四半期報告書-第63期第3四半期(令和2年4月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年12月31日)の経営成績は、売上収益が1,328億48百万円(前年同期比27.2%減)、コア営業損失が40億20百万円(前年同期はコア営業利益158億20百万円)、営業損失が96億70百万円(前年同期は営業利益169億88百万円)、税引前四半期損失が103億67百万円(前年同期は税引前四半期利益163億6百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は78億20百万円(前年同期は親会社の所有者に帰属する四半期利益118億93百万円)と大幅な減収減益となりました。特に、コア営業利益に対して営業利益以下の損益段階で損失が増加し、前年同期に対する減益幅も拡大しましたが、これは2020年8月5日付で公表した構造改革の実施に伴う一時費用・損失を52億8百万円計上したことが主因であります。
売上収益は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う店舗の臨時休業や、外出機会の減少を背景とした外出着需要の減少などにより大幅な減収となりました。特に、4月と5月が大変厳しい出足でした。4月の緊急事態宣言を受け、4月末時点で当社グループ直営店舗の約9割に当たる2,227店舗が臨時休業となったほか、営業店舗においてもほぼ全店で時間短縮営業となりました。全店舗が営業を再開した6月の店舗売上は、外出自粛の反動を受け想定以上のスピードで力強く回復しましたが、7月以降も感染再拡大を繰り返す状況が継続しており、もともと集客力が高かった都心部の駅ビルや百貨店において、依然としてお客様の戻りが緩慢な情勢が続いております。
こうした環境下、当社グループでは、巣ごもり需要の拡大を背景とした生活雑貨業態の拡充や、自社ECサイトを中心にしたEC販路での売上成長の追求に取り組みましたが、強みとしていた外出・通勤といった女性向けアパレルのオンニーズからイエナカを中心とするオフニーズへの顧客変化へ十分に対応しきれずに苦戦しました。
利益面においては、4月の緊急事態宣言時に販売機会を失った春物商品の在庫消化を推進したことから、値引き販売の増加で粗利益率の大幅な低下を招いた春夏シーズンの反省を踏まえ、秋冬シーズンに備えて仕入を前年より約2割抑制し、プロパーに拘った販売を推進して粗利益率の改善に取り組みました。こうした仕入と販売のコントロールがマージン面で奏功して第3四半期会計期間(10~12月)に一定程度の成果を収めることができましたが、期初からの採算悪化の全てを打ち返すには至らず、売上総利益率は前年同期比5.2ポイントの低下となりました。
一方、経費では、雇用調整助成金収入による人件費の負担が一部軽減したほか、店舗人員数の配置見直しや中途採用及び賞与等の抑制を行いました。さらに、店舗の臨時休業等に伴う家賃・賃借料の減少や、出張やイベントの自粛などで活動費の徹底した削減に努めましたが、売上総利益の大幅な減少をカバーするには至りませんでした。
加えて、構造改革の一環としてブランドの終息や統廃合及び低収益店の撤退などにより、退店に伴う減損損失、ブランド終息にかかるのれんの減損損失や商品廃棄損、また、希望退職者募集の実施による特別加算金等をその他の費用に計上したことにより、コア営業利益以下において損失を計上しました。
コロナ禍の収束が見通せない現状においては、グループ横断の徹底的なリソースコントロールが不可欠であり、今期は“ヒトのコントロール”、“モノのコントロール”、“カネのコントロール”のそれぞれに全社一丸で取り組んでいます。
さらに当社グループでは、中期的な基本方針として、より多様なファッションの楽しさを、デジタル技術を活用したプラットフォームやサービスを通じて、ロス・ムダなくお客様に価値を届ける持続可能な産業世界を追求する「ワールド・ファッション・エコシステム」の実現を目指して、持続的な社会に適合したビジネスモデルの開発を推進しています。コロナ禍の環境下においてテクノロジーが日常生活に一段と浸透するなか、ファッションの新たな事業の開発に向けた投資や活動の手綱は、構造改革に踏み込む厳しい事業環境下でも決して緩めておりません。
セグメント別の状況は次のとおりです。
① ブランド事業
ブランド事業においては、ブランドポートフォリオ戦略を機動的に修正し、ブランド事業セグメント全体最適の視点で成長性と収益性のバランスを図っています。
百貨店を中心に展開するミドルアッパーブランドは、ブランドらしさや強みを明確に打ち出し、差別化された付加価値の高い商品開発に継続して取り組んでいます。ショッピングセンターを中心に展開するミドルロワーブランドにおいては、近年常態化しつつある値引き販売の風潮の中で、プロパー中心の企画および販売に注力することで毎月の店頭鮮度を維持し、在庫効率をより高めることに取り組んでいます。また、ライフスタイルブランドは季節ごとのモチベーションを生活雑貨で提案し、お客様の支持拡大に努めています。
一方、投資グループにおいては、プラットフォームやシステムの導入によるシナジー効果の追求をテーマに掲げ、開発・改革ブランドが引き続き構造改革や成長戦略の推進に取り組み、また、M&Aブランドでは「靴」のバリューチェーンの大半を自社でカバーする神戸レザークロス㈱や質の高い革小物を提供する㈱ヒロフが前期連結加入となったことで、グループ全体の事業ポートフォリオの拡充が順調に進んでいます。
そうしたなか、当第3四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月から5月を中心に多くの店舗が館の一時休業に伴う営業停止を余儀なくされたことに加え、店舗が再オープンした6月以降においても消費の戻りは引き続き緩慢な状況です。
