四半期報告書-第67期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国の保護政策の影響をうけて各国が内向きとなる中、米中貿易摩擦をはじめとした通商問題や英国のEU離脱問題などにより不透明な状況が続いていますが、為替の動向は当第3四半期に関しては比較的緩やかな円安傾向で推移いたしました。また、わが国経済におきましては、引き続き回復基調で推移したとはいえ、消費増税の影響が今後表面化していく状況の中、やはり先行き不透明感は継続しております。医療機器、医薬品業界におきましては、昨年10月の薬価改定に続き、本年4月にも改定が控えるという厳しい状況にあります。このような状況下においても、当社グループは引き続き国内におけるシェア拡大と海外売上の拡大および生産コストの低減に取り組み、ユーザー目線にたった製品の開発を進め、業績の向上に努めてまいりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、引き続き医薬関連事業の堅調な推移をはじめとして各事業とも前年同期比増収を維持し、グループ全体では前年同期比4.8%増加の3,367億21百万円となりました。利益面におきましては、主要製品の販売は引き続き好調に推移しましたが、昨年10月の薬価改定の影響や、ユーロ、人民元を中心とした為替の影響もあり、営業利益は前年同期比2.1%減少の199億90百万円となりました。経常利益に関しては、18億90百万円の為替差損の計上により、経常利益は前年同期比5.4%減少の177億67百万円となりました。子会社における固定資産減損等の特別損失の減少に加え、前年同期には在外子会社の留保利益にかかる税効果を認識したことによる繰延税金負債の計上がありましたが、今期はそうした繰延税金負債の増減が大きくなかったため、法人税等調整額が減少し、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比10.2%増加の108億58百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
<医療関連事業>国内販売におきましては、医療費抑制策に加えて、企業間競争が激化し、市場環境は厳しいものとなりました。そのような状況の中、メディカル営業部門では、消費増税に伴うかけこみ需要の反動により、注射・輸液関連製品、経腸栄養関連製品、検査関連製品、透析関連製品、バスキュラー関連製品、心臓外科(CVS)関連製品の全分野において当第3四半期は一時的に低調な推移となりました。医薬営業部門では、デクスメデトミジン塩酸塩注射液の「集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静」に対する効能・効果、用法・用量の追加承認に伴い、大学・基幹病院で先発品からの切り替えの動きが活発化し、また、ニプロESファーマ株式会社の営業部門統合による医薬品卸との連携効果に伴い、経口・外用剤が調剤薬局を中心に伸長いたしました。再生医療関連では、脊髄損傷の治療用再生医療等製品「ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞(販売名:ステミラック®注)の供給を開始しています。
海外販売におきましては、世界各地での積極的な販売活動を継続し、ダイアライザ・透析装置をはじめとする主力商品の売上を順調に伸ばし、ニプロブランド品の販売拡大を図ることができました。当第3四半期は、10月にイタリアのリミニ、スペインのガリシア、およびトルコのアンタルヤで開催された欧州での各腎臓病学会、11月の米国のワシントンでの全米透析学会(ASN)に加え、インドネシアのパダン州、インドのパンジャブ州、台湾の台北市で開催の各腎臓病学会と、世界中の多くの主要学会・展示会に参加、ニプロブランドの浸透に注力いたしました。
各地で進めている自社透析センターの開設についても、当第3四半期は、ペルー、タイで開設、今後も中南米を始めインドやアフリカでも開設を進めます。今後も各地で最適な治療を提供するとともに、不足している医療技術者の育成の場となる透析センター・トレーニングセンターの開設を推進してまいります。また、12月に米国の透析液メーカーであるDimesol社より透析液生産事業を譲り受け、7月に米国食品医薬品局(FDA)より販売承認を取得した透析装置とともに、米国透析市場での製品品揃えを拡充することができました。これらの販売に加え、新製品導入による相乗効果でダイアライザ等透析関連製品のさらなる販売拡大を図ります。販売拠点についても、当第3四半期はインドのジャンムー・カシミール州、およびアーンドラ・プラデーシュ州の2カ所に支店を新規開設し、直販体制の強化も継続しております。これからもこれらの活動を継続し、医療現場のニーズに迅速に呼応することで、顧客満足の向上に努め、販売の拡大に繋げてまいります。
