四半期報告書-第98期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在で入手可能な情報に基づき、当社が合理的であると判断したものです。従って、実際の当社グループの連結業績は、潜在的リスクや不確定要素等により、予測された内容とは異なる結果となることがあります。
(1)経済環境
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、各地で新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、人の移動制限を緩和する動きも相次ぐ中で、総じて持直しました。他地域に先駆けて復調してきた中国経済の回復ペースはやや鈍化しましたが、欧米では主に個人消費の回復が景気を押し上げました。このような状況下、原油価格(WTIベース/1バレルあたり)は、世界経済の回復期待を主な背景に、期初の60ドル前後から6月末には75ドル近くまで上昇しました。
日本経済は、東京・大阪等の主要都市での緊急事態宣言発令により、サービス分野やアパレル分野を中心に景気の足踏み状態が続きました。但し、輸出の拡大が続き、製造業の設備投資や住宅投資が底入れする等、一部で明るさが見られました。ドル・円相場は、米国長期金利の上昇一服を受けて期初の110円台から4月下旬にかけて107円台まで円高が進行、その後は米国の景気回復や利上げ早期化観測を背景に円安傾向に転じ、6月末は110円台で終えました。日経平均株価は、緊急事態宣言の発令等により期初の29,000円台から5月中旬に一時27,000円台まで下落したものの、その後は米国株価上昇や円安を背景に6月末にかけて29,000円前後まで持直しました。10年物国債利回りは、日銀の潤沢な資金供給の継続と米国長期金利の上昇一服により、期初の0.12%から0.04%まで低下しましたが、その後は米国長期金利に連れてやや上昇、6月末は0.07%で終えました。
(2)定性的成果
当第1四半期連結累計期間の具体的成果は次のとおりです。
次世代舶用燃料として期待されるアンモニアに関する協議会設立
当社は、アンモニアの舶用燃料利用を目指し、共通課題を共同検討することを目的とした協議会を立上げました。本協議会は、業界の枠を超えた23社により、①アンモニア燃料船の安全性評価、②アンモニア燃料供給における安全性評価、③舶用燃料としてのアンモニア仕様、④アンモニア製造におけるネットCO2排出量、の共通課題を共同で検討することを目的とし、今後、更に、国内外の顧客や国際機関、港湾管理者や関係省庁の協力も得て、温室効果ガス(GHG)削減に向けた取組を推進していきます。当社は、これらの取組を通じて持続可能なエネルギーシステム構築を加速し、中期経営計画の基本方針である「SDGsへの貢献・取組強化」を着実に実行し、脱炭素社会の実現を目指します。
西豪州ウェスタン・リッジ鉄鉱床の新規権益取得
当社は、大手資源会社BHP Group社が保有するウェスタン・リッジ鉄鉱床の一部権益を取得することで合意し、関連契約書に署名しました。取得後の権益比率は当社8%、三井物産(株)7%、BHP Group社 85%となります。4つの広大な鉱床から成るウェスタン・リッジ鉄鉱床は、西豪州ピルバラ地域において当社、三井物産(株)、BHP Group社が共同で既に操業しているNewman鉱山に隣接し、開発後は操業コストの低い露天掘り鉱山となる見込みです。また、既存鉄道・港湾インフラを活用し開発することで、西豪州鉄鉱石事業のコスト競争力を維持・強化し、パートナーとともに年間出荷量290百万トン体制の安定化を目指します。
豪州MCi社との「CO2固定化技術」の活用に関する協業
当社は、「CO2固定化技術」を有する豪州Mineral Carbonation International(以下、「MCi社」という。)と協業契約を締結しました。この技術は、製鉄工程で生じる副産物(スラグ)や火力発電所で生じる石炭灰等にCO2を吸収させ、セメントやコンクリートの原材料となる炭酸カルシウム等を製造するもので、半永久的にCO2を固定化できるため、脱炭素技術として鉄鋼業界や電力業界から高い注目を集めています。当社は、日本国内のネットワークを活用し、MCi社の実証プラント候補地の紹介・選定を行い早期の商用化を目指すとともに、本技術と日本国内のCO2削減需要のマッチングを図り、取引先企業のCO2削減課題の解決を目指します。
太陽光発電の「余剰電力循環モデル」の構築
当社は、当社の関連会社である(株)VPP Japan及び(株)アイ・グリッド・ソリューションズと連携し、物流施設や商業施設等に設置した太陽光発電で発生する余剰電力を買取り、CO2フリー電力として設置先及び周辺地域に電力供給を行う「余剰電力循環モデル」を構築し、サービス提供を開始します。従来の自家消費型太陽光発電システムでは設置が困難であった電力使用量の少ない定温・常温倉庫や商業施設への導入を促進していきます。
これまで当社は最終消費者である「家庭」を軸に次世代電力プラットフォームの構築を進めてきましたが、今後は、マーケットインの発想で最終消費者の近くに位置するスーパーマーケット等の流通小売店や物流施設等のサプライチェーンを中心に、余剰電力循環モデルを盛込んだ太陽光発電等の分散型電源とデジタル技術を組み合わせることで電力マネジメントを推進し、各地域における再生可能エネルギーを最大化する取組を進めていきます。
陸上輸送分野における再生可能資源由来の燃料ビジネス
当社と、当社の子会社である伊藤忠エネクス(株)、(株)ファミリーマートの3社は、世界最大級の再生可能資源由来の燃料(以下、「リニューアブル燃料」という。)メーカーであるフィンランドのNeste OYJ(以下、「NESTE社」という。)グループと協働で、リニューアブルディーゼルの日本初となるコンビニ配送車両への利用を実現しました。
NESTE社のリニューアブルディーゼルは、ライフサイクルアセスメントベースでのGHG排出量で石油由来軽油比約90%削減を実現し、脱炭素施策に係る導入コストを最小限に抑え、GHG排出削減にも大きく貢献できる次世代リニューアブル燃料として、今後の陸上輸送分野での更なる利用拡大が期待されます。
当社は、今後もリニューアブル燃料の日本及びアジア市場での導入・普及に取組み、サーキュラーエコノミー及び脱炭素社会・持続可能な社会の実現に向けた課題の解決を目指していきます。
コンサルティング国内大手シグマクシス社との資本・業務提携
当社は、企業のDX支援を事業のテーマに据える国内大手コンサルティング会社である(株)シグマクシスと資本・業務提携契約を締結しました。
昨今、急速な社会環境の変化への対応として、単なるITシステム投資のような部分最適化のみではなく、企業の根本的な事業・経営課題を紐解き、現場に立脚した実現可能なDX施策のスピーディーな実行が求められており、DXの起点となるコンサルティングの重要性とニーズが高まっています。
当社グループが有する国内外のネットワークと(株)シグマクシスの能力を活かし、DXに資する多様なソリューションを提供する当社グループ各社とも連携することで、様々な産業のDX化を推進し、市場や顧客の課題解決に根差したマーケットインの発想で、持続可能なデジタル社会の実現に貢献していきます。
(3)業績の状況
当第1四半期連結累計期間の「収益」(「商品販売等に係る収益」及び「役務提供及びロイヤルティ取引に係る収益」の合計)は、前第1四半期連結累計期間比5,286億円(22.1%)増収の2兆9,168億円となりました。
