四半期報告書-第61期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

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2019/02/14 15:00
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年12月31日)におけるわが国経済は、企業業績や雇用環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の経済政策に端を発した貿易摩擦やアジア、EU諸国の政治動向など世界経済への懸念に加え、地震や異常気象による度重なる自然災害などが消費マインドに影響を及ぼし、先行きは不透明な状況が続きました。
当ファッション業界においては、従来型の店舗販売を中心とした国内アパレル市場が成熟化する反面、デジタル化の進展に伴うEC(電子商取引)の拡大やシェアリングエコノミーに対応したサービスが広がるなど、消費者の購買行動が多様化することで、競争環境も大きく変化しています。
このような経営環境の中、当社グループでは、当期を次なるトランスフォーメーション(変革)に向けた3ヵ年のスタートの年として、ブランド事業、投資事業、デジタル事業、プラットフォーム事業のそれぞれが市場の変化を的確に捉え、相互に連携することで、“総合アパレル企業グループ”からファッション産業における“総合サービス企業グループ”へと進化を図っています。
具体的には、デジタル事業ではシステム投資により刷新を進めているデジタルプラットフォームの外部企業への提供を開始しており、投資事業ではユーズドセレクトショップを営む株式会社ティンパンアレイを子会社化しました。また、ブランド事業においては、次世代のビジネスマンに向けて、オーダーからファッションレンタル、ストレージサービス(衣料品の保管)までをワンストップで提供するメンズブランド「アンビルト タケオキクチ」をスタートし、デジタル事業のプラットフォームを活用した新たなビジネスモデルの開発にも着手しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益は、M&Aの連結加入効果もあり、前年同期比1.9%増の1,862億5百万円と増収となりました。利益面では、自然災害による一過性の要因等を背景に、特にショッピングセンターチャネルにおいて在庫低減のために値引き販売を強化したことにより、売上総利益が減少したほか、経費支出の抑制効果も物流費上昇の影響で一部相殺されたこともあり、コア営業利益(セグメント利益)が前年同期比0.6%減の156億21百万円、営業利益も同0.6%減の153億2百万円となりました。一方、優先株式の取得と消却に伴って金融収支が改善したこともあり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比1.8%増の91億26百万円となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
① ブランド事業
ブランド事業においては、ブランドポートフォリオ戦略を機動的に修正し、成長性と収益性のバランスを図っています。
百貨店を中心に展開するミドルアッパーブランドは、ブランドらしさや強みを明確に打ち出し、差別化された付加価値の高い商品開発に継続して取り組むことで婦人服を中心に堅調に推移しました。また、ライフスタイルブランドはトレンドを盛り込んだプロモーションの提案が、お客様の支持を得たことで好調に推移しました。しかしながら、ショッピングセンターを中心に展開するミドルロワーブランドは競争環境が厳しく苦戦しました。
個別ブランドでは、キャリア女性の通勤着として機能性を強化した「インディヴィ」や『匠ジャケット』等、“メード・イン・ジャパン”の高品質商品を継続的に提案している「リフレクト」、ティーンズ向けに動画サイトを通じたプロモーションを強化した「ピンクラテ」、季節ごとのモチベーションを生活雑貨の商品として提案した「ワンズテラス」、革小物・バッグの「ヒロコハヤシ」、女性向け下着の「リサマリ」等が堅調に推移しました。
この結果、主にミドルロワーの正価販売苦戦と値引き販売が増加したことが影響して、ブランド事業の業績は、売上収益が1,492億39百万円(前年同期比6.9%減)(うち外部収益は1,456億55百万円(前年同期比4.7%減))、コア営業利益(セグメント利益)が92億円(前年同期比13.7%減)となりました。
② 投資事業
投資事業は、M&A事業とバリューアップ事業から成り立っており、バリュ-アップ事業は開発・改革ブランドとグループ全体のポートフォリオ管理部門から構成されています。
M&A事業では、2018年4月2日付でユーズドセレクトショップ「ラグタグ」を展開する株式会社ティンパンアレイを子会社化し、一次流通、二次流通の壁にとらわれない新たなファッション価値の提供と“シェアリングエコノミー”市場の開拓に取り組んでいます。株式会社ティンパンアレイと前期第4四半期に子会社化した株式会社アスプルンドにより売上収益で144億41百万円、コア営業利益で3億23百万円前年同期比増加となりました。
