有価証券報告書-第72期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況の分析
当連結会計年度における世界経済環境は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により年度始めから世界中で活動制限が実施され、急速に悪化しました。2020年12月の英国を皮切りにワクチン接種が始まりましたが、今も経済活動の制限を継続している国や地域は多く、先行きの不透明な状況は続いております。今後は、各国の経済対策やワクチン接種率の増加によって、世界経済全体は少しずつ改善に向かう兆しが出てきておりますが、海上輸送におけるコンテナ不足などの問題は改善されておらず、引き続き注視をしてまいります。地域別に見ますと、米国経済は、年度後半より製造業・非製造業ともに景況良化が続いており、ワクチン接種率の増加による活動規制の緩和により雇用と消費は回復傾向にあります。欧州ではユーロ圏主要国における感染再拡大の影響により、活動制限は強化され、長期化しています。中国は、輸出の拡大基調の継続と個人消費の回復により輸入の拡大も続き、景気は回復傾向にあります。国内経済においては、アジア向けを中心とした輸出の持ち直し傾向により製造業の生産活動は回復基調にありますが、緊急事態宣言の再発出により、個人向けサービス・宿泊・飲食関連は厳しい状況が続き、二極化傾向にあります。
このような状況の中、当社グループは、生産調整、流通在庫・保有資産の圧縮、経費の抜本的見直しなどキャ ッシュ・フローを重視した施策を推進してまいりました。さらに感染症の長期化をにらみ、働き方改革に取り組み、新常態下での新しい経営の姿を模索してまいりました。
大判インクジェットプリンタ事業においては、当社初の自社開発RIPソフトウェア『VerteLith』を2020年11月より市場投入、XpertJetシリーズへの対応を順次拡大すると共に、3月に発売したValueJetシリーズの新製品3機種(UV LEDプリンタ「ValueJet 1638UR MarkⅡ」「ValueJet 1638UH MarkⅡ」の2機種と当社独自のMPインク8色対応機「ValueJet 1628MH」)にも同時に対応しております。今後とも進化・発展する『VerteLith』を併用することで、当社プリンタの性能・操作性を最大限に引き出すと共に、ユーザーのワークフロー全体の効率性・利便性を高めてまいります。また、米国にて6つの製品が『2020 Product of the Year Awards』(PRINTING United Alliance主催)を受賞し、9年連続での同賞の栄誉獲得となりました。更には、欧州にて小型フラットベッドUV LEDプリンタの「XPJ-461UF/661UF」が欧州デジタルプレス協会(EDP)における『Best Object Printer』賞を受賞いたしました。こうした評価を礎として、MUTOHはこれからも引き続きプロフェッショナルの要望と期待に応える製品を展開し、新しい付加価値やアプリケーションを提供してまいります。
3Dプリンタ並びに設計計測機器においては、従来の商流での販売活動に加えてインターネット販売にも注力すると共に、オンラインの特性を活かした著名アーティストと3Dプリンタの可能性に関するディスカッションセミナーの開催や、当社グループ製品での実際の活用事例を紹介するセミナーなどを積極的に展開しております。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態の状況の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産は252億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億47百万円の減少となりました。
流動資産は153億36百万円となり、3億83百万円の減少となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加8億28百万円、受取手形及び売掛金の増加1億40百万円、たな卸資産の減少11億47百万円等であります。
固定資産は98億86百万円となり、12億63百万円の減少となりました。その主な要因は、土地の減少8億9百万円、建物及び構築物の減少2億円、無形固定資産の減少4億94百万円、投資有価証券の増加1億44百万円、退職給付に係る資産の増加1億24百万円等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は49億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億1百万円の減少となりました。
流動負債は35億53百万円となり、8億21百万円の減少となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の減少10億94百万円、未払金の減少79百万円、未払法人税等の減少62百万円、製品保証引当金の減少35百万円、電子記録債務の増加5億30百万円等であります。
固定負債は14億円となり、19百万円の増加となりました。その主な要因は、役員退職慰労引当金の減少31百万円、繰延税金負債の増加46百万円等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は202億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億45百万円の減少となりました。その主な要因は、配当金の支払い1億59百万円と親会社株主に帰属する当期純損失12億円の計上による利益剰余金の減少13億59百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億40百万円、為替換算調整勘定の増加2億7百万円、退職給付に係る調整累計額の増加1億25百万円、非支配株主持分の増加32百万円等であります。
②経営成績の状況の分析