アパレル業態では主に近隣型ショッピングセンターに展開している「シューラルー」において売上回復が見られるものの、これまでハイ・トラフィックな立地であった都心百貨店や駅・ターミナル周辺を中心として集客力の回復に苦戦しています。このため、主力アパレル業態で構造改革による「選択と集中」に着手・推進しております。
一方でコロナ禍での家の過ごし方を充実させる生活雑貨業態の健闘が光り、バラエティに富んだ生活雑貨を取り扱う「ワンズテラス」や、内食需要をうまく取り込んだ「212キッチンストア」が休業期間を除くと前年同期を上回る売上水準で推移しました。ブランド事業で生活雑貨業態を成長分野と位置付けて投資しております。
この結果、ブランド事業の経営成績は第1四半期の店舗の一時休業を中心とする影響を大きく受け、売上収益が1,187億7百万円(前年同期比29.8%減)(うち外部収益は1,162億8百万円(前年同期比30.0%減))、コア営業利益(セグメント利益)が△78億41百万円(前年同期比182億93百万円減)と減収減益になりました。
② デジタル事業
デジタル事業については、「B2Bソリューション」と「B2Cネオエコノミー」から成り立っており、デジタル技術を梃子にしたトランスフォーメーションの牽引役として、当社グループにおける重点投資の領域と位置付けております。
B2Bソリューションにおいては、Eコマースの運営受託とデジタルソリューションを行っております。
Eコマースの運営受託では、自社ブランドを販売する直営ファッション通販サイト「ワールドオンラインストア」の運営を受託しており、ブランド事業の直営店舗との相互送客(O2O)強化に取り組んでいます。また、デジタルソリューションでは、自社の物流コスト抑制の取組みや基幹システムの刷新に限らず、他社に向けた基幹システムやCRM(顧客管理)システム等の新たなソリューションの提供などの業容拡大にも注力しております。
B2Cネオエコノミーにおいては、「シェアリング」や「カスタマイズ」といったキーワードで新規の事業開発へ本格的に取り組んでおります。
前期にグループ連結加入したオンラインカスタムシャツブランド「オリジナルスティッチ」を運営する米国・Original Inc.は、キャラクターを活用したIP(知的財産)ビジネス強化、海外展開地域の拡大といった価値創造の活動を本格化しております。また、ブランドバッグに特化したサブスクリプション型レンタルサービスを営み、シェアリングエコノミーの浸透を牽引するラクサス・テクノロジーズ㈱も、前期のグループ連結加入後、会員数を増加させています。
デジタル事業の経営成績については、B2Bソリューションにおいて、新型コロナウイルスの影響で店舗販路の集客力が戻らないなか、Eコマース販路へより多くの商材を振り向け、集客効果を狙った販売促進策を進めた結果、Eコマース売上はその成長力を一段とスピードアップしました。ただ、販売促進費を積極投下したことや物流などに伴う変動費率の上昇もあり、もう一段の経費コントロールによる収益性の向上が今後の課題となりました。
一方で、B2Cネオエコノミーでは、ユーズドセレクトショップ「ラグタグ」を営む㈱ティンパンアレイにおいて、海外からのインバウンド減少などで都市基幹店を中心に店頭の客数減を受けたほか、Eコマース販路でも基幹システム切り替えで一定期間に亘って売上収益が落ち込んだことも響きました。
これらの結果として、売上収益は196億59百万円(前年同期比5.9%増)(うち外部収益は70億62百万円(前年同期比8.7%減))、コア営業利益(セグメント利益)が12億89百万円の赤字(前年同期比11億47百万円減)と増収減益になりました。
③ プラットフォーム事業
プラットフォーム事業においては、ワールドグループが培ってきた様々なノウハウと仕組みを活用したプラットフォームの外部企業へのオープン化を推進し、業界の枠組みを超えた新たな事業領域の拡大に取り組んでいます。
生産プラットフォームの㈱ワールドプロダクションパートナーズは、自ら商社機能を発揮して直接貿易に取り組み、製造子会社群の生産性改善を指導・支援するほか、他社アパレルの商品開発及び製造(OEM・ODM事業)も強化しております。
また、販売プラットフォームの㈱ワールドストアパートナーズは、全国を網羅する支店及び営業所できめ細やかな販売支援体制を整えており、最近では他業種小売業の運営受託案件も拡大しております。
空間設計プラットフォームの㈱ワールドスペースソリューションズは、引き続きアパレル以外の業界にも営業活動を広げて、什器・家具の製造販売、空間・店舗デザインの提供を着実に拡大しております。
プラットフォーム事業の経営成績においては、生産プラットフォームではコロナ禍でアパレル生産が落ち込む中、様々な免疫備品の全国的な需要拡大に対応しつつ、国内自社工場のクオリティの高い生産背景を活かして、アイソレーションガウンの生産を開始した結果、受注・生産拡大によって商社と工場の両方で収益性が大きく改善しました。
また、販売プラットフォームでは、アウトレット店舗事業やアトリエセール等の催事における集客の大幅な減少や、店舗人員の配置見直しによって収入が減少したものの、雇用調整助成金収入による人件費負担の軽減などが収益を下支えしました。
一方で、ライフスタイルプラットフォーム(空間創造)においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う第1四半期における営業活動の大幅な縮小による受注減に加えて、その後も顧客であるホテルや飲食、アパレルなどの開業・改装案件の中止や延期が相次いだ影響を受けました。
結果として、売上収益は670億67百万円(前年同期比18.3%減)(うち外部収益は95億7百万円(前年同期比10.1%増))ながらも、コア営業利益(セグメント利益)が37億49百万円(前年同期比68.4%増)と減収増益になりました。
