四半期報告書-第204期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

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2021/02/12 10:07
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文中の将来に関する事項は,当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)業績の状況
新型コロナウイルス感染拡大の影響
新型コロナウイルス感染拡大の収束の兆しが未だ見えない中,当社グループの民間向け航空エンジンにおいては,旅客需要の低迷やエアラインの経営状況悪化が続いており,エンジン及びスペアパーツの販売が大きく減少しています。国内線については,各国の経済活動の再開に伴い旅客需要は回復傾向となっていましたが,感染症の再拡大に加え,変異ウイルスのまん延やワクチンの普及の遅れなどによる影響も懸念されます。国際線については,依然として,入国にあたって各種制約を伴うため,回復に向けた動きが見えていません。また,国際航空運送協会(IATA)の需要予測においては,足下の状況は厳しさが増しているものの,2024年には2019年の水準への回復が想定されています。当社グループにおいては,スペアパーツの販売の回復が低調に推移していることや,事業パートナーから得た情報等も鑑み,完全な回復には数年の期間を要すると見込んでおります。
車両過給機においては,中国では,経済活動の再開を受けて,自動車産業の低迷脱却の動きが進み,販売台数は増加に転じています。さらに,米国や欧州でも,感染の再拡大に伴う都市封鎖などの影響が懸念されるものの,5月中旬から自動車会社の工場稼働が再開されたことにより,販売台数は徐々に回復しています。
熱・表面処理においては,主に欧州の自動車関連需要の回復の遅れにより,自動車部品向けの受託加工サービス等の売上の減少が続いていましたが,当四半期においては,堅調な中国市場の状況を受けて回復の兆しが見え始めています。
このような状況を踏まえて,当社グループとしては,新型コロナウイルス感染拡大の影響への対策として,設備投資・研究開発費等の一時凍結・抑制や,総費用・固定費の圧縮,成長分野・ライフサイクル事業への機動的な人材リソースのシフトなどの取り組みを進めており,今後の事業環境や需要回復の状況に応じて柔軟に対応してまいります。加えて,資金需要に関しては,手元の現金及び現金同等物だけでなく,主要銀行とのコミットメントライン契約や当座貸越枠,コマーシャル・ペーパーなど多様な調達手段を準備することで,十分な手元流動性を確保した上で,保有資産の売却の検討も行なっています。
当期の業績概況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は,社会全体で新型コロナウイルス感染防止策と経済活動を両立したことにより持ち直しの動きが見られるものの,依然として回復のテンポが鈍く,厳しい状況にあります。また,世界経済については,欧米での感染症の再拡大の影響により経済活動が抑制されるなど,引き続き今後の感染症の動向や金融資本市場の変動に注視する必要があります。加えて,米国の政権交代の影響,長期化する米中の政治,経済の対立,地政学リスクなどにも留意が必要です。
このような事業環境下において,当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受ける結果となりました。
受注高は前年同期比21.9%減の6,844億円となり,売上高についても,新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた民間向け航空エンジンの大幅な減収に加え,「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の早期適用(民間向け航空エンジンを中心に451億円の減収影響)により,前年同期比16.8%減の7,668億円となりました。
損益面では,営業損益は,資源・エネルギー・環境で,前年同期の採算性低下が概ね収束してきたことにより黒字に転換し,産業システム・汎用機械では,市場の変化に対応しつつ,着実に利益を積み上げています。加えて,新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要の急減に応じた生産体制の見直しやリソースのシフト,固定費の削減に全社を挙げて取り組んできましたが,前述の民間向け航空エンジンの減収などの影響が大きく,297億円悪化し,25億円の損失となりました(前年同期272億円の黒字)。経常損益は,為替差損益の悪化などにより赤字幅が拡大し,104億円の損失となり,親会社株主に帰属する四半期純損益は,115億円の損失となりました。
また,2021年1月1日付で,当社の関連会社であるジャパン マリンユナイテッド株式会社が,今治造船株式会社と資本業務提携を行ないました。世界的な競争環境がますます厳しさを増していく中,事業構造改革を加速しつつ,両社が持つそれぞれの強みを生かして,商船事業の国際競争力を強化してまいります。この資本業務提携に伴い,当社のジャパン マリンユナイテッド株式会社に対する議決権所有割合は,49.42%から35%へと減少しました。
なお、会計方針の変更として,「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しています。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
加えて,当社グループは,資本市場における財務諸表の国際的な比較可能性の向上や会計方針の統一によるグループ経営管理の品質向上等を目的とし,2021年3月期通期より,国際財務報告基準(IFRS)を任意適用することといたします。
当第3四半期連結累計期間の報告セグメント別の状況は以下のとおりです。
(単位:億円)
報告セグメント受注高前第3四半期当第3四半期前年同期比
増減率
前第3
四半期
連結
累計期間
当第3
四半期
連結
累計期間
前年
同期比
増減率
(%)
連結累計期間連結累計期間
(2019.4~2019.12)(2020.4~2020.12)(%)
売上高営業
損益
売上高営業
損益
売上高営業
損益
資源・
エネルギー・
環境
2,4371,543△36.72,224△172,2411080.7-
社会基盤・海洋1,034992△4.01,027801,042981.523.5
産業システム・
汎用機械
3,2862,531△23.02,882512,72169△5.633.5
航空・宇宙・防衛1,8531,586△14.42,9462041,570△281△46.7-
報告セグメント 計8,6116,653△22.79,0813187,576△5△16.6-
その他49256614.9449153879△13.7△36.0
調整額△337△375-△310△61△295△29--
合計8,7676,844△21.99,2202727,668△25△16.8-

