四半期報告書-第18期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、「日本」・「米国」・「クリプトアセット事業」・「アジア・パシフィック」・「投資事業」の5つを報告セグメントとしています。なお、報告セグメントの詳細は、「第4 経理の状況 1.要約四半期連結財務諸表要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。
(連結) (単位:百万円)
当第3四半期連結累計期間は、アジア・パシフィックセグメントで委託手数料が減少したものの、日本セグメント、米国セグメント及びクリプトアセット事業セグメントで受入手数料が増加したことなどにより、受入手数料が27,576百万円(前第3四半期連結累計期間比8.4%増)となりました。また、クリプトアセット事業セグメントで暗号資産取引が活性化したことにより、トレーディング損益が27,238百万円(同186.4%増)となりました。さらに、日本セグメント及び米国セグメントで受取利息が増加したことにより、金融収益が13,727百万円(同19.5%増)となりました。その結果、営業収益は69,691百万円(同47.4%増)となり、収益合計は73,392百万円(同54.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、日本セグメント、米国セグメント及びクリプトアセット事業セグメントなどで増加した結果、49,307百万円(同42.2%増)となり、費用合計は54,113百万円(同39.9%増)となりました。
以上の結果、税引前四半期利益が19,279百万円(同115.6%増)となりました。また、法人所得税費用が6,761百万円(同182.4%増)となりました。四半期利益は12,518百万円(同91.1%増)となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は12,462百万円(同90.3%増)となりました。
各セグメントの詳細は「セグメント別の状況」でご説明します。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(日本) (単位:百万円)
日本セグメントは、主にマネックス証券株式会社で構成されています。日本セグメントにおいては中長期での資産形成を志向する個人投資家を主要な顧客層としており、売買動向の影響を受けます。
当第3四半期連結累計期間の日本経済は、日本銀行がこれまで同様緩和的な金融政策を継続しているなか、新型コロナウイルスの感染者数が秋口以降に低位にとどまったことから回復傾向となりました。新たに岸田文雄氏が内閣総理大臣に就任して行われた衆議院総選挙では、連立与党が過半数を超える議席を獲得して、今後の政治運営が安定的に行われるとの期待が高まりました。一方、世界的な新型コロナウイルス感染者数の増加や経済政策の方針変更への懸念も指摘されるなか株価は伸び悩み、当第2四半期末時点で29,452円だった日経平均株価は当第3四半期末時点では28,791円となりました。
当第3四半期連結累計期間における東京、名古屋二市場の株式等(株式、ETF及びREIT)の1営業日平均個人売買代金は1兆5,446億円となり、前第3四半期連結累計期間比で9.3%増加しました。
このような環境の下、日本セグメントにおいては、当第3四半期連結累計期間の株式等の1営業日平均委託売買代金は、売買代金シェアが低下した結果、705億円(前第3四半期連結累計期間比5.2%減)と減少しました。そのため、日本株の手数料収益が減少しましたが、米国株の手数料収益や投信代行手数料収益が増加したことから、受入手数料が12,485百万円(同0.6%増)となりました。また、IFAサービスや証券仲介による債券関連収益等が増加したことによりトレーディング損益が3,557百万円(同7.6%増)となりました。さらに、信用取引残高の増加により金融収益が7,477百万円(同19.4%増)となりました。その結果、営業収益は23,719百万円(同7.5%増)となりました。
金融費用は1,104百万円(同26.7%減)となり、金融収支は6,373百万円(同33.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、人件費の増加などの結果、18,458百万円(同4.7%増)となりました。
その他の収益費用(純額)が3,650百万円の利益(同1,376.4%増)となっていますが、暗号資産売却益1,616百万円が含まれております。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は7,807百万円(同146.6%増)となりました。
(米国) (単位:百万円)
米国セグメントは、主にTradeStation Securities, Inc.で構成されています。米国セグメントにおいてはアクティブトレーダー層をはじめ多様な投資家を顧客層としており、市場のボラティリティ(値動きの度合い)の上昇および稼働口座数増加にともなう取引量増加が収益に貢献する傾向にあります。また、顧客の預り金を運用することで金融収益を獲得していることから、金利が上昇すると収益に貢献する傾向にあります。
当第3四半期連結累計期間の米国経済は、新型コロナウイルスの感染者数は増加したものの、FRB(米連邦準備制度理事会)が大規模な金融緩和政策を継続したことや、ワクチン接種率の高まりによる重症化率の低下などを背景に回復傾向となりました。労働市場の回復に支えられて個人消費が堅調に推移すると、資源価格の高騰の影響もあり物価上昇率が高まりました。こうした経済の回復や物価高を受けFRBは量的金融緩和政策の縮小(テーパリング)を開始すると表明しました。また、12月に実施された連邦公開市場委員会(FOMC)では2022年に3回の政策金利の引き上げ(利上げ)が行われる可能性が示唆されるなど、金融引き締めを行っていく姿勢が鮮明となりました。当第2四半期末時点で33,843ドルだったNYダウ平均は好調な経済を背景に史上最高値を更新し、当第3四半期末時点で36,338ドルとなりました。米長期金利はFRBの金融引締め観測が強まると徐々に上昇しました。
