訂正有価証券報告書-第97期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要、これらに関する経営者の視点による認識及び分析・検討結果は、次のとおりです。
(1)経済環境
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルスの感染抑制に向けた企業活動や人の移動制限の強化等により大幅に悪化した後、制限緩和を受けて持直し傾向に転じましたが、その足取りは総じて緩慢でした。感染が抑制された中国では景気回復が続きましたが、欧米等の他の地域では感染拡大の再加速と制限の強化が相次ぐもとで景気回復にブレーキが掛かりました。原油価格(WTIベース/1バレルあたり)は、期初の20ドル台前半から4月下旬に一時急落した後、世界経済の持直しを背景に40ドル前後で安定的に推移、11月中旬以降は新型コロナウイルスのワクチン接種開始や米国での大型追加経済対策の成立が景気回復期待を高めたこと等から上昇し、3月は概ね60ドル台前半で推移しました。
日本経済は、新型コロナウイルスの影響により大幅に落込んだ個人消費が5月の緊急事態宣言解除を受けて反転した他、輸出も海外経済の底入れにより増加に転じたため、緩やかに持直していましたが、11月下旬以降は新型コロナウイルス感染再拡大や東京・大阪を中心とした一部地域での緊急事態宣言再発令により景気回復が足踏みしました。ドル・円相場は、期初の107円台から6月上旬に109円台まで円安となった後、7月下旬から1月上旬にかけては米国の追加金融緩和観測を背景に102円台まで円高が進行、その後は米国金利の上昇に伴い円安傾向に転じ、期末は110円台で終えました。日経平均株価は、期初の18,000円台から6月上旬には国内景気の改善期待等を背景に23,000円台を回復、その後21,000円台まで下落した局面はあったものの徐々に底堅さを増し、11月上旬には節目とされた24,000円を上抜け、更に米国株価上昇や円安を背景に騰勢が強まって2月半ばには30,000円台に乗せ、期末も29,000円台で終えました。10年物国債利回りは、日銀の潤沢な資金供給により、期初の0.02%から概ね横ばいで推移していましたが、1月半ば以降は米国金利に連れて底離れし、2月末には0.17%まで上昇、期末は0.10%で終えました。
(2)定性的成果
当社グループは、経営環境の急激な変化を踏まえ、足元を固める1年として中期経営計画に属さない2020年単年度の経営計画を策定し、ビジネスの基本である「稼ぐ・削る・防ぐ」の再徹底を通じて、高効率経営の更なる推進を図りました。また、「中長期的な株主還元方針」を継続し、中長期的視点に立った企業価値の持続的な向上を図りました。
2020年度における具体的成果は、次のとおりです。
① 繊維カンパニー
環境配慮型素材を軸としたバリューチェーン構築
フィンランド森林業界大手のMETSA GROUPと設立した針葉樹由来のセルロースファイバー合弁パイロット工場の稼働を開始し、「クウラ(Kuura)」ブランドでの展開がスタートしました。また、繊維由来の再生ポリエステル「レニュー(RENU)」では、(株)ファミリーマートの「コンビニエンスウェア」に採用される等、取組が広がっています。今後も、環境配慮型素材を軸に、原料から製品に至るバリューチェーン構築を拡大していきます。
「スローウエア」の日本市場における展開を開始
世界最高級の品質で知られるパンツブランド「インコテックス」等の専業ブランドを擁するイタリア発祥のアパレルブランドグループ「スローウエア」の日本市場における独占輸入販売権を取得しました。既存の直営展開に加え、2021年秋冬シーズンからは、全国の百貨店、セレクトショップ等での展開を開始します。今後も多様化する消費者ニーズに対応し、マーケットインの発想で、ブランドビジネスの更なる多角化に取組んでいきます。
② 機械カンパニー
再生可能エネルギー事業への取組強化
当社の米国子会社NAES Corporation(以下、「NAES社」という。)は、2020年12月、太陽光発電所向け運転・保守事業で米国最大規模を誇るBay4 Energy Services, LLCを買収しました。北米を中心に約200ヵ所の発電所を運転する世界最大の独立系運転・保守サービス会社であるNAES社は、当社米国発電事業子会社Tyr Energy Inc.が取組んでいる太陽光発電所の開発事業と合わせ、開発から運転・保守までの総合的なサービスを提供することで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
建設機械分野における川下事業の拡大
当社は、従来型の建設機械の販売事業からレンタル・中古販売等、ユーザーニーズに対応した事業を強化する「建機ライフサイクル戦略」を北米中心に推進しています。発電機や小型建機等の販売で高いシェアを持つ米国子会社MULTIQUIP, INC.によるIoTを活用した遠隔保守、中古建機の整備再生等のアフターサービス拡大、2019年に資本参加したBigRentz, Inc.による建機オンラインレンタル事業等を通じて川下事業拡大に取組んでいきます。
豊かなカーライフの実現を目指すヤナセ
当社子会社の(株)ヤナセは、約240拠点に及ぶ充実した販売・サービスのネットワークを有する国内最大の輸入車販売会社です。同社は、20万人を超えるお客様に全国のどこの店舗でもスムーズなサービスをお受けいただく等、最上質のアフターサービスと顧客サポート体制の整備に注力しています。加えて、多様な価値観を持つお客様のニーズに応えるべく、輸入車のEV(電気自動車)、レンタカー、福祉車両や、高級クラシックカー等の新たな商品・サービスの提供にも力を入れており、お客様との信頼の輪を更に太く・強くしていきます。
③ 金属カンパニー
副生水素を水素エンジン船舶で活用
当社の重要顧客である日本コークス工業(株)及び新造船において当社と長年の取引があるベルギー最大手の総合海運会社Compagnie Maritime Belge B.V.(以下、「CMB社」という。)とともに、九州北部での水素地産地消モデル事業に関する共同事業化調査を実施することに合意しました。本プロジェクトでは、コークス事業からの副生水素とCMB社の水素エンジンを柱に、水素の需要・供給双方を創出し、地産地消モデル構築を目指します。更に、同プロジェクトの他地域への積極展開により、グローバル規模での水素の社会実装を実現し、SDGsへの貢献・取組強化を推進します。
④ エネルギー・化学品カンパニー
次世代蓄電システムSmart Star新製品販売
自然災害等の停電時に強く、AIによる最適制御機能が高く評価されている「Smart Star」シリーズの新製品「Smart Star 3」を2021年5月より販売しています。新製品では、家庭用蓄電システムを通じて太陽光発電から作られる環境価値を取り出す仕組みを、世界で初めて構築しました。脱炭素社会の実現を目指す企業にこれらの環境価値を提供すると同時に、新製品購入家庭には、お買い物等に利用可能なポイントを還元し、環境への貢献をより身近に感じられる製品となっています。分散型エネルギーの更なる普及を目指すとともに、蓄電池ビジネスを通じた新たな価値の創出及び経済圏の確立に挑戦し続けます。
環境に配慮したプラスチック製品の普及推進
米国TerraCycle, Inc.と協働し、海岸に漂着したプラスチックごみを回収、洗浄し、プラスチック製品原料への再利用を推進、ゴミ袋や買い物かご等の製品化を実現しました。また、再生可能資源由来のバイオマスプラスチック原料大手メーカーと日本向け販売に関する業務提携に合意しました。(株)ファミリーマートや国内外のブランドオーナーとの連携による環境に配慮したプラスチック容器や包材等の開発・普及にも貢献していきます。
⑤ 食料カンパニー
不二製油との取組
当社の主要関連会社である不二製油グループ本社(株)は、北米のBlommer Chocolate Companyをグループに抱える世界第3位の業務用チョコレートメーカーであり、植物性油脂・大豆タンパク分野では卓越した技術を保有するリーディングカンパニーです。当社は、製品販売・原料供給のみならず、海外事業、植物由来食品ビジネスの拡大を同社とともに推進しています。特に、近年同社は、環境と健康に配慮した食品として関心が高まっている大豆ミートの普及にも力を入れており、当社もマーケットインの発想でグループ内のリテール、流通網を最大限に活用し、消費者の期待に応えていきます。
仏国Provence Huilesの完全子会社化
当社は、欧州を中心に植物油製造・販売事業を展開するProvence Huiles S.A.S.(以下、「PH社」という。)を完全子会社化し、2015年9月の資本参画以降、積極推進してきた機能性植物油バリューチェーンの強化をより機動的に実現していきます。PH社は、世界最大規模の生産量を誇るグレープシード油や、高オレイン酸ひまわり油等の機能性の高い植物油を主に取扱っており、厳格な運用が必要なオーガニック油等のサステナブル対応製品にも注力する等、SDGsの達成にも貢献していきます。
食品サプライチェーンDXを推進する日本アクセス
当社子会社の(株)日本アクセスは、顧客である小売業向けデジタルマーケティングサービスの提供や小売店の販売データを活用した発注自動化を開始しました。開発・初期費用負担の少ないデジタルサービスを提供することで小売業のDXを支援し、効果的な販促や生産性向上に寄与していきます。更には、それらのデータを食品メーカー等にも繋げることで原材料調達・商品在庫の適正化から物流の効率化に至るまで食品業界全体の進化に貢献していきます。
⑥ 住生活カンパニー
天然ゴムを持続可能な天然資源へ
天然ゴム事業では、地域住民の人権侵害や違法伐採が課題となっています。今般、ブロックチェーン技術を用い、原料の調達過程を追跡し、社会・環境に優しい天然ゴムの差別化を可能とするシステムを開発しました。当社子会社のP.T. ANEKA BUMI PRATAMAでは、このシステムを活用し、SDGsに対応したトレーサブル・天然ゴムを高付加価値商品として販売予定です。生産者にも収益の一部を還元し、違法伐採による原料を排除することで、持続可能な天然ゴムの普及に貢献していきます。
METSA FIBRE OY KEMI工場にて増産決定
METSA FIBRE OY(以下、「MF社」という。)は、フィンランド国内の潤沢で良質な森林資源と高い技術力を持つ、世界最大の製紙用市販針葉樹パルプメーカーです。今般MF社KEMI工場に約2,000億円を投じた製造ラインの増設を決定し、2023年の竣工以降は世界最大の地位をより強固なものとします。世界的な人口増加、脱プラスチックの動き等を背景に、紙・パルプ需要がますます高まる中、当社は、世界最大級の取扱量を誇るパルプトレーダーとしてMF社と連携し、生活に不可欠な紙パルプの安定的な供給に努めていきます。
⑦ 情報・金融カンパニー
データ活用の専門集団ブレインパッドとの資本業務提携
当社はデータ活用の専門集団として国内で先行する(株)ブレインパッドと共同でDX推進のためのデータ活用事例創出と基盤・体制構築に着手し、様々な事業分野の課題解決ノウハウを蓄積してきました。今般の資本業務提携により、当社グループのDXをより一層推進するとともに、当社グループが各業界で有する事業ノウハウと同社のデータ分析・活用ノウハウを結びつけ、様々な産業における顧客企業のDXを支援していきます。
ほけんの窓口の顧客対応進化
ほけんの窓口グループ(株)は、「お客さまにとって最優の会社」を経営理念に掲げ、業界No.1の規模(2021年3月末時点で全国795店舗)はもとより、独自の社員教育システムによる徹底した顧客本位のサービスを強みとして優れた顧客満足度を提供する来店型保険ショップのパイオニアです。コロナ禍による店舗での対応に制限が出る中にあっても、お客様の相談ニーズに対応すべく即座に対応しオンライン相談会を開始する等、デジタル化も活用し、顧客対応の更なる拡充を進めました。今後も、豊富な消費者接点を持つ同社との連携を一段と深め、マーケットインの発想で事業拡大を加速していきます。
⑧ 第8カンパニー
ファミリーマートの成長戦略
当社が2020年7月にTOB(株式公開買付)を実施した(株)ファミリーマートは、生活消費関連を重視する当社の最重要子会社の一つであり、今後は、コンビニエンスストアビジネスの基本である「商品力・利便性・親しみやすさ」を徹底的に強化していきます。グループ会社を活用した物流効率化の推進や、お客様に向けた広告・金融事業等、新しいビジネスの創出により、消費者に新たな価値を提供していくことで、取引先も含めたステークホルダーの皆様にとってなくてはならない存在を目指します。名実ともに当社は(株)ファミリーマートと一体となって、マーケットインの発想に根差した戦略を強力に推進していきます。
デジタル広告事業への参入
当社、(株)ファミリーマート、(株)NTTドコモ、(株)サイバーエージェントは、デジタル広告配信会社の(株)データ・ワンを設立しました。(株)データ・ワンでは、(株)ファミリーマートが保有する購買データ、(株)NTTドコモが保有するdポイントクラブ会員属性情報を活用し、消費者ニーズにあわせた“ID”単位での広告配信を行います。ユーザーには「不要な広告が出る煩わしさ」がなくなり、広告主には精度の高いマーケティングを実現する新たな広告配信事業を展開していきます。
(3)業績の状況
① 収益