・エネルギー・化学品は、エネルギー関連事業及び化学品関連事業での販売価格上昇及び取引増加等により増収。
・金属は、鉄鉱石価格の上昇等により増収。
・食料は、(株)日本アクセスでの取扱数量の増加及び食品流通関連取引の増加等により増収。
・機械は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復により増収。
「売上総利益」は、前第1四半期連結累計期間比895億円(22.3%)増益の4,909億円となりました。
・金属は、鉄鉱石価格の上昇等により増益。
・機械は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復に加え、船舶市況回復及び北米IPP事業好調により増益。
・住生活は、新型コロナウイルスの影響軽減によるEuropean Tyre Enterprise Limited(欧州タイヤ関連事業)の販売数量回復に加え、北米建材関連事業の好調な推移等により増益。
・第8は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、(株)ファミリーマートでの品揃え強化等に伴う日商の回復により増益。
「販売費及び一般管理費」は、堅調な収益拡大や円安による経費増加等により、前第1四半期連結累計期間比104億円(3.2%)増加の3,366億円となりました。
「貸倒損失」は、一般債権に対する貸倒損失の減少等により、前第1四半期連結累計期間比21億円減少の11億円(損失)となりました。
「有価証券損益」は、前第1四半期連結累計期間のイー・ギャランティ(株)の一部売却に伴う利益の反動はあったものの、全家便利商店股份有限公司(以下、「台湾FM」という。)の一部売却及び日伯紙パルプ資源開発(株)の売却に伴う利益に加え、ITOCHU Coal Americas Inc.の連結除外に伴う為替差益の実現等により、前第1四半期連結累計期間比1,137億円(572.1%)増加の1,336億円(利益)となりました。
「固定資産に係る損益」は、(株)ファミリーマートでの減損損失の減少及び(株)エドウインの固定資産売却に伴う利益等により、前第1四半期連結累計期間比55億円好転の16億円(利益)となりました。
「その他の損益」は、為替損益の悪化はあったものの、前第1四半期連結累計期間の一過性損失の反動等により、前第1四半期連結累計期間比6億円増加の30億円(利益)となりました。
「受取利息」、「支払利息」の合計である金利収支は、米ドル金利低下による支払利息の減少等により、前第1四半期連結累計期間比8億円改善の28億円(費用)となり、「受取配当金」は、鉄鉱石関連投資からの配当の増加等により、前第1四半期連結累計期間比71億円(80.4%)増加の159億円となりました。
「持分法による投資損益」は、前第1四半期連結累計期間比341億円(78.9%)増加の774億円(利益)となりました。
・機械は、I-ENVIRONMENT INVESTMENTS LIMITED(欧州水・環境事業)での水道事業売却に伴う取込損益増加等により増加。
・金属は、北米建材事業の好調や新型コロナウイルスの影響からの回復等による伊藤忠丸紅鉄鋼(株)及び価格上昇による鉄鉱石事業の取込損益増加により増加。
・その他及び修正消去(注)は、CITIC Limitedの取込損益増加等により増加。
・住生活は、パルプ市況上昇によるITOCHU FIBRE LIMITED(欧州パルプ事業)の取込損益増加等により増加。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに帰属しない損益及びセグメント間の内部取引消去が
含まれております。詳細は「第4経理の状況 要約四半期連結財務諸表注記 3 セグメント情報」を
ご覧ください。
以上の結果、「税引前四半期利益」は、前第1四半期連結累計期間比2,431億円(175.0%)増益の3,820億円となりました。また、「法人所得税費用」は、堅調な利益拡大等により、前第1四半期連結累計期間比737億円(312.6%)増加の973億円となり、「税引前四半期利益」3,820億円から「法人所得税費用」973億円を控除した「四半期純利益」は、前第1四半期連結累計期間比1,694億円(146.9%)増益の2,847億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する四半期純利益」172億円を控除した「当社株主に帰属する四半期純利益」は、前第1四半期連結累計期間比1,627億円(155.3%)増益の2,675億円となりました。
(参考)
日本の会計慣行に基づく「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、前第1四半期連結累計期間比812億円(112.7%)増益の1,533億円となりました。
・金属は、鉄鉱石価格の上昇等により増益。
・機械は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復に加え、船舶市況回復及び北米IPP事業好調により好転。
・第8は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、(株)ファミリーマートでの品揃え強化等に伴う日商の回復及び経費削減により増益。
・住生活は、新型コロナウイルスの影響軽減によるEuropean Tyre Enterprise Limitedの販売数量回復に加え、北米建材関連事業の好調な推移等により増益。
(4)セグメント別業績
当第1四半期連結累計期間の事業セグメント別業績は次のとおりです。当社は8つのディビジョンカンパニーにより以下の区分にて、事業セグメント別業績を記載しております。
① 繊維カンパニー
収益(セグメント間内部収益を除く。以下同様。)は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、アパレル関連事業での業績改善等により、前第1四半期連結累計期間比43億円(4.4%)増収の1,021億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比23億円(11.7%)増益の221億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、アパレル関連事業での経費削減等に伴う業績改善により、前第1四半期連結累計期間比44億円(492.4%)増益の53億円となりました。セグメント別資産は、季節要因による営業債権の回収等により、前連結会計年度末比128億円(3.1%)減少の4,059億円となりました。
② 機械カンパニー
収益は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復により、前第1四半期連結累計期間比631億円(28.2%)増収の2,871億円となりました。売上総利益は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復に加え、船舶市況回復及び北米IPP事業好調により、前第1四半期連結累計期間比187億円(58.5%)増益の506億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復に加え、船舶市況回復、北米IPP事業好調及びI-ENVIRONMENT INVESTMENTS LIMITEDでの水道事業売却に伴う利益等により、前第1四半期連結累計期間比209億円(393.8%)増益の262億円となりました。セグメント別資産は、上場株式の公正価値上昇及び海外機械関連事業への投融資等により、前連結会計年度末比579億円(5.1%)増加の1兆1,828億円となりました。