④ 共通部門
事業セグメントに属さない共通部門においては、子会社からの配当や経営指導料等を収入として計上する一方、それでホールディングスのコーポレートスタッフ等の費用を賄うことを基本的な収益構造としておりますが、子会社からの配当は予めセグメント利益から除いております。
共通部門は、「グループ企画本部」、「グループ支援本部」に加えて、グループの商品鮮度向上とソフト開発を推進する「クリエイティブ・マネジメント・センター」、グループブランディングを推進する「グループコミュニケーション推進室」や各事業のノウハウ・仕組みを横断的に外部企業へのオープン化に向けて推進する「プラットフォーム事業推進室」などで成り立っています。
ホールディングスは重点分野への集中投資という自らの役割を果たすため、子会社からホールディングスのスタッフ等の実費を上回る経営指導料等で回収することを原則としております。
共通部門においても、コロナ禍でブランド事業を中心に子会社の売上収益が減少し、それに伴う料率方式の経営指導料収入が減少したことから、売上収益51億91百万円(前年同期比24.3%減)(うち外部収益71百万円(前年同期比32.9%減))、コア営業利益(セグメント利益)が16億22百万円(前年同期比50.5%減)と減収減益になりました。
<サステナビリティ(持続可能性)への取り組みについて>当社グループは、『価値創造企業グループ』として長期的・持続的に価値を創造し提供し続けるためには、「持続可能な社会の実現」が不可欠であることから、環境および社会活動を企業経営における重要課題のひとつと位置づけ、ファッション産業全体における余剰在庫や商品廃棄の課題解消に向けて、「ムダなモノを作らない」新たなビジネスモデルを当社グループのB2Cネオエコノミーの事業領域にて推進しています。
具体的には、米国・Original Inc.のオンラインカスタムシャツブランド「Original Stitch」ならびにセットアップジャケットやパンツなどのカスタムオーダーブランド「アンビルト タケオキクチ」の受注生産による製品在庫レスモデルの開発、㈱ティンパンアレイのユーズドセレクトショップ「ラグタグ」では、高感度なリユース品を買い取り販売する循環モデルを確立しています。
また、オフプライスストア業態「アンドブリッジ」の開発や会員の保有するバッグの循環も含めたブランドバッグのシェアリングを可能とするサブスクリプション型レンタルサービスを展開するラクサス・テクノロジーズ㈱など、産業全体の構造的課題の解消に積極的に取り組んでいます。
当第3四半期連結累計期間においては、在庫廃棄削減を目的として、店舗にて販売中の非稼働在庫や価値あるものの一部に不良が生じた製品について、日常的に同地域内の一店舗に集約して低価格や二級品として販売するトライアルを試みており、シーズン中に一定の地域内で「完全売切り」を実現するモデル開発にも取り組んでおります。
加えて、ファッション企業のリソースを最大限に活用し、新型コロナウイルス感染症に立ち向かう医療従事者を応援できるよう、そして人々の新日常への対応を補助できるようなサステナビリティ活動にも取り組んでいます。主な活動は以下のとおりです。
・医療用ガウン(アイソレーションガウン)の製造・販売
日本政府の要請に応じて、当社グループが培ってきた生産・調達プラットフォームを活かし、国内6ヶ所の自社工場を中心に2021年3月末までに約400万枚の生産を予定しています。日本政府への納品を優先し、6月から自治体や法人向け販売を開始し、当社の本社所在地である兵庫県や神戸市などから発注を頂いており、継続して生産取り組んでいます。
・マスクの製造・販売
感染予防に対応すべく、抗菌防臭や抗菌・抗ウイルス機能などの加工技術を用いた素材を使用した3種類のマスクを自社ECサイト「ワールドオンラインストア」を通じて販売しています。
・当社グループ全従業員への対応
当社グループ全従業員及び家族をはじめ、お客様、お取引先様など関係する皆様の感染を防止するため、原則テレワークへの移行を推進しています。但し、テレワークでは遂行できない業務については、混雑時間帯を避ける目的で時差出勤を行うなどし、必要最小限の出勤としています。また、店舗をはじめ物流センターやコールセンター、海外グループ会社勤務者には早期に優先してマスクの配布を行い、その後、全従業員向けに「洗える抗ウイルスマスク」の配布を行いました。
(2)財政状態の分析
①資産、負債及び資本の状況
(資産)
資産合計は2,561億63百万円と前連結会計年度末に比べて58億33百万円減少しました。
この減少の主な要因は、構造改革の一環で一部ブランドの終息に伴い店舗関連設備(約7億円)及びのれん(約17億円)について減損損失を計上したことに加え、低収益店舗撤退により店舗関連設備(約5億円)を除却した結果、有形固定資産が約15億円、無形資産が約11億円、それぞれ減少しております。さらに、上述のブランドの終息及び低収益店舗撤退に伴い、主に店舗にかかる使用権資産をオフバランスしたことで、使用権資産についても約85億円減少しました。
このほか、売上債権及びその他の債権が約25億円、繰延税金資産が約29億円、それぞれ増加しております。
(負債)
負債は1,814億30百万円と前連結会計年度末に比べて27億62百万円増加しました。
この主な要因は、仕入債務及びその他の債務が約71億円、借入金が約16億円、未払法人所得税が約6億円、それぞれ増加した他、構造改革に伴う事業構造改革引当金約20億円を計上した一方、構造改革の一部である低収益店舗撤退に伴い、店舗にかかるリース負債をオフバランスしたことが主要因となり、リース負債が約96億円減少したことによるものです。
(資本)
資本合計は747億34百万円と前連結会計年度末に比べて85億94百万円減少しました。