また、バリューアップ事業の開発・改革ブランドにおいては、主に前期に終息した赤字屋号の影響で、減収となりました。
一方、ポートフォリオ管理では、株式会社ワールドの連結子会社からの受取配当金39億91百万円(対前年同期18億34百万円増)が計上され、投資事業の売上収益とコア営業利益を押し上げました。なお、連結子会社からの受取配当金については、要約四半期連結財務諸表において取引消去しております。
この結果、投資事業の業績は、売上収益が379億40百万円(前年同期比48.6%増)(うち外部収益は261億63百万円(前年同期比97.3%増))、コア営業利益(セグメント利益)が82億1百万円(前年同期比33.8%増)となりました。
③ デジタル事業
デジタル事業においては、B2Bソリューションにおいて、Eコマースの運営受託とデジタルソリューションを行っております。
Eコマースの運営受託では、自社ブランドを販売する直営ファッション通販サイト「ワールドオンラインストア」の運営を受託しており、ブランド事業の直営店舗との相互送客(O2O)強化に取り組みました。また、株式会社ファッション・コ・ラボにおいて、ファッションECモール「ファッションウォーカー」を運営するとともに、他社ブランドの公式ECサイトの運営受託サービスの強化に取り組みました。
デジタルソリューションでは、物流コスト抑制の取組みや、自社の基幹システムの刷新のみでなく、他社に向けた基幹システムや顧客管理のためのCRMシステム等の新たなソリューションの提供などの業容拡大にも取り組んでおります。
この結果、デジタル事業の業績は、デジタルソリューションの牽引で売上収益が143億20百万円(前年同期比1.4%増)(うち外部収益は36億70百万円(前年同期比14.8%増))となりましたが、システム先行投資や、ECモールでの物流費高騰によりコア営業利益(セグメント利益)が3億58百万円(前年同期比32.4%減)となりました。
④ プラットフォーム事業
プラットフォーム事業においては、ワールドグループが培ってきた様々なノウハウと仕組みを活用したプラットフォームの外部企業へのオープン化を推進し、業界の枠組みを超えた新たな事業領域の拡大に取り組んでいます。生産プラットフォームの株式会社ワールドプロダクションパートナーズは、商社機能としての直接貿易や、製造子会社の生産性改善、他社アパレルの商品開発及び製造を推進しています。また、店舗・販売プラットフォームの株式会社ワールドストアパートナーズは、全国の支店、営業所を再配置し、よりきめ細やかな体制を整えました。空間設計プラットフォームの株式会社ワールドスペースソリューションズは、引き続きアパレル以外の業界にも広げて、什器・家具の製造販売、空間・店舗デザインの提供を推進しました。
この結果、プラットフォーム事業の業績は、主にブランド事業が売上苦戦により商品仕入を減少させたことによる内部収益の減少や一部大型店舗の退店による影響を受け、売上収益が875億61百万円(前年同期比13.0%減)(うち外部収益は107億17百万円(前年同期比20.1%減))となりましたが、コア営業利益(セグメント利益)は主に生産プラットフォーム各社が製造工場を筆頭に生産性の改善に取り組んだこと、販売プラットフォーム会社も赤字店舗の退店等を推進したことにより、19億4百万円(前年同期比194.2%増)となりました。
(注) 投資事業セグメントのバリューアップ事業については、ブランド事業を始めとした各事業セグメントとの間で、ポートフォリオの最適化を目的とした事業の入れ替えがあり、また、M&A事業において、当社グループに参加した会社・事業が約一年のPMIプロセスを経て、他の事業セグメントへ移管される可能性もあるため、投資事業セグメントに属するグループ会社は変わり得ます。
当第3四半期連結累計期間において投資事業セグメントに属するグループ会社に変更が生じたため、上記の前年同期比については、前第3四半期連結累計期間の期首にかかるグループ会社の変更が生じたものと仮定して調整を加えた前第3四半期連結累計期間の経営成績の数値を元に算出した前年同期比を記載しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
資産合計は2,149億48百万円と前連結会計年度末に比べて120億10百万円増加しました。この増加の主な要因は新規連結子会社の加算の影響であり、株式会社ティンパンアレイの取得によるのれん約28億円を含む無形資産により約55億円、棚卸資産により約54億円、金融資産により約24億円、それぞれ増加しております。
(負債)
負債は1,383億88百万円と前連結会計年度末に比べて374億37百万円減少しました。これは、借入金返済に伴い147億12百万円減少したこと、また、手許資金及び上場により得た資金を原資に、優先株式の取得と消却を実施したことから、その他の有利子負債が161億88百万円、その他の金融負債に含まれていた未払優先配当金が34億76百万円、それぞれ減少しております。
なお、2018年12月で優先株式の全ての取得及び消却が完了したことから、当第3四半期連結会計期間末日現在において、優先株式及び未払優先配当金の残高はありません。
(資本)
