四半期報告書-第19期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、「日本」・「米国」・「クリプトアセット事業」・「アジア・パシフィック」・「投資事業」の5つを報告セグメントとしています。なお、報告セグメントの詳細は、「第4 経理の状況 1.要約四半期連結財務諸表要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。
(連結) (単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間は、日本セグメント及びアジア・パシフィックセグメントで委託手数料が減少したものの、米国セグメントで委託手数料が増加したことなどにより、受入手数料が9,096百万円(前第1四半期連結累計期間比0.2%増)となりました。また、クリプトアセット事業セグメントで暗号資産取引が減少したことにより、トレーディング損益が2,622百万円(同80.4%減)となりました。一方、日本セグメントでその他金融収益が増加し、米国セグメントで受取利息が増加したことにより、金融収益が6,448百万円(同51.2%増)となりました。その結果、営業収益は19,059百万円(同29.6%減)となり、収益合計は20,491百万円(同25.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、米国セグメント及び日本セグメントなどで増加した結果、17,883百万円(同18.1%増)となり、費用合計は19,413百万円(同19.7%増)となりました。
以上の結果、税引前四半期利益が1,078百万円(同90.3%減)となりました。また、法人所得税費用が97百万円(同97.5%減)となりました。四半期利益は981百万円(同86.5%減)となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は952百万円(同86.9%減)となりました。
各セグメントの詳細は「セグメント別の状況」でご説明します。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(日本) (単位:百万円)
日本セグメントは、主にマネックス証券株式会社とマネックス・アセットマネジメント株式会社で構成されています。日本セグメントにおいては中長期での資産形成を志向する個人投資家を主要な顧客層としており、売買動向の影響を受けます。
当第1四半期連結累計期間の日本経済は、原油価格の上昇や円安進行による輸入物価の上昇などでコストプッシュ型のインフレが進行しました。日銀は、足元のインフレ進行は需要主導型ではないとの判断から、大規模な金融緩和を継続しました。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締め政策を強化したことにより、両国間の金融政策の方向性は真逆になると日米の金利差が拡大して円安ドル高が進行、前期末時点で1ドル121円程度だった米ドル/円は当第1四半期末時点で1ドル135円台となりました。世界的な景気不安を受け日本株も調整し、前期末時点で27,821円だった日経平均株価は5月12日に25,748円まで下落しました。しかし、日銀の緩和政策の継続や円安進行が日本企業の業績下支えになるとの思惑などから株価は徐々に回復し、前期末を上回って推移する時期もありました。その結果、日経平均株価は当第1四半期末時点で26,393円となりました。
当第1四半期連結累計期間における東京、名古屋二市場の株式等(株式、ETF及びREIT)の1営業日平均個人売買代金は1兆5,521億円となり、前第1四半期連結累計期間比で7.5%増加する一方、日本セグメントにおいては、当第1四半期連結累計期間の株式等の1営業日平均委託売買代金は674億円(前第1四半期連結累計期間比2.0%減)にとどまりました。こうした中、国内現物株式手数料引下げもあり、日本株の手数料収益等が減少したことにより、委託手数料は31.2%減少する一方、投信代行手数料収益等が増加したことにより、その他の受入手数料は72.7%増加しました。以上のことから、受入手数料は3,599百万円(同11.9%減)となりました。また、FX取引金額が増加したことによりFX収益が増加する一方、グループ会社間取引に伴う為替変動の影響を受け、トレーディング損益は285百万円(同76.6%減)となりました。金融収益は、グループ会社間取引に伴う為替変動の影響を受け、3,699百万円(同53.3%増)となりました。その結果、営業収益は7,741百万円(同0.1%減)となりました。
金融費用は396百万円(同4.9%増)となり、金融収支は3,302百万円(同62.2%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、IFAや金融商品仲介による支払手数料の増加などの結果、6,408百万円(同6.2%増)となりました。
その他の収益費用(純額)が1,560百万円の利益(同94.5%増)となっていますが、円安による為替差益1,070百万円が含まれております。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は2,497百万円(同16.7%増)となりました。
(米国) (単位:百万円)
米国セグメントは、主にTradeStation Securities, Inc.で構成されています。米国セグメントにおいてはアクティブトレーダー層をはじめ多様な投資家を顧客層としており、市場のボラティリティ(値動きの度合い)の上昇および稼働口座数増加にともなう取引量増加が収益に貢献する傾向にあります。また、顧客の預り金を運用することで金融収益を獲得していることから、金利が上昇すると収益に貢献する傾向にあります。
