有価証券報告書-第88期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度において、当社グループでは「ワンピース」、「ドラゴンボール」シリーズ、「プリキュア」シリーズ、「デジモンアドベンチャー」シリーズ等の主力作品群に加え、昨年度に投入した「ガールズバンドクライ」等のグローバル展開による安定的な収益の確保・拡大を図りました。
この結果、当連結会計年度における売上高は936億69百万円(前連結会計年度比7.1%減)、営業利益は310億18百万円(同4.4%減)、経常利益は334億62百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は250億70百万円(同6.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります(セグメント間取引金額を含む)。
なお、セグメント損益は、営業利益ベースの数値であります。
[映像製作・販売事業]
劇場アニメ部門では、前年度からの継続公開となった「映画おしりたんてい スター・アンド・ムーン」(2025年3月公開)に加え、9月に「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」、10月に「劇場版総集編 ガールズバンドクライ 前編 青春狂走曲」、11月に「劇場版総集編 ガールズバンドクライ 後編 なぁ、未来。」を公開しました。前年同期に公開した、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版」程には至らず、減収となりました。
テレビアニメ部門では、「ワンピース」、「キミとアイドルプリキュア♪」(2026年2月より「名探偵プリキュア!」)、「科学×冒険サバイバル!」、「DIGIMON BEATBREAK」、「おしりたんてい」、「ゲゲゲの鬼太郎 私の愛した歴代ゲゲゲ」、「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」の7作品を放映しました。前年同期と比較して放映作品話数が減少したこと等から、減収となりました。
コンテンツ部門では、「ガールズバンドクライ」のブルーレイ・DVDが好調に稼働したものの、前年発売の映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」程には至らず、前年同期と比較して減収となりました。
海外映像部門では、「ワンピース」の配信権販売が好調に稼働したものの、「ドラゴンボール」シリーズの海外配信権・ビデオ化権販売の反動減により、大幅な減収となりました。
その他部門では、映画「THE FIRST SLAM DUNK」、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」をはじめとした、国内の映像配信権販売の反動減により、大幅な減収となりました。
この結果、映像製作・販売事業全体では、売上高は311億51百万円(前連結会計年度比16.5%減)、セグメント利益は87億51百万円(同15.7%減)と減収減益となりました。
[版権事業]
国内版権部門では、前年同期の「ワンピース」周年施策、「ドラゴンボール」シリーズ新作関連の反動減があり、前年同期の勢いには至らなかったことから、大幅な減収となりました。
海外版権部門では、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売の反動減はあったものの、「ワンピース」、「デジモンアドベンチャー」シリーズの商品化権・ゲーム化権販売が好調に稼働したことから、前年同期と比較して若干の増収となりました。
この結果、版権事業全体では、売上高は489億5百万円(前連結会計年度比3.3%減)、セグメント利益は267億20百万円(同3.1%増)と減収増益となりました。
[商品販売事業]
商品販売部門では、前年同期に好調に稼働した映画「THE FIRST SLAM DUNK」の商品販売の反動減により、大幅な減収となりましたが、「ドラゴンボール」シリーズ、「プリキュア」シリーズのショップ事業が好調に稼働し、増益となりました。
この結果、売上高は79億23百万円(前連結会計年度比14.0%減)、セグメント利益は7億34百万円(同12.3%増)と減収増益となりました。
[その他事業]
その他部門では、催事イベントやキャラクターショー等を展開しました。「プリキュア」シリーズ、「ガールズバンドクライ」の催事が好調に稼働したことから、大幅な増収となりました。
この結果、売上高は63億25百万円(前連結会計年度比46.6%増)、セグメント利益は3億56百万円(同101.7%増)と増収増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ96億23百万円増加し、764億6百万円となりました。
その要因は以下のとおりであります。
なお、連結貸借対照表に掲記されている現金及び預金勘定927億48百万円との差異は、預入期間3ヶ月超の定期預金165億18百万円等であります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動の結果得られた資金は、169億50百万円(前連結会計年度は271億63百万円の獲得)となりました。資金の増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益341億75百万円、売上債権の減少28億37百万円、資金の減少の主な内訳は、棚卸資産の増加32億90百万円、仕入債務の減少50億56百万円、法人税等の支払額106億78百万円であります。なお、減価償却費7億59百万円は、資金流出の発生しない費用であるため、キャッシュ・フロー計算書では資金増の要因となっております。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動の結果得られた資金は、9億89百万円(前連結会計年度は55億41百万円の使用)となりました。資金の増加の主な内訳は、貸付金の回収による収入31億17百万円、定期預金の払戻による収入389億83百万円、資金の減少の主な内訳は、定期預金の預入による支出398億67百万円であります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動の結果使用した資金は、91億53百万円(前連結会計年度は64億40百万円の使用)となりました。これは、主に配当の支払によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ 受注製作事業実績
