有価証券報告書-第61期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの消費税等に係る会計処理は税抜方式を採用しておりますので、この項に記載の売上収益、仕入実績等の金額には消費税等は含んでおりません。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日)における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う2度の緊急事態宣言発出により、外出自粛や各自治体からの営業自粛要請等の影響を受け、個人消費の急速な落ち込み、経済活動の大幅停滞という非常に厳しい状況が続きました。2021年現在も、将来の見通しについては極めて不透明な状況が続いております。
当社グループにおきましては、社長を対策本部長とする「新型コロナウイルス感染症対策本部」を設置し、全社的な対応方針並びに必要な施策の決定・遂行、継続的な情報収集と社内外への情報発信により、適切な全社マネジメントを行っています。また、「従業員の安全」、「感染防止」を最優先事項とし、在宅勤務や時差出勤の活用、事業所内における環境消毒を徹底し、感染リスクの低減を図るとともに、業務の遂行に必要な通信ネットワーク環境の整備を進め、業務効率化を図っております。
このような環境のもと、当社グループは、2019年4月に2カ年の中期経営計画『Moving2020 翔ける』を公表し、以下の基本方針に基づき、事業を推進してまいりました。
基本方針:~パイプを太く 新たな道具で 海の向こうへ~
『成長戦略の推進』
① 収益基盤の維持・深化:グループシナジーの創出、顧客基盤の更なる活用
② 海外・周辺分野の開拓:海外事業への積極投資と周辺事業のM&A
③ 新規事業の創出:環境関連ビジネス等の推進
『組織基盤の進化』
① グループ経営の強化:連結経営管理の高度化と実効性のあるガバナンス体制の構築
② 成長を支える人材戦略:ダイバーシティの推進及びグローバル人材の育成
③ イノベーションの推進:既存事業の効率化追求とデジタル技術活用
なお、2020年4月1日に行った組織改編に伴い、報告セグメントを変更しております。当該組織改編により、「カーライフ事業部門」に含まれていた石油製品の輸出入事業及びターミナルタンク賃貸事業の区分を「産業ビジネス事業部門」に変更しております。
このため、前期との比較は、変更後の報告セグメントに基づき組み替えて行っております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(単位:百万円)
(ⅰ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比206億7千万円増加し、4,083億2千7百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比111億5千5百万円増加し、2,469億2千8百万円となりました。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末比95億1千5百万円増加し、1,613億9千9百万円となりました。
(ⅱ)経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上収益は7,390億6千7百万円(前期比17.6%の減少)、営業活動に係る利益は193億4千6百万円(前期比0.5%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は121億6千8百万円(前期比0.9%の増加)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
ホームライフ事業の売上収益は789億6千2百万円(前期比11.4%の減少)、営業活動に係る利益は15億5千3百万円(前期比44.5%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は17億2千6百万円(前期比18.3%の減少)となりました。
カーライフ事業の売上収益は4,146億4千1百万円(前期比18.2%の減少)、営業活動に係る利益は76億4百万円(前期比1.7%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は40億5千4百万円(前期比0.7%の減少)となりました。
産業ビジネス事業の売上収益は1,607億7千8百万円(前期比23.6%の減少)、営業活動に係る利益は50億1千万円(前期比37.7%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は38億5千7百万円(前期比51.8%の増加)となりました。
電力・ユーティリティ事業の売上収益は846億8千6百万円(前期比7.2%の減少)、営業活動に係る利益は52億2千万円(前期比9.3%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は26億6千9百万円(前期比23.2%の減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して155億9千8百万円増加の348億4千1百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
(単位:百万円)
(※)実質営業キャッシュ・フローとは、営業活動によるキャッシュ・フローから運転資金等を除いたものです。