当連結会計年度の「収益」は、エネルギー・化学品はエネルギー関連事業及び化学品関連取引の販売価格下落及び取引減少等により減収、機械は(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少等により減収、繊維は新型コロナウイルスの影響によるアパレル関連事業の販売不振を中心とした全般的な取引低調等により減収となり、一方、食料は食糧関連取引の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により増収となりましたが、全体としては前連結会計年度比6,203億円(5.6%)減収の10兆3,626億円となりました。なお、「商品販売等に係る収益」は9兆1,562億円、「役務提供及びロイヤルティ取引に係る収益」は1兆2,064億円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の「売上総利益」は、第8は新型コロナウイルスの影響による(株)ファミリーマートでの日商の減少等により減益、機械は(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少等により減益、繊維は新型コロナウイルスの影響によるアパレル関連事業の販売不振を中心とした全般的な取引低調等により減益となり、一方、情報・金融は伊藤忠テクノソリューションズ(株)の堅調な推移に加え、前第3四半期連結会計期間のほけんの窓口グループ(株)の子会社化等により増益、食料は新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業及び(株)日本アクセスのCVS・外食事業向けの取扱数量の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により増益となりましたが、全体としては前連結会計年度比170億円(0.9%)減益の1兆7,807億円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の「販売費及び一般管理費」は、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)及びほけんの窓口グループ(株)の子会社化の影響はあったものの、経費削減努力に加え、新型コロナウイルスの影響による旅費等の減少もあり、前連結会計年度比145億円(1.0%)減少の1兆3,665億円となりました。
④ 貸倒損失
当連結会計年度の「貸倒損失」は、前連結会計年度の海外債権に対する引当金の反動等により、前連結会計年度比66億円減少の108億円(損失)となりました。
⑤ 有価証券損益
当連結会計年度の「有価証券損益」は、イー・ギャランティ(株)の一部売却に伴う利益はあったものの、食料の海外事業での減損損失及び(株)オリエントコーポレーションに係る減損損失、前連結会計年度の住生活の海外事業の一部売却に伴う利益及びプリマハム(株)の子会社化に伴う再評価益の反動等により、前連結会計年度比537億円(92.9%)減少の41億円(利益)となりました。
⑥ 固定資産に係る損益
当連結会計年度の「固定資産に係る損益」は、(株)ファミリーマート及び豪州石炭事業での減損損失に加え、機械の海外事業に係る減損損失等により、前連結会計年度比1,531億円悪化の1,575億円(損失)となりました。
⑦ その他の損益
当連結会計年度の「その他の損益」は、為替損益の改善はあったものの、エネルギー長期契約に係る損失等により、前連結会計年度比48億円悪化の62億円(損失)となりました。
⑧ 金融収支(「受取利息」・「支払利息」・「受取配当金」の合計額)
当連結会計年度の金融収支は、前連結会計年度比41億円減少の400億円(利益)となりました。
このうち「受取利息」及び「支払利息」の合計である金利収支は、米ドル金利低下による支払利息の減少等により前連結会計年度比92億円改善の131億円(費用)となり、「受取配当金」は、石油及びLNGプロジェクト、ブラジル鉄鉱石事業からの配当の減少等により、前連結会計年度比133億円(20.1%)減少の531億円となりました。
⑨ 持分法による投資損益
当連結会計年度の「持分法による投資損益」は、その他及び修正消去(注)はCITIC Limitedの取込損益の増加に加え、豚市況上昇及び事業再編に伴う利益によるC.P. Pokphand Co. Ltd.の取込損益の増加により増加となり、一方、機械は新型コロナウイルスの影響による航空関連事業及び産業機械関連事業の取込損益減少等により減少、食料は畜産関連事業の堅調な推移による取込損益の増加はあったものの、新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業の取込損益減少及び前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により減少となりましたが、全体としては前連結会計年度比228億円(11.1%)増加の2,286億円(利益)となりました。
なお、主な持分法適用会社の業績については、後述「(5)主な子会社及び持分法適用会社の業績」をご参照ください。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに帰属しない損益及びセグメント間の内部取引消去が含ま
れております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4 セグメント情報」を
ご参照ください。
⑩ 当社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、「税引前利益」は、前連結会計年度比1,890億円(26.9%)減益の5,125億円となりました。「法人所得税費用」は、前連結会計年度の資源案件に係る税金費用減少の反動はあったものの、税引前利益の減少及び(株)ファミリーマートに係る税金費用の改善等により、前連結会計年度比706億円(49.7%)減少の716億円となり、「税引前利益」5,125億円から「法人所得税費用」716億円を控除した「当期純利益」は、前連結会計年度比1,183億円(21.2%)減益の4,409億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する当期純利益」395億円(利益)を控除した「当社株主に帰属する当期純利益」は、前連結会計年度比999億円(19.9%)減益の4,014億円となりました。
⑪ 日本の会計慣行に基づく「営業利益」
当連結会計年度の「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、エネルギー・化学品は油価下落による石油開発事業の採算悪化はあったものの、化学品関連事業の堅調な推移や衛生用品取引及び電力取引等の増加に加え、経費削減等により増益、食料は新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業及び(株)日本アクセスのCVS・外食事業向けの取扱数量の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化及び経費削減等により増益となり、一方、機械は経費削減及び(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少等により減益、第8は(株)ファミリーマートでの経費削減及び前連結会計年度の割増退職金の反動はあったものの、新型コロナウイルスの影響による日商の減少等により減益、住生活は北米建材関連事業の堅調な推移及び経費削減はあったものの、新型コロナウイルスの影響によるEuropean Tyre Enterprise Limited(欧州タイヤ関連事業)の販売数量減少等により減益となりましたが、全体としては前連結会計年度比40億円(1.0%)増益の4,034億円となりました。
(4)セグメント別業績
当連結会計年度の、事業セグメント別の業績は次のとおりです。当社は8つのディビジョンカンパニーにより以下の区分にて、事業セグメント別業績を記載しております。
① 繊維カンパニー
収益(セグメント間内部収益を除く。以下同様。)は、新型コロナウイルスの影響によるアパレル関連事業の販売不振を中心とした全般的な取引低調等により、前連結会計年度比1,024億円(19.1%)減収の4,350億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比179億円(16.7%)減益の895億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、経費削減及び前連結会計年度の一過性損失の反動はあったものの、新型コロナウイルスの影響によるアパレル関連事業の販売不振を中心とした全般的な取引低調及び(株)三景に係る減損損失等により、前連結会計年度比75億円(82.3%)減益の16億円となりました。セグメント別資産は、新型コロナウイルスの影響による販売不振に伴う営業債権及び棚卸資産の減少等により、前連結会計年度末比324億円(7.2%)減少の4,187億円となりました。
② 機械カンパニー
収益は、(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少等により、前連結会計年度比1,591億円(13.1%)減収の1兆534億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比213億円(10.9%)減益の1,736億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、経費削減及び(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少に加え、持分法投資損益の減少及び海外事業に係る減損損失等により、前連結会計年度比339億円(59.7%)減益の228億円となりました。セグメント別資産は、新型コロナウイルスの影響による自動車関連事業や自動車関連取引での営業債権及び棚卸資産の減少並びに海外事業の減損損失による減少等により、前連結会計年度末比828億円(6.9%)減少の1兆1,249億円となりました。
③ 金属カンパニー
収益は、石炭価格の下落はあったものの、鉄鉱石価格の上昇等により、前連結会計年度比133億円(2.1%)増収の6,572億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比52億円(4.9%)増益の1,104億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、鉄鉱石価格の上昇はあったものの、石炭価格の下落、ブラジル鉄鉱石事業の受取配当金の減少、伊藤忠丸紅鉄鋼(株)の取込損益減少及び豪州石炭事業での減損損失に加え、前連結会計年度の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比73億円(6.5%)減益の1,041億円となりました。セグメント別資産は、コロンビア石炭関連投資の公正価値評価による減少はあったものの、豪ドル高等による豪州資源関連資産の増加及びブラジル鉄鉱石関連投資の公正価値上昇に伴う増加等により、前連結会計年度末比1,136億円(14.2%)増加の9,136億円となりました。
④ エネルギー・化学品カンパニー
収益は、エネルギー関連事業及び化学品関連取引の販売価格下落及び取引減少等により、前連結会計年度比4,228億円(16.2%)減収の2兆1,804億円となりました。売上総利益は、油価下落による石油開発事業の採算悪化はあったものの、化学品関連事業の堅調な推移や衛生用品取引及び電力取引等の増加により、前連結会計年度比104億円(4.8%)増益の2,282億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、化学品関連事業の堅調な推移や衛生用品取引及び電力取引等の増加、経費削減はあったものの、油価下落による石油開発事業の採算悪化、受取配当金の減少及びエネルギー長期契約に係る損失に加え、前連結会計年度のタキロンシーアイ(株)での一過性利益の反動等により、前連結会計年度比257億円(41.6%)減益の361億円となりました。セグメント別資産は、化学品関連取引での営業債権及び化学品関連事業での棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比420億円(3.4%)増加の1兆2,792億円となりました。
⑤ 食料カンパニー
収益は、食糧関連取引の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により、前連結会計年度比1,470億円(3.8%)増収の3兆9,753億円となりました。売上総利益は、新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業及び(株)日本アクセスのCVS・外食事業向けの取扱数量の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により、前連結会計年度比272億円(8.9%)増益の3,312億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、畜産関連事業の堅調な推移及び経費削減はあったものの、新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業や(株)日本アクセスのCVS・外食事業向けの取扱数量減少及び海外事業での減損損失に加え、前連結会計年度の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比249億円(49.8%)減益の250億円となりました。セグメント別資産は、食品流通関連取引の増加による営業債権の増加及びDoleの加工食品事業での棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比340億円(1.9%)増加の1兆7,993億円となりました。
⑥ 住生活カンパニー
