有価証券報告書-第142期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/23 14:05
【資料】
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【項目】
139項目
(1)経営成績等の概要
①経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、上期において、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に景気は緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米中を中心とする通商問題や中国経済の先行き懸念、英国におけるEU離脱問題の行方など、海外における政治の動向や経済の不確実性により、先行き不透明な状況で推移いたしました。更に下期は、消費増税や自然災害の発生により個人消費に力強さを欠く状況のなか、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大が世界経済と金融市場に大きな影響を与えており、景気の先行きは予断を許さない状況となっております。
このような経済情勢のなか、当社グループは、これまで以上に沿線自治体や企業との連携を強化し、当社グループと他業種が持つ強みを融合することで、既存サービスの枠を越えた魅力ある商品の提供に努めるとともに、ローコストオペレーションによる事業運営の更なる効率化を図ってまいりました。しかしながら、10月に発生した台風19号による自然災害や、2月以降の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響を強く受け、売上高は大きく減少いたしました。なお、今後も、新型コロナウイルス感染症の拡大規模や拡大スピード、影響期間のほか、各国政府の動向により、当社グループの業績が大きく変動することが予想されます。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、営業収益は112億21,253千円(前期比5.5%減)、営業損失は2億52,695千円(前期営業損失1億49,234千円)、経常損失は2億65,021千円(前期経常損失1億80,488千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は2億63,795千円(前期親会社株主に帰属する当期純損失3億78,609千円)となりました。なお、介護サービス事業については、鉄道事業をはじめとした交通事業及びレジャー・不動産事業といった主力事業の強化による企業価値向上を図るため、9月30日をもって当社での営業を終了し、他事業者へ事業譲渡いたしました。当社グループは、今後も「安全・安心」を事業の根幹とし、「公共的使命」と「社会的責任」を果たしていくことにより、地域から必要とされる企業を目指してまいります。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(鉄道)
鉄道事業は、上期において、10月の消費増税による定期券の駆け込み需要のほか、天皇陛下御即位にともなう大型連休や新元号を記念した各種企画などが鉄道利用の増加に繋がったことから、定期・定期外収入ともに好調に推移いたしました。しかしながら、下期においては、10月に発生した台風19号による沿線地域イベントの中止に加え、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した各学校の臨時休校や外出自粛の影響を強く受け、通期では、定期・定期外収入ともに、前期を下回りました。
この結果、鉄道事業の営業収益は26億8,994千円(前期比2.4%減)、営業損失は53,485千円(前期営業利益29,584千円)となりました。
業種当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
鉄道事業2,608,994△2.4

鉄道事業
伊豆箱根鉄道㈱
種別単位当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
対前期増減率(%)
営業日数3660.3
営業キロキロ29.4-
客車走行キロ千キロ5,0230.1
旅客乗車人員定期千人10,245△0.3
定期外千人7,022△3.7
旅客収入定期千円1,008,881△0.2
定期外千円1,503,565△4.2
小計千円2,512,447△2.6
運輸雑収千円96,5464.3
運輸収入合計千円2,608,994△2.4
乗車効率%17.9△2.2


(バス)
バス事業は、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した外出自粛の影響を強く受けました。しかしながら、乗合バス部門において、箱根線や熱海市内線などの観光路線が1月頃まで好調に推移したほか、貸切バス部門においては、既存の大型団体や訪日外国人旅行団体の受注拡大、新規で大型契約輸送を複数獲得できたことにより、バス事業全体で、売上高は前期を上回りました。このような状況のなか、沼津市と連携し、民間企業としては初めてとなる、環境に配慮したEVバス(グリーンスローモビリティ)を所有しての路線バス運行を3月18日より沼津駅から沼津港間で開始いたしました。
この結果、バス事業の営業収益は28億69,475千円(前期比6.3%増)、営業損失は17,346千円(前期営業損失1億61,380千円)となりました。
業種当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
バス事業2,869,4756.3

