有価証券報告書-第52期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
なお、経営環境につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」をご参照ください。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により2020年4月の緊急事態宣言発令も背景に、各種の社会経済活動が抑制され、個人消費の大幅な落ち込みがみられるなど、急速に悪化しました。後半にかけて、感染拡大の防止策を講じながら段階的に社会経済活動のレベルが引き上げられ、各種政策等も背景とした持ち直しがみられたものの、いまだ新型コロナウイルス感染症の収束には至らず、外食産業や観光産業をはじめとした幅広い産業で厳しい状況が続きました。
2020年度の不動産業界は、首都圏・近畿圏の新築マンション市場におきまして、販売活動休止の影響もあり供給戸数は低調であった一方、住宅購入に対する需要は堅調で、販売価格・成約率ともに高い水準で推移いたしました。マンション流通市場は、中古マンションの成約件数は引き続き底堅く、成約価格が上昇いたしました。不動産投資市場は、世界的な金融緩和を背景に積極的な投資姿勢が継続しました。一方で観光市場は、渡航制限に伴う訪日外国人旅行者数の大幅な減少のほか、緊急事態宣言の発令等により国内観光需要も抑制されたことから、厳しい事業環境となりました。
このような事業環境におきまして、当社は「中期経営計画2021」(2019年度~2021年度)に掲げる戦略方針に、新型コロナウイルス感染症影響による住まい方・働き方等の価値観の大きな変容への対応というテーマを加え、社会の変化とニーズの多様化に応える一歩先の商品やサービスの提供と、それらを通じた業績の改善・回復、ならびに企業価値の向上に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は1,435億13百万円となり、前連結会計年度末比25億10百万円減少いたしました。
当連結会計年度末の負債合計は1,085億31百万円となり、前連結会計年度末比46億66百万円減少いたしました。
当連結会計年度末の純資産は349億81百万円となり、前連結会計年度末比21億55百万円増加いたしました。
経営成績
当連結会計年度の経営成績は、レジデンシャル事業、ソリューション事業及び工事事業に対する新型コロナウイルス感染症の影響は限定的でありましたが、2020年4月及び2021年1月の2回の緊急事態宣言が発令されるなど海外からの入国規制や外出自粛等により、宿泊事業においては厳しい状況が継続し、アパートメントホテル「MIMARU」の一部施設を休業したこと及び稼働低下が継続したこと等から、売上高1,072億57百万円(前連結会計年度比3.0%減)、営業利益23億76百万円(同60.5%減)、経常利益22億7百万円(同58.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益20億7百万円(同41.2%減)を計上いたしました。
報告セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、各セグメントの売上高はセグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、セグメント損益は営業損益ベースの数値であります。
a.レジデンシャル事業
レジデンシャル事業におきましては、新築マンション及び新築一戸建の引渡数が増加した一方で、売上総利益率が低下したこと等により、売上高407億円(前連結会計年度比8.9%増)、セグメント利益13億21百万円(同14.5%減)を計上いたしました。
※新築マンションにはタウンハウス、新築一戸建には宅地分譲を含んでおります。
※共同事業物件における戸数及び区画数については、事業比率に基づき計算しております。
<契約の状況>(単位:百万円)
<売上総利益率>
※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。
<完成在庫>(2021年3月31日現在)
b.ソリューション事業
ソリューション事業におきましては、投資用不動産等において一棟物件の引渡数が増加したこと及び売上総利益率が改善したこと等により、売上高523億50百万円(前連結会計年度比10.4%増)、セグメント利益51億74百万円(同5.9%増)を計上いたしました。
※投資用不動産等には、賃料収入及び土地売却等を含んでおります。
<売上総利益率>
※投資用不動産等のうち、一棟物件の売上総利益率となります。
※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。
c.宿泊事業
宿泊事業におきましては、前連結会計年度においてホテル開発物件の販売があったこと、新型コロナウイルス感染症の影響により一部施設を休業したこと及び稼働低下が継続したこと等により、売上高5億93百万円(前連結会計年度比95.3%減)、セグメント損失30億17百万円(前連結会計年度はセグメント利益11億62百万円)を計上いたしました。
なお、アパートメントホテル「MIMARU」におきましては、需要回復に合わせた営業再開を進めており、2021年3月末時点で12施設が営業中であります。
d.工事事業
工事事業におきましては、オフィス工事の受注が増加したこと及び売上総利益率が改善したこと等により、売上高140億83百万円(前連結会計年度比2.8%増)、セグメント利益7億44百万円(同113.1%増)を計上いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は311億86百万円となりました。
[前連結会計年度末は216億30百万円]
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
主に立替金が14億58百万円増加した一方で、投資用不動産等の販売が順調に進んだことによりたな卸資産が110
億5百万円減少したこと、預り金が41億94百万円増加したこと及び税金等調整前当期純利益を21億29百万円計上し
たことから、200億25百万円の資金の増加となりました。[前連結会計年度は80億20百万円の減少]
