有価証券報告書-第71期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/08/31 15:47
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況の分析
2019年度における世界経済環境は、12月までは総じて緩やかな回復基調が続いていましたが、1月以降は新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、急速に景気が減速しています。欧州では、イタリアの財政問題が再浮上、英国のEU離脱の移行期間の延長が懸念されるなど、不透明感が増しております。米国においても、企業活動の全面的な停滞により設備投資が急減し、マイナス成長に転じました。中国では、政府による新型コロナウイルス感染症封じ込め指示により経済活動が全土にわたり縮小し、景気は大幅に下振れしました。国内経済においては、外出自粛要請による個人消費の縮小、世界経済の急速な収縮により企業収益は悪化しております。
このような状況のなか、当社グループでは、将来の成長に向けた戦略投資を行いつつ、経営体質を抜本的に強化するため、開発・生産・販売にわたる業務プロセス改革、仕組み改革、ITシステム改革を実施し、収益力向上に取り組んでおりますが、主力事業である情報画像関連機器事業においては、為替の円高傾向や主力の大判インクジェットプリンタにおける価格競争の激化に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響による海外地域の販売が急減速致しました。
大判インクジェットプリンタにおいては、高画質、生産性、操作性を追求した新設計プラットフォームの「XpertJet」新シリーズの販売を開始しました。当事業年度は既存分野であるサイン市場向けに「XpertJet 1682SR」「XpertJet 1641SR」の2機種を、成長分野と位置付ける産業向けプリント市場向けには「XpertJet 661UF」「XpertJet 461UF」の2機種を新発売し好評を博しております。また、プルーフィング市場で実績のあるCGS社(独)のカラーマネジメントソフトウェアと当社製品および当社独自のMPインクとの組み合わせによる、一般商業印刷、紙器パッケージ印刷、軟包装印刷向けの「印刷本紙対応プルーフィングシステム」の提供を開始いたしました。低価格でありながら高品質・高精度な印刷本紙によるプルーフの実現により、新たな市場の開拓に取り組んでおります。
3Dプリンタにおいては、緻密な宝飾品デザインから製造業における精細な部品試作など、高い精度の要求される造形に適した卓上タイプの高精細光造形3Dプリンタ「ML-100」「ML-80」を発売しました。MUTOHは、3DPソリューション・パートナーとして皆様の期待にお応えいたします。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による医療現場における防護具不足が深刻な状況となっていることを受けて、当社製3Dプリンタユーザ向けに最適化したフェイスシールドの造形データを、当社ホームページ上で公開しております。また、当社製3Dプリンタで制作したフェイスシールドの医療機関への無償提供も、併せて行っております。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態の状況の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産は268億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億38百万円の減少となりました。
流動資産は157億19百万円となり、5億55百万円の減少となりました。その主な要因は、現金及び預金の減少6億29百万円、受取手形及び売掛金の減少8億47百万円、たな卸資産の増加10億34百万円等であります。
固定資産は111億49百万円となり、14億82百万円の減少となりました。その主な要因は、建物及び構築物の減少6億17百万円、工具、器具及び備品の減少1億40百万円、土地の減少27億60百万円、繰延税金資産の減少1億57百万円、投資有価証券の増加18億76百万円、退職給付に係る資産の増加2億65百万円等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は57億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億78百万円の減少となりました。
流動負債は43億75百万円となり、4百万円の減少となりました。その主な要因は、未払金の増加63百万円、未払法人税等の増加23百万円、賞与引当金の増加16百万円、製品保証引当金の減少7百万円、その他流動負債の減少1億6百万円等であります。
固定負債は13億81百万円となり、8億74百万円の減少となりました。その主な要因は、退職給付に係る負債の減少8億40百万円等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は211億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億59百万円の減少となりました。その主な要因は、配当金の支払い1億59百万円と親会社株主に帰属する当期純損失10億15百万円の計上による利益剰余金の減少11億74百万円、その他有価証券評価差額金の減少80百万円、為替換算調整勘定の減少1億59百万円、退職給付に係る調整累計額の増加2億83百万円、非支配株主持分の減少26百万円等であります。
②経営成績の状況の分析
当連結会計年度の業績は、売上高は、情報サービス事業、設計計測機器事業、不動産賃貸事業の刻兄販売は好調に推移いたしましたが、為替の円高や新型コロナウイルスの影響による情報画像関連機器事業の販売減により、161億24百万円(前年同期比16.0%減)となりました。営業損益は、売上高の減少による売上総利益の減少を経営改革効果及び販管費の削減でカバーしきれず、5億97百万円の損失(前年同期は1億60百万円の利益)となりました。経常損益は、円高傾向による為替差損その他営業外費用の計上等により、6億円の損失(前年同期は2億34百万円の利益)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、不動産や有価証券の売却、年金制度変更等による特別利益の計上、情報画像関連機器事業にかかる固定資産等の時価評価による評価損など特別損失の計上、法人税等の計上、繰延税金資産の将来の回収可能性の見直しによる法人税等調整額の計上など、10億15百万円の損失(前年同期は64百万円の利益)となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は161億24百万円(前連結会計年度192億2百万円)で30億77百万円の減収となりました。
為替の円高や新型コロナウイルスによる影響により、売上高は前年を下回る結果となりました。
セグメントの売上高の推移
情報画像関連機器情報
サービス
(百万円)
設計計測
機器
(百万円)
不動産賃貸
(百万円)
報告
セグメント計
(百万円)
その他
(百万円)

(百万円)
アジア
(百万円)
北アメリカ
(百万円)
ヨーロッパ
(百万円)
第70期6,0943,2985,6822,1271,31331418,83137119,202
第71期4,6382,5404,5802,3981,31031715,78533816,124