当第1四半期連結累計期間の米国経済は、FRBが高インフレを抑え込むため金融引き締めを継続したことなどからやや低調に推移しました。消費者物価指数の上昇率が40年ぶりの水準となるなど高いインフレが進んだことから、FRBは2022年3月・5月・6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で3回連続で金利の引き上げ(利上げ)を決定しました。こうした中、住宅関連指標や米労働市場がやや鈍化の兆しを見せました。景気後退が懸念される中景気の先行指標である株価は調整し、前期末時点で34,678ドルだったNYダウ平均は一時30,000ドルを割り込み当第1四半期末時点では30,775ドルとなりました。米長期金利(10年債利回り)が一時3.5%近くまで上昇するなど長短金利ともに上昇、景気後退の予兆を示すとされる短期金利が長期金利を上回る逆イールドが一時発生しました。
なお、米ドルの対円レート(期中平均)は前第1四半期連結累計期間比で17.3%円安となったことから、米国セグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、米国セグメントにおいては、当第1四半期連結累計期間のDARTs(Daily Average Revenue Tradesの略称で、1営業日当たりの収益を伴う約定もしくは取引の件数)は、株式が減少したものの先物・オプションが増加した結果、227,548件(前第1四半期連結累計期間比6.1%増)となり、委託手数料は米ドルベースで3.3%減少しました。一方、オプションの取引量が増加したことにより、その他の受入手数料は米ドルベースで4.6%増加しました。その結果、受入手数料は米ドルベースでは0.2%減少し、円換算後では5,182百万円(同17.1%増)となりました。一方、金融収益は、金利上昇により米ドルベースでは29.8%増加し、円換算後では2,630百万円(同52.3%増)となりました。以上のことから、営業収益は米ドルベースで6.9%増加し、円換算後で8,010百万円(同25.5%増)となりました。
金融費用は1,078百万円(同72.6%増)となり、金融収支は米ドルベースで20.0%の増加、円換算後では1,552百万円(同40.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、人件費などが増加した結果、米ドルベースで27.5%増加し、円換算後では8,866百万円(同49.6%増)となりました。
以上の結果、セグメント損失(税引前四半期損失)は、1,972百万円(前第1四半期連結累計期間は185百万円のセグメント損失)となりました。
(クリプトアセット事業) (単位:百万円)
クリプトアセット事業セグメントは、主にコインチェック株式会社で構成されています。
当第1四半期連結累計期間の暗号資産市場は、各国の金融引き締めが加速したことで株式市場とともに下落しました。また、ロシア・ウクライナ戦争の長期化や中国のゼロコロナ政策などの影響で歴史的なインフレが進行し、米国では数十年ぶりの大幅利上げに踏み切る中、暗号資産はリスクアセットとして大きく売られました。5月には無担保型ステーブルコインのテラUSDにおいて、ドルとの価値の連動が崩れ、約7兆円規模の価値が分散型金融(DeFi)市場を中心に失われました。こうした中、テラUSDの崩壊を受けて一部の暗号資産レンディング企業や暗号資産ファンドの経営状況が悪化し、市場では過度なレバレッジポジションの清算が相次ぎました。さらに、ノンファンジブルトークン(NFT)についても人気コレクションを狙ったフィッシング詐欺などの問題が起きました。このように市況全体が悪化する中、ビットコインの価格は当第1四半期連結累計期間末時点において期初より50%超マイナスとなる270万円台まで大幅に下落しました。
このような環境の下、コインチェック株式会社においては、当第1四半期連結累計期間における取引所暗号資産売買代金は8,602億円となり、前第1四半期連結累計期間比で52.6%減少しました。販売所暗号資産売買代金は640億円となり、前第1四半期連結累計期間比で76.5%減少しました。こうした中、送金手数料の減少などにより受入手数料が257百万円(前第1四半期連結累計期間比45.3%減)となり、ビットコイン及びアルトコインの販売所取引が減少したことによりトレーディング損益は2,343百万円(同80.7%減)となりました。また、NFTの販売収益等により売上収益は591百万円となった結果、営業収益は3,191百万円(同74.9%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費及び人件費が減少したことにより2,682百万円(同28.5%減)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は415百万円(同95.4%減)となりました。
(アジア・パシフィック) (単位:百万円)
アジア・パシフィックセグメントは、主に香港拠点のMonex Boom Securities(H.K.) Limited(以下「マネックスBoom証券」)、豪州拠点のMonex Securities Australia Pty Ltd(以下「マネックスオーストラリア証券」)で構成されています。
当第1四半期連結累計期間の香港経済は、中国本土の一部地域で新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンが行われた影響などから低迷しました。前期末時点で21,996ポイントだったハンセン指数は当第1四半期末時点で21,859ポイントとほぼ横ばいでした。