(タクシー)
タクシー事業は、減収の主要因となっていた乗務員不足が一部の営業所を除き回復の兆しが見え始めましたが、働き方改革にともなう有給休暇の取得が増加し、乗務員の総労働時間が減少したほか、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した外出自粛の影響を強く受け、売上高は前期を下回りました。このような状況のなか、神奈川県エリアで保有するタクシー車両に、キャッシュレス決済機能や多言語翻訳機能などを搭載したタブレット型決済機を順次設置し、お客さまの利便性向上と需要の喚起に努めてまいりました。また、交通不便地域に住む高齢者などの利便性向上を目的とし、複数の地域で乗合タクシーや予約型乗合タクシーの実証実験を実施いたしました。なお、事業運営の効率化を図るべく、10月31日の営業終了をもって、沼津営業所の全ての機能を沼津大岡営業所に、2月29日の営業終了をもって、三島西若営業所の全ての機能を三島営業所に移転集約いたしました。
この結果、タクシー事業の営業収益は25億84,588千円(前期比5.8%減)、営業損失は1億9,404千円(前期営業損失29,621千円)となりました。
業種当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
タクシー事業2,584,588△5.8

(レジャー・不動産)
鋼索鉄道事業は、箱根 十国峠ケーブルカーにおいて、10月に発生した台風19号の影響により、静岡県道20号熱海箱根峠線の一部が崩落し約2カ月間通行止めになったことや、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した外出自粛の影響を強く受けたことから、個人・団体ともにお客さま利用が低迷し、売上高は前期を下回りました。
自動車道事業は、湯河原パークウェイにおいて、5月に大涌谷周辺の火山活動が活発化したことや、観光多客時の夏季を中心とした悪天候に加え、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した外出自粛の影響を強く受けたことから、観光を目的とした通行車両が減少し、売上高は前期を下回りました。
船舶事業は、箱根航路において、上期は個人のお客さま利用や企画団体旅行が好調に推移し、売上高は前期を大きく上回りました。しかしながら、下期においては、10月に発生した台風19号の影響を受け、芦ノ湖の水位上昇による営業休止や一部公共交通機関が遮断し箱根地区への観光入込客数が減少したほか、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した外出自粛の影響もあり、国内外のお客さま利用が低迷し、通期では、売上高は前期を下回りました。
飲食店・物品販売業は、箱根地区のドライブインにおいて、5月に大涌谷周辺の火山活動が活発化したことや、10月に発生した台風19号の影響により一部公共交通機関が遮断し観光入込客数が減少したことに加え、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した外出自粛の影響を強く受けたことから、下期を中心に国内外のお客さま利用が低迷し、売上高は前期を下回りました。十国地区の箱根 十国峠レストハウスにおいては、4月に十国峠山頂に「十国峠カフェ」を新規開設したほか、十国峠山頂広場や1階売店内に、お客さまのくつろぎスペースを新規設置するなど、話題の創出による需要の喚起に努めてまいりました。しかしながら、10月に発生した台風19号の影響により、静岡県道20号熱海箱根峠線の一部が崩落し約2カ月間通行止めになったことや、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した外出自粛の影響を強く受けたことから、お客さま利用が減少し、売上高は前期を下回りました。沼津地区の伊豆・三津シーパラダイスにおいては、人気動物であるペンギンを間近で見ることができる新施設「ペンパラ」を7月にオープンしたほか、アジが漁獲されてから干物として食卓にあがるまでを疑似体験できる“アジになりきり体験「あじっこパラダイス」”を12月にオープンしたことなどが誘客に繋がり、入場者数・売上高ともに好調に推移しておりましたが、3月2日から20日までの期間、新型コロナウイルス感染症拡大防止策として臨時休館したことなどが主要因となり、通期では、入場者数・売上高ともに前期を下回りました。
鉄道沿線の物品販売業は、鉄道売店において、地域の祭事やイベントに合わせた延長営業や出張販売などを積極的に実施いたしましたが、主力商品の土産物販売が低迷したほか、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に起因した外出自粛の影響を強く受け、売上高は前期を下回りました。広告看板業においては、営業販路を拡大し新規クライアントの掘り起こしに努めたことが複数の受注に繋がり、売上高は前期を上回りました。指定管理事業においては、4月より“熱海市 姫の沢公園”の管理運営を新規受託したことから、売上高は前期を上回りました。
不動産事業は、不動産賃貸業に特化しておりますが、2018年3月より実施していた沼津駅前パーキングの建替工事が完了し4月に賃貸を開始したほか、各種賃貸物件の空室解消に向けた積極的な営業活動や保有資産の有効活用による新規賃貸物件の創出などが複数の契約獲得に繋がり、売上高は前期を上回りました。
保険代理店事業は、主力商品である自動車保険やがん保険が堅調に推移したことから、売上高は前期を上回りました。
この結果、レジャー・不動産事業の営業収益は38億86,532千円(前期比13.6%減)、営業損失は75,194千円(前期営業利益9,574千円)となりました。
業種当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
鋼索鉄道事業47,522△21.1
自動車道事業90,627△3.4
船舶事業291,421△9.9
飲食店・物品販売業2,433,052△8.0
不動産賃貸業452,0157.8
介護事業373,669△51.5
その他198,2247.7
営業収益計3,886,532△13.6

②キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億43,368千円減少し、3億8,745千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、2億74,911千円(前連結会計年度は4億77,411千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失2億42,413千円に、減価償却費6億79,167千円の非資金項目の調整に加え、売上債権の減少額2億55,033千円や仕入債務の減少額99,127千円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、7億85,639千円(前連結会計年度は8億9,059千円の支出)となりました。これは主に固定資産の取得による支出10億2,204千円や、固定資産の除却による支出90,930千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3億67,358千円(前連結会計年度は3億98,622千円の収入)となりました。これは主に短期借入による収入7億50,000千円と、長期借入金3億25,170千円の約定弁済及びリース債務57,366千円の返済によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、鉄道事業、バス事業、タクシー事業、レジャー・不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、(1)経営成績等の概要 ①経営成績におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、以下に掲げる会計方針は、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えておりますので、特に記述いたします。
・固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては、外部の情報等を含む入手可能な情報に基づき慎重に検討しておりますが、見積り額の前提とした経営環境に変化が生じ、結果として将来キャッシュ・フローが減少した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大による会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載されているとおりであります。
②経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営の基本方針」に記載のとおりであります。
当社グループは、企業価値の極大化に向け、当社グループが保有する経営資源の有効活用を行いながら、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、今後とも持続的かつ健全な成長を目指してまいります。また、当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、連結ベースの営業収益、営業収益の前期比、営業利益及び営業利益率といった経営指標の拡充を目標としており、事業の持続的な成長を目指すため、売上向上へのチャレンジに取り組んでおります。当連結会計年度につきましても、これまで以上に沿線自治体や企業との連携を強化し、当社グループと他業種が持つ強みを融合することで、既存サービスの枠を越えた魅力ある商品の提供に努めるとともに、ローコストオペレーションによる事業運営の更なる効率化を図ってまいりました。しかしながら、10月に発生した台風19号による自然災害や、2月以降の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響を強く受け、売上高は大きく減少いたしました。
当連結会計年度の指標の比較は以下のとおりであります。当社グループは、前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き経営指標の改善に努めてまいります。
<連結>(単位:千円)
2019年3月期
実績
2020年3月期
計画
2020年3月期
実績
2021年3月期
計画
営業収益11,880,33412,598,00011,221,253-
営業収益の前期比△0.4%0.1%△5.5%-
営業利益△149,234104,000△252,695-
営業利益率-0.8%--

