有価証券報告書-第137期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下 「経営成績等」 という。)の状況の概要は次のとおりであります。
1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資や生産活動に持ち直しの動きがみられたものの、米国の通商政策を巡る不確実性や中東情勢の緊迫化に伴う世界経済の減速懸念に加え、在庫調整の長期化による影響が一部で継続する等、先行き不透明な状況で推移しました。
このような状況下、当社グループは、創立100周年を迎える2026年度を最終年度とした、4ヵ年の中期経営計画『 T-Link1369 』の重点施策の実行に取り組み、「グローバル」「メディカル」「オートメーション」「オリジナル」の4つの成長戦略の更なる進化や、既存の枠組みを超えた「モビリティ」「マテリアル」「エネルギーソリューション」「DX推進」等のビジネスモデルの変革に注力し、変化する社会環境に適応した「NEWビジネスの創造」に取組んでまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上高1,098億62百万円(前年度比8.8%増)、営業利益40億84百万円(前年度比19.2%増)、経常利益44億53百万円(前年度比18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益29億57百万円(前年度比11.2%増)となりました。
<セグメント別の状況>事業の種類別セグメントの業績は、次の通りであります。
a)FA・デバイス事業
(産業機器システム) 売上高:395億78百万円(前年度比 1.9%減) 構成比 36.0%
産業機器システム分野においては、装置システムが製造業における設備投資及び自動化需要を捉え、半導体や液晶関連向けを中心に増加しました。一方で、FA機器については、AI関連需要を背景に一部で堅調に推移したものの、全体としては顧客の在庫調整が長期化した影響により減少しました。加えて、産業メカトロニクス分野における放電加工機、レーザ加工機の案件が減少したこと等から、この部門全体の売上高は前年度比1.9%の減となりました。
(半導体・デバイス) 売上高:380億56百万円(前年度比 13.8%増) 構成比 34.6%
半導体・デバイス分野においては、インドにおけるインフラ機器や車載関連向け電子部品が堅調に推移しました。また、防犯意識の高まりを背景としたセキュリティカメラの販売及びODMビジネスの拡大に加え、AI関連向け産業用PCが増加したこと等から、この部門全体の売上高は前年度比13.8%の増となりました。
これらの結果、FA・デバイス事業においては、売上高776億34百万円(前年度比5.3%増、構成比70.7%)、営業利益27億69百万円(前年度比10.0%増)となりました。
b)社会・情報通信事業
(社会インフラ) 売上高:229億42百万円(前年度比 22.7%増) 構成比 20.9%
社会インフラ分野においては、中四国地区へのビジネスエリア拡大等を背景に主力である放射線がん治療装置及び医療用診断装置が好調に推移しました。加えて、防衛事業関連向けの非破壊検査装置や、脱炭素需要を背景とした空調機器の販売が増加したこと等から、この部門全体の売上高は前年度比22.7%の増となりました。
(情報通信) 売上高:92億85百万円(前年度比 9.1%増) 構成比 8.5%
情報通信分野においては、Windows10のサポート終了に伴う更新需要を背景にOA機器が増加しました。加えて、フジテレコムズ社において、主力の携帯電話及び店舗向けオリジナルアプリの販売が堅調に推移したほか、新たな
取り組みである環境分析関連ビジネスや構造物の調査・設計ビジネスが業績に寄与したこと等から、この部門全体
の売上高は前年度比9.1%の増となりました。
これらの結果、社会・情報通信事業においては、売上高322億28百万円(前年度比18.4%増、構成比29.3%)、営業利益13億14百万円(前年度比44.7%増)となりました。
②財政状態の状況
<流動資産>当連結会計年度末における流動資産の残高は、495億83百万円(前連結会計年度末は508億76百万円)となり、12億93百万円減少しました。これは主に、有価証券の増加により一部相殺されたものの、売上債権の減少(前連結会計年度末比16億77百万円減)によるものであります。
<固定資産>当連結会計年度末における固定資産の残高は、153億6百万円(前連結会計年度末は128億16百万円)となり、24億90百万円増加しました。これは主に、投資有価証券の増加(前連結会計年度末比20億79百万円増)によるものであります。
<流動・固定負債>当連結会計年度末における負債の残高は、流動・固定合計で206億49百万円(前連結会計年度末は228億45百万円)となり、21億96百万円減少しました。これは主に、仕入債務の減少(前連結会計年度末比25億87百万円減)であります。
<純資産>当連結会計年度末における純資産の残高は、442億40百万円(前連結会計年度末は408億46百万円)となり、33億93百万円増加しました。主な増加の要因は、利益剰余金の増加(前連結会計年度末比19億円増)であります。なお、当連結会計年度末の自己資本比率は68.1%となっております。
2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ88百万円増加し、当連結会計年度末には88億50百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、29億81百万円(前連結会計年度は同18億19百万円)となりました。これは主に、仕入債務の減少の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益44億48百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、18億4百万円(前連結会計年度は同95百万円)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出が7億0百万円、有形固定資産の取得による支出が6億71百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、11億58百万円(前連結会計年度は同13億10百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額が10億57百万円あったことによるものです。