当社グループは、映像製作・販売事業において、劇場アニメ作品・テレビアニメ作品の受注製作を行っており、当連結会計年度の製作実績及び受注実績を示すと次のとおりであります。
a.製作実績
(注) アニメ作品製作について、作業の一部を外注に依存しております。
(主な外注先:㈱ウィットスタジオ、㈱青二プロダクション、㈱ぎゃろっぷ)
なお、当連結会計年度における外注費は、6,404百万円であります。
b.受注実績
ロ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3.東映グループ(除く東映㈱及び当社の子会社)に対する販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前期末比112億91百万円増の2,022億71百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて6.0%増加し、1,355億66百万円となりました。これは、現金及び預金が102億74百万円、仕掛品が30億93百万円増加し、関係会社短期貸付金が30億65百万円、受取手形及び売掛金が24億44百万円減少したこと等によるものです。
その結果、流動資産合計は前期末比76億25百万円増の1,355億66百万円となりました。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて5.8%増加し、667億4百万円となりました。これは、投資有価証券が21億99百万円、長期預金が8億円、建物及び構築物(純額)が2億86百万円増加したこと等によるものです。
その結果、固定資産合計は前期末比36億65百万円増の667億4百万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、前期末比65億49百万円減の312億31百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて22.1%減少し、265億10百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が47億65百万円、未払法人税等が24億35百万円減少したこと等によるものです。
その結果、流動負債合計は、前期末比75億25百万円減の265億10百万円となりました。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて26.0%増加し、47億21百万円となりました。これは、繰延税金負債が9億72百万円増加したこと等によるものです。
その結果、固定負債合計は、前期末比9億75百万円増の47億21百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は、前期末比178億40百万円増の1,710億39百万円となりました。
株主資本については、利益剰余金が前期に係る剰余金の配当により83億90百万円減少し、親会社株主に帰属する当期純利益により250億70百万円増加いたしました。
その結果、株主資本は、前期末比160億28百万円増の1,545億81百万円となりました。
その他の包括利益累計額については、その他有価証券評価差額金が10億57百万円、為替換算調整勘定が7億55百万円それぞれ増加いたしました。
その結果、その他の包括利益累計額は、前期末比18億12百万円増の164億58百万円となりました。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、その他事業は増収の一方で映像制作・販売事業、版権事業、商品販売事業は減収であったため、前期比71億66百万円減の936億69百万円となりました。
各セグメントの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績等の状況」、海外部門の売上高につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の「セグメント情報等 関連情報」をご参照ください。
(売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前期比79億48百万円減の444億65百万円となりました。
収益性の高い海外商品化権販売の好調に加え、前年同期の新作映像分の製作原価減少により、原価率は47.5%となりました。
その結果、当連結会計年度の売上総利益は、前期比7億81百万円増の492億3百万円となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、人件費の増加等により、前期比21億95百万円増の181億85百万円となりました。
その結果、当連結会計年度の営業利益は、前期比14億14百万円減の310億18百万円となりました。
また、売上高営業利益率は32.2%から33.1%となりました。
(営業外損益及び経常利益)
当連結会計年度の営業外損益は、為替差益が増加したこと等により、営業外損益の純額では、前期比16億88百万円の増となりました。
その結果、当連結会計年度の経常利益は、前期比2億74百万円増の334億62百万円となりました。
また、売上高経常利益率は32.9%から35.7%となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別損益は、投資有価証券売却益があったことにより、特別損益の純額では、前期比10億92百万円の増となりました。
その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前期比13億66百万円増の341億75百万円となりました。
(法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の法人税等合計は、前期比80百万円減の91億5百万円となりました。また、税効果会計適用後の法人税等の負担率は26.6%となりました。
その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比14億46百万円増の250億70百万円となりました。