営業活動の結果得られた資金は402億1千4百万円となりました。主な要因は、税引前利益200億3千9百万円、減価償却費等199億3千万円、売買所要資金の減少12億1千6百万円によるものです。なお、獲得した資金は前年同期比121億8百万円増加しております。また、実質営業キャッシュ・フローにつきましては特殊要因により前年同期比で36億5千万円減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は1億2千5百万円となりました。電力・ユーティリティ事業を中心とする投資(持分法で会計処理される投資を含む)の取得による支出53億7千5百万円、有形固定資産及び投資不動産の取得による支出116億4千6百万円、無形資産の取得による支出16億1千8百万円等に使用した一方、投資(持分法で会計処理される投資を含む)の売却及び償還による収入55億2千1百万円、貸付金の回収による収入11億8千万円、預け金の減少による収入110億2千1百万円等により資金が得られました。なお、使用した資金は前年同期比12億8千6百万円減少しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は245億2千8百万円の支出となりました。主な要因は、新型コロナウイルス感染症対応に伴う短期社債(CP)及び借入金による調達110億5千万円、短期社債(CP)の償還及び借入金の返済による支出189億4千1百万円、リース負債の返済による支出111億6百万円によるものです。なお、使用した資金は前年同期比16億6千8百万円減少しております。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの一部会社において、受注による製品の生産を行っているものの、これらの会社の生産実績及び受注実績の連結売上原価、連結売上高に対する割合がそれぞれ僅少であるため、生産実績及び受注実績については記載しておりません。また、仕入実績は、販売実績と概ね連動しているため記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績(売上高)をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.売上高は、日本の会計慣行によるものであります。また、当該売上高はIFRSに基づく売上収益ではありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ)経営成績等
a.財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末比226億2千5百万円増加し1,838億6千5百万円となりました。その主要因は、運転資金等の減少により現金及び現金同等物が増加したことによるものであります。
(非流動資産)
当連結会計年度末における非流動資産の残高は、前連結会計年度末比19億5千5百万円減少し2,244億6千2百万円となりました。その主要因は、電力・ユーティリティ事業における持分法適用会社の清算により持分法で会計処理されている投資が減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末比177億1千7百万円増加し1,509億4千1百万円となりました。その主要因は、営業債務が増加したことによるものであります。
(非流動負債)
当連結会計年度末における非流動負債の残高は、前連結会計年度末比65億6千2百万円減少し959億8千7百万円となりました。その主要因は、借入金の返済により社債及び借入金(長期)が減少したことによるものであります。
(資本)
当連結会計年度末における資本の残高は、前連結会計年度末比95億1千5百万円増加し1,613億9千9百万円となりました。その主要因は、利益剰余金の増加等によるものであります。
b.経営成績
(売上収益)
当連結会計年度における売上収益は、前連結会計年度に比して1,583億6千万円減少し、7,390億6千7百万円となりました。主要因は、原油価格に連動した販売価格の下落と国内石油製品の販売数量の減少によるものであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度に比して4億7千1百万円増加し、868億8千9百万円となりました。主要因は、新型コロナウイルス感染症の影響により全てのセグメントにおいて販売数量が減少した一方で、巣ごもり需要により家庭用LPガスの販売量が底堅く推移したことと、石油製品の輸出入事業における原油価格の変動を捉えたオペレーション等によるものであります。
(営業活動に係る利益)
営業活動に係る利益は、前連結会計年度に比して8千9百万円増加し、193億4千6百万円となりました。主要因は、売上総利益の増益によるものであります。
(税引前利益)
税引前利益は、前連結会計年度に比して6千1百万円増加し、200億3千9百万円となりました。主要因は、営業活動に係る利益の増益によるものであります。
(当社株主に帰属する当期純利益)
当社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比して1億1千2百万円増加し、121億6千8百万円となりました。主要因は、税引前利益の増益によるものであります。なお、当社株主に帰属する当期純利益は6期連続で過去最高益を更新することができました。
(ⅱ)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(ⅲ)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2019年4月に2カ年の中期経営計画『Moving2020 翔ける』を策定し、営業活動に係る利益、当社株主に帰属する当期純利益、株主資本を有効活用するためROEを重要な指標として位置付けております。当社グループの当連結会計年度における営業活動に係る利益は193億円、当社株主に帰属する当期純利益は122億円、ROEは9.2%であり、2020年度計画である「営業活動に係る利益:160億円」「当社株主に帰属する当期純利益:110億円」「ROE:9.0%以上」を全て達成することができました。