③生産、受注及び販売の状況
(1)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
(2)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
①棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の、推定される将来需要および市場状況に基づく時価の見積額と原価との差異に相当する陳腐化の見積額について、評価減の計上が必要となる可能性があります。実際の将来需要または市場状況が当社グループの見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
②固定資産の減損
固定資産については、資産または資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しております。回収可能価額は、資産または資産グループの時価から処分費用見込額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、固定資産の使用方法を変更した場合もしくは不動産取引相場やその他経営環境が変動した場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
③のれん等の減損
当社グループは、のれん及び顧客関連資産(以下、のれん等)について、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や売上高成長率、商品の利益率、諸経費の発生見込額等から算出された事業計画を基に検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれん等の減損処理を行う可能性があります。
④繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額を計上しております。将来の課税所得の見通しを含め慎重かつ実現可能性の高い継続的な税務計画を検討しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に計上金額を上回る繰延税金資産を今後回収できると判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整により費用が減少します。また税制改正により税率の変更等が生じた場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
⑤退職給付に係る負債
従業員の退職給付に備えるため、当社グループは連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、退職給付費用及び退職給付に係る負債の計上を行っています。退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて算出されています。この前提条件には割引率、退職率、死亡率、予想昇給率等が含まれています。
この前提条件の変更等があった場合には、将来期間における退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼすことがあります。
2)据付工事等を伴う販売取引の売上高についての検討内容
当社は汎用的な商品の仕入販売だけでなく、産業機器システムや社会インフラ及び情報通信の分野においては、機器の引渡しに加えて、顧客のニーズに対応するために設置工事・現地調整やシステム連携作業などの据付工事等を伴う販売取引も行っています。
据付工事等を伴う販売取引においては、顧客からの受注時に契約内容を検討し、一括で売上計上すべき機器及び据付工事等を識別したうえで、全ての顧客対応が完了した時点で顧客から入手した検収書に基づいて、関連する機器及び据付工事等を一括で売上高に計上しています。
このような販売取引の1件当たりの売上金額は、汎用的な商品の仕入販売よりも高額となる傾向にあり、1億円を超える取引も存在します。連結損益計算書に記載されている売上高1,098億62百万円のうち、該当する売上高は2割程度を占めています。
据付工事等を伴う販売取引の売上高を適切な時期に計上するには、顧客との契約実態や交渉経緯を網羅的に把握することが必要であり、連結財務諸表に大きな影響を与える可能性がある業務プロセスと位置付け、適切な内部統制を構築し運用しています。
3)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①当連結会計年度の経営成績等
当社グループは中期経営計画『 T-Link1369 』を掲げ、基幹ビジネスの更なる拡大に加え、成長分野を中心としたNEWビジネスの創造に取組んでおります。
このような中、当連結会計年度のFA・デバイス事業においては、顧客の在庫調整を背景にFA機器等が減少した一方で、インドにおけるインフラ機器や車載関連向け電子部品が増加いたしました。また、社会・情報通信事業においては、中四国地区へのビジネスエリア拡大等を背景に放射線がん治療装置及び医療用診断装置が好調に推移したことに加え、環境分析事業におけるM&Aが業績増加に寄与いたしました。
<売上高>当連結会計年度の売上高は、前年度比8.8%増の1,098億62百万円となりました。FA・デバイス事業では5.3%増の776億34百万円、社会・情報通信事業は18.4%増の322億28百万円となりました。