また、香港ドルの対円レート(期中平均)は前第1四半期連結累計期間比で16.2%円安となったことから、アジア・パシフィックセグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、マネックスBoom証券で委託手数料が減少したことにより、受入手数料が169百万円(前第1四半期連結累計期間比16.1%減)となりました。また、金融収益が32百万円(同0.7%増)となりました。その他の営業収益は87百万円(同4.1%減)となり、営業収益は288百万円(同11.1%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、マネックスBoom証券で人件費および広告宣伝費が増加したことにより299百万円(同20.6%増)となりました。
持分法による投資利益は10百万円(同19.3%減)となっていますが、これは、中国本土で事業展開するジョイントベンチャーに関するものです。
以上の結果、セグメント損失(税引前四半期損失)は1百万円(前第1四半期連結累計期間は86百万円のセグメント利益)となりました。
(投資事業) (単位:百万円)
投資事業セグメントは、主にマネックスベンチャーズ株式会社、MV1号投資事業有限責任組合、MV2号投資事業有限責任組合で構成されています。
当第1四半期連結累計期間は、主に保有銘柄の評価額上昇による評価益により金融収益が209百万円(前第1四半期連結累計期間比48.3%増)となり、営業収益は209百万円(同48.3%増)となりました。
金融費用は主にMV1号投資事業有限責任組合等の持分損益を計上したことから44百万円(同9.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、25百万円(同0.2%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は141百万円(同84.5%増)となりました。
(2)財政状態の状況
(連結) (単位:百万円)
当第1四半期連結会計期間の資産合計は、金銭の信託などが増加したものの、棚卸資産、その他の金融資産などが減少した結果、1,578,554百万円(前連結会計年度末比29,207百万円減)となりました。また、負債合計は、預り金などが増加したものの、その他の負債などが減少した結果、1,471,693百万円(同30,049百万円減)となりました。
資本合計は、配当金の支払などにより減少したものの、四半期利益などにより増加した結果、106,861百万円(同842百万円増)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(連結) (単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは営業活動による支出3,939百万円(前第1四半期連結累計期間は5,534百万円の収入)、投資活動による支出2,149百万円(同491百万円の支出)及び財務活動による支出11,541百万円(同2,152百万円の支出)でした。この結果、当第1四半期連結会計期間の現金及び現金同等物は246,171百万円(前連結会計年度末比7,288百万円減)となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における営業活動により使用した資金は、3,939百万円となりました。
有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の増減により25,236百万円の資金を取得する一方、信用取引資産及び信用取引負債の増減により15,230百万円、受入保証金及び預り金の増減により12,280百万円の資金を使用しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における投資活動により使用した資金は、2,149百万円となりました。
有価証券投資等の売却及び償還による収入により288百万円の資金を取得する一方、無形資産の取得により1,711百万円の資金を使用しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における財務活動により使用した資金は、11,541百万円となりました。
社債の発行による収入により1,697百万円の資金を取得する一方、短期借入債務の収支により8,176百万円、社債の償還による支出により2,200百万円の資金を使用しました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題に重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
(8)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備に重要な異動はありません。
(1)経営成績の状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、「日本」・「米国」・「クリプトアセット事業」・「アジア・パシフィック」・「投資事業」の5つを報告セグメントとしています。なお、報告セグメントの詳細は、「第4 経理の状況 1.要約四半期連結財務諸表要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。
(連結) (単位:百万円)
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 9,075 | 9,096 | 21 | 0.2%増 |
| トレーディング損益 | 13,385 | 2,622 | △10,763 | 80.4%減 |
| 金融収益 | 4,265 | 6,448 | 2,183 | 51.2%増 |