収益は、北米建材関連事業の堅調な推移はあったものの、新型コロナウイルスの影響によるEuropean Tyre Enterprise Limited(欧州タイヤ関連事業)の販売数量減少等により、前連結会計年度比527億円(6.5%)減収の7,554億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比96億円(6.1%)減益の1,474億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、北米建材関連事業の堅調な推移はあったものの、新型コロナウイルスの影響によるEuropean Tyre Enterprise Limitedでの販売数量減少及び減損損失に加え、パルプ市況の下落及びITOCHU FIBRE LIMITED(欧州パルプ事業)での製造ライン建設に伴う一時的費用並びに前連結会計年度の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比338億円(61.3%)減益の213億円となりました。セグメント別資産は、販売用不動産等の棚卸資産の減少はあったものの、ポンド高及びユーロ高の影響による増加等により、前連結会計年度末比292億円(2.9%)増加の1兆367億円となりました。
⑦ 情報・金融カンパニー
収益は、コネクシオ(株)の販売数量減少等はあったものの、前第3四半期連結会計期間のほけんの窓口グループ(株)の子会社化により、前連結会計年度比横ばいの7,512億円となりました。売上総利益は、伊藤忠テクノソリューションズ(株)の堅調な推移に加え、前第3四半期連結会計期間のほけんの窓口グループ(株)の子会社化等により、前連結会計年度比309億円(12.4%)増益の2,806億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、情報・通信分野の堅調な推移及びイー・ギャランティ(株)の一部売却に伴う利益はあったものの、(株)オリエントコーポレーションに係る減損損失及び前連結会計年度の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比43億円(6.9%)減益の581億円となりました。セグメント別資産は、季節要因による営業債権及び棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比285億円(2.4%)増加の1兆2,368億円となりました。
⑧ 第8カンパニー
収益は、新型コロナウイルスの影響による(株)ファミリーマートでの日商の減少等により、前連結会計年度比381億円(7.4%)減収の4,788億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比411億円(8.9%)減益の4,188億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、(株)ファミリーマートに係る税金費用の改善に加え、(株)ファミリーマートでの経費削減及び前連結会計年度の割増退職金の反動はあったものの、新型コロナウイルスの影響による日商の減少及び固定資産の減損損失等により、前連結会計年度比48億円(18.4%)減益の213億円となりました。セグメント別資産は、(株)パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの追加取得及び公正価値上昇に伴う増加はあったものの、(株)ファミリーマートでの固定資産の減少等により、前連結会計年度末比132億円(0.6%)減少の2兆2,805億円となりました。
⑨ その他及び修正消去
当社株主に帰属する当期純利益は、CITIC Limitedの取込損益の増加に加え、豚市況上昇及び事業再編に伴う利益によるC.P. Pokphand Co. Ltd.の取込損益の増加等により、前連結会計年度比422億円(61.1%)増益の1,111億円となりました。
(5)主な子会社及び持分法適用会社の業績
① 黒字・赤字会社別損益及び黒字会社比率
黒字会社比率
(注)会社数には、親会社の一部と考えられる投資会社(151社)及び当社もしくは当社の海外現地法人が直接投資している会社を除くその他の会社(505社)を含めておりません。
当連結会計年度の事業会社損益は、前連結会計年度比855億円減少の3,596億円の利益となりました。
黒字会社損益は、C.P. Pokphand Co. Ltd.やITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの増益等はあったものの、新型コロナウイルスの影響等により全般的に減益となり、前連結会計年度比72億円減少の4,638億円の利益となりました。また、赤字会社損益は、新型コロナウイルスの影響による日商の減少や固定資産に係る減損損失等による(株)ファミリーマートの悪化等により、前連結会計年度比783億円悪化の1,042億円の損失となりました。
黒字会社比率(連結対象会社数に占める黒字会社数の比率)については、前連結会計年度の88.6%から6.1ポイント悪化の82.4%となりました。
② 主な関係会社損益
(単位:億円)
(単位:億円)
(注)1 取込損益には、IFRS修正後の数値を記載しておりますので、各社が公表している数値とは異なる場合があります。
2 取込損益には、第8カンパニーの取込損益を含んでおります。
3 日伯鉄鉱石㈱を通じてJAPÃO BRASIL MINÉRIO DE FERRO PARTICIPAÇÕES LTDA.(以下、「JBMF」という。)を保有しておりましたが、前第3四半期連結会計期間より当社が直接JBMFを保有しております。前連結会計年度の取込損益には前第2四半期連結累計期間までの日伯鉄鉱石㈱の取込損益と前第3四半期連結会計期間以降のJBMFの取込損益を合算して表示しております。
4 伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱の前連結会計年度の取込損益には、㈱スカパーJSATホールディングスに対する持分法投資に係る減損損失等を含んでおります。
5 ポケットカード㈱の取込損益には、㈱ファミリーマート経由の取込損益を含んでおります。また、当連結会計年度の取込比率は、当第2四半期連結累計期間では63.1%、当第3四半期連結会計期間では68.3%、当第4四半期連結会計期間では78.2%です。
6 ㈱オリエントコーポレーションの当連結会計年度の取込損益には、当社が保有する当該会社に対する持分法投資に係る減損損失等を含んでおります。
7 ㈱ファミリーマートの取込損益には、ポケットカード㈱の取込損益を含んでおります。また、当連結会計年度の取込比率は、当第2四半期連結累計期間では50.2%、当第3四半期連結会計期間では65.6%、当第4四半期連結会計期間では94.7%です。
8 Orchid Alliance Holdings Limitedの取込損益には、付随する税効果等を含めて表示しております。
9 Chia Tai Enterprises International Limitedの当連結会計年度の取込損益には、当社が保有する当該会社に対する持分法投資に係る減損損失等を含んでおります。
10 各セグメントに含まれている海外現地法人の損益を参考情報として表示しております。
(6)仕入、成約及び販売の状況 ① 仕入の状況
仕入と販売との差異は僅少なため、仕入高の記載は省略しております。
② 成約の状況
成約と販売との差異は僅少なため、成約高の記載は省略しております。
③ 販売の状況
「(4)セグメント別業績」及び「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4 セグメント情報」をご参照くださ
い。
(7)流動性と資金の源泉
① 資金調達の方針
当社の資金調達は、金融情勢の変化に対応した機動性の確保と資金コストの低減を目指すとともに、調達の安定性を高めるために長期性の資金調達に努める等、調達構成のバランスを取りながら、調達先の分散や調達方法・手段の多様化を図っております。また、国内子会社の資金調達については原則として親会社及び国内グループ金融統括会社からのグループファイナンスに一元化するとともに、海外子会社の資金調達についてもシンガポール、英国及び米国の海外グループ金融統括会社を拠点にグループファイナンスを行っております。資金調達を集中することにより、連結ベースでの資金の効率化や資金調達構造の改善に努めております。この結果、当連結会計年度末時点では、連結有利子負債のうち約68%が親会社、国内及び海外グループ金融統括会社による調達と
なっております。
資金調達手段としては、銀行借入等の間接金融と社債等の直接金融を機動的に活用しております。間接金融については、様々な金融機関と幅広く良好な関係を維持し、必要な資金を安定的に確保しております。直接金融については、国内では、社債発行登録制度に基づき2019年8月から2021年8月までの2年間で3,000億円の新規社債発行枠の登録を行っております。また、資金効率の向上並びに資金コストの低減を目的に、コマーシャル・ペーパーによる資金調達も実施しております。海外では、当社とグループ金融統括会社で合わせて
5,000百万米ドルのユーロ・ミディアムタームノート(Euro MTN)プログラムを保有しております。また、2021年3月にSDGs債フレームワーク(サステナビリティボンド・フレームワーク)を策定し、これに基づきSDGs債を発行しております。 当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりです。今後も一層の格付け向上を目指し収益力の強化、財務体質の改善、及びリスクマネジメントの徹底に努めます。
② 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比2,783億円増加の3兆1,553億円となりました。
現預金控除後のネット有利子負債は、前連結会計年度末比3,445億円増加の2兆6,014億円となりました。
NET DER(ネット有利子負債対株主資本倍率)は、前連結会計年度末の0.75倍から若干増加の0.78倍となりました。また、有利子負債合計に占める長期有利子負債比率は、前連結会計年度末の76%から77%へと1ポイントの増加となりました。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の有利子負債の内訳は、次のとおりです。
(単位:億円)
③ 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、有形固定資産の減少はあったものの、期末円安に伴う為替影響や持分法で会計処理されている投資の増加等により、前連結会計年度末比2,588億円(2.4%)増加の11兆1,784億円となりました。
「株主資本」は、(株)ファミリーマートの追加取得により資本剰余金が減少した影響及び配当金の支払はあったものの、当社株主に帰属する当期純利益の積上げや期末円安に伴う為替影響等により、前連結会計年度末比3,203億円(10.7%)増加の3兆3,163億円となりました。また、株主資本比率は前連結会計年度末比2.2ポイント上昇の29.7%となりました。
「株主資本」に「非支配持分」を加えた「資本」は、前連結会計年度末比296億円(0.8%)増加の3兆8,702億円となりました。
④ 流動性準備
当社グループは、調達環境の悪化等、不測の事態にも対応しうる流動性準備の確保に努めております。
当連結会計年度末では、短期有利子負債と偶発負債の合計額9,056億円に対し、現金及び現金同等物、定期
預金(合計5,540億円)、コミットメントライン契約の未使用枠(円貨2,000億円、外貨1,700百万米ドル)を
合計した流動性準備の合計額は9,422億円となっており、十分な流動性準備を確保していると考えております。
また、これに加えて、売却可能有価証券等短期間での現金化が可能な資産等を8,546億円保有しております。
(注)1年以内に期限の到来する社債及び借入金のうち、コミットメントラインに係るものを、連結財政状態
計算書上で「社債及び借入金(長期)」として表示しております。
⑤ 資金の源泉
当社グループの主な資金需要には、営業活動上の運転資金に加え、投資及び有形固定資産の取得等があります。当社グループの資金の源泉に対する基本的な考え方は、新規投資の資金を、営業取引収入、資産の売却・回収、及び財務健全性を維持しながら借入金や社債等により調達することで賄うというものです。
なお、当社グループは、中期経営計画「Brand-new Deal 2023」(2021年度から2023年度までの3ヵ年計画)期間において、成長投資・有利子負債コントロール・株主還元の3つのバランスを堅持し、株主還元後実質フリー・キャッシュ・フロー(注)の黒字を前提としたキャッシュアロケーションを行います。
(注)「実質営業キャッシュ・フロー」-「ネット投資」-「配当・自己株式取得」
・「実質営業キャッシュ・フロー」=「営業キャッシュ・フロー」
-「運転資金等の増減」(リース会計の影響除く)
・「ネット投資」=「投資キャッシュ・フロー」+「非支配持分との資本取引」-「貸付金の増減」等
当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、第8、金属、情報・金融及びエネルギー・化学品での営業取引収入の堅調な推移等により、8,959億円のネット入金となりました。
なお、前連結会計年度は、8,781億円のネット入金でした。
当連結会計年度の「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、機械での東京センチュリー(株)及び食料での不二製油グループ本社(株)の追加取得に加え、第8での投資の取得並びに第8、食料、エネルギー・化学品、金属での固定資産の取得等により、2,073億円のネット支払となりました。