<売上原価、販売費及び一般管理費>当連結会計年度の売上原価は、前年度比8.7%増の941億44百万円となり、売上高に対する比率は0.1ポイント減の85.7%となりました。販売費及び一般管理費は、前年度比6.4%増の116億34百万円となり、売上高に対する比率は0.2ポイント減の10.6%となりました。
<営業利益>当連結会計年度の営業利益は、前年度比19.2%増の40億84百万円となり、売上高に対する比率は0.3ポイント増の3.7%となりました。FA・デバイス事業では10.0%増の27億69百万円、社会・情報通信事業は44.7%増の13億14百万円となりました。
<営業外損益>当連結会計年度の営業外収益は、前年度から1百万円増加し、4億15百万円となりました。営業外費用は前年度から33百万円減少し、46百万円となりました。
<経常利益>当連結会計年度の経常利益は、前年度比18.4%増の44億53百万円となり、売上高に対する比率は0.3ポイント増の4.1%となりました。
<特別損益>当連結会計年度の特別利益は発生なし(前連結会計年度は5億92百万円)、特別損失は5百万円(前連結会計年度は84百万円)となりました。
<親会社株主に帰属する当期純利益>当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比11.2%増の29億57百万円となりました。
②経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、現状、緊急を要する重要な事業リスクはないものと認識しております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、棚卸資産の購入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、例外的な場合を除いて該当ありません。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、通常は該当ありません。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は14億65百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は88億50百万円となっております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下 「経営成績等」 という。)の状況の概要は次のとおりであります。
1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の設備投資や生産活動に持ち直しの動きがみられたものの、米国の通商政策を巡る不確実性や中東情勢の緊迫化に伴う世界経済の減速懸念に加え、在庫調整の長期化による影響が一部で継続する等、先行き不透明な状況で推移しました。
このような状況下、当社グループは、創立100周年を迎える2026年度を最終年度とした、4ヵ年の中期経営計画『 T-Link1369 』の重点施策の実行に取り組み、「グローバル」「メディカル」「オートメーション」「オリジナル」の4つの成長戦略の更なる進化や、既存の枠組みを超えた「モビリティ」「マテリアル」「エネルギーソリューション」「DX推進」等のビジネスモデルの変革に注力し、変化する社会環境に適応した「NEWビジネスの創造」に取組んでまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上高1,098億62百万円(前年度比8.8%増)、営業利益40億84百万円(前年度比19.2%増)、経常利益44億53百万円(前年度比18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益29億57百万円(前年度比11.2%増)となりました。
<セグメント別の状況>事業の種類別セグメントの業績は、次の通りであります。
a)FA・デバイス事業
(産業機器システム) 売上高:395億78百万円(前年度比 1.9%減) 構成比 36.0%
産業機器システム分野においては、装置システムが製造業における設備投資及び自動化需要を捉え、半導体や液晶関連向けを中心に増加しました。一方で、FA機器については、AI関連需要を背景に一部で堅調に推移したものの、全体としては顧客の在庫調整が長期化した影響により減少しました。加えて、産業メカトロニクス分野における放電加工機、レーザ加工機の案件が減少したこと等から、この部門全体の売上高は前年度比1.9%の減となりました。
(半導体・デバイス) 売上高:380億56百万円(前年度比 13.8%増) 構成比 34.6%
半導体・デバイス分野においては、インドにおけるインフラ機器や車載関連向け電子部品が堅調に推移しました。また、防犯意識の高まりを背景としたセキュリティカメラの販売及びODMビジネスの拡大に加え、AI関連向け産業用PCが増加したこと等から、この部門全体の売上高は前年度比13.8%の増となりました。
これらの結果、FA・デバイス事業においては、売上高776億34百万円(前年度比5.3%増、構成比70.7%)、営業利益27億69百万円(前年度比10.0%増)となりました。
b)社会・情報通信事業
(社会インフラ) 売上高:229億42百万円(前年度比 22.7%増) 構成比 20.9%
社会インフラ分野においては、中四国地区へのビジネスエリア拡大等を背景に主力である放射線がん治療装置及び医療用診断装置が好調に推移しました。加えて、防衛事業関連向けの非破壊検査装置や、脱炭素需要を背景とした空調機器の販売が増加したこと等から、この部門全体の売上高は前年度比22.7%の増となりました。
(情報通信) 売上高:92億85百万円(前年度比 9.1%増) 構成比 8.5%
情報通信分野においては、Windows10のサポート終了に伴う更新需要を背景にOA機器が増加しました。加えて、フジテレコムズ社において、主力の携帯電話及び店舗向けオリジナルアプリの販売が堅調に推移したほか、新たな
