有価証券報告書-第17期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、「日本」・「米国」・「アジア・パシフィック」・「クリプトアセット事業」・「投資事業」の5つの報告セグメントとしています。なお、報告セグメントの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6セグメント情報」をご参照下さい。
(連結) (単位:百万円)
当連結会計年度は、日本セグメント、米国セグメント及びアジア・パシフィックセグメントで委託手数料が増加したことなどにより、受入手数料が36,864百万円(前連結会計年度比45.3%増)となりました。また、クリプトアセット事業セグメントで暗号資産取引が活性化したことにより、トレーディング損益が24,504百万円(同186.6%増)となりました。一方、米国セグメントで受取利息が減少したことにより、金融収益が15,394百万円(同17.1%減)となりました。その結果、営業収益77,905百万円(同46.4%増)となり、収益合計は79,668百万円(同49.2%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、日本セグメント、米国セグメント及びクリプトアセット事業セグメントで増加した結果、49,861百万円(同16.4%増)となり、費用合計は58,372百万円(同18.5%増)となりました。
また、上記に加えて、日本セグメントで暗号資産売却益1,149百万円、クリプトアセット事業セグメントで条件付対価の公正価値の変動による評価損3,788百万円を計上しました。
以上の結果、税引前利益が21,296百万円(同415.6%増)となりました。また、法人所得税費用が6,911百万円(同427.4%増)となりました。当期利益は14,385百万円(同410.1%増)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は14,354百万円(同376.8%増)となりました。
各セグメントの詳細は「セグメント別の状況」でご説明します。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(日本) (単位:百万円)
日本セグメントは、主にマネックス証券株式会社で構成されています。日本セグメントにおいては中長期での資産形成を志向する個人投資家を主要な顧客層としており、売買動向に影響を受けます。
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で低迷しましたが、日銀による異例の大規模金融緩和の継続や国民一人当たり10万円の特別定額給付金や企業に対する資金繰り支援などの効果もありやや持ち直しました。冬場に入ると新型コロナウイルスの感染者数が大幅に増加し、再び緊急事態宣言が発出されました。その後は感染者数は減少に向かうと2021年3月下旬には全ての都府県で緊急事態宣言が解除されました。こうした中、来期以降企業業績がV字回復に向かうとの思惑や大規模な金融緩和による余剰マネーが株式市場に流入したこともあり、期初時点で18,000円台だった日経平均株価は大きく上昇して2021年2月15日に30,000円の節目を回復すると、当期末時点で29,178円となりました。
当連結会計年度における東京、名古屋二市場の株式等(株式、ETF及びREIT)の1営業日平均個人売買代金は1兆4,949億円となり、前連結会計年度比で42.7%増加しました。
このような環境の下、日本セグメントにおいては、当連結会計年度の株式等の1営業日平均委託売買代金は785億円(前連結会計年度比39.8%増)と増加し、受入手数料が17,811百万円(同41.2%増)となりました。一方、FX取引金額は増加したものの収益率の低下によりトレーディング損益が4,553百万円(同9.5%減)となりました。また、信用取引残高の伸長に伴い信用収益は増加したものの、貸株の平均貸出金利低下に伴い貸株収益が減少したため金融収益が8,469百万円(同2.1%減)となりました。その結果、営業収益は30,962百万円(同17.3%増)となりました。
金融費用は1,864百万円(同9.1%減)となり、金融収支は6,605百万円(同0.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、株式取引増加による支払手数料、広告宣伝費の増加などの結果、24,136百万円(同11.4%増)となりました。
その他の収益費用(純額)が2,314百万円の利益(前連結会計年度は420百万円の損失)となっていますが、暗号資産売却益1,149百万円が含まれております。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は7,276百万円(前連結会計年度比223.3%増)となりました。
(米国) (単位:百万円)
米国セグメントは、主にTradeStation Securities, Inc.で構成されています。米国セグメントにおいてはアクティブトレーダー層をはじめ多様な投資家を顧客層としており、市場のボラティリティ(値動きの度合い)の上昇および稼働口座数増加にともなう取引量増加が収益に貢献する傾向にあります。また、顧客の預り金を運用することで金融収益を獲得していることから、金利が上昇すると収益に貢献する傾向にあります。
当連結会計年度の米国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく落ち込みましたが大規模な財政支出や無制限の量的金融緩和の効果により大きく持ち直しました。11月に行われた大統領選でバイデン氏が勝利すると、トランプ大統領が選挙に不正があったと主張し政治的な混乱が発生した場面もありましたが、バイデン氏や民主党がより大規模な経済対策を打ち出すとの期待が高まったことや、高い有効性を示したワクチンの接種が進み感染者数の増加がピークアウトしたこともあり株価は堅調に推移しました。期初時点で21,000ドル程度だったニューヨークダウ平均は、史上最高値を更新し当期末時点で32,981ドルとなりました。