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主に有形固定資産の取得による支出が2億86百万円あったこと及び投資有価証券の取得による支出が1億円あっ
たことから、4億24百万円の資金の減少となりました。[前連結会計年度は3億84百万円の減少]
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
主に長期借入れによる収入が200億67百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が310億62百万円あった
ことから、100億84百万円の資金の減少となりました。[前連結会計年度は97億89百万円の増加]
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.普通株式時価総額は、期末株価終値及び自己株式を除く期末発行済株式数より計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2018年3月期、2019年3月期及び2020年3月期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。なお、当社グループにおける不動産販売事業の特性として、営業活動によるキャッシュ・フローが毎期大きく変動する可能性があります。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」における報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中に関する記載は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
a.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は1,435億13百万円となり、前連結会計年度末比25億10百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の流動資産は1,336億93百万円となり、同26億32百万円減少いたしました。
これは、新築マンション、新築一戸建及び投資用不動産の売却が順調に進んだことや、仕入を厳選して行ったことにより、販売用不動産が同91億27百万円減少したことや、仕掛販売用不動産が同16億92百万円減少したことによるものです。
また、当連結会計年度末の固定資産は98億19百万円となり、同1億21百万円増加いたしました。
これは、繰延税金資産を同2億8百万円積み増したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は1,085億31百万円となり、前連結会計年度末比46億66百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の流動負債は756億21百万円となり、同71億83百万円増加いたしました。
これは、1年内返済予定の長期借入金が同14億87百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が同26億98百万円増加したこと、短期借入金が同20億78百万円増加したことによるものです。
また、当連結会計年度末の固定負債は329億10百万円となり、同118億49百万円減少いたしました。
これは、長期借入金が同94億99百万円、不動産特定共同事業出資受入金が同17億86百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は349億81百万円となり、前連結会計年度末比21億55百万円増加いたしました。
これは、前連結会計年度に係る株主配当金を支払った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益20億7百万円を計上したこと等によるものです。
また、当連結会計年度末の自己資本比率は、24.00%となりました。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比33億2百万円減収の1,072億57百万円となりました。
主な要因は、新築マンション及び新築一戸建の引渡数が増加したこと等によりレジデンシャル事業において同33億31百万円の増収、投資用不動産等において一棟物件の引渡数が増加したこと等によりソリューション事業において同49億10百万円の増収、工事事業において同3億77百万円の増収となった一方で、前連結会計年度においてホテル開発物件の販売があったこと、新型コロナウイルス感染症の影響により一部施設を休業したこと等により宿泊事業において同121億37百万円の減収となったことによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度比36億34百万円減益の23億76百万円となりました。
主な要因は、ソリューション事業において増収及び投資用不動産等の売上総利益率が同1.2ポイント改善したことにより2億86百万円増益、工事事業において増収及びセグメント利益率が改善したこと等により同3億95百万円増益となった一方で、レジデンシャル事業においてセグメント利益率が悪化したこと等により同2億23百万円減益、宿泊事業において減収及び新型コロナウイルス感染症の影響による客室稼働率の低下等により同41億80百万円減益となったことによるものです。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度比30億43百万円減益の22億7百万円となりました。
主な要因は、受取配当金が同4億8百万円増加、新型コロナウイルス感染症の影響を受け雇用調整助成金を96百万円受給した一方で、営業利益が同36億34百万円減益となったことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度14億7百万円減益の20億7百万円となりました。
主な要因は、法人税、住民税及び事業税の負担が同5億24百万円減少したことや、繰延税金資産を2億8百万円積み増した一方で、経常利益が同30億43百万円減益となったことによるものです。
c.経営上の目標の達成状況
「中期経営計画2021」の中間年度である2021年3月期の達成・進捗状況は以下のとおり、売上高・営業利益は業績予想比増収・営業増益となりました。また、仕入を厳選し、在庫の販売を進めたことや当期純利益の計上等により、自己資本比率、ネット有利子負債、ネットD/Eレシオは前連結会計年度比改善しました。