(ⅳ)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1.ホームライフ事業
(単位:百万円)
当連結会計年度におけるホームライフ事業部門は、LPガス事業におきましては、新型コロナウイルス感染症による営業活動自粛の影響等がありましたが、顧客基盤拡大に向けた営業権買収活動を推進し、その結果、直売顧客軒数は約552,000軒(前期末比1,000軒増加)となりました。LPガス販売数量は、外出自粛による巣ごもり需要が発生したことにより、家庭用需要は拡大しましたが、業務用や工業用の需要は回復傾向にあるものの減少し、全体としては前年同期を下回りました。
家庭向け電力販売事業におきましては、LPガスとのセット販売を中心に顧客基盤の拡大を推進し、顧客軒数は約109,000軒となりました。
産業ガス事業におきましては、飲食店を中心とする飲料用炭酸ガスや食品輸送用ドライアイスの減販、また供給先工場等の稼働率低下の影響により、販売数量は前年同期を下回りました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、持分法で会計処理されている投資の増加等により前連結会計年度末比49億9千5百万円増加し722億3千5百万円となりました。
b.経営成績
売上収益は789億6千2百万円(前期比11.4%の減少)となりました。これは主に、経済活動の低迷によるLPガス及び産業ガス販売数量の減少によるものです。
営業活動に係る利益は15億5千3百万円(前期比44.5%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は17億2千6百万円(前期比18.3%の減少)となりました。これは主に、家庭用LPガス需要の拡大により一定の収益が確保できたものの、電力市場価格高騰による影響やその他のLPガス及び産業ガスの販売数量が減少したことによるものです。
2.カーライフ事業
(単位:百万円)
当連結会計年度におけるカーライフ事業部門は、CS事業におきましては、CS数が前期末より17カ所減少し、1,687カ所となりました。石油製品の販売数量は、新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛や経済活動の低迷によりガソリンや軽油の販売数量が減少し、前年同期を下回りました。
自動車関連事業におきましては、自動車ディーラー事業を行っている子会社の大阪カーライフグループでは、上期は新型コロナウイルス感染症対策として店舗の営業時間短縮等により、来店客数が減少し、販売台数は前年同期を下回りました。下期は新型車の販売が寄与し、年間販売台数は例年並みに戻りました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、棚卸資産の増加等により前連結会計年度末比20億2千6百万円増加し1,501億2千3百万円となりました。
b.経営成績
売上収益は4,146億4千1百万円(前期比18.2%の減少)となりました。これは主に、原油価格に連動した販売価格の下落と国内石油製品の販売数量の減少によるものです。
営業活動に係る利益は76億4百万円(前期比1.7%の増加)となりました。これは主に、自動車関連事業における収益の増加によるものです。
当社株主に帰属する当期純利益は40億5千4百万円(前期比0.7%の減少)となりました。
3.産業ビジネス事業
(単位:百万円)
当連結会計年度における産業ビジネス事業部門は、新型コロナウイルス感染症の影響により、産業用燃料販売事業におきましては、供給先である工場等の稼働率が低下し、販売数量は前年同期を下回りました。また、アスファルト事業におきましても、製油所の稼働率が低下し、調達環境が変化したことにより販売数量は前年同期を下回りました。船舶燃料販売事業におきましては、外航船向けの販売が堅調に推移したことにより、販売数量は前年同期を上回りました。石油製品の輸出入事業におきましては、原油価格の変動を捉えたオペレーションが奏功し、収益は前年同期を上回りました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、営業債権の増加等により前連結会計年度末比70億1千1百万円増加し562億8千8百万円となりました。
b.経営成績
売上収益は1,607億7千8百万円(前期比23.6%の減少)となりました。これは主に、原油価格の下落に伴う産業用石油製品の販売価格の低下や販売数量の減少によるものです。
営業活動に係る利益は50億1千万円(前期比37.7%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は38億5千7百万円(前期比51.8%の増加)となりました。これは主に、石油製品の輸出入事業における原油価格の変動を捉えたオペレーションと営業経費の削減によるものです。
4.電力・ユーティリティ事業
(単位:百万円)
当連結会計年度における電力・ユーティリティ事業部門は、電力事業におきましては、法人向け高圧契約が減少したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、電力供給先である店舗・工場等の稼働率が低下したことにより、高圧販売量は前年同期を下回りました。
