四半期報告書-第11期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)における我が国経済は、米中貿易戦争の激化等通商問題の動向が経済に与える影響及び金融資本市場の変動等留意する点はあるものの、雇用・所得環境が良好に推移し改善傾向が続いております。一方、7月の西日本豪雨や9月に起きた北海道胆振東部地震及び台風21号等の相次ぐ自然災害による影響で、甚大な被害を受けた地域を中心に消費マインドは大きく落ち込みました。
このような状況のなか、当社グループは主力事業である百貨店業を中心に長年培ってきたノウハウ・リソースを結集し、本年度より新たに制定した「私たちの考え方」に基づき「人と時代をつなぐ三越伊勢丹グループ」の実現を目指して、お客さまの生活の中のさまざまなシーンでお役に立てるよう、世の中の変化に対応し、自ら「変化」・「変革」することで、あたらしい価値の創出に努めてまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は563,991百万円(前年同四半期比4.3%減)、営業利益は10,825百万円(前年同四半期比41.5%増)、経常利益は12,282百万円(前年同四半期比28.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,929百万円(前年同四半期差3,910百万円増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
①百貨店業
百貨店業におきましては、ビジネスモデルの再構築を進めております。
基幹店につきましては、当社グループの収益の柱として安定的収益をあげられるよう、活性化に向けてお客さまをお迎えする環境整備を進めております。例年1回の夏のクリアランスセールを、お客さまの関心時期に合わせて商品をご提供するために6月末、7月末からの2回に分けて開催し、6月と7月の累計売上高は前年を上回り堅調に推移いたしました。また、中国の輸入関税引き下げや、国内の地震や台風等相次いだ自然災害の影響により、足元の伸び率は鈍化傾向にあるものの、第2四半期連結累計期間の訪日顧客による免税売上高は前年を上回りました。その結果、伊勢丹新宿本店、三越銀座店の売上高も前年を上回りました。
三越日本橋本店は、おもてなしのスペシャリティストアを目指し、10月24日に第一期リモデルグランドオープンいたしました。伊勢丹新宿本店は、「毎日が、あたらしい。ファッションの伊勢丹」の確立を目指して、品揃えの幅の拡充、新しいスタイルの提案、新しい顧客体験のご提供を、デジタルを活用し実現する計画を進めており、第一期として2019年春にはメンズ館のリモデルオープン、2019年度中に第二期として本館のリモデルオープンを予定しております。三越銀座店は、シェアリングサービス「CARITE(カリテ)」を開始する等、新たな取り組みの推進により引き続き客数は増えております。
支店、地域百貨店、海外店につきましては、限られた経営資源を新たな成長分野に再配分するため、収益性に課題のある店舗の構造改革について検討を進めてまいりました。その結果、伊勢丹相模原店、伊勢丹府中店、新潟三越、岩田屋久留米店新館の営業終了を決定いたしました。伊勢丹相模原店及び府中店は2019年9月、新潟三越は2020年3月、岩田屋久留米店新館は2019年3月をもって営業終了を予定しております。今後も、地域毎のお客さまのニーズや各店の置かれた状況にあわせながら、業態転換やリサイジングを含めたあらゆる手段を使い、構造改革やビジネスモデル改革に取り組んでまいります。
EC事業につきましては、基幹店と連動した企画や展開商品の拡大によりお客さまの利便性向上に取り組んでまいりました。6月より新たに定期宅配サービス事業「ISETAN DOOR」を開始し、お客さまとの接点拡大に取り組んでおります。また、中国小売業最大手の京東(ジンドン)集団と戦略的業務提携し、9月には京東集団が展開する中国越境ECサイトに本格オープンしました。今後も、オンラインにおいて新たなサービスを提供していくための検討を進めてまいります。
このセグメントにおける売上高は524,730百万円(前年同四半期比0.5%減)、営業利益は5,317百万円(前年同四半期比55.0%増)となりました。
②クレジット・金融・友の会業
クレジット・金融・友の会業におきましては、当社グループの持つシステムインフラや優良顧客基盤を最大限に活用し、ハウスカードから基幹事業としてさらなる拡大を目指しております。
株式会社エムアイカードは、グループ百貨店の店舗閉鎖等の影響もあり会員数やグループ百貨店取扱高が微減する中、ロイヤリティの高いプラチナカード会員やゴールドカード会員の増加に努め、外部利用の拡大促進を図ったことで、売上高は前年を上回りました。
