有価証券報告書-第147期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の概要
①経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が進むなか、個人消費や企業収益の回復、インバウンド需要の増加などにより経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、中東やウクライナなどにおける紛争の長期化、原材料や燃料価格を含む物価の高騰、為替相場の変動に加え、アメリカの今後の政策や中国経済への懸念など、先行きは不透明な状況が続いています。
このような状況のなか、当社グループは、『地域に信頼され、なくてはならない存在』になることを目指し、安全・安心を事業の根幹に据えるとともに、沿線自治体や企業などとの連携をさらに強化しながら、沿線地域への誘客やお客さまに寄り添った質の高いサービスの提供に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、営業収益は102億10,418千円(前期比8.3%増)、営業利益は5億13,099千円(前期比155.7%増)、経常利益は5億7,349千円(前期比83.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億30,714千円(前期比120.4%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(鉄道事業)
鉄道事業は、定期利用において、駿豆線・大雄山線ともに、慢性的に続く沿線地域の人口減少の影響を受けるなか、通勤定期のご利用者数は減少したものの、通学定期のご利用者数は前期と同水準で推移しました。定期外利用においては、お客さまの利便性向上をはかるべく、2024年12月より駿豆線全駅で、クレジットカードやデビットカードなどのタッチ決済による乗車サービスを開始しました。そのほか、各種企画乗車券の発売や、沿線の自治体や企業・団体などと連携しイベントの開催などに積極的に取り組むことで、話題の創出と需要の喚起に努めた結果、駿豆線・大雄山線ともにご利用者数は前期を上回りました。なお、大雄山線においては、継続的な輸送の安全安心の確保と、お客さまの利便性向上を目的とした運賃改定を2024年3月に行ったことにより、売上高は大きく増加しました。
この結果、鉄道事業の営業収益は26億41,051千円(前期比6.5%増)、営業損益は、売上高の増加や不要不急コストの削減に努めたものの、人件費や運転動力費など営業費の増加により2億36,113千円の営業損失(前期営業損失2億15,846千円)となりました。
鉄道事業
伊豆箱根鉄道㈱
(バス事業)
バス事業は、慢性的に続く乗務員不足や、改善基準告示の改正による影響を受けるなか、乗務員の処遇改善に加え、勤務時間やダイヤの見直しを行うなど、売上基盤の強化と事業の効率化に、より一層努めてまいりました。このような状況のなか、乗合バス部門においては、箱根・熱海地区を中心に国内外の観光旅客のご利用が好調に推移し、売上高は前期を上回りました。貸切バス部門においては、インバウンドや学校団体をはじめとした輸送需要を着実に獲得したことに加え、公示運賃額の改定と幅運賃制度の撤廃により受注単価が上昇したこともあり、売上高は前期を大きく上回りました。
この結果、バス事業の営業収益は32億66,689千円(前期比11.4%増)、営業利益は3億5,985千円(前期比352.2%増)となりました。
(タクシー事業)
タクシー事業は、積極的な採用活動により乗務員数の拡充に努めたことに加え、2023年9月以降各営業エリアにおいて運賃改定を行い、乗務員の処遇改善とともに収益基盤の強化をはかったことにより、売上高は前期を大きく上回りました。また、新たにクラウド型配車システムを導入し、お客さまへの迅速な配車サービスの提供と業務効率化をはかったほか、長岡営業所を三島営業所へ統合するなど、固定費の削減をさらに推し進めることにより、事業の収益性の向上に努めてまいりました。
この結果、タクシー事業の営業収益は26億30,287千円(前期比7.5%増)、営業利益は40,744千円(前期営業損失20,308千円)となりました。
(レジャー・不動産事業)
自動車道事業は、湯河原パークウェイにおいて、2021年7月の大雨による一部道路の崩落以降、全線通行止めとなっておりましたが、道路の復旧工事が完了し、2023年11月10日より供用を再開しております。なお、供用再開にあたり、安全確保やインフラ長寿命化に資する費用の確保を目的として、利用料金の改定を行いました。この結果、当期は通年での供用が可能となったことにより、売上高は前期を上回りました。
飲食店・物品販売業の伊豆・三津シーパラダイスは、「#ふれるみとしー2024」と題し、海の生き物や飼育員の仕事にふれる体験イベントなどを積極的に開催し、通期を通して話題の創出に努めました。なお、2024年7月にキッズコーナー「みとし~miniパラダイス」、2025年3月に「クラゲの万華鏡水槽エリア」をリニューアルオープンしました。この結果、戦略的なPRによる情報の発信も奏功し、売上高は前期を上回りました。箱根地区のドライブイン施設については、2023年6月より外部事業者へ店舗運営を委託しておりますが、運営事業者と連携し、施設の魅力向上と売上高の増加に努めております。
鉄道沿線の物品販売業は、鉄道売店において、物販・飲食部門ともに、季節に応じた季節限定商品の導入や、販売実績に応じた商品の入れ替えをタイムリーに行うなど、購買意欲の向上に努めた結果、売上高は前期を上回りました。
広告業は、駿豆線・大雄山線各駅の副駅名(ネーミングライツ)のスポンサー募集に注力した結果、2024年6月には駿豆線全駅のスポンサー契約締結が実現しました。そのほか、新たな広告媒体の企画・開発と契約の獲得に努めましたが、前期に大型契約の売上高を計上している影響もあり、売上高は前期を下回りました。