当連結会計年度の業績は、下半期以降回復傾向にあるものの年度前半の経済活動制限による販売減の影響が大きく売上高は141億51百万円(前年同期比12.2%減)となりました。営業損益は、不要不急の販管費を徹底的に抑制し前年同期に比べ8億85百万円削減したことにより前年度より33百万円改善いたしましたが、年度前半の販売減の影響を吸収しきれず5億64百万円の損失(前年同期は5億97百万円の損失)となりました。経常損益は、助成金収入及び為替差益等の計上により前年度より3億9百万円改善しましたが、2億91百万円の損失(前年同期は6億円の損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、特別損失で減損損失7億31百万円、特別退職金78百万円、法人税等55百万円などの計上により、12億円の損失(前年同期は10億15百万円の損失)となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は141億51百万円(前連結会計年度161億24百万円)で19億73百万円の減収となりました。
世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、売上高は前年を下回る結果となりました。
セグメントの売上高の推移
(営業費用)
当連結会計年度の売上原価は98億73百万円(前連結会計年度109億94百万円)で11億21百万円の減少となり、売上原価率は、製品販売価格下落の影響と新型コロナウイルス感染症拡大による工場稼働率の低下により前連結会計年度から1.6%上昇し、69.8%となりました。販売費及び一般管理費は、経費の徹底的な抑制と開発資源の選択と集中による効率化等を進めた結果、48億42百万円(前連結会計年度57億28百万円)で8億85百万円の減少となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は2億84百万円(前連結会計年度58百万円)で2億26百万円の増加、営業外費用は12百万円(前連結会計年度61百万円)で49百万円の減少となりました。主な要因は、助成金収入および為替差益等の計上によるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は52百万円(前連結会計年度13億94百万円)で13億41百万円の減少、特別損失は8億33百万円(前連結会計年度14億28百万円)で5億95百万円の減少となりました。特別損失の主な内容は、減損損失7億31百万円、特別退職金78百万円の計上等であります。
セグメントごとの経営成績の状況の分析は次のとおりであります。
(情報画像関連機器事業(アジア・北アメリカ・ヨーロッパ))
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大が販売に大きく影響し北アメリカ地域を除き減収減益となり、第3四半期以降、改善傾向にあるものの事業全体で売上高101億31百万円(前年同期比13.8%減)、セグメント損失6億59百万円(前年同期は8億40百万円の損失)となりました。
地域別には、アジア地域は売上高38億95百万円(前年同期比16.0%減)、セグメント損失4億99百万円(前年同期は5億84百万円の損失)、北アメリカ地域は売上高25億80百万円(前年同期比1.6%増)、セグメント利益28百万円(前年同期は1億14百万円の損失)、ヨーロッパ地域は売上高36億54百万円(前年同期比20.2%減)、セグメント損失1億87百万円(前年同期は1億41百万円の損失)となりました。
(情報サービス事業)
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響により減収減益となり、売上高22億67百万円(前年同期比5.5%減)、セグメント利益1億50百万円(前年同期比44.6%減)となりました。
(設計計測機器事業)
当連結会計年度においては、堅調に推移し、売上高13億26百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益2億28百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
当連結会計年度においては、賃貸物件の売却による賃貸収入の減少により減収減益となり、売上高1億80百万円(前年同期比43.1%減)、セグメント利益1億77百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
(その他の事業)
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により減収減益となり、売上高2億46百万円(前年同期比27.2%減)、セグメント損失29百万円(前年同期は16百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー3億12百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー6億91百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フロー2億52百万円の支出となり、期首より8億28百万円増加し、83億1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
なお、当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、情報画像関連機器事業並びに設計計測機器事業における製商品の製造仕入費用及び研究開発費用、情報サービス事業における外部調達を含めたシステムエンジニア費用、不動産賃貸事業に関わる管理費、修繕費等の費用、各事業についての販売費および一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、保有建物設備の改修のための有形固定資産投資、情報処理のための無形固定資産投資等があります。
これらの事業活動の維持拡大に必要な資金の調達は、各事業の営業活動によりまかなっております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3億12百万円の収入となりました。主な要因は、減価償却費の計上3億14百万円、減損損失の計上7億31百万円、たな卸資産の減少12億68百万円等の資金増加要因に対し、税金等調整前当期純損失の計上10億71百万円、仕入債務の減少6億71百万円、その他流動負債の減少2億17百万円等の資金減少要因によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは6億91百万円の収入となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1億4百万円、無形固定資産の取得による支出1億31百万円等の資金減少要因に対し、有形固定資産の売却による収入8億79百万円、投資有価証券の売却による収入67百万円等の資金増加要因によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは2億52百万円の支出となりました。主な要因は、配当金の支払額1億59百万円、非支配株主への配当金の支払額50百万円、リース債務の返済による支出42百万円等の資金減少要因によります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