なお、前連結会計年度は、2,488億円のネット支払でした。
当連結会計年度の「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、社債及び借入金による調達はあったものの、(株)ファミリーマートの追加取得に加え、リース負債の返済及び配当金の支払等により、7,288億円のネット支払となりました。
なお、前連結会計年度は、5,755億円のネット支払でした。
「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末比672億円(11.0%)減少の5,440億円となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度のキャッシュ・フローの要約は次のとおりです。
(8)重要な会計方針
当社の連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、各連結会計年度末日の資産、負債、偶発資産、偶発負債の報告金額及び報告期間の収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の実績や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。但し、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社の連結財務諸表及び当社のすべての事業セグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、感染再拡大の状況、ワクチンの供給及び外出自粛の期間等により大きく異なり、不透明感が残ります。2021年度においては、分野別に影響の違いがより顕著となり、消費マインドの低下が業績に大きく影響する分野では回復に一定の時間を要する一方で、その他の分野の多くでは緩和するものと想定しております。全体としては、第2四半期までに大きな影響を受け、第4四半期まで一定程度の影響が残る分野があるものの、影響が収束している分野もあることから、当連結会計年度と比較して減少するものと見込んでおります。
当社の経営陣が、将来にわたり、重要な修正を生じさせるリスクを有すると考えている見積り及び仮定は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末の残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」の各項目の注記内容をご参照ください。
・非上場の公正価値で測定される資本性金融資産の公正価値測定
公正価値で測定される資本性金融資産のうち、非上場の銘柄については、投資先と同じ業界に属する上場銘柄の公表情報を参照したマルチプル法、あるいは投資先からの受取配当に係る将来キャッシュ・フロー見積額を現在価値に割引くことにより公正価値を算定する配当キャッシュ・フロー還元法等により公正価値を測定しております。マルチプル法を適用する場合のマルチプル倍率、あるいは配当キャッシュ・フロー還元法を適用する場合の将来受取キャッシュ・フローの見積り及び割引率は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、非上場の公正価値で測定される資本性金融資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・償却原価で測定される金融資産及び負債性のFVTOCI金融資産に係る予想信用損失の見積り
償却原価で測定される金融資産及び負債性のFVTOCI金融資産に係る予想信用損失は、当該資産に係る契約上のキャッシュ・フローと回収可能なキャッシュ・フロー見込額の差額をもとに見積っております。当該資産に係る回収可能なキャッシュ・フロー見込額は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、当該資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減
損テストにおいて測定される回収可能価額
有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位の売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。回収可能価額は、原則として、独立鑑定人の支援を受けて算定した使用価値に基づいております。使用価値は、取締役会が承認した事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を割引くことにより計算しております。事業計画は原則として5年を限度としており、過去の実績を反映させ、外部情報とも整合性を取ったうえで策定しております。事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フローの成長率は、資金生成単位が属する市場もしくは国の平均成長率を勘案して決定しております。割引率は、各資金生成単位の加重平均資本コスト等を基礎に算定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しており
ます。
・確定給付型退職後給付制度の確定給付制度債務及び制度資産の公正価値測定
確定給付型退職後給付制度については、確定給付制度債務と制度資産の公正価値の純額を負債または資産として認識しております。確定給付制度債務は、年金数理計算により算定しており、年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の見積りが含まれております。これら前提条件は、金利変動の市場動向等、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断して決定しております。これら年金数理計算の前提条件には将来の不確実な経済環境あるいは社会情勢の変動等によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、確定給付制度債務及び制度資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・引当金の測定
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日での最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・法人所得税の見積り
法人所得税の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人所得税と、実際に納付する法人所得税の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人所得税の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
当社の経営陣が、会計方針適用にあたっての判断が、資産、負債、収益及び費用の計上金額に重要な影響を与えると考えている項目は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末の残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」の各項目の注記内容をご参照ください。
・子会社、関連会社及びジョイント・ベンチャーの範囲
・デリバティブを除く金融資産の、償却原価で測定される金融資産、FVTOCI金融資産及びFVTPL金融資産
への分類
・貸手リース契約に係る重要なリスクと経済価値の移転に関する判断
・償却原価で測定される金融資産及び負債性のFVTOCI金融資産に係る信用リスクが著しく増大しているかの判断
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る
減損テスト実施にあたっての資金生成単位の判別、減損(あるいは減損戻入)の兆候の有無の評価
・引当金の認識に係る過去の事象から発生した現在の義務の有無及び当該義務を決済するための資源流出の
可能性に関する評価
(1)経済環境
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルスの感染抑制に向けた企業活動や人の移動制限の強化等により大幅に悪化した後、制限緩和を受けて持直し傾向に転じましたが、その足取りは総じて緩慢でした。感染が抑制された中国では景気回復が続きましたが、欧米等の他の地域では感染拡大の再加速と制限の強化が相次ぐもとで景気回復にブレーキが掛かりました。原油価格(WTIベース/1バレルあたり)は、期初の20ドル台前半から4月下旬に一時急落した後、世界経済の持直しを背景に40ドル前後で安定的に推移、11月中旬以降は新型コロナウイルスのワクチン接種開始や米国での大型追加経済対策の成立が景気回復期待を高めたこと等から上昇し、3月は概ね60ドル台前半で推移しました。
日本経済は、新型コロナウイルスの影響により大幅に落込んだ個人消費が5月の緊急事態宣言解除を受けて反転した他、輸出も海外経済の底入れにより増加に転じたため、緩やかに持直していましたが、11月下旬以降は新型コロナウイルス感染再拡大や東京・大阪を中心とした一部地域での緊急事態宣言再発令により景気回復が足踏みしました。ドル・円相場は、期初の107円台から6月上旬に109円台まで円安となった後、7月下旬から1月上旬にかけては米国の追加金融緩和観測を背景に102円台まで円高が進行、その後は米国金利の上昇に伴い円安傾向に転じ、期末は110円台で終えました。日経平均株価は、期初の18,000円台から6月上旬には国内景気の改善期待等を背景に23,000円台を回復、その後21,000円台まで下落した局面はあったものの徐々に底堅さを増し、11月上旬には節目とされた24,000円を上抜け、更に米国株価上昇や円安を背景に騰勢が強まって2月半ばには30,000円台に乗せ、期末も29,000円台で終えました。10年物国債利回りは、日銀の潤沢な資金供給により、期初の0.02%から概ね横ばいで推移していましたが、1月半ば以降は米国金利に連れて底離れし、2月末には0.17%まで上昇、期末は0.10%で終えました。
(2)定性的成果
当社グループは、経営環境の急激な変化を踏まえ、足元を固める1年として中期経営計画に属さない2020年単年度の経営計画を策定し、ビジネスの基本である「稼ぐ・削る・防ぐ」の再徹底を通じて、高効率経営の更なる推進を図りました。また、「中長期的な株主還元方針」を継続し、中長期的視点に立った企業価値の持続的な向上を図りました。
2020年度における具体的成果は、次のとおりです。
① 繊維カンパニー
環境配慮型素材を軸としたバリューチェーン構築
フィンランド森林業界大手のMETSA GROUPと設立した針葉樹由来のセルロースファイバー合弁パイロット工場の稼働を開始し、「クウラ(Kuura)」ブランドでの展開がスタートしました。また、繊維由来の再生ポリエステル「レニュー(RENU)」では、(株)ファミリーマートの「コンビニエンスウェア」に採用される等、取組が広がっています。今後も、環境配慮型素材を軸に、原料から製品に至るバリューチェーン構築を拡大していきます。
「スローウエア」の日本市場における展開を開始
世界最高級の品質で知られるパンツブランド「インコテックス」等の専業ブランドを擁するイタリア発祥のアパレルブランドグループ「スローウエア」の日本市場における独占輸入販売権を取得しました。既存の直営展開に加え、2021年秋冬シーズンからは、全国の百貨店、セレクトショップ等での展開を開始します。今後も多様化する消費者ニーズに対応し、マーケットインの発想で、ブランドビジネスの更なる多角化に取組んでいきます。
② 機械カンパニー
再生可能エネルギー事業への取組強化
当社の米国子会社NAES Corporation(以下、「NAES社」という。)は、2020年12月、太陽光発電所向け運転・保守事業で米国最大規模を誇るBay4 Energy Services, LLCを買収しました。北米を中心に約200ヵ所の発電所を運転する世界最大の独立系運転・保守サービス会社であるNAES社は、当社米国発電事業子会社Tyr Energy Inc.が取組んでいる太陽光発電所の開発事業と合わせ、開発から運転・保守までの総合的なサービスを提供することで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
建設機械分野における川下事業の拡大
当社は、従来型の建設機械の販売事業からレンタル・中古販売等、ユーザーニーズに対応した事業を強化する「建機ライフサイクル戦略」を北米中心に推進しています。発電機や小型建機等の販売で高いシェアを持つ米国子会社MULTIQUIP, INC.によるIoTを活用した遠隔保守、中古建機の整備再生等のアフターサービス拡大、2019年に資本参加したBigRentz, Inc.による建機オンラインレンタル事業等を通じて川下事業拡大に取組んでいきます。
豊かなカーライフの実現を目指すヤナセ
当社子会社の(株)ヤナセは、約240拠点に及ぶ充実した販売・サービスのネットワークを有する国内最大の輸入車販売会社です。同社は、20万人を超えるお客様に全国のどこの店舗でもスムーズなサービスをお受けいただく等、最上質のアフターサービスと顧客サポート体制の整備に注力しています。加えて、多様な価値観を持つお客様のニーズに応えるべく、輸入車のEV(電気自動車)、レンタカー、福祉車両や、高級クラシックカー等の新たな商品・サービスの提供にも力を入れており、お客様との信頼の輪を更に太く・強くしていきます。
③ 金属カンパニー
副生水素を水素エンジン船舶で活用