(営業費用)
当連結会計年度の売上原価は109億94百万円(前連結会計年度129億78百万円)で19億83百万円の減少となり、売上原価率は、製品販売価格下落の影響と在庫圧縮施策により前連結会計年度から0.6%上昇し、68.2%となりました。販売費及び一般管理費は、合理化等による販売費の削減や開発資源の選択と集中による効率化等を進めた結果、57億28百万円(前連結会計年度60億63百万円)で3億35百万円の減少となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は58百万円(前連結会計年度1億16百万円)で58百万円の減少、営業外費用は61百万円(前連結会計年度42百万円)で18百万円の増加となりました。主な要因は、為替差損益の増減によるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は13億94百万円(前連結会計年度1億90百万円)で12億4百万円の増加、特別損失は14億28百万円(前連結会計年度2億30百万円)で11億98百万円の増加となりました。その内容は、固定資産売却益の計上、退職給付制度改定益の計上及び減損損失の計上等であります。
セグメントごとの経営成績の状況の分析は次のとおりであります。
(情報画像関連機器事業(アジア・北アメリカ・ヨーロッパ))
アジア地域においては、中国をはじめとした海外地域の販売が米中貿易摩擦の影響や販売施策の見直しにより台数が伸びず、売上高46億38百万円(前年同期比23.9%減)、セグメント損失5億84百万円(前年同期は41百万円の利益)となりました。
北アメリカ地域においては、市場環境の激化による価格下落の影響等により、売上高25億40百万円(前年同期比23.0%減)、セグメント損失1億14百万円(前年同期は77百万円の利益)となりました。
ヨーロッパにおいては、販売価格の下落の影響、西ヨーロッパ地域での販売減により、売上高45億80百万円(前年同期比19.4%減)、セグメント損失1億41百万円(前年同期は1億6百万円の利益)となりました。
(情報サービス事業)
収益性向上施策の取り組みにより増収増益となり、売上高23億98百万円(前年同期比12.7%増)、セグメント利益2億72百万円(前年同期比135.5%増)となりました。
(設計計測機器事業)
収益性向上施策、販管費の削減等に取り組んでおりますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりドラフターなど設計製図機器の学校販売が第4四半期に伸びず、売上高13億10百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント利益2億21百万円(前年同期比2.8%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
1月と3月に賃貸物件の売却を行いましたが、賃料改定等並びに販管費の削減等により増収増益となり、売上高3億17百万円(前年同期比0.9%増)、セグメント利益2億22百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
(その他の事業)
販売は若干減少したものの、販売施策の見直しと仕入原価の低減、販管費の削減等の効率化により損失額は減少し、売上高3億38百万円(前年同期比8.7%減)、セグメント損失16百万円(前年同期は38百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー1億93百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フロー1億57百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー2億27百万円の支出となり、期首より6億29百万円減少し、74億72百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
なお、当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、情報画像関連機器事業並びに設計計測機器事業における製商品の製造仕入費用及び研究開発費用、情報サービス事業における外部調達を含めたシステムエンジニア費用、不動産賃貸事業に関わる管理費、修繕費等の費用、各事業についての販売費および一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、保有建物設備の改修のための有形固定資産投資、情報処理のための無形固定資産投資等があります。
これらの事業活動の維持拡大に必要な資金の調達は、各事業の営業活動によりまかなっております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1億93百万円の支出となりました。主な要因は、減損損失の計上13億23百万円、減価償却費の計上5億36百万円、売上債権の減少7億57百万円、法人税等の還付額1億50百万円等の資金増加要因に対し、税金等調整前当期純損失の計上6億34百万円、たな卸資産の増加11億15百万円、退職給付に係る資産及び負債の増減額11億9百万円、法人税等の支払2億19百万円等の資金減少要因によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは1億57百万円の支出となりました。主な要因は、投資有価証券の取得による支出20億62百万円、有形固定資産の取得による支出9億85百万円、無形固定資産の取得による支出3億72百万円等の資金減少要因に対し、有形固定資産の売却による収入32億75百万円等の資金増加要因によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは2億27百万円の支出となりました。主な要因は、配当金の支払額1億58百万円、非支配株主への配当金の支払額49百万円、リース債務の返済による支出18百万円等の資金減少要因によります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
情報画像関連機器アジア5,93590.5
北アメリカ--
ヨーロッパ38893.2
情報サービス1,473100.4
不動産賃貸--
設計計測機器--
報告セグメント計7,79892.3
その他--
合計7,798107.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
②製品の仕入実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
情報画像関連機器アジア15190.1
北アメリカ82100.2
ヨーロッパ--
情報サービス114121.6
設計計測機器509102.0
不動産賃貸--
報告セグメント計856101.6
その他--
合計856101.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
③商品の仕入実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
情報画像関連機器アジア89191.6
北アメリカ--
ヨーロッパ1,50699.5
情報サービス217103.8
設計計測機器28291.5
不動産賃貸14495.0
報告セグメント計3,04396.4
その他23493.5
合計3,27796.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
④受注実績
主として需要見込みによる生産方法を採っておりますが、情報画像関連機器事業の一部について受注生産を行っております。なお、数量については、製品種類が多岐にわたり数量表示が困難なため、記載を省略しております。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
受注高
(百万円)
前年同期比(%)受注残高
(百万円)
前年同期比(%)
情報画像関連機器(アジア)247352.01253.3

⑤販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
情報画像関連機器アジア4,63876.1
北アメリカ2,54077.0
ヨーロッパ4,58080.6
情報サービス2,398112.7
設計計測機器1,31099.8
不動産賃貸317100.9
報告セグメント計15,78583.8
その他33891.3
合計16,12484.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

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