③ 金属カンパニー
収益は、鉄鉱石価格の上昇等により、前第1四半期連結累計期間比1,075億円(74.5%)増収の2,519億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比275億円(106.0%)増益の535億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、鉄鉱石価格の上昇、伊藤忠丸紅鉄鋼(株)の取込損益増加に加え、ITOCHU Coal Americas Inc.の連結除外に伴う為替差益の実現等により、前第1四半期連結累計期間比551億円(241.3%)増益の779億円となりました。セグメント別資産は、鉄鉱石価格上昇に伴う利益の積上げ及び鉄鉱石関連投資の公正価値上昇に伴う増加等により、前連結会計年度末比1,129億円(12.4%)増加の1兆265億円となりました。
④ エネルギー・化学品カンパニー
収益は、エネルギー関連事業及び化学品関連事業での販売価格上昇及び取引増加等により、前第1四半期連結累計期間比1,592億円(35.0%)増収の6,147億円となりました。売上総利益は、前第1四半期連結累計期間のエネルギートレーディング取引好調の反動はあったものの、市況価格上昇に伴う化学品関連事業の堅調な推移、油価上昇によるITOCHU Oil Exploration (Azerbaijan) Inc.の採算改善等により、前第1四半期連結累計期間比65億円(12.8%)増益の569億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、市況価格上昇に伴う化学品関連事業の堅調な推移及び油価上昇によるITOCHU Oil Exploration (Azerbaijan) Inc.の採算改善等があり、日本南サハ石油(株)の取込損益減少及び前第1四半期連結累計期間のエネルギートレーディング取引好調の反動はあったものの、前第1四半期連結累計期間比38億円(34.1%)増益の150億円となりました。セグメント別資産は、エネルギー関連取引及び化学品関連事業の営業債権の増加に加え、蓄電池関連取引での棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比502億円(3.9%)増加の1兆3,294億円となりました。
⑤ 食料カンパニー
収益は、(株)日本アクセスでの取扱数量の増加及び食品流通関連取引の増加等により、前第1四半期連結累計期間比822億円(8.4%)増収の1兆645億円となりました。売上総利益は、Doleでの加工食品事業の採算改善及び青果物事業の取引増加に加え、生鮮食品及び食品流通関連取引の堅調な推移等により、前第1四半期連結累計期間比19億円(2.5%)増益の799億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、北米穀物関連事業の改善、(株)日本アクセスでの取扱数量増加、Doleでの加工食品事業の採算改善及び青果物事業の取引増加に加え、生鮮食品及び食品流通関連取引の堅調な推移等により、前第1四半期連結累計期間比75億円(85.1%)増益の162億円となりました。セグメント別資産は、食品流通関連事業及びDoleでの営業債権の増加に加え、食糧関連取引での棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比833億円(4.6%)増加の1兆8,826億円となりました。
⑥ 住生活カンパニー
収益は、新型コロナウイルスの影響軽減によるEuropean Tyre Enterprise Limitedの販売数量回復に加え、北米建材関連事業の好調な推移等により、前第1四半期連結累計期間比516億円(26.0%)増収の2,497億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比119億円(33.0%)増益の479億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、北米建材関連事業の好調な推移、新型コロナウイルスの影響軽減によるEuropean Tyre Enterprise Limitedの業績回復及びパルプ市況上昇によるITOCHU FIBRE LIMITEDの取込損益増加に加え、日伯紙パルプ資源開発(株)の売却に伴う利益等により、前第1四半期連結累計期間比434億円(513.8%)増益の518億円となりました。セグメント別資産は、日伯紙パルプ資源開発(株)の売却に伴う減少等により、前連結会計年度末比374億円(3.6%)減少の9,993億円となりました。
⑦ 情報・金融カンパニー
収益は、伊藤忠テクノソリューションズ(株)の堅調な推移、新型コロナウイルスの影響軽減によるコネクシオ(株)及びほけんの窓口グループ(株)の販売回復等により、前第1四半期連結累計期間比332億円(21.0%)増収の1,919億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比79億円(13.1%)増益の680億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、伊藤忠テクノソリューションズ(株)及びリテール金融関連事業の堅調な推移に加え、ファンド運用益の増加等はあったものの、前第1四半期連結累計期間の一過性利益の反動により、前第1四半期連結累計期間比38億円(17.1%)減益の186億円となりました。セグメント別資産は、季節要因による営業債権の回収があったものの、投資有価証券の新規取得及び公正価値上昇等により、前連結会計年度末比294億円(2.4%)増加の1兆2,662億円となりました。
⑧ 第8カンパニー
収益は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、(株)ファミリーマートでの品揃え強化等に伴う日商の回復により、前第1四半期連結累計期間比145億円(12.8%)増収の1,281億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比107億円(10.8%)増益の1,103億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、(株)ファミリーマートでの品揃え強化等による日商の回復及び経費削減に加え、取込比率上昇や台湾FMの一部売却に伴う利益等により、前第1四半期連結累計期間比348億円(669.9%)増益の400億円となりました。セグメント別資産は、台湾FMの一部売却に伴い子会社から関連会社に区分変更したことによる減少等により、前連結会計年度末比3,031億円(13.3%)減少の1兆9,774億円となりました。
⑨ その他及び修正消去
当社株主に帰属する四半期純利益は、CITIC Limitedの取込損益の増加はあったものの、税金費用の増加等により、前第1四半期連結累計期間比34億円(17.1%)減益の163億円となりました。
(5)主な子会社及び持分法適用会社の業績