当社の重要顧客である日本コークス工業(株)及び新造船において当社と長年の取引があるベルギー最大手の総合海運会社Compagnie Maritime Belge B.V.(以下、「CMB社」という。)とともに、九州北部での水素地産地消モデル事業に関する共同事業化調査を実施することに合意しました。本プロジェクトでは、コークス事業からの副生水素とCMB社の水素エンジンを柱に、水素の需要・供給双方を創出し、地産地消モデル構築を目指します。更に、同プロジェクトの他地域への積極展開により、グローバル規模での水素の社会実装を実現し、SDGsへの貢献・取組強化を推進します。
④ エネルギー・化学品カンパニー
次世代蓄電システムSmart Star新製品販売
自然災害等の停電時に強く、AIによる最適制御機能が高く評価されている「Smart Star」シリーズの新製品「Smart Star 3」を2021年5月より販売しています。新製品では、家庭用蓄電システムを通じて太陽光発電から作られる環境価値を取り出す仕組みを、世界で初めて構築しました。脱炭素社会の実現を目指す企業にこれらの環境価値を提供すると同時に、新製品購入家庭には、お買い物等に利用可能なポイントを還元し、環境への貢献をより身近に感じられる製品となっています。分散型エネルギーの更なる普及を目指すとともに、蓄電池ビジネスを通じた新たな価値の創出及び経済圏の確立に挑戦し続けます。
環境に配慮したプラスチック製品の普及推進
米国TerraCycle, Inc.と協働し、海岸に漂着したプラスチックごみを回収、洗浄し、プラスチック製品原料への再利用を推進、ゴミ袋や買い物かご等の製品化を実現しました。また、再生可能資源由来のバイオマスプラスチック原料大手メーカーと日本向け販売に関する業務提携に合意しました。(株)ファミリーマートや国内外のブランドオーナーとの連携による環境に配慮したプラスチック容器や包材等の開発・普及にも貢献していきます。
⑤ 食料カンパニー
不二製油との取組
当社の主要関連会社である不二製油グループ本社(株)は、北米のBlommer Chocolate Companyをグループに抱える世界第3位の業務用チョコレートメーカーであり、植物性油脂・大豆タンパク分野では卓越した技術を保有するリーディングカンパニーです。当社は、製品販売・原料供給のみならず、海外事業、植物由来食品ビジネスの拡大を同社とともに推進しています。特に、近年同社は、環境と健康に配慮した食品として関心が高まっている大豆ミートの普及にも力を入れており、当社もマーケットインの発想でグループ内のリテール、流通網を最大限に活用し、消費者の期待に応えていきます。
仏国Provence Huilesの完全子会社化
当社は、欧州を中心に植物油製造・販売事業を展開するProvence Huiles S.A.S.(以下、「PH社」という。)を完全子会社化し、2015年9月の資本参画以降、積極推進してきた機能性植物油バリューチェーンの強化をより機動的に実現していきます。PH社は、世界最大規模の生産量を誇るグレープシード油や、高オレイン酸ひまわり油等の機能性の高い植物油を主に取扱っており、厳格な運用が必要なオーガニック油等のサステナブル対応製品にも注力する等、SDGsの達成にも貢献していきます。
食品サプライチェーンDXを推進する日本アクセス
当社子会社の(株)日本アクセスは、顧客である小売業向けデジタルマーケティングサービスの提供や小売店の販売データを活用した発注自動化を開始しました。開発・初期費用負担の少ないデジタルサービスを提供することで小売業のDXを支援し、効果的な販促や生産性向上に寄与していきます。更には、それらのデータを食品メーカー等にも繋げることで原材料調達・商品在庫の適正化から物流の効率化に至るまで食品業界全体の進化に貢献していきます。
⑥ 住生活カンパニー
天然ゴムを持続可能な天然資源へ
天然ゴム事業では、地域住民の人権侵害や違法伐採が課題となっています。今般、ブロックチェーン技術を用い、原料の調達過程を追跡し、社会・環境に優しい天然ゴムの差別化を可能とするシステムを開発しました。当社子会社のP.T. ANEKA BUMI PRATAMAでは、このシステムを活用し、SDGsに対応したトレーサブル・天然ゴムを高付加価値商品として販売予定です。生産者にも収益の一部を還元し、違法伐採による原料を排除することで、持続可能な天然ゴムの普及に貢献していきます。
METSA FIBRE OY KEMI工場にて増産決定
METSA FIBRE OY(以下、「MF社」という。)は、フィンランド国内の潤沢で良質な森林資源と高い技術力を持つ、世界最大の製紙用市販針葉樹パルプメーカーです。今般MF社KEMI工場に約2,000億円を投じた製造ラインの増設を決定し、2023年の竣工以降は世界最大の地位をより強固なものとします。世界的な人口増加、脱プラスチックの動き等を背景に、紙・パルプ需要がますます高まる中、当社は、世界最大級の取扱量を誇るパルプトレーダーとしてMF社と連携し、生活に不可欠な紙パルプの安定的な供給に努めていきます。
⑦ 情報・金融カンパニー
データ活用の専門集団ブレインパッドとの資本業務提携
当社はデータ活用の専門集団として国内で先行する(株)ブレインパッドと共同でDX推進のためのデータ活用事例創出と基盤・体制構築に着手し、様々な事業分野の課題解決ノウハウを蓄積してきました。今般の資本業務提携により、当社グループのDXをより一層推進するとともに、当社グループが各業界で有する事業ノウハウと同社のデータ分析・活用ノウハウを結びつけ、様々な産業における顧客企業のDXを支援していきます。
ほけんの窓口の顧客対応進化
ほけんの窓口グループ(株)は、「お客さまにとって最優の会社」を経営理念に掲げ、業界No.1の規模(2021年3月末時点で全国795店舗)はもとより、独自の社員教育システムによる徹底した顧客本位のサービスを強みとして優れた顧客満足度を提供する来店型保険ショップのパイオニアです。コロナ禍による店舗での対応に制限が出る中にあっても、お客様の相談ニーズに対応すべく即座に対応しオンライン相談会を開始する等、デジタル化も活用し、顧客対応の更なる拡充を進めました。今後も、豊富な消費者接点を持つ同社との連携を一段と深め、マーケットインの発想で事業拡大を加速していきます。
⑧ 第8カンパニー
ファミリーマートの成長戦略
当社が2020年7月にTOB(株式公開買付)を実施した(株)ファミリーマートは、生活消費関連を重視する当社の最重要子会社の一つであり、今後は、コンビニエンスストアビジネスの基本である「商品力・利便性・親しみやすさ」を徹底的に強化していきます。グループ会社を活用した物流効率化の推進や、お客様に向けた広告・金融事業等、新しいビジネスの創出により、消費者に新たな価値を提供していくことで、取引先も含めたステークホルダーの皆様にとってなくてはならない存在を目指します。名実ともに当社は(株)ファミリーマートと一体となって、マーケットインの発想に根差した戦略を強力に推進していきます。
デジタル広告事業への参入
当社、(株)ファミリーマート、(株)NTTドコモ、(株)サイバーエージェントは、デジタル広告配信会社の(株)データ・ワンを設立しました。(株)データ・ワンでは、(株)ファミリーマートが保有する購買データ、(株)NTTドコモが保有するdポイントクラブ会員属性情報を活用し、消費者ニーズにあわせた“ID”単位での広告配信を行います。ユーザーには「不要な広告が出る煩わしさ」がなくなり、広告主には精度の高いマーケティングを実現する新たな広告配信事業を展開していきます。
(3)業績の状況
① 収益
当連結会計年度の「収益」は、エネルギー・化学品はエネルギー関連事業及び化学品関連取引の販売価格下落及び取引減少等により減収、機械は(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少等により減収、繊維は新型コロナウイルスの影響によるアパレル関連事業の販売不振を中心とした全般的な取引低調等により減収となり、一方、食料は食糧関連取引の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により増収となりましたが、全体としては前連結会計年度比6,203億円(5.6%)減収の10兆3,626億円となりました。なお、「商品販売等に係る収益」は9兆1,562億円、「役務提供及びロイヤルティ取引に係る収益」は1兆2,064億円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の「売上総利益」は、第8は新型コロナウイルスの影響による(株)ファミリーマートでの日商の減少等により減益、機械は(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少等により減益、繊維は新型コロナウイルスの影響によるアパレル関連事業の販売不振を中心とした全般的な取引低調等により減益となり、一方、情報・金融は伊藤忠テクノソリューションズ(株)の堅調な推移に加え、前第3四半期連結会計期間のほけんの窓口グループ(株)の子会社化等により増益、食料は新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業及び(株)日本アクセスのCVS・外食事業向けの取扱数量の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により増益となりましたが、全体としては前連結会計年度比170億円(0.9%)減益の1兆7,807億円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の「販売費及び一般管理費」は、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)及びほけんの窓口グループ(株)の子会社化の影響はあったものの、経費削減努力に加え、新型コロナウイルスの影響による旅費等の減少もあり、前連結会計年度比145億円(1.0%)減少の1兆3,665億円となりました。
④ 貸倒損失
当連結会計年度の「貸倒損失」は、前連結会計年度の海外債権に対する引当金の反動等により、前連結会計年度比66億円減少の108億円(損失)となりました。
⑤ 有価証券損益
当連結会計年度の「有価証券損益」は、イー・ギャランティ(株)の一部売却に伴う利益はあったものの、食料の海外事業での減損損失及び(株)オリエントコーポレーションに係る減損損失、前連結会計年度の住生活の海外事業の一部売却に伴う利益及びプリマハム(株)の子会社化に伴う再評価益の反動等により、前連結会計年度比537億円(92.9%)減少の41億円(利益)となりました。
⑥ 固定資産に係る損益
当連結会計年度の「固定資産に係る損益」は、(株)ファミリーマート及び豪州石炭事業での減損損失に加え、機械の海外事業に係る減損損失等により、前連結会計年度比1,531億円悪化の1,575億円(損失)となりました。
⑦ その他の損益
当連結会計年度の「その他の損益」は、為替損益の改善はあったものの、エネルギー長期契約に係る損失等により、前連結会計年度比48億円悪化の62億円(損失)となりました。
⑧ 金融収支(「受取利息」・「支払利息」・「受取配当金」の合計額)
当連結会計年度の金融収支は、前連結会計年度比41億円減少の400億円(利益)となりました。
このうち「受取利息」及び「支払利息」の合計である金利収支は、米ドル金利低下による支払利息の減少等により前連結会計年度比92億円改善の131億円(費用)となり、「受取配当金」は、石油及びLNGプロジェクト、ブラジル鉄鉱石事業からの配当の減少等により、前連結会計年度比133億円(20.1%)減少の531億円となりました。
⑨ 持分法による投資損益
当連結会計年度の「持分法による投資損益」は、その他及び修正消去(注)はCITIC Limitedの取込損益の増加に加え、豚市況上昇及び事業再編に伴う利益によるC.P. Pokphand Co. Ltd.の取込損益の増加により増加となり、一方、機械は新型コロナウイルスの影響による航空関連事業及び産業機械関連事業の取込損益減少等により減少、食料は畜産関連事業の堅調な推移による取込損益の増加はあったものの、新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業の取込損益減少及び前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により減少となりましたが、全体としては前連結会計年度比228億円(11.1%)増加の2,286億円(利益)となりました。
なお、主な持分法適用会社の業績については、後述「(5)主な子会社及び持分法適用会社の業績」をご参照ください。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに帰属しない損益及びセグメント間の内部取引消去が含ま
れております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4 セグメント情報」を
ご参照ください。
⑩ 当社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、「税引前利益」は、前連結会計年度比1,890億円(26.9%)減益の5,125億円となりました。「法人所得税費用」は、前連結会計年度の資源案件に係る税金費用減少の反動はあったものの、税引前利益の減少及び(株)ファミリーマートに係る税金費用の改善等により、前連結会計年度比706億円(49.7%)減少の716億円となり、「税引前利益」5,125億円から「法人所得税費用」716億円を控除した「当期純利益」は、前連結会計年度比1,183億円(21.2%)減益の4,409億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する当期純利益」395億円(利益)を控除した「当社株主に帰属する当期純利益」は、前連結会計年度比999億円(19.9%)減益の4,014億円となりました。
