有価証券報告書-第66期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米国の保護政策の影響をうけて各国が内向きとなる流れの中で、米中貿易摩擦の影響や英国のEU離脱交渉の動向等によって、先行き不透明感が強まりました。為替の動向に関しましては、対主要通貨においては年度を通じて比較的小さな変動幅で推移いたしましたが、新興国通貨においては一部の通貨で大きく下落いたしました。一方、わが国経済におきましては、企業収益の回復基調は引き続き底堅く継続いたしました。
医療機器、医薬品業界におきましては、平成30年度の薬価改定の影響は相当大きなものとなり、さらに本年10月の消費税改定にあわせての薬価改定も予定されており、毎年薬価改定が続く一段と厳しい状況にあります。このような状況下においても、当社グループは引き続き国内におけるシェア拡大と海外売上の拡大および生産コストの低減に取り組み、ユーザー目線にたった製品の開発を進め、業績の向上に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、医療関連事業、医薬関連事業の好調により前期比7.8%増加の4,263億99百万円となりました。利益面におきましては、薬価改定の影響に加え、営業統合に伴う在庫移転のため在庫に含まれる内部利益の消去額が増加したこと、および再生医療等製品にかかる経費および研究開発費等の増加により、営業利益は前期比12.0%減少の238億27百万円となりましたが、営業外収益の増加および為替差損の減少により、経常利益は前期比1.1%減少の224億31百万円となりました。また、前期に多額の子会社の固定資産減損損失を計上したことから、当期の税金等調整前当期純利益は前期を大きく上回ることとなりました。しかしながら、前期は赤字子会社の合併等の税効果によって法人税額が少なかったことに対し、当期は欠損子会社も減少したことから法人税等の額が相対的に増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比2.6%増加の121億36百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの変更を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照下さい。以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分にて組み替えた数値で比較をしております。
<医療関連事業>国内販売におきましては、昨年4月に診療報酬改定、薬価改定が行われ、市場環境は厳しいものとなりました。そのような状況の中、メディカル営業部門では、注射・輸液関連製品、経腸栄養関連製品、検査関連製品、透析関連製品、バスキュラー関連製品、心臓外科(CVS)関連製品の全分野において堅調に推移し、特に透析関連製品のHDFフィルターと透析装置、次いで注射・輸液関連製品のセーフタッチ輸液システムが大きく伸長しました。医薬営業部門では、抗アレルギー剤 ベポタスチンベシル酸塩(タリオンAG)の販促活動を強化したことにより順調に売上が増加したことと、医薬品卸との連携効果により、経口・外用剤が調剤薬局を中心に、注射剤がDPC病院を中心に伸長しました。また、再生医療関連では、札幌医科大学と共同開発を進めてきた脊髄損傷の治療に用いる再生医療等製品「ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞(販売名:ステミラック®注)」について、平成30年12月に条件及び期限付承認を取得し、平成31年2月には薬価基準に収載されました。
一方、海外販売は、世界各地での積極的な販売活動を継続し、ダイアライザ・透析装置をはじめとする透析関連商品の売上を順調に伸ばし、販売拡大を図りました。中南米においては、グアテマラ・エクアドルに開設した自社透析センターが順調に稼働している中、さらにエクアドルに新たな透析センターを開設いたしました。今後も地域に根ざした最適な治療環境、および医療技術のトレーニングの場を提供すべく、自社透析センターの開設を進めてまいります。また、当期は中国河南省鄭州市に新規販売拠点を開設し、直販体制の強化も継続しております。
海外生産拠点におきましては、中国合肥工場のダイアライザは2ライン体制で順調に稼働し、生産性向上により利益も大きく改善いたしました。インド工場の第2ラインも本年から稼働を開始すると同時に、引き続き第3ラインの導入を進めております。今後も拡大が予想される需要にこたえるべく、引き続きダイアライザの生産体制を増強してまいります。
この結果、当事業の売上高は3,273億59百万円(前期比9.1%増)、セグメント利益(営業利益)は367億22百万円(前期比0.5%増)となりました。
<医薬関連事業>医薬関連事業におきましては、顧客企業の多様なニーズに的確に応じることで、医薬品の製造受託および開発受託を推進してまいりました。当社グループで製造が可能な経口剤、注射剤、外用剤等の全ての剤形ならびに、抗生物質、ステロイド、抗がん剤といった各種高薬理活性製剤における製造受託の提案、さらに、治験薬の製造、検査包装の受託営業にも注力いたしました。また、当社が開発および生産体制を有する医薬品包装容器や投与システムの使用、セット化包装の提案などの開発提案型の営業についても積極的に行ってまいりました。
また、医薬品製造部門においては、生産量の増加に対応すべく、医薬品製造工場を2拠点取得するなど、さらなる生産体制の強化に努めました。
この結果、当事業の売上高は634億82百万円(前期比5.7%増)、セグメント利益(営業利益)は106億62百万円(前期比6.7%減)となりました。