なお、米ドルの対円レート(期中平均)は前連結会計年度比で2.1%円高となったことから、米国セグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、米国セグメントにおいては、主にボラティリティの上昇及び稼働口座数の増加により、当連結会計年度のDARTs(Daily Average Revenue Tradesの略称で、1営業日当たりの収益を伴う約定もしくは取引の件数)が229,827件(前連結会計年度比137.5%増)と過去最高件数を更新した結果、委託手数料は米ドルベースで30.9%、その他の受入手数料は米ドルベースで98.5%増加しました。その結果、受入手数料は米ドルベースでは49.8%増加し、円換算後では17,988百万円(同46.6%増)となりました。一方、金融収益は、短期金利の低下による受取利息の減少などにより米ドルベースでは35.3%減少し、円換算後では6,309百万円(同36.7%減)となりました。
金融費用は2,394百万円(同29.5%減)となり、金融収支は米ドルベースで39.1%の減少、円換算後で3,916百万円(同40.4%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、株式取引増加による支払手数料の増加などの結果、米ドルベースで13.0%増加し、円換算後では19,771百万円(同10.6%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は3,200百万円(同81.5%増)となりました。
(アジア・パシフィック) (単位:百万円)
アジア・パシフィックセグメントは、主に香港拠点のMonex Boom Securities(H.K.) Limited(以下「マネックスBoom証券」)、豪州拠点のMonex Securities Australia Pty Ltd(以下「マネックスオーストラリア証券」)で構成されています。
当連結会計年度の香港経済は、新型コロナウイルスの影響に加えて中国政府が「香港国家安全維持法」を制定したことによる混乱もありましたが、ハンセン指数は徐々に持ち直して当期末時点で28,378ポイントとなりました。
また、香港ドルの対円レート(期中平均)は前連結会計年度比で1.3%円高となったことから、アジア・パシフィックセグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、マネックスBoom証券及びマネックスオーストラリア証券で稼働口座数が増加し、株式委託売買代金が増加したことから受入手数料が1,079百万円(前連結会計年度比137.8%増)となりました。一方、証券担保ローンの貸出が減少したことと、銀行の実効金利が低下したことから金融収益が166百万円(同40.7%減)となりました。また、IPO手数料と為替手数料収益が増加したことからその他の営業収益は368百万円(同141.1%増)となり、営業収益は1,613百万円(同82.0%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、マネックスBoom証券で人件費、株式取引増加による支払手数料の増加などにより1,145百万円(同27.6%増)となりました。
持分法による投資利益は62百万円(同29.6%増)となっていますが、これは、中国本土で事業展開するジョイントベンチャーに関するものです。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は519百万円(前連結会計年度は230百万円のセグメント損失)となりました。
(クリプトアセット事業) (単位:百万円)
クリプトアセット事業セグメントは、主にコインチェック株式会社で構成されています。
当連結会計年度の暗号資産市場は、期初時点で60万円台だったビットコインの価格は2021年3月に600万円を突破、その後、当連結会計年度末時点で650万円台まで上昇しました。価格の上昇に伴い、コインチェックの月間の取引所暗号資産売買代金は2020年4月には98,925百万円でしたが、2021年1月には787,982百万円まで増加し、2021年3月は576,665百万円となりました。また、コインチェックの月間の販売所暗号資産売買代金は2020年4月は8,495百万円でしたが、2021年2月には103,647百万円まで増加し、2021年3月は95,890百万円となりました。
このような環境の下、コインチェック株式会社においては、前連結会計年度比でビットコインの現物取引及びオルトコイン等の取引が活発だったことによりトレーディング損益は19,960百万円(前連結会計年度比465.7%増)となりました。また、受入手数料が853百万円(同197.2%増)となり、営業収益は20,826百万円(同445.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費及び人件費が増加したことにより7,129百万円(同103.6%増)となりました。
その他の収益費用(純額)が3,825百万円の損失となっていますが、これにはその他の金融負債で計上している条件付対価の公正価値の変動による評価損3,788百万円が含まれています。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は9,868百万円(同3,268.2%増)となりました。
(投資事業) (単位:百万円)
投資事業セグメントは、主にマネックスベンチャーズ株式会社、MV1号投資事業有限責任組合で構成されています。
当連結会計年度は、保有銘柄の評価額上昇による評価益及び保有銘柄の売却益により金融収益が672百万円(前連結会計年度比353.9%増)となり、営業収益は672百万円(同353.9%増)となりました。
金融費用はMV1号投資事業有限責任組合の持分損益を計上したことから163百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、事務委託費などの増加により71百万円(同31.9%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は438百万円(同366.7%増)となりました。