不動産事業は、不動産賃貸業に特化しておりますが、2024年1月に小田原市久野で開業した新規賃貸物件が増収に寄与していることに加え、既存賃貸物件の高稼働率維持や契約条件の見直しなどの営業活動に努めた結果、売上高は前期を上回りました。
保険代理店事業は、既存顧客へのフォローのほか、西武グループ内の連携を強化し新たな顧客獲得や営業エリア拡大などの営業活動に努めた結果、売上高は前期を上回りました。
この結果、レジャー・不動産事業の営業収益は18億25,252千円(前期比6.3%増)、営業利益は4億54千円(前期比7.9%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、グループ内の事業構造を再編し、当社と連結子会社である伊豆箱根企業株式会社との間にあった飲食店・物品販売業における営業の受委託関係を解消しており、レジャー・不動産事業における前期比較については、前期の数値から伊豆箱根企業株式会社の営業収益及び営業利益を差し引いて比較しております。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億9,945千円減少し、3億26,107千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、11億89,998千円(前連結会計年度は10億44,258千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益4億75,202千円に、減価償却費6億90,148千円などの非資金項目の調整などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、7億11,255千円(前連結会計年度は8億55,835千円の支出)となりました。これは主に固定資産の取得による支出7億92,902千円や、固定資産の除却による支出13,637千円、工事負担金等受入による収入48,744千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は5億88,688千円(前連結会計年度は52,533千円の支出)となりました。これは主に短期借入金4億50,000千円、リース債務1億38,688千円の返済によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、鉄道事業、バス事業、タクシー事業、レジャー・不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、(1)経営成績等の概要 ①経営成績におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。
②経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営の基本方針」に記載のとおりであります。
当社グループは、企業価値の極大化に向け、当社グループが保有する経営資源の有効活用を行いながら、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、今後とも持続的かつ健全な成長を目指してまいります。また、当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、連結ベースの営業収益、営業収益の前期比、営業利益及び営業利益率といった経営指標の拡充を目標としており、事業の持続的な成長を目指すため、売上向上へのチャレンジに取り組んでおります。当連結会計年度につきましても、当社グループは、『地域に信頼され、なくてはならない存在』になることを目指し、安全・安心を事業の根幹に据えるとともに、沿線自治体や企業などとの連携をさらに強化しながら、沿線地域への誘客やお客さまに寄り添った質の高いサービスの提供に努めるとともに、不要不急のコストを削減するなど経費圧縮を継続することで、利益を追求してまいりました。当社グループは、前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き経営指標の改善に努めてまいります。
当連結会計年度の指標の比較は以下のとおりであります。
③財政状態
イ.資産・負債・純資産の状況
(資産の部)
現金及び預金の減少がありましたが、固定資産の増加により、前連結会計年度末に比べ4億88,760千円の増加となりました。
(負債の部)
借入金の減少がありましたが、流動負債のその他に含めて表示している未払金やリース債務の増加により、前連結会計年度末に比べ67,034千円の増加となりました。
(純資産の部)
親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより、前連結会計年度末に比べ4億21,726千円の増加となりました。
ロ.キャッシュ・フローの状況
(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローに記載のため本項目の記載は省略しております。
④経営成績
(営業収益と営業損益)
営業収益は、102億10,418千円(前期比8.3%増)となり、営業利益は5億13,099千円(同155.7%増)となりました。
なお、セグメントにおける業績につきましては、(1)経営成績等の概要 ①経営成績に記載のとおりであります。
(営業外損益と経常損益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ76,605千円減少しました。これは、受取支援金収入や補助金収入の減少などによるものであります。
営業外費用は、支払利息が前連結会計年度に比べ10,419千円増加し、経常利益は5億7,349千円(同83.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