この主な要因は、親会社の所有者に帰属する四半期損失を約78億円計上したほか、配当金の支払いを実施したことで約8億円減少したことによるものです。
(D/Eレシオ)
当社グループは、資本合計に対する有利子負債の割合であるデット・エクイティ・レシオ(D/Eレシオ)を財務体質の健全化の指標としており、中期的にD/Eレシオ0.5倍を目指しております。
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は、797億6百万円となりました。これは、シンジケートローン契約で設定している409億円のコミットメントライン枠を利用し、借入金が約16億円増加しました。
一方で資本について、構造改革の実施などを受け、親会社の所有者に帰属する四半期損失を約78億円計上し、利益剰余金が大きく減少したことで、資本が約86億円減少いたしました。ただ、第2四半期連結会計期間末の714億48百万円からは約33億円改善し、当第3四半期連結会計期間末の資本合計は747億34百万円となりました。
その結果、当第3四半期連結会計期間末のD/Eレシオは、前連結会計年度末の0.9倍から1.1倍へと0.1ポイント悪化しました。
なお、当社は、今般の新型コロナウイルス感染症拡大に備えて手元流動性を厚く保持する目的で、総額300億円の当座貸越契約を締結しており、事業運営における資金需要に応じて活用しておりますが、当第3四半期連結会計期間末における利用はありません。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
135億24百万円の収入(前年同期比108億92百万円 収入減)となりました。
この主な要因は、当第3四半期連結累計期間において、税引前四半期損失を103億67百万円計上したことで、前第3四半期連結累計期間の税引前四半期利益から収入が266億72百万円減少したことに加え、前第3四半期連結累計期間に計上した負ののれん発生益26億87百万円、当第3四半期連結累計期間に計上した構造改革費用30億6百万円、事業構造改革引当金の増減額5億99百万円、及び法人所得税の支払額又は還付額が34億86百万円減少したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
28億42百万円の支出(前年同期比42億35百万円 支出減)となりました。
この主な要因は、前第3四半期連結累計期間における一時的な事象として、神戸レザークロス㈱及びOriginal Inc.(米国)の株式取得時において12億60百万円の収入、ラクサス・テクロノジーズ㈱の株式取得時において40億12百万円の支出をそれぞれ認識したほか、投資有価証券の売却による収入を10億20百万円計上した一方、無形資産の取得による支出が20億53百万円減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
116億48百万円の支出(前年同期比57億77百万円 支出減)となりました。
この主な要因は、長期借入金の返済による支出が33億35百万円、配当金の支払額が17億54百万円、リース負債の支払額が6億73百万円、それぞれ減少したことによります。
これらの結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末より9億39百万円減少して193億3百万円となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
資本の財源及び資金の流動性に係る情報について、前連結会計年度の有価証券報告書「資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載した内容から重要な変更はありません。
(5)販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績は次のとおりであります。
(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(注)2 当第3四半期連結累計期間において、デジタル事業及びプラットフォーム事業の一部の区分を除くすべてのセグメントの販売実績が減少しております。減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、多くの店舗での臨時休業したためであります。詳細は「(1)経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(参考)
当社グループのEC化率は以下のとおりであります。
(注)EC化率とは商品の取扱高を分母にし、そのうちECの取扱高を分子にしたものであります。
(6)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(8)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年12月31日)の経営成績は、売上収益が1,328億48百万円(前年同期比27.2%減)、コア営業損失が40億20百万円(前年同期はコア営業利益158億20百万円)、営業損失が96億70百万円(前年同期は営業利益169億88百万円)、税引前四半期損失が103億67百万円(前年同期は税引前四半期利益163億6百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は78億20百万円(前年同期は親会社の所有者に帰属する四半期利益118億93百万円)と大幅な減収減益となりました。特に、コア営業利益に対して営業利益以下の損益段階で損失が増加し、前年同期に対する減益幅も拡大しましたが、これは2020年8月5日付で公表した構造改革の実施に伴う一時費用・損失を52億8百万円計上したことが主因であります。