| 売上収益 | - | 590 | 590 | - |
| その他の営業収益 | 334 | 302 | △32 | 9.5%減 |
| 営業収益 | 27,060 | 19,059 | △8,001 | 29.6%減 |
| 収益合計 | 27,325 | 20,491 | △6,834 | 25.0%減 |
| 金融費用 | 991 | 1,331 | 340 | 34.3%増 |
| 売上原価 | - | 29 | 29 | - |
| 販売費及び一般管理費 | 15,148 | 17,883 | 2,735 | 18.1%増 |
| 費用合計 | 16,217 | 19,413 | 3,196 | 19.7%増 |
| 税引前四半期利益 | 11,107 | 1,078 | △10,030 | 90.3%減 |
| 法人所得税費用 | 3,823 | 97 | △3,727 | 97.5%減 |
| 四半期利益 | 7,284 | 981 | △6,303 | 86.5%減 |
| 親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 7,260 | 952 | △6,308 | 86.9%減 |
当第1四半期連結累計期間は、日本セグメント及びアジア・パシフィックセグメントで委託手数料が減少したものの、米国セグメントで委託手数料が増加したことなどにより、受入手数料が9,096百万円(前第1四半期連結累計期間比0.2%増)となりました。また、クリプトアセット事業セグメントで暗号資産取引が減少したことにより、トレーディング損益が2,622百万円(同80.4%減)となりました。一方、日本セグメントでその他金融収益が増加し、米国セグメントで受取利息が増加したことにより、金融収益が6,448百万円(同51.2%増)となりました。その結果、営業収益は19,059百万円(同29.6%減)となり、収益合計は20,491百万円(同25.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、米国セグメント及び日本セグメントなどで増加した結果、17,883百万円(同18.1%増)となり、費用合計は19,413百万円(同19.7%増)となりました。
以上の結果、税引前四半期利益が1,078百万円(同90.3%減)となりました。また、法人所得税費用が97百万円(同97.5%減)となりました。四半期利益は981百万円(同86.5%減)となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は952百万円(同86.9%減)となりました。
各セグメントの詳細は「セグメント別の状況」でご説明します。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(日本) (単位:百万円)
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 4,083 | 3,599 | △484 | 11.9%減 |
| トレーディング損益 | 1,217 | 285 | △932 | 76.6%減 |
| 金融収益 | 2,414 | 3,699 | 1,285 | 53.3%増 |
| その他の営業収益 | 37 | 158 | 122 | 331.9%増 |
| 営業収益 | 7,751 | 7,741 | △10 | 0.1%減 |
| 金融費用 | 378 | 396 | 18 | 4.9%増 |
| 販売費及び一般管理費 | 6,036 | 6,408 | 372 | 6.2%増 |
| その他の収益費用(純額) | 802 | 1,560 | 758 | 94.5%増 |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 2,139 | 2,497 | 358 | 16.7%増 |
日本セグメントは、主にマネックス証券株式会社とマネックス・アセットマネジメント株式会社で構成されています。日本セグメントにおいては中長期での資産形成を志向する個人投資家を主要な顧客層としており、売買動向の影響を受けます。
当第1四半期連結累計期間の日本経済は、原油価格の上昇や円安進行による輸入物価の上昇などでコストプッシュ型のインフレが進行しました。日銀は、足元のインフレ進行は需要主導型ではないとの判断から、大規模な金融緩和を継続しました。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締め政策を強化したことにより、両国間の金融政策の方向性は真逆になると日米の金利差が拡大して円安ドル高が進行、前期末時点で1ドル121円程度だった米ドル/円は当第1四半期末時点で1ドル135円台となりました。世界的な景気不安を受け日本株も調整し、前期末時点で27,821円だった日経平均株価は5月12日に25,748円まで下落しました。しかし、日銀の緩和政策の継続や円安進行が日本企業の業績下支えになるとの思惑などから株価は徐々に回復し、前期末を上回って推移する時期もありました。その結果、日経平均株価は当第1四半期末時点で26,393円となりました。
当第1四半期連結累計期間における東京、名古屋二市場の株式等(株式、ETF及びREIT)の1営業日平均個人売買代金は1兆5,521億円となり、前第1四半期連結累計期間比で7.5%増加する一方、日本セグメントにおいては、当第1四半期連結累計期間の株式等の1営業日平均委託売買代金は674億円(前第1四半期連結累計期間比2.0%減)にとどまりました。こうした中、国内現物株式手数料引下げもあり、日本株の手数料収益等が減少したことにより、委託手数料は31.2%減少する一方、投信代行手数料収益等が増加したことにより、その他の受入手数料は72.7%増加しました。以上のことから、受入手数料は3,599百万円(同11.9%減)となりました。また、FX取引金額が増加したことによりFX収益が増加する一方、グループ会社間取引に伴う為替変動の影響を受け、トレーディング損益は285百万円(同76.6%減)となりました。金融収益は、グループ会社間取引に伴う為替変動の影響を受け、3,699百万円(同53.3%増)となりました。その結果、営業収益は7,741百万円(同0.1%減)となりました。