⑪ 日本の会計慣行に基づく「営業利益」
当連結会計年度の「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、エネルギー・化学品は油価下落による石油開発事業の採算悪化はあったものの、化学品関連事業の堅調な推移や衛生用品取引及び電力取引等の増加に加え、経費削減等により増益、食料は新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業及び(株)日本アクセスのCVS・外食事業向けの取扱数量の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化及び経費削減等により増益となり、一方、機械は経費削減及び(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少等により減益、第8は(株)ファミリーマートでの経費削減及び前連結会計年度の割増退職金の反動はあったものの、新型コロナウイルスの影響による日商の減少等により減益、住生活は北米建材関連事業の堅調な推移及び経費削減はあったものの、新型コロナウイルスの影響によるEuropean Tyre Enterprise Limited(欧州タイヤ関連事業)の販売数量減少等により減益となりましたが、全体としては前連結会計年度比40億円(1.0%)増益の4,034億円となりました。
(4)セグメント別業績
当連結会計年度の、事業セグメント別の業績は次のとおりです。当社は8つのディビジョンカンパニーにより以下の区分にて、事業セグメント別業績を記載しております。
① 繊維カンパニー
収益(セグメント間内部収益を除く。以下同様。)は、新型コロナウイルスの影響によるアパレル関連事業の販売不振を中心とした全般的な取引低調等により、前連結会計年度比1,024億円(19.1%)減収の4,350億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比179億円(16.7%)減益の895億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、経費削減及び前連結会計年度の一過性損失の反動はあったものの、新型コロナウイルスの影響によるアパレル関連事業の販売不振を中心とした全般的な取引低調及び(株)三景に係る減損損失等により、前連結会計年度比75億円(82.3%)減益の16億円となりました。セグメント別資産は、新型コロナウイルスの影響による販売不振に伴う営業債権及び棚卸資産の減少等により、前連結会計年度末比324億円(7.2%)減少の4,187億円となりました。
② 機械カンパニー
収益は、(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少等により、前連結会計年度比1,591億円(13.1%)減収の1兆534億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比213億円(10.9%)減益の1,736億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、経費削減及び(株)ヤナセの販売回復はあったものの、新型コロナウイルスの影響による海外自動車関連事業、自動車関連取引及び航空機関連取引での販売数量減少に加え、持分法投資損益の減少及び海外事業に係る減損損失等により、前連結会計年度比339億円(59.7%)減益の228億円となりました。セグメント別資産は、新型コロナウイルスの影響による自動車関連事業や自動車関連取引での営業債権及び棚卸資産の減少並びに海外事業の減損損失による減少等により、前連結会計年度末比828億円(6.9%)減少の1兆1,249億円となりました。
③ 金属カンパニー
収益は、石炭価格の下落はあったものの、鉄鉱石価格の上昇等により、前連結会計年度比133億円(2.1%)増収の6,572億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比52億円(4.9%)増益の1,104億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、鉄鉱石価格の上昇はあったものの、石炭価格の下落、ブラジル鉄鉱石事業の受取配当金の減少、伊藤忠丸紅鉄鋼(株)の取込損益減少及び豪州石炭事業での減損損失に加え、前連結会計年度の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比73億円(6.5%)減益の1,041億円となりました。セグメント別資産は、コロンビア石炭関連投資の公正価値評価による減少はあったものの、豪ドル高等による豪州資源関連資産の増加及びブラジル鉄鉱石関連投資の公正価値上昇に伴う増加等により、前連結会計年度末比1,136億円(14.2%)増加の9,136億円となりました。
④ エネルギー・化学品カンパニー
収益は、エネルギー関連事業及び化学品関連取引の販売価格下落及び取引減少等により、前連結会計年度比4,228億円(16.2%)減収の2兆1,804億円となりました。売上総利益は、油価下落による石油開発事業の採算悪化はあったものの、化学品関連事業の堅調な推移や衛生用品取引及び電力取引等の増加により、前連結会計年度比104億円(4.8%)増益の2,282億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、化学品関連事業の堅調な推移や衛生用品取引及び電力取引等の増加、経費削減はあったものの、油価下落による石油開発事業の採算悪化、受取配当金の減少及びエネルギー長期契約に係る損失に加え、前連結会計年度のタキロンシーアイ(株)での一過性利益の反動等により、前連結会計年度比257億円(41.6%)減益の361億円となりました。セグメント別資産は、化学品関連取引での営業債権及び化学品関連事業での棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比420億円(3.4%)増加の1兆2,792億円となりました。
⑤ 食料カンパニー
収益は、食糧関連取引の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により、前連結会計年度比1,470億円(3.8%)増収の3兆9,753億円となりました。売上総利益は、新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業及び(株)日本アクセスのCVS・外食事業向けの取扱数量の減少はあったものの、前第3四半期連結会計期間のプリマハム(株)の子会社化等により、前連結会計年度比272億円(8.9%)増益の3,312億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、畜産関連事業の堅調な推移及び経費削減はあったものの、新型コロナウイルスの影響による食糧関連事業や(株)日本アクセスのCVS・外食事業向けの取扱数量減少及び海外事業での減損損失に加え、前連結会計年度の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比249億円(49.8%)減益の250億円となりました。セグメント別資産は、食品流通関連取引の増加による営業債権の増加及びDoleの加工食品事業での棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比340億円(1.9%)増加の1兆7,993億円となりました。
⑥ 住生活カンパニー
収益は、北米建材関連事業の堅調な推移はあったものの、新型コロナウイルスの影響によるEuropean Tyre Enterprise Limited(欧州タイヤ関連事業)の販売数量減少等により、前連結会計年度比527億円(6.5%)減収の7,554億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比96億円(6.1%)減益の1,474億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、北米建材関連事業の堅調な推移はあったものの、新型コロナウイルスの影響によるEuropean Tyre Enterprise Limitedでの販売数量減少及び減損損失に加え、パルプ市況の下落及びITOCHU FIBRE LIMITED(欧州パルプ事業)での製造ライン建設に伴う一時的費用並びに前連結会計年度の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比338億円(61.3%)減益の213億円となりました。セグメント別資産は、販売用不動産等の棚卸資産の減少はあったものの、ポンド高及びユーロ高の影響による増加等により、前連結会計年度末比292億円(2.9%)増加の1兆367億円となりました。
⑦ 情報・金融カンパニー
収益は、コネクシオ(株)の販売数量減少等はあったものの、前第3四半期連結会計期間のほけんの窓口グループ(株)の子会社化により、前連結会計年度比横ばいの7,512億円となりました。売上総利益は、伊藤忠テクノソリューションズ(株)の堅調な推移に加え、前第3四半期連結会計期間のほけんの窓口グループ(株)の子会社化等により、前連結会計年度比309億円(12.4%)増益の2,806億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、情報・通信分野の堅調な推移及びイー・ギャランティ(株)の一部売却に伴う利益はあったものの、(株)オリエントコーポレーションに係る減損損失及び前連結会計年度の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比43億円(6.9%)減益の581億円となりました。セグメント別資産は、季節要因による営業債権及び棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比285億円(2.4%)増加の1兆2,368億円となりました。
⑧ 第8カンパニー
収益は、新型コロナウイルスの影響による(株)ファミリーマートでの日商の減少等により、前連結会計年度比381億円(7.4%)減収の4,788億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比411億円(8.9%)減益の4,188億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、(株)ファミリーマートに係る税金費用の改善に加え、(株)ファミリーマートでの経費削減及び前連結会計年度の割増退職金の反動はあったものの、新型コロナウイルスの影響による日商の減少及び固定資産の減損損失等により、前連結会計年度比48億円(18.4%)減益の213億円となりました。セグメント別資産は、(株)パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの追加取得及び公正価値上昇に伴う増加はあったものの、(株)ファミリーマートでの固定資産の減少等により、前連結会計年度末比132億円(0.6%)減少の2兆2,805億円となりました。
⑨ その他及び修正消去
当社株主に帰属する当期純利益は、CITIC Limitedの取込損益の増加に加え、豚市況上昇及び事業再編に伴う利益によるC.P. Pokphand Co. Ltd.の取込損益の増加等により、前連結会計年度比422億円(61.1%)増益の1,111億円となりました。
(5)主な子会社及び持分法適用会社の業績
① 黒字・赤字会社別損益及び黒字会社比率
| 黒字・赤字会社別損益 | (単位:億円) |
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||||||||||||||||
| 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | ||||||||||
| 事業会社損益 (海外現地法人含む) | 4,711 | △259 | 4,452 | 4,638 | △1,042 | 3,596 | △72 | △783 | △855 | |||||||||
黒字会社比率
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |||||||||||||||||
| 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | 黒字会社 | 赤字会社 | 合計 | |||||||||||
| 連結子会社 | 会社数 比率(%) | 181 89.2 | 22 10.8 | 203 100.0 | 164 82.4 | 35 17.6 | 199 100.0 | △17 △6.8 | 13 6.8 | △4 | |||||||||
| 持分法適用会社 | 会社数 比率(%) | 75 87.2 | 11 12.8 | 86 100.0 | 66 82.5 | 14 17.5 | 80 100.0 | △9 △4.7 | 3 4.7 | △6 | |||||||||
| 合計 | 会社数 比率(%) | 256 88.6 | 33 11.4 | 289 100.0 | 230 82.4 | 49 17.6 | 279 100.0 | △26 △6.1 | 16 6.1 | △10 | |||||||||
(注)会社数には、親会社の一部と考えられる投資会社(151社)及び当社もしくは当社の海外現地法人が直接投資している会社を除くその他の会社(505社)を含めておりません。