海外生産拠点につきまして、ベトナム工場では引き続き商用販売の準備を進めてまいりました。インド工場におきましてはダイアライザの生産ラインを2020年から2021年にかけて3ラインの新設を行う計画に着手しております。中国合肥工場では2022年に2ラインの新設を行うべく準備を進めております。今後も拡大が予想される需要に応えるべく、引き続きダイアライザを代表とする透析関連製品等の生産体制の強化を進めてまいります。
この結果、当事業の売上高は2,558億74百万円(前年同期比3.2%増)、セグメント利益(営業利益)は288億59百万円(前年同期比6.5%減)となりました。
<医薬関連事業>医薬関連事業におきましては、顧客企業の多様なニーズに的確に応じることで、医薬品の製造受託および処方設計も含めた開発受託を推進してまいりました。当社グループで製造が可能な経口剤、注射剤、外用剤等の全ての剤形ならびに、抗生物質、ステロイド、抗がん剤といった各種高薬理活性製剤における製造受託の提案、さらに、治験薬の製造、検査包装の受託営業にも注力いたしました。また、当社が開発および生産体制を有する医薬品包装容器や投与システムの使用、セット化包装の提案などの開発提案型の営業についても積極的に行ってまいりました。
また、医薬品製造部門においては、ニプロファーマ㈱は、前期に取得した埼玉県春日部市と川越市の医薬品製造工場に加え、昨年4月に田辺製薬吉城工場㈱の全株式を取得し、ニプロファーマ飛騨工場㈱として操業を開始し、売上高、利益に寄与いたしました。さらに、ベトナム工場において、前年度から受託製造を開始した製品が本格製造となり、売上に貢献いたしました。
この結果、当事業の売上高は533億21百万円(前年同期比14.5%増)、セグメント利益(営業利益)は85億32百万円(前年同期比13.7%増)となりました。
<ファーマパッケージング事業>ファーマパッケージング事業におきましては、ワンストップソリューションによるガラス部材とその他部材の組み合わせによる高機能、高付加価値商品の販売活動を行いました。製造においては、海外・国内ともユーザーニーズに臨機応変に対応すべく設備の改良を積極的に行いました。また品質の向上とコストダウンを目的に、引き続き自動化の推進とカメラ検査機のバージョンアップを行いました。
海外販売においては、世界的にガラス生地管の需要が高まり、フランス・アメリカ・インドでガラス生地管の売上が増加いたしました。医薬用容器の販売については、ドイツのシリンジ販売が大きく牽引いたしました。引き続きワクチン市場、バイオ製剤に特化したハイグレード製品を中心に生産能力の増強を行い、付加価値の向上とコストダウンを図ってまいります。また中国では、医薬用容器がグローバルスタンダードへの移行期であり、製薬会社との技術交流が拡大しています。
国内販売においては、バイアルは顧客事情により影響を受けましたが回復基調にあり、医療機器関連は投与キット等が好調に推移しました。びわこ工場においては、商用生産を開始したゴム栓を含め引き続き品質向上、徹底した効率化、合理化を推進し、ユーザーニーズに応えてまいります。
この結果、当事業の売上高は273億98百万円(前年同期比2.0%増)、セグメント利益は5億18百万円(前年同期比15.0%減)となりました。
<その他事業>その他事業におきましては、不動産賃貸等による売上高が1億27百万円(前年同期比449.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1億28百万円(前年同期比57.5%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は8,365億9百万円で、前連結会計年度末に比べ93億12百万円の減少となりました。このうち流動資産は174億27百万円の減少、固定資産は81億15百万円の増加となりました。流動資産の減少の主な要因は、現金及び預金が374億50百万円減少したことによるものであり、固定資産の増加の主な要因は、土地が104億43百万円増加したことによるものであります。
一方、負債合計は6,643億28百万円で、前連結会計年度末に比べ96億62百万円の減少となりました。このうち流動負債は243億55百万円の減少、固定負債は146億92百万円の増加となりました。流動負債の減少の主な要因は、短期借入金が143億32百万円減少したことによるものであり、固定負債の増加の主な要因は、社債が121億円増加したことによるものであります。