②製品の仕入実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
③商品の仕入実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
④受注実績
主として需要見込みによる生産方法を採っておりますが、情報画像関連機器事業の一部について受注生産を行っております。なお、数量については、製品種類が多岐にわたり数量表示が困難なため、記載を省略しております。
⑤販売実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
(1)財政状態及び経営成績の状況の分析
当連結会計年度における世界経済環境は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により年度始めから世界中で活動制限が実施され、急速に悪化しました。2020年12月の英国を皮切りにワクチン接種が始まりましたが、今も経済活動の制限を継続している国や地域は多く、先行きの不透明な状況は続いております。今後は、各国の経済対策やワクチン接種率の増加によって、世界経済全体は少しずつ改善に向かう兆しが出てきておりますが、海上輸送におけるコンテナ不足などの問題は改善されておらず、引き続き注視をしてまいります。地域別に見ますと、米国経済は、年度後半より製造業・非製造業ともに景況良化が続いており、ワクチン接種率の増加による活動規制の緩和により雇用と消費は回復傾向にあります。欧州ではユーロ圏主要国における感染再拡大の影響により、活動制限は強化され、長期化しています。中国は、輸出の拡大基調の継続と個人消費の回復により輸入の拡大も続き、景気は回復傾向にあります。国内経済においては、アジア向けを中心とした輸出の持ち直し傾向により製造業の生産活動は回復基調にありますが、緊急事態宣言の再発出により、個人向けサービス・宿泊・飲食関連は厳しい状況が続き、二極化傾向にあります。
このような状況の中、当社グループは、生産調整、流通在庫・保有資産の圧縮、経費の抜本的見直しなどキャ ッシュ・フローを重視した施策を推進してまいりました。さらに感染症の長期化をにらみ、働き方改革に取り組み、新常態下での新しい経営の姿を模索してまいりました。
大判インクジェットプリンタ事業においては、当社初の自社開発RIPソフトウェア『VerteLith』を2020年11月より市場投入、XpertJetシリーズへの対応を順次拡大すると共に、3月に発売したValueJetシリーズの新製品3機種(UV LEDプリンタ「ValueJet 1638UR MarkⅡ」「ValueJet 1638UH MarkⅡ」の2機種と当社独自のMPインク8色対応機「ValueJet 1628MH」)にも同時に対応しております。今後とも進化・発展する『VerteLith』を併用することで、当社プリンタの性能・操作性を最大限に引き出すと共に、ユーザーのワークフロー全体の効率性・利便性を高めてまいります。また、米国にて6つの製品が『2020 Product of the Year Awards』(PRINTING United Alliance主催)を受賞し、9年連続での同賞の栄誉獲得となりました。更には、欧州にて小型フラットベッドUV LEDプリンタの「XPJ-461UF/661UF」が欧州デジタルプレス協会(EDP)における『Best Object Printer』賞を受賞いたしました。こうした評価を礎として、MUTOHはこれからも引き続きプロフェッショナルの要望と期待に応える製品を展開し、新しい付加価値やアプリケーションを提供してまいります。
3Dプリンタ並びに設計計測機器においては、従来の商流での販売活動に加えてインターネット販売にも注力すると共に、オンラインの特性を活かした著名アーティストと3Dプリンタの可能性に関するディスカッションセミナーの開催や、当社グループ製品での実際の活用事例を紹介するセミナーなどを積極的に展開しております。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態の状況の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産は252億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億47百万円の減少となりました。
流動資産は153億36百万円となり、3億83百万円の減少となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加8億28百万円、受取手形及び売掛金の増加1億40百万円、たな卸資産の減少11億47百万円等であります。
固定資産は98億86百万円となり、12億63百万円の減少となりました。その主な要因は、土地の減少8億9百万円、建物及び構築物の減少2億円、無形固定資産の減少4億94百万円、投資有価証券の増加1億44百万円、退職給付に係る資産の増加1億24百万円等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は49億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億1百万円の減少となりました。
流動負債は35億53百万円となり、8億21百万円の減少となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の減少10億94百万円、未払金の減少79百万円、未払法人税等の減少62百万円、製品保証引当金の減少35百万円、電子記録債務の増加5億30百万円等であります。
