有価証券報告書-第115期(2022/04/01-2023/03/31)

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2023/06/22 13:56
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この「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」は、経営成績等(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況)に重要な影響を与えた事象や要因を経営者の視点から分析・検討したものです。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当事業年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当行の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
わが国経済においては、今年5月の新型コロナウイルス感染症が5類移行し、経済活動正常化の加速が期待されます。一方で、製造業では原材料価格の高止まりや世界的な半導体市場の低迷、自動車産業における供給制約の長期化などが重荷となって事業環境は厳しさを増しています。非製造業では政府による水際対策の緩和や旅行支援策などの効果もあって消費回復への流れが続いていますが、強まる人手不足感や物価高による消費減退への懸念も続いています。
また、今年3月上旬の米銀破綻に端を発した欧米金融システム不安が我が国経済に及ぼす影響にも、引き続き注視する必要があります。
当地においても、ウィズコロナの下で経済活動の正常化が見られ、緩やかな回復傾向が見られます。全国旅行支援などの各種政策の後押しもあって、主要温泉地や観光地では宿泊客数や入込客数が前年を上回って推移するなど、コロナ禍からの挽回消費の動きが見られ始めています。
一方で、全国同様に原材料価格の高止まりや世界的な金融引き締めの影響による海外経済の減速が当地経済の下押しリスクとなる可能性も孕んでいます。引き続き物価上昇や供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に注意する必要があります。
このような環境の中、当行の2023年3月期の経営成績は以下の通りとなりました。
主要勘定では、預金(譲渡性預金含む)は、個人預金が順調に推移し、前期末比1,113億円増加の4兆3,841億円となりました。貸出金は、消費者ローン残高が増加したものの事業性貸出残高が減少し、前期末比582億円減少の2兆5,456億円となりました。有価証券は前期末比1,119億円増加の1兆4,630億円となりました。
損益面におきましては、経常収益は、国債等債券売却益等の減少により、前期比18億12百万円減少の721億5百万円となりました。経常費用は、外貨調達費用の増加等により、前期比6億27百万円増加の564億54百万円となりました。この結果、経常利益は前期比24億39百万円減少の156億51百万円となり、当期純利益は前期比10百万円増加の90億54百万円となりました。
主なセグメントは銀行業であり、その他セグメントに重要性がないため、セグメントごとの経営成績に関する記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、コールローンの増加等により△1,126億58百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出等により△1,183億86百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い等により△256億88百万円となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は期首に比べ2,567億12百万円減少の1兆3,480億8百万円となりました。
③国内・海外別収支
資金運用収益は、有価証券利息配当金の増加等により、国内で376億41百万円、海外で586百万円、全体で382億27百万円となりました。
資金調達費用は、コールマネー利息の増加等により、国内で39億36百万円、海外で212百万円、全体で41億49百万円となり、資金運用収支は全体で340億78百万円となりました。
また、役務取引等収支は、受入為替手数料の減少等により、43億3百万円となり、その他業務収支は、国債等債券売却益の減少により、△74億5百万円となりました。
種類期別国内海外相殺消去額
(△)
合計
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)
資金運用収支前事業年度34,3291,180-35,509
当事業年度33,705373-34,078
うち資金運用収益前事業年度34,6991,3736936,003
当事業年度37,641586-38,227
うち資金調達費用前事業年度37019269493
当事業年度3,936212-4,149
信託報酬前事業年度0--0
当事業年度0--0
役務取引等収支前事業年度4,920△1-4,918
当事業年度4,306△2-4,303
うち役務取引等収益前事業年度8,5445-8,549
当事業年度7,8730-7,873
うち役務取引等費用前事業年度3,6247-3,631
当事業年度3,5672-3,570
その他業務収支前事業年度2,464297-2,761
当事業年度△7,403△2-△7,405
うちその他業務収益前事業年度7,903297-8,200
当事業年度5,35427-5,382
うちその他業務費用前事業年度5,4380-5,438
当事業年度12,75729-12,787

