「独創的発想による価値の創造」「事業構造変革による収益力の向上」「生産技術の創生と深耕」といった諸課題に取り組んできました。営業面においては不採算製品や取引に対して販売価格の見直しや整理撤退、医療分野など高収益市場への販売拡大に努め、製造面では生産集約など生産体制の全体最適化やコストコントロールの徹底など、グループを挙げたコスト削減を実行しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ273,941千円増加し、6,782,805千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ203,526千円増加し、5,859,884千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ70,415千円増加し、922,920千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高4,479,624千円(前年同期比6.0%増)、営業利益5,724千円(前年同期は676,274千円の営業損失)、経常損失8,461千円(前年同期は681,817千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益87,561千円(前年同期は753,441千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
水晶製品事業は、売上高4,420,703千円(前年同期比8.4%増)、セグメント損失9,729千円(前年同期は660,012千円のセグメント損失)となりました。
その他の電子部品事業は、売上高58,921千円(前年同期比59.8%減)、セグメント利益1,267千円(前年同期は21,804千円のセグメント損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、仕入債務の減少や有形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出等の要因により一部相殺されたものの、前受金の増加や投資有価証券の売却による収入等により前連結会計年度に比べ271,012千円増加し、当連結会計年度末には1,084,945千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、412,409千円の収入(前連結会計年度は272,495千円の収入)となりました。これは主として、減価償却費380,042千円、売上債権の増加額75,718千円、仕入債務の減少額129,924千円、前受金の増加額302,137千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、47,698千円の収入(前連結会計年度は154,292千円の支出)となりました。これは主として、定期預金の預入による支出900,478千円、有形固定資産の取得による支出123,772千円、定期預金の払戻による収入1,008,596千円、投資有価証券の売却による収入61,492千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、188,575千円の支出(前連結会計年度は276,271千円の支出)となりました。これは主として、長期借入金による収入1,050,000千円、短期借入金の増加額12,919千円、長期借入金の返済による支出1,232,149千円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.損益の状況
リバーグループは、「革新的技術を用いた最適価値の電子デバイスを世界に発信し、人々のくらしと生活環境の向上に貢献する」企業を目指しています。当連結会計年度は第5次中期経営計画(2017~2019年度)の最終年度でありましたが、重要経営指標である売上高営業利益率3%超を達成することはできませんでした。前連結会計年度は、主力市場であるスマートフォン市場の成長鈍化による需要減退や当社が成長ドライバーとして位置付けてきた小型水晶デバイスにおいて競合他社の技術追随により差別化要因が失われ、コモディティ化したことなどから厳しい価格競争が起こり、収益力の低下を招いたことや充分なコストコントロールができなかったことなどから業績不振となり、大幅な赤字を計上することになりました。この状況を打破すべく、2018年11月に「経営合理化の取り組みに関するお知らせ」を発表し、抜本的な構造改革を開始しました。水晶製品事業は、ATカット水晶振動子の収益力の改善と音叉型水晶振動子の収益力の強化及び新製品の上市・拡販を軸に事業を展開しました。営業面においては不採算製品や取引に対して販売価格の見直しや整理撤退、医療ヘルスケア市場など高収益市場への販売拡大、製造面では生産集約など生産体制の全体最適化やコストコントロールの徹底に努め、グループを挙げたコスト削減を実行しました。これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,479,624千円(前年同期比6.0%増)、営業利益5,724千円(前年同期は676,274千円の営業損失)、経常損失8,461千円(前年同期は681,817千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益87,561千円(前年同期は753,441千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。