有価証券報告書-第73期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/23 16:08
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173項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当連結会計年度におけるわが国経済は、賃金の上昇や企業の設備投資意欲の高まり、訪日外国人観光客数の増加によるインバウンド需要の拡大を背景に、緩やかな回復基調を維持しました。一方で、物価上昇圧力や地政学的リスク、米国の通商政策など外部環境の不確実性が依然として残り、先行きには慎重な見通しが求められる状況となっております。
当社グループを取り巻く経営環境においては、主要取引先であるバス・鉄道業界における輸送量の回復に伴い、設備投資意欲が引き続き高まっています。また、企業のデジタル化や生産性向上への投資意欲も依然として強く、これらが当社グループの事業機会拡大につながっています。一方で、原材料価格の高騰や人手不足に起因する人件費の増加など、コスト面での課題も顕在化しています。
このような状況下、当社グループでは材料調達の最適化やコスト削減施策の実施、適正な価格交渉の推進などを通じて、収益性の維持・向上に向けた取り組みを積極的に進めております。
このような経営環境のなか、当社グループにおきましては、2021年4月よりスタートいたしました長期ビジョン「VISION2030」と、長期ビジョンの実現に向けたアクションプランとして、2021年度から2030年度までの10年間を3つのフェーズに分けた中期経営計画を策定し、取り組みを行っています。2024年4月からは、中期経営計画「RT2026(Reach our Target 2026)」について、取り組みを進めております。
中期経営計画「RT2026」の戦略は大きく2つ、事業構造の変革に向けた基本戦略と、それを支える全社戦略です。これらの戦略に基づき、持続的に成長できる事業構造への変革を目指します。基本戦略は、①「海外事業の確立」、②「新規領域の拡大」、③「収益性・効率性の追求」、全社戦略は、④「経営効率の向上」、⑤「新たな企業文化の醸成」とし、5つの課題に向けた取り組みに注力しております。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度の連結業績は、次のとおりとなりました。
2024年3月期2025年3月期前期比
増減額
前期比
増減率
売上高226億84百万円259億31百万円32億47百万円14.3%
売上総利益78億64百万円86億31百万円7億67百万円9.8%
営業損益31億64百万円35億31百万円3億67百万円11.6%
経常損益35億57百万円34億83百万円▲74百万円▲2.1%
親会社株主に帰属する
当期純損益
24億16百万円22億55百万円▲1億61百万円▲6.7%