2022年3月期の業績につきましては、宿泊事業において新型コロナウイルス感染症の影響による一定の稼働低下が継続する一方、宿泊事業以外の事業セグメントにおける影響は限定的との前提のもと算定し、売上高1,150億円、営業利益30億円を見通しております。なお、「中期経営計画2021」において、最終年度(2022年3月期)の連結売上高1,350億円、連結営業利益81億円を目指しておりましたが、中期経営計画策定時には想定していなかった新型コロナウイルス感染症の影響により、損益目標を上記の通り修正しております。また、損益目標の大幅な変更により、財務目標については取り下げといたしました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスクを十分認識した上で、発生の回避、または発生した場合には、その影響を最小限にとどめるように対応する方針であります。
②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関わる情報
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
(1) 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務体質の強化と事業成長に向けた投資を両立し、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを、財務戦略の基本方針としております。
財務体質の強化に関しては、継続的な利益創出による内部留保の充実を図ることで、リスク耐性の強化を図ります。同時に、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストの低減に努めるとともに、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に、厳格な財務規律のもとで負債の活用も進めることにより、資本コストの低減及び資本効率の向上にも努めてまいります。
投資に関しては、2021年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響を勘案し、新規投資の抑制などを行い、影響の長期化への備えとして手元流動性の維持・向上に努めてまいりました。2022年3月期は、投資対効果を高める努力を加えながら、企業価値の向上に資する成長に向けて、システム・R&Dなどを含む新規投資を進めてまいります。
(2) 経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、適正な手元現預金の水準について検証を実施しております。「中期経営計画2021」期間においては、イベントリスク耐性も考慮し、当社グループの資金支出の多くを占める提出会社の月商約2か月分を、安定的な経営に必要な手元現預金水準とし、それを超える分については、「追加的に配分可能な経営資源」と認識し、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
(3) 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要においては、営業活動における資金支出の中で、不動産販売に関わる事業用地・事業用不動産の取得が最も重要かつ大きな資金支出となっております。
(4) 資金調達
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金、外部資金を有効に活用しております。内部資金については、自己資本比率の向上のため内部留保の拡充を図ってまいります。また、安定的な外部調達能力の維持向上は重要な課題と考えており、親会社である大和ハウス工業株式会社から融資保証枠400億円の供与を受けるほか、当社独自での金融機関からの借入による資金調達を実施しております。また、資金の流動性確保のために金融機関との当座貸越契約の締結や長期運転資金借入を進めるほか、グループ資金の効率化のためのグループ会社とのキャッシュ・マネジメント・サービス(CMS)契約の締結を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる会計上の見積りは以下のとおりであり、当該見積りに用いた仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(販売用不動産等の評価)
当社グループは、販売用不動産等(販売用不動産及び仕掛販売用不動産)の評価について、個別法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっており、収益性の低下した販売用不動産等については、正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。国内経済の変化及び新型コロナウイルス感染症の拡大等により、不動産市場が悪化したこと等により正味売却価額が下落した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると慎重に判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、国内経済の変化及び新型コロナウイルス感染症の拡大等の見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。
なお、経営環境につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」をご参照ください。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により2020年4月の緊急事態宣言発令も背景に、各種の社会経済活動が抑制され、個人消費の大幅な落ち込みがみられるなど、急速に悪化しました。後半にかけて、感染拡大の防止策を講じながら段階的に社会経済活動のレベルが引き上げられ、各種政策等も背景とした持ち直しがみられたものの、いまだ新型コロナウイルス感染症の収束には至らず、外食産業や観光産業をはじめとした幅広い産業で厳しい状況が続きました。