固定負債は14億円となり、19百万円の増加となりました。その主な要因は、役員退職慰労引当金の減少31百万円、繰延税金負債の増加46百万円等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は202億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億45百万円の減少となりました。その主な要因は、配当金の支払い1億59百万円と親会社株主に帰属する当期純損失12億円の計上による利益剰余金の減少13億59百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億40百万円、為替換算調整勘定の増加2億7百万円、退職給付に係る調整累計額の増加1億25百万円、非支配株主持分の増加32百万円等であります。
②経営成績の状況の分析
当連結会計年度の業績は、下半期以降回復傾向にあるものの年度前半の経済活動制限による販売減の影響が大きく売上高は141億51百万円(前年同期比12.2%減)となりました。営業損益は、不要不急の販管費を徹底的に抑制し前年同期に比べ8億85百万円削減したことにより前年度より33百万円改善いたしましたが、年度前半の販売減の影響を吸収しきれず5億64百万円の損失(前年同期は5億97百万円の損失)となりました。経常損益は、助成金収入及び為替差益等の計上により前年度より3億9百万円改善しましたが、2億91百万円の損失(前年同期は6億円の損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、特別損失で減損損失7億31百万円、特別退職金78百万円、法人税等55百万円などの計上により、12億円の損失(前年同期は10億15百万円の損失)となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は141億51百万円(前連結会計年度161億24百万円)で19億73百万円の減収となりました。
世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、売上高は前年を下回る結果となりました。
セグメントの売上高の推移
| 情報画像関連機器 | 情報 サービス (百万円) | 設計計測 機器 (百万円) | 不動産賃貸 (百万円) | 報告 セグメント計 (百万円) | その他 (百万円) | 計 (百万円) | |||
| アジア (百万円) | 北アメリカ (百万円) | ヨーロッパ (百万円) | |||||||
| 第71期 | 4,638 | 2,540 | 4,580 | 2,398 | 1,310 | 317 | 15,785 | 338 | 16,124 |
| 第72期 | 3,895 | 2,580 | 3,654 | 2,267 | 1,326 | 180 | 13,904 | 246 | 14,151 |
(営業費用)
当連結会計年度の売上原価は98億73百万円(前連結会計年度109億94百万円)で11億21百万円の減少となり、売上原価率は、製品販売価格下落の影響と新型コロナウイルス感染症拡大による工場稼働率の低下により前連結会計年度から1.6%上昇し、69.8%となりました。販売費及び一般管理費は、経費の徹底的な抑制と開発資源の選択と集中による効率化等を進めた結果、48億42百万円(前連結会計年度57億28百万円)で8億85百万円の減少となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は2億84百万円(前連結会計年度58百万円)で2億26百万円の増加、営業外費用は12百万円(前連結会計年度61百万円)で49百万円の減少となりました。主な要因は、助成金収入および為替差益等の計上によるものであります。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は52百万円(前連結会計年度13億94百万円)で13億41百万円の減少、特別損失は8億33百万円(前連結会計年度14億28百万円)で5億95百万円の減少となりました。特別損失の主な内容は、減損損失7億31百万円、特別退職金78百万円の計上等であります。
セグメントごとの経営成績の状況の分析は次のとおりであります。
(情報画像関連機器事業(アジア・北アメリカ・ヨーロッパ))
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大が販売に大きく影響し北アメリカ地域を除き減収減益となり、第3四半期以降、改善傾向にあるものの事業全体で売上高101億31百万円(前年同期比13.8%減)、セグメント損失6億59百万円(前年同期は8億40百万円の損失)となりました。
地域別には、アジア地域は売上高38億95百万円(前年同期比16.0%減)、セグメント損失4億99百万円(前年同期は5億84百万円の損失)、北アメリカ地域は売上高25億80百万円(前年同期比1.6%増)、セグメント利益28百万円(前年同期は1億14百万円の損失)、ヨーロッパ地域は売上高36億54百万円(前年同期比20.2%減)、セグメント損失1億87百万円(前年同期は1億41百万円の損失)となりました。
(情報サービス事業)
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響により減収減益となり、売上高22億67百万円(前年同期比5.5%減)、セグメント利益1億50百万円(前年同期比44.6%減)となりました。
(設計計測機器事業)
当連結会計年度においては、堅調に推移し、売上高13億26百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益2億28百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
当連結会計年度においては、賃貸物件の売却による賃貸収入の減少により減収減益となり、売上高1億80百万円(前年同期比43.1%減)、セグメント利益1億77百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
(その他の事業)