① 黒字・赤字会社別損益及び黒字会社比率
黒字会社比率
(注)会社数には、親会社の一部と考えられる投資会社(153社)及び当社もしくは当社の海外現地法人が直接投資
している会社を除くその他の会社(488社)を含めておりません。
当第1四半期連結累計期間の事業会社損益は、前第1四半期連結累計期間比1,302億円増加の2,151億円の利益となりました。
黒字会社損益は、日商の回復及び一過性利益等があった(株)ファミリーマートの増益や鉄鉱石価格の上昇等があったITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの増益等により、前第1四半期連結累計期間比1,190億円増加の2,180億円の利益となりました。また、赤字会社損益は、前第1四半期連結累計期間比112億円改善の29億円の損失となりました。
黒字会社比率(連結対象会社数に占める黒字会社数の比率)については、前第1四半期連結累計期間の73.4%から8.1ポイント上昇の81.4%となりました。
② 主な関係会社損益
(注)1 取込損益には、IFRS修正後の数値を記載しておりますので、各社が公表している数値とは異なる場合があります。
2 取込損益には、第8カンパニーの取込損益を含んでおります。
3 ポケットカード㈱の取込損益には、㈱ファミリーマート経由の取込損益を含んでおります。また、前第1四半期連結累計期間の取込比率は、63.1%です。
4 ㈱ファミリーマートの取込損益には、ポケットカード㈱の取込損益を含んでおります。また、前第1四半期連結累計期間の取込比率は、50.2%です。
5 Orchid Alliance Holdings Limitedの取込損益には、付随する税効果等を含めて表示しております。
6 各セグメントに含まれている海外現地法人の損益を参考情報として表示しております。
(6)財政状態
当第1四半期連結会計期間末の「総資産」は、台湾FMの一部売却に伴う減少はあったものの、棚卸資産の
増加や保有株式の公正価値上昇に伴う増加等により、前連結会計年度末比ほぼ横ばいの11兆1,817億円と
なりました。
「現預金控除後のネット有利子負債」は、配当金の支払はあったものの、堅調な営業取引収入により、前
連結会計年度末比796億円(3.1%)減少の2兆5,218億円となりました。「有利子負債」は、前連結会計年度
末比1,311億円(4.2%)減少の3兆242億円となりました。
「株主資本」は、配当金の支払はあったものの、当社株主に帰属する四半期純利益の積上げや保有株式の
公正価値上昇に伴う増加等により、前連結会計年度末比2,205億円(6.6%)増加の3兆5,368億円と
なりました。
株主資本比率は、前連結会計年度末比2.0ポイント上昇の31.6%となり、NET DER(ネット有利子負債対株主資本倍率)は、前連結会計年度末比改善の0.71倍となりました。
(7)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、金属、第8、住生活及びエネルギー・化学品での営業取引収入の堅調な推移等により、1,817億円のネット入金となりました。
なお、前第1四半期連結累計期間は、2,541億円のネット入金でした。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、第8、食料、エネルギー・化学品及び金属での固定資産の取得に加え、台湾FMの一部売却に伴い子会社から関連会社に区分変更したことによる現金の減少等があったものの、日伯紙パルプ資源開発(株)の売却等により、15億円のネット入金となりました。
なお、前第1四半期連結累計期間は、912億円のネット支払でした。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金及びリース負債の返済に加え、配当金の支払等により、2,814億円のネット支払となりました。
なお、前第1四半期連結累計期間は、1,116億円のネット支払でした。
「現金及び現金同等物」の当第1四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末比522億円(9.6%)減少の4,918億円となりました。
(8)流動性と資金の源泉
当社グループは、金融情勢の変化に対応した機動性の確保と資金コストの低減を目指すとともに、調達の安定性を高めるために長期性の資金調達に努める等、調達構成のバランスを取りながら、調達先の分散や調達方法・手段の多様化を図っております。資金調達手段としては、銀行借入等の間接金融とコマーシャル・ペーパー及び社債の発行による直接金融を、金融情勢の変化に応じて機動的に活用しております。
また、当第1四半期連結会計期間末にて「現金及び現金同等物」、「定期預金」(合計5,025億円)
の他、コミットメントライン契約の未使用枠(円貨2,000億円、外貨1,700百万米ドル)を有しており、不測の事態にも十分な流動性準備を確保していると考えております。
(9)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第1四半期連結累計期間の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、第97期有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(10)重要な会計方針
要約四半期連結財務諸表にて適用する重要な会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表にて適用した会計方針と同一であります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、ワクチン接種が世界的に進展する一方で、感染再拡大の懸念や日本での緊急事態宣言の再発令等を踏まえると、不透明感が残ります。移動制限・外出自粛や消費マインドの低下が業績に大きく影響する分野では、期初想定よりは若干緩和するものの、第2四半期までを中心に依然大きな影響を受け、業績の回復には今しばらくの時間を要すると想定しております。一方、その他の分野の多くでは、前連結会計年度と比較して大きく影響が緩和すると想定しており、全体としては、第97期有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(11)研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(1)経済環境
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、各地で新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、人の移動制限を緩和する動きも相次ぐ中で、総じて持直しました。他地域に先駆けて復調してきた中国経済の回復ペースはやや鈍化しましたが、欧米では主に個人消費の回復が景気を押し上げました。このような状況下、原油価格(WTIベース/1バレルあたり)は、世界経済の回復期待を主な背景に、期初の60ドル前後から6月末には75ドル近くまで上昇しました。