当社グループは、海外における展開地域や事業の拡大、新規IPの創出とIPライフサイクルの長期化、映像製作能力の進化等により、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指すべく、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)対処すべき課題」に記載した方針に基づき、各種課題に取り組んでまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの分析)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローの収入から、投資活動によるキャッシュ・フローの支出を差し引いたフリー・キャッシュ・フローは179億39百万円(前連結会計年度は216億21百万円)となりました。
これは、営業活動によるキャッシュ・フローが減少したことが主な要因です。
なお、翌連結会計年度において、重要な資本的支出の予定はありません。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
アニメーションビジネスは、先行投資型ビジネスであり、製作段階で、多額の製作資金を投入し、その後、完成した作品の映像著作権をベースに、各種事業を展開し、製作資金を回収していくのが基本的なスキームです。作品によって、回収に要する期間はさまざまであり、複数の作品が、一定の成績に達しない場合、営業活動から創出される資金が減少することも想定されますが、新規作品の企画製作は、当社グループが成長・発展していくために欠かせないものです。
そのため、当社グループは、運転資金、設備投資資金はもとより、新規作品の企画製作費用についても、充分な資金流動性を確保し、堅固な財務体質を維持することに努めております。
また、各子会社の余剰資金につきましては、配当金により当社へ集約することを基本に考えておりますが、将来におけるより効率的な資金運用に向けた施策として、キャッシュ・マネジメント・システムにより、一部の海外子会社より資金を集約しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、製品、仕掛品の評価、非上場株式の評価、貸倒引当金の計上、退職給付に係る負債の計上、役員株式給付引当金の計上等について見積り計算を行っております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度において、当社グループでは「ワンピース」、「ドラゴンボール」シリーズ、「プリキュア」シリーズ、「デジモンアドベンチャー」シリーズ等の主力作品群に加え、昨年度に投入した「ガールズバンドクライ」等のグローバル展開による安定的な収益の確保・拡大を図りました。
この結果、当連結会計年度における売上高は936億69百万円(前連結会計年度比7.1%減)、営業利益は310億18百万円(同4.4%減)、経常利益は334億62百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は250億70百万円(同6.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります(セグメント間取引金額を含む)。
なお、セグメント損益は、営業利益ベースの数値であります。
[映像製作・販売事業]
劇場アニメ部門では、前年度からの継続公開となった「映画おしりたんてい スター・アンド・ムーン」(2025年3月公開)に加え、9月に「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」、10月に「劇場版総集編 ガールズバンドクライ 前編 青春狂走曲」、11月に「劇場版総集編 ガールズバンドクライ 後編 なぁ、未来。」を公開しました。前年同期に公開した、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版」程には至らず、減収となりました。
テレビアニメ部門では、「ワンピース」、「キミとアイドルプリキュア♪」(2026年2月より「名探偵プリキュア!」)、「科学×冒険サバイバル!」、「DIGIMON BEATBREAK」、「おしりたんてい」、「ゲゲゲの鬼太郎 私の愛した歴代ゲゲゲ」、「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」の7作品を放映しました。前年同期と比較して放映作品話数が減少したこと等から、減収となりました。
コンテンツ部門では、「ガールズバンドクライ」のブルーレイ・DVDが好調に稼働したものの、前年発売の映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」程には至らず、前年同期と比較して減収となりました。
海外映像部門では、「ワンピース」の配信権販売が好調に稼働したものの、「ドラゴンボール」シリーズの海外配信権・ビデオ化権販売の反動減により、大幅な減収となりました。
その他部門では、映画「THE FIRST SLAM DUNK」、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」をはじめとした、国内の映像配信権販売の反動減により、大幅な減収となりました。
この結果、映像製作・販売事業全体では、売上高は311億51百万円(前連結会計年度比16.5%減)、セグメント利益は87億51百万円(同15.7%減)と減収減益となりました。
[版権事業]
国内版権部門では、前年同期の「ワンピース」周年施策、「ドラゴンボール」シリーズ新作関連の反動減があり、前年同期の勢いには至らなかったことから、大幅な減収となりました。
海外版権部門では、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売の反動減はあったものの、「ワンピース」、「デジモンアドベンチャー」シリーズの商品化権・ゲーム化権販売が好調に稼働したことから、前年同期と比較して若干の増収となりました。
この結果、版権事業全体では、売上高は489億5百万円(前連結会計年度比3.3%減)、セグメント利益は267億20百万円(同3.1%増)と減収増益となりました。
[商品販売事業]