一方、低圧販売量は、家庭向けを中心とした低圧契約件数が増加したことに加え、在宅率の向上により家庭用電力の消費量が増加しましたが、小売電力販売量全体では前年同期を下回りました。
熱供給事業におきましては、2020年2月より横浜市北仲通南地区において熱供給事業が新たに開始されていますが、新型コロナウイルス感染症の影響により熱供給先のテナント休業や在宅勤務が発生したことが影響し、熱需要は前年同期を僅かに下回りました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、営業債権の増加等により前連結会計年度末比29億2百万円増加し949億7千9百万円となりました。
b.経営成績
売上収益は846億8千6百万円(前期比7.2%の減少)となりました。これは主に、電力事業の販売・需給分野における取次化による販売数量の減少によるものです。
営業活動に係る利益は52億2千万円(前期比9.3%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は26億6千9百万円(前期比23.2%の減少)となりました。これは主に、電力事業の開発案件に係る利益の減少によるものです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ⅰ)キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(ⅱ)資金需要
当社グループでは主な資金需要として、事業活動における短期運転資金に加え、各事業の成長と設備・維持を目的とした投資活動における設備資金等があります。
投資活動においては、2021年度~2022年度の2カ年において、再生可能エネルギーや環境対応ビジネス、海外事業等の成長投資に300億円、デジタルIT関連、M&A等の基盤の維持に100億円、LPガス、CS関連設備更新、発電、熱供給設備更新等の基盤の維持に200億円、合計600億円の投資を計画しております。2021年度の投資計画につきましては「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(ⅲ)財務政策
当社グループでは、企業価値向上に向けたグループ全体での財務マネジメントの強化のため、グループ金融制度(※)の導入・推進等を進めており、グループ全体での財務活動の効率化、バランスの取れた資産ポートフォリオの形成、事業間のシナジーが創出できる体制の構築を目指しております。
当社グループにおける調達に当たっては、短期運転資金につきましては、金融機関からの短期借入又は短期社債(電子CP)の発行による調達を基本としており、設備資金等につきましては、金融機関からの長期借入又は社債による調達を基本としております。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う今期キャッシュ・フローへの大きな影響はございません。また、当面の資金調達余力につきましても、潤沢な現金及び現金同等物に加え、十分な当座貸越枠並びに社債(CP)発行枠を確保しております。また、これまでも健全な水準を維持してきたネットDERは△0.13倍となっており、実質無借金となっております。
(※)グループ金融制度とは、グループ間で資金を融通しあうことで資金管理・調達コストを効率化する制度です。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.見積り及び判断の利用」に記載しております。
当社グループの消費税等に係る会計処理は税抜方式を採用しておりますので、この項に記載の売上収益、仕入実績等の金額には消費税等は含んでおりません。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日)における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う2度の緊急事態宣言発出により、外出自粛や各自治体からの営業自粛要請等の影響を受け、個人消費の急速な落ち込み、経済活動の大幅停滞という非常に厳しい状況が続きました。2021年現在も、将来の見通しについては極めて不透明な状況が続いております。
当社グループにおきましては、社長を対策本部長とする「新型コロナウイルス感染症対策本部」を設置し、全社的な対応方針並びに必要な施策の決定・遂行、継続的な情報収集と社内外への情報発信により、適切な全社マネジメントを行っています。また、「従業員の安全」、「感染防止」を最優先事項とし、在宅勤務や時差出勤の活用、事業所内における環境消毒を徹底し、感染リスクの低減を図るとともに、業務の遂行に必要な通信ネットワーク環境の整備を進め、業務効率化を図っております。
このような環境のもと、当社グループは、2019年4月に2カ年の中期経営計画『Moving2020 翔ける』を公表し、以下の基本方針に基づき、事業を推進してまいりました。
基本方針:~パイプを太く 新たな道具で 海の向こうへ~
『成長戦略の推進』
① 収益基盤の維持・深化:グループシナジーの創出、顧客基盤の更なる活用
② 海外・周辺分野の開拓:海外事業への積極投資と周辺事業のM&A
③ 新規事業の創出:環境関連ビジネス等の推進
『組織基盤の進化』
① グループ経営の強化:連結経営管理の高度化と実効性のあるガバナンス体制の構築
② 成長を支える人材戦略:ダイバーシティの推進及びグローバル人材の育成
③ イノベーションの推進:既存事業の効率化追求とデジタル技術活用
なお、2020年4月1日に行った組織改編に伴い、報告セグメントを変更しております。当該組織改編により、「カーライフ事業部門」に含まれていた石油製品の輸出入事業及びターミナルタンク賃貸事業の区分を「産業ビジネス事業部門」に変更しております。