特別利益は、前連結会計年度に比べ46,911千円の増加となりました。これは、工事負担金等受入額が増加したことなどによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ80,623千円の増加となりました。これは、固定資産圧縮損の増加などによるものであります。
経常利益の5億7,349千円に特別損益の32,146千円を減算し、これに、法人税等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5億30,714千円(同120.4%増)となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、サービス提供及び安全・安心の維持に係る費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
運転資金は自己資金及び金融機関からの借入並びに西武グループCMS(キャッシュマネジメントシステム)を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は121億45,544千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3億26,107千円となっております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、前述の「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
①経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が進むなか、個人消費や企業収益の回復、インバウンド需要の増加などにより経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、中東やウクライナなどにおける紛争の長期化、原材料や燃料価格を含む物価の高騰、為替相場の変動に加え、アメリカの今後の政策や中国経済への懸念など、先行きは不透明な状況が続いています。
このような状況のなか、当社グループは、『地域に信頼され、なくてはならない存在』になることを目指し、安全・安心を事業の根幹に据えるとともに、沿線自治体や企業などとの連携をさらに強化しながら、沿線地域への誘客やお客さまに寄り添った質の高いサービスの提供に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、営業収益は102億10,418千円(前期比8.3%増)、営業利益は5億13,099千円(前期比155.7%増)、経常利益は5億7,349千円(前期比83.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億30,714千円(前期比120.4%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(鉄道事業)
鉄道事業は、定期利用において、駿豆線・大雄山線ともに、慢性的に続く沿線地域の人口減少の影響を受けるなか、通勤定期のご利用者数は減少したものの、通学定期のご利用者数は前期と同水準で推移しました。定期外利用においては、お客さまの利便性向上をはかるべく、2024年12月より駿豆線全駅で、クレジットカードやデビットカードなどのタッチ決済による乗車サービスを開始しました。そのほか、各種企画乗車券の発売や、沿線の自治体や企業・団体などと連携しイベントの開催などに積極的に取り組むことで、話題の創出と需要の喚起に努めた結果、駿豆線・大雄山線ともにご利用者数は前期を上回りました。なお、大雄山線においては、継続的な輸送の安全安心の確保と、お客さまの利便性向上を目的とした運賃改定を2024年3月に行ったことにより、売上高は大きく増加しました。
この結果、鉄道事業の営業収益は26億41,051千円(前期比6.5%増)、営業損益は、売上高の増加や不要不急コストの削減に努めたものの、人件費や運転動力費など営業費の増加により2億36,113千円の営業損失(前期営業損失2億15,846千円)となりました。
| 業種 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 鉄道事業 | 2,641,051 | 6.5 |
鉄道事業
伊豆箱根鉄道㈱
| 種別 | 単位 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 対前期増減率(%) | |
| 営業日数 | 日 | 365 | △0.3 | |
| 営業キロ | キロ | 29.4 | - | |
| 客車走行キロ | 千キロ | 4,683 | △1.0 | |
| 旅客乗車人員 | 定期 | 千人 | 9,158 | △1.2 |
| 定期外 | 千人 | 6,387 | 3.1 | |
| 旅客収入 | 定期 | 千円 | 1,058,630 | 7.3 |
| 定期外 | 千円 | 1,486,868 | 6.5 | |
| 小計 | 千円 | 2,545,499 | 6.8 | |
| 運輸雑収 | 千円 | 95,551 | △0.4 | |
| 運輸収入合計 | 千円 | 2,641,051 | 6.5 | |
| 乗車効率 | % | 17.0 | 0.6 | |
(バス事業)
バス事業は、慢性的に続く乗務員不足や、改善基準告示の改正による影響を受けるなか、乗務員の処遇改善に加え、勤務時間やダイヤの見直しを行うなど、売上基盤の強化と事業の効率化に、より一層努めてまいりました。このような状況のなか、乗合バス部門においては、箱根・熱海地区を中心に国内外の観光旅客のご利用が好調に推移し、売上高は前期を上回りました。貸切バス部門においては、インバウンドや学校団体をはじめとした輸送需要を着実に獲得したことに加え、公示運賃額の改定と幅運賃制度の撤廃により受注単価が上昇したこともあり、売上高は前期を大きく上回りました。
