半期報告書-第73期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2024/11/13 9:51
【資料】
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【項目】
39項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、個人消費の増加や訪日観光客をはじめとした移動需要の増加により、景気は緩やかな回復基調となりました。一方、為替の変動や世界情勢の不安に伴う物価上昇、資源・原材料等の価格高騰など、依然として先行き不透明な状況が継続しております。
当社グループを取り巻く経営環境においては、主要な取引先であるバス・鉄道業界における輸送量が増加した影響により設備投資意欲が回復してきたことに加え、2024年7月の新紙幣発行に伴う設備投資も増加しました。また、材料価格高騰を踏まえたコスト低減、価格交渉等にも鋭意取り組んでおります。
このような経営環境のなか、当社グループにおきましては、2021年4月よりスタートいたしました長期ビジョン「VISION2030」と、長期ビジョンの実現に向けたアクションプランとして、2021年度から2030年度までの10年間を3つのフェーズに分けた中期経営計画を策定し、取り組みを行っています。2024年4月からは、中期経営計画「RT2026(Reach our Target 2026)」について、取り組みを進めております。
中期経営計画「RT2026」の戦略は大きく2つ、事業構造の変革に向けた基本戦略と、それを支える全社戦略です。これらの戦略に基づき、持続的に成長できる事業構造への変革を目指します。基本戦略は、①「海外事業の確立」、②「新規領域の拡大」、③「収益性・効率性の追求」、全社戦略は、④「経営効率の向上」、⑤「新たな企業文化の醸成」とし、5つの課題に向けた取り組みに注力しております。
以上の結果、当中間連結会計期間の連結業績につきましては、売上高は103億10百万円(前年同期比30億38百万円増、41.8%増)、営業利益は13億49百万円(前年同期比12億31百万円増、11.4倍)、経常利益は11億76百万円(前年同期比7億42百万円増、2.7倍)、親会社株主に帰属する中間純利益は7億円(前年同期比4億53百万円増、2.8倍)となりました。売上高としては3期連続増収、営業利益以下、各段階利益は中間連結会計期間における過去最高益を更新しました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。
なお、前連結会計年度においてエコ照明・高電圧ソリューション市場に含めていた収益は、前連結会計年度に行った高電圧変圧器事業の譲渡に伴い、産業機器事業における重要性が小さくなったため、当中間連結会計期間においては、経営管理上の区分を変更し、電源ソリューション市場に含めて表示しており、この表示方法の変更を反映した組替え後の数値で増減分析を行っております。
[輸送機器事業]
当事業の売上高は、83億16百万円(前年同期比32億27百万円増、63.4%増)、営業利益は12億20百万円(前年同期は48百万円の営業損失)となりました。
市場別の売上高は、バス市場が59億13百万円(前年同期比24億51百万円増、70.8%増)、鉄道市場が18億45百万円(前年同期比7億50百万円増、68.5%増)、自動車市場が5億58百万円(前年同期比25百万円増、4.9%増)となりました。
バス市場につきましては、新紙幣発行に伴う運賃箱の改造・ソフト改修などの売上があったことに加え、運賃箱の入替に伴う売上が増加しました。また、ICカードリーダライタやLIVUなどの売上も増加し、増収となりました。
鉄道市場につきましては、ニューヨーク市地下鉄車両用灯具の納入が進んでいるほか、新紙幣発行に伴う運賃箱の改造・ソフト改修などの売上が増加し、増収となりました。
自動車市場につきましては、商用車用LED灯具の売上が増加し、増収となりました。
損益面につきましては、増収により、黒字となりました。
[産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)]
当事業の売上高は、19億75百万円(前年同期比1億88百万円減、8.7%減)、営業利益は1億49百万円(前年同期比46百万円減、23.6%減)となりました。
市場別の売上高は、電源ソリューション市場が15億53百万円(前年同期比1億16百万円減、7.0%減)、EMS市場が4億22百万円(前年同期比71百万円減、14.5%減)となりました。
電源ソリューション市場につきましては、物流市場の活況に伴うフォークリフトの安定的な需要により、バッテリー式フォークリフト用充電器の販売が堅調に推移しました。一方、2024年3月に事業譲渡が完了した高電圧変圧器事業に関する売上(燃焼器具用変圧器等)が減少し、減収となりました。
EMS市場につきましては、自動車向け・産業機器向け基板実装売上が減少し、減収となりました。
損益面につきましては、減収により減益となりました。
[その他]
当事業の売上高は18百万円、営業利益は4百万円となりました。事業の内容は、主としてレシップホールディングス株式会社による不動産賃貸業であります。
② 財政状態の状況
当中間連結会計期間末の総資産は193億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億36百万円減少いたしました。主な要因は、商品及び製品が16億90百万円、建物及び構築物(純額)が6億76百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が25億62百万円、現金及び預金が11億15百万円減少したこと等によるものであります。
負債は106億51百万円となり、前連結会計年度末に比べ24億15百万円減少いたしました。主な要因は、未払法人税等が13億89百万円、短期借入金が8億61百万円減少したこと等によるものであります。
純資産は86億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億78百万円増加いたしました。主な要因は、公募増資(1,500,000株)、オーバーアロットメントによる売出しに関する第三者割当増資(213,300株)の実施及び自己株式の処分により資本金が5億27百万円、資本剰余金が5億43百万円増加したこと、親会社株主に帰属する中間純利益7億円の計上等により利益剰余金が5億82百万円増加したこと等によるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、18億48百万円となり、前中間連結会計期間末に比べ7億97百万円減少いたしました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期は3億95百万円の支出に対し、前年同期比59百万円支出が減少し、3億35百万円の支出となりました。
これは主に、法人税等の支払が増加した一方、税金等調整前中間純利益が増加、売上債権が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期は1億7百万円の支出に対し、前年同期比3億32百万円支出が増加し、4億39百万円の支出となりました。
これは主に、有形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期は54百万円の支出に対し、3億43百万円の支出となりました。
これは主に、借入金の返済によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2億59百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備資金を自己資金並びに金融機関からの借入により充当しております。金融機関からの借入につきましては取引先金融機関と当座貸越契約を締結しており、資金流動性を確保しつつ、効率的かつ機動的な資金調達を可能としております。また、国内連結会社につきましては、キャッシュ・マネジメント・システムを導入し、国内連結子会社の余剰資金を連結親会社に集中させることにより、当社グループの資金効率化を図ると共に、国内連結子会社の資金業務を連結親会社に集中させることにより業務効率化を図っております。
(6) 主要な設備の新設
① 前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当中間連結会計期間に完了したものは以下のとおりであります。
会社名事業所名
(所在地)
セグメントの名称設備の内容帳簿価額
(千円)
レシップ電子(株)本社事業所
(岐阜県本巣市)
産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)生産設備756,690

② 当中間連結会計期間において、継続中の主要な設備の新設計画は次のとおりであります。
会社名事業所名
(所在地)
セグメントの名称設備の
内容
投資予定額
(千円)
資金調達方法完了予定
総額既支払額
レシップ
電子㈱
本社事業所
(岐阜県
本巣市)
産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)生産設備350,404自己資金、
補助金、及び借入金
2024年10月