まだ道半ばではありますが、事業構造改革を推進し、第6次中期経営計画(2020~2022年度)で策定した重要指標「売上高営業利益率8%超」の達成を目指していきます。また、株主還元につきましては当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となったものの、個別決算における繰越利益剰余金が欠損状態になっており、当期の配当を実施することができませんでした。よって当期の株主総会においてその他資本剰余金を取り崩し、繰越利益剰余金に振り替えることにより、柔軟かつ機動的な資本政策や早期に復配できる体制を確保しております。現在の財務状態においては企業価値向上のため、内部留保の充実が最優先であると考えておりますが、一方で株主の皆様に配当という形でお応えすることも重要なことと考えております。
セグメントごとの状況
(水晶製品事業)
ATカット水晶振動子における無線モジュール向けは受注が伸び悩みましたが、音叉型水晶振動子におけるスマートフォン及び周辺機器などのスマートデバイス向けの受注が堅調に推移し、売上高は4,420,703千円(前年同期比8.4%増)となりました。
スマートフォン向けは、小型音叉型水晶振動子の需要が高水準で継続しています。需要増の要因として次世代通信規格である5G向けの需要が増えていることに加え、当社グループの小型音叉型水晶振動子が市場において高い評価をいただいていることにあると考えております。今後も旺盛な需要に応えるべく生産体制の整備を整え、販売拡大に努めていきます。
無線モジュール向けは、車載用の受注は増加傾向にありましたが、スマートフォン用の受注が大きく減退した結果、減収となりました。これは収益構造改革において収益性を重視した営業活動を推進しており、その影響によるものであります。無線モジュール市場は、中長期的には次世代通信規格の進展によりIoT機器の需要が増大することが期待され、極めて重要な市場であることから、今後も顧客ニーズをキャッチアップし、収益拡大に努めていきます。
車載関連向けは、販売数量は減少したものの、一部製品の販売価格の値戻しをお願いしたこともあり、売上高は前年同期と比べ微増収となり、収益性は大きく改善しました。
中期戦略におけるターゲット市場の一つである医療ヘルスケア向けは前年同期と比べ大きく売上を伸ばしました。受注数量の増加に伴い、平均販売価格は下落しましたが、各アプリケーション別では依然高い収益性を維持しております。
当連結会計年度における重要戦略の1つであった新製品の上市・拡販については市場環境の変化に伴う開発の遅れ等により当初計画に比べ遅れが生じておりますが、マーケティング戦略を再構築し、将来的な成長ドライバーとして育ててまいります。
利益面におきましてはグループ内の重複部分を集約するなどの生産体制の全体最適化や労務費等のコストコントロールの徹底に増収効果による固定費負担軽減も加わり、経常利益は前期と比べ650,283千円改善し、9,729千円の経常損失となりました。
(その他の電子部品事業)
その他の電子部品事業は、主に車載関連機器向けの受注が前年同期を大きく下回り、売上高は58,921千円(前年同期比59.8%減)となりました。前年同期における車載関連機器向けについては特定顧客に対する一過性の要素が強く、今後大きな需要の高まりはないと認識しております。利益面では、諸経費の抑制に努めた結果、全体の販売管理費が減少したこと及びセグメント別の売上高比率の低下により按分費用が減少したことにより1,267千円の経常利益(前年同期は21,804千円の経常損失)となりました。その他の電子部品事業においてはすでに開発を行っておらず、今後は経営資源の最大化を模索してまいります。
b.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、水晶製品事業における製品たな卸資産や投資有価証券の減少等があったものの、現金及び預金、受取手形及び売掛金、原材料及び貯蔵品、建設仮勘定及び繰延税金資産の増加等により前連結会計年度に比べ273,941千円増加し、6,782,805千円となりました。投資有価証券は保有株式の時価減少、政策保有株式の売却等により58,773千円減少しました。建設仮勘定の272,704千円の増加は主として水晶製品事業における音叉型水晶振動子の生産増強によるものです。繰延税金資産の98,346千円の増加は当連結会計年度の実績及び今後の業績動向を勘案して計上されたものであります。
負債は、支払手形及び買掛金、借入金の減少等があったものの、設備関係支払手形、その他の流動負債の増加等により前連結会計年度に比べ203,526千円増加し、5,859,884千円となりました。借入金は経営計画に基づく資金需要や金利動向等を考慮の上、調達手段や調達規模等を判断、実施しており、当連結会計年度は169,229千円減少しました。設備関係支払手形の201,247千円の増加は主として水晶製品事業における音叉型水晶振動子の生産増強によるものです。
純資産は、その他の包括利益累計額が17,145千円減少したものの、利益剰余金が87,561千円増加し、前連結会計年度に比べ70,415千円増加し、922,920千円となりました。その他の包括利益累計額の減少は保有株式の時価減少等に伴うその他有価証券評価差額金の減少7,366千円と在外連結子会社に係る為替換算調整勘定の減少9,779千円によるものです。また、自己資本比率は前連結会計年度の13.1%に対し13.6%になりました。