この結果、バス事業の営業収益は32億66,689千円(前期比11.4%増)、営業利益は3億5,985千円(前期比352.2%増)となりました。
| 業種 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| バス事業 | 3,266,689 | 11.4 |
(タクシー事業)
タクシー事業は、積極的な採用活動により乗務員数の拡充に努めたことに加え、2023年9月以降各営業エリアにおいて運賃改定を行い、乗務員の処遇改善とともに収益基盤の強化をはかったことにより、売上高は前期を大きく上回りました。また、新たにクラウド型配車システムを導入し、お客さまへの迅速な配車サービスの提供と業務効率化をはかったほか、長岡営業所を三島営業所へ統合するなど、固定費の削減をさらに推し進めることにより、事業の収益性の向上に努めてまいりました。
この結果、タクシー事業の営業収益は26億30,287千円(前期比7.5%増)、営業利益は40,744千円(前期営業損失20,308千円)となりました。
| 業種 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| タクシー事業 | 2,630,287 | 7.5 |
(レジャー・不動産事業)
自動車道事業は、湯河原パークウェイにおいて、2021年7月の大雨による一部道路の崩落以降、全線通行止めとなっておりましたが、道路の復旧工事が完了し、2023年11月10日より供用を再開しております。なお、供用再開にあたり、安全確保やインフラ長寿命化に資する費用の確保を目的として、利用料金の改定を行いました。この結果、当期は通年での供用が可能となったことにより、売上高は前期を上回りました。
飲食店・物品販売業の伊豆・三津シーパラダイスは、「#ふれるみとしー2024」と題し、海の生き物や飼育員の仕事にふれる体験イベントなどを積極的に開催し、通期を通して話題の創出に努めました。なお、2024年7月にキッズコーナー「みとし~miniパラダイス」、2025年3月に「クラゲの万華鏡水槽エリア」をリニューアルオープンしました。この結果、戦略的なPRによる情報の発信も奏功し、売上高は前期を上回りました。箱根地区のドライブイン施設については、2023年6月より外部事業者へ店舗運営を委託しておりますが、運営事業者と連携し、施設の魅力向上と売上高の増加に努めております。
鉄道沿線の物品販売業は、鉄道売店において、物販・飲食部門ともに、季節に応じた季節限定商品の導入や、販売実績に応じた商品の入れ替えをタイムリーに行うなど、購買意欲の向上に努めた結果、売上高は前期を上回りました。
広告業は、駿豆線・大雄山線各駅の副駅名(ネーミングライツ)のスポンサー募集に注力した結果、2024年6月には駿豆線全駅のスポンサー契約締結が実現しました。そのほか、新たな広告媒体の企画・開発と契約の獲得に努めましたが、前期に大型契約の売上高を計上している影響もあり、売上高は前期を下回りました。
不動産事業は、不動産賃貸業に特化しておりますが、2024年1月に小田原市久野で開業した新規賃貸物件が増収に寄与していることに加え、既存賃貸物件の高稼働率維持や契約条件の見直しなどの営業活動に努めた結果、売上高は前期を上回りました。
保険代理店事業は、既存顧客へのフォローのほか、西武グループ内の連携を強化し新たな顧客獲得や営業エリア拡大などの営業活動に努めた結果、売上高は前期を上回りました。
この結果、レジャー・不動産事業の営業収益は18億25,252千円(前期比6.3%増)、営業利益は4億54千円(前期比7.9%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、グループ内の事業構造を再編し、当社と連結子会社である伊豆箱根企業株式会社との間にあった飲食店・物品販売業における営業の受委託関係を解消しており、レジャー・不動産事業における前期比較については、前期の数値から伊豆箱根企業株式会社の営業収益及び営業利益を差し引いて比較しております。
| 業種 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | |
| 営業収益(千円) | 対前期増減率(%) | |
| 自動車道事業 | 90,282 | 181.4 |
| 飲食店・物品販売業 | 892,476 | 4.1 |
| 不動産賃貸業 | 660,029 | 0.6 |
| その他 | 182,464 | 6.2 |
| 営業収益計 | 1,825,252 | 6.3 |
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億9,945千円減少し、3億26,107千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、11億89,998千円(前連結会計年度は10億44,258千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益4億75,202千円に、減価償却費6億90,148千円などの非資金項目の調整などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、7億11,255千円(前連結会計年度は8億55,835千円の支出)となりました。これは主に固定資産の取得による支出7億92,902千円や、固定資産の除却による支出13,637千円、工事負担金等受入による収入48,744千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は5億88,688千円(前連結会計年度は52,533千円の支出)となりました。これは主に短期借入金4億50,000千円、リース債務1億38,688千円の返済によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、鉄道事業、バス事業、タクシー事業、レジャー・不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、(1)経営成績等の概要 ①経営成績におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。