日本経済は、東京・大阪等の主要都市での緊急事態宣言発令により、サービス分野やアパレル分野を中心に景気の足踏み状態が続きました。但し、輸出の拡大が続き、製造業の設備投資や住宅投資が底入れする等、一部で明るさが見られました。ドル・円相場は、米国長期金利の上昇一服を受けて期初の110円台から4月下旬にかけて107円台まで円高が進行、その後は米国の景気回復や利上げ早期化観測を背景に円安傾向に転じ、6月末は110円台で終えました。日経平均株価は、緊急事態宣言の発令等により期初の29,000円台から5月中旬に一時27,000円台まで下落したものの、その後は米国株価上昇や円安を背景に6月末にかけて29,000円前後まで持直しました。10年物国債利回りは、日銀の潤沢な資金供給の継続と米国長期金利の上昇一服により、期初の0.12%から0.04%まで低下しましたが、その後は米国長期金利に連れてやや上昇、6月末は0.07%で終えました。
(2)定性的成果
当第1四半期連結累計期間の具体的成果は次のとおりです。
次世代舶用燃料として期待されるアンモニアに関する協議会設立
当社は、アンモニアの舶用燃料利用を目指し、共通課題を共同検討することを目的とした協議会を立上げました。本協議会は、業界の枠を超えた23社により、①アンモニア燃料船の安全性評価、②アンモニア燃料供給における安全性評価、③舶用燃料としてのアンモニア仕様、④アンモニア製造におけるネットCO2排出量、の共通課題を共同で検討することを目的とし、今後、更に、国内外の顧客や国際機関、港湾管理者や関係省庁の協力も得て、温室効果ガス(GHG)削減に向けた取組を推進していきます。当社は、これらの取組を通じて持続可能なエネルギーシステム構築を加速し、中期経営計画の基本方針である「SDGsへの貢献・取組強化」を着実に実行し、脱炭素社会の実現を目指します。
西豪州ウェスタン・リッジ鉄鉱床の新規権益取得
当社は、大手資源会社BHP Group社が保有するウェスタン・リッジ鉄鉱床の一部権益を取得することで合意し、関連契約書に署名しました。取得後の権益比率は当社8%、三井物産(株)7%、BHP Group社 85%となります。4つの広大な鉱床から成るウェスタン・リッジ鉄鉱床は、西豪州ピルバラ地域において当社、三井物産(株)、BHP Group社が共同で既に操業しているNewman鉱山に隣接し、開発後は操業コストの低い露天掘り鉱山となる見込みです。また、既存鉄道・港湾インフラを活用し開発することで、西豪州鉄鉱石事業のコスト競争力を維持・強化し、パートナーとともに年間出荷量290百万トン体制の安定化を目指します。
豪州MCi社との「CO2固定化技術」の活用に関する協業
当社は、「CO2固定化技術」を有する豪州Mineral Carbonation International(以下、「MCi社」という。)と協業契約を締結しました。この技術は、製鉄工程で生じる副産物(スラグ)や火力発電所で生じる石炭灰等にCO2を吸収させ、セメントやコンクリートの原材料となる炭酸カルシウム等を製造するもので、半永久的にCO2を固定化できるため、脱炭素技術として鉄鋼業界や電力業界から高い注目を集めています。当社は、日本国内のネットワークを活用し、MCi社の実証プラント候補地の紹介・選定を行い早期の商用化を目指すとともに、本技術と日本国内のCO2削減需要のマッチングを図り、取引先企業のCO2削減課題の解決を目指します。
太陽光発電の「余剰電力循環モデル」の構築
当社は、当社の関連会社である(株)VPP Japan及び(株)アイ・グリッド・ソリューションズと連携し、物流施設や商業施設等に設置した太陽光発電で発生する余剰電力を買取り、CO2フリー電力として設置先及び周辺地域に電力供給を行う「余剰電力循環モデル」を構築し、サービス提供を開始します。従来の自家消費型太陽光発電システムでは設置が困難であった電力使用量の少ない定温・常温倉庫や商業施設への導入を促進していきます。
これまで当社は最終消費者である「家庭」を軸に次世代電力プラットフォームの構築を進めてきましたが、今後は、マーケットインの発想で最終消費者の近くに位置するスーパーマーケット等の流通小売店や物流施設等のサプライチェーンを中心に、余剰電力循環モデルを盛込んだ太陽光発電等の分散型電源とデジタル技術を組み合わせることで電力マネジメントを推進し、各地域における再生可能エネルギーを最大化する取組を進めていきます。
陸上輸送分野における再生可能資源由来の燃料ビジネス
当社と、当社の子会社である伊藤忠エネクス(株)、(株)ファミリーマートの3社は、世界最大級の再生可能資源由来の燃料(以下、「リニューアブル燃料」という。)メーカーであるフィンランドのNeste OYJ(以下、「NESTE社」という。)グループと協働で、リニューアブルディーゼルの日本初となるコンビニ配送車両への利用を実現しました。
NESTE社のリニューアブルディーゼルは、ライフサイクルアセスメントベースでのGHG排出量で石油由来軽油比約90%削減を実現し、脱炭素施策に係る導入コストを最小限に抑え、GHG排出削減にも大きく貢献できる次世代リニューアブル燃料として、今後の陸上輸送分野での更なる利用拡大が期待されます。
当社は、今後もリニューアブル燃料の日本及びアジア市場での導入・普及に取組み、サーキュラーエコノミー及び脱炭素社会・持続可能な社会の実現に向けた課題の解決を目指していきます。
コンサルティング国内大手シグマクシス社との資本・業務提携
当社は、企業のDX支援を事業のテーマに据える国内大手コンサルティング会社である(株)シグマクシスと資本・業務提携契約を締結しました。
昨今、急速な社会環境の変化への対応として、単なるITシステム投資のような部分最適化のみではなく、企業の根本的な事業・経営課題を紐解き、現場に立脚した実現可能なDX施策のスピーディーな実行が求められており、DXの起点となるコンサルティングの重要性とニーズが高まっています。
当社グループが有する国内外のネットワークと(株)シグマクシスの能力を活かし、DXに資する多様なソリューションを提供する当社グループ各社とも連携することで、様々な産業のDX化を推進し、市場や顧客の課題解決に根差したマーケットインの発想で、持続可能なデジタル社会の実現に貢献していきます。
(3)業績の状況
当第1四半期連結累計期間の「収益」(「商品販売等に係る収益」及び「役務提供及びロイヤルティ取引に係る収益」の合計)は、前第1四半期連結累計期間比5,286億円(22.1%)増収の2兆9,168億円となりました。
・エネルギー・化学品は、エネルギー関連事業及び化学品関連事業での販売価格上昇及び取引増加等により増収。
・金属は、鉄鉱石価格の上昇等により増収。
・食料は、(株)日本アクセスでの取扱数量の増加及び食品流通関連取引の増加等により増収。
・機械は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復により増収。
「売上総利益」は、前第1四半期連結累計期間比895億円(22.3%)増益の4,909億円となりました。
・金属は、鉄鉱石価格の上昇等により増益。
・機械は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復に加え、船舶市況回復及び北米IPP事業好調により増益。
・住生活は、新型コロナウイルスの影響軽減によるEuropean Tyre Enterprise Limited(欧州タイヤ関連事業)の販売数量回復に加え、北米建材関連事業の好調な推移等により増益。
・第8は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、(株)ファミリーマートでの品揃え強化等に伴う日商の回復により増益。