セグメントごとの状況
(水晶製品事業)
当連結会計年度末のセグメント資産は、建設仮勘定の増加等により、前連結会計年度に比べ225,046千円増加し6,580,938千円となりました。建設仮勘定の増加は、主に水晶製品生産設備によるものです。
(その他の電子部品事業)
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度に比べ48,895千円増加し、201,867千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、資本運用効率を重視しながら、適正な資本構成の構築を図り、財務の健全性改善を基本方針としております。また、当社グループ内における資金管理については、グループ内資金を当社が一元管理することで、効率的・横断的に資金を活用する体制を整えております。
主なキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。なお、詳細については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
a.運転資金と投資資金
当社グループの資金需要は、事業活動に必要な運転資金及び研究開発・設備投資に係る投資資金が主たる内容であります。運転資金需要の主たるものは、製品を製造するための材料仕入、製造経費、営業経費を含む販売費及び一般管理費によるものであります。一方、投資資金需要の主たるものは、研究開発に携わる従業員の人件費を中心とした研究開発投資及び事業拡大・生産性向上を目的とした設備投資によるものであります。
また、その他借入金等有利子負債の返済及び利息の支払いに資金の充当を行っております。
なお、当連結会計年度における設備投資の概要については、「第3 設備の状況 1設備投資等の概要」、重要な設備投資計画については、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」にそれぞれ記載しております。
b.資金調達と有利子負債
当社グループは、まず営業活動で獲得した資金を運転資金及び投資資金に充当することを基本とし、不足分は借入金等による資金調達を活用しております。
長期資金の調達については、経営計画に基づくキャッシュ・フローや金利動向、有利子負債の状況等を考慮のうえ、調達手段や調達規模等を適宜判断して実施しております。他方、有利子負債の圧縮のため財政規律を維持し、積極的な投資と財務の健全性の改善を両立させるべく取り組んでおります。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、1,084,945千円であり、流動比率は112.8%と前連結会計年度を下回ってはおりますが、金融機関とは幅広く好関係を維持しており、資金需要に必要な流動性を十分に確保していると考えております。
なお、当連結会計年度末現在の有利子負債の状況は、以下のとおりです。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計原則に基づき作成されております。当社経営陣は、この連結財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の計上、偶発債務の開示に関連して、種々の見積りと仮定を使用しております。これらの見積りと仮定については、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果については、見積り等の不確実性により、これらと異なる場合があります。
当社グループでは、見積りと仮定が以下の重要な会計方針について特に連結財務諸表に影響を及ぼすものと考えております。なお、当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項 4.会計方針に関する事項」に記載しております。
a.収益の認識
当社グループの売上高は、通常、発注書等に基づき取引先に製品が出荷された時点において計上されます。売上値引・割戻を控除した純額となっております。
「収益認識に関する会計基準」等の適用については、2022年3月期の期首から適用します。詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項 未適用の会計基準等」に記載しております。
b.たな卸資産
たな卸資産の評価は、製品については主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)、仕掛品については主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)及び原材料については主として先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算出)によっております。
(過去5年間の収益性の低下に基づく簿価切下げによるたな卸資産評価損計上額)
c.貸倒引当金
当社グループは、取引先の支払不能時において発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となり、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、債券の区分ごとの評価方法は、以下のとおりであります。