②経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営の基本方針」に記載のとおりであります。
当社グループは、企業価値の極大化に向け、当社グループが保有する経営資源の有効活用を行いながら、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、今後とも持続的かつ健全な成長を目指してまいります。また、当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、連結ベースの営業収益、営業収益の前期比、営業利益及び営業利益率といった経営指標の拡充を目標としており、事業の持続的な成長を目指すため、売上向上へのチャレンジに取り組んでおります。当連結会計年度につきましても、当社グループは、『地域に信頼され、なくてはならない存在』になることを目指し、安全・安心を事業の根幹に据えるとともに、沿線自治体や企業などとの連携をさらに強化しながら、沿線地域への誘客やお客さまに寄り添った質の高いサービスの提供に努めるとともに、不要不急のコストを削減するなど経費圧縮を継続することで、利益を追求してまいりました。当社グループは、前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き経営指標の改善に努めてまいります。
当連結会計年度の指標の比較は以下のとおりであります。
| <連結> | (単位:千円) | |||
| 2024年3月期 実績 | 2025年3月期 計画 | 2025年3月期 実績 | 2026年3月期 計画 | |
| 営業収益 | 9,431,875 | 9,959,000 | 10,210,418 | 10,288,000 |
| 営業収益の前期比 | 12.2% | 11.7% | 8.3% | 3.3% |
| 営業利益 | 200,638 | 316,000 | 513,099 | 306,000 |
| 営業利益率 | 2.1% | 3.2% | 5.0% | 3.0% |
③財政状態
イ.資産・負債・純資産の状況
(資産の部)
現金及び預金の減少がありましたが、固定資産の増加により、前連結会計年度末に比べ4億88,760千円の増加となりました。
(負債の部)
借入金の減少がありましたが、流動負債のその他に含めて表示している未払金やリース債務の増加により、前連結会計年度末に比べ67,034千円の増加となりました。
(純資産の部)
親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより、前連結会計年度末に比べ4億21,726千円の増加となりました。
ロ.キャッシュ・フローの状況
(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローに記載のため本項目の記載は省略しております。
④経営成績
(営業収益と営業損益)
営業収益は、102億10,418千円(前期比8.3%増)となり、営業利益は5億13,099千円(同155.7%増)となりました。
なお、セグメントにおける業績につきましては、(1)経営成績等の概要 ①経営成績に記載のとおりであります。
(営業外損益と経常損益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ76,605千円減少しました。これは、受取支援金収入や補助金収入の減少などによるものであります。
営業外費用は、支払利息が前連結会計年度に比べ10,419千円増加し、経常利益は5億7,349千円(同83.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
特別利益は、前連結会計年度に比べ46,911千円の増加となりました。これは、工事負担金等受入額が増加したことなどによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ80,623千円の増加となりました。これは、固定資産圧縮損の増加などによるものであります。
経常利益の5億7,349千円に特別損益の32,146千円を減算し、これに、法人税等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5億30,714千円(同120.4%増)となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、サービス提供及び安全・安心の維持に係る費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
運転資金は自己資金及び金融機関からの借入並びに西武グループCMS(キャッシュマネジメントシステム)を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は121億45,544千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3億26,107千円となっております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、前述の「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。