① 全般概況
〇売上高は、前期比32億47百万円(14.3%)増の259億31百万円となりました。
これは主に、輸送機器事業のバス市場において事業者の設備投資意欲の回復、新紙幣関連売上増加に伴い大幅に増収となったことによるものです。
〇売上総利益は、前期比7億67百万円(9.8%)増の86億31百万円となりました。
これは主に、増収によるものであります。
〇営業損益は、前期比3億67百万円(11.6%)増の35億31百万円となりました。
なお、販売費及び一般管理費につきましては、人件費、事務用経費の増加により、前期比3億99百万円増の50億99百万円となりました。
〇経常損益は、前期比74百万円(▲2.1%)減の34億83百万円となりました。
なお、営業外収益につきましては、主に為替差益の減少等により前期比2億79百万円(64.8%)減の1億52百万円となりました。また、営業外費用につきましては、損害賠償金、為替差損の計上により、前期比1億62百万円(428.3%)増の、2億円となりました。
〇親会社株主に帰属する当期純損益は、前期比1億61百万円(▲6.7%)減の22億55百万円となりました。
なお、特別損失につきましては、子会社清算損失引当金の計上等により、前期比67百万円(416.8%)増の83百万円となりました。
② セグメント別の状況
セグメント別の業績は以下のとおりです。
なお、前連結会計年度においてエコ照明・高電圧ソリューション市場に含めていた収益は、前連結会計年度に行った高電圧変圧器事業の譲渡に伴い、産業機器事業における重要性が小さくなったため、当連結会計年度においては、経営管理上の区分を変更し、電源ソリューション市場に含めて表示しており、この表示方法の変更を反映した組替え後の数値で増減分析を行っております。
[輸送機器事業]
当事業の売上高は216億89百万円(前期比35億93百万円増、19.9%増)、営業利益は34億18百万円(前期比6億33百万円増、22.7%増)となりました。
市場別の売上高は、バス市場が163億95百万円(前期比25億25百万円増、18.2%増)、鉄道市場が42億59百万円(前期比11億46百万円増、36.8%増)、自動車市場が10億34百万円(前期比78百万円減、7.1%減)となりました。
バス市場は、事業者様の設備投資意欲の高まりを背景にカラーLED式行先表示器、車載情報表示システム(OBC-VISION)や路線バス運行支援ユニット(LIVU)などの売上が増加しました。これに加え、新紙幣発行に伴う運賃箱の入替、改造・ソフト改修なども前期に引き続き増加しました。
鉄道市場は、ニューヨーク市地下鉄車両用灯具の納入が順調に進んだことに伴い、増収となりました。
自動車市場は、主要顧客における製品のモデルチェンジに伴い、当社製品の採用が減少したことにより、減収となりました。
損益面につきましては、増収により、増益となりました。
[産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)]
当事業の売上高は42億4百万円(前期比3億46百万円減、7.6%減)、営業利益は1億52百万円(前期比2億83百万円減、64.9%減)となりました。
市場別の売上高は、電源ソリューション市場が31億78百万円(前期比3億76百万円減、10.6%減)、EMS市場が10億26百万円(前期比29百万円増、3.0%増)となりました。
電源ソリューション市場につきましては、物流市場の活況や電動化の気運によるフォークリフトの安定的な需要により、バッテリー式フォークリフト用充電器の販売が堅調に推移した一方、2024年3月に事業譲渡が完了した高電圧変圧器事業に関する売上(燃焼器具用変圧器等)が減少し、減収となりました。
EMS市場につきましては、自動車向け基板実装売上が増加し、増収となりました。
損益面につきましては、減収により減益となりました。
[その他]
当事業の売上高は37百万円、営業利益は6百万円となりました。事業の内容は、主としてレシップホールディングス株式会社による不動産賃貸業であります。
(2) 財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の総資産は204億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億54百万円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金が8億90百万円、受取手形が4億30百万円減少した一方、商品及び製品が8億71百万円、建物及び構築物(純額)が7億91百万円増加したこと等によるものです。
負債は103億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億64百万円減少いたしました。主な要因は、前受金が14億96百万円増加した一方、未払法人税等が14億85百万円、短期借入金が11億円、支払手形及び買掛金が6億93百万円、電子記録債務が4億39百万円減少したこと等によるものです。
純資産は101億円となり、前連結会計年度末に比べ32億18百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金が21億37百万円、資本金が5億27百万円、資本剰余金が5億20百万円増加したこと等によるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の34.5%から49.5%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ8億90百万円減少し、20億73百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前期は23億36百万円の収入に対し、11億83百万円の収入となりました。
これは主に、案件の売上計上に伴い売上債権の回収が進んだことや棚卸資産の増加幅が減少したこと、海外のAFC案件に関連する前受金が増加したこと、仕入債務の支払が減少した一方、法人税等の支払いが増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前期は1億5百万円の支出に対し、15億56百万円の支出となりました。
これは主に、子会社のレシップ電子株式会社の新工場建設に伴い、有形固定資産の取得による支出が増加したことや、前年にあった事業譲渡による収入がなくなったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期は24億80百万円の支出に対し、5億43百万円の支出となりました。これは主に、株式の発行による収入があったこと、短期借入金の返済額が減少したことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
自己資本比率(%)32.533.031.634.549.5
時価ベースの
自己資本比率(%)
49.950.544.943.235.3
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率(%)
196.5133.0150.3
インタレスト・
カバレッジ・レシオ(倍)
81.378.646.4


自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注5)2021年3月期及び2023年3月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオの表示はしておりません。
(4) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
輸送機器事業12,072,560130.0
産業機器事業
(エネルギーマネジメントシステム事業)
3,311,32295.8
合計15,383,882120.7

(注)1 金額は、製造原価によっております。
2 当連結会計年度において、輸送機器事業セグメントの生産実績に著しい変動がありました。主な要因は
国内において新紙幣関連需要に関連した案件の進捗が進んだことによるものです。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
輸送機器事業16,831,08759.39,799,96166.9
産業機器事業
(エネルギーマネジメントシステム事業)
4,038,94098.4617,94478.8
合計20,870,02764.210,417,90667.5

(注)1 当連結会計年度において、輸送機器事業セグメントの受注実績に著しい変動がありました。主な要因は
新紙幣関連需要が一巡したことによります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
輸送機器事業21,689,742119.9
内 バス市場向け16,395,492118.2
内 鉄道市場向け4,259,389136.8
内 自動車市場向け1,034,86092.9
産業機器事業
(エネルギーマネジメントシステム事業)
4,204,82292.4
その他37,328100.0
合計25,931,893114.3

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1) 経営成績の状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループにおきましては、原材料の仕入や製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用に係る運転資金のほか、製品の競争力強化と事業の拡充・発展を目的とした研究開発投資、設備投資等に主たる資金需要が生じます。当社グループは、これらの資金需要に対して営業活動によるキャッシュ・フローで得られる自己資金並びに金融機関からの借入により充当しております。なお、営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金及び設備等に充当するほか、継続的かつ安定的な株主還元に努めてまいりたいと考えております。
金融機関からの借入につきましては取引先金融機関と当座貸越契約を締結しており、資金流動性を確保しつつ、効率的かつ機動的な資金調達を可能としております。また、国内連結会社につきましては、キャッシュ・マネジメント・システムを導入し、国内連結子会社の余剰資金を連結親会社に集中させることにより、当社グループの資金効率化を図ると共に、国内連結子会社の資金業務を連結親会社に集中させることにより業務効率化を図っております。

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