一般債権 貸倒実績率による一括評価
貸倒懸念債権等 該当債権について個別で回収可能性を評価する個別評価
(過去5年間の債権金額及び貸倒引当金)
d.有形固定資産を含む事業用固定資産
当社グループは、有形固定資産を含む事業用固定資産について、当初想定していた将来キャッシュ・フローの回収ができないと判断される事業環境の変化や設備の陳腐化等が生じた場合には、減損に関する検討及び判定を行っております。減損に関する検討及び判定は、主として最小のキャッシュ・フロー生成単位にてグルーピングされた事業用資産の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行っております。
この将来キャッシュ・フローの見積りは、経営者によって承認された中・長期計画に基づき合理的に算出されていると考えておりますが、経営戦略の変更、市場環境の変化により将来キャッシュ・フローの見積りに変動が生じた場合には、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
e.投資有価証券
当社グループは、取引関係の長期化及び円滑化を目的として有価証券を保有しております。これらの有価証券は、全てその他有価証券に分類されており、期末における時価が取得原価に比べ著しく下落したものについては、回復可能性があると判断される場合を除き、減損処理を行っております。
回復可能性の判断については、経営者によって適切に判断されているものと考えておりますが、経済環境の変化等によって投資先の財政状態及び経営成績の悪化が生じた場合には、減損損失の発生により当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、時価の下落率分類ごとの評価方法は、以下のとおりであります。
30%未満 減損処理は不要。評価差額は全部純資産直入。
30~50%未満 著しい下落と判断される場合、回復可能性等を考慮して減損処理。
50%以上 回復可能性があると判断される場合を除き、減損処理。
f.繰延税金資産
当社グループは、将来の税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で繰延税金資産を計上しており、この繰延税金資産の計上において回収可能性の評価を行っております。この回収可能性の評価は、各納税主体における課税所得の見積りに基づいております。
この課税所得の見積りは、実績及び中・長期計画を含む将来に関する情報に基づき適切に算出しておりますが、予測不能な前提条件の変化により各納税主体の課税所得の見積りに変動が生じた場合には、繰延税金資産に対する評価性引当額の見直し等による追加の税金費用の発生により当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の概要
当連結会計年度における世界経済は、米国景気が好調を維持する一方で、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱問題など、景気の減速感が強まるなか、年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により世界経済が停滞するなど極めて先行き不透明な状況になっております。
一方、当社グループの属する電子部品業界は、中国経済の後退から自動車や産業機器向けの需要が減退したものの、スマートフォン市場に回復の兆しが見え始め、次世代通信規格「5G」関連向けの需要も拡大の傾向にあります。
このような状況のもと、当社グループは早期黒字化の実現に向け「顧客の満足と信頼の獲得」「独創的発想による価値の創造」「事業構造変革による収益力の向上」「生産技術の創生と深耕」といった諸課題に取り組んできました。営業面においては不採算製品や取引に対して販売価格の見直しや整理撤退、医療分野など高収益市場への販売拡大に努め、製造面では生産集約など生産体制の全体最適化やコストコントロールの徹底など、グループを挙げたコスト削減を実行しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ273,941千円増加し、6,782,805千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ203,526千円増加し、5,859,884千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ70,415千円増加し、922,920千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高4,479,624千円(前年同期比6.0%増)、営業利益5,724千円(前年同期は676,274千円の営業損失)、経常損失8,461千円(前年同期は681,817千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益87,561千円(前年同期は753,441千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
水晶製品事業は、売上高4,420,703千円(前年同期比8.4%増)、セグメント損失9,729千円(前年同期は660,012千円のセグメント損失)となりました。
