有価証券報告書-第50期(2025/07/01-2026/06/30)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年6月30日)現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当社グループは、2026年6月期を初年度とする新たな中期経営計画「Building the Future 2030」における成長戦略を着実に推進することで、高い成長性を維持し、企業価値の拡大に努めていく所存です。
当社グループの当連結会計年度の業績は好調に推移し、下記のとおりとなっております。
売上高は、メディカル事業・デバイス事業ともに好調に推移したことに加え、為替相場の影響も寄与し、1,454億19百万円(前年同期比21.2%増)となりました。
売上総利益は、米国関税の増加があったものの、売上高の増加、為替相場の影響及び生産性改善に伴う売上総利益率の上昇により、1,024億47百万円(同26.1%増)となりました。
営業利益は、米国における販売強化を目的とした営業関係費用や研究開発費などにより、販売費及び一般管理費が増加したものの、増収効果や生産性改善、為替相場の影響などにより、452億18百万円(同50.3%増)となりました。
経常利益は、補助金収入が減少した一方、営業利益の増加や為替差損の減少などにより、451億85百万円(同52.8%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に加え、減損損失が大幅に減少したことにより、320億75百万円(同151.8%増)となりました。
なお、当連結会計年度における外国為替レート実績は、下記となります。
1米ドル=154.45円(前年同期149.72円、比3.2%増)
1ユーロ=180.11円(前年同期162.83円、比10.6%増)
1中国元=22.10円(前年同期20.73円、比6.6%増)
1タイバーツ=4.80円(前年同期4.41円、比8.8%増)
セグメントごとの経営業績は、次のとおりであります。
(メディカル事業)
メディカル事業は、国内・海外ともに全地域において売上高が増加いたしました。
国内市場は、非循環器領域において末梢血管用の仕入製品が好調なため、売上高は増加いたしました。
海外市場は、循環器領域及び非循環器領域ともに増加し、為替相場の影響も寄与いたしました。循環器領域は、PCIガイドワイヤーや貫通カテーテルを中心に、全地域において売上高が増加しております。非循環器領域では、腹部・末梢血管系製品が全地域で伸長したほか、脳血管系製品も海外市場全体で増加したことから、売上高は増加いたしました。
以上の結果、売上高は1,267億98百万円(前年同期比17.6%増)となりました。
また、セグメント利益は、461億90百万円(同38.1%増)となりました。
(デバイス事業)
デバイス事業は、医療部材・産業部材ともに好調に推移したことに加え、為替相場の影響も寄与し、売上高は増加いたしました。
また、当期よりニッタモールド社を連結子会社化したことに伴い、当該会社の損益が当社グループの連結対象となっております。
医療部材については、米国企業向け循環器系検査用カテーテル部材の取引や、アジア向け循環器系超音波カテーテル部材の取引が増加したほか、ニッタモールド社の連結子会社化に伴い売上高が増加いたしました。
産業部材については、海外市場のレジャー関連取引が増加したほか、ニッタモールド社の連結子会社化に伴い売上高が増加いたしました。
以上の結果、売上高は、186億20百万円(前年同期比52.1%増)となりました。
また、セグメント利益は、外部顧客への売上高の増加により、84億85百万円(同83.5%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
② 受注実績
当社グループの製品は、見込み生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産につきましては、総資産額が2,182億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ250億98百万円増加しております。主な要因は、現金及び預金が100億63百万円、受取手形及び売掛金が31億56百万円それぞれ増加したことによるものであります。
負債につきましては、負債合計額が439億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億94百万円増加しております。主な要因は、支払手形及び買掛金が19億96百万円、未払法人税等が26億26百万円それぞれ増加したことによるものであります。
純資産につきましては、純資産合計額が1,743億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ230億4百万円増加しております。主な要因は、利益剰余金が134億87百万円、為替換算調整勘定が72億85百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、642億64百万円(前年同期比20.8%増)となっております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、400億95百万円(前年同期比4億47百万円減)となりました。これは主に、法人税等の支払額が91億68百万円であったことに加え、前受金が51億78百万円減少し、売上債権が15億94百万円増加、棚卸資産が15億28百万円増加したものの、税金等調整前当期純利益が446億95百万円、減価償却費が87億99百万円であったことに加え、仕入債務が22億69百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、117億39百万円(前年同期比16億94百万円減)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入が40億20百万円あったものの、投資有価証券の取得による支出が68億86百万円、有形固定資産の取得による支出が83億83百万円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、199億71百万円(前年同期比118億64百万円増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が23億81百万円、配当金の支払額が65億34百万円、自己株式の取得による支出が105億53百万円であったことによるものであります。