2020年度の不動産業界は、首都圏・近畿圏の新築マンション市場におきまして、販売活動休止の影響もあり供給戸数は低調であった一方、住宅購入に対する需要は堅調で、販売価格・成約率ともに高い水準で推移いたしました。マンション流通市場は、中古マンションの成約件数は引き続き底堅く、成約価格が上昇いたしました。不動産投資市場は、世界的な金融緩和を背景に積極的な投資姿勢が継続しました。一方で観光市場は、渡航制限に伴う訪日外国人旅行者数の大幅な減少のほか、緊急事態宣言の発令等により国内観光需要も抑制されたことから、厳しい事業環境となりました。
このような事業環境におきまして、当社は「中期経営計画2021」(2019年度~2021年度)に掲げる戦略方針に、新型コロナウイルス感染症影響による住まい方・働き方等の価値観の大きな変容への対応というテーマを加え、社会の変化とニーズの多様化に応える一歩先の商品やサービスの提供と、それらを通じた業績の改善・回復、ならびに企業価値の向上に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は1,435億13百万円となり、前連結会計年度末比25億10百万円減少いたしました。
当連結会計年度末の負債合計は1,085億31百万円となり、前連結会計年度末比46億66百万円減少いたしました。
当連結会計年度末の純資産は349億81百万円となり、前連結会計年度末比21億55百万円増加いたしました。
| (単位:百万円) | |||
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度末比 | |
| 総資産 | 146,023 | 143,513 | △2,510 |
| 総負債 | 113,198 | 108,531 | △4,666 |
| 純資産 | 32,825 | 34,981 | 2,155 |
| 自己資本比率(%) | 22.34 | 24.00 | 1.65 |
経営成績
当連結会計年度の経営成績は、レジデンシャル事業、ソリューション事業及び工事事業に対する新型コロナウイルス感染症の影響は限定的でありましたが、2020年4月及び2021年1月の2回の緊急事態宣言が発令されるなど海外からの入国規制や外出自粛等により、宿泊事業においては厳しい状況が継続し、アパートメントホテル「MIMARU」の一部施設を休業したこと及び稼働低下が継続したこと等から、売上高1,072億57百万円(前連結会計年度比3.0%減)、営業利益23億76百万円(同60.5%減)、経常利益22億7百万円(同58.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益20億7百万円(同41.2%減)を計上いたしました。
| (単位:百万円) | |||||
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | 連結業績予想 | 連結業績予想比 | |
| 売上高 | 110,559 | 107,257 | △3,302 | 105,000 | 2,257 |
| 営業利益 | 6,010 | 2,376 | △3,634 | 0 | 2,376 |
| 経常利益 | 5,250 | 2,207 | △3,043 | △800 | 3,007 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,415 | 2,007 | △1,407 | △800 | 2,807 |
報告セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、各セグメントの売上高はセグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、セグメント損益は営業損益ベースの数値であります。
a.レジデンシャル事業
レジデンシャル事業におきましては、新築マンション及び新築一戸建の引渡数が増加した一方で、売上総利益率が低下したこと等により、売上高407億円(前連結会計年度比8.9%増)、セグメント利益13億21百万円(同14.5%減)を計上いたしました。
| <レジデンシャル事業の業績> | (単位:百万円) |
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | 増減率(%) | |
| 売上高 | 37,369 | 40,700 | 3,331 | 8.9 |
| セグメント利益 | 1,545 | 1,321 | △223 | △14.5 |
| <売上高の内訳> | (単位:百万円) | |||||
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | ||||
| 販売数量 | 売上高 | 販売数量 | 売上高 | 販売数量 | 売上高 | |
| 新築マンション(戸) | 325 | 18,185 | 455 | 20,779 | 130 | 2,594 |
| 新築一戸建(区画) | 70 | 5,224 | 92 | 7,920 | 22 | 2,696 |
| リノベーションマンション等 | ― | 13,179 | ― | 11,248 | ― | △1,930 |
| (うちリノベーションマンション)(戸) | (317) | (12,333) | (232) | (10,474) | (△85) | (△1,858) |
| 不動産仲介その他 | ― | 779 | ― | 751 | ― | △28 |
| 合計 | ― | 37,369 | ― | 40,700 | ― | 3,331 |
※新築マンションにはタウンハウス、新築一戸建には宅地分譲を含んでおります。
※共同事業物件における戸数及び区画数については、事業比率に基づき計算しております。
<契約の状況>(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | |||||
| 契約数量 | 売上高 | 契約数量 | 売上高 | 契約数量 | 売上高 | 増減率(%) | |
| 新築マンション(戸) | 367 | 19,552 | 430 | 20,901 | 63 | 1,348 | 6.9 |
| 新築一戸建(区画) | 70 | 5,238 | 94 | 7,985 | 24 | 2,747 | 52.4 |
| リノベーションマンション(戸) | 311 | 12,037 | 244 | 11,173 | △67 | △863 | △7.2 |
<売上総利益率>