純資産合計は1,721億80百万円で、前連結会計年度末に比べ3億49百万円の増加となりました。このうち株主資本は71億89百万円の増加、その他の包括利益累計額は89億1百万円の減少となりました。この結果、自己資本比率は19.1%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は126億26百万円であります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国の保護政策の影響をうけて各国が内向きとなる中、米中貿易摩擦をはじめとした通商問題や英国のEU離脱問題などにより不透明な状況が続いていますが、為替の動向は当第3四半期に関しては比較的緩やかな円安傾向で推移いたしました。また、わが国経済におきましては、引き続き回復基調で推移したとはいえ、消費増税の影響が今後表面化していく状況の中、やはり先行き不透明感は継続しております。医療機器、医薬品業界におきましては、昨年10月の薬価改定に続き、本年4月にも改定が控えるという厳しい状況にあります。このような状況下においても、当社グループは引き続き国内におけるシェア拡大と海外売上の拡大および生産コストの低減に取り組み、ユーザー目線にたった製品の開発を進め、業績の向上に努めてまいりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、引き続き医薬関連事業の堅調な推移をはじめとして各事業とも前年同期比増収を維持し、グループ全体では前年同期比4.8%増加の3,367億21百万円となりました。利益面におきましては、主要製品の販売は引き続き好調に推移しましたが、昨年10月の薬価改定の影響や、ユーロ、人民元を中心とした為替の影響もあり、営業利益は前年同期比2.1%減少の199億90百万円となりました。経常利益に関しては、18億90百万円の為替差損の計上により、経常利益は前年同期比5.4%減少の177億67百万円となりました。子会社における固定資産減損等の特別損失の減少に加え、前年同期には在外子会社の留保利益にかかる税効果を認識したことによる繰延税金負債の計上がありましたが、今期はそうした繰延税金負債の増減が大きくなかったため、法人税等調整額が減少し、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比10.2%増加の108億58百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
<医療関連事業>国内販売におきましては、医療費抑制策に加えて、企業間競争が激化し、市場環境は厳しいものとなりました。そのような状況の中、メディカル営業部門では、消費増税に伴うかけこみ需要の反動により、注射・輸液関連製品、経腸栄養関連製品、検査関連製品、透析関連製品、バスキュラー関連製品、心臓外科(CVS)関連製品の全分野において当第3四半期は一時的に低調な推移となりました。医薬営業部門では、デクスメデトミジン塩酸塩注射液の「集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静」に対する効能・効果、用法・用量の追加承認に伴い、大学・基幹病院で先発品からの切り替えの動きが活発化し、また、ニプロESファーマ株式会社の営業部門統合による医薬品卸との連携効果に伴い、経口・外用剤が調剤薬局を中心に伸長いたしました。再生医療関連では、脊髄損傷の治療用再生医療等製品「ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞(販売名:ステミラック®注)の供給を開始しています。
海外販売におきましては、世界各地での積極的な販売活動を継続し、ダイアライザ・透析装置をはじめとする主力商品の売上を順調に伸ばし、ニプロブランド品の販売拡大を図ることができました。当第3四半期は、10月にイタリアのリミニ、スペインのガリシア、およびトルコのアンタルヤで開催された欧州での各腎臓病学会、11月の米国のワシントンでの全米透析学会(ASN)に加え、インドネシアのパダン州、インドのパンジャブ州、台湾の台北市で開催の各腎臓病学会と、世界中の多くの主要学会・展示会に参加、ニプロブランドの浸透に注力いたしました。
各地で進めている自社透析センターの開設についても、当第3四半期は、ペルー、タイで開設、今後も中南米を始めインドやアフリカでも開設を進めます。今後も各地で最適な治療を提供するとともに、不足している医療技術者の育成の場となる透析センター・トレーニングセンターの開設を推進してまいります。また、12月に米国の透析液メーカーであるDimesol社より透析液生産事業を譲り受け、7月に米国食品医薬品局(FDA)より販売承認を取得した透析装置とともに、米国透析市場での製品品揃えを拡充することができました。これらの販売に加え、新製品導入による相乗効果でダイアライザ等透析関連製品のさらなる販売拡大を図ります。販売拠点についても、当第3四半期はインドのジャンムー・カシミール州、およびアーンドラ・プラデーシュ州の2カ所に支店を新規開設し、直販体制の強化も継続しております。これからもこれらの活動を継続し、医療現場のニーズに迅速に呼応することで、顧客満足の向上に努め、販売の拡大に繋げてまいります。