<ファーマパッケージング事業>ファーマパッケージング事業におきましては、当期から医薬事業部内の医療システム開発部および医療システム営業部を統合したことで、一次容器から医薬品調製・投与デバイス等の医療機器までを扱い、ワンストップソリューションで医薬品のライフサイクルマネジメントに貢献できる体制になりました。
海外販売につきましては、中国では製薬会社における夏場の猛暑および原薬供給不足による生産調整の影響を受けましたが、中国伝統医薬市場が伸びたことにより内服液瓶が好調に推移しました。また中国新基準アンプルの販売も増加いたしました。欧米ではドイツにおいて大手製薬会社からのシリンジ受注が好調に推移しました。またフランスでは生地管の需要が増加し、アメリカにおいても技術営業の強化の結果、バイアルの売上が伸長しました。さらにロシアではバイアル・アンプルの輸出が堅調に伸長し、インドでは最先端の設備を有した新加工工場からの販売を開始しました。
国内販売につきましては、魔法瓶ガラスバルブにおいて加工メーカーの生産調整で販売に影響が出ましたが、ガラス生地管では世界的な需要逼迫が続くなか、安定した国内販売が売上増に寄与いたしました。特殊針販売においては海外需要増なども後押ししたことで増収増益となりました。また、びわこ工場では新設備の導入を継続し、高収益製品のバイアルの売上に貢献しました。商品開発においては、新たなお客様のニーズに応えた問題解決型の商品開発に努めてまいりました。
この結果、当事業の売上高は355億26百万円(前期比1.0%増)、セグメント利益(営業利益)は7億78百万円(前期比111.8%増)となりました。
<その他事業>不動産賃貸による売上高が31百万円(前期比5.6%増)、セグメント利益(営業利益)は1億46百万円(前期比94.5%増)となりました。
また、財政状態におきましては、当連結会計年度末の資産合計は8,458億21百万円(前期比2.3%増)、負債合計は6,739億90百万円(前期比4.8%増)、純資産合計は1,718億30百万円(前期比6.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当社グループは医療関連、医薬関連、ファーマパッケージングの各事業の積極的な営業活動による現金及び現金同等物の収入と市場からの資金調達等により得た収入で、将来の当社グループの発展へ重点を置いた積極的な手元資金の運用に努めてまいりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローが413億62百万円の収入超過(前期比0.8%増)、投資活動によるキャッシュ・フローが647億12百万円の支出超過(前期は641億40百万円の支出超過)、財務活動によるキャッシュ・フローが126億46百万円の収入超過(前期比73.3%減)となり、現金及び現金同等物の期末残高は1,203億10百万円(前期比11.3%減)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローにおける収入の主な科目は、税金等調整前当期純利益212億33百万円、減価償却費352億52百万円であり、支出の主な科目は、売上債権の増加額が122億78百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローにおける支出の主な科目は、固定資産の取得による支出が559億80百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローにおける収入の主な科目は、長期借入れによる収入が888億13百万円であり、支出の主な科目は長期借入金の返済による支出が683億68百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、製造原価によって算出しております。
2 上記金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 受注実績
当社グループは、見込生産形態を採っておりますので、該当事項はありません。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
売上高は前連結会計年度に比べ310億1百万円増加し、4,263億99百万円(前期比7.8%増)となりました。これは主に、医療関連事業において国内販売が前期比9.4%、海外販売が8.6%とそれぞれ増加したことによるものです。この結果、各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、医療関連事業が76.8%、医薬関連事業が14.9%、ファーマパッケージング事業が8.3%、その他が0.0%となりました。
(営業利益)
営業利益は前連結会計年度に比べ32億60百万円減少し、238億27百万円(前期比12.0%減)となりました。これは主に、販売費及び一般管理費が前期比67億67百万円増加したことによるものです。主に減価償却費が9億30百万円増加しております。
(経常利益)