当連結会計年度の事業会社損益は、前連結会計年度比855億円減少の3,596億円の利益となりました。
黒字会社損益は、C.P. Pokphand Co. Ltd.やITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの増益等はあったものの、新型コロナウイルスの影響等により全般的に減益となり、前連結会計年度比72億円減少の4,638億円の利益となりました。また、赤字会社損益は、新型コロナウイルスの影響による日商の減少や固定資産に係る減損損失等による(株)ファミリーマートの悪化等により、前連結会計年度比783億円悪化の1,042億円の損失となりました。
黒字会社比率(連結対象会社数に占める黒字会社数の比率)については、前連結会計年度の88.6%から6.1ポイント悪化の82.4%となりました。
② 主な関係会社損益
(単位:億円)
| 取込 比率(%) | 取込損益(注)1 | |||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | |||
| 繊維 | ㈱ジョイックスコーポレーション | 100.0 | 8 | △8 |
| ㈱デサント | 40.0 | △14 | 16 | |
| ㈱エドウイン | 98.5 | △13 | △17 | |
| ㈱三景 | 100.0 | 15 | △82 | |
| ITOCHU Textile Prominent (ASIA) Ltd. | 100.0 | 4 | 9 | |
| 伊藤忠繊維貿易(中国)有限公司 | 100.0 | 11 | 11 | |
| 機械 | 東京センチュリー㈱ | 30.1 | 142 | 135 |
| I-Power Investment Inc. | 100.0 | 18 | 25 | |
| I-ENVIRONMENT INVESTMENTS LIMITED | 100.0 | 12 | 6 | |
| 伊藤忠プランテック㈱ (注)2 | 100.0 | 21 | 14 | |
| ㈱アイメックス | 100.0 | 8 | 11 | |
| ㈱ジャムコ | 33.4 | 1 | △50 | |
| 日本エアロスペース㈱ | 100.0 | 16 | 15 | |
| ㈱ヤナセ | 66.0 | 30 | 46 | |
| Auto Investment Inc. | 100.0 | 5 | 12 | |
| 伊藤忠TC建機㈱ | 50.0 | 3 | 2 | |
| 伊藤忠マシンテクノス㈱ | 100.0 | 14 | 5 | |
| センチュリーメディカル㈱ | 100.0 | 6 | 6 | |
| MULTIQUIP INC. | 100.0 | 28 | 24 | |
| 金属 | ITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltd | 100.0 | 834 | 906 |
| JAPÃO BRASIL MINÉRIO DE FERRO PARTICIPAÇÕES LTDA. (注)3 | 77.3 | 94 | 55 | |
| ITOCHU Coal Americas Inc. | 100.0 | 11 | △32 | |
| 伊藤忠丸紅鉄鋼㈱ | 50.0 | 112 | 87 | |
| 伊藤忠メタルズ㈱ (注)2 | 100.0 | 18 | 15 | |
| エネルギー・化学品 | ITOCHU Oil Exploration (Azerbaijan) Inc. | 100.0 | 49 | 18 |
| ITOCHU PETROLEUM CO., (SINGAPORE) PTE. LTD. | 100.0 | 7 | 11 | |
| 伊藤忠エネクス㈱ | 54.0 | 69 | 66 | |
| 日本南サハ石油㈱ | 25.0 | 77 | 48 | |
| 伊藤忠ケミカルフロンティア㈱ | 100.0 | 44 | 47 | |
| 伊藤忠プラスチックス㈱ (注)2 | 100.0 | 41 | 43 | |
| タキロンシーアイ㈱ | 55.7 | 64 | 28 | |
| 食料 | Dole International Holdings㈱ | 100.0 | △2 | △33 |
| ㈱日本アクセス (注)2 | 100.0 | 138 | 71 | |
| 不二製油グループ本社㈱ | 39.9 | 51 | 24 | |
| プリマハム㈱ | 46.8 | 39 | 56 | |
| 伊藤忠食品㈱ | 52.2 | 20 | 20 | |
| HYLIFE GROUP HOLDINGS LTD. | 49.9 | 30 | 45 | |
(単位:億円)
| 取込 比率(%) | 取込損益(注)1 | |||
| 前連結 会計年度 | 当連結 会計年度 | |||
| 住生活 | European Tyre Enterprise Limited | 100.0 | 62 | △36 |
| ITOCHU FIBRE LIMITED | 100.0 | 19 | △12 | |
| 日伯紙パルプ資源開発㈱ | 36.8 | △71 | △13 | |
| 伊藤忠紙パルプ㈱ (注)2 | 100.0 | 11 | 12 | |
| 伊藤忠セラテック㈱ | 100.0 | 5 | 5 | |
| 伊藤忠ロジスティクス㈱ (注)2 | 100.0 | 51 | 30 | |
| 伊藤忠建材㈱ | 100.0 | 29 | 27 | |
| 大建工業㈱ | 36.4 | 19 | 20 | |
| 伊藤忠都市開発㈱ | 100.0 | 24 | 31 | |
| 情報・金融 | 伊藤忠テクノソリューションズ㈱ | 58.2 | 166 | 178 |
| ㈱ベルシステム24ホールディングス | 40.8 | 18 | 19 | |
| コネクシオ㈱ | 60.3 | 40 | 43 | |
| 伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱ (注)4 | 63.0 | 2 | 19 | |
| ほけんの窓口グループ㈱ | 65.4 | 28 | 34 | |
| ポケットカード㈱ (注)2,5 | 78.2 | 42 | 26 | |
| ㈱オリエントコーポレーション (注)6 | 16.5 | 37 | △95 | |
| First Response Finance Ltd. | 100.0 | 14 | 15 | |
| ITOCHU FINANCE (ASIA) LTD. | 100.0 | 35 | 40 | |
| 第8 | ㈱ファミリーマート (注)7 | 94.7 | 175 | △167 |
| その他及び 修正消去 | Orchid Alliance Holdings Limited (注)8 | 100.0 | 664 | 725 |
| C.P. Pokphand Co. Ltd. | 23.8 | 71 | 402 | |
| Chia Tai Enterprises International Limited (注)9 | 23.8 | 4 | △2 | |
| (参考) 海外現地法人 (注)10 | 伊藤忠インターナショナル会社 | 100.0 | 108 | 131 |
| 伊藤忠欧州会社 | 100.0 | 35 | △8 | |
| 伊藤忠(中国)集団有限公司 | 100.0 | 27 | 42 | |
| 伊藤忠香港会社 | 100.0 | 56 | 61 | |
| 伊藤忠シンガポール会社 | 100.0 | 1 | 32 | |
(注)1 取込損益には、IFRS修正後の数値を記載しておりますので、各社が公表している数値とは異なる場合があります。
2 取込損益には、第8カンパニーの取込損益を含んでおります。
3 日伯鉄鉱石㈱を通じてJAPÃO BRASIL MINÉRIO DE FERRO PARTICIPAÇÕES LTDA.(以下、「JBMF」という。)を保有しておりましたが、前第3四半期連結会計期間より当社が直接JBMFを保有しております。前連結会計年度の取込損益には前第2四半期連結累計期間までの日伯鉄鉱石㈱の取込損益と前第3四半期連結会計期間以降のJBMFの取込損益を合算して表示しております。
4 伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱の前連結会計年度の取込損益には、㈱スカパーJSATホールディングスに対する持分法投資に係る減損損失等を含んでおります。
5 ポケットカード㈱の取込損益には、㈱ファミリーマート経由の取込損益を含んでおります。また、当連結会計年度の取込比率は、当第2四半期連結累計期間では63.1%、当第3四半期連結会計期間では68.3%、当第4四半期連結会計期間では78.2%です。
6 ㈱オリエントコーポレーションの当連結会計年度の取込損益には、当社が保有する当該会社に対する持分法投資に係る減損損失等を含んでおります。
7 ㈱ファミリーマートの取込損益には、ポケットカード㈱の取込損益を含んでおります。また、当連結会計年度の取込比率は、当第2四半期連結累計期間では50.2%、当第3四半期連結会計期間では65.6%、当第4四半期連結会計期間では94.7%です。
8 Orchid Alliance Holdings Limitedの取込損益には、付随する税効果等を含めて表示しております。
9 Chia Tai Enterprises International Limitedの当連結会計年度の取込損益には、当社が保有する当該会社に対する持分法投資に係る減損損失等を含んでおります。
10 各セグメントに含まれている海外現地法人の損益を参考情報として表示しております。
(6)仕入、成約及び販売の状況 ① 仕入の状況
仕入と販売との差異は僅少なため、仕入高の記載は省略しております。
② 成約の状況
成約と販売との差異は僅少なため、成約高の記載は省略しております。
③ 販売の状況
「(4)セグメント別業績」及び「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4 セグメント情報」をご参照くださ
い。
(7)流動性と資金の源泉
① 資金調達の方針
当社の資金調達は、金融情勢の変化に対応した機動性の確保と資金コストの低減を目指すとともに、調達の安定性を高めるために長期性の資金調達に努める等、調達構成のバランスを取りながら、調達先の分散や調達方法・手段の多様化を図っております。また、国内子会社の資金調達については原則として親会社及び国内グループ金融統括会社からのグループファイナンスに一元化するとともに、海外子会社の資金調達についてもシンガポール、英国及び米国の海外グループ金融統括会社を拠点にグループファイナンスを行っております。資金調達を集中することにより、連結ベースでの資金の効率化や資金調達構造の改善に努めております。この結果、当連結会計年度末時点では、連結有利子負債のうち約68%が親会社、国内及び海外グループ金融統括会社による調達と
なっております。
資金調達手段としては、銀行借入等の間接金融と社債等の直接金融を機動的に活用しております。間接金融については、様々な金融機関と幅広く良好な関係を維持し、必要な資金を安定的に確保しております。直接金融については、国内では、社債発行登録制度に基づき2019年8月から2021年8月までの2年間で3,000億円の新規社債発行枠の登録を行っております。また、資金効率の向上並びに資金コストの低減を目的に、コマーシャル・ペーパーによる資金調達も実施しております。海外では、当社とグループ金融統括会社で合わせて
5,000百万米ドルのユーロ・ミディアムタームノート(Euro MTN)プログラムを保有しております。また、2021年3月にSDGs債フレームワーク(サステナビリティボンド・フレームワーク)を策定し、これに基づきSDGs債を発行しております。 当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりです。今後も一層の格付け向上を目指し収益力の強化、財務体質の改善、及びリスクマネジメントの徹底に努めます。
| 長期 | 短期 | |
| 日本格付研究所(JCR) | AA/安定的 | J-1+ |
| 格付投資情報センター(R&I) | AA-/安定的 | a-1+ |
| ムーディーズ・インベスターズ・サービス (Moody's) | A3/安定的 | P-2 |
| スタンダード・アンド・プアーズ(S&P) | A/安定的 | A-1 |
② 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比2,783億円増加の3兆1,553億円となりました。
現預金控除後のネット有利子負債は、前連結会計年度末比3,445億円増加の2兆6,014億円となりました。
NET DER(ネット有利子負債対株主資本倍率)は、前連結会計年度末の0.75倍から若干増加の0.78倍となりました。また、有利子負債合計に占める長期有利子負債比率は、前連結会計年度末の76%から77%へと1ポイントの増加となりました。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の有利子負債の内訳は、次のとおりです。
(単位:億円)
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増減 | |
| 社債及び借入金(短期): | |||
| 銀行借入金等 | 5,741 | 5,849 | 108 |
| コマーシャル・ペーパー | 320 | 150 | △170 |
| 社債 | 783 | 1,103 | 320 |
| 短期計 | 6,844 | 7,102 | 258 |
| 社債及び借入金(長期): | |||