② 財政状態の状況
(連結) (単位:百万円)
当連結会計年度の資産合計は、デリバティブ資産、無形資産などが減少したものの、預託金及び金銭の信託、信用取引資産及びその他の金融資産などが増加した結果、1,401,130百万円(前連結会計年度末比378,196百万円増)となりました。また、負債合計は、預り金、社債及び借入金などが増加した結果、1,310,605百万円(同364,696百万円増)となりました。
資本合計は、配当金の支払などにより減少したものの、当期利益などにより増加した結果、90,524百万円(同13,500百万円増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(連結) (単位:百万円)
当連結会計年度のキャッシュ・フローは営業活動による支出57,696百万円(前連結会計年度は34,454百万円の収入)、投資活動による支出7,158百万円(同7,068百万円の支出)及び財務活動による収入95,483百万円(同48,399百万円の支出)でした。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物は161,331百万円(前連結会計年度末比33,499百万円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により使用した資金は、57,696百万円となりました。
受入保証金及び預り金の増減により141,399百万円、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の増減により21,877百万円の資金を取得する一方、預託金及び金銭の信託の増減により144,523百万円、信用取引資産及び信用取引負債の増減により67,217百万円の資金を使用しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、7,158百万円となりました。
無形資産の取得により4,917百万円、有価証券投資等の取得により1,715百万円の資金を使用しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により取得した資金は、95,483百万円となりました。
長期借入債務の返済により10,005百万円、社債の償還により4,000百万円の資金を使用する一方、短期借入債務の収支により91,979百万円、社債の発行により10,310百万円の資金を取得しました。
④ 生産、受注及び販売の実績
金融商品取引業を営む会社を中心とする企業集団であるため、「生産、受注及び販売の実績」は該当する情報がないので記載していません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
2021年3月期の連結決算については、親会社の所有者に帰属する当期利益は144億円となり、前期より113億円増加する好業績となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
日本セグメントは、年間を通しての市場活況を背景として、米国株を中心に取引量が大きく伸長したため、セグメント利益(税引前利益)は73億円(前期比223%増)となりました。
米国セグメントは、手数料無料プランの導入やマクロ環境の好転により、新規顧客数・顧客資産・取引量が大きく増加したことに加え、暗号資産事業からの収益も増加したため、前年比大幅な増収となりました。一方で、顧客獲得と新規事業の強化のため広告宣伝費が増加し、業績好調に伴い業績連動賞与による人件費が増加しましたが、費用は適切にコントロールされており、セグメント利益は32億円(前期比82%増)となりました。
アジア・パシフィックセグメントは、米国株を中心とした株式の取引活況による取引増により、セグメント利益は5億円(前期比7億円増)となりました
クリプトアセット事業セグメントは、テレビCMなど機動的なマーケティング施策の実施により、新規顧客を広く獲得しました。また、暗号資産市場の活況とオルトコインの取引量拡大により、収益は大幅に増加し、セグメント利益は99億円(前期比3,268%増)となりました。
投資事業セグメントは、MV1号投資事業有限責任組合の設立来初となる保有株式売却を達成し、セグメント利益は4億円(前期比367%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、預託金及び金銭の信託の増加等により営業活動による支出が57,696百万円(前連結会計年度は34,454百万円の収入)、無形資産の取得等により投資活動による支出が7,158百万円(同7,068百万円の支出)、短期借入債務の増加等により財務活動による収入が95,483百万円(同48,399百万円の支出)となりました。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物は161,331百万円(前連結会計年度末比33,499百万円増)となりました。景気の不確実性に備えるため十分な手元流動性を確保しつつ、無形資産や有形固定資産等へ事業投資を行いました。
(資本の財源)
2021年3月末の財政状態計算書
(注)固定的な資産は、有形固定資産、無形資産、持分法投資、有価証券投資(公正価値ヒエラルキーがレベル3のものに限る)です。
当連結会計年度末の資本は905億円であり、固定的な資産574億円を上回っています。差額の331億円については以下の原資とする予定です。
1.海外含む証券子会社における自己資本の維持に関する規制への対応
2.将来の事業投資に備える内部留保
3.株主還元(配当金及び自己株式取得)
(重要な資本的支出の予定)
重要な資本的支出の予定は、証券子会社における設備投資であり、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。
(資金の流動性)