(注)1 「国内」とは、当行(海外店を除く)であります。(以下の表についても同様であります。)
2 「海外」とは、当行の海外店であります。(以下の表についても同様であります。)
なお、海外店は、2022年12月16日に廃止しております。
3 資金運用収益及び資金調達費用の相殺消去額(△)は、「国内」と「海外」の間の本支店勘定利息であります。
4 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前事業年度0百万円、当事業年度0百万円)を控除して表示しております。
④国内・海外別資金運用/調達の状況
資金運用勘定は、国内において平均残高で5兆506億円となり、利息額は377億61百万円、利回りは0.74%となりました。海外においては平均残高で398億31百万円となり、利息額は5億86百万円、利回りは1.47%となりました。また、資金調達勘定は、国内において平均残高で5兆1,540億円となり、利息額は40億56百万円、利回りは0.07%となりました。海外においては平均残高で423億53百万円となり、利息額は2億12百万円、利回りは0.50%となりました。
a.国内
種類期別平均残高利息利回り
金額(百万円)金額(百万円)(%)
資金運用勘定前事業年度5,228,47734,6990.66
当事業年度5,050,63837,7610.74
うち貸出金前事業年度2,591,69623,8000.91
当事業年度2,556,20023,9710.93
うち商品有価証券前事業年度5300.17
当事業年度300.57
うち有価証券前事業年度1,135,61610,1090.89
当事業年度1,348,06713,1140.97
うちコールローン及び
買入手形
前事業年度880,4491300.01
当事業年度617,571440.00
うち預け金前事業年度541,1075730.10
当事業年度447,5464910.11
資金調達勘定前事業年度5,301,4833700.00
当事業年度5,154,0284,0560.07
うち預金前事業年度4,100,5091090.00
当事業年度4,325,6411040.00
うち譲渡性預金前事業年度53,22110.00
当事業年度9700.00
うちコールマネー及び
売渡手形
前事業年度717,831△88△0.01
当事業年度436,2731,5920.36
うち債券貸借取引
受入担保金
前事業年度272,6841490.05
当事業年度321,8562,1690.67
うち借用金前事業年度150,49700.00
当事業年度62,24140.00

(注) 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前事業年度2,512億89百万円、当事業年度2,771億46百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度135億円、当事業年度135億円)及び利息(前事業年度0百万円、当事業年度0百万円)をそれぞれ控除して表示しております。
b.海外
種類期別平均残高利息利回り
金額(百万円)金額(百万円)(%)
資金運用勘定前事業年度65,4591,3732.09
当事業年度39,8315861.47
うち貸出金前事業年度15,2951921.25
当事業年度9,6751041.08
うち商品有価証券前事業年度---
当事業年度---
うち有価証券前事業年度49,6941,1802.37
当事業年度29,0024811.66
うちコールローン及び
買入手形
前事業年度---
当事業年度---
うち預け金前事業年度---
当事業年度---
資金調達勘定前事業年度65,6451920.29
当事業年度42,3532120.50
うち預金前事業年度19700.07
当事業年度16300.05
うち譲渡性預金前事業年度---
当事業年度---
うちコールマネー及び
売渡手形
前事業年度39,0361230.31
当事業年度19,834920.46
うち債券貸借取引
受入担保金
前事業年度---
当事業年度---
うち借用金前事業年度1700.28
当事業年度1400.88

(注)1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しております。
2 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前事業年度1億71百万円、当事業年度2億78百万円)を控除して表示しております。
c.合計
種類期別平均残高(百万円)利息(百万円)利回り
(%)
小計相殺
消去額
(△)
合計小計相殺
消去額
(△)
合計
資金運用勘定前事業年度5,293,93726,3945,267,54336,0726936,0030.68
当事業年度5,090,47022,3405,068,12938,34812038,2270.75
うち貸出金前事業年度2,606,991-2,606,99123,992-23,9920.92
当事業年度2,565,875-2,565,87524,076-24,0760.93
うち商品有価証券前事業年度53-530-00.17
当事業年度3-30-00.57
うち有価証券前事業年度1,185,311-1,185,31111,290-11,2900.95
当事業年度1,377,070-1,377,07013,595-13,5950.98
うちコールローン
及び買入手形
前事業年度880,449-880,449130-1300.01
当事業年度617,571-617,57144-440.00
うち預け金前事業年度541,107-541,107573-5730.10
当事業年度447,546-447,546491-4910.11
資金調達勘定前事業年度5,367,12926,3945,340,734562694930.00
当事業年度5,196,38122,3405,174,0414,2691204,1490.08
うち預金前事業年度4,100,706-4,100,706109-1090.00
当事業年度4,325,805-4,325,805104-1040.00
うち譲渡性預金前事業年度53,221-53,2211-10.00
当事業年度97-970-00.00
うちコールマネー
及び売渡手形
前事業年度756,867-756,86734-340.00
当事業年度456,107-456,1071,684-1,6840.36
うち債券貸借取引
受入担保金
前事業年度272,684-272,684149-1490.05
当事業年度321,856-321,8562,169-2,1690.67
うち借用金前事業年度150,515-150,5150-00.00
当事業年度62,255-62,2554-40.00