その他の電子部品事業は、売上高58,921千円(前年同期比59.8%減)、セグメント利益1,267千円(前年同期は21,804千円のセグメント損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、仕入債務の減少や有形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出等の要因により一部相殺されたものの、前受金の増加や投資有価証券の売却による収入等により前連結会計年度に比べ271,012千円増加し、当連結会計年度末には1,084,945千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、412,409千円の収入(前連結会計年度は272,495千円の収入)となりました。これは主として、減価償却費380,042千円、売上債権の増加額75,718千円、仕入債務の減少額129,924千円、前受金の増加額302,137千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、47,698千円の収入(前連結会計年度は154,292千円の支出)となりました。これは主として、定期預金の預入による支出900,478千円、有形固定資産の取得による支出123,772千円、定期預金の払戻による収入1,008,596千円、投資有価証券の売却による収入61,492千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、188,575千円の支出(前連結会計年度は276,271千円の支出)となりました。これは主として、長期借入金による収入1,050,000千円、短期借入金の増加額12,919千円、長期借入金の返済による支出1,232,149千円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 水晶製品 | 4,315,110 | 114.2% |
| その他の電子部品 | 57,440 | 39.9% |
| 計 | 4,372,551 | 111.5% |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 水晶製品 | 4,971,521 | 120.8% | 1,071,466 | 205.5% |
| その他の電子部品 | 47,839 | 37.4% | 2,609 | 19.0% |
| 計 | 5,019,360 | 118.3% | 1,074,076 | 200.7% |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 水晶製品 | 4,420,703 | 108.4% |
| その他の電子部品 | 58,921 | 40.2% |
| 計 | 4,479,624 | 106.0% |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| サムスン電子ジャパン株式会社 | 860,458 | 20.4 | 1,020,317 | 22.8% |
| 台湾晶技股份有限公司 | 630,581 | 14.9 | 862,891 | 19.3% |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.損益の状況
リバーグループは、「革新的技術を用いた最適価値の電子デバイスを世界に発信し、人々のくらしと生活環境の向上に貢献する」企業を目指しています。当連結会計年度は第5次中期経営計画(2017~2019年度)の最終年度でありましたが、重要経営指標である売上高営業利益率3%超を達成することはできませんでした。前連結会計年度は、主力市場であるスマートフォン市場の成長鈍化による需要減退や当社が成長ドライバーとして位置付けてきた小型水晶デバイスにおいて競合他社の技術追随により差別化要因が失われ、コモディティ化したことなどから厳しい価格競争が起こり、収益力の低下を招いたことや充分なコストコントロールができなかったことなどから業績不振となり、大幅な赤字を計上することになりました。この状況を打破すべく、2018年11月に「経営合理化の取り組みに関するお知らせ」を発表し、抜本的な構造改革を開始しました。水晶製品事業は、ATカット水晶振動子の収益力の改善と音叉型水晶振動子の収益力の強化及び新製品の上市・拡販を軸に事業を展開しました。営業面においては不採算製品や取引に対して販売価格の見直しや整理撤退、医療ヘルスケア市場など高収益市場への販売拡大、製造面では生産集約など生産体制の全体最適化やコストコントロールの徹底に努め、グループを挙げたコスト削減を実行しました。これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,479,624千円(前年同期比6.0%増)、営業利益5,724千円(前年同期は676,274千円の営業損失)、経常損失8,461千円(前年同期は681,817千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益87,561千円(前年同期は753,441千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。