| 2020年3月期(%) | 2021年3月期(%) | 前連結会計年度比 | |
| 新築マンション | 18.5 | 17.8 | △0.6 |
| 新築一戸建 | 10.8 | 10.1 | △0.7 |
| リノベーションマンション | 14.1 | 14.0 | △0.0 |
※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。
<完成在庫>(2021年3月31日現在)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | ||
| 新築マンション (戸) | 完成在庫 | 92 | 135 | 43 |
| (うち未契約完成在庫) | (83) | (105) | (22) | |
| 新築一戸建 (区画) | 完成在庫 | 53 | 10 | △43 |
| (うち未契約完成在庫) | (50) | (6) | (△44) | |
b.ソリューション事業
ソリューション事業におきましては、投資用不動産等において一棟物件の引渡数が増加したこと及び売上総利益率が改善したこと等により、売上高523億50百万円(前連結会計年度比10.4%増)、セグメント利益51億74百万円(同5.9%増)を計上いたしました。
| <ソリューション事業の業績> | (単位:百万円) | |||
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | 増減率(%) | |
| 売上高 | 47,440 | 52,350 | 4,910 | 10.4 |
| セグメント利益 | 4,887 | 5,174 | 286 | 5.9 |
| <売上高の内訳> | (単位:百万円) | |||||
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | ||||
| 転貸/ 販売数量 | 売上高 | 転貸/ 販売数量 | 売上高 | 転貸/ 販売数量 | 売上高 | |
| 投資用不動産等 | ― | 31,067 | ― | 35,747 | ― | 4,679 |
| (うち一棟物件)(棟) | (19) | (20,615) | (21) | (30,885) | (2) | (10,269) |
| 不動産賃貸管理等(戸) | 10,633 | 15,466 | 10,226 | 15,845 | △407 | 379 |
| 不動産仲介その他 | ― | 906 | ― | 758 | ― | △148 |
| 合計 | ― | 47,440 | ― | 52,350 | ― | 4,910 |
※投資用不動産等には、賃料収入及び土地売却等を含んでおります。
<売上総利益率>
| 2020年3月期(%) | 2021年3月期(%) | 前連結会計年度比 | |
| 投資用不動産等 | 12.6 | 13.8 | 1.2 |
※投資用不動産等のうち、一棟物件の売上総利益率となります。
※売上総利益率の算出に際し、たな卸資産評価損は含めておりません。
c.宿泊事業
宿泊事業におきましては、前連結会計年度においてホテル開発物件の販売があったこと、新型コロナウイルス感染症の影響により一部施設を休業したこと及び稼働低下が継続したこと等により、売上高5億93百万円(前連結会計年度比95.3%減)、セグメント損失30億17百万円(前連結会計年度はセグメント利益11億62百万円)を計上いたしました。
なお、アパートメントホテル「MIMARU」におきましては、需要回復に合わせた営業再開を進めており、2021年3月末時点で12施設が営業中であります。
| <宿泊事業の業績> | (単位:百万円) | |||
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | 増減率(%) | |
| 売上高 | 12,730 | 593 | △12,137 | △95.3 |
| セグメント利益又はセグメント損失(△) | 1,162 | △3,017 | △4,180 | ― |
d.工事事業
工事事業におきましては、オフィス工事の受注が増加したこと及び売上総利益率が改善したこと等により、売上高140億83百万円(前連結会計年度比2.8%増)、セグメント利益7億44百万円(同113.1%増)を計上いたしました。
| <工事事業の業績> | (単位:百万円) | |||
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前連結会計年度比 | 増減率(%) | |
| 売上高 | 13,706 | 14,083 | 377 | 2.8 |
| セグメント利益 | 349 | 744 | 395 | 113.1 |
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は311億86百万円となりました。
[前連結会計年度末は216億30百万円]
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
主に立替金が14億58百万円増加した一方で、投資用不動産等の販売が順調に進んだことによりたな卸資産が110
億5百万円減少したこと、預り金が41億94百万円増加したこと及び税金等調整前当期純利益を21億29百万円計上し
たことから、200億25百万円の資金の増加となりました。[前連結会計年度は80億20百万円の減少]
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主に有形固定資産の取得による支出が2億86百万円あったこと及び投資有価証券の取得による支出が1億円あっ
たことから、4億24百万円の資金の減少となりました。[前連結会計年度は3億84百万円の減少]
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
主に長期借入れによる収入が200億67百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が310億62百万円あった
ことから、100億84百万円の資金の減少となりました。[前連結会計年度は97億89百万円の増加]
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 項目 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 |