(注)1 相殺消去額(△)は、国内と海外の間の本支店勘定平均残高及び利息であります。
2 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前事業年度2,514億60百万円、当事業年度2,774億25百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前事業年度135億円、当事業年度135億円)及び利息(前事業年度0百万円、当事業年度0百万円)をそれぞれ控除して表示しております。
⑤国内・海外別役務取引の状況
全体で、役務取引等収益が78億73百万円、役務取引等費用が35億70百万円となりました。
種類期別国内海外合計
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)
役務取引等収益前事業年度8,54458,549
当事業年度7,87307,873
うち預金・貸出業務前事業年度1,605-1,605
当事業年度1,665-1,665
うち為替業務前事業年度2,41552,421
当事業年度2,12902,129
うち信託関連業務前事業年度63-63
当事業年度65-65
うち証券関連業務前事業年度734-734
当事業年度699-699
うち代理業務前事業年度269-269
当事業年度237-237
うち保証業務前事業年度76-76
当事業年度84-84
役務取引等費用前事業年度3,62473,631
当事業年度3,56723,570
うち為替業務前事業年度4437450
当事業年度3232325

⑥国内・海外別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
種類期別国内海外合計
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)
預金合計前事業年度4,271,0732124,271,285
当事業年度4,384,122-4,384,122
うち流動性預金前事業年度2,844,231-2,844,231
当事業年度3,021,622-3,021,622
うち定期預金前事業年度1,291,581-1,291,581
当事業年度1,261,346-1,261,346
うちその他前事業年度135,259212135,472
当事業年度101,153-101,153
譲渡性預金前事業年度1,450-1,450
当事業年度---
総合計前事業年度4,272,5232124,272,735
当事業年度4,384,122-4,384,122

(注)流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
⑦国内・海外別貸出金残高の状況
a.業種別貸出状況(末残・構成比)
業種別前事業年度当事業年度
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
国内(除く特別国際金融取引勘定分)2,589,855100.002,545,638100.00
製造業334,22512.91324,72812.76
農業,林業6,9230.276,5260.26
漁業9920.048880.04
鉱業,採石業,砂利採取業6,0760.238530.03
建設業128,2584.95123,2474.84
電気・ガス・熱供給・水道業35,0371.3534,8971.37
情報通信業12,9500.5013,3030.52
運輸業,郵便業45,2291.7542,0401.65
卸売業,小売業245,7359.49230,7169.06
金融業,保険業27,8371.0823,7300.93
不動産業,物品賃貸業208,5318.05197,5027.76
各種サービス業320,34312.37309,84712.17
地方公共団体278,78110.76288,13311.32
その他938,93136.25949,22137.29
海外及び特別国際金融取引勘定分14,071100.00--
政府等----
金融機関8,91363.34--
その他5,15836.66--
合計2,603,927-2,545,638-

b.外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
⑧国内・海外別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
種類期別国内海外合計
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)
国債前事業年度259,262-259,262
当事業年度245,129-245,129
地方債前事業年度362,602-362,602
当事業年度372,490-372,490
短期社債前事業年度---
当事業年度---
社債前事業年度191,546-191,546
当事業年度192,710-192,710
株式前事業年度140,384-140,384
当事業年度137,353-137,353
その他の証券前事業年度344,85452,500397,354
当事業年度515,385-515,385
合計前事業年度1,298,64952,5001,351,149
当事業年度1,463,068-1,463,068

(注) 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
⑨「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
○ 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)
資産
科目前事業年度当事業年度
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
銀行勘定貸154100.00164100.00
合計154100.00164100.00

負債
科目前事業年度当事業年度
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
金銭信託154100.00164100.00
合計154100.00164100.00