このため、前期との比較は、変更後の報告セグメントに基づき組み替えて行っております。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(単位:百万円)
| 前期 2019年度 | 当期 2020年度 | 増減 | |
| 資産合計 | 387,657 | 408,327 | 20,670 |
| 負債合計 | 235,773 | 246,928 | 11,155 |
| 資本合計 | 151,884 | 161,399 | 9,515 |
| 売上収益 | 897,427 | 739,067 | △158,360 |
| 営業活動に係る利益 | 19,257 | 19,346 | 89 |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 12,056 | 12,168 | 112 |
(ⅰ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比206億7千万円増加し、4,083億2千7百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比111億5千5百万円増加し、2,469億2千8百万円となりました。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末比95億1千5百万円増加し、1,613億9千9百万円となりました。
(ⅱ)経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上収益は7,390億6千7百万円(前期比17.6%の減少)、営業活動に係る利益は193億4千6百万円(前期比0.5%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は121億6千8百万円(前期比0.9%の増加)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
ホームライフ事業の売上収益は789億6千2百万円(前期比11.4%の減少)、営業活動に係る利益は15億5千3百万円(前期比44.5%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は17億2千6百万円(前期比18.3%の減少)となりました。
カーライフ事業の売上収益は4,146億4千1百万円(前期比18.2%の減少)、営業活動に係る利益は76億4百万円(前期比1.7%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は40億5千4百万円(前期比0.7%の減少)となりました。
産業ビジネス事業の売上収益は1,607億7千8百万円(前期比23.6%の減少)、営業活動に係る利益は50億1千万円(前期比37.7%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は38億5千7百万円(前期比51.8%の増加)となりました。
電力・ユーティリティ事業の売上収益は846億8千6百万円(前期比7.2%の減少)、営業活動に係る利益は52億2千万円(前期比9.3%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は26億6千9百万円(前期比23.2%の減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 前期 2019年度 | 当期 2020年度 | 増減 | |
| 営業活動による キャッシュ・フロー | 28,106 | 40,214 | 12,108 |
| 投資活動による キャッシュ・フロー | △1,411 | △125 | 1,286 |
| (フリー・キャッシュ・ フロー) | (26,695) | (40,089) | (13,394) |
| 財務活動による キャッシュ・フロー | △26,196 | △24,528 | 1,668 |
| 現金及び現金同等物の増減 | 499 | 15,561 | 15,062 |
| 為替相場の変動による現金及び現金同等物への影響額 | 19 | 37 | 18 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 19,243 | 34,841 | 15,598 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して155億9千8百万円増加の348億4千1百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
(単位:百万円)
| 前期 2019年度 | 当期 2020年度 | 増減 | |
| 営業活動による キャッシュ・フロー | 28,106 | 40,214 | 12,108 |
| 運転資金等の増減 | △8,399 | 7,359 | 15,758 |
| 実質営業キャッシュ・ フロー(※) | 36,505 | 32,855 | △3,650 |
(※)実質営業キャッシュ・フローとは、営業活動によるキャッシュ・フローから運転資金等を除いたものです。