当社グループでは、経営に必要な資金を大手金融機関をはじめとする多数の金融機関からの借入、インターバンク市場からの調達、また、資本市場における社債の発行により調達し、一時的な余資は流動性の高い短期金融資産で運用しています。当社グループでは資金繰り状況及び見通しの把握を随時行っており、かつ、多数の金融機関との間で当座借越契約、コミットメントライン契約等を締結していることで、十分な流動性を確保しています。なお、債務の期日別の残高については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.金融リスク管理」に記載のとおりです。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループは、グローバルなオンライン金融機関グループとして事業展開を推進する中で、財務情報の国際的な比較可能性を向上させるため、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しています。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって、のれんの減損テストにおける使用価値の算定等重要な判断や見積りを行っていますが、これらの見積りは実際の結果と異なる場合があります。当社が採用した重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」、同「22.無形資産」及び同「38.追加情報」に記載のとおりです。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、「日本」・「米国」・「アジア・パシフィック」・「クリプトアセット事業」・「投資事業」の5つの報告セグメントとしています。なお、報告セグメントの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6セグメント情報」をご参照下さい。
(連結) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2020年3月期) | 当連結会計年度 (2021年3月期) | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 25,375 | 36,864 | 11,488 | 45.3%増 |
| トレーディング損益 | 8,550 | 24,504 | 15,954 | 186.6%増 |
| 金融収益 | 18,579 | 15,394 | △3,185 | 17.1%減 |
| その他の営業収益 | 722 | 1,144 | 422 | 58.5%増 |
| 営業収益 | 53,226 | 77,905 | 24,680 | 46.4%増 |
| 収益合計 | 53,380 | 79,668 | 26,288 | 49.2%増 |
| 金融費用 | 5,236 | 4,211 | △1,025 | 19.6%減 |
| 販売費及び一般管理費 | 42,835 | 49,861 | 7,027 | 16.4%増 |
| 費用合計 | 49,249 | 58,372 | 9,122 | 18.5%増 |
| 税引前利益 | 4,131 | 21,296 | 17,165 | 415.6%増 |
| 法人所得税費用 | 1,310 | 6,911 | 5,600 | 427.4%増 |
| 当期利益 | 2,820 | 14,385 | 11,565 | 410.1%増 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 3,011 | 14,354 | 11,343 | 376.8%増 |
当連結会計年度は、日本セグメント、米国セグメント及びアジア・パシフィックセグメントで委託手数料が増加したことなどにより、受入手数料が36,864百万円(前連結会計年度比45.3%増)となりました。また、クリプトアセット事業セグメントで暗号資産取引が活性化したことにより、トレーディング損益が24,504百万円(同186.6%増)となりました。一方、米国セグメントで受取利息が減少したことにより、金融収益が15,394百万円(同17.1%減)となりました。その結果、営業収益77,905百万円(同46.4%増)となり、収益合計は79,668百万円(同49.2%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、日本セグメント、米国セグメント及びクリプトアセット事業セグメントで増加した結果、49,861百万円(同16.4%増)となり、費用合計は58,372百万円(同18.5%増)となりました。
また、上記に加えて、日本セグメントで暗号資産売却益1,149百万円、クリプトアセット事業セグメントで条件付対価の公正価値の変動による評価損3,788百万円を計上しました。
以上の結果、税引前利益が21,296百万円(同415.6%増)となりました。また、法人所得税費用が6,911百万円(同427.4%増)となりました。当期利益は14,385百万円(同410.1%増)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は14,354百万円(同376.8%増)となりました。
各セグメントの詳細は「セグメント別の状況」でご説明します。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(日本) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2020年3月期) | 当連結会計年度 (2021年3月期) | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 12,614 | 17,811 | 5,196 | 41.2%増 |
| トレーディング損益 | 5,030 | 4,553 | △478 | 9.5%減 |
| 金融収益 | 8,652 | 8,469 | △183 | 2.1%減 |
| その他の営業収益 | 96 | 130 | 34 | 35.7%増 |
| 営業収益 | 26,393 | 30,962 | 4,570 | 17.3%増 |
| 金融費用 | 2,050 | 1,864 | △187 | 9.1%減 |