なお、米ドルの対円レート(期中平均)は前第3四半期連結累計期間比で5.1%円安となったことから、米国セグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、米国セグメントにおいては、当第3四半期連結累計期間のDARTs(Daily Average Revenue Tradesの略称で、1営業日当たりの収益を伴う約定もしくは取引の件数)は、オプションが増加したものの先物が減少した結果、210,802件(前第3四半期連結累計期間比1.8%減)となり、委託手数料は米ドルベースで1.8%減少しました。一方、オプションの取引量が増加したことにより、その他の受入手数料は米ドルベースで10.4%増加しました。その結果、受入手数料は米ドルベースでは2.7%増加し、円換算後では13,464百万円(同7.9%増)となりました。一方、金融収益は、株券貸借取引収益の増加などにより米ドルベースでは18.0%増加し、円換算後では5,765百万円(同24.1%増)となりました。以上のことから、営業収益は米ドルベースで5.3%増加し、円換算後で19,834百万円(同10.7%増)となりました。
金融費用は2,540百万円(同39.5%増)となり、金融収支は米ドルベースで8.6%の増加、円換算後では3,225百万円(同14.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、成長のための先行投資として広告宣伝費、人件費などが増加した結果、米ドルベースで42.2%増加し、円換算後では21,325百万円(同49.4%増)となりました。
以上の結果、セグメント損失(税引前四半期損失)は、3,808百万円(前第3四半期連結累計期間は1,807百万円のセグメント利益)となりました。
(クリプトアセット事業) (単位:百万円)
クリプトアセット事業セグメントは、主にコインチェック株式会社で構成されています。
当第3四半期連結累計期間の暗号資産市場は、中国の暗号資産規制やマイニングの環境問題などの懸念によって低迷した時期はありましたが、これらの懸念が和らぐとともに市況は改善傾向となりました。そうした中、米国で初めてビットコイン先物ETFが成立した結果、2021年11月にはビットコインの価格が一時770万円台まで上昇し、同年4月以来およそ7ヵ月ぶりに史上最高値を更新しました。また、フェイスブック社の「メタ」への社名変更を受けてメタバース(仮想空間)やノンファンジブルトークン(NFT)関連の銘柄が注目され、その基盤となるイーサリアムをはじめとしてオルトコイン市場も活況となり、ビットコインの価格は当第3四半期連結累計期間末時点で550万円台となりました。
このような環境の下、コインチェック株式会社においては、当第3四半期連結累計期間における取引所暗号資産売買代金は4兆4,793億円となり、前第3四半期連結累計期間比で177.4%増加しました。販売所暗号資産売買代金は4,853億円となり、前第3四半期連結累計期間比で200.8%増加しました。ビットコイン及びオルトコインの販売所取引が活発だったことによりトレーディング損益は23,693百万円(前第3四半期連結累計期間比281.6%増)となりました。また、IEOの手数料収益や送金手数料の増加などにより受入手数料が1,373百万円(同257.6%増)となり、NFT等の販売売上を計上し売上収益は369百万円となりました。さらにNFTの販売手数料などを計上したことにより、その他の営業収益は67百万円となり、営業収益は25,502百万円(同286.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費及び人件費が増加したことにより10,596百万円(同239.2%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は14,942百万円(同359.6%増)となりました。
(アジア・パシフィック) (単位:百万円)
アジア・パシフィックセグメントは、主に香港拠点のMonex Boom Securities(H.K.) Limited(以下「マネックスBoom証券」)、豪州拠点のMonex Securities Australia Pty Ltd(以下「マネックスオーストラリア証券」)で構成されています。
当第3四半期連結累計期間の香港経済は、中国経済の成長が鈍化していることなどから低調に推移しました。当第2四半期末時点で24,575ポイントだったハンセン指数は下落傾向となり、当第3四半期末時点で23,397ポイントとなりました。
また、香港ドルの対円レート(期中平均)は前第3四半期連結累計期間比で4.7%円安となったことから、アジア・パシフィックセグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、マネックスBoom証券で委託手数料が減少したことにより、受入手数料が588百万円(前第3四半期連結累計期間比16.0%減)となりました。また、銀行の実効金利が低下したことから金融収益が99百万円(同19.6%減)となりました。その他の営業収益は255百万円(同2.2%減)となり、営業収益は942百万円(同13.1%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、マネックスBoom証券で株式取引減少による支払手数料の減少などにより784百万円(同1.5%減)となりました。