商品販売部門では、前年同期に好調に稼働した映画「THE FIRST SLAM DUNK」の商品販売の反動減により、大幅な減収となりましたが、「ドラゴンボール」シリーズ、「プリキュア」シリーズのショップ事業が好調に稼働し、増益となりました。
この結果、売上高は79億23百万円(前連結会計年度比14.0%減)、セグメント利益は7億34百万円(同12.3%増)と減収増益となりました。
[その他事業]
その他部門では、催事イベントやキャラクターショー等を展開しました。「プリキュア」シリーズ、「ガールズバンドクライ」の催事が好調に稼働したことから、大幅な増収となりました。
この結果、売上高は63億25百万円(前連結会計年度比46.6%増)、セグメント利益は3億56百万円(同101.7%増)と増収増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ96億23百万円増加し、764億6百万円となりました。
その要因は以下のとおりであります。
なお、連結貸借対照表に掲記されている現金及び預金勘定927億48百万円との差異は、預入期間3ヶ月超の定期預金165億18百万円等であります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動の結果得られた資金は、169億50百万円(前連結会計年度は271億63百万円の獲得)となりました。資金の増加の主な内訳は、税金等調整前当期純利益341億75百万円、売上債権の減少28億37百万円、資金の減少の主な内訳は、棚卸資産の増加32億90百万円、仕入債務の減少50億56百万円、法人税等の支払額106億78百万円であります。なお、減価償却費7億59百万円は、資金流出の発生しない費用であるため、キャッシュ・フロー計算書では資金増の要因となっております。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動の結果得られた資金は、9億89百万円(前連結会計年度は55億41百万円の使用)となりました。資金の増加の主な内訳は、貸付金の回収による収入31億17百万円、定期預金の払戻による収入389億83百万円、資金の減少の主な内訳は、定期預金の預入による支出398億67百万円であります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動の結果使用した資金は、91億53百万円(前連結会計年度は64億40百万円の使用)となりました。これは、主に配当の支払によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ 受注製作事業実績
当社グループは、映像製作・販売事業において、劇場アニメ作品・テレビアニメ作品の受注製作を行っており、当連結会計年度の製作実績及び受注実績を示すと次のとおりであります。
a.製作実績
| 区分 | 製作高(百万円) | 前期比(%) |
| 劇場アニメ作品 | 1,429 | 60.8 |
| テレビアニメ作品 | 6,398 | 105.2 |
| 合計 | 7,828 | 92.8 |
(注) アニメ作品製作について、作業の一部を外注に依存しております。
(主な外注先:㈱ウィットスタジオ、㈱青二プロダクション、㈱ぎゃろっぷ)
なお、当連結会計年度における外注費は、6,404百万円であります。
b.受注実績
| 区分 | 本数 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 劇場アニメ作品 | 3 | 1,544 | 428.9 | 1,436 | 1,063.7 |
| テレビアニメ作品 | 150 | 1,066 | 73.7 | 749 | 64.0 |
| 合計 | 153 | 2,610 | 144.4 | 2,185 | 167.4 |
ロ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 映像製作・販売事業 | 31,140 | 83.5 |
| 版権事業 | 48,459 | 96.3 |
| 商品販売事業 | 7,896 | 85.8 |
| その他事業 | 6,172 | 153.6 |
| 合計 | 93,669 | 92.9 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| ㈱バンダイナムコエンターテインメント | 17,271 | 17.1 | 16,083 | 17.2 |
3.東映グループ(除く東映㈱及び当社の子会社)に対する販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 東映グループ | 259 | 0.3 | 125 | 0.1 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前期末比112億91百万円増の2,022億71百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて6.0%増加し、1,355億66百万円となりました。これは、現金及び預金が102億74百万円、仕掛品が30億93百万円増加し、関係会社短期貸付金が30億65百万円、受取手形及び売掛金が24億44百万円減少したこと等によるものです。
その結果、流動資産合計は前期末比76億25百万円増の1,355億66百万円となりました。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて5.8%増加し、667億4百万円となりました。これは、投資有価証券が21億99百万円、長期預金が8億円、建物及び構築物(純額)が2億86百万円増加したこと等によるものです。
その結果、固定資産合計は前期末比36億65百万円増の667億4百万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、前期末比65億49百万円減の312億31百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて22.1%減少し、265億10百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が47億65百万円、未払法人税等が24億35百万円減少したこと等によるものです。