取り組みである環境分析関連ビジネスや構造物の調査・設計ビジネスが業績に寄与したこと等から、この部門全体
の売上高は前年度比9.1%の増となりました。
これらの結果、社会・情報通信事業においては、売上高322億28百万円(前年度比18.4%増、構成比29.3%)、営業利益13億14百万円(前年度比44.7%増)となりました。
②財政状態の状況
<流動資産>当連結会計年度末における流動資産の残高は、495億83百万円(前連結会計年度末は508億76百万円)となり、12億93百万円減少しました。これは主に、有価証券の増加により一部相殺されたものの、売上債権の減少(前連結会計年度末比16億77百万円減)によるものであります。
<固定資産>当連結会計年度末における固定資産の残高は、153億6百万円(前連結会計年度末は128億16百万円)となり、24億90百万円増加しました。これは主に、投資有価証券の増加(前連結会計年度末比20億79百万円増)によるものであります。
<流動・固定負債>当連結会計年度末における負債の残高は、流動・固定合計で206億49百万円(前連結会計年度末は228億45百万円)となり、21億96百万円減少しました。これは主に、仕入債務の減少(前連結会計年度末比25億87百万円減)であります。
<純資産>当連結会計年度末における純資産の残高は、442億40百万円(前連結会計年度末は408億46百万円)となり、33億93百万円増加しました。主な増加の要因は、利益剰余金の増加(前連結会計年度末比19億円増)であります。なお、当連結会計年度末の自己資本比率は68.1%となっております。
2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ88百万円増加し、当連結会計年度末には88億50百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、29億81百万円(前連結会計年度は同18億19百万円)となりました。これは主に、仕入債務の減少の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益44億48百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、18億4百万円(前連結会計年度は同95百万円)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出が7億0百万円、有形固定資産の取得による支出が6億71百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、11億58百万円(前連結会計年度は同13億10百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額が10億57百万円あったことによるものです。
③生産、受注及び販売の状況
(1)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| FA・デバイス事業 | ||
| 産業機器システム(百万円) | 39,578 | 98.1 |
| 半導体・デバイス(百万円) | 38,056 | 113.8 |
| 計(百万円) | 77,634 | 105.3 |
| 社会・情報通信事業 | ||
| 社会インフラ(百万円) | 22,942 | 122.7 |
| 情報通信(百万円) | 9,285 | 109.1 |
| 計(百万円) | 32,228 | 118.4 |
| 合計(百万円) | 109,862 | 108.8 |
(注)上記金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
(2)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| FA・デバイス事業 | ||
| 産業機器システム(百万円) | 28,989 | 97.4 |
| 半導体・デバイス(百万円) | 37,442 | 111.9 |
| 計(百万円) | 66,431 | 105.0 |
| 社会・情報通信事業 | ||
| 社会インフラ(百万円) | 19,700 | 124.9 |
| 情報通信(百万円) | 6,539 | 108.6 |
| 計(百万円) | 26,240 | 120.4 |
| 合計(百万円) | 92,672 | 109.0 |
(注)上記金額は百万円未満を切り捨てて表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
①棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の、推定される将来需要および市場状況に基づく時価の見積額と原価との差異に相当する陳腐化の見積額について、評価減の計上が必要となる可能性があります。実際の将来需要または市場状況が当社グループの見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
②固定資産の減損
固定資産については、資産または資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しております。回収可能価額は、資産または資産グループの時価から処分費用見込額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、固定資産の使用方法を変更した場合もしくは不動産取引相場やその他経営環境が変動した場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
③のれん等の減損
当社グループは、のれん及び顧客関連資産(以下、のれん等)について、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や売上高成長率、商品の利益率、諸経費の発生見込額等から算出された事業計画を基に検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれん等の減損処理を行う可能性があります。
④繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額を計上しております。将来の課税所得の見通しを含め慎重かつ実現可能性の高い継続的な税務計画を検討しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に計上金額を上回る繰延税金資産を今後回収できると判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整により費用が減少します。また税制改正により税率の変更等が生じた場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
⑤退職給付に係る負債
従業員の退職給付に備えるため、当社グループは連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、退職給付費用及び退職給付に係る負債の計上を行っています。退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて算出されています。この前提条件には割引率、退職率、死亡率、予想昇給率等が含まれています。
この前提条件の変更等があった場合には、将来期間における退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼすことがあります。
2)据付工事等を伴う販売取引の売上高についての検討内容
当社は汎用的な商品の仕入販売だけでなく、産業機器システムや社会インフラ及び情報通信の分野においては、機器の引渡しに加えて、顧客のニーズに対応するために設置工事・現地調整やシステム連携作業などの据付工事等を伴う販売取引も行っています。
据付工事等を伴う販売取引においては、顧客からの受注時に契約内容を検討し、一括で売上計上すべき機器及び据付工事等を識別したうえで、全ての顧客対応が完了した時点で顧客から入手した検収書に基づいて、関連する機器及び据付工事等を一括で売上高に計上しています。
このような販売取引の1件当たりの売上金額は、汎用的な商品の仕入販売よりも高額となる傾向にあり、1億円を超える取引も存在します。連結損益計算書に記載されている売上高1,098億62百万円のうち、該当する売上高は2割程度を占めています。
据付工事等を伴う販売取引の売上高を適切な時期に計上するには、顧客との契約実態や交渉経緯を網羅的に把握することが必要であり、連結財務諸表に大きな影響を与える可能性がある業務プロセスと位置付け、適切な内部統制を構築し運用しています。
3)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①当連結会計年度の経営成績等
当社グループは中期経営計画『 T-Link1369 』を掲げ、基幹ビジネスの更なる拡大に加え、成長分野を中心としたNEWビジネスの創造に取組んでおります。
このような中、当連結会計年度のFA・デバイス事業においては、顧客の在庫調整を背景にFA機器等が減少した一方で、インドにおけるインフラ機器や車載関連向け電子部品が増加いたしました。また、社会・情報通信事業においては、中四国地区へのビジネスエリア拡大等を背景に放射線がん治療装置及び医療用診断装置が好調に推移したことに加え、環境分析事業におけるM&Aが業績増加に寄与いたしました。
<売上高>当連結会計年度の売上高は、前年度比8.8%増の1,098億62百万円となりました。FA・デバイス事業では5.3%増の776億34百万円、社会・情報通信事業は18.4%増の322億28百万円となりました。
<売上原価、販売費及び一般管理費>当連結会計年度の売上原価は、前年度比8.7%増の941億44百万円となり、売上高に対する比率は0.1ポイント減の85.7%となりました。販売費及び一般管理費は、前年度比6.4%増の116億34百万円となり、売上高に対する比率は0.2ポイント減の10.6%となりました。
<営業利益>当連結会計年度の営業利益は、前年度比19.2%増の40億84百万円となり、売上高に対する比率は0.3ポイント増の3.7%となりました。FA・デバイス事業では10.0%増の27億69百万円、社会・情報通信事業は44.7%増の13億14百万円となりました。
<営業外損益>当連結会計年度の営業外収益は、前年度から1百万円増加し、4億15百万円となりました。営業外費用は前年度から33百万円減少し、46百万円となりました。
<経常利益>当連結会計年度の経常利益は、前年度比18.4%増の44億53百万円となり、売上高に対する比率は0.3ポイント増の4.1%となりました。
<特別損益>当連結会計年度の特別利益は発生なし(前連結会計年度は5億92百万円)、特別損失は5百万円(前連結会計年度は84百万円)となりました。
<親会社株主に帰属する当期純利益>当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比11.2%増の29億57百万円となりました。
②経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、現状、緊急を要する重要な事業リスクはないものと認識しております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、棚卸資産の購入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、例外的な場合を除いて該当ありません。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、通常は該当ありません。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は14億65百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は88億50百万円となっております。