このセグメントにおける売上高は19,088百万円(前年同四半期比0.5%増)、営業利益は3,138百万円(前年同四半期比49.0%増)となりました。
③不動産業
不動産業におきましては、グループの保有する国内外の優良不動産を活用した収益性のある事業機会の創出に向けた検討を進めております。
株式会社三越伊勢丹不動産は、新規のハイグレード賃貸マンションとして3月に「ミレアコート銀座プレミア」を取得、賃貸運用を開始いたしました。入居者に対し三越銀座店の施設利用やサービス提供等を実施することで、三越伊勢丹グループが運営する賃貸マンションとしての付加価値向上を図り、安定的な収益を確保してまいります。
株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザインは、既存商業施設の新宿アルタのリモデルを実施しました。また、新たな商業施設運営事業として本年3月にオープンした「FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMA」は、客数、売上高ともに好調に推移しています。今後もこれらのノウハウを活用できる新たな商業施設運営について検討してまいります。
このセグメントにおける売上高は20,131百万円(前年同四半期比10.7%減)、営業利益は3,009百万円(前年同四半期比12.8%減)となりました。
④その他
その他の事業におきましては、「人と時代をつなぐ」ことを念頭にお客さまのニーズにお応えする新たな価値提供を目指しております。
旅行事業におきましては、シニアマーケットに強みを有する株式会社ニッコウトラベルと、株式会社三越伊勢丹旅行との事業シナジーの最大化に向けて、両社リソースを活用した共同商品の開発・販売、両社顧客やグループ百貨店顧客への相互拡販、共同仕入れによるコスト削減等の具体的取り組みを進めており、一定のシナジー効果が出ております。
美容事業に関しては、株式会社ソシエ・ワールドが、当社グループ内店舗への出店を拡大しております。本年5月に静岡伊勢丹にエステティックサロン、同8月には名古屋三越星ヶ丘店内にアイビューティサロンをオープンし、当社グループ百貨店とのシナジー創出を目指しております。
このセグメントにおける売上高は43,387百万円(前年同四半期比39.2%減)、営業損失は769百万円(前年同四半期は営業損失1,545百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は1,249,922百万円となり、前連結会計年度末に比べ25,613百万円減少しました。これは主に、季節的な要因等により受取手形及び売掛金が減少したことと、連結子会社である株式会社三越伊勢丹フードサービスが、持分法適用会社である株式会社エムアイフードスタイルにスーパーマーケット事業等を分割したことなどによるものです。
負債合計では664,470百万円となり、前連結会計年度末から22,974百万円減少しました。これは主に、季節的な要因等により支払手形及び買掛金が減少したことや上記分割などによるものです。
また、純資産は585,451百万円となり、前連結会計年度末から2,639百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方で、一部通貨が円高に推移したこと等により為替換算調整勘定が減少したことなどによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、10,033百万円の支出となり、前第2四半期連結累計期間に比べ、支出が29,394百万円増加しました。これは主に、売上債権の増減額による支出(前第2四半期連結累計期間は収入)が増加したことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、22,155百万円の支出となり、前第2四半期連結累計期間に比べ、支出が9,154百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、20,560百万円の収入となり、前第2四半期連結累計期間に比べ、収入が24,979百万円増加しました。これは主に、コマーシャル・ペーパーの調達による収入が増加したことなどによるものです。
上記の結果、当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、12,097百万円減少し41,872百万円となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
(6) 従業員数