持分法による投資利益は14百万円(同71.8%減)となっていますが、これは、中国本土で事業展開するジョイントベンチャーに関するものです。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は170百万円(同47.0%減)となりました。
(投資事業) (単位:百万円)
投資事業セグメントは、主にマネックスベンチャーズ株式会社、MV1号投資事業有限責任組合、MV2号投資事業有限責任組合で構成されています。
当第3四半期連結累計期間は、主に保有銘柄の評価額上昇による評価益により金融収益が562百万円(前第3四半期連結累計期間比10.5%減)となり、営業収益は562百万円(同10.5%減)となりました。
金融費用はMV1号投資事業有限責任組合等の持分損益を計上したことから320百万円(同87.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費などの増加により68百万円(同23.1%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は173百万円(同56.8%減)となりました。
(2)財政状態の状況
(連結) (単位:百万円)
当第3四半期連結会計期間の資産合計は、その他の金融資産などが減少したものの、現金及び現金同等物、有価証券担保貸付金などが増加した結果、1,532,095百万円(前連結会計年度末比130,965百万円増)となりました。また、負債合計は、信用取引負債などが減少したものの、預り金、有価証券担保借入金などが増加した結果、1,426,541百万円(同115,936百万円増)となりました。
資本合計は、配当金の支払などにより減少したものの、四半期利益や新株発行などにより増加した結果、105,554百万円(同15,029百万円増)となりました。
なお、2018年4月23日の取締役会において資金の借入を行うことを決議し、2018年6月29日に借入を実行した借入金30,000百万円を2021年6月30日に満期返済しました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(連結) (単位:百万円)
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは営業活動による収入38,426百万円(前第3四半期連結累計期間は18,050百万円の収入)、投資活動による支出3,656百万円(同5,981百万円の支出)及び財務活動による収入23,428百万円(同21,552百万円の収入)でした。この結果、当第3四半期連結会計期間の現金及び現金同等物は220,942百万円(前連結会計年度末比59,611百万円増)となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における営業活動により取得した資金は、38,426百万円となりました。
信用取引資産及び信用取引負債の増減により18,310百万円、預託金及び金銭の信託の増減により13,898百万円、の資金を使用する一方、受入保証金及び預り金の増減により46,340百万円の資金を取得しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における投資活動により使用した資金は、3,656百万円となりました。
有価証券投資等の売却及び償還による収入により1,708百万円の資金を取得する一方、無形資産の取得により4,232百万円の資金を使用しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における財務活動により取得した資金は、23,428百万円となりました。
長期借入債務の返済により30,004百万円、社債償還による支出により17,300百万円の資金を使用する一方、短期借入債務の収支により45,121百万円、長期借入債務の調達による収入により14,656百万円の資金を取得しました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題に重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)従業員数
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
(8)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備に重要な異動はありません。
(1)経営成績の状況
当社グループ(当社及び連結子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、「日本」・「米国」・「クリプトアセット事業」・「アジア・パシフィック」・「投資事業」の5つを報告セグメントとしています。なお、報告セグメントの詳細は、「第4 経理の状況 1.要約四半期連結財務諸表要約四半期連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。
(連結) (単位:百万円)
| 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 25,438 | 27,576 | 2,138 | 8.4%増 |
| トレーディング損益 | 9,509 | 27,238 | 17,729 | 186.4%増 |
| 金融収益 | 11,487 | 13,727 | 2,240 | 19.5%増 |
| 売上収益 | - | 369 | 369 | - |
| その他の営業収益 | 831 | 781 | △51 | 6.1%減 |