営業活動の結果得られた資金は402億1千4百万円となりました。主な要因は、税引前利益200億3千9百万円、減価償却費等199億3千万円、売買所要資金の減少12億1千6百万円によるものです。なお、獲得した資金は前年同期比121億8百万円増加しております。また、実質営業キャッシュ・フローにつきましては特殊要因により前年同期比で36億5千万円減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は1億2千5百万円となりました。電力・ユーティリティ事業を中心とする投資(持分法で会計処理される投資を含む)の取得による支出53億7千5百万円、有形固定資産及び投資不動産の取得による支出116億4千6百万円、無形資産の取得による支出16億1千8百万円等に使用した一方、投資(持分法で会計処理される投資を含む)の売却及び償還による収入55億2千1百万円、貸付金の回収による収入11億8千万円、預け金の減少による収入110億2千1百万円等により資金が得られました。なお、使用した資金は前年同期比12億8千6百万円減少しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は245億2千8百万円の支出となりました。主な要因は、新型コロナウイルス感染症対応に伴う短期社債(CP)及び借入金による調達110億5千万円、短期社債(CP)の償還及び借入金の返済による支出189億4千1百万円、リース負債の返済による支出111億6百万円によるものです。なお、使用した資金は前年同期比16億6千8百万円減少しております。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの一部会社において、受注による製品の生産を行っているものの、これらの会社の生産実績及び受注実績の連結売上原価、連結売上高に対する割合がそれぞれ僅少であるため、生産実績及び受注実績については記載しておりません。また、仕入実績は、販売実績と概ね連動しているため記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績(売上高)をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前期比(%) |
| ホームライフ事業(百万円) | 87,932 | △10.6 |
| カーライフ事業(百万円) | 458,854 | △15.7 |
| 産業ビジネス事業(百万円) | 277,541 | △24.6 |
| 電力・ユーティリティ事業(百万円) | 98,230 | 4.6 |
| 報告セグメント計(百万円) | 922,557 | △16.5 |
| 合計(百万円) | 922,557 | △16.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.売上高は、日本の会計慣行によるものであります。また、当該売上高はIFRSに基づく売上収益ではありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ)経営成績等
a.財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末比226億2千5百万円増加し1,838億6千5百万円となりました。その主要因は、運転資金等の減少により現金及び現金同等物が増加したことによるものであります。
(非流動資産)
当連結会計年度末における非流動資産の残高は、前連結会計年度末比19億5千5百万円減少し2,244億6千2百万円となりました。その主要因は、電力・ユーティリティ事業における持分法適用会社の清算により持分法で会計処理されている投資が減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末比177億1千7百万円増加し1,509億4千1百万円となりました。その主要因は、営業債務が増加したことによるものであります。
(非流動負債)
当連結会計年度末における非流動負債の残高は、前連結会計年度末比65億6千2百万円減少し959億8千7百万円となりました。その主要因は、借入金の返済により社債及び借入金(長期)が減少したことによるものであります。
(資本)
当連結会計年度末における資本の残高は、前連結会計年度末比95億1千5百万円増加し1,613億9千9百万円となりました。その主要因は、利益剰余金の増加等によるものであります。
b.経営成績
(売上収益)
当連結会計年度における売上収益は、前連結会計年度に比して1,583億6千万円減少し、7,390億6千7百万円となりました。主要因は、原油価格に連動した販売価格の下落と国内石油製品の販売数量の減少によるものであります。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度に比して4億7千1百万円増加し、868億8千9百万円となりました。主要因は、新型コロナウイルス感染症の影響により全てのセグメントにおいて販売数量が減少した一方で、巣ごもり需要により家庭用LPガスの販売量が底堅く推移したことと、石油製品の輸出入事業における原油価格の変動を捉えたオペレーション等によるものであります。
(営業活動に係る利益)
営業活動に係る利益は、前連結会計年度に比して8千9百万円増加し、193億4千6百万円となりました。主要因は、売上総利益の増益によるものであります。
(税引前利益)
税引前利益は、前連結会計年度に比して6千1百万円増加し、200億3千9百万円となりました。主要因は、営業活動に係る利益の増益によるものであります。
(当社株主に帰属する当期純利益)
当社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比して1億1千2百万円増加し、121億6千8百万円となりました。主要因は、税引前利益の増益によるものであります。なお、当社株主に帰属する当期純利益は6期連続で過去最高益を更新することができました。