該当事項はありません。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)における我が国経済は、米中貿易戦争の激化等通商問題の動向が経済に与える影響及び金融資本市場の変動等留意する点はあるものの、雇用・所得環境が良好に推移し改善傾向が続いております。一方、7月の西日本豪雨や9月に起きた北海道胆振東部地震及び台風21号等の相次ぐ自然災害による影響で、甚大な被害を受けた地域を中心に消費マインドは大きく落ち込みました。
このような状況のなか、当社グループは主力事業である百貨店業を中心に長年培ってきたノウハウ・リソースを結集し、本年度より新たに制定した「私たちの考え方」に基づき「人と時代をつなぐ三越伊勢丹グループ」の実現を目指して、お客さまの生活の中のさまざまなシーンでお役に立てるよう、世の中の変化に対応し、自ら「変化」・「変革」することで、あたらしい価値の創出に努めてまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は563,991百万円(前年同四半期比4.3%減)、営業利益は10,825百万円(前年同四半期比41.5%増)、経常利益は12,282百万円(前年同四半期比28.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,929百万円(前年同四半期差3,910百万円増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
①百貨店業
百貨店業におきましては、ビジネスモデルの再構築を進めております。
基幹店につきましては、当社グループの収益の柱として安定的収益をあげられるよう、活性化に向けてお客さまをお迎えする環境整備を進めております。例年1回の夏のクリアランスセールを、お客さまの関心時期に合わせて商品をご提供するために6月末、7月末からの2回に分けて開催し、6月と7月の累計売上高は前年を上回り堅調に推移いたしました。また、中国の輸入関税引き下げや、国内の地震や台風等相次いだ自然災害の影響により、足元の伸び率は鈍化傾向にあるものの、第2四半期連結累計期間の訪日顧客による免税売上高は前年を上回りました。その結果、伊勢丹新宿本店、三越銀座店の売上高も前年を上回りました。
三越日本橋本店は、おもてなしのスペシャリティストアを目指し、10月24日に第一期リモデルグランドオープンいたしました。伊勢丹新宿本店は、「毎日が、あたらしい。ファッションの伊勢丹」の確立を目指して、品揃えの幅の拡充、新しいスタイルの提案、新しい顧客体験のご提供を、デジタルを活用し実現する計画を進めており、第一期として2019年春にはメンズ館のリモデルオープン、2019年度中に第二期として本館のリモデルオープンを予定しております。三越銀座店は、シェアリングサービス「CARITE(カリテ)」を開始する等、新たな取り組みの推進により引き続き客数は増えております。
支店、地域百貨店、海外店につきましては、限られた経営資源を新たな成長分野に再配分するため、収益性に課題のある店舗の構造改革について検討を進めてまいりました。その結果、伊勢丹相模原店、伊勢丹府中店、新潟三越、岩田屋久留米店新館の営業終了を決定いたしました。伊勢丹相模原店及び府中店は2019年9月、新潟三越は2020年3月、岩田屋久留米店新館は2019年3月をもって営業終了を予定しております。今後も、地域毎のお客さまのニーズや各店の置かれた状況にあわせながら、業態転換やリサイジングを含めたあらゆる手段を使い、構造改革やビジネスモデル改革に取り組んでまいります。
EC事業につきましては、基幹店と連動した企画や展開商品の拡大によりお客さまの利便性向上に取り組んでまいりました。6月より新たに定期宅配サービス事業「ISETAN DOOR」を開始し、お客さまとの接点拡大に取り組んでおります。また、中国小売業最大手の京東(ジンドン)集団と戦略的業務提携し、9月には京東集団が展開する中国越境ECサイトに本格オープンしました。今後も、オンラインにおいて新たなサービスを提供していくための検討を進めてまいります。
このセグメントにおける売上高は524,730百万円(前年同四半期比0.5%減)、営業利益は5,317百万円(前年同四半期比55.0%増)となりました。
②クレジット・金融・友の会業
クレジット・金融・友の会業におきましては、当社グループの持つシステムインフラや優良顧客基盤を最大限に活用し、ハウスカードから基幹事業としてさらなる拡大を目指しております。
株式会社エムアイカードは、グループ百貨店の店舗閉鎖等の影響もあり会員数やグループ百貨店取扱高が微減する中、ロイヤリティの高いプラチナカード会員やゴールドカード会員の増加に努め、外部利用の拡大促進を図ったことで、売上高は前年を上回りました。