| 販売費及び一般管理費 | 21,671 | 24,136 | 2,465 | 11.4%増 |
| その他の収益費用(純額) | △420 | 2,314 | 2,735 | - |
| 持分法による投資利益又は損失(△) | - | △1 | △1 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前利益又は損失(△)) | 2,251 | 7,276 | 5,025 | 223.3%増 |
日本セグメントは、主にマネックス証券株式会社で構成されています。日本セグメントにおいては中長期での資産形成を志向する個人投資家を主要な顧客層としており、売買動向に影響を受けます。
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で低迷しましたが、日銀による異例の大規模金融緩和の継続や国民一人当たり10万円の特別定額給付金や企業に対する資金繰り支援などの効果もありやや持ち直しました。冬場に入ると新型コロナウイルスの感染者数が大幅に増加し、再び緊急事態宣言が発出されました。その後は感染者数は減少に向かうと2021年3月下旬には全ての都府県で緊急事態宣言が解除されました。こうした中、来期以降企業業績がV字回復に向かうとの思惑や大規模な金融緩和による余剰マネーが株式市場に流入したこともあり、期初時点で18,000円台だった日経平均株価は大きく上昇して2021年2月15日に30,000円の節目を回復すると、当期末時点で29,178円となりました。
当連結会計年度における東京、名古屋二市場の株式等(株式、ETF及びREIT)の1営業日平均個人売買代金は1兆4,949億円となり、前連結会計年度比で42.7%増加しました。
このような環境の下、日本セグメントにおいては、当連結会計年度の株式等の1営業日平均委託売買代金は785億円(前連結会計年度比39.8%増)と増加し、受入手数料が17,811百万円(同41.2%増)となりました。一方、FX取引金額は増加したものの収益率の低下によりトレーディング損益が4,553百万円(同9.5%減)となりました。また、信用取引残高の伸長に伴い信用収益は増加したものの、貸株の平均貸出金利低下に伴い貸株収益が減少したため金融収益が8,469百万円(同2.1%減)となりました。その結果、営業収益は30,962百万円(同17.3%増)となりました。
金融費用は1,864百万円(同9.1%減)となり、金融収支は6,605百万円(同0.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、株式取引増加による支払手数料、広告宣伝費の増加などの結果、24,136百万円(同11.4%増)となりました。
その他の収益費用(純額)が2,314百万円の利益(前連結会計年度は420百万円の損失)となっていますが、暗号資産売却益1,149百万円が含まれております。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は7,276百万円(前連結会計年度比223.3%増)となりました。
(米国) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2020年3月期) | 当連結会計年度 (2021年3月期) | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 12,270 | 17,988 | 5,719 | 46.6%増 |
| 金融収益 | 9,965 | 6,309 | △3,655 | 36.7%減 |
| 売上収益 | 412 | 27 | △385 | 93.5%減 |
| その他の営業収益 | 999 | 1,051 | 52 | 5.2%増 |
| 営業収益 | 23,645 | 25,375 | 1,730 | 7.3%増 |
| 金融費用 | 3,396 | 2,394 | △1,002 | 29.5%減 |
| 売上原価 | 363 | 23 | △339 | 93.6%減 |
| 販売費及び一般管理費 | 17,877 | 19,771 | 1,894 | 10.6%増 |
| その他の収益費用(純額) | △246 | 13 | 259 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前利益又は損失(△)) | 1,763 | 3,200 | 1,436 | 81.5%増 |
米国セグメントは、主にTradeStation Securities, Inc.で構成されています。米国セグメントにおいてはアクティブトレーダー層をはじめ多様な投資家を顧客層としており、市場のボラティリティ(値動きの度合い)の上昇および稼働口座数増加にともなう取引量増加が収益に貢献する傾向にあります。また、顧客の預り金を運用することで金融収益を獲得していることから、金利が上昇すると収益に貢献する傾向にあります。
当連結会計年度の米国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく落ち込みましたが大規模な財政支出や無制限の量的金融緩和の効果により大きく持ち直しました。11月に行われた大統領選でバイデン氏が勝利すると、トランプ大統領が選挙に不正があったと主張し政治的な混乱が発生した場面もありましたが、バイデン氏や民主党がより大規模な経済対策を打ち出すとの期待が高まったことや、高い有効性を示したワクチンの接種が進み感染者数の増加がピークアウトしたこともあり株価は堅調に推移しました。期初時点で21,000ドル程度だったニューヨークダウ平均は、史上最高値を更新し当期末時点で32,981ドルとなりました。