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により減収減益となり、売上高2億46百万円(前年同期比27.2%減)、セグメント損失29百万円(前年同期は16百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー3億12百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー6億91百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フロー2億52百万円の支出となり、期首より8億28百万円増加し、83億1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
なお、当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、情報画像関連機器事業並びに設計計測機器事業における製商品の製造仕入費用及び研究開発費用、情報サービス事業における外部調達を含めたシステムエンジニア費用、不動産賃貸事業に関わる管理費、修繕費等の費用、各事業についての販売費および一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、保有建物設備の改修のための有形固定資産投資、情報処理のための無形固定資産投資等があります。
これらの事業活動の維持拡大に必要な資金の調達は、各事業の営業活動によりまかなっております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3億12百万円の収入となりました。主な要因は、減価償却費の計上3億14百万円、減損損失の計上7億31百万円、たな卸資産の減少12億68百万円等の資金増加要因に対し、税金等調整前当期純損失の計上10億71百万円、仕入債務の減少6億71百万円、その他流動負債の減少2億17百万円等の資金減少要因によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは6億91百万円の収入となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1億4百万円、無形固定資産の取得による支出1億31百万円等の資金減少要因に対し、有形固定資産の売却による収入8億79百万円、投資有価証券の売却による収入67百万円等の資金増加要因によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは2億52百万円の支出となりました。主な要因は、配当金の支払額1億59百万円、非支配株主への配当金の支払額50百万円、リース債務の返済による支出42百万円等の資金減少要因によります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) | |
| 情報画像関連機器 | アジア | 2,912 | 49.1 |
| 北アメリカ | - | - | |
| ヨーロッパ | 300 | 77.4 | |
| 情報サービス | 1,536 | 104.3 | |
| 不動産賃貸 | - | - | |
| 設計計測機器 | - | - | |
| 報告セグメント計 | 4,750 | 60.7 | |
| その他 | 12 | - | |
| 合計 | 4,762 | 60.7 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
②製品の仕入実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) | |
| 情報画像関連機器 | アジア | 159 | 105.5 |
| 北アメリカ | 172 | 209.8 | |
| ヨーロッパ | - | - | |
| 情報サービス | 119 | 104.6 | |
| 設計計測機器 | 519 | 102.0 | |
| 不動産賃貸 | - | - | |
| 報告セグメント計 | 970 | 113.3 | |
| その他 | - | - | |
| 合計 | 970 | 113.3 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
③商品の仕入実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) | |
| 情報画像関連機器 | アジア | 657 | 73.8 |
| 北アメリカ | - | - | |
| ヨーロッパ | 1,087 | 72.2 | |
| 情報サービス | 194 | 89.4 | |
| 設計計測機器 | 235 | 83.2 | |
| 不動産賃貸 | 73 | 50.9 | |
| 報告セグメント計 | 2,248 | 73.9 | |
| その他 | 412 | 176.0 | |
| 合計 | 2,661 | 81.2 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によって表示しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
④受注実績
主として需要見込みによる生産方法を採っておりますが、情報画像関連機器事業の一部について受注生産を行っております。なお、数量については、製品種類が多岐にわたり数量表示が困難なため、記載を省略しております。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |||
| 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) | |
| 情報画像関連機器(アジア) | 42 | 16.7 | 18 | 151.0 |
⑤販売実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) (百万円) | 前年同期比(%) | |
| 情報画像関連機器 | アジア | 3,895 | 84.0 |
| 北アメリカ | 2,580 | 101.6 | |
| ヨーロッパ | 3,654 | 79.8 | |
| 情報サービス | 2,267 | 94.5 | |
| 設計計測機器 | 1,326 | 101.2 | |
| 不動産賃貸 | 180 | 56.9 | |
| 報告セグメント計 | 13,904 | 88.1 | |
| その他 | 246 | 72.8 | |
| 合計 | 14,151 | 87.8 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。