その結果、流動負債合計は、前期末比75億25百万円減の265億10百万円となりました。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて26.0%増加し、47億21百万円となりました。これは、繰延税金負債が9億72百万円増加したこと等によるものです。
その結果、固定負債合計は、前期末比9億75百万円増の47億21百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は、前期末比178億40百万円増の1,710億39百万円となりました。
株主資本については、利益剰余金が前期に係る剰余金の配当により83億90百万円減少し、親会社株主に帰属する当期純利益により250億70百万円増加いたしました。
その結果、株主資本は、前期末比160億28百万円増の1,545億81百万円となりました。
その他の包括利益累計額については、その他有価証券評価差額金が10億57百万円、為替換算調整勘定が7億55百万円それぞれ増加いたしました。
その結果、その他の包括利益累計額は、前期末比18億12百万円増の164億58百万円となりました。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、その他事業は増収の一方で映像制作・販売事業、版権事業、商品販売事業は減収であったため、前期比71億66百万円減の936億69百万円となりました。
各セグメントの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績等の状況」、海外部門の売上高につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の「セグメント情報等 関連情報」をご参照ください。
(売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前期比79億48百万円減の444億65百万円となりました。
収益性の高い海外商品化権販売の好調に加え、前年同期の新作映像分の製作原価減少により、原価率は47.5%となりました。
その結果、当連結会計年度の売上総利益は、前期比7億81百万円増の492億3百万円となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、人件費の増加等により、前期比21億95百万円増の181億85百万円となりました。
その結果、当連結会計年度の営業利益は、前期比14億14百万円減の310億18百万円となりました。
また、売上高営業利益率は32.2%から33.1%となりました。
(営業外損益及び経常利益)
当連結会計年度の営業外損益は、為替差益が増加したこと等により、営業外損益の純額では、前期比16億88百万円の増となりました。
その結果、当連結会計年度の経常利益は、前期比2億74百万円増の334億62百万円となりました。
また、売上高経常利益率は32.9%から35.7%となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別損益は、投資有価証券売却益があったことにより、特別損益の純額では、前期比10億92百万円の増となりました。
その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前期比13億66百万円増の341億75百万円となりました。
(法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の法人税等合計は、前期比80百万円減の91億5百万円となりました。また、税効果会計適用後の法人税等の負担率は26.6%となりました。
その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比14億46百万円増の250億70百万円となりました。
当社グループは、海外における展開地域や事業の拡大、新規IPの創出とIPライフサイクルの長期化、映像製作能力の進化等により、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指すべく、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)対処すべき課題」に記載した方針に基づき、各種課題に取り組んでまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの分析)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローの収入から、投資活動によるキャッシュ・フローの支出を差し引いたフリー・キャッシュ・フローは179億39百万円(前連結会計年度は216億21百万円)となりました。
これは、営業活動によるキャッシュ・フローが減少したことが主な要因です。
なお、翌連結会計年度において、重要な資本的支出の予定はありません。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
アニメーションビジネスは、先行投資型ビジネスであり、製作段階で、多額の製作資金を投入し、その後、完成した作品の映像著作権をベースに、各種事業を展開し、製作資金を回収していくのが基本的なスキームです。作品によって、回収に要する期間はさまざまであり、複数の作品が、一定の成績に達しない場合、営業活動から創出される資金が減少することも想定されますが、新規作品の企画製作は、当社グループが成長・発展していくために欠かせないものです。
そのため、当社グループは、運転資金、設備投資資金はもとより、新規作品の企画製作費用についても、充分な資金流動性を確保し、堅固な財務体質を維持することに努めております。
また、各子会社の余剰資金につきましては、配当金により当社へ集約することを基本に考えておりますが、将来におけるより効率的な資金運用に向けた施策として、キャッシュ・マネジメント・システムにより、一部の海外子会社より資金を集約しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、製品、仕掛品の評価、非上場株式の評価、貸倒引当金の計上、退職給付に係る負債の計上、役員株式給付引当金の計上等について見積り計算を行っております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。