○ 元本補填契約のある信託の運用/受入状況(末残)
科目前事業年度当事業年度
金銭信託
(百万円)
貸付信託
(百万円)
合計
(百万円)
金銭信託
(百万円)
貸付信託
(百万円)
合計
(百万円)
銀行勘定貸154-154164-164
資産計154-154164-164
元本154-154164-164
負債計154-154164-164

(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、単体ベースについて算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては基礎的手法を採用しております。
単体自己資本比率(国内基準) (単位:億円、%)
2023年3月31日
1.単体自己資本比率(2/3)8.51%
2.単体における自己資本の額1,884
3.リスク・アセットの額22,143
4.単体総所要自己資本額885

当行は2022年12月に国内基準に移行しました。国際統一基準を適用していた前事業年度については以下の通りです。
単体自己資本比率(国際統一基準) (単位:億円、%)
2022年3月31日
1.総自己資本比率(4/7)11.66
2.Tier1比率(5/7)9.86
3.普通株式等Tier1比率(6/7)9.86
4.総自己資本の額2,622
5.Tier1資本の額2,216
6.普通株式等Tier1資本の額2,216
7.リスク・アセットの額22,470
8.総所要自己資本額1,797

単体レバレッジ比率(国際統一基準) (単位:%)
2022年3月31日
レバレッジ比率5.27

(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返等の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分2022年3月31日2023年3月31日
金額(億円)金額(億円)
破産更生債権及びこれらに準ずる債権162289
危険債権496410
要管理債権9835
正常債権26,33328,984