| 営業収益 | 47,265 | 69,691 | 22,426 | 47.4%増 |
| 収益合計 | 47,624 | 73,392 | 25,768 | 54.1%増 |
| 金融費用 | 3,332 | 3,716 | 384 | 11.5%増 |
| 売上原価 | - | 37 | 37 | - |
| 販売費及び一般管理費 | 34,676 | 49,307 | 14,632 | 42.2%増 |
| 費用合計 | 38,680 | 54,113 | 15,433 | 39.9%増 |
| 税引前四半期利益 | 8,944 | 19,279 | 10,335 | 115.6%増 |
| 法人所得税費用 | 2,394 | 6,761 | 4,366 | 182.4%増 |
| 四半期利益 | 6,550 | 12,518 | 5,969 | 91.1%増 |
| 親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 6,548 | 12,462 | 5,914 | 90.3%増 |
当第3四半期連結累計期間は、アジア・パシフィックセグメントで委託手数料が減少したものの、日本セグメント、米国セグメント及びクリプトアセット事業セグメントで受入手数料が増加したことなどにより、受入手数料が27,576百万円(前第3四半期連結累計期間比8.4%増)となりました。また、クリプトアセット事業セグメントで暗号資産取引が活性化したことにより、トレーディング損益が27,238百万円(同186.4%増)となりました。さらに、日本セグメント及び米国セグメントで受取利息が増加したことにより、金融収益が13,727百万円(同19.5%増)となりました。その結果、営業収益は69,691百万円(同47.4%増)となり、収益合計は73,392百万円(同54.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、日本セグメント、米国セグメント及びクリプトアセット事業セグメントなどで増加した結果、49,307百万円(同42.2%増)となり、費用合計は54,113百万円(同39.9%増)となりました。
以上の結果、税引前四半期利益が19,279百万円(同115.6%増)となりました。また、法人所得税費用が6,761百万円(同182.4%増)となりました。四半期利益は12,518百万円(同91.1%増)となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は12,462百万円(同90.3%増)となりました。
各セグメントの詳細は「セグメント別の状況」でご説明します。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(日本) (単位:百万円)
| 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 12,405 | 12,485 | 80 | 0.6%増 |
| トレーディング損益 | 3,304 | 3,557 | 253 | 7.6%増 |
| 金融収益 | 6,264 | 7,477 | 1,213 | 19.4%増 |
| その他の営業収益 | 87 | 200 | 113 | 129.1%増 |
| 営業収益 | 22,061 | 23,719 | 1,658 | 7.5%増 |
| 金融費用 | 1,506 | 1,104 | △402 | 26.7%減 |
| 販売費及び一般管理費 | 17,636 | 18,458 | 823 | 4.7%増 |
| その他の収益費用(純額) | 247 | 3,650 | 3,403 | 1,376.4%増 |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 3,166 | 7,807 | 4,641 | 146.6%増 |
日本セグメントは、主にマネックス証券株式会社で構成されています。日本セグメントにおいては中長期での資産形成を志向する個人投資家を主要な顧客層としており、売買動向の影響を受けます。
当第3四半期連結累計期間の日本経済は、日本銀行がこれまで同様緩和的な金融政策を継続しているなか、新型コロナウイルスの感染者数が秋口以降に低位にとどまったことから回復傾向となりました。新たに岸田文雄氏が内閣総理大臣に就任して行われた衆議院総選挙では、連立与党が過半数を超える議席を獲得して、今後の政治運営が安定的に行われるとの期待が高まりました。一方、世界的な新型コロナウイルス感染者数の増加や経済政策の方針変更への懸念も指摘されるなか株価は伸び悩み、当第2四半期末時点で29,452円だった日経平均株価は当第3四半期末時点では28,791円となりました。
当第3四半期連結累計期間における東京、名古屋二市場の株式等(株式、ETF及びREIT)の1営業日平均個人売買代金は1兆5,446億円となり、前第3四半期連結累計期間比で9.3%増加しました。
このような環境の下、日本セグメントにおいては、当第3四半期連結累計期間の株式等の1営業日平均委託売買代金は、売買代金シェアが低下した結果、705億円(前第3四半期連結累計期間比5.2%減)と減少しました。そのため、日本株の手数料収益が減少しましたが、米国株の手数料収益や投信代行手数料収益が増加したことから、受入手数料が12,485百万円(同0.6%増)となりました。また、IFAサービスや証券仲介による債券関連収益等が増加したことによりトレーディング損益が3,557百万円(同7.6%増)となりました。さらに、信用取引残高の増加により金融収益が7,477百万円(同19.4%増)となりました。その結果、営業収益は23,719百万円(同7.5%増)となりました。