| 銀行借入金等 | 19,536 | 22,526 | 2,990 |
| 社債 | 2,390 | 1,925 | △465 |
| 長期計 | 21,926 | 24,451 | 2,525 |
| 有利子負債計 | 28,770 | 31,553 | 2,783 |
| 現金及び現金同等物、定期預金 | 6,201 | 5,540 | △661 |
| ネット有利子負債 | 22,569 | 26,014 | 3,445 |
③ 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、有形固定資産の減少はあったものの、期末円安に伴う為替影響や持分法で会計処理されている投資の増加等により、前連結会計年度末比2,588億円(2.4%)増加の11兆1,784億円となりました。
「株主資本」は、(株)ファミリーマートの追加取得により資本剰余金が減少した影響及び配当金の支払はあったものの、当社株主に帰属する当期純利益の積上げや期末円安に伴う為替影響等により、前連結会計年度末比3,203億円(10.7%)増加の3兆3,163億円となりました。また、株主資本比率は前連結会計年度末比2.2ポイント上昇の29.7%となりました。
「株主資本」に「非支配持分」を加えた「資本」は、前連結会計年度末比296億円(0.8%)増加の3兆8,702億円となりました。
④ 流動性準備
当社グループは、調達環境の悪化等、不測の事態にも対応しうる流動性準備の確保に努めております。
当連結会計年度末では、短期有利子負債と偶発負債の合計額9,056億円に対し、現金及び現金同等物、定期
預金(合計5,540億円)、コミットメントライン契約の未使用枠(円貨2,000億円、外貨1,700百万米ドル)を
合計した流動性準備の合計額は9,422億円となっており、十分な流動性準備を確保していると考えております。
また、これに加えて、売却可能有価証券等短期間での現金化が可能な資産等を8,546億円保有しております。
| (流動性準備額) (単位:億円) |
| 当連結会計年度末 | ||
| 現金及び現金同等物、定期預金 | 5,540 | |
| コミットメントライン | 3,882 | |
| 合計 | 9,422 |
| (短期有利子負債と偶発負債) (単位:億円) |
| 当連結会計年度末 | |
| 社債及び借入金(短期) | 7,102 |
| 社債及び借入金(長期)(注) | 906 |
| 偶発負債(関連会社及びジョイント・ベンチャー、一般取引先に対する金融保証実保証額) | 1,048 |
| 合計 | 9,056 |
(注)1年以内に期限の到来する社債及び借入金のうち、コミットメントラインに係るものを、連結財政状態
計算書上で「社債及び借入金(長期)」として表示しております。
⑤ 資金の源泉
当社グループの主な資金需要には、営業活動上の運転資金に加え、投資及び有形固定資産の取得等があります。当社グループの資金の源泉に対する基本的な考え方は、新規投資の資金を、営業取引収入、資産の売却・回収、及び財務健全性を維持しながら借入金や社債等により調達することで賄うというものです。
なお、当社グループは、中期経営計画「Brand-new Deal 2023」(2021年度から2023年度までの3ヵ年計画)期間において、成長投資・有利子負債コントロール・株主還元の3つのバランスを堅持し、株主還元後実質フリー・キャッシュ・フロー(注)の黒字を前提としたキャッシュアロケーションを行います。
(注)「実質営業キャッシュ・フロー」-「ネット投資」-「配当・自己株式取得」
・「実質営業キャッシュ・フロー」=「営業キャッシュ・フロー」
-「運転資金等の増減」(リース会計の影響除く)
・「ネット投資」=「投資キャッシュ・フロー」+「非支配持分との資本取引」-「貸付金の増減」等
当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、第8、金属、情報・金融及びエネルギー・化学品での営業取引収入の堅調な推移等により、8,959億円のネット入金となりました。
なお、前連結会計年度は、8,781億円のネット入金でした。
当連結会計年度の「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、機械での東京センチュリー(株)及び食料での不二製油グループ本社(株)の追加取得に加え、第8での投資の取得並びに第8、食料、エネルギー・化学品、金属での固定資産の取得等により、2,073億円のネット支払となりました。
なお、前連結会計年度は、2,488億円のネット支払でした。
当連結会計年度の「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、社債及び借入金による調達はあったものの、(株)ファミリーマートの追加取得に加え、リース負債の返済及び配当金の支払等により、7,288億円のネット支払となりました。
なお、前連結会計年度は、5,755億円のネット支払でした。
「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末比672億円(11.0%)減少の5,440億円となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度のキャッシュ・フローの要約は次のとおりです。
| (単位:億円) |
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 8,781 | 8,959 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,488 | △2,073 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △5,755 | △7,288 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 539 | △402 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 5,720 | 6,112 |
| 為替相場の変動による現金及び現金同等物への影響額 | △147 | 173 |
| 売却目的保有資産に含まれる現金及び現金同等物 | - | △443 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 6,112 | 5,440 |
(8)重要な会計方針
当社の連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、各連結会計年度末日の資産、負債、偶発資産、偶発負債の報告金額及び報告期間の収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の実績や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。但し、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社の連結財務諸表及び当社のすべての事業セグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、感染再拡大の状況、ワクチンの供給及び外出自粛の期間等により大きく異なり、不透明感が残ります。2021年度においては、分野別に影響の違いがより顕著となり、消費マインドの低下が業績に大きく影響する分野では回復に一定の時間を要する一方で、その他の分野の多くでは緩和するものと想定しております。全体としては、第2四半期までに大きな影響を受け、第4四半期まで一定程度の影響が残る分野があるものの、影響が収束している分野もあることから、当連結会計年度と比較して減少するものと見込んでおります。
当社の経営陣が、将来にわたり、重要な修正を生じさせるリスクを有すると考えている見積り及び仮定は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末の残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」の各項目の注記内容をご参照ください。
・非上場の公正価値で測定される資本性金融資産の公正価値測定
公正価値で測定される資本性金融資産のうち、非上場の銘柄については、投資先と同じ業界に属する上場銘柄の公表情報を参照したマルチプル法、あるいは投資先からの受取配当に係る将来キャッシュ・フロー見積額を現在価値に割引くことにより公正価値を算定する配当キャッシュ・フロー還元法等により公正価値を測定しております。マルチプル法を適用する場合のマルチプル倍率、あるいは配当キャッシュ・フロー還元法を適用する場合の将来受取キャッシュ・フローの見積り及び割引率は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、非上場の公正価値で測定される資本性金融資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・償却原価で測定される金融資産及び負債性のFVTOCI金融資産に係る予想信用損失の見積り
償却原価で測定される金融資産及び負債性のFVTOCI金融資産に係る予想信用損失は、当該資産に係る契約上のキャッシュ・フローと回収可能なキャッシュ・フロー見込額の差額をもとに見積っております。当該資産に係る回収可能なキャッシュ・フロー見込額は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、当該資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減
損テストにおいて測定される回収可能価額
有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位の売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。回収可能価額は、原則として、独立鑑定人の支援を受けて算定した使用価値に基づいております。使用価値は、取締役会が承認した事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を割引くことにより計算しております。事業計画は原則として5年を限度としており、過去の実績を反映させ、外部情報とも整合性を取ったうえで策定しております。事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フローの成長率は、資金生成単位が属する市場もしくは国の平均成長率を勘案して決定しております。割引率は、各資金生成単位の加重平均資本コスト等を基礎に算定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しており
ます。
・確定給付型退職後給付制度の確定給付制度債務及び制度資産の公正価値測定
確定給付型退職後給付制度については、確定給付制度債務と制度資産の公正価値の純額を負債または資産として認識しております。確定給付制度債務は、年金数理計算により算定しており、年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の見積りが含まれております。これら前提条件は、金利変動の市場動向等、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断して決定しております。これら年金数理計算の前提条件には将来の不確実な経済環境あるいは社会情勢の変動等によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、確定給付制度債務及び制度資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・引当金の測定
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日での最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・法人所得税の見積り
法人所得税の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人所得税と、実際に納付する法人所得税の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人所得税の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
当社の経営陣が、会計方針適用にあたっての判断が、資産、負債、収益及び費用の計上金額に重要な影響を与えると考えている項目は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末の残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」の各項目の注記内容をご参照ください。
・子会社、関連会社及びジョイント・ベンチャーの範囲
・デリバティブを除く金融資産の、償却原価で測定される金融資産、FVTOCI金融資産及びFVTPL金融資産
への分類
・貸手リース契約に係る重要なリスクと経済価値の移転に関する判断
・償却原価で測定される金融資産及び負債性のFVTOCI金融資産に係る信用リスクが著しく増大しているかの判断
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る
減損テスト実施にあたっての資金生成単位の判別、減損(あるいは減損戻入)の兆候の有無の評価
・引当金の認識に係る過去の事象から発生した現在の義務の有無及び当該義務を決済するための資源流出の
可能性に関する評価