「販売費及び一般管理費」は、堅調な収益拡大や円安による経費増加等により、前第1四半期連結累計期間比104億円(3.2%)増加の3,366億円となりました。
「貸倒損失」は、一般債権に対する貸倒損失の減少等により、前第1四半期連結累計期間比21億円減少の11億円(損失)となりました。
「有価証券損益」は、前第1四半期連結累計期間のイー・ギャランティ(株)の一部売却に伴う利益の反動はあったものの、全家便利商店股份有限公司(以下、「台湾FM」という。)の一部売却及び日伯紙パルプ資源開発(株)の売却に伴う利益に加え、ITOCHU Coal Americas Inc.の連結除外に伴う為替差益の実現等により、前第1四半期連結累計期間比1,137億円(572.1%)増加の1,336億円(利益)となりました。
「固定資産に係る損益」は、(株)ファミリーマートでの減損損失の減少及び(株)エドウインの固定資産売却に伴う利益等により、前第1四半期連結累計期間比55億円好転の16億円(利益)となりました。
「その他の損益」は、為替損益の悪化はあったものの、前第1四半期連結累計期間の一過性損失の反動等により、前第1四半期連結累計期間比6億円増加の30億円(利益)となりました。
「受取利息」、「支払利息」の合計である金利収支は、米ドル金利低下による支払利息の減少等により、前第1四半期連結累計期間比8億円改善の28億円(費用)となり、「受取配当金」は、鉄鉱石関連投資からの配当の増加等により、前第1四半期連結累計期間比71億円(80.4%)増加の159億円となりました。
「持分法による投資損益」は、前第1四半期連結累計期間比341億円(78.9%)増加の774億円(利益)となりました。
・機械は、I-ENVIRONMENT INVESTMENTS LIMITED(欧州水・環境事業)での水道事業売却に伴う取込損益増加等により増加。
・金属は、北米建材事業の好調や新型コロナウイルスの影響からの回復等による伊藤忠丸紅鉄鋼(株)及び価格上昇による鉄鉱石事業の取込損益増加により増加。
・その他及び修正消去(注)は、CITIC Limitedの取込損益増加等により増加。
・住生活は、パルプ市況上昇によるITOCHU FIBRE LIMITED(欧州パルプ事業)の取込損益増加等により増加。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに帰属しない損益及びセグメント間の内部取引消去が
含まれております。詳細は「第4経理の状況 要約四半期連結財務諸表注記 3 セグメント情報」を
ご覧ください。
以上の結果、「税引前四半期利益」は、前第1四半期連結累計期間比2,431億円(175.0%)増益の3,820億円となりました。また、「法人所得税費用」は、堅調な利益拡大等により、前第1四半期連結累計期間比737億円(312.6%)増加の973億円となり、「税引前四半期利益」3,820億円から「法人所得税費用」973億円を控除した「四半期純利益」は、前第1四半期連結累計期間比1,694億円(146.9%)増益の2,847億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する四半期純利益」172億円を控除した「当社株主に帰属する四半期純利益」は、前第1四半期連結累計期間比1,627億円(155.3%)増益の2,675億円となりました。
(参考)
日本の会計慣行に基づく「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、前第1四半期連結累計期間比812億円(112.7%)増益の1,533億円となりました。
・金属は、鉄鉱石価格の上昇等により増益。
・機械は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復に加え、船舶市況回復及び北米IPP事業好調により好転。
・第8は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、(株)ファミリーマートでの品揃え強化等に伴う日商の回復及び経費削減により増益。
・住生活は、新型コロナウイルスの影響軽減によるEuropean Tyre Enterprise Limitedの販売数量回復に加え、北米建材関連事業の好調な推移等により増益。
(4)セグメント別業績
当第1四半期連結累計期間の事業セグメント別業績は次のとおりです。当社は8つのディビジョンカンパニーにより以下の区分にて、事業セグメント別業績を記載しております。
① 繊維カンパニー
収益(セグメント間内部収益を除く。以下同様。)は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、アパレル関連事業での業績改善等により、前第1四半期連結累計期間比43億円(4.4%)増収の1,021億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比23億円(11.7%)増益の221億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、アパレル関連事業での経費削減等に伴う業績改善により、前第1四半期連結累計期間比44億円(492.4%)増益の53億円となりました。セグメント別資産は、季節要因による営業債権の回収等により、前連結会計年度末比128億円(3.1%)減少の4,059億円となりました。
② 機械カンパニー
収益は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復により、前第1四半期連結累計期間比631億円(28.2%)増収の2,871億円となりました。売上総利益は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復に加え、船舶市況回復及び北米IPP事業好調により、前第1四半期連結累計期間比187億円(58.5%)増益の506億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、(株)ヤナセの販売好調及び新型コロナウイルスの影響軽減による自動車関連ビジネス全般の回復に加え、船舶市況回復、北米IPP事業好調及びI-ENVIRONMENT INVESTMENTS LIMITEDでの水道事業売却に伴う利益等により、前第1四半期連結累計期間比209億円(393.8%)増益の262億円となりました。セグメント別資産は、上場株式の公正価値上昇及び海外機械関連事業への投融資等により、前連結会計年度末比579億円(5.1%)増加の1兆1,828億円となりました。
③ 金属カンパニー
収益は、鉄鉱石価格の上昇等により、前第1四半期連結累計期間比1,075億円(74.5%)増収の2,519億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比275億円(106.0%)増益の535億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、鉄鉱石価格の上昇、伊藤忠丸紅鉄鋼(株)の取込損益増加に加え、ITOCHU Coal Americas Inc.の連結除外に伴う為替差益の実現等により、前第1四半期連結累計期間比551億円(241.3%)増益の779億円となりました。セグメント別資産は、鉄鉱石価格上昇に伴う利益の積上げ及び鉄鉱石関連投資の公正価値上昇に伴う増加等により、前連結会計年度末比1,129億円(12.4%)増加の1兆265億円となりました。