足もとでは、新型コロナウイルス感染拡大にともない、国内経済の停滞にとどまらず世界経済全体にまで影響が及ぶ状況となっており、先行きについても厳しい状況が続くと見込まれております。そのような中、当社グループにおいても、2020年4月7日に発出された緊急事態宣言にともない、鉄道業、バス業及びタクシー業などにおいて外出自粛により利用客が減少しているほか、レジャー施設などにおいて臨時休業を行いました。
この先も本格的な回復時期が不透明であることを踏まえると、現時点において当社グループの業績に与える影響について合理的な算定を行うことが困難であることから、2021年3月期の計画につきましては未定としております。当社グループといたしましては、事態収束までは必要最低限の事業運営に特化することを最優先とし、必要運転資金の確保に努めるとともに、お客さまや社会に対し「ほほえみと元気」をご提供できるよう事業運営を行ってまいります。また、必要最低限の事業運営に特化する観点を最優先としながらも、この事態収束後の人々の価値観の変化を見据えた構造改革に取り組んでいくことにより、回復局面には早期のスタートダッシュにつなげてまいります。
③財政状態
イ.資産・負債・純資産の状況
(資産の部)
無形固定資産やリース資産の取得による増加があった一方、固定資産の圧縮などによる減少により前連結会計年度末に比べ2億7,543千円の減少となりました。
(負債の部)
未払金の減少がありましたが、借入金やリース債務の増加により、前連結会計年度末に比べ85,786千円の増加となりました。
(純資産の部)
親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことにより、前連結会計年度末に比べ2億93,329千円の減少となりました。
ロ.キャッシュ・フローの状況
(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローに記載のため本項目の記載は省略しております。
④経営成績
(営業収益と営業損益)
営業収益は、バス事業において前期の売上高を上回りましたが、112億21,253千円(前期比5.5%減)となり、営業損失は2億52,695千円(前期営業損失1億49,234千円)となりました。
なお、セグメントにおける業績につきましては、(1)経営成績等の概要 ①経営成績に記載のとおりであります。
(営業外損益と経常損益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ26,994千円増加しました。これは、助成金収入の増加などによるものであります。
営業外費用は、支払利息が前連結会計年度に比べ1,001千円減少し、経常損失は2億65,021千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
特別利益は、前連結会計年度に比べ3億3,089千円の増加となりました。これは、工事負担金等受入額の増加と事業譲渡益を計上したことなどによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ1億4,738千円の増加となりました。これは、固定資産圧縮損が増加したことなどによるものであります。
経常損失の2億65,021千円に特別損益の22,608千円を加算し、これに、法人税等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は2億63,795千円となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、サービス提供及び安全・安心の維持に係る費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入並びに西武グループCMS(キャッシュマネジメントシステム)を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は81億37,026千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3億8,745千円となっております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。本項目においては、そのうち当社グループ全体の事業基盤に直ちに影響を及ぼす可能性のある重要なものに関して、その影響と可能な対策を記載いたします。
①経済情勢
当社グループは伊豆・箱根エリアを主たるマーケットとして事業を展開しており、当該エリアにおける旅客動向の影響を強く受けております。経済情勢の悪化による旅行需要の縮小や消費・消費単価の低迷など市場環境の変化が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。そのため、当社グループの大きな強みである保有資産を有効活用した新規賃貸物件の創出や、各種賃貸物件の空室解消に向けた積極的な営業活動などに取り組むとともに、ローコストオペレーションによる事業運営の更なる効率化を図ってまいります。
また、グループ内外との連携を積極的に図ることでお客さまの満足度向上に常に取り組み、収益力の強化を目指してまいります。
②自然災害・天候等
火山噴火や津波、台風、豪雨などにより自然災害が発生した場合には、当社グループ営業施設への被害や事業活動の中断も想定されます。また、当社グループの観光施設(ケーブルカー、遊覧船、ドライブインなど)は主として箱根地区に集中しており、天候状況によって来客数の減少が見込まれるほか、新型インフルエンザ・新型コロナウイルスなど治療方法が確立されていない感染症が流行した場合、各事業において来客数の減少あるいは休業も懸念され、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。この点、当社グループは、「安全・安心」を最重要課題と認識し、運輸安全マネジメント体制や食品衛生管理体制の強化、あるいは施設の安全対策の実施など、安全管理には万全の注意を払っております。
新型コロナウイルス感染拡大の防止及び緊急事態宣言の全国への発出にともない、当社グループの各事業においては、一部の施設で臨時休業を行いました。鉄道やバス、タクシーなど営業を継続している事業においては、消毒や換気、営業形態、営業時間の変更等、感染予防・感染拡大の防止に努めております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、お客さまの出控えの継続、ならびに「Afterコロナ」の社会において、リモートワークの普及による通勤利用の減少や、オンライン上での交流の活発化による外出の減少等の価値変容が生じた場合に、営業収益の減少や対策費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に一層影響を与える可能性があります。
③少子高齢化
当社グループでは運輸事業やレジャー事業など地域に密着した事業を展開しております。そのため、少子高齢化による就業・就学人口の減少や現在または将来における人口の減少により、鉄道事業やバス事業などにおける輸送人員の減少、レジャー施設の利用人員の減少などが懸念されます。また、運輸事業やレジャー事業などでは特に多くの労働力を必要としており、今後、若年層の人材確保がさらに困難になり、人材育成の不備や人員不足による事業機会の逸失にもつながることが懸念されます。これらの場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。特にバス事業やタクシー事業においては、慢性的な乗務員不足が深刻化しており、今後も更なる労働力不足が懸念されていることから、働き方の多様化に合わせた労働環境を整備するなど、乗務員の確保に引き続き注力してまいります。

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