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、スケジューリングの結果に基づき回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ課税所得が減少した場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、継続的に損益の把握を実施している単位ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについては、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。回収可能価額の算定にあたっては、外部の情報源に基づく情報等を含む決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
(のれん及びその他の無形固定資産の評価)
資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年6月30日)現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 今後の見通し
当社グループは、中期経営計画「Building the Future 2030 ~Unlocking Sustainable Growth~」に掲げる各戦略・施策を着実に推進しております。足元では、各地域・事業における販売拡大や市場シェアの拡大に加え、生産性改善が当初の想定を上回って進展しております。
2027年6月期の連結業績予想については、こうした事業進捗および足元の為替動向等を踏まえて策定しております。
なお、中期経営計画の数値目標の見直しについては、2026年8月14日付け公表の「中期経営計画『Building the Future 2030』の目標数値および長期ビジョンの数値目標の見直し(上方修正)に関するお知らせ」をご参照ください。
(単位:百万円)
なお、本業績予想において、主な外国為替レートは、下記を見込んでおります。
<売上高>(メディカル事業)
メディカル事業においては、特に海外売上高の成長が高く、増収となる見込みです。
<自社ブランド>国内市場では、非循環器領域において末梢血管用の仕入製品が好調なため、売上高は増加する見込みです。
海外市場では、全海外地域において、シェア拡大を引き続き推し進めることなどにより、循環器領域及び非循環器領域共に増加する見込みです。循環器領域においては、特に中国市場において、症例数の拡大が著しく、シェア拡大も含めて引き続き着実に売上拡大を目指してまいります。非循環器領域においては、腹部・末梢・脳血管系ともに全地域にて増加する予定です。
米国向けの末梢動脈用アテレクトミーカテーテル取引等が増加し、海外取引を中心に売上高が増加する見込みです。
(デバイス事業)
デバイス事業は、医療部材・産業部材ともに売上高が増加し、増収となる見込みです。
医療部材については、米国の大手医療機器メーカー向けを中心に、循環器領域における検査・治療用カテーテル向け部材の需要拡大が継続することから、売上高は増加する見込みです。
産業部材については、自動車向け取引が減少するものの、レジャー関連およびOA機器向けの取引が好調に推移することなどから、売上高は増加する見込みです。
<売上総利益>売上総利益は、売上高の増加に伴い増加する見込みです。
なお、売上総利益率については、材料費高騰などの影響があるものの、生産性改善効果などにより、上昇する予定です。
<販売費及び一般管理費>販売費及び一般管理費については、業績連動賞与の減少を見込む一方、将来の持続的な成長に向けた先行投資を引き続き実施することから、増加する見込みです。
研究開発費については、将来の成長を見据えて継続的に増額し、売上高に対する比率は9.4%となる見込みです。
販売関連費用については、各地域における営業・マーケティング活動の強化に伴い、増加する見込みです。
また、今後の事業拡大に対応するため、全社的な組織体制の強化に伴う人件費の増加を見込んでおります。
加えて、2030年の稼働開始を予定している朝日英達医療器械(南寧)有限公司(南寧工場)について、操業開始に向けた準備の本格化に伴い、立ち上げ関連費用が増加する見込みです。
<営業外損益・特別損益>営業外損益及び特別損益におきましては、影響額の大きな取引などは、現在のところ見込んでおりません。
(b) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境に関連して経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(c) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、資本の財源及び資金の流動性について、運転資金の確保は自己資金でまかない、事業成長するための設備投資・株式投資は手元資金のほか、金額規模が著しく大きい場合等を除き、原則、銀行借入にて対応することとしております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年6月30日)現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当社グループは、2026年6月期を初年度とする新たな中期経営計画「Building the Future 2030」における成長戦略を着実に推進することで、高い成長性を維持し、企業価値の拡大に努めていく所存です。
当社グループの当連結会計年度の業績は好調に推移し、下記のとおりとなっております。
売上高は、メディカル事業・デバイス事業ともに好調に推移したことに加え、為替相場の影響も寄与し、1,454億19百万円(前年同期比21.2%増)となりました。