④ エネルギー・化学品カンパニー
収益は、エネルギー関連事業及び化学品関連事業での販売価格上昇及び取引増加等により、前第1四半期連結累計期間比1,592億円(35.0%)増収の6,147億円となりました。売上総利益は、前第1四半期連結累計期間のエネルギートレーディング取引好調の反動はあったものの、市況価格上昇に伴う化学品関連事業の堅調な推移、油価上昇によるITOCHU Oil Exploration (Azerbaijan) Inc.の採算改善等により、前第1四半期連結累計期間比65億円(12.8%)増益の569億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、市況価格上昇に伴う化学品関連事業の堅調な推移及び油価上昇によるITOCHU Oil Exploration (Azerbaijan) Inc.の採算改善等があり、日本南サハ石油(株)の取込損益減少及び前第1四半期連結累計期間のエネルギートレーディング取引好調の反動はあったものの、前第1四半期連結累計期間比38億円(34.1%)増益の150億円となりました。セグメント別資産は、エネルギー関連取引及び化学品関連事業の営業債権の増加に加え、蓄電池関連取引での棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比502億円(3.9%)増加の1兆3,294億円となりました。
⑤ 食料カンパニー
収益は、(株)日本アクセスでの取扱数量の増加及び食品流通関連取引の増加等により、前第1四半期連結累計期間比822億円(8.4%)増収の1兆645億円となりました。売上総利益は、Doleでの加工食品事業の採算改善及び青果物事業の取引増加に加え、生鮮食品及び食品流通関連取引の堅調な推移等により、前第1四半期連結累計期間比19億円(2.5%)増益の799億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、北米穀物関連事業の改善、(株)日本アクセスでの取扱数量増加、Doleでの加工食品事業の採算改善及び青果物事業の取引増加に加え、生鮮食品及び食品流通関連取引の堅調な推移等により、前第1四半期連結累計期間比75億円(85.1%)増益の162億円となりました。セグメント別資産は、食品流通関連事業及びDoleでの営業債権の増加に加え、食糧関連取引での棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比833億円(4.6%)増加の1兆8,826億円となりました。
⑥ 住生活カンパニー
収益は、新型コロナウイルスの影響軽減によるEuropean Tyre Enterprise Limitedの販売数量回復に加え、北米建材関連事業の好調な推移等により、前第1四半期連結累計期間比516億円(26.0%)増収の2,497億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比119億円(33.0%)増益の479億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、北米建材関連事業の好調な推移、新型コロナウイルスの影響軽減によるEuropean Tyre Enterprise Limitedの業績回復及びパルプ市況上昇によるITOCHU FIBRE LIMITEDの取込損益増加に加え、日伯紙パルプ資源開発(株)の売却に伴う利益等により、前第1四半期連結累計期間比434億円(513.8%)増益の518億円となりました。セグメント別資産は、日伯紙パルプ資源開発(株)の売却に伴う減少等により、前連結会計年度末比374億円(3.6%)減少の9,993億円となりました。
⑦ 情報・金融カンパニー
収益は、伊藤忠テクノソリューションズ(株)の堅調な推移、新型コロナウイルスの影響軽減によるコネクシオ(株)及びほけんの窓口グループ(株)の販売回復等により、前第1四半期連結累計期間比332億円(21.0%)増収の1,919億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比79億円(13.1%)増益の680億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、伊藤忠テクノソリューションズ(株)及びリテール金融関連事業の堅調な推移に加え、ファンド運用益の増加等はあったものの、前第1四半期連結累計期間の一過性利益の反動により、前第1四半期連結累計期間比38億円(17.1%)減益の186億円となりました。セグメント別資産は、季節要因による営業債権の回収があったものの、投資有価証券の新規取得及び公正価値上昇等により、前連結会計年度末比294億円(2.4%)増加の1兆2,662億円となりました。
⑧ 第8カンパニー
収益は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、(株)ファミリーマートでの品揃え強化等に伴う日商の回復により、前第1四半期連結累計期間比145億円(12.8%)増収の1,281億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前第1四半期連結累計期間比107億円(10.8%)増益の1,103億円となりました。当社株主に帰属する四半期純利益は、新型コロナウイルスの影響は一定程度残るものの、(株)ファミリーマートでの品揃え強化等による日商の回復及び経費削減に加え、取込比率上昇や台湾FMの一部売却に伴う利益等により、前第1四半期連結累計期間比348億円(669.9%)増益の400億円となりました。セグメント別資産は、台湾FMの一部売却に伴い子会社から関連会社に区分変更したことによる減少等により、前連結会計年度末比3,031億円(13.3%)減少の1兆9,774億円となりました。
⑨ その他及び修正消去
当社株主に帰属する四半期純利益は、CITIC Limitedの取込損益の増加はあったものの、税金費用の増加等により、前第1四半期連結累計期間比34億円(17.1%)減益の163億円となりました。
(5)主な子会社及び持分法適用会社の業績
① 黒字・赤字会社別損益及び黒字会社比率
| 黒字・赤字会社別損益 | (単位:億円) |
| 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減 | ||||||||||||||||
| 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | ||||||||||
| 事業会社損益 (海外現地法人含む) | 990 | △141 | 849 | 2,180 | △29 | 2,151 | 1,190 | 112 | 1,302 | |||||||||
黒字会社比率
| 前第1四半期連結累計期間 | 当第1四半期連結累計期間 | 増減 | |||||||||||||||||
| 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | |||||||||||
| 連結子会社 | 会社数 | 157 | 47 | 204 | 165 | 35 | 200 | 8 | △12 | △4 | |||||||||
| 比率(%) | 77.0 | 23.0 | 100.0 | 82.5 | 17.5 | 100.0 | 5.5 | △5.5 | |||||||||||