営業外収益は前連結会計年度に比べ13億88百万円増加し、53億70百万円(前期比34.9%増)、営業外費用は前連結会計年度に比べ16億18百万円減少し、67億66百万円(前期比19.3%減)となりました。この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ2億53百万円減少し、224億31百万円(前期比1.1%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等調整額の増加がありましたが、特別損失の減少により、前連結会計年度に比べ3億7百万円増加し、121億36百万円(前期比2.6%増)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計は8,458億21百万円で、前連結会計年度末に比べ193億74百万円の増加となりました。このうち流動資産は138億65百万円の増加、固定資産は55億8百万円の増加となりました。流動資産の増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が84億58百万円増加したことによるものであり、固定資産の増加の主な要因は、建物及び構築物(純額)が66億75百万円増加したことによるものであります。
(負債の部)
負債合計は6,739億90百万円で、前連結会計年度末に比べ310億29百万円の増加となりました。このうち流動負債は230億93百万円の増加、固定負債は79億36百万円の増加となりました。流動負債の増加の主な要因は、短期借入金が216億31百万円増加したことによるものであり、固定負債の増加の主な要因は、社債が64億円増加したことによるものであります。
(純資産の部)
純資産合計は1,718億30百万円で、前連結会計年度末に比べ116億55百万円の減少となりました。このうち株主資本は23億27百万円の増加、その他の包括利益累計額は134億60百万円の減少となりました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりです。
当社は、2030年度に売上高1兆円の企業グループとなることを目指しており、まずは2020年度の経営目標を売上高5,000億円、経常利益400億円と設定しております。
当社グループは引き続きユーザー目線にたっての新商品、新技術の開発を進め、技術革新により社会貢献を志向する事業展開を継続し、医療関連、医薬関連およびファーマパッケージングの各事業において着実に成長を図り、目標達成を目指してまいります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。なお、令和元年度における当社グループの設備投資額は520億円を予定しております。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米国の保護政策の影響をうけて各国が内向きとなる流れの中で、米中貿易摩擦の影響や英国のEU離脱交渉の動向等によって、先行き不透明感が強まりました。為替の動向に関しましては、対主要通貨においては年度を通じて比較的小さな変動幅で推移いたしましたが、新興国通貨においては一部の通貨で大きく下落いたしました。一方、わが国経済におきましては、企業収益の回復基調は引き続き底堅く継続いたしました。
医療機器、医薬品業界におきましては、平成30年度の薬価改定の影響は相当大きなものとなり、さらに本年10月の消費税改定にあわせての薬価改定も予定されており、毎年薬価改定が続く一段と厳しい状況にあります。このような状況下においても、当社グループは引き続き国内におけるシェア拡大と海外売上の拡大および生産コストの低減に取り組み、ユーザー目線にたった製品の開発を進め、業績の向上に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、医療関連事業、医薬関連事業の好調により前期比7.8%増加の4,263億99百万円となりました。利益面におきましては、薬価改定の影響に加え、営業統合に伴う在庫移転のため在庫に含まれる内部利益の消去額が増加したこと、および再生医療等製品にかかる経費および研究開発費等の増加により、営業利益は前期比12.0%減少の238億27百万円となりましたが、営業外収益の増加および為替差損の減少により、経常利益は前期比1.1%減少の224億31百万円となりました。また、前期に多額の子会社の固定資産減損損失を計上したことから、当期の税金等調整前当期純利益は前期を大きく上回ることとなりました。しかしながら、前期は赤字子会社の合併等の税効果によって法人税額が少なかったことに対し、当期は欠損子会社も減少したことから法人税等の額が相対的に増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比2.6%増加の121億36百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの変更を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照下さい。以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分にて組み替えた数値で比較をしております。
<医療関連事業>国内販売におきましては、昨年4月に診療報酬改定、薬価改定が行われ、市場環境は厳しいものとなりました。そのような状況の中、メディカル営業部門では、注射・輸液関連製品、経腸栄養関連製品、検査関連製品、透析関連製品、バスキュラー関連製品、心臓外科(CVS)関連製品の全分野において堅調に推移し、特に透析関連製品のHDFフィルターと透析装置、次いで注射・輸液関連製品のセーフタッチ輸液システムが大きく伸長しました。医薬営業部門では、抗アレルギー剤 ベポタスチンベシル酸塩(タリオンAG)の販促活動を強化したことにより順調に売上が増加したことと、医薬品卸との連携効果により、経口・外用剤が調剤薬局を中心に、注射剤がDPC病院を中心に伸長しました。また、再生医療関連では、札幌医科大学と共同開発を進めてきた脊髄損傷の治療に用いる再生医療等製品「ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞(販売名:ステミラック®注)」について、平成30年12月に条件及び期限付承認を取得し、平成31年2月には薬価基準に収載されました。