金融費用は396百万円(同4.9%増)となり、金融収支は3,302百万円(同62.2%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、IFAや金融商品仲介による支払手数料の増加などの結果、6,408百万円(同6.2%増)となりました。
その他の収益費用(純額)が1,560百万円の利益(同94.5%増)となっていますが、円安による為替差益1,070百万円が含まれております。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は2,497百万円(同16.7%増)となりました。
(米国) (単位:百万円)
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 4,426 | 5,182 | 756 | 17.1%増 |
| 金融収益 | 1,727 | 2,630 | 903 | 52.3%増 |
| 売上収益 | 37 | 17 | △20 | 54.7%減 |
| その他の営業収益 | 195 | 181 | △13 | 6.8%減 |
| 営業収益 | 6,385 | 8,010 | 1,625 | 25.5%増 |
| 金融費用 | 625 | 1,078 | 453 | 72.6%増 |
| 売上原価 | 32 | 15 | △18 | 54.7%減 |
| 販売費及び一般管理費 | 5,925 | 8,866 | 2,940 | 49.6%増 |
| その他の収益費用(純額) | 12 | △25 | △37 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | △185 | △1,972 | △1,787 | - |
米国セグメントは、主にTradeStation Securities, Inc.で構成されています。米国セグメントにおいてはアクティブトレーダー層をはじめ多様な投資家を顧客層としており、市場のボラティリティ(値動きの度合い)の上昇および稼働口座数増加にともなう取引量増加が収益に貢献する傾向にあります。また、顧客の預り金を運用することで金融収益を獲得していることから、金利が上昇すると収益に貢献する傾向にあります。
当第1四半期連結累計期間の米国経済は、FRBが高インフレを抑え込むため金融引き締めを継続したことなどからやや低調に推移しました。消費者物価指数の上昇率が40年ぶりの水準となるなど高いインフレが進んだことから、FRBは2022年3月・5月・6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で3回連続で金利の引き上げ(利上げ)を決定しました。こうした中、住宅関連指標や米労働市場がやや鈍化の兆しを見せました。景気後退が懸念される中景気の先行指標である株価は調整し、前期末時点で34,678ドルだったNYダウ平均は一時30,000ドルを割り込み当第1四半期末時点では30,775ドルとなりました。米長期金利(10年債利回り)が一時3.5%近くまで上昇するなど長短金利ともに上昇、景気後退の予兆を示すとされる短期金利が長期金利を上回る逆イールドが一時発生しました。
なお、米ドルの対円レート(期中平均)は前第1四半期連結累計期間比で17.3%円安となったことから、米国セグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、米国セグメントにおいては、当第1四半期連結累計期間のDARTs(Daily Average Revenue Tradesの略称で、1営業日当たりの収益を伴う約定もしくは取引の件数)は、株式が減少したものの先物・オプションが増加した結果、227,548件(前第1四半期連結累計期間比6.1%増)となり、委託手数料は米ドルベースで3.3%減少しました。一方、オプションの取引量が増加したことにより、その他の受入手数料は米ドルベースで4.6%増加しました。その結果、受入手数料は米ドルベースでは0.2%減少し、円換算後では5,182百万円(同17.1%増)となりました。一方、金融収益は、金利上昇により米ドルベースでは29.8%増加し、円換算後では2,630百万円(同52.3%増)となりました。以上のことから、営業収益は米ドルベースで6.9%増加し、円換算後で8,010百万円(同25.5%増)となりました。
金融費用は1,078百万円(同72.6%増)となり、金融収支は米ドルベースで20.0%の増加、円換算後では1,552百万円(同40.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、人件費などが増加した結果、米ドルベースで27.5%増加し、円換算後では8,866百万円(同49.6%増)となりました。
以上の結果、セグメント損失(税引前四半期損失)は、1,972百万円(前第1四半期連結累計期間は185百万円のセグメント損失)となりました。
(クリプトアセット事業) (単位:百万円)
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 471 | 257 | △213 | 45.3%減 |
| トレーディング損益 | 12,171 | 2,343 | △9,828 | 80.7%減 |
