有価証券報告書-第141期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/19 14:03
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【項目】
137項目
(1)業績等の概要
①業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、海外経済の動向と政策に関する不確実性の高まりや、政府が2019年10月に予定している消費増税にともなう個人消費への影響懸念など、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような経済情勢のなか、当社グループは、企業価値の向上や事業エリアの発展に向け、これまで以上に沿線自治体や企業などとの連携を強化したほか、地域における役割の把握やニーズの掘り起しに努めてまいりました。また、中長期の事業環境の展望を見据え、新規分野への事業参入を図り、収益基盤の強化・拡大にも取り組んでまいりました。しかし、夏季における全国各地で観測された記録的な猛暑や豪雨などの影響を大きく受けました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、営業収益は118億80,334千円(前期比0.4%減)、営業損失は1億49,234千円(前期営業利益89,551千円)、経常損失は1億80,488千円(前期経常利益10,962千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は、老朽化施設の改築更新の加速にともなう保有資産の除却撤去費用などを特別損失に計上したため、3億78,609千円(前期親会社株主に帰属する当期純利益4,483千円)となりました。なお、駿豆線が開業120周年、バス事業が開業90周年の節目を迎えました。今後も「安全・安心」を事業の根幹とし、「公共的使命」と「社会的責任」を果たしていくことにより、地域から必要とされる企業を目指してまいります。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(鉄道)
鉄道事業は、沿線地域の人口減少や少子高齢化にともなう生産年齢人口の減少が慢性的に続いているなか、定期収入において、大雄山線は概ね順調に推移いたしましたが、駿豆線では、通勤定期利用が伸び悩み、前期を下回りました。定期外収入において、両線では沿線自治体や企業と連携した各種イベントを積極的に実施するなど、話題の創出や沿線地域への誘客を強化し鉄道需要の喚起に努めてまいりましたが、夏季における猛暑や相次いで発生した台風、豪雨の影響が、イベントの中止やお客さまの出控えに繋がったこともあり、前期を下回りました。
この結果、鉄道事業の営業収益は26億72,874千円(前期比0.8%減)、営業利益は2018年3月17日に実施した、駿豆線のダイヤ改正にともなう営業費用の増加や運転動力費の増加などもあり29,584千円(前期比45.0%減)となりました。
業種当連結会計年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
鉄道事業2,672,874△0.8

鉄道事業
伊豆箱根鉄道㈱
種別単位当連結会計年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
対前期増減率(%)
営業日数365-
営業キロキロ29.4-
客車走行キロ千キロ5,0171.1
旅客乗車人員定期千人10,274△0.2
定期外千人7,295△0.4
旅客収入定期千円1,011,378△0.5
定期外千円1,568,886△0.7
小計千円2,580,265△0.6
運輸雑収千円92,608△6.4
運輸収入合計千円2,672,874△0.8
乗車効率%18.3△1.6


(バス)
バス事業は、乗合バス部門において、観光路線で一部を除き利用者数が順調に推移いたしましたが、生活路線は静岡県内を中心に利用者数が低迷いたしました。また、2018年3月31日の営業終了をもって熱海営業所を三島営業所と小田原営業所に統合したことに合わせ、乗合バスダイヤの見直しや一部の運行業務を自家用自動車請負事業に移管したことも減収の要因となり、売上高は前期を下回りました。貸切バス部門において、大口の団体契約を複数獲得できたことや、4月27日より箱根 芦ノ湖で水陸両用バスの運行(運航)を開始したほか、8月1日には首都圏近郊のお客さまと訪日外国人旅行者の獲得強化を図るため、東京都町田市に営業所を新規開設したことなどが増収の要因となり、売上高は前期を上回りました。なお、4月1日より、長期事業基盤の確立に向け、自家用自動車請負事業へ新規参入いたしました。
この結果、バス事業の営業収益は27億102千円(前期比3.8%増)となりましたが、燃料価格の高騰や新規事業への参入費用、新規営業所の開設費用が発生したことなどにより、営業損失は1億61,380千円(前期営業損失26,389千円)となりました。
業種当連結会計年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
バス事業2,700,1023.8