まだ道半ばではありますが、事業構造改革を推進し、第6次中期経営計画(2020~2022年度)で策定した重要指標「売上高営業利益率8%超」の達成を目指していきます。また、株主還元につきましては当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は黒字となったものの、個別決算における繰越利益剰余金が欠損状態になっており、当期の配当を実施することができませんでした。よって当期の株主総会においてその他資本剰余金を取り崩し、繰越利益剰余金に振り替えることにより、柔軟かつ機動的な資本政策や早期に復配できる体制を確保しております。現在の財務状態においては企業価値向上のため、内部留保の充実が最優先であると考えておりますが、一方で株主の皆様に配当という形でお応えすることも重要なことと考えております。
セグメントごとの状況
(水晶製品事業)
ATカット水晶振動子における無線モジュール向けは受注が伸び悩みましたが、音叉型水晶振動子におけるスマートフォン及び周辺機器などのスマートデバイス向けの受注が堅調に推移し、売上高は4,420,703千円(前年同期比8.4%増)となりました。
スマートフォン向けは、小型音叉型水晶振動子の需要が高水準で継続しています。需要増の要因として次世代通信規格である5G向けの需要が増えていることに加え、当社グループの小型音叉型水晶振動子が市場において高い評価をいただいていることにあると考えております。今後も旺盛な需要に応えるべく生産体制の整備を整え、販売拡大に努めていきます。
無線モジュール向けは、車載用の受注は増加傾向にありましたが、スマートフォン用の受注が大きく減退した結果、減収となりました。これは収益構造改革において収益性を重視した営業活動を推進しており、その影響によるものであります。無線モジュール市場は、中長期的には次世代通信規格の進展によりIoT機器の需要が増大することが期待され、極めて重要な市場であることから、今後も顧客ニーズをキャッチアップし、収益拡大に努めていきます。
車載関連向けは、販売数量は減少したものの、一部製品の販売価格の値戻しをお願いしたこともあり、売上高は前年同期と比べ微増収となり、収益性は大きく改善しました。
中期戦略におけるターゲット市場の一つである医療ヘルスケア向けは前年同期と比べ大きく売上を伸ばしました。受注数量の増加に伴い、平均販売価格は下落しましたが、各アプリケーション別では依然高い収益性を維持しております。
当連結会計年度における重要戦略の1つであった新製品の上市・拡販については市場環境の変化に伴う開発の遅れ等により当初計画に比べ遅れが生じておりますが、マーケティング戦略を再構築し、将来的な成長ドライバーとして育ててまいります。
利益面におきましてはグループ内の重複部分を集約するなどの生産体制の全体最適化や労務費等のコストコントロールの徹底に増収効果による固定費負担軽減も加わり、経常利益は前期と比べ650,283千円改善し、9,729千円の経常損失となりました。
(その他の電子部品事業)
その他の電子部品事業は、主に車載関連機器向けの受注が前年同期を大きく下回り、売上高は58,921千円(前年同期比59.8%減)となりました。前年同期における車載関連機器向けについては特定顧客に対する一過性の要素が強く、今後大きな需要の高まりはないと認識しております。利益面では、諸経費の抑制に努めた結果、全体の販売管理費が減少したこと及びセグメント別の売上高比率の低下により按分費用が減少したことにより1,267千円の経常利益(前年同期は21,804千円の経常損失)となりました。その他の電子部品事業においてはすでに開発を行っておらず、今後は経営資源の最大化を模索してまいります。
b.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、水晶製品事業における製品たな卸資産や投資有価証券の減少等があったものの、現金及び預金、受取手形及び売掛金、原材料及び貯蔵品、建設仮勘定及び繰延税金資産の増加等により前連結会計年度に比べ273,941千円増加し、6,782,805千円となりました。投資有価証券は保有株式の時価減少、政策保有株式の売却等により58,773千円減少しました。建設仮勘定の272,704千円の増加は主として水晶製品事業における音叉型水晶振動子の生産増強によるものです。繰延税金資産の98,346千円の増加は当連結会計年度の実績及び今後の業績動向を勘案して計上されたものであります。
負債は、支払手形及び買掛金、借入金の減少等があったものの、設備関係支払手形、その他の流動負債の増加等により前連結会計年度に比べ203,526千円増加し、5,859,884千円となりました。借入金は経営計画に基づく資金需要や金利動向等を考慮の上、調達手段や調達規模等を判断、実施しており、当連結会計年度は169,229千円減少しました。設備関係支払手形の201,247千円の増加は主として水晶製品事業における音叉型水晶振動子の生産増強によるものです。
純資産は、その他の包括利益累計額が17,145千円減少したものの、利益剰余金が87,561千円増加し、前連結会計年度に比べ70,415千円増加し、922,920千円となりました。その他の包括利益累計額の減少は保有株式の時価減少等に伴うその他有価証券評価差額金の減少7,366千円と在外連結子会社に係る為替換算調整勘定の減少9,779千円によるものです。また、自己資本比率は前連結会計年度の13.1%に対し13.6%になりました。