| 自己資本比率(%) | 22.4 | 23.3 | 22.3 | 24.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 21.8 | 14.8 | 9.5 | 10.5 |
| 債務償還年数(年) | ― | ― | ― | 3.7 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | ― | ― | ― | 39.7 |
| ※ | 自己資本比率 | :自己資本÷総資産 |
| ※ | 時価ベースの自己資本比率 | :普通株式時価総額÷総資産 |
| ※ | 債務償還年数 | :有利子負債÷キャッシュ・フロー |
| ※ | インタレスト・カバレッジ・レシオ | :キャッシュ・フロー÷利払い |
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.普通株式時価総額は、期末株価終値及び自己株式を除く期末発行済株式数より計算しております。
3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2018年3月期、2019年3月期及び2020年3月期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。なお、当社グループにおける不動産販売事業の特性として、営業活動によるキャッシュ・フローが毎期大きく変動する可能性があります。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」における報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中に関する記載は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
a.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は1,435億13百万円となり、前連結会計年度末比25億10百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の流動資産は1,336億93百万円となり、同26億32百万円減少いたしました。
これは、新築マンション、新築一戸建及び投資用不動産の売却が順調に進んだことや、仕入を厳選して行ったことにより、販売用不動産が同91億27百万円減少したことや、仕掛販売用不動産が同16億92百万円減少したことによるものです。
また、当連結会計年度末の固定資産は98億19百万円となり、同1億21百万円増加いたしました。
これは、繰延税金資産を同2億8百万円積み増したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は1,085億31百万円となり、前連結会計年度末比46億66百万円減少いたしました。主な増減及びその要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の流動負債は756億21百万円となり、同71億83百万円増加いたしました。
これは、1年内返済予定の長期借入金が同14億87百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が同26億98百万円増加したこと、短期借入金が同20億78百万円増加したことによるものです。
また、当連結会計年度末の固定負債は329億10百万円となり、同118億49百万円減少いたしました。
これは、長期借入金が同94億99百万円、不動産特定共同事業出資受入金が同17億86百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は349億81百万円となり、前連結会計年度末比21億55百万円増加いたしました。
これは、前連結会計年度に係る株主配当金を支払った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益20億7百万円を計上したこと等によるものです。
また、当連結会計年度末の自己資本比率は、24.00%となりました。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比33億2百万円減収の1,072億57百万円となりました。
主な要因は、新築マンション及び新築一戸建の引渡数が増加したこと等によりレジデンシャル事業において同33億31百万円の増収、投資用不動産等において一棟物件の引渡数が増加したこと等によりソリューション事業において同49億10百万円の増収、工事事業において同3億77百万円の増収となった一方で、前連結会計年度においてホテル開発物件の販売があったこと、新型コロナウイルス感染症の影響により一部施設を休業したこと等により宿泊事業において同121億37百万円の減収となったことによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度比36億34百万円減益の23億76百万円となりました。
主な要因は、ソリューション事業において増収及び投資用不動産等の売上総利益率が同1.2ポイント改善したことにより2億86百万円増益、工事事業において増収及びセグメント利益率が改善したこと等により同3億95百万円増益となった一方で、レジデンシャル事業においてセグメント利益率が悪化したこと等により同2億23百万円減益、宿泊事業において減収及び新型コロナウイルス感染症の影響による客室稼働率の低下等により同41億80百万円減益となったことによるものです。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度比30億43百万円減益の22億7百万円となりました。
主な要因は、受取配当金が同4億8百万円増加、新型コロナウイルス感染症の影響を受け雇用調整助成金を96百万円受給した一方で、営業利益が同36億34百万円減益となったことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度14億7百万円減益の20億7百万円となりました。
主な要因は、法人税、住民税及び事業税の負担が同5億24百万円減少したことや、繰延税金資産を2億8百万円積み増した一方で、経常利益が同30億43百万円減益となったことによるものです。