海外生産拠点につきまして、ベトナム工場では引き続き商用販売の準備を進めてまいりました。インド工場におきましてはダイアライザの生産ラインを2020年から2021年にかけて3ラインの新設を行う計画に着手しております。中国合肥工場では2022年に2ラインの新設を行うべく準備を進めております。今後も拡大が予想される需要に応えるべく、引き続きダイアライザを代表とする透析関連製品等の生産体制の強化を進めてまいります。
この結果、当事業の売上高は2,558億74百万円(前年同期比3.2%増)、セグメント利益(営業利益)は288億59百万円(前年同期比6.5%減)となりました。
<医薬関連事業>医薬関連事業におきましては、顧客企業の多様なニーズに的確に応じることで、医薬品の製造受託および処方設計も含めた開発受託を推進してまいりました。当社グループで製造が可能な経口剤、注射剤、外用剤等の全ての剤形ならびに、抗生物質、ステロイド、抗がん剤といった各種高薬理活性製剤における製造受託の提案、さらに、治験薬の製造、検査包装の受託営業にも注力いたしました。また、当社が開発および生産体制を有する医薬品包装容器や投与システムの使用、セット化包装の提案などの開発提案型の営業についても積極的に行ってまいりました。
また、医薬品製造部門においては、ニプロファーマ㈱は、前期に取得した埼玉県春日部市と川越市の医薬品製造工場に加え、昨年4月に田辺製薬吉城工場㈱の全株式を取得し、ニプロファーマ飛騨工場㈱として操業を開始し、売上高、利益に寄与いたしました。さらに、ベトナム工場において、前年度から受託製造を開始した製品が本格製造となり、売上に貢献いたしました。
この結果、当事業の売上高は533億21百万円(前年同期比14.5%増)、セグメント利益(営業利益)は85億32百万円(前年同期比13.7%増)となりました。
<ファーマパッケージング事業>ファーマパッケージング事業におきましては、ワンストップソリューションによるガラス部材とその他部材の組み合わせによる高機能、高付加価値商品の販売活動を行いました。製造においては、海外・国内ともユーザーニーズに臨機応変に対応すべく設備の改良を積極的に行いました。また品質の向上とコストダウンを目的に、引き続き自動化の推進とカメラ検査機のバージョンアップを行いました。
海外販売においては、世界的にガラス生地管の需要が高まり、フランス・アメリカ・インドでガラス生地管の売上が増加いたしました。医薬用容器の販売については、ドイツのシリンジ販売が大きく牽引いたしました。引き続きワクチン市場、バイオ製剤に特化したハイグレード製品を中心に生産能力の増強を行い、付加価値の向上とコストダウンを図ってまいります。また中国では、医薬用容器がグローバルスタンダードへの移行期であり、製薬会社との技術交流が拡大しています。
国内販売においては、バイアルは顧客事情により影響を受けましたが回復基調にあり、医療機器関連は投与キット等が好調に推移しました。びわこ工場においては、商用生産を開始したゴム栓を含め引き続き品質向上、徹底した効率化、合理化を推進し、ユーザーニーズに応えてまいります。
この結果、当事業の売上高は273億98百万円(前年同期比2.0%増)、セグメント利益は5億18百万円(前年同期比15.0%減)となりました。
<その他事業>その他事業におきましては、不動産賃貸等による売上高が1億27百万円(前年同期比449.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1億28百万円(前年同期比57.5%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は8,365億9百万円で、前連結会計年度末に比べ93億12百万円の減少となりました。このうち流動資産は174億27百万円の減少、固定資産は81億15百万円の増加となりました。流動資産の減少の主な要因は、現金及び預金が374億50百万円減少したことによるものであり、固定資産の増加の主な要因は、土地が104億43百万円増加したことによるものであります。
一方、負債合計は6,643億28百万円で、前連結会計年度末に比べ96億62百万円の減少となりました。このうち流動負債は243億55百万円の減少、固定負債は146億92百万円の増加となりました。流動負債の減少の主な要因は、短期借入金が143億32百万円減少したことによるものであり、固定負債の増加の主な要因は、社債が121億円増加したことによるものであります。
純資産合計は1,721億80百万円で、前連結会計年度末に比べ3億49百万円の増加となりました。このうち株主資本は71億89百万円の増加、その他の包括利益累計額は89億1百万円の減少となりました。この結果、自己資本比率は19.1%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は126億26百万円であります。