売上収益は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う店舗の臨時休業や、外出機会の減少を背景とした外出着需要の減少などにより大幅な減収となりました。特に、4月と5月が大変厳しい出足でした。4月の緊急事態宣言を受け、4月末時点で当社グループ直営店舗の約9割に当たる2,227店舗が臨時休業となったほか、営業店舗においてもほぼ全店で時間短縮営業となりました。全店舗が営業を再開した6月の店舗売上は、外出自粛の反動を受け想定以上のスピードで力強く回復しましたが、7月以降も感染再拡大を繰り返す状況が継続しており、もともと集客力が高かった都心部の駅ビルや百貨店において、依然としてお客様の戻りが緩慢な情勢が続いております。
こうした環境下、当社グループでは、巣ごもり需要の拡大を背景とした生活雑貨業態の拡充や、自社ECサイトを中心にしたEC販路での売上成長の追求に取り組みましたが、強みとしていた外出・通勤といった女性向けアパレルのオンニーズからイエナカを中心とするオフニーズへの顧客変化へ十分に対応しきれずに苦戦しました。
利益面においては、4月の緊急事態宣言時に販売機会を失った春物商品の在庫消化を推進したことから、値引き販売の増加で粗利益率の大幅な低下を招いた春夏シーズンの反省を踏まえ、秋冬シーズンに備えて仕入を前年より約2割抑制し、プロパーに拘った販売を推進して粗利益率の改善に取り組みました。こうした仕入と販売のコントロールがマージン面で奏功して第3四半期会計期間(10~12月)に一定程度の成果を収めることができましたが、期初からの採算悪化の全てを打ち返すには至らず、売上総利益率は前年同期比5.2ポイントの低下となりました。
一方、経費では、雇用調整助成金収入による人件費の負担が一部軽減したほか、店舗人員数の配置見直しや中途採用及び賞与等の抑制を行いました。さらに、店舗の臨時休業等に伴う家賃・賃借料の減少や、出張やイベントの自粛などで活動費の徹底した削減に努めましたが、売上総利益の大幅な減少をカバーするには至りませんでした。
加えて、構造改革の一環としてブランドの終息や統廃合及び低収益店の撤退などにより、退店に伴う減損損失、ブランド終息にかかるのれんの減損損失や商品廃棄損、また、希望退職者募集の実施による特別加算金等をその他の費用に計上したことにより、コア営業利益以下において損失を計上しました。
コロナ禍の収束が見通せない現状においては、グループ横断の徹底的なリソースコントロールが不可欠であり、今期は“ヒトのコントロール”、“モノのコントロール”、“カネのコントロール”のそれぞれに全社一丸で取り組んでいます。
さらに当社グループでは、中期的な基本方針として、より多様なファッションの楽しさを、デジタル技術を活用したプラットフォームやサービスを通じて、ロス・ムダなくお客様に価値を届ける持続可能な産業世界を追求する「ワールド・ファッション・エコシステム」の実現を目指して、持続的な社会に適合したビジネスモデルの開発を推進しています。コロナ禍の環境下においてテクノロジーが日常生活に一段と浸透するなか、ファッションの新たな事業の開発に向けた投資や活動の手綱は、構造改革に踏み込む厳しい事業環境下でも決して緩めておりません。
セグメント別の状況は次のとおりです。
① ブランド事業
ブランド事業においては、ブランドポートフォリオ戦略を機動的に修正し、ブランド事業セグメント全体最適の視点で成長性と収益性のバランスを図っています。
百貨店を中心に展開するミドルアッパーブランドは、ブランドらしさや強みを明確に打ち出し、差別化された付加価値の高い商品開発に継続して取り組んでいます。ショッピングセンターを中心に展開するミドルロワーブランドにおいては、近年常態化しつつある値引き販売の風潮の中で、プロパー中心の企画および販売に注力することで毎月の店頭鮮度を維持し、在庫効率をより高めることに取り組んでいます。また、ライフスタイルブランドは季節ごとのモチベーションを生活雑貨で提案し、お客様の支持拡大に努めています。
一方、投資グループにおいては、プラットフォームやシステムの導入によるシナジー効果の追求をテーマに掲げ、開発・改革ブランドが引き続き構造改革や成長戦略の推進に取り組み、また、M&Aブランドでは「靴」のバリューチェーンの大半を自社でカバーする神戸レザークロス㈱や質の高い革小物を提供する㈱ヒロフが前期連結加入となったことで、グループ全体の事業ポートフォリオの拡充が順調に進んでいます。
そうしたなか、当第3四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月から5月を中心に多くの店舗が館の一時休業に伴う営業停止を余儀なくされたことに加え、店舗が再オープンした6月以降においても消費の戻りは引き続き緩慢な状況です。
アパレル業態では主に近隣型ショッピングセンターに展開している「シューラルー」において売上回復が見られるものの、これまでハイ・トラフィックな立地であった都心百貨店や駅・ターミナル周辺を中心として集客力の回復に苦戦しています。このため、主力アパレル業態で構造改革による「選択と集中」に着手・推進しております。
一方でコロナ禍での家の過ごし方を充実させる生活雑貨業態の健闘が光り、バラエティに富んだ生活雑貨を取り扱う「ワンズテラス」や、内食需要をうまく取り込んだ「212キッチンストア」が休業期間を除くと前年同期を上回る売上水準で推移しました。ブランド事業で生活雑貨業態を成長分野と位置付けて投資しております。
この結果、ブランド事業の経営成績は第1四半期の店舗の一時休業を中心とする影響を大きく受け、売上収益が1,187億7百万円(前年同期比29.8%減)(うち外部収益は1,162億8百万円(前年同期比30.0%減))、コア営業利益(セグメント利益)が△78億41百万円(前年同期比182億93百万円減)と減収減益になりました。