(ⅱ)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(ⅲ)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2019年4月に2カ年の中期経営計画『Moving2020 翔ける』を策定し、営業活動に係る利益、当社株主に帰属する当期純利益、株主資本を有効活用するためROEを重要な指標として位置付けております。当社グループの当連結会計年度における営業活動に係る利益は193億円、当社株主に帰属する当期純利益は122億円、ROEは9.2%であり、2020年度計画である「営業活動に係る利益:160億円」「当社株主に帰属する当期純利益:110億円」「ROE:9.0%以上」を全て達成することができました。
(ⅳ)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1.ホームライフ事業
(単位:百万円)
| 前期 2019年度 | 当期 2020年度 | 増減 | |
| 売上収益 | 89,084 | 78,962 | △10,122 |
| 営業活動に係る利益 | 2,799 | 1,553 | △1,246 |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 2,113 | 1,726 | △387 |
| 資産合計 | 67,240 | 72,235 | 4,995 |
当連結会計年度におけるホームライフ事業部門は、LPガス事業におきましては、新型コロナウイルス感染症による営業活動自粛の影響等がありましたが、顧客基盤拡大に向けた営業権買収活動を推進し、その結果、直売顧客軒数は約552,000軒(前期末比1,000軒増加)となりました。LPガス販売数量は、外出自粛による巣ごもり需要が発生したことにより、家庭用需要は拡大しましたが、業務用や工業用の需要は回復傾向にあるものの減少し、全体としては前年同期を下回りました。
家庭向け電力販売事業におきましては、LPガスとのセット販売を中心に顧客基盤の拡大を推進し、顧客軒数は約109,000軒となりました。
産業ガス事業におきましては、飲食店を中心とする飲料用炭酸ガスや食品輸送用ドライアイスの減販、また供給先工場等の稼働率低下の影響により、販売数量は前年同期を下回りました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、持分法で会計処理されている投資の増加等により前連結会計年度末比49億9千5百万円増加し722億3千5百万円となりました。
b.経営成績
売上収益は789億6千2百万円(前期比11.4%の減少)となりました。これは主に、経済活動の低迷によるLPガス及び産業ガス販売数量の減少によるものです。
営業活動に係る利益は15億5千3百万円(前期比44.5%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は17億2千6百万円(前期比18.3%の減少)となりました。これは主に、家庭用LPガス需要の拡大により一定の収益が確保できたものの、電力市場価格高騰による影響やその他のLPガス及び産業ガスの販売数量が減少したことによるものです。
2.カーライフ事業
(単位:百万円)
| 前期 2019年度 | 当期 2020年度 | 増減 | |
| 売上収益 | 506,669 | 414,641 | △92,028 |
| 営業活動に係る利益 | 7,477 | 7,604 | 127 |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 4,082 | 4,054 | △28 |
| 資産合計 | 148,097 | 150,123 | 2,026 |
当連結会計年度におけるカーライフ事業部門は、CS事業におきましては、CS数が前期末より17カ所減少し、1,687カ所となりました。石油製品の販売数量は、新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛や経済活動の低迷によりガソリンや軽油の販売数量が減少し、前年同期を下回りました。
自動車関連事業におきましては、自動車ディーラー事業を行っている子会社の大阪カーライフグループでは、上期は新型コロナウイルス感染症対策として店舗の営業時間短縮等により、来店客数が減少し、販売台数は前年同期を下回りました。下期は新型車の販売が寄与し、年間販売台数は例年並みに戻りました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、棚卸資産の増加等により前連結会計年度末比20億2千6百万円増加し1,501億2千3百万円となりました。
b.経営成績
売上収益は4,146億4千1百万円(前期比18.2%の減少)となりました。これは主に、原油価格に連動した販売価格の下落と国内石油製品の販売数量の減少によるものです。
営業活動に係る利益は76億4百万円(前期比1.7%の増加)となりました。これは主に、自動車関連事業における収益の増加によるものです。
当社株主に帰属する当期純利益は40億5千4百万円(前期比0.7%の減少)となりました。
3.産業ビジネス事業
(単位:百万円)
| 前期 2019年度 | 当期 2020年度 | 増減 | |
| 売上収益 | 210,459 | 160,778 | △49,681 |
| 営業活動に係る利益 | 3,638 | 5,010 | 1,372 |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 2,541 | 3,857 | 1,316 |
| 資産合計 | 49,277 | 56,288 | 7,011 |