生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当事業年度の末日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって重要な会計上の見積りの変更はありません。なお、当行が財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。
・貸倒引当金の計上
当行における貸出金、支払承諾見返等の債権の残高は多額であり、経営成績等に対する影響が大きいため、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。
当行の貸倒引当金の計上基準については「第5 経理の状況 1(1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
当行の経営者は、債権の評価にあたって用いた会計上の見積りは合理的であり、貸倒引当金は十分計上され、債権が回収可能な額として計上されていると判断しております。ただし、債権の評価には経営者が管理不能な不確実性が含まれております。このため、予測不能な前提条件の変化等により債権の評価が変動する可能性があり、この場合には、将来当行が貸倒引当金を増額又は減額する可能性があります。
債務者区分の判定に当たっては、貸出先の返済状況、財務内容、業績およびこれらの将来見通し等に基づき個別に評価し判定しております。特に、返済状況、財務内容、業績が悪化している貸出先に係る債務者区分の判定に当たっては将来の業績の見通しを仮定しており、具体化した経営改善計画等の合理性および実現可能性が重要な判定要素となります。
経営改善計画等の合理性及び実現可能性は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)や資源価格の高騰の影響を含む貸出先を取り巻く経営環境の変化や貸出先の事業戦略の成否、貸出先に対する支援方針によって影響を受ける可能性があります。
当該仮定のもと現時点で入手可能な情報により債務者区分を判定し、貸倒引当金の見積りを行っております。
・繰延税金資産
当行は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しており、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。
当行の経営者は、繰延税金資産の計上にあたって用いた会計上の見積りは合理的であると判断しております。ただし、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
・固定資産の減損処理
当行は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しており、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。
当行の経営者は、固定資産の減損処理にあたって用いた会計上の見積りは合理的であると判断しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
・退職給付債務
退職給付債務は、主に数理計算で設定される前提条件に基づいて計算しています。前提条件には、割引率、死亡率、一時金選択率、予想昇給率、退職率などの要素が含まれております。
当行の退職給付に係る会計処理の方法については「第5 経理の状況 1(1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
当行の経営者は、退職給付債務の計算にあたって用いた会計上の見積りは合理的であると判断しております。ただし、前提条件に変動が生じ退職給付債務が増加した場合、その影響は累積され将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
持株会社体制へ移行して1年が経ち、株式会社北國フィナンシャルホールディングスグループは「次世代版 地域総合会社」として、グループシナジーを発揮しグループの垣根を越えてプロジェクトベースで様々な取組みを実行してまいりました。
当行では、個人のお客さまへの取組みといたしまして「HOKKOKU LIFE+(北國ライフタス)」の加入者数が順調に増加を続け、2023年3月末で87,884件となりました。法人のお客さまにつきましても、長引く新型コロナウイルスの影響を受けられている皆さまに対して迅速な融資対応を継続したほか、基本手数料および本支店間の振込手数料が無料である法人インターネットバンキング「北國ウェブアクセス」の稼働数も順調に増加を続け、2023年3月末で23,751件となり、寺社へのカード加盟店導入などと合わせて地域のデジタル化、キャッシュレス化に向けた取組みを継続的に行ってまいりました。また、デジタル化に不安を抱える法人、個人のお客さまには全営業拠点においてインターネットバンキング教室を年間4,668回開催するなど、全てのお客さまがデジタルのメリットや利便性を実感いただけるよう取組みを強化しております。
その結果として、財政状態及び経営成績等の状況に示す通り、経常利益は外貨調達費用の増加等により、前期比24億39百万円減少の156億51百万円となりました。また、当期純利益は前期比10百万円増加の90億54百万円となりました。
当行の経営成績に重要な影響を与える要因として、「3 事業等のリスク」に記載のリスクが挙げられます。
当行の資本の財源及び資金の流動性については、銀行業の特性上自己資本比率規制を意識した資本の財源管理を行い、地域のお客さまよりお預かりした預金を財源に、地域の中小企業向け貸出を中心に運用しております。ALM管理による適切な運用調達を行うことで、安全性を保つことを目標としております。なお、自己資本比率(国内基準)は8.51%となっております。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フロー計算書の状況を以下の通り分析しております。営業活動によるキャッシュ・フローは、コールローンの増加等により△1,126億58百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出等により△1,183億86百万円、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い等により△256億88百万円となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は1兆3,480億8百万円となりました。
資本の財源及び資金の流動性については以下の通りであります。当面の設備投資、成長分野への投資ならびに株主還元等は主に自己資金で対応する予定であります。
また、当行は正確な資金繰りの把握及び資金繰りの安定に努めるとともに、適切なリスク管理体制の構築を図っております。貸出金や有価証券の運用については、大部分を顧客からの預金にて調達するとともに、必要に応じてコールマネー等により資金調達を行っております。なお、資金の流動性の状況等については定期的にグループ戦略会議に報告しております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)当事業年度の経営成績の分析
前事業年度
(百万円)(A)
当事業年度
(百万円)(B)
増減(百万円)
(B)-(A)
資金運用収支 ①35,50934,079△1,430
資金運用収益36,00338,2272,224
資金調達費用4934,1493,655
信託報酬000
役務取引等収支 ②4,9184,303△614
役務取引等収益8,5497,873△675
役務取引等費用3,6313,570△61
その他業務収支 ③2,761△7,405△10,167
その他業務収益8,2005,382△2,818
その他業務費用5,43812,7877,348
業務粗利益(=①+②+③) ④(注)43,19030,977△12,212
営業経費 ⑤29,58527,699△1,885
貸倒償却引当等費用 ⑥11,7015,920△5,781
一般貸倒引当金繰入額3,074△1,914△4,989
個別貸倒引当金繰入額8,3285,272△3,056
貸出金償却72,4102,403
債権売却損他290151△138
償却債権取立益 ⑦276△20
株式等関係損益 ⑧15,24617,7212,475
その他 ⑨(注)915564△350
経常利益(=④-⑤-⑥+⑦+⑧+⑨)⑩18,09115,651△2,439
特別損益 ⑪△3,203△1,4841,719
特別利益73169△661
特別損失3,9351,554△2,381
税引前当期純利益(=⑩+⑪) ⑫14,88714,167△720
法人税、住民税及び事業税 ⑬5,2291,863△3,366
法人税等調整額 ⑭6143,2492,635
法人税等合計(=⑬+⑭) ⑮5,8435,112△731
当期純利益(=⑫-⑮) ⑯9,0439,05410