② デジタル事業
デジタル事業については、「B2Bソリューション」と「B2Cネオエコノミー」から成り立っており、デジタル技術を梃子にしたトランスフォーメーションの牽引役として、当社グループにおける重点投資の領域と位置付けております。
B2Bソリューションにおいては、Eコマースの運営受託とデジタルソリューションを行っております。
Eコマースの運営受託では、自社ブランドを販売する直営ファッション通販サイト「ワールドオンラインストア」の運営を受託しており、ブランド事業の直営店舗との相互送客(O2O)強化に取り組んでいます。また、デジタルソリューションでは、自社の物流コスト抑制の取組みや基幹システムの刷新に限らず、他社に向けた基幹システムやCRM(顧客管理)システム等の新たなソリューションの提供などの業容拡大にも注力しております。
B2Cネオエコノミーにおいては、「シェアリング」や「カスタマイズ」といったキーワードで新規の事業開発へ本格的に取り組んでおります。
前期にグループ連結加入したオンラインカスタムシャツブランド「オリジナルスティッチ」を運営する米国・Original Inc.は、キャラクターを活用したIP(知的財産)ビジネス強化、海外展開地域の拡大といった価値創造の活動を本格化しております。また、ブランドバッグに特化したサブスクリプション型レンタルサービスを営み、シェアリングエコノミーの浸透を牽引するラクサス・テクノロジーズ㈱も、前期のグループ連結加入後、会員数を増加させています。
デジタル事業の経営成績については、B2Bソリューションにおいて、新型コロナウイルスの影響で店舗販路の集客力が戻らないなか、Eコマース販路へより多くの商材を振り向け、集客効果を狙った販売促進策を進めた結果、Eコマース売上はその成長力を一段とスピードアップしました。ただ、販売促進費を積極投下したことや物流などに伴う変動費率の上昇もあり、もう一段の経費コントロールによる収益性の向上が今後の課題となりました。
一方で、B2Cネオエコノミーでは、ユーズドセレクトショップ「ラグタグ」を営む㈱ティンパンアレイにおいて、海外からのインバウンド減少などで都市基幹店を中心に店頭の客数減を受けたほか、Eコマース販路でも基幹システム切り替えで一定期間に亘って売上収益が落ち込んだことも響きました。
これらの結果として、売上収益は196億59百万円(前年同期比5.9%増)(うち外部収益は70億62百万円(前年同期比8.7%減))、コア営業利益(セグメント利益)が12億89百万円の赤字(前年同期比11億47百万円減)と増収減益になりました。
③ プラットフォーム事業
プラットフォーム事業においては、ワールドグループが培ってきた様々なノウハウと仕組みを活用したプラットフォームの外部企業へのオープン化を推進し、業界の枠組みを超えた新たな事業領域の拡大に取り組んでいます。
生産プラットフォームの㈱ワールドプロダクションパートナーズは、自ら商社機能を発揮して直接貿易に取り組み、製造子会社群の生産性改善を指導・支援するほか、他社アパレルの商品開発及び製造(OEM・ODM事業)も強化しております。
また、販売プラットフォームの㈱ワールドストアパートナーズは、全国を網羅する支店及び営業所できめ細やかな販売支援体制を整えており、最近では他業種小売業の運営受託案件も拡大しております。
空間設計プラットフォームの㈱ワールドスペースソリューションズは、引き続きアパレル以外の業界にも営業活動を広げて、什器・家具の製造販売、空間・店舗デザインの提供を着実に拡大しております。
プラットフォーム事業の経営成績においては、生産プラットフォームではコロナ禍でアパレル生産が落ち込む中、様々な免疫備品の全国的な需要拡大に対応しつつ、国内自社工場のクオリティの高い生産背景を活かして、アイソレーションガウンの生産を開始した結果、受注・生産拡大によって商社と工場の両方で収益性が大きく改善しました。
また、販売プラットフォームでは、アウトレット店舗事業やアトリエセール等の催事における集客の大幅な減少や、店舗人員の配置見直しによって収入が減少したものの、雇用調整助成金収入による人件費負担の軽減などが収益を下支えしました。
一方で、ライフスタイルプラットフォーム(空間創造)においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う第1四半期における営業活動の大幅な縮小による受注減に加えて、その後も顧客であるホテルや飲食、アパレルなどの開業・改装案件の中止や延期が相次いだ影響を受けました。
結果として、売上収益は670億67百万円(前年同期比18.3%減)(うち外部収益は95億7百万円(前年同期比10.1%増))ながらも、コア営業利益(セグメント利益)が37億49百万円(前年同期比68.4%増)と減収増益になりました。
④ 共通部門
事業セグメントに属さない共通部門においては、子会社からの配当や経営指導料等を収入として計上する一方、それでホールディングスのコーポレートスタッフ等の費用を賄うことを基本的な収益構造としておりますが、子会社からの配当は予めセグメント利益から除いております。
共通部門は、「グループ企画本部」、「グループ支援本部」に加えて、グループの商品鮮度向上とソフト開発を推進する「クリエイティブ・マネジメント・センター」、グループブランディングを推進する「グループコミュニケーション推進室」や各事業のノウハウ・仕組みを横断的に外部企業へのオープン化に向けて推進する「プラットフォーム事業推進室」などで成り立っています。
ホールディングスは重点分野への集中投資という自らの役割を果たすため、子会社からホールディングスのスタッフ等の実費を上回る経営指導料等で回収することを原則としております。