資本合計は765億59百万円と前連結会計年度末に比べて494億47百万円増加しました。これは主に、上場に伴う増加(407億40百万円)及び親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上による利益剰余金の増加(91億26百万円)によるものです。
(D/Eレシオ)
当社グループは、資本合計に対する有利子負債の割合であるデット・エクイティ・レシオ(D/Eレシオ)を財務体質の健全化の指標としております。
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は、借入金715億61百万円であり、前連結会計年度末より343億77百万円減少しました。主な要因は、借入金の返済及び優先株式の取得と消却の実施によるものです。資本合計については、上場による資金調達によって増加した資本剰余金や四半期利益の内部留保により、765億59百万円と前連結会計年度末から494億47百万円増加しました。
結果として、当第3四半期連結会計期間末のD/Eレシオは0.9倍と前連結会計年度末の3.9倍から大きく改善いたしました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
87億69百万円の収入(前年同期比79億7百万円 収入減)となりました。
収入減少の主な要因は、仕入債務及びその他の債務の増加による収入の減少25億26百万円、未払消費税の減少による支出の増加27億66百万円、棚卸資産の増加による支出の増加18億8百万円、法人所得税の支払額の増加による支出の増加17億85百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
107億18百万円の支出(前年同期比72億49百万円 支出増)となりました。
支出増加の主な要因は、有形固定資産の売却による収入の減少44億46百万円、投資有価証券の取得による支出の増加20億80百万円、無形資産の取得による支出の増加22億59百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
22億72百万円の収入(前年同期比224億86百万円 収入増)となりました。
収入増加の主な要因は、上場による資金調達によるものであります。
また、支出増加の主な要因は、その他の有利子負債の返済による支出の増加162億43百万円、利息の支払額の増加35億4百万円によるものであります。
これらの結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末より2億87百万円増加して、212億59百万円となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、優先株式の取得費用として16,243百万円を支出いたしました。また、今後3年程度で、システム投資に10,083百万円、保証金流動化の終了に伴う建物賃貸人への保証金の差入れに469百万円、プリンシパルインベストメントとして当社が直接投資する戦略投資に10,000百万円、当社グループにおいて事業投資を行う株式会社W&Dインベストメントデザインの出資枠に10,000百万円をそれぞれ投資することを予定しております。これらの財源は、2018年9月28日の当社普通株式の東京証券取引所市場第一部への上場に伴う国内一般募集の差引手取額33,974百万円と海外募集の差引手取額6,788百万円を充当いたします。
(5)販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績は次のとおりであります。
セグメント区分金額(百万円)前年同期比(%)
ブランド事業ミドルアッパー52,296△4.7
ミドルロワー70,728△10.2
卸その他4,475△11.9
国内アパレルブランド127,498△8.1
国内ライフスタイルブランド19,3612.3
海外2,380△11.4
調整額△3,584-
小計145,655△4.7
投資事業バリューアップ23,499△8.0
M&A14,441-
調整額△11,776-
小計26,16397.3
デジタル事業B2Bソリューション14,3201.4
調整額△10,650-
小計3,67014.8
プラット
フォーム事業
生産プラットフォーム64,780△13.1
販売プラットフォーム20,955△13.2
シェアードサービスプラットフォーム1,115△7.9
ライフスタイルプラットフォーム(空間創造)711△4.9
調整額△76,844-
小計10,717△20.1
売上収益186,2051.9

(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 調整額は、主にセグメント間の内部取引高からなるセグメント間取引消去等であります。
(参考)
当社グループのEC化率は以下のとおりであります。
EC化率金額(百万円)%前年同期差
EC取扱高
連結取扱高
24,174
188,723
12.81+0.62

(注)EC化率とは商品の取扱高を分母にし、そのうちECの取扱高を分子にしたものであります。

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