売上総利益は、米国関税の増加があったものの、売上高の増加、為替相場の影響及び生産性改善に伴う売上総利益率の上昇により、1,024億47百万円(同26.1%増)となりました。
営業利益は、米国における販売強化を目的とした営業関係費用や研究開発費などにより、販売費及び一般管理費が増加したものの、増収効果や生産性改善、為替相場の影響などにより、452億18百万円(同50.3%増)となりました。
経常利益は、補助金収入が減少した一方、営業利益の増加や為替差損の減少などにより、451億85百万円(同52.8%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に加え、減損損失が大幅に減少したことにより、320億75百万円(同151.8%増)となりました。
なお、当連結会計年度における外国為替レート実績は、下記となります。
1米ドル=154.45円(前年同期149.72円、比3.2%増)
1ユーロ=180.11円(前年同期162.83円、比10.6%増)
1中国元=22.10円(前年同期20.73円、比6.6%増)
1タイバーツ=4.80円(前年同期4.41円、比8.8%増)
セグメントごとの経営業績は、次のとおりであります。
(メディカル事業)
メディカル事業は、国内・海外ともに全地域において売上高が増加いたしました。
国内市場は、非循環器領域において末梢血管用の仕入製品が好調なため、売上高は増加いたしました。
海外市場は、循環器領域及び非循環器領域ともに増加し、為替相場の影響も寄与いたしました。循環器領域は、PCIガイドワイヤーや貫通カテーテルを中心に、全地域において売上高が増加しております。非循環器領域では、腹部・末梢血管系製品が全地域で伸長したほか、脳血管系製品も海外市場全体で増加したことから、売上高は増加いたしました。
以上の結果、売上高は1,267億98百万円(前年同期比17.6%増)となりました。
また、セグメント利益は、461億90百万円(同38.1%増)となりました。
(デバイス事業)
デバイス事業は、医療部材・産業部材ともに好調に推移したことに加え、為替相場の影響も寄与し、売上高は増加いたしました。
また、当期よりニッタモールド社を連結子会社化したことに伴い、当該会社の損益が当社グループの連結対象となっております。
医療部材については、米国企業向け循環器系検査用カテーテル部材の取引や、アジア向け循環器系超音波カテーテル部材の取引が増加したほか、ニッタモールド社の連結子会社化に伴い売上高が増加いたしました。
産業部材については、海外市場のレジャー関連取引が増加したほか、ニッタモールド社の連結子会社化に伴い売上高が増加いたしました。
以上の結果、売上高は、186億20百万円(前年同期比52.1%増)となりました。
また、セグメント利益は、外部顧客への売上高の増加により、84億85百万円(同83.5%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| メディカル事業 | 95,932 | 18.2 |
| デバイス事業 | 54,281 | 36.1 |
| 合計 | 150,213 | 24.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
② 受注実績
当社グループの製品は、見込み生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| メディカル事業 | 126,798 | 17.6 |
| デバイス事業 | 18,620 | 52.1 |
| 合計 | 145,419 | 21.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 北京嘉事唯衆医療器械有限公司 | 16,865 | 14.1 | 17,793 | 12.24 |
(2) 財政状態
当連結会計年度末の資産につきましては、総資産額が2,182億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ250億98百万円増加しております。主な要因は、現金及び預金が100億63百万円、受取手形及び売掛金が31億56百万円それぞれ増加したことによるものであります。
負債につきましては、負債合計額が439億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億94百万円増加しております。主な要因は、支払手形及び買掛金が19億96百万円、未払法人税等が26億26百万円それぞれ増加したことによるものであります。
純資産につきましては、純資産合計額が1,743億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ230億4百万円増加しております。主な要因は、利益剰余金が134億87百万円、為替換算調整勘定が72億85百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、642億64百万円(前年同期比20.8%増)となっております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、400億95百万円(前年同期比4億47百万円減)となりました。これは主に、法人税等の支払額が91億68百万円であったことに加え、前受金が51億78百万円減少し、売上債権が15億94百万円増加、棚卸資産が15億28百万円増加したものの、税金等調整前当期純利益が446億95百万円、減価償却費が87億99百万円であったことに加え、仕入債務が22億69百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、117億39百万円(前年同期比16億94百万円減)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入が40億20百万円あったものの、投資有価証券の取得による支出が68億86百万円、有形固定資産の取得による支出が83億83百万円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、199億71百万円(前年同期比118億64百万円増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が23億81百万円、配当金の支払額が65億34百万円、自己株式の取得による支出が105億53百万円であったことによるものであります。