金融費用は1,104百万円(同26.7%減)となり、金融収支は6,373百万円(同33.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費、人件費の増加などの結果、18,458百万円(同4.7%増)となりました。
その他の収益費用(純額)が3,650百万円の利益(同1,376.4%増)となっていますが、暗号資産売却益1,616百万円が含まれております。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は7,807百万円(同146.6%増)となりました。
(米国) (単位:百万円)
| 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 12,476 | 13,464 | 988 | 7.9%増 |
| 金融収益 | 4,648 | 5,765 | 1,118 | 24.1%増 |
| 売上収益 | 22 | 45 | 23 | 104.9%増 |
| その他の営業収益 | 773 | 559 | △214 | 27.7%減 |
| 営業収益 | 17,919 | 19,834 | 1,915 | 10.7%増 |
| 金融費用 | 1,821 | 2,540 | 719 | 39.5%増 |
| 売上原価 | 19 | 40 | 20 | 104.9%増 |
| 販売費及び一般管理費 | 14,273 | 21,325 | 7,052 | 49.4%増 |
| その他の収益費用(純額) | 2 | 263 | 261 | 15,800.4%増 |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 1,807 | △3,808 | △5,614 | - |
米国セグメントは、主にTradeStation Securities, Inc.で構成されています。米国セグメントにおいてはアクティブトレーダー層をはじめ多様な投資家を顧客層としており、市場のボラティリティ(値動きの度合い)の上昇および稼働口座数増加にともなう取引量増加が収益に貢献する傾向にあります。また、顧客の預り金を運用することで金融収益を獲得していることから、金利が上昇すると収益に貢献する傾向にあります。
当第3四半期連結累計期間の米国経済は、新型コロナウイルスの感染者数は増加したものの、FRB(米連邦準備制度理事会)が大規模な金融緩和政策を継続したことや、ワクチン接種率の高まりによる重症化率の低下などを背景に回復傾向となりました。労働市場の回復に支えられて個人消費が堅調に推移すると、資源価格の高騰の影響もあり物価上昇率が高まりました。こうした経済の回復や物価高を受けFRBは量的金融緩和政策の縮小(テーパリング)を開始すると表明しました。また、12月に実施された連邦公開市場委員会(FOMC)では2022年に3回の政策金利の引き上げ(利上げ)が行われる可能性が示唆されるなど、金融引き締めを行っていく姿勢が鮮明となりました。当第2四半期末時点で33,843ドルだったNYダウ平均は好調な経済を背景に史上最高値を更新し、当第3四半期末時点で36,338ドルとなりました。米長期金利はFRBの金融引締め観測が強まると徐々に上昇しました。
なお、米ドルの対円レート(期中平均)は前第3四半期連結累計期間比で5.1%円安となったことから、米国セグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、米国セグメントにおいては、当第3四半期連結累計期間のDARTs(Daily Average Revenue Tradesの略称で、1営業日当たりの収益を伴う約定もしくは取引の件数)は、オプションが増加したものの先物が減少した結果、210,802件(前第3四半期連結累計期間比1.8%減)となり、委託手数料は米ドルベースで1.8%減少しました。一方、オプションの取引量が増加したことにより、その他の受入手数料は米ドルベースで10.4%増加しました。その結果、受入手数料は米ドルベースでは2.7%増加し、円換算後では13,464百万円(同7.9%増)となりました。一方、金融収益は、株券貸借取引収益の増加などにより米ドルベースでは18.0%増加し、円換算後では5,765百万円(同24.1%増)となりました。以上のことから、営業収益は米ドルベースで5.3%増加し、円換算後で19,834百万円(同10.7%増)となりました。
金融費用は2,540百万円(同39.5%増)となり、金融収支は米ドルベースで8.6%の増加、円換算後では3,225百万円(同14.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、成長のための先行投資として広告宣伝費、人件費などが増加した結果、米ドルベースで42.2%増加し、円換算後では21,325百万円(同49.4%増)となりました。
以上の結果、セグメント損失(税引前四半期損失)は、3,808百万円(前第3四半期連結累計期間は1,807百万円のセグメント利益)となりました。
(クリプトアセット事業) (単位:百万円)
| 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 384 | 1,373 | 989 | 257.6%増 |
| トレーディング損益 | 6,209 | 23,693 | 17,484 | 281.6%増 |
| 売上収益 | - | 369 | 369 | - |
| その他の営業収益 | - | 67 | 67 | - |
| 営業収益 | 6,593 | 25,502 | 18,909 | 286.8%増 |
| 金融費用 | 4 | 3 | △1 | 27.6%減 |
| 売上原価 | - | 37 | 37 | - |
