有価証券報告書-第29期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

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2019/09/24 9:37
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当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当期におけるわが国経済は概ね好調に推移してきましたが、徐々に頭打ちの傾向を示してきました。
世界の景気回復局面もほぼ10年となり、景気刺激策や過度の金融緩和が修正され、世界経済は鈍化傾向を示してきました。ここにきて米国と中国の貿易関税引き上げに端を発し、景気減速傾向が出てきて、日韓においても半導体材料の輸出規制などの軋轢が生じ、景気減速要因が増加し、欧米などでは再び金利引き下げの動きも出てきました。このような状況の中、世界的に消費活動の低下が散見され、ここ数年好調を維持してきた半導体生産が落ち込み、それに伴い電子部品も減少するなど景気後退の兆しが出ています。
日本国内の製造業においては、海外向けの受注減少を受けて業績の悪化する企業が増加し、電子部品、自動車、工作機械、半導体製造装置など幅広い分野で影響が出てきています。公共事業では人手不足により進行が緩慢になり、個人消費においても一定の国内景気下支えは果たしているものの、消費増税を控え国内景気を牽引するほどではない状態で推移してきました。製造業の設備投資も多品種少量生産対応や省力化・効率化のための生産設備への改良などで一定の水準はありましたが、世界経済の先行き不透明感や企業業績の悪化などを受けて力強さに欠けるものとなりました。
このような状況を受けて当社の受注は、昨年の7月から12月にかけては、堅調に推移していた世界景気を背景に、緩やかながらも増加を続けました。今年に入ってからは、景気鈍化の影響から徐々に減少してきました。期を通しては最終的に微増となりました。
この結果、当期の売上高は2,084,201千円(前年同期比2.2%増)、営業利益は636,806千円(前年同期比6.5%増)、経常利益は648,364千円(前年同期比5.4%増)、当期純利益は447,563千円(前年同期比3.0%減)となりました。

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
<コレットチャック部門>コレットチャック部門では、昨年7月から12月にかけて精密機器、自動車向けなどが好調に推移したことで受注は増加傾向となり、今年に入ったころから全般的に顧客企業の減産の影響が出始めて、当セグメントの受注も4月まで減少してその後は横ばいとなりました。
コレットチャックが主に使用されるNC自動旋盤においては、基礎部品の加工に使用される標準タイプのコレットチャックと高度化した部品の加工に使用される顧客ごとのオーダータイプのコレットチャックがあり、両方のタイプのコレットチャックに品質・納期・価格で適応するため、当社の製造工程の整備、効率化は重要と判断しており、随時対応しています。
この結果、当セグメントの売上高は1,470,484千円(前年同期比3.5%増)、セグメント利益は770,937千円(前年同期比7.9%増)となりました。
<切削工具部門>切削工具部門では、当社の扱う工具が量産部品加工、単品の設備・機械など様々な分野で使用されていて、顧客企業の機械が稼働すると当社にリピート注文が入り、多少の月ごとの上下はあったものの、ほぼ期を通して同水準の受注となりました。当セグメントのなかでは、特殊切削工具は緩やかながら増加しましたが、市販刃具の再研磨はやや減少しました。セグメント全体の売上高は微減となり、セグメント利益は、特殊切削工具で先行的に設備投資を行ったことで固定費が増加したため減少しました。
切削工具部門では、市販されている切削工具の再研磨と市販されていない特殊切削工具の製作・再研磨を行っています。市販切削工具の再研磨は、再研磨会社が多く一部価格競争になっており、当社の受注は横ばいとなっています。特殊切削工具の製作は市販されていない切削工具であり、新たに需要を創出するという側面もあることから緩やかながら増加傾向にあります。市販切削工具再研磨は品質・納期を維持し、多量の受注にも対処することで安定的に受注を確保できると判断します。特殊切削工具の製作は、多様な顧客の要望に応え、納期対応することで潜在需要の掘り起こしに繋がるため、設備・人員強化に注力しています。
この結果、当セグメントの売上高は587,686千円(前年同期比0.7%減)、セグメント利益は159,865千円(前年同期比5.7%減)となりました。
<自動旋盤用カム部門>自動旋盤用カム部門では、国内外のカム式自動旋盤で加工する量産部品がやや減少し、当社の受注も減少しました。
カム式自動旋盤は、顧客企業で稼働している限り、当社への受注は継続すると判断し、当社は現有設備と人員でコストを抑えて供給できる限り事業継続していきます。
この結果、当セグメントの売上高は26,029千円(前年同期比3.3%減)、セグメント利益は11,405千円(前年同期比0.2%減)となりました。

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)前期比(%)
コレットチャック部門1,482,712105.9
切削工具部門587,96598.6
自動旋盤用カム部門26,02996.7
合計2,096,706103.7