| 売上収益 | - | 591 | 591 | - |
| その他の営業収益 | 98 | - | △98 | - |
| 営業収益 | 12,739 | 3,191 | △9,548 | 74.9%減 |
| 金融費用 | 1 | 0 | △1 | 58.6%減 |
| 売上原価 | - | 29 | 29 | - |
| 販売費及び一般管理費 | 3,752 | 2,682 | △1,070 | 28.5%減 |
| その他の収益費用(純額) | 9 | △64 | △73 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 8,996 | 415 | △8,580 | 95.4%減 |
クリプトアセット事業セグメントは、主にコインチェック株式会社で構成されています。
当第1四半期連結累計期間の暗号資産市場は、各国の金融引き締めが加速したことで株式市場とともに下落しました。また、ロシア・ウクライナ戦争の長期化や中国のゼロコロナ政策などの影響で歴史的なインフレが進行し、米国では数十年ぶりの大幅利上げに踏み切る中、暗号資産はリスクアセットとして大きく売られました。5月には無担保型ステーブルコインのテラUSDにおいて、ドルとの価値の連動が崩れ、約7兆円規模の価値が分散型金融(DeFi)市場を中心に失われました。こうした中、テラUSDの崩壊を受けて一部の暗号資産レンディング企業や暗号資産ファンドの経営状況が悪化し、市場では過度なレバレッジポジションの清算が相次ぎました。さらに、ノンファンジブルトークン(NFT)についても人気コレクションを狙ったフィッシング詐欺などの問題が起きました。このように市況全体が悪化する中、ビットコインの価格は当第1四半期連結累計期間末時点において期初より50%超マイナスとなる270万円台まで大幅に下落しました。
このような環境の下、コインチェック株式会社においては、当第1四半期連結累計期間における取引所暗号資産売買代金は8,602億円となり、前第1四半期連結累計期間比で52.6%減少しました。販売所暗号資産売買代金は640億円となり、前第1四半期連結累計期間比で76.5%減少しました。こうした中、送金手数料の減少などにより受入手数料が257百万円(前第1四半期連結累計期間比45.3%減)となり、ビットコイン及びアルトコインの販売所取引が減少したことによりトレーディング損益は2,343百万円(同80.7%減)となりました。また、NFTの販売収益等により売上収益は591百万円となった結果、営業収益は3,191百万円(同74.9%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費及び人件費が減少したことにより2,682百万円(同28.5%減)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は415百万円(同95.4%減)となりました。
(アジア・パシフィック) (単位:百万円)
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 201 | 169 | △32 | 16.1%減 |
| トレーディング損益 | △0 | △0 | △0 | - |
| 金融収益 | 32 | 32 | 0 | 0.7%増 |
| その他の営業収益 | 90 | 87 | △4 | 4.1%減 |
| 営業収益 | 323 | 288 | △36 | 11.1%減 |
| 金融費用 | 1 | 1 | 0 | 4.6%増 |
| 販売費及び一般管理費 | 248 | 299 | 51 | 20.6%増 |
| その他の収益費用(純額) | △1 | 1 | 2 | - |
| 持分法による投資利益又は損失(△) | 12 | 10 | △2 | 19.3%減 |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 86 | △1 | △87 | - |
アジア・パシフィックセグメントは、主に香港拠点のMonex Boom Securities(H.K.) Limited(以下「マネックスBoom証券」)、豪州拠点のMonex Securities Australia Pty Ltd(以下「マネックスオーストラリア証券」)で構成されています。
当第1四半期連結累計期間の香港経済は、中国本土の一部地域で新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンが行われた影響などから低迷しました。前期末時点で21,996ポイントだったハンセン指数は当第1四半期末時点で21,859ポイントとほぼ横ばいでした。
また、香港ドルの対円レート(期中平均)は前第1四半期連結累計期間比で16.2%円安となったことから、アジア・パシフィックセグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、マネックスBoom証券で委託手数料が減少したことにより、受入手数料が169百万円(前第1四半期連結累計期間比16.1%減)となりました。また、金融収益が32百万円(同0.7%増)となりました。その他の営業収益は87百万円(同4.1%減)となり、営業収益は288百万円(同11.1%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、マネックスBoom証券で人件費および広告宣伝費が増加したことにより299百万円(同20.6%増)となりました。
持分法による投資利益は10百万円(同19.3%減)となっていますが、これは、中国本土で事業展開するジョイントベンチャーに関するものです。
