四半期報告書-第43期第1四半期(令和3年5月1日-令和3年7月31日)

【提出】
2021/09/14 13:13
【資料】
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【項目】
43項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続いております。
外食業界におきましては、一部の業態を除き、政府や各自治体による休業、時短営業、酒類提供の停止・制限等の要請という非常に厳しい経営環境下において、雇用調整助成金や時短協力金等の各種支援策を活用し、収益確保に取り組んでいる状況です。
当社グループにおきましても、特に外食事業において店舗休業や時短営業を余儀なくされましたが、一方で、前期から継続しているコスト削減による損益分岐点売上高の低減、雇用調整助成金や時短営業等に対する協力金の申請等による収益確保に尽力いたしました。
また、資本性劣後ローンによる手元資金の拡充、A種優先株式の発行による自己資本の増強を実施し、中長期的な財務基盤の安定性の確保に取り組んでおります。加えて、財務体質の健全化、剰余金の分配可能額の確保等を目的に、2021年7月に減資いたしました。
そのような中、環境対策として、物流部門におきましては、配送資材をドライアイスと発泡スチロールからリサイクルコンテナと高性能の保冷剤へ変更することによるCO2の削減、製造部門におきましては、おからの再商品化に必要なおから乾燥機やバイオ式生ごみ処理機の導入等による産業廃棄物の削減に向けた取り組みに着手し、また、品質保持及び保存に優れた急速冷凍機の導入によるフードロスの削減についても検討を進めております。
店舗の出店及び退店につきましては、1店舗の出店及び6店舗の退店を実施し、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は、291店舗となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は45億29百万円(前年同期比114.6%)となり、営業損失は7億43百万円(前年同期は営業損失11億17百万円)、経常損失は8億19百万円(前年同期は経常損失11億70百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は94百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失6億97百万円)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(外食事業)
外食事業におきましては、各店において感染防止対策を徹底し、お客様をお迎えする体制を整えましたが、政府及び各自治体の要請に則した時短営業や休業の実施により、通常営業が不可能な状況が継続いたしました。このような中、弁当を含めたテイクアウト商品の販売強化に取り組みましたが、売上高はコロナ禍影響前の2019年と比較し41.9%という状況であります。
「湯葉と豆腐の店 梅の花」及び「和食鍋処 すし半」につきましては、ポイントカード等の会員様へのダイレクトメールやアプリによる商品告知等により、お客様との接点の増加に注力するとともに、来店動機を促進する季節に合わせたメニュー展開等に取り組みました。また、一部店舗における弁当や惣菜の宅配、テイクアウト商品の販売強化により売上確保に努めてまいりました。
「海産物居酒屋 さくら水産」につきましては、政府及び各自治体の要請への対応により、全店舗において休業や時短営業を余儀なくされました。このような状況の中、ランチ営業に注力し、市場より活魚の直送可能な一部店舗において泳ぎ活魚定食の数量限定販売や朝食営業を試験的に開始いたしました。
新しい取り組みといたしましては、6月に新業態「お手軽中華のお店 梅花(メイファ)」を名古屋市東区のショッピングモール内のフードコートに出店いたしました。
以上の結果、外食事業の売上高は21億13百万円(前年同期比100.3%)、セグメント損失5億93百万円(前年同期はセグメント損失6億12百万円)となりました。
店舗数につきましては、梅の花は72店舗、すし半は13店舗、さくら水産は5店舗退店し22店舗、その他店舗は1店舗出店及び1店舗退店し16店舗、外食事業の全店舗数は123店舗となりました。
(テイクアウト事業)
テイクアウト事業におきましても政府及び各自治体の要請に則した営業が続く中、主要な出店先である百貨店の食料品売上高の回復傾向や母の日・父の日等の当社のイベント商品の販売好調等、一部で明るい話題も見られましたが、売上高はコロナ禍影響前の2019年と比較し78.4%という状況であります。
また、前期に引き続き、商品の品目数と陳列量の適正化を図るとともに、店舗製造を強化することによる品質向上と原価率の改善及び人時生産性向上のため労働時間管理に注力いたしました。
以上の結果、テイクアウト事業の売上高は21億74百万円(前年同期比127.3%)、セグメント利益72百万円(前年同期はセグメント損失23百万円)と、コロナ禍影響前の2019年との比較において減収増益となりました。
店舗数につきましては、古市庵テイクアウト店は113店舗、梅の花テイクアウト店は50店舗、その他店舗は5店舗、テイクアウト事業の全店舗数は168店舗となりました。
(外販事業)
外販事業におきましては、新規取引先の拡大や既存取引先へのセントラルキッチンの既存製品の販売量増加、加えて冷凍惣菜等の新商品開発による取扱品目の増加等により、業績を堅調に伸ばしてまいりました。
また、牡蠣を中心とした水産加工品を製造する丸平商店につきましては、グループ各社における商品開発及び販促企画の実施、販売網の強化を図ることを目的としたプロジェクトを発足し、グループ全体で外販事業の強化に取り組んでおります。並行して、広島県の協力会社に委託した牡蠣の瞬間冷凍加工が本格稼働することによるコスト削減の実現化に向け、取り組んでまいります。
以上の結果、外販事業の売上高は2億40百万円(前年同期比176.4%)、セグメント損失42百万円(前年同期はセグメント損失2億63百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の資産の部につきましては、前連結会計年度末と比べ18億86百万円増加し、300億48百万円となりました。これは主に、現金及び預金が15億69百万円増加したことによるものであります。
負債の部につきましては、前連結会計年度末と比べ1億74百万円増加し、271億46百万円となりました。これは主に、借入金の総額が4億34百万円増加、引当金が2億65百万円減少したことによるものであります。
純資産の部につきましては、前連結会計年度末と比べ17億11百万円増加し、29億2百万円となりました。これは主に、第三者割当増資等によりその他資本剰余金が20億84百万円増加したことによるものであります。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2[事業の状況] 1[事業等のリスク]」をご参照ください。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、資金繰り計画に基づき、銀行等金融機関からの借入により資金を調達しております。借入金のうち短期借入金は主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金及びファイナンス・リース取引に係るリース債務は主に設備投資に係る資金調達であります。
また、営業債務や借入金等は、流動性のリスクに晒されておりますが、当社グループではグループ会社や各部署からの報告に基づき担当部署が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに、手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。
(5) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
該当事項はありません。