| 販売費及び一般管理費 | 3,124 | 10,596 | 7,472 | 239.2%増 |
| その他の収益費用(純額) | △215 | 77 | 291 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 3,251 | 14,942 | 11,691 | 359.6%増 |
クリプトアセット事業セグメントは、主にコインチェック株式会社で構成されています。
当第3四半期連結累計期間の暗号資産市場は、中国の暗号資産規制やマイニングの環境問題などの懸念によって低迷した時期はありましたが、これらの懸念が和らぐとともに市況は改善傾向となりました。そうした中、米国で初めてビットコイン先物ETFが成立した結果、2021年11月にはビットコインの価格が一時770万円台まで上昇し、同年4月以来およそ7ヵ月ぶりに史上最高値を更新しました。また、フェイスブック社の「メタ」への社名変更を受けてメタバース(仮想空間)やノンファンジブルトークン(NFT)関連の銘柄が注目され、その基盤となるイーサリアムをはじめとしてオルトコイン市場も活況となり、ビットコインの価格は当第3四半期連結累計期間末時点で550万円台となりました。
このような環境の下、コインチェック株式会社においては、当第3四半期連結累計期間における取引所暗号資産売買代金は4兆4,793億円となり、前第3四半期連結累計期間比で177.4%増加しました。販売所暗号資産売買代金は4,853億円となり、前第3四半期連結累計期間比で200.8%増加しました。ビットコイン及びオルトコインの販売所取引が活発だったことによりトレーディング損益は23,693百万円(前第3四半期連結累計期間比281.6%増)となりました。また、IEOの手数料収益や送金手数料の増加などにより受入手数料が1,373百万円(同257.6%増)となり、NFT等の販売売上を計上し売上収益は369百万円となりました。さらにNFTの販売手数料などを計上したことにより、その他の営業収益は67百万円となり、営業収益は25,502百万円(同286.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費及び人件費が増加したことにより10,596百万円(同239.2%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は14,942百万円(同359.6%増)となりました。
(アジア・パシフィック) (単位:百万円)
| 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 受入手数料 | 700 | 588 | △112 | 16.0%減 |
| トレーディング損益 | △0 | △0 | 0 | - |
| 金融収益 | 123 | 99 | △24 | 19.6%減 |
| その他の営業収益 | 261 | 255 | △6 | 2.2%減 |
| 営業収益 | 1,084 | 942 | △142 | 13.1%減 |
| 金融費用 | 7 | 2 | △5 | 73.8%減 |
| 販売費及び一般管理費 | 796 | 784 | △12 | 1.5%減 |
| その他の収益費用(純額) | △8 | 1 | 8 | - |
| 持分法による投資利益又は損失(△) | 48 | 14 | △35 | 71.8%減 |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 321 | 170 | △151 | 47.0%減 |
アジア・パシフィックセグメントは、主に香港拠点のMonex Boom Securities(H.K.) Limited(以下「マネックスBoom証券」)、豪州拠点のMonex Securities Australia Pty Ltd(以下「マネックスオーストラリア証券」)で構成されています。
当第3四半期連結累計期間の香港経済は、中国経済の成長が鈍化していることなどから低調に推移しました。当第2四半期末時点で24,575ポイントだったハンセン指数は下落傾向となり、当第3四半期末時点で23,397ポイントとなりました。
また、香港ドルの対円レート(期中平均)は前第3四半期連結累計期間比で4.7%円安となったことから、アジア・パシフィックセグメントの業績はその影響を受けています。
このような環境の下、マネックスBoom証券で委託手数料が減少したことにより、受入手数料が588百万円(前第3四半期連結累計期間比16.0%減)となりました。また、銀行の実効金利が低下したことから金融収益が99百万円(同19.6%減)となりました。その他の営業収益は255百万円(同2.2%減)となり、営業収益は942百万円(同13.1%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、マネックスBoom証券で株式取引減少による支払手数料の減少などにより784百万円(同1.5%減)となりました。
持分法による投資利益は14百万円(同71.8%減)となっていますが、これは、中国本土で事業展開するジョイントベンチャーに関するものです。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は170百万円(同47.0%減)となりました。
(投資事業) (単位:百万円)
| 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | 増減率 | |
| 金融収益 | 628 | 562 | △66 | 10.5%減 |
| 営業収益 | 628 | 562 | △66 | 10.5%減 |
| 金融費用 | 171 | 320 | 149 | 87.4%増 |