(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
コレットチャック部門1,428,51697.544,00151.2
切削工具部門588,83198.819,276106.3
自動旋盤用カム部門26,07096.899170.1
合計2,043,41897.963,37660.8

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 コレットチャック部門において当事業年度の受注残高が対前期比51.2%となっておりますが、これは
前事業年度は国内の特殊品と海外の本数の多い受注が増加し、通常より納期が掛かっていたものが当
事業年度に納品されたためであります。
c. 販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)前期比(%)
コレットチャック部門1,470,484103.5
切削工具部門587,68699.3
自動旋盤用カム部門26,02996.7
合計2,084,201102.2

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 販売高で10%を超える主要な販売先はありません。
3 最近2期における輸出販売高及び輸出割合は次のとおりであります。なお、( )内は総販売実績に
対する輸出高の割合であります。
輸出先前事業年度
(自 2017年7月1日
至 2018年6月30日)
当事業年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
アジア台湾81,67140.590,24845.8
韓国49,65124.644,12722.4
中国(香港含む)37,65018.733,64217.1
シンガポール12,9406.412,8756.5
マレーシア13,6016.712,8166.5
その他6,2493.13,3271.7
合計201,764
( 9.9%)
100.0197,036
(9.5%)
100.0


(2)財政状態の状況
当期における財政状態につきましては、総資産は前期末比293,864千円増加し、9,006,050千円となりました。
主な内訳は次のとおりであります。
(流動資産)
当期末における流動資産の残高は、7,409,379千円(前事業年度末は6,716,736千円)となり692,643千円の増加となりました。これは、売掛金が26,396千円、製品が133千円減少しましたが、現金及び預金が698,969千円、受取手形が9,831千円、仕掛品が6,206千円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当期末における固定資産の残高は、1,596,671千円(前事業年度末は1,995,450千円)となり398,779千円の減少となりました。これは、工具、器具及び備品が592千円、破産更生債権等が590千円増加しましたが、長期預金が301,727千円、機械及び装置が64,047千円、建物が32,222千円、投資有価証券が19,891千円減少したこと等によるものであります。
(流動負債)
当期末における流動負債の残高は、303,037千円(前事業年度末は296,588千円)となり6,448千円の増加となりました。これは、未払法人税等が2,105千円、買掛金が1,484千円、前受金が699千円減少しましたが、未払金が9,093千円、役員賞与引当金が1,000千円、預り金が873千円増加したこと等によるものであります。
(固定負債)
当期末における固定負債の残高は、475,417千円(前事業年度末は453,712千円)となり21,705千円の増加となりました。これは、役員退職慰労引当金が13,030千円、退職給付引当金が8,675千円増加したことによるものであります。
この結果、当期末における負債合計は、778,454千円(前事業年度末は750,300千円)となりました。
(純資産)
当期末における純資産の残高は、8,227,595千円(前事業年度末は7,961,886千円)となり265,709千円の増加となりました。これは、特別償却準備金が19,655千円、その他有価証券評価差額金が13,904千円減少しましたが、別途積立金が300,000千円増加したこと等によるものであります。

(3) キャッシュ・フローの状況
当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益648,363千円、減価償却費175,961千円、売上債権の増減額16,564千円、役員退職慰労引当金の増減額13,030千円、未払金の増減額8,787千円等がありましたが、定期預金の純増減額が△400,493千円、法人税等の支払額△218,698千円、配当金の支払額
△168,049千円、有形固定資産の取得による支出△77,951千円、たな卸資産の増減額△10,080千円等を計上したことにより、前期末に比べ3,250千円減少し、当期末は921,056千円(前期末比0.4%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期の営業活動により増加した資金は、643,246千円(前期は、665,318千円の増加)となりました。これは、法人税等の支払額△218,698千円、たな卸資産の増減額△10,080千円、仕入債務の増減額△1,484千円がありましたが、税引前当期純利益648,363千円、減価償却費175,961千円、売上債権の増減額16,564千円、役員退職慰労引当金の増減額13,030千円、未払金の増減額8,787千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期の投資活動により減少した資金は、478,444千円(前期は、198,073千円の減少)となりました。これは、定期預金の純増減額△400,493千円、有形固定資産の取得による支出△77,951千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期の財務活動により減少した資金は、168,052千円(前期は、144,411千円の減少)となりました。これは、配当金の支払額△168,049千円、自己株式の取得による支出△2千円があったことによるものであります。
資本の財源及び資金の流動性に関する情報
資本の財源及び資金の流動性については、内部留保を活用し、その範囲内で流動性を確保できております。内部留保を活用し、主に営業サイクルにおける資金と設備投資における資金を捻出しております。現状における必要資金は、内部留保で充分にまかなえる範囲内におさまっております。

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