なお、米ドルの対円レート(期中平均)は前連結会計年度比で2.1%円高となったことから、米国セグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、米国セグメントにおいては、主にボラティリティの上昇及び稼働口座数の増加により、当連結会計年度のDARTs(Daily Average Revenue Tradesの略称で、1営業日当たりの収益を伴う約定もしくは取引の件数)が229,827件(前連結会計年度比137.5%増)と過去最高件数を更新した結果、委託手数料は米ドルベースで30.9%、その他の受入手数料は米ドルベースで98.5%増加しました。その結果、受入手数料は米ドルベースでは49.8%増加し、円換算後では17,988百万円(同46.6%増)となりました。一方、金融収益は、短期金利の低下による受取利息の減少などにより米ドルベースでは35.3%減少し、円換算後では6,309百万円(同36.7%減)となりました。
金融費用は2,394百万円(同29.5%減)となり、金融収支は米ドルベースで39.1%の減少、円換算後で3,916百万円(同40.4%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、株式取引増加による支払手数料の増加などの結果、米ドルベースで13.0%増加し、円換算後では19,771百万円(同10.6%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は3,200百万円(同81.5%増)となりました。
(アジア・パシフィック) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2020年3月期) | 当連結会計年度 (2021年3月期) | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 454 | 1,079 | 625 | 137.8%増 |
| トレーディング損益 | 0 | △0 | △0 | - |
| 金融収益 | 280 | 166 | △114 | 40.7%減 |
| その他の営業収益 | 153 | 368 | 216 | 141.1%増 |
| 営業収益 | 887 | 1,613 | 727 | 82.0%増 |
| 金融費用 | 252 | 9 | △243 | 96.4%減 |
| 販売費及び一般管理費 | 898 | 1,145 | 247 | 27.6%増 |
| その他の収益費用(純額) | △15 | △3 | 12 | - |
| 持分法による投資利益又は損失(△) | 48 | 62 | 14 | 29.6%増 |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前利益又は損失(△)) | △230 | 519 | 749 | - |
アジア・パシフィックセグメントは、主に香港拠点のMonex Boom Securities(H.K.) Limited(以下「マネックスBoom証券」)、豪州拠点のMonex Securities Australia Pty Ltd(以下「マネックスオーストラリア証券」)で構成されています。
当連結会計年度の香港経済は、新型コロナウイルスの影響に加えて中国政府が「香港国家安全維持法」を制定したことによる混乱もありましたが、ハンセン指数は徐々に持ち直して当期末時点で28,378ポイントとなりました。
また、香港ドルの対円レート(期中平均)は前連結会計年度比で1.3%円高となったことから、アジア・パシフィックセグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、マネックスBoom証券及びマネックスオーストラリア証券で稼働口座数が増加し、株式委託売買代金が増加したことから受入手数料が1,079百万円(前連結会計年度比137.8%増)となりました。一方、証券担保ローンの貸出が減少したことと、銀行の実効金利が低下したことから金融収益が166百万円(同40.7%減)となりました。また、IPO手数料と為替手数料収益が増加したことからその他の営業収益は368百万円(同141.1%増)となり、営業収益は1,613百万円(同82.0%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、マネックスBoom証券で人件費、株式取引増加による支払手数料の増加などにより1,145百万円(同27.6%増)となりました。
持分法による投資利益は62百万円(同29.6%増)となっていますが、これは、中国本土で事業展開するジョイントベンチャーに関するものです。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は519百万円(前連結会計年度は230百万円のセグメント損失)となりました。
(クリプトアセット事業) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2020年3月期) | 当連結会計年度 (2021年3月期) | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 287 | 853 | 566 | 197.2%増 |
| トレーディング損益 | 3,528 | 19,960 | 16,431 | 465.7%増 |
| その他の営業収益 | - | 14 | 14 | - |
| 営業収益 | 3,815 | 20,826 | 17,011 | 445.9%増 |
| 金融費用 | 3 | 5 | 2 | 65.3%増 |
| 販売費及び一般管理費 | 3,502 | 7,129 | 3,627 | 103.6%増 |
| その他の収益費用(純額) | △17 | △3,825 | △3,808 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前利益又は損失(△)) | 293 | 9,868 | 9,575 | 3,268.2%増 |
クリプトアセット事業セグメントは、主にコインチェック株式会社で構成されています。
当連結会計年度の暗号資産市場は、期初時点で60万円台だったビットコインの価格は2021年3月に600万円を突破、その後、当連結会計年度末時点で650万円台まで上昇しました。価格の上昇に伴い、コインチェックの月間の取引所暗号資産売買代金は2020年4月には98,925百万円でしたが、2021年1月には787,982百万円まで増加し、2021年3月は576,665百万円となりました。また、コインチェックの月間の販売所暗号資産売買代金は2020年4月は8,495百万円でしたが、2021年2月には103,647百万円まで増加し、2021年3月は95,890百万円となりました。