当連結会計年度における産業ビジネス事業部門は、新型コロナウイルス感染症の影響により、産業用燃料販売事業におきましては、供給先である工場等の稼働率が低下し、販売数量は前年同期を下回りました。また、アスファルト事業におきましても、製油所の稼働率が低下し、調達環境が変化したことにより販売数量は前年同期を下回りました。船舶燃料販売事業におきましては、外航船向けの販売が堅調に推移したことにより、販売数量は前年同期を上回りました。石油製品の輸出入事業におきましては、原油価格の変動を捉えたオペレーションが奏功し、収益は前年同期を上回りました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、営業債権の増加等により前連結会計年度末比70億1千1百万円増加し562億8千8百万円となりました。
b.経営成績
売上収益は1,607億7千8百万円(前期比23.6%の減少)となりました。これは主に、原油価格の下落に伴う産業用石油製品の販売価格の低下や販売数量の減少によるものです。
営業活動に係る利益は50億1千万円(前期比37.7%の増加)、当社株主に帰属する当期純利益は38億5千7百万円(前期比51.8%の増加)となりました。これは主に、石油製品の輸出入事業における原油価格の変動を捉えたオペレーションと営業経費の削減によるものです。
4.電力・ユーティリティ事業
(単位:百万円)
| 前期 2019年度 | 当期 2020年度 | 増減 | |
| 売上収益 | 91,215 | 84,686 | △6,529 |
| 営業活動に係る利益 | 5,758 | 5,220 | △538 |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 3,475 | 2,669 | △806 |
| 資産合計 | 92,077 | 94,979 | 2,902 |
当連結会計年度における電力・ユーティリティ事業部門は、電力事業におきましては、法人向け高圧契約が減少したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、電力供給先である店舗・工場等の稼働率が低下したことにより、高圧販売量は前年同期を下回りました。
一方、低圧販売量は、家庭向けを中心とした低圧契約件数が増加したことに加え、在宅率の向上により家庭用電力の消費量が増加しましたが、小売電力販売量全体では前年同期を下回りました。
熱供給事業におきましては、2020年2月より横浜市北仲通南地区において熱供給事業が新たに開始されていますが、新型コロナウイルス感染症の影響により熱供給先のテナント休業や在宅勤務が発生したことが影響し、熱需要は前年同期を僅かに下回りました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、営業債権の増加等により前連結会計年度末比29億2百万円増加し949億7千9百万円となりました。
b.経営成績
売上収益は846億8千6百万円(前期比7.2%の減少)となりました。これは主に、電力事業の販売・需給分野における取次化による販売数量の減少によるものです。
営業活動に係る利益は52億2千万円(前期比9.3%の減少)、当社株主に帰属する当期純利益は26億6千9百万円(前期比23.2%の減少)となりました。これは主に、電力事業の開発案件に係る利益の減少によるものです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ⅰ)キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(ⅱ)資金需要
当社グループでは主な資金需要として、事業活動における短期運転資金に加え、各事業の成長と設備・維持を目的とした投資活動における設備資金等があります。
投資活動においては、2021年度~2022年度の2カ年において、再生可能エネルギーや環境対応ビジネス、海外事業等の成長投資に300億円、デジタルIT関連、M&A等の基盤の維持に100億円、LPガス、CS関連設備更新、発電、熱供給設備更新等の基盤の維持に200億円、合計600億円の投資を計画しております。2021年度の投資計画につきましては「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(ⅲ)財務政策
当社グループでは、企業価値向上に向けたグループ全体での財務マネジメントの強化のため、グループ金融制度(※)の導入・推進等を進めており、グループ全体での財務活動の効率化、バランスの取れた資産ポートフォリオの形成、事業間のシナジーが創出できる体制の構築を目指しております。
当社グループにおける調達に当たっては、短期運転資金につきましては、金融機関からの短期借入又は短期社債(電子CP)の発行による調達を基本としており、設備資金等につきましては、金融機関からの長期借入又は社債による調達を基本としております。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う今期キャッシュ・フローへの大きな影響はございません。また、当面の資金調達余力につきましても、潤沢な現金及び現金同等物に加え、十分な当座貸越枠並びに社債(CP)発行枠を確保しております。また、これまでも健全な水準を維持してきたネットDERは△0.13倍となっており、実質無借金となっております。
(※)グループ金融制度とは、グループ間で資金を融通しあうことで資金管理・調達コストを効率化する制度です。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.見積り及び判断の利用」に記載しております。