| 販売費及び一般管理費 | 55 | 68 | 13 | 23.1%増 |
| その他の収益費用(純額) | △0 | △0 | △0 | - |
| セグメント利益又は損失(△) (税引前四半期利益又は損失(△)) | 402 | 173 | △228 | 56.8%減 |
投資事業セグメントは、主にマネックスベンチャーズ株式会社、MV1号投資事業有限責任組合、MV2号投資事業有限責任組合で構成されています。
当第3四半期連結累計期間は、主に保有銘柄の評価額上昇による評価益により金融収益が562百万円(前第3四半期連結累計期間比10.5%減)となり、営業収益は562百万円(同10.5%減)となりました。
金融費用はMV1号投資事業有限責任組合等の持分損益を計上したことから320百万円(同87.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費などの増加により68百万円(同23.1%増)となりました。
以上の結果、セグメント利益(税引前四半期利益)は173百万円(同56.8%減)となりました。
(2)財政状態の状況
(連結) (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (2021年3月末) | 当第3四半期 連結会計期間 (2021年12月末) | 増減 | |
| 資産合計 | 1,401,130 | 1,532,095 | 130,965 |
| 負債合計 | 1,310,605 | 1,426,541 | 115,936 |
| 資本合計 | 90,524 | 105,554 | 15,029 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 89,573 | 104,094 | 14,521 |
当第3四半期連結会計期間の資産合計は、その他の金融資産などが減少したものの、現金及び現金同等物、有価証券担保貸付金などが増加した結果、1,532,095百万円(前連結会計年度末比130,965百万円増)となりました。また、負債合計は、信用取引負債などが減少したものの、預り金、有価証券担保借入金などが増加した結果、1,426,541百万円(同115,936百万円増)となりました。
資本合計は、配当金の支払などにより減少したものの、四半期利益や新株発行などにより増加した結果、105,554百万円(同15,029百万円増)となりました。
なお、2018年4月23日の取締役会において資金の借入を行うことを決議し、2018年6月29日に借入を実行した借入金30,000百万円を2021年6月30日に満期返済しました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(連結) (単位:百万円)
| 前第3四半期 連結累計期間 | 当第3四半期 連結累計期間 | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 18,050 | 38,426 | 20,377 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △5,981 | △3,656 | 2,325 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 21,552 | 23,428 | 1,876 |
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは営業活動による収入38,426百万円(前第3四半期連結累計期間は18,050百万円の収入)、投資活動による支出3,656百万円(同5,981百万円の支出)及び財務活動による収入23,428百万円(同21,552百万円の収入)でした。この結果、当第3四半期連結会計期間の現金及び現金同等物は220,942百万円(前連結会計年度末比59,611百万円増)となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における営業活動により取得した資金は、38,426百万円となりました。
信用取引資産及び信用取引負債の増減により18,310百万円、預託金及び金銭の信託の増減により13,898百万円、の資金を使用する一方、受入保証金及び預り金の増減により46,340百万円の資金を取得しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における投資活動により使用した資金は、3,656百万円となりました。
有価証券投資等の売却及び償還による収入により1,708百万円の資金を取得する一方、無形資産の取得により4,232百万円の資金を使用しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における財務活動により取得した資金は、23,428百万円となりました。
長期借入債務の返済により30,004百万円、社債償還による支出により17,300百万円の資金を使用する一方、短期借入債務の収支により45,121百万円、長期借入債務の調達による収入により14,656百万円の資金を取得しました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題に重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)従業員数
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に著しい増減はありません。
(8)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備に重要な異動はありません。