一方、海外販売は、世界各地での積極的な販売活動を継続し、ダイアライザ・透析装置をはじめとする透析関連商品の売上を順調に伸ばし、販売拡大を図りました。中南米においては、グアテマラ・エクアドルに開設した自社透析センターが順調に稼働している中、さらにエクアドルに新たな透析センターを開設いたしました。今後も地域に根ざした最適な治療環境、および医療技術のトレーニングの場を提供すべく、自社透析センターの開設を進めてまいります。また、当期は中国河南省鄭州市に新規販売拠点を開設し、直販体制の強化も継続しております。
海外生産拠点におきましては、中国合肥工場のダイアライザは2ライン体制で順調に稼働し、生産性向上により利益も大きく改善いたしました。インド工場の第2ラインも本年から稼働を開始すると同時に、引き続き第3ラインの導入を進めております。今後も拡大が予想される需要にこたえるべく、引き続きダイアライザの生産体制を増強してまいります。
この結果、当事業の売上高は3,273億59百万円(前期比9.1%増)、セグメント利益(営業利益)は367億22百万円(前期比0.5%増)となりました。
<医薬関連事業>医薬関連事業におきましては、顧客企業の多様なニーズに的確に応じることで、医薬品の製造受託および開発受託を推進してまいりました。当社グループで製造が可能な経口剤、注射剤、外用剤等の全ての剤形ならびに、抗生物質、ステロイド、抗がん剤といった各種高薬理活性製剤における製造受託の提案、さらに、治験薬の製造、検査包装の受託営業にも注力いたしました。また、当社が開発および生産体制を有する医薬品包装容器や投与システムの使用、セット化包装の提案などの開発提案型の営業についても積極的に行ってまいりました。
また、医薬品製造部門においては、生産量の増加に対応すべく、医薬品製造工場を2拠点取得するなど、さらなる生産体制の強化に努めました。
この結果、当事業の売上高は634億82百万円(前期比5.7%増)、セグメント利益(営業利益)は106億62百万円(前期比6.7%減)となりました。
<ファーマパッケージング事業>ファーマパッケージング事業におきましては、当期から医薬事業部内の医療システム開発部および医療システム営業部を統合したことで、一次容器から医薬品調製・投与デバイス等の医療機器までを扱い、ワンストップソリューションで医薬品のライフサイクルマネジメントに貢献できる体制になりました。
海外販売につきましては、中国では製薬会社における夏場の猛暑および原薬供給不足による生産調整の影響を受けましたが、中国伝統医薬市場が伸びたことにより内服液瓶が好調に推移しました。また中国新基準アンプルの販売も増加いたしました。欧米ではドイツにおいて大手製薬会社からのシリンジ受注が好調に推移しました。またフランスでは生地管の需要が増加し、アメリカにおいても技術営業の強化の結果、バイアルの売上が伸長しました。さらにロシアではバイアル・アンプルの輸出が堅調に伸長し、インドでは最先端の設備を有した新加工工場からの販売を開始しました。
国内販売につきましては、魔法瓶ガラスバルブにおいて加工メーカーの生産調整で販売に影響が出ましたが、ガラス生地管では世界的な需要逼迫が続くなか、安定した国内販売が売上増に寄与いたしました。特殊針販売においては海外需要増なども後押ししたことで増収増益となりました。また、びわこ工場では新設備の導入を継続し、高収益製品のバイアルの売上に貢献しました。商品開発においては、新たなお客様のニーズに応えた問題解決型の商品開発に努めてまいりました。
この結果、当事業の売上高は355億26百万円(前期比1.0%増)、セグメント利益(営業利益)は7億78百万円(前期比111.8%増)となりました。
<その他事業>不動産賃貸による売上高が31百万円(前期比5.6%増)、セグメント利益(営業利益)は1億46百万円(前期比94.5%増)となりました。
また、財政状態におきましては、当連結会計年度末の資産合計は8,458億21百万円(前期比2.3%増)、負債合計は6,739億90百万円(前期比4.8%増)、純資産合計は1,718億30百万円(前期比6.4%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当社グループは医療関連、医薬関連、ファーマパッケージングの各事業の積極的な営業活動による現金及び現金同等物の収入と市場からの資金調達等により得た収入で、将来の当社グループの発展へ重点を置いた積極的な手元資金の運用に努めてまいりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローが413億62百万円の収入超過(前期比0.8%増)、投資活動によるキャッシュ・フローが647億12百万円の支出超過(前期は641億40百万円の支出超過)、財務活動によるキャッシュ・フローが126億46百万円の収入超過(前期比73.3%減)となり、現金及び現金同等物の期末残高は1,203億10百万円(前期比11.3%減)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローにおける収入の主な科目は、税金等調整前当期純利益212億33百万円、減価償却費352億52百万円であり、支出の主な科目は、売上債権の増加額が122億78百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローにおける支出の主な科目は、固定資産の取得による支出が559億80百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローにおける収入の主な科目は、長期借入れによる収入が888億13百万円であり、支出の主な科目は長期借入金の返済による支出が683億68百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 対前期増減率(%) |