セグメントごとの状況
(水晶製品事業)
当連結会計年度末のセグメント資産は、建設仮勘定の増加等により、前連結会計年度に比べ225,046千円増加し6,580,938千円となりました。建設仮勘定の増加は、主に水晶製品生産設備によるものです。
(その他の電子部品事業)
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度に比べ48,895千円増加し、201,867千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、資本運用効率を重視しながら、適正な資本構成の構築を図り、財務の健全性改善を基本方針としております。また、当社グループ内における資金管理については、グループ内資金を当社が一元管理することで、効率的・横断的に資金を活用する体制を整えております。
主なキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。なお、詳細については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
| 前連結会計年度 (千円) | 当連結会計年度 (千円) | 増減額 (千円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 272,495 | 412,409 | 139,913 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △154,292 | 47,698 | 201,991 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △276,271 | △188,575 | 87,695 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 813,933 | 1,084,945 | 271,012 |
a.運転資金と投資資金
当社グループの資金需要は、事業活動に必要な運転資金及び研究開発・設備投資に係る投資資金が主たる内容であります。運転資金需要の主たるものは、製品を製造するための材料仕入、製造経費、営業経費を含む販売費及び一般管理費によるものであります。一方、投資資金需要の主たるものは、研究開発に携わる従業員の人件費を中心とした研究開発投資及び事業拡大・生産性向上を目的とした設備投資によるものであります。
また、その他借入金等有利子負債の返済及び利息の支払いに資金の充当を行っております。
なお、当連結会計年度における設備投資の概要については、「第3 設備の状況 1設備投資等の概要」、重要な設備投資計画については、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」にそれぞれ記載しております。
b.資金調達と有利子負債
当社グループは、まず営業活動で獲得した資金を運転資金及び投資資金に充当することを基本とし、不足分は借入金等による資金調達を活用しております。
長期資金の調達については、経営計画に基づくキャッシュ・フローや金利動向、有利子負債の状況等を考慮のうえ、調達手段や調達規模等を適宜判断して実施しております。他方、有利子負債の圧縮のため財政規律を維持し、積極的な投資と財務の健全性の改善を両立させるべく取り組んでおります。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、1,084,945千円であり、流動比率は112.8%と前連結会計年度を下回ってはおりますが、金融機関とは幅広く好関係を維持しており、資金需要に必要な流動性を十分に確保していると考えております。
なお、当連結会計年度末現在の有利子負債の状況は、以下のとおりです。
| 1年以内 (千円) | 1年超 2年以内 (千円) | 2年超 3年以内 (千円) | 3年超 4年以内 (千円) | 4年超 5年以内 (千円) | 5年超 (千円) | |
| 短期借入金 | 1,053,037 | - | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 1,115,590 | 938,405 | 584,930 | 276,440 | 161,660 | 69,830 |
| リース債務 | 9,522 | 7,141 | 4,104 | 3,599 | 488 | - |
| 合計 | 2,178,150 | 945,546 | 589,034 | 280,039 | 162,148 | 69,830 |
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計原則に基づき作成されております。当社経営陣は、この連結財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の計上、偶発債務の開示に関連して、種々の見積りと仮定を使用しております。これらの見積りと仮定については、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果については、見積り等の不確実性により、これらと異なる場合があります。