| 持分法適用会社 | 会社数 | 55 | 30 | 85 | 63 | 17 | 80 | 8 | △13 | △5 | |||||||||
| 比率(%) | 64.7 | 35.3 | 100.0 | 78.7 | 21.3 | 100.0 | 14.0 | △14.0 | |||||||||||
| 合計 | 会社数 | 212 | 77 | 289 | 228 | 52 | 280 | 16 | △25 | △9 | |||||||||
| 比率(%) | 73.4 | 26.6 | 100.0 | 81.4 | 18.6 | 100.0 | 8.1 | △8.1 | |||||||||||
(注)会社数には、親会社の一部と考えられる投資会社(153社)及び当社もしくは当社の海外現地法人が直接投資
している会社を除くその他の会社(488社)を含めておりません。
当第1四半期連結累計期間の事業会社損益は、前第1四半期連結累計期間比1,302億円増加の2,151億円の利益となりました。
黒字会社損益は、日商の回復及び一過性利益等があった(株)ファミリーマートの増益や鉄鉱石価格の上昇等があったITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの増益等により、前第1四半期連結累計期間比1,190億円増加の2,180億円の利益となりました。また、赤字会社損益は、前第1四半期連結累計期間比112億円改善の29億円の損失となりました。
黒字会社比率(連結対象会社数に占める黒字会社数の比率)については、前第1四半期連結累計期間の73.4%から8.1ポイント上昇の81.4%となりました。
② 主な関係会社損益
(単位:億円)
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(単位:億円)
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(注)1 取込損益には、IFRS修正後の数値を記載しておりますので、各社が公表している数値とは異なる場合があります。
2 取込損益には、第8カンパニーの取込損益を含んでおります。
3 ポケットカード㈱の取込損益には、㈱ファミリーマート経由の取込損益を含んでおります。また、前第1四半期連結累計期間の取込比率は、63.1%です。
4 ㈱ファミリーマートの取込損益には、ポケットカード㈱の取込損益を含んでおります。また、前第1四半期連結累計期間の取込比率は、50.2%です。
5 Orchid Alliance Holdings Limitedの取込損益には、付随する税効果等を含めて表示しております。
6 各セグメントに含まれている海外現地法人の損益を参考情報として表示しております。
(6)財政状態
当第1四半期連結会計期間末の「総資産」は、台湾FMの一部売却に伴う減少はあったものの、棚卸資産の
増加や保有株式の公正価値上昇に伴う増加等により、前連結会計年度末比ほぼ横ばいの11兆1,817億円と
なりました。
「現預金控除後のネット有利子負債」は、配当金の支払はあったものの、堅調な営業取引収入により、前
連結会計年度末比796億円(3.1%)減少の2兆5,218億円となりました。「有利子負債」は、前連結会計年度
末比1,311億円(4.2%)減少の3兆242億円となりました。
「株主資本」は、配当金の支払はあったものの、当社株主に帰属する四半期純利益の積上げや保有株式の
公正価値上昇に伴う増加等により、前連結会計年度末比2,205億円(6.6%)増加の3兆5,368億円と
なりました。
株主資本比率は、前連結会計年度末比2.0ポイント上昇の31.6%となり、NET DER(ネット有利子負債対株主資本倍率)は、前連結会計年度末比改善の0.71倍となりました。
(7)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、金属、第8、住生活及びエネルギー・化学品での営業取引収入の堅調な推移等により、1,817億円のネット入金となりました。
なお、前第1四半期連結累計期間は、2,541億円のネット入金でした。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、第8、食料、エネルギー・化学品及び金属での固定資産の取得に加え、台湾FMの一部売却に伴い子会社から関連会社に区分変更したことによる現金の減少等があったものの、日伯紙パルプ資源開発(株)の売却等により、15億円のネット入金となりました。
なお、前第1四半期連結累計期間は、912億円のネット支払でした。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金及びリース負債の返済に加え、配当金の支払等により、2,814億円のネット支払となりました。
なお、前第1四半期連結累計期間は、1,116億円のネット支払でした。
「現金及び現金同等物」の当第1四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末比522億円(9.6%)減少の4,918億円となりました。
(8)流動性と資金の源泉
当社グループは、金融情勢の変化に対応した機動性の確保と資金コストの低減を目指すとともに、調達の安定性を高めるために長期性の資金調達に努める等、調達構成のバランスを取りながら、調達先の分散や調達方法・手段の多様化を図っております。資金調達手段としては、銀行借入等の間接金融とコマーシャル・ペーパー及び社債の発行による直接金融を、金融情勢の変化に応じて機動的に活用しております。
また、当第1四半期連結会計期間末にて「現金及び現金同等物」、「定期預金」(合計5,025億円)
の他、コミットメントライン契約の未使用枠(円貨2,000億円、外貨1,700百万米ドル)を有しており、不測の事態にも十分な流動性準備を確保していると考えております。
(9)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第1四半期連結累計期間の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等について、第97期有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(10)重要な会計方針
要約四半期連結財務諸表にて適用する重要な会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表にて適用した会計方針と同一であります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、ワクチン接種が世界的に進展する一方で、感染再拡大の懸念や日本での緊急事態宣言の再発令等を踏まえると、不透明感が残ります。移動制限・外出自粛や消費マインドの低下が業績に大きく影響する分野では、期初想定よりは若干緩和するものの、第2四半期までを中心に依然大きな影響を受け、業績の回復には今しばらくの時間を要すると想定しております。一方、その他の分野の多くでは、前連結会計年度と比較して大きく影響が緩和すると想定しており、全体としては、第97期有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(11)研究開発活動
特記すべき事項はありません。