c.経営上の目標の達成状況
「中期経営計画2021」の中間年度である2021年3月期の達成・進捗状況は以下のとおり、売上高・営業利益は業績予想比増収・営業増益となりました。また、仕入を厳選し、在庫の販売を進めたことや当期純利益の計上等により、自己資本比率、ネット有利子負債、ネットD/Eレシオは前連結会計年度比改善しました。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | |||
| 実績 | 連結業績予想 | 実績 | 連結業績予想比 | |
| 売上高 | 1,106億円 | 1,050億円 | 1,073億円 | 23億円 |
| 営業利益 | 60.1億円 | 0億円 | 23.8億円 | 23.8億円 |
| 自己資本比率 | 22.3% | ― | 24.0% | ― |
| ネット有利子負債 | 608億円 | ― | 425億円 | ― |
| ネットD/Eレシオ | 1.9倍 | ― | 1.2倍 | ― |
2022年3月期の業績につきましては、宿泊事業において新型コロナウイルス感染症の影響による一定の稼働低下が継続する一方、宿泊事業以外の事業セグメントにおける影響は限定的との前提のもと算定し、売上高1,150億円、営業利益30億円を見通しております。なお、「中期経営計画2021」において、最終年度(2022年3月期)の連結売上高1,350億円、連結営業利益81億円を目指しておりましたが、中期経営計画策定時には想定していなかった新型コロナウイルス感染症の影響により、損益目標を上記の通り修正しております。また、損益目標の大幅な変更により、財務目標については取り下げといたしました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスクを十分認識した上で、発生の回避、または発生した場合には、その影響を最小限にとどめるように対応する方針であります。
②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関わる情報
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
(1) 財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務体質の強化と事業成長に向けた投資を両立し、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを、財務戦略の基本方針としております。
財務体質の強化に関しては、継続的な利益創出による内部留保の充実を図ることで、リスク耐性の強化を図ります。同時に、適切な情報開示・IR活動を通じて株主資本コストの低減に努めるとともに、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に、厳格な財務規律のもとで負債の活用も進めることにより、資本コストの低減及び資本効率の向上にも努めてまいります。
投資に関しては、2021年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響を勘案し、新規投資の抑制などを行い、影響の長期化への備えとして手元流動性の維持・向上に努めてまいりました。2022年3月期は、投資対効果を高める努力を加えながら、企業価値の向上に資する成長に向けて、システム・R&Dなどを含む新規投資を進めてまいります。
(2) 経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、適正な手元現預金の水準について検証を実施しております。「中期経営計画2021」期間においては、イベントリスク耐性も考慮し、当社グループの資金支出の多くを占める提出会社の月商約2か月分を、安定的な経営に必要な手元現預金水準とし、それを超える分については、「追加的に配分可能な経営資源」と認識し、企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
(3) 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要においては、営業活動における資金支出の中で、不動産販売に関わる事業用地・事業用不動産の取得が最も重要かつ大きな資金支出となっております。
(4) 資金調達
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金、外部資金を有効に活用しております。内部資金については、自己資本比率の向上のため内部留保の拡充を図ってまいります。また、安定的な外部調達能力の維持向上は重要な課題と考えており、親会社である大和ハウス工業株式会社から融資保証枠400億円の供与を受けるほか、当社独自での金融機関からの借入による資金調達を実施しております。また、資金の流動性確保のために金融機関との当座貸越契約の締結や長期運転資金借入を進めるほか、グループ資金の効率化のためのグループ会社とのキャッシュ・マネジメント・サービス(CMS)契約の締結を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる会計上の見積りは以下のとおりであり、当該見積りに用いた仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(販売用不動産等の評価)
当社グループは、販売用不動産等(販売用不動産及び仕掛販売用不動産)の評価について、個別法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっており、収益性の低下した販売用不動産等については、正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。国内経済の変化及び新型コロナウイルス感染症の拡大等により、不動産市場が悪化したこと等により正味売却価額が下落した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると慎重に判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、国内経済の変化及び新型コロナウイルス感染症の拡大等の見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。