(注) 業務粗利益=(資金運用収益-資金調達費用)+(役務取引等収益-役務取引等費用)+(その他業務収益-その他業務費用)
なお、資金調達費用から金銭の信託運用見合費用を控除しており、該当分を「その他」に含めています。
ア 業務粗利益(資金運用収支+役務取引等収支+その他業務収支)
・資金運用収支
資金運用収益は、有価証券利息配当金等の増加により、前期比22億24百万円増加し、資金調達費用はコールマネー利息等の増加により36億55百万円増加し、結果として資金運用収支は前期比14億30百万円減少の340億79百万円となりました。
・役務取引等収支
役務取引等収益は、受入為替手数料等の減少により、前期比6億75百万円減少し、役務取引等費用は、支払為替手数料等の減少により61百万円減少し、結果として役務取引等収支は前期比6億14百万円減少の43億3百万円となりました。
・その他業務収支
国債等債券売却益等の減少により、その他業務収支は前期比101億67百万円減少の74億5百万円となりました。
イ 経常利益
・営業経費
人件費等が減少したことにより、営業経費は前期比18億85百万円減少の276億99百万円となりました。
・貸倒償却引当等費用
個別貸倒引当金繰入及び一般貸倒引当金繰入が減少したことにより、貸倒償却引当等費用は前期比57億81百万円減少の59億20百万円となりました。
・株式等関係損益
株式等償却の減少により、株式等関係損益は前期比24億75百万円増加の177億21百万円となりました。
その他、償却債権取立益が前期比20百万円減少し、6百万円となりました。結果、経常利益は前期比24億39百万円減少の156億51百万円となりました。
ウ 特別損益及び当期純利益
・特別損益
特別利益は、固定資産処分益等により前期比6億61百万円減少の69百万円となりました。また、特別損失は、固定資産処分損等により前期比23億81百万円減少の15億54百万円となりました。結果として、特別損益は前期比17億19百万円増加の△14億84百万円となりました。
また、法人税等合計は、前期比7億31百万円減少の51億12百万円となり、以上の結果、当期純利益は前期比10百万円増加の90億54百万円となりました。
(2)当事業年度の財政状態の分析
ア 預金等
前事業年度
(億円)A
当事業年度
(億円)B
増減(億円)
(B)-(A)
預金等(末残)42,72743,8411,113
うち個人預金27,81228,709897

譲渡性預金を含めた預金等は、個人預金が順調に推移し、前事業年度比1,113億円増加の4兆3,841億円となりました。
ィ 貸出金
前事業年度
(億円)A
当事業年度
(億円)B
増減(億円)
(B)-(A)
貸出金(末残)26,03925,456△582
うち住宅ローン9,8189,86748

貸出金は、事業性貸出金の減少を主因に、前事業年度比582億円減少の2兆5,456億円となりました。
ウ リスク管理債権
前事業年度
(億円)A
当事業年度
(億円)B
増減(億円)
(B)-(A)
破産更生債権及びこれらに準ずる債権162289126
危険債権496410△86
三月以上延滞債権7135
貸出条件緩和債権9021△68
合 計758734△24

リスク管理債権は、前事業年度比24億円減少し、734億円となりました。
エ 有価証券
前事業年度
(億円)A
当事業年度
(億円)B
増減(億円)
(B)-(A)
有価証券(末残)13,51114,6301,119
国債2,5922,451△141
地方債3,6263,72498
社債1,9151,92711
株式1,4031,373△30
その他の証券3,9735,1531,180

有価証券については、その他の証券の増加を主因に、前事業年度比1,119億円増加し、1兆4,630億円となりました。
なお、外国証券はその他の証券に含まれております。
(3)当事業年度のキャッシュ・フローの状況の分析
前事業年度
(億円)(A)
当事業年度
(億円)(B)
増減(億円)
(B)-(A)
営業活動によるキャッシュ・フロー3,005△1,126△4,132
うち貸出金の純増(△)減299582283
うち預金の純増減(△)2,2061,113△1,093
うちコールローン等の純増(△)減530△760△1,290
うちコールマネー等の純増減(△)△998△866132
うち債券貸借取引受入担保金の純増減(△)831474△356
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,502△1,183319
うち有価証券の取得による支出△8,008△4,8963,111
うち有価証券の売却による収入5,5582,986△2,572
うち有価証券の償還による収入864606△258
財務活動によるキャッシュ・フロー△110△256△146
うち配当金の支払額△106△256△150
うち自己株式の取得による支出△4-4

ア 営業活動によるキャッシュ・フロー
コールローン等の純増を主因に、前事業年度比4,132億円減少の△1,126億円となりました。
イ 投資活動によるキャッシュ・フロー
有価証券の取得による支出を主因に、前事業年度比319億円増加の△1,183億円となりました。
ウ 財務活動によるキャッシュ・フロー
配当金の支払いを主因に、前事業年度比150億円減少の△256億円となりました。

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