このような環境の下、コインチェック株式会社においては、前連結会計年度比でビットコインの現物取引及びオルトコイン等の取引が活発だったことによりトレーディング損益は19,960百万円(前連結会計年度比465.7%増)となりました。また、受入手数料が853百万円(同197.2%増)となり、営業収益は20,826百万円(同445.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費及び人件費が増加したことにより7,129百万円(同103.6%増)となりました。
その他の収益費用(純額)が3,825百万円の損失となっていますが、これにはその他の金融負債で計上している条件付対価の公正価値の変動による評価損3,788百万円が含まれています。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は9,868百万円(同3,268.2%増)となりました。
(投資事業) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2020年3月期) | 当連結会計年度 (2021年3月期) | 増減 | 増減率 | |
| 金融収益 | 148 | 672 | 524 | 353.9%増 |
| 営業収益 | 148 | 672 | 524 | 353.9%増 |
| 金融費用 | - | 163 | 163 | - |
| 販売費及び一般管理費 | 54 | 71 | 17 | 31.9%増 |
| その他の収益費用(純額) | △0 | △0 | 0 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前利益又は損失(△)) | 94 | 438 | 344 | 366.7%増 |
投資事業セグメントは、主にマネックスベンチャーズ株式会社、MV1号投資事業有限責任組合で構成されています。
当連結会計年度は、保有銘柄の評価額上昇による評価益及び保有銘柄の売却益により金融収益が672百万円(前連結会計年度比353.9%増)となり、営業収益は672百万円(同353.9%増)となりました。
金融費用はMV1号投資事業有限責任組合の持分損益を計上したことから163百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、事務委託費などの増加により71百万円(同31.9%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は438百万円(同366.7%増)となりました。
② 財政状態の状況
(連結) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2020年3月末) | 当連結会計年度 (2021年3月末) | 増減 | |
| 資産合計 | 1,022,934 | 1,401,130 | 378,196 |
| 負債合計 | 945,909 | 1,310,605 | 364,696 |
| 資本合計 | 77,024 | 90,524 | 13,500 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 76,210 | 89,573 | 13,363 |
当連結会計年度の資産合計は、デリバティブ資産、無形資産などが減少したものの、預託金及び金銭の信託、信用取引資産及びその他の金融資産などが増加した結果、1,401,130百万円(前連結会計年度末比378,196百万円増)となりました。また、負債合計は、預り金、社債及び借入金などが増加した結果、1,310,605百万円(同364,696百万円増)となりました。
資本合計は、配当金の支払などにより減少したものの、当期利益などにより増加した結果、90,524百万円(同13,500百万円増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(連結) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2020年3月期) | 当連結会計年度 (2021年3月期) | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 34,454 | △57,696 | △92,150 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △7,068 | △7,158 | △90 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △48,399 | 95,483 | 143,881 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 127,832 | 161,331 | 33,499 |
当連結会計年度のキャッシュ・フローは営業活動による支出57,696百万円(前連結会計年度は34,454百万円の収入)、投資活動による支出7,158百万円(同7,068百万円の支出)及び財務活動による収入95,483百万円(同48,399百万円の支出)でした。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物は161,331百万円(前連結会計年度末比33,499百万円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により使用した資金は、57,696百万円となりました。
受入保証金及び預り金の増減により141,399百万円、有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金の増減により21,877百万円の資金を取得する一方、預託金及び金銭の信託の増減により144,523百万円、信用取引資産及び信用取引負債の増減により67,217百万円の資金を使用しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、7,158百万円となりました。