(タクシー)
タクシー事業は、一部の営業所において、乗務員不足の緩和による業績回復など、明るい兆しが見え始めましたが、引き続き、乗務員不足を主要因とした減収に歯止めが掛からず、売上高は前期を下回りました。このような状況下、幅広いお客さまのニーズに対応できる、ユニバーサルデザインのジャパンタクシーやハイグレードタクシーを戦略的に導入したほか、特定客層の需要喚起を図るべく、2016年7月より実施している人気アニメとコラボレートしたラッピングタクシーをリニューアルし、新たに運行を開始いたしました。また、乗務員不足の解消に向け、多様な働き方に対応すべく人事制度を緩和したほか、カーナビゲーションを順次車両に設置し、道に不慣れな方でも安心して働ける環境整備など、乗務員確保を強化してまいりました。
この結果、タクシー事業の営業収益は27億42,489千円(前期比0.3%減)、営業損失は、燃料価格の高騰なども影響し29,621千円(前期営業損失51,269千円)となりました。
業種当連結会計年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
タクシー事業2,742,489△0.3

(レジャー・不動産)
鋼索鉄道事業は、箱根 十国峠ケーブルカーにおいて、近年集客強化を図っているペット連れのお客さまや個人のお客さまの利用が好調だったことから、売上高は前期を上回りました。
自動車道事業は、湯河原パークウェイにおいて、7月に発生した台風12号の影響により近隣道路が約1カ月間通行止めになったことから、迂回路として利用する車両が増加したほか、冬季における積雪の通行止めも少なかったため、売上高は前期を上回りました。
船舶事業は、箱根航路において、地域の祭事などに合わせた臨時増発便を運航し、誘客に努めてまいりましたが、個人・団体旅客利用ともに減少し、売上高は前期を下回りました。
飲食店・物品販売業は、箱根地区のドライブインにおいて、飲食部門は概ね順調に推移いたしましたが、売店部門が低迷し、売上高は前期を下回りました。このような状況下、今後も増加が見込まれる訪日外国人旅行者の獲得に向け、海外の現地エージェントへの直接セールスや海外エージェントを招いてのモニターツアーを実施するなど、当社施設や箱根地区の魅力を発信し、誘客に努めてまいりました。十国地区の箱根 十国峠レストハウスでは、7月に発生した台風12号の影響により近隣道路が約1カ月間通行止めになったことから、迂回路として通行したお客さまの立ち寄り利用が大きく増加したほか、箱根 十国峠ケーブルカーにおいて、個人のお客さまの利用が好調に推移したこともあり、飲食部門・売店部門ともに、売上高は前期を上回りました。沼津地区の伊豆・三津シーパラダイスにおいては、新規イベント「おとなの飼育係体験」や「Premium初みとしー」として元旦に早朝営業をするなど、新たな視点で営業展開をいたしましたが、特に個人のお客さまの利用が伸び悩み、売上高は前期を下回りました。
鉄道沿線の物品販売業は、鉄道売店において、物販部門では、売れ筋ランキングの表示や販売実績に応じた商品の入れ替えをタイムリーに行うなどし、購買意欲の向上に努めてまいりましたが、売上高は前期を下回りました。飲食部門では、主力商品である“そば”の販売が伸び悩むなか、三島駅そば処の新たな取り組みとして、立ち飲み居酒屋「せんべろステーション」を期間限定で夜間営業したことなどが増収に繋がりましたが、売上高は前期を下回りました。広告看板業においては、新たな視点で広告スペースを創出し販売を開始したほか、未開拓地域や新規クライアントに対する営業を強化いたしましたが、広告制作物の受注が伸び悩み、売上高は前期を下回りました。指定管理事業においては、松田山ハーブガーデンの指定管理契約が2018年3月で満了となったことから、売上高は前期を下回りました。
不動産事業は、不動産賃貸業に特化しておりますが、賃貸物件であった旧沼津ビル跡地を2017年10月に売却したことや、沼津駅前パーキングを建替えのため2018年2月をもって賃貸を終了したことから、売上高は前期を下回りました。
介護サービス事業は、ニーズの高い機能訓練指導員の充実や、年間を通しての各種イベントやレクリエーションを積極的に実施したことなどがご利用者さまから支持され、利用者数、売上高ともに前期を上回りました。
保険代理店事業は、生命保険収入の主軸であるがん保険が伸び悩むなか、自動車保険や火災保険などの損害保険収入が好調に推移したことから、売上高は前期を上回りました。
この結果、レジャー・不動産事業の営業収益は44億96,667千円(前期比2.1%減)、営業利益は9,574千円(前期比91.3%減)となりました。
業種当連結会計年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
営業収益(千円)対前期増減率(%)
鋼索鉄道事業60,2627.0
自動車道事業93,8508.6
船舶事業323,4173.4
飲食店・物品販売業2,646,008△3.9
不動産賃貸業419,287△7.3
介護事業769,7992.6
その他184,0410.5
営業収益計4,496,667△2.1

②キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ66,975千円増加し、4億52,114千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4億77,411千円(前連結会計年度は8億14,022千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失3億56,231千円に、減価償却費6億71,273千円、固定資産除却損1億77,737千円などの非資金項目の調整に加え、売上債権の増加額45,295千円や仕入債務の増加額1億12,181千円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、8億9,059千円(前連結会計年度は4億36,019千円の支出)となりました。これは主に固定資産の取得による支出8億50,307千円や、固定資産の除却による支出1億42,958千円、短期貸付金の減少による1億75,000千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は3億98,622千円(前連結会計年度は2億82,024千円の支出)となりました。短期借入による収入6億75,000千円と、長期借入金2億25,570千円の約定弁済及びリース債務50,807千円の返済によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、鉄道事業、バス事業、タクシー事業、レジャー・不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、(1)業績等の概要 ①業績におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成に当たっては、連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
②経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営の基本方針」に記載のとおりであります。
当社グループは、企業価値の極大化に向け、当社グループが保有する経営資源の有効活用を行いながら、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、今後とも持続的かつ健全な成長を目指してまいります。また、当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、連結ベースの営業収益、営業収益の前期比、営業利益及び営業利益率といった経営指標の拡充を目標としており、事業の持続的な成長を目指すため、売上向上へのチャレンジに取り組んでおります。当連結会計年度につきましても、企業価値の向上や事業エリアの発展に向け、これまで以上に沿線自治体や企業などとの連携を強化し、中長期の事業環境の展望を見据え、新規分野への事業参入を図り収益基盤の強化・拡大に取り組んでまいりました。しかし、夏季における全国各地で観測された記録的な猛暑や相次いで発生した台風、豪雨の影響が、イベントの中止やお客さまの出控えに繋がったこともあり、厳しい事業環境が続きました。
当連結会計年度の指標の比較は以下のとおりであります。当社グループは、前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き経営指標の改善に努めてまいります。
<連結>(単位:千円)
2018年3月期
実績
2019年3月期
計画
2019年3月期
実績
2020年3月期
計画
営業収益11,924,23812,590,00011,880,33412,598,000
営業収益の前期比1.3%5.5%△0.4%0.1%
営業利益89,551113,000△149,234104,000
営業利益率0.8%0.9%-0.8%

③財政状態
イ.資産・負債・純資産の状況
(資産の部)
貸付金の減少があった一方、固定資産が増加したことにより前連結会計年度末に比べ3億77,495千円の増加となりました。
(負債の部)
借入金やリース債務の増加があったため、前連結会計年度末に比べ7億44,844千円の増加となりました。
(純資産の部)
親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことにより、前連結会計年度末に比べ3億67,348千円の減少となりました。
ロ.キャッシュ・フローの状況
(1)業績等の概要 ②キャッシュ・