| 医療関連 | 153,396 | 7.9 |
| 医薬関連 | 122,189 | 16.6 |
| ファーマパッケージング | 26,575 | △3.0 |
| 合計 | 302,161 | 10.1 |
(注) 1 金額は、製造原価によって算出しております。
2 上記金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 受注実績
当社グループは、見込生産形態を採っておりますので、該当事項はありません。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 対前期増減率(%) |
| 医療関連 | 327,359 | 9.1 |
| 医薬関連 | 63,482 | 5.7 |
| ファーマパッケージング | 35,526 | 1.0 |
| その他 | 31 | 5.6 |
| 合計 | 426,399 | 7.8 |
(注) 1 上記金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
売上高は前連結会計年度に比べ310億1百万円増加し、4,263億99百万円(前期比7.8%増)となりました。これは主に、医療関連事業において国内販売が前期比9.4%、海外販売が8.6%とそれぞれ増加したことによるものです。この結果、各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、医療関連事業が76.8%、医薬関連事業が14.9%、ファーマパッケージング事業が8.3%、その他が0.0%となりました。
(営業利益)
営業利益は前連結会計年度に比べ32億60百万円減少し、238億27百万円(前期比12.0%減)となりました。これは主に、販売費及び一般管理費が前期比67億67百万円増加したことによるものです。主に減価償却費が9億30百万円増加しております。
(経常利益)
営業外収益は前連結会計年度に比べ13億88百万円増加し、53億70百万円(前期比34.9%増)、営業外費用は前連結会計年度に比べ16億18百万円減少し、67億66百万円(前期比19.3%減)となりました。この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ2億53百万円減少し、224億31百万円(前期比1.1%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等調整額の増加がありましたが、特別損失の減少により、前連結会計年度に比べ3億7百万円増加し、121億36百万円(前期比2.6%増)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計は8,458億21百万円で、前連結会計年度末に比べ193億74百万円の増加となりました。このうち流動資産は138億65百万円の増加、固定資産は55億8百万円の増加となりました。流動資産の増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が84億58百万円増加したことによるものであり、固定資産の増加の主な要因は、建物及び構築物(純額)が66億75百万円増加したことによるものであります。
(負債の部)
負債合計は6,739億90百万円で、前連結会計年度末に比べ310億29百万円の増加となりました。このうち流動負債は230億93百万円の増加、固定負債は79億36百万円の増加となりました。流動負債の増加の主な要因は、短期借入金が216億31百万円増加したことによるものであり、固定負債の増加の主な要因は、社債が64億円増加したことによるものであります。
(純資産の部)
純資産合計は1,718億30百万円で、前連結会計年度末に比べ116億55百万円の減少となりました。このうち株主資本は23億27百万円の増加、その他の包括利益累計額は134億60百万円の減少となりました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりです。
当社は、2030年度に売上高1兆円の企業グループとなることを目指しており、まずは2020年度の経営目標を売上高5,000億円、経常利益400億円と設定しております。
| 経営指標 | 2018年度実績 | 2020年度目標 | 達成状況 |
| 売上高 | 4,263億円 | 5,000億円 | 85.3% |
| 経常利益 | 224億円 | 400億円 | 56.1% |
当社グループは引き続きユーザー目線にたっての新商品、新技術の開発を進め、技術革新により社会貢献を志向する事業展開を継続し、医療関連、医薬関連およびファーマパッケージングの各事業において着実に成長を図り、目標達成を目指してまいります。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。なお、令和元年度における当社グループの設備投資額は520億円を予定しております。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。