共通部門においても、コロナ禍でブランド事業を中心に子会社の売上収益が減少し、それに伴う料率方式の経営指導料収入が減少したことから、売上収益51億91百万円(前年同期比24.3%減)(うち外部収益71百万円(前年同期比32.9%減))、コア営業利益(セグメント利益)が16億22百万円(前年同期比50.5%減)と減収減益になりました。
<サステナビリティ(持続可能性)への取り組みについて>当社グループは、『価値創造企業グループ』として長期的・持続的に価値を創造し提供し続けるためには、「持続可能な社会の実現」が不可欠であることから、環境および社会活動を企業経営における重要課題のひとつと位置づけ、ファッション産業全体における余剰在庫や商品廃棄の課題解消に向けて、「ムダなモノを作らない」新たなビジネスモデルを当社グループのB2Cネオエコノミーの事業領域にて推進しています。
具体的には、米国・Original Inc.のオンラインカスタムシャツブランド「Original Stitch」ならびにセットアップジャケットやパンツなどのカスタムオーダーブランド「アンビルト タケオキクチ」の受注生産による製品在庫レスモデルの開発、㈱ティンパンアレイのユーズドセレクトショップ「ラグタグ」では、高感度なリユース品を買い取り販売する循環モデルを確立しています。
また、オフプライスストア業態「アンドブリッジ」の開発や会員の保有するバッグの循環も含めたブランドバッグのシェアリングを可能とするサブスクリプション型レンタルサービスを展開するラクサス・テクノロジーズ㈱など、産業全体の構造的課題の解消に積極的に取り組んでいます。
当第3四半期連結累計期間においては、在庫廃棄削減を目的として、店舗にて販売中の非稼働在庫や価値あるものの一部に不良が生じた製品について、日常的に同地域内の一店舗に集約して低価格や二級品として販売するトライアルを試みており、シーズン中に一定の地域内で「完全売切り」を実現するモデル開発にも取り組んでおります。
加えて、ファッション企業のリソースを最大限に活用し、新型コロナウイルス感染症に立ち向かう医療従事者を応援できるよう、そして人々の新日常への対応を補助できるようなサステナビリティ活動にも取り組んでいます。主な活動は以下のとおりです。
・医療用ガウン(アイソレーションガウン)の製造・販売
日本政府の要請に応じて、当社グループが培ってきた生産・調達プラットフォームを活かし、国内6ヶ所の自社工場を中心に2021年3月末までに約400万枚の生産を予定しています。日本政府への納品を優先し、6月から自治体や法人向け販売を開始し、当社の本社所在地である兵庫県や神戸市などから発注を頂いており、継続して生産取り組んでいます。
・マスクの製造・販売
感染予防に対応すべく、抗菌防臭や抗菌・抗ウイルス機能などの加工技術を用いた素材を使用した3種類のマスクを自社ECサイト「ワールドオンラインストア」を通じて販売しています。
・当社グループ全従業員への対応
当社グループ全従業員及び家族をはじめ、お客様、お取引先様など関係する皆様の感染を防止するため、原則テレワークへの移行を推進しています。但し、テレワークでは遂行できない業務については、混雑時間帯を避ける目的で時差出勤を行うなどし、必要最小限の出勤としています。また、店舗をはじめ物流センターやコールセンター、海外グループ会社勤務者には早期に優先してマスクの配布を行い、その後、全従業員向けに「洗える抗ウイルスマスク」の配布を行いました。
(2)財政状態の分析
①資産、負債及び資本の状況
(資産)
資産合計は2,561億63百万円と前連結会計年度末に比べて58億33百万円減少しました。
この減少の主な要因は、構造改革の一環で一部ブランドの終息に伴い店舗関連設備(約7億円)及びのれん(約17億円)について減損損失を計上したことに加え、低収益店舗撤退により店舗関連設備(約5億円)を除却した結果、有形固定資産が約15億円、無形資産が約11億円、それぞれ減少しております。さらに、上述のブランドの終息及び低収益店舗撤退に伴い、主に店舗にかかる使用権資産をオフバランスしたことで、使用権資産についても約85億円減少しました。
このほか、売上債権及びその他の債権が約25億円、繰延税金資産が約29億円、それぞれ増加しております。
(負債)
負債は1,814億30百万円と前連結会計年度末に比べて27億62百万円増加しました。
この主な要因は、仕入債務及びその他の債務が約71億円、借入金が約16億円、未払法人所得税が約6億円、それぞれ増加した他、構造改革に伴う事業構造改革引当金約20億円を計上した一方、構造改革の一部である低収益店舗撤退に伴い、店舗にかかるリース負債をオフバランスしたことが主要因となり、リース負債が約96億円減少したことによるものです。
(資本)
資本合計は747億34百万円と前連結会計年度末に比べて85億94百万円減少しました。
この主な要因は、親会社の所有者に帰属する四半期損失を約78億円計上したほか、配当金の支払いを実施したことで約8億円減少したことによるものです。
(D/Eレシオ)
当社グループは、資本合計に対する有利子負債の割合であるデット・エクイティ・レシオ(D/Eレシオ)を財務体質の健全化の指標としており、中期的にD/Eレシオ0.5倍を目指しております。
当第3四半期連結会計期間末の有利子負債は、797億6百万円となりました。これは、シンジケートローン契約で設定している409億円のコミットメントライン枠を利用し、借入金が約16億円増加しました。
一方で資本について、構造改革の実施などを受け、親会社の所有者に帰属する四半期損失を約78億円計上し、利益剰余金が大きく減少したことで、資本が約86億円減少いたしました。ただ、第2四半期連結会計期間末の714億48百万円からは約33億円改善し、当第3四半期連結会計期間末の資本合計は747億34百万円となりました。
その結果、当第3四半期連結会計期間末のD/Eレシオは、前連結会計年度末の0.9倍から1.1倍へと0.1ポイント悪化しました。