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、スケジューリングの結果に基づき回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ課税所得が減少した場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、継続的に損益の把握を実施している単位ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについては、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。回収可能価額の算定にあたっては、外部の情報源に基づく情報等を含む決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
(のれん及びその他の無形固定資産の評価)
資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年6月30日)現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 今後の見通し
当社グループは、中期経営計画「Building the Future 2030 ~Unlocking Sustainable Growth~」に掲げる各戦略・施策を着実に推進しております。足元では、各地域・事業における販売拡大や市場シェアの拡大に加え、生産性改善が当初の想定を上回って進展しております。
2027年6月期の連結業績予想については、こうした事業進捗および足元の為替動向等を踏まえて策定しております。
なお、中期経営計画の数値目標の見直しについては、2026年8月14日付け公表の「中期経営計画『Building the Future 2030』の目標数値および長期ビジョンの数値目標の見直し(上方修正)に関するお知らせ」をご参照ください。
(単位:百万円)
| 2026年6月期 実績 | 2027年6月期 予測 | 増減額 | 増減率 | |
| 売上高 | 145,419 | 161,794 | 16,374 | 11.3 |
| 売上総利益 | 102,447 | 114,737 | 12,289 | 12.0 |
| (率) | 70.4 | 70.9 | 0.5 | ― |
| 営業利益 | 45,218 | 52,127 | 6,908 | 15.3 |
| (率) | 31.1 | 32.2 | 1.1 | ― |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 32,075 | 37,832 | 5,756 | 17.9 |
なお、本業績予想において、主な外国為替レートは、下記を見込んでおります。
| (単位:円) | US$ | EURO | 中国元 | BAHT |
| 2027年6月期 予想前提 | 155.00 | 179.00 | 22.00 | 4.90 |
| 2026年6月期 実績 | 154.45 | 180.11 | 22.10 | 4.80 |
<売上高>(メディカル事業)
メディカル事業においては、特に海外売上高の成長が高く、増収となる見込みです。
<自社ブランド>国内市場では、非循環器領域において末梢血管用の仕入製品が好調なため、売上高は増加する見込みです。
海外市場では、全海外地域において、シェア拡大を引き続き推し進めることなどにより、循環器領域及び非循環器領域共に増加する見込みです。循環器領域においては、特に中国市場において、症例数の拡大が著しく、シェア拡大も含めて引き続き着実に売上拡大を目指してまいります。非循環器領域においては、腹部・末梢・脳血管系ともに全地域にて増加する予定です。
(デバイス事業)
デバイス事業は、医療部材・産業部材ともに売上高が増加し、増収となる見込みです。
医療部材については、米国の大手医療機器メーカー向けを中心に、循環器領域における検査・治療用カテーテル向け部材の需要拡大が継続することから、売上高は増加する見込みです。
産業部材については、自動車向け取引が減少するものの、レジャー関連およびOA機器向けの取引が好調に推移することなどから、売上高は増加する見込みです。
<売上総利益>売上総利益は、売上高の増加に伴い増加する見込みです。
なお、売上総利益率については、材料費高騰などの影響があるものの、生産性改善効果などにより、上昇する予定です。
<販売費及び一般管理費>販売費及び一般管理費については、業績連動賞与の減少を見込む一方、将来の持続的な成長に向けた先行投資を引き続き実施することから、増加する見込みです。
研究開発費については、将来の成長を見据えて継続的に増額し、売上高に対する比率は9.4%となる見込みです。
販売関連費用については、各地域における営業・マーケティング活動の強化に伴い、増加する見込みです。
また、今後の事業拡大に対応するため、全社的な組織体制の強化に伴う人件費の増加を見込んでおります。
加えて、2030年の稼働開始を予定している朝日英達医療器械(南寧)有限公司(南寧工場)について、操業開始に向けた準備の本格化に伴い、立ち上げ関連費用が増加する見込みです。
<営業外損益・特別損益>営業外損益及び特別損益におきましては、影響額の大きな取引などは、現在のところ見込んでおりません。
(b) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境に関連して経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(c) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、資本の財源及び資金の流動性について、運転資金の確保は自己資金でまかない、事業成長するための設備投資・株式投資は手元資金のほか、金額規模が著しく大きい場合等を除き、原則、銀行借入にて対応することとしております。