⦅資源・エネルギー・環境⦆
受注高は,ボイラで前年同期に大型工事を受注した反動により減少しました。
売上高は,プラントで減収となったものの,ボイラで増収となりました。
営業損益は,ボイラのライフサイクル事業の増収による増益に加えて,前年同期の原動機,ボイラでの採算性低下の収束により,黒字に転換しました。
⦅社会基盤・海洋⦆
受注高は,都市開発で増加したものの,交通システム,シールドシステムで減少しました。
売上高は,橋梁・水門で前年同期に大型案件を引き渡した影響で減収となったものの,都市開発で増収となりました。
営業利益は,橋梁・水門で減収に伴い減益となったものの,都市開発の増収により増益となりました。
⦅産業システム・汎用機械⦆
受注高は,前年同期に大型案件の受注があった運搬機械に加えて,車両過給機や熱・表面処理で減少しました。
売上高は,運搬機械で増収になったものの,車両過給機や熱・表面処理で減収となりました。
営業利益は,運搬機械で増収により増益,熱・表面処理で減収により減益となりました。なお,車両過給機は減収となったものの,固定費の削減等により増益となりました。
⦅航空・宇宙・防衛⦆
受注高は,民間向け航空エンジンで減少しました。
売上高は,新型コロナウイルス感染拡大の影響による旅客需要の減少に加えて,収益認識会計基準の適用により,民間向け航空エンジンで大幅減収となりました。
営業利益は,固定費の削減等の効果は出ているものの,民間向け航空エンジンでの採算性の高いスペアパーツの販売減少による影響が大きく,営業赤字となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は,1兆7,140億円となり,前連結会計年度末と比較して267億円減少しました。主な減少項目は,現金及び預金で511億円,未収入金など流動資産その他で108億円です。主な増加項目は原材料及び貯蔵品で81億円です。
負債は1兆3,470億円となり,前連結会計年度末と比較して399億円減少しました。主な減少項目は短期借入金で546億円,支払手形及び買掛金で439億円です。主な増加項目は,長期借入金で956億円です。
純資産は3,669億円となり,前連結会計年度末と比較して132億円増加しました。これには収益認識会計基準の適用による期首利益剰余金の増加274億円,親会社株主に帰属する四半期純損失115億円,剰余金の配当による減少29億円が含まれています。
以上の結果,自己資本比率は,前連結会計年度末の18.7%から19.8%となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債残高はリース債務を含めて5,762億円となり,前連結会計年度末と比較して880億円増加しました。
これは,主として事業活動による運転資金の増加をコマーシャル・ペーパーや外部借入で調達したことや社債を発行したことによるものです。
当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物については,前連結会計年度末と比較して498億円減少し,956億円となりました。前連結会計年度末に新型コロナウイルス感染拡大に伴う金融市場の混乱リスク等に備えて資金を確保していましたが,金融市場が比較的安定しているため,事業活動による運転資金の支出に充てたこと等によるものです。
また,資金の流動性については,主要銀行との間で当座貸越枠を増額したことに加え,コミットメントライン契約やコマーシャル・ペーパーなど多様な調達手段を保有しており,上記現金及び現金同等物と合わせて引き続き十分な流動性を確保しています。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における,グループ全体の研究開発活動の金額は174億円です。なお,当第3四半期連結累計期間において,当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産,受注及び販売の実績
a.生産実績
当第3四半期連結累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと,次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
資源・エネルギー・環境230,598△9.4
社会基盤・海洋114,9179.6
産業システム・汎用機械267,450△10.5
航空・宇宙・防衛192,651△22.0
報告セグメント 計805,616△11.0
その他28,408△24.0
合計834,024△11.5