以上の結果、セグメント損失(税引前四半期損失)は1百万円(前第1四半期連結累計期間は86百万円のセグメント利益)となりました。
(投資事業) (単位:百万円)
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 金融収益 | 141 | 209 | 68 | 48.3%増 |
| 営業収益 | 141 | 209 | 68 | 48.3%増 |
| 金融費用 | 40 | 44 | 4 | 9.4%増 |
| 販売費及び一般管理費 | 25 | 25 | 0 | 0.2%増 |
| その他の収益費用(純額) | △0 | △0 | 0 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 76 | 141 | 64 | 84.5%増 |
投資事業セグメントは、主にマネックスベンチャーズ株式会社、MV1号投資事業有限責任組合、MV2号投資事業有限責任組合で構成されています。
当第1四半期連結累計期間は、主に保有銘柄の評価額上昇による評価益により金融収益が209百万円(前第1四半期連結累計期間比48.3%増)となり、営業収益は209百万円(同48.3%増)となりました。
金融費用は主にMV1号投資事業有限責任組合等の持分損益を計上したことから44百万円(同9.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、25百万円(同0.2%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は141百万円(同84.5%増)となりました。
(2)財政状態の状況
(連結) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2022年3月末) | 当第1四半期 連結会計期間 (2022年6月末) | 増減 | |
| 資産合計 | 1,607,761 | 1,578,554 | △29,207 |
| 負債合計 | 1,501,742 | 1,471,693 | △30,049 |
| 資本合計 | 106,018 | 106,861 | 842 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 104,286 | 105,613 | 1,327 |
当第1四半期連結会計期間の資産合計は、金銭の信託などが増加したものの、棚卸資産、その他の金融資産などが減少した結果、1,578,554百万円(前連結会計年度末比29,207百万円減)となりました。また、負債合計は、預り金などが増加したものの、その他の負債などが減少した結果、1,471,693百万円(同30,049百万円減)となりました。
資本合計は、配当金の支払などにより減少したものの、四半期利益などにより増加した結果、106,861百万円(同842百万円増)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(連結) (単位:百万円)
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 5,534 | △3,939 | △9,474 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △491 | △2,149 | △1,658 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △2,152 | △11,541 | △9,388 |
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは営業活動による支出3,939百万円(前第1四半期連結累計期間は5,534百万円の収入)、投資活動による支出2,149百万円(同491百万円の支出)及び財務活動による支出11,541百万円(同2,152百万円の支出)でした。この結果、当第1四半期連結会計期間の現金及び現金同等物は246,171百万円(前連結会計年度末比7,288百万円減)となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における営業活動により使用した資金は、3,939百万円となりました。
有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の増減により25,236百万円の資金を取得する一方、信用取引資産及び信用取引負債の増減により15,230百万円、受入保証金及び預り金の増減により12,280百万円の資金を使用しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における投資活動により使用した資金は、2,149百万円となりました。
有価証券投資等の売却及び償還による収入により288百万円の資金を取得する一方、無形資産の取得により1,711百万円の資金を使用しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第1四半期連結累計期間における財務活動により使用した資金は、11,541百万円となりました。
社債の発行による収入により1,697百万円の資金を取得する一方、短期借入債務の収支により8,176百万円、社債の償還による支出により2,200百万円の資金を使用しました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題に重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
(8)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備に重要な異動はありません。