無形資産の取得により4,917百万円、有価証券投資等の取得により1,715百万円の資金を使用しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により取得した資金は、95,483百万円となりました。
長期借入債務の返済により10,005百万円、社債の償還により4,000百万円の資金を使用する一方、短期借入債務の収支により91,979百万円、社債の発行により10,310百万円の資金を取得しました。
④ 生産、受注及び販売の実績
金融商品取引業を営む会社を中心とする企業集団であるため、「生産、受注及び販売の実績」は該当する情報がないので記載していません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
2021年3月期の連結決算については、親会社の所有者に帰属する当期利益は144億円となり、前期より113億円増加する好業績となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
日本セグメントは、年間を通しての市場活況を背景として、米国株を中心に取引量が大きく伸長したため、セグメント利益(税引前利益)は73億円(前期比223%増)となりました。
米国セグメントは、手数料無料プランの導入やマクロ環境の好転により、新規顧客数・顧客資産・取引量が大きく増加したことに加え、暗号資産事業からの収益も増加したため、前年比大幅な増収となりました。一方で、顧客獲得と新規事業の強化のため広告宣伝費が増加し、業績好調に伴い業績連動賞与による人件費が増加しましたが、費用は適切にコントロールされており、セグメント利益は32億円(前期比82%増)となりました。
アジア・パシフィックセグメントは、米国株を中心とした株式の取引活況による取引増により、セグメント利益は5億円(前期比7億円増)となりました
クリプトアセット事業セグメントは、テレビCMなど機動的なマーケティング施策の実施により、新規顧客を広く獲得しました。また、暗号資産市場の活況とオルトコインの取引量拡大により、収益は大幅に増加し、セグメント利益は99億円(前期比3,268%増)となりました。
投資事業セグメントは、MV1号投資事業有限責任組合の設立来初となる保有株式売却を達成し、セグメント利益は4億円(前期比367%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、預託金及び金銭の信託の増加等により営業活動による支出が57,696百万円(前連結会計年度は34,454百万円の収入)、無形資産の取得等により投資活動による支出が7,158百万円(同7,068百万円の支出)、短期借入債務の増加等により財務活動による収入が95,483百万円(同48,399百万円の支出)となりました。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物は161,331百万円(前連結会計年度末比33,499百万円増)となりました。景気の不確実性に備えるため十分な手元流動性を確保しつつ、無形資産や有形固定資産等へ事業投資を行いました。
(資本の財源)
2021年3月末の財政状態計算書
| 資産 14,011億円 | 負債 13,106億円 | ||
| 主な資産は金融商品取引業 に関連するもの 10,626億円 | 主な負債は金融商品取引業 に関連するもの 12,653億円 | ||
| その他 1,171億円 | |||
| 現金及び現金同等物 1,640億円 | その他 453億円 | ||
| 資本 905億円 | |||
| 固定的な資産(注) 574億円 |
(注)固定的な資産は、有形固定資産、無形資産、持分法投資、有価証券投資(公正価値ヒエラルキーがレベル3のものに限る)です。
当連結会計年度末の資本は905億円であり、固定的な資産574億円を上回っています。差額の331億円については以下の原資とする予定です。
1.海外含む証券子会社における自己資本の維持に関する規制への対応
2.将来の事業投資に備える内部留保
3.株主還元(配当金及び自己株式取得)
(重要な資本的支出の予定)
重要な資本的支出の予定は、証券子会社における設備投資であり、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。
(資金の流動性)
当社グループでは、経営に必要な資金を大手金融機関をはじめとする多数の金融機関からの借入、インターバンク市場からの調達、また、資本市場における社債の発行により調達し、一時的な余資は流動性の高い短期金融資産で運用しています。当社グループでは資金繰り状況及び見通しの把握を随時行っており、かつ、多数の金融機関との間で当座借越契約、コミットメントライン契約等を締結していることで、十分な流動性を確保しています。なお、債務の期日別の残高については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.金融リスク管理」に記載のとおりです。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループは、グローバルなオンライン金融機関グループとして事業展開を推進する中で、財務情報の国際的な比較可能性を向上させるため、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しています。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって、のれんの減損テストにおける使用価値の算定等重要な判断や見積りを行っていますが、これらの見積りは実際の結果と異なる場合があります。当社が採用した重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」、同「22.無形資産」及び同「38.追加情報」に記載のとおりです。