(注)1 金額は販売価格によっており,セグメント間の取引を相殺消去しています。
2 上記の金額には,消費税等は含まれていません。
3 金額及び比率は単位未満を四捨五入表示しています。
b.受注状況
当第3四半期連結累計期間における受注状況をセグメントごとに示すと,次のとおりです。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前期比(%)期末受注残高
(百万円)
前期末比(%)
資源・エネルギー・環境154,318△36.7453,886△12.9
社会基盤・海洋99,250△4.0216,485△5.7
産業システム・汎用機械253,100△23.0164,043△14.0
航空・宇宙・防衛158,684△14.4228,007△53.8
報告セグメント 計665,352△22.71,062,421△26.0
その他56,62514.941,33855.4
調整額△37,553---
合計684,424△21.91,103,759△24.5

(注)1 各セグメントの受注高は,セグメント間の取引を含んでおり,調整額でセグメント間取引の合計額を消去しています。
2 各セグメントの受注残高は,セグメント間の取引を相殺消去しています。
3 上記の金額には,消費税等は含まれていません。
4 金額及び比率は単位未満を四捨五入表示しています。
5 航空・宇宙・防衛は2021年3月期通期の国際財務報告基準(IFRS)適用を見据え,民間向け航空エンジンの受注高・受注残高の算定方法を,残存履行義務をより適切に表す受注高・受注残高の認識方法へ変更しています。2020年3月期末の航空・宇宙・防衛の受注残高493,668百万円は,この変更を適用すると,224,633百万円となり,これに対する当第3四半期連結累計会計期間の期末受注残高228,007百万円は,1.5%増加となります。
c.販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと,次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
資源・エネルギー・環境224,1310.7
社会基盤・海洋104,2211.5
産業システム・汎用機械272,179△5.6
航空・宇宙・防衛157,087△46.7
報告セグメント 計757,618△16.6
その他38,755△13.7
調整額△29,536-
合計766,837△16.8

(注)1 販売実績は売上高をもって示します。
2 金額はセグメント間の取引を含んでおり,調整額でセグメント間取引の合計額を消去しています。
3 上記の金額には,消費税等は含まれていません。
4 金額及び比率は単位未満を四捨五入表示しています。
(6)経営方針,経営戦略,対処すべき課題
当社第204期第2四半期四半期報告書から,経営方針,経営戦略,対処すべき課題について重要な変更はありません。
新型コロナウイルス感染拡大が収束し,本格的に景気が回復するまでには時間を要することが予想されますが,ワクチンのグローバルでの普及次第では,その回復時期が早まる可能性があります。
加えて,気候変動,大規模災害等の社会課題は深刻さを増し,新型コロナウイルス感染拡大による社会・経済の変貌や価値観の変容,ESG投資の拡大をはじめとするサステナビリティの重要性の高まり,デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進等により,当社グループを取り巻く事業環境の変化は加速しています。
当社グループは,2020年11月に,中期経営計画「グループ経営方針2019」で定めた基本的なコンセプトを継承しつつ,2022年度までの期間を環境変化に即した事業変革への準備・移行期間と位置づけ,「プロジェクトChange」という取り組みを策定・実行しております。環境変化のスピードに対応すべく,この「プロジェクトChange」の下,成長軌道へ回帰するとともに,社会やお客さまへの提供価値向上に資する新たな中核事業を創出し,事業ポートフォリオの変革を推進することで,持続的な成長を目指していきます。
(7)設備の新設,除却等の計画
当社第204期第2四半期四半期報告書「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (8)設備の新設,除却等の計画」に記載のとおり,策定し,実行しています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響への対策として設備投資を一時凍結・抑制し,当連結会計年度の設備投資額は540億円を計画しています。なお,2021年3月期通期より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため,計画金額は国際財務報告基準(IFRS)に基づいた数値となります。
(注)数値表記について,億円表示は切捨て,その他は四捨五入表示しています。

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