なお、当社は、今般の新型コロナウイルス感染症拡大に備えて手元流動性を厚く保持する目的で、総額300億円の当座貸越契約を締結しており、事業運営における資金需要に応じて活用しておりますが、当第3四半期連結会計期間末における利用はありません。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
135億24百万円の収入(前年同期比108億92百万円 収入減)となりました。
この主な要因は、当第3四半期連結累計期間において、税引前四半期損失を103億67百万円計上したことで、前第3四半期連結累計期間の税引前四半期利益から収入が266億72百万円減少したことに加え、前第3四半期連結累計期間に計上した負ののれん発生益26億87百万円、当第3四半期連結累計期間に計上した構造改革費用30億6百万円、事業構造改革引当金の増減額5億99百万円、及び法人所得税の支払額又は還付額が34億86百万円減少したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
28億42百万円の支出(前年同期比42億35百万円 支出減)となりました。
この主な要因は、前第3四半期連結累計期間における一時的な事象として、神戸レザークロス㈱及びOriginal Inc.(米国)の株式取得時において12億60百万円の収入、ラクサス・テクロノジーズ㈱の株式取得時において40億12百万円の支出をそれぞれ認識したほか、投資有価証券の売却による収入を10億20百万円計上した一方、無形資産の取得による支出が20億53百万円減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
116億48百万円の支出(前年同期比57億77百万円 支出減)となりました。
この主な要因は、長期借入金の返済による支出が33億35百万円、配当金の支払額が17億54百万円、リース負債の支払額が6億73百万円、それぞれ減少したことによります。
これらの結果、現金及び現金同等物の当第3四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末より9億39百万円減少して193億3百万円となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
資本の財源及び資金の流動性に係る情報について、前連結会計年度の有価証券報告書「資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載した内容から重要な変更はありません。
(5)販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績は次のとおりであります。
| セグメント | 区分 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| ブランド事業 | ミドルアッパー | 29,906 | △38.0 | |
| ミドルロワー | 50,152 | △27.1 | ||
| 卸 | 1,908 | △36.6 | ||
| 国内アパレルブランド | 81,966 | △31.7 | ||
| 国内ライフスタイルブランド | 14,219 | △26.5 | ||
| 海外 | 755 | △9.2 | ||
| 開発・改革ブランド | 7,756 | △29.8 | ||
| M&Aブランド | 11,513 | △22.2 | ||
| 投資 | 19,268 | △25.4 | ||
| 小計 | 116,208 | △30.0 | ||
| デジタル事業 | Eコマース | 909 | △47.7 | |
| デジタルソリューション | 2,111 | 36.1 | ||
| B2Bソリューション | 3,020 | △8.2 | ||
| B2Cネオエコノミー | 4,043 | △9.0 | ||
| 小計 | 7,062 | △8.7 | ||
| プラット フォーム事業 | 生産プラットフォーム | 5,483 | 92.6 | |
| 販売プラットフォーム | 3,213 | △32.2 | ||
| シェアードサービスプラットフォーム | 40 | △13.8 | ||
| ライフスタイルプラットフォーム(空間創造) | 771 | △22.8 | ||
| 小計 | 9,507 | 10.1 | ||
| 共通部門 | 71 | △32.9 | ||
| 売上収益 | 132,848 | △27.2 | ||
(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(注)2 当第3四半期連結累計期間において、デジタル事業及びプラットフォーム事業の一部の区分を除くすべてのセグメントの販売実績が減少しております。減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、多くの店舗での臨時休業したためであります。詳細は「(1)経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(参考)
当社グループのEC化率は以下のとおりであります。
| EC化率 | 金額(百万円) | % | 前年同期差 | ||||
|
| 22.17 | +9.01 |
(注)EC化率とは商品の取扱高を分母にし、そのうちECの取扱高を分子にしたものであります。
(6)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(8)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。