このセグメントにおける売上高は19,088百万円(前年同四半期比0.5%増)、営業利益は3,138百万円(前年同四半期比49.0%増)となりました。
③不動産業
不動産業におきましては、グループの保有する国内外の優良不動産を活用した収益性のある事業機会の創出に向けた検討を進めております。
株式会社三越伊勢丹不動産は、新規のハイグレード賃貸マンションとして3月に「ミレアコート銀座プレミア」を取得、賃貸運用を開始いたしました。入居者に対し三越銀座店の施設利用やサービス提供等を実施することで、三越伊勢丹グループが運営する賃貸マンションとしての付加価値向上を図り、安定的な収益を確保してまいります。
株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザインは、既存商業施設の新宿アルタのリモデルを実施しました。また、新たな商業施設運営事業として本年3月にオープンした「FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMA」は、客数、売上高ともに好調に推移しています。今後もこれらのノウハウを活用できる新たな商業施設運営について検討してまいります。
このセグメントにおける売上高は20,131百万円(前年同四半期比10.7%減)、営業利益は3,009百万円(前年同四半期比12.8%減)となりました。
④その他
その他の事業におきましては、「人と時代をつなぐ」ことを念頭にお客さまのニーズにお応えする新たな価値提供を目指しております。
旅行事業におきましては、シニアマーケットに強みを有する株式会社ニッコウトラベルと、株式会社三越伊勢丹旅行との事業シナジーの最大化に向けて、両社リソースを活用した共同商品の開発・販売、両社顧客やグループ百貨店顧客への相互拡販、共同仕入れによるコスト削減等の具体的取り組みを進めており、一定のシナジー効果が出ております。
美容事業に関しては、株式会社ソシエ・ワールドが、当社グループ内店舗への出店を拡大しております。本年5月に静岡伊勢丹にエステティックサロン、同8月には名古屋三越星ヶ丘店内にアイビューティサロンをオープンし、当社グループ百貨店とのシナジー創出を目指しております。
このセグメントにおける売上高は43,387百万円(前年同四半期比39.2%減)、営業損失は769百万円(前年同四半期は営業損失1,545百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は1,249,922百万円となり、前連結会計年度末に比べ25,613百万円減少しました。これは主に、季節的な要因等により受取手形及び売掛金が減少したことと、連結子会社である株式会社三越伊勢丹フードサービスが、持分法適用会社である株式会社エムアイフードスタイルにスーパーマーケット事業等を分割したことなどによるものです。
負債合計では664,470百万円となり、前連結会計年度末から22,974百万円減少しました。これは主に、季節的な要因等により支払手形及び買掛金が減少したことや上記分割などによるものです。
また、純資産は585,451百万円となり、前連結会計年度末から2,639百万円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方で、一部通貨が円高に推移したこと等により為替換算調整勘定が減少したことなどによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、10,033百万円の支出となり、前第2四半期連結累計期間に比べ、支出が29,394百万円増加しました。これは主に、売上債権の増減額による支出(前第2四半期連結累計期間は収入)が増加したことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、22,155百万円の支出となり、前第2四半期連結累計期間に比べ、支出が9,154百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、20,560百万円の収入となり、前第2四半期連結累計期間に比べ、収入が24,979百万円増加しました。これは主に、コマーシャル・ペーパーの調達による収入が増加したことなどによるものです。
上記の結果、当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、12,097百万円減少し41,872百万円となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
(6) 従業員数
該当事項はありません。