四半期報告書-第83期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/13 13:54
【資料】
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【項目】
32項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間において、当社グループでは「ドラゴンボール」シリーズ、「ワンピース」、「プリキュア」シリーズといった主力作品群からの安定的な収益の確保・拡大を図るとともに、海外事業に引き続き注力しました。また、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指すため、映像製作・販売事業にも積極的に取組みました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大による劇場作品の公開延期、テレビアニメの新作話放送休止、商品販売店舗の営業自粛、イベント・催事の延期・中止等があり、売上にも大きく影響しました。
一方、劇場作品の公開本数並びにテレビ作品の納品本数が減少したため、売上原価は低下しました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は、244億55百万円(前年同期比15.7%減)、利益については、営業利益は74億96百万円(同13.5%減)、経常利益は76億40百万円(同14.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は56億1百万円(同10.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります(セグメント間取引金額を含む)。
なお、セグメント損益は、営業利益及び営業損失ベースの数値であります。
①映像製作・販売事業
劇場アニメ部門では、7月に映画「人体のサバイバル!」、8月に「東映まんがまつり」を公開しました。前年同期にヒットした劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」の反動減があったことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、「映画プリキュアミラクルリープ」(当初2020年3月20日公開予定)と「魔女見習いをさがして」(当初2020年5月15日公開予定)が公開延期となったことにより、前年同期と比較して大幅な減収となりました。
テレビアニメ部門では、「ワンピース」、「ヒーリングっど♥プリキュア」、「デジモンアドベンチャー:」、「おしりたんてい」、「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」の5作品を放映しました。前年同期好調に稼働したゲーム向け音声製作や催事イベント向け映像製作の反動減に加え、新型コロナウイルスへの感染対策により、新作話の納品数が減少したため、大幅な減収となりました。
コンテンツ部門では、劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」のブルーレイ・DVDが好調に稼働したことから、増収となりました。
海外映像部門では、サウジアラビア向け劇場作品の納品に加え、「ドラゴンボール超 ブロリー」の劇場上映権販売が北米で好調に稼働したことから、大幅な増収となりました。
その他部門では、前年同期好調に稼働した国内での映像配信権販売の反動減や、アプリゲーム『聖闘士星矢 ギャラクシースピリッツ』のサービス終了により、大幅な減収となりました。
この結果、映像製作・販売事業全体では、収益性の高い海外映像の売上が増加したことや、劇場作品の公開本数並びにテレビ作品の納品本数の減少による売上原価の低下等により、売上高は95億2百万円(前年同期比6.1%減)、セグメント利益は25億78百万円(同16.9%増)と減収増益となりました。
②版権事業
国内版権部門では、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売が、好調だった前年同期の勢いには至らなかったことや、前年同期好調に稼働した劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」の劇場公開に向けたタイアップ・キャンペーン向け許諾や遊技機契約の反動減等により、大幅な減収となりました。
海外版権部門では、アプリゲーム『ドラゴンボール レジェンズ』や家庭用ゲーム『ドラゴンボールZ KAKAROT』に加え、「スラムダンク」のアプリゲームが好調に稼働したものの、前年同期好調であったアプリゲームの契約更新や新規許諾の反動減等から、減収となりました。
この結果、版権事業全体では、売上高は138億11百万円(前年同期比14.4%減)、セグメント利益は67億48百万円(同14.4%減)と大幅な減収減益となりました。
③商品販売事業
商品販売部門では、前年同期好調に稼働した、劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」の劇場公開に向けたタイアップ・キャンペーン向けノベルティグッズ等の販売の反動減に加え、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で商品販売店舗の営業自粛を行ったこと等から、大幅な減収となりました。
この結果、売上高は9億46百万円(前年同期比60.3%減)、セグメント損失は1億63百万円(前年同期は、12百万円のセグメント利益)と大幅な減収減益となりました。
④その他事業
その他部門では、催事イベントやキャラクターショー等を展開しました。新型コロナウイルスの感染拡大によるイベント・催事の延期・中止等の影響から、大幅な減収となりました。
この結果、売上高は2億29百万円(前年同期比48.8%減)、セグメント損失は72百万円(前年同期は、3百万円のセグメント利益)と大幅な減収減益となりました。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2.0%増加し、612億76百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が9億19百万円、商品及び製品が4億85百万円、仕掛品が5億55百万円それぞれ増加し、現金及び預金が7億70百万円減少したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて2.3%増加し、347億21百万円となりました。これは、投資有価証券が13億93百万円増加し、有形固定資産が1億97百万円、投資その他の資産のその他が4億91百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて2.1%増加し、959億98百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて9.3%減少し、151億41百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が1億1百万円増加し、未払法人税等が7億41百万円、流動負債のその他が9億63百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて4.0%減少し、25億21百万円となりました。これは、固定負債のその他が1億37百万円減少したこと等によるものです。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて8.6%減少し、176億62百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて4.9%増加し、783億35百万円となりました。これは、利益剰余金が27億36百万円、その他有価証券評価差額金が10億80百万円それぞれ増加し、為替換算調整勘定が1億98百万円減少したこと等によるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前第2四半期連結累計期間に比べ23億21百万円増加し、311億59百万円となりました。
なお、四半期連結貸借対照表に掲記されている現金及び預金勘定392億13百万円との主な差異は、預入期間3ヶ月超の定期預金80億70百万円であります。
当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、25億82百万円(前第2四半期連結累計期間は65億50百万円の獲得)となりました。資金の増加の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益76億40百万円、資金の減少の主な内訳は、売上債権の増加9億52百万円、たな卸資産の増加10億27百万円、法人税等の支払額27億45百万円であります。なお、減価償却費2億96百万円は、資金流出の発生しない費用であるため、キャッシュ・フロー計算書では資金増の要因となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、7億8百万円(同6億51百万円の使用)となりました。資金の増加の主な内訳は、定期預金の払戻による収入40億85百万円、資金の減少の主な内訳は、定期預金の預入による支出45億72百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、29億1百万円(同31億5百万円の使用)となりました。これは、配当の支払等によるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。