当社グループでは、見積りと仮定が以下の重要な会計方針について特に連結財務諸表に影響を及ぼすものと考えております。なお、当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項 4.会計方針に関する事項」に記載しております。
a.収益の認識
当社グループの売上高は、通常、発注書等に基づき取引先に製品が出荷された時点において計上されます。売上値引・割戻を控除した純額となっております。
「収益認識に関する会計基準」等の適用については、2022年3月期の期首から適用します。詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項 未適用の会計基準等」に記載しております。
b.たな卸資産
たな卸資産の評価は、製品については主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)、仕掛品については主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)及び原材料については主として先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算出)によっております。
(過去5年間の収益性の低下に基づく簿価切下げによるたな卸資産評価損計上額)
| 第71期 2016年3月 | 第72期 2017年3月 | 第73期 2018年3月 | 第74期 2019年3月 | 第75期 2020年3月 | |
| たな卸資産評価損(千円) | 52,699 | 64,458 | 90,034 | 123,289 | 46,223 |
c.貸倒引当金
当社グループは、取引先の支払不能時において発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しております。取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となり、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、債券の区分ごとの評価方法は、以下のとおりであります。
一般債権 貸倒実績率による一括評価
貸倒懸念債権等 該当債権について個別で回収可能性を評価する個別評価
(過去5年間の債権金額及び貸倒引当金)
| 第71期 2016年3月 | 第72期 2017年3月 | 第73期 2018年3月 | 第74期 2019年3月 | 第75期 2020年3月 | |
| 債権金額(千円) | 1,505,724 | 1,489,623 | 1,336,881 | 1,102,389 | 1,182,794 |
| 貸倒引当金(千円) | △21,916 | △23,166 | △20,941 | △18,968 | △23,101 |
d.有形固定資産を含む事業用固定資産
当社グループは、有形固定資産を含む事業用固定資産について、当初想定していた将来キャッシュ・フローの回収ができないと判断される事業環境の変化や設備の陳腐化等が生じた場合には、減損に関する検討及び判定を行っております。減損に関する検討及び判定は、主として最小のキャッシュ・フロー生成単位にてグルーピングされた事業用資産の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行っております。
この将来キャッシュ・フローの見積りは、経営者によって承認された中・長期計画に基づき合理的に算出されていると考えておりますが、経営戦略の変更、市場環境の変化により将来キャッシュ・フローの見積りに変動が生じた場合には、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
e.投資有価証券
当社グループは、取引関係の長期化及び円滑化を目的として有価証券を保有しております。これらの有価証券は、全てその他有価証券に分類されており、期末における時価が取得原価に比べ著しく下落したものについては、回復可能性があると判断される場合を除き、減損処理を行っております。
回復可能性の判断については、経営者によって適切に判断されているものと考えておりますが、経済環境の変化等によって投資先の財政状態及び経営成績の悪化が生じた場合には、減損損失の発生により当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、時価の下落率分類ごとの評価方法は、以下のとおりであります。
30%未満 減損処理は不要。評価差額は全部純資産直入。
30~50%未満 著しい下落と判断される場合、回復可能性等を考慮して減損処理。
50%以上 回復可能性があると判断される場合を除き、減損処理。
f.繰延税金資産
当社グループは、将来の税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で繰延税金資産を計上しており、この繰延税金資産の計上において回収可能性の評価を行っております。この回収可能性の評価は、各納税主体における課税所得の見積りに基づいております。
この課税所得の見積りは、実績及び中・長期計画を含む将来に関する情報に基づき適切に算出しておりますが、予測不能な前提条件の変化により各納税主体の課税所得の見積りに変動が生じた場合には、繰延税金資産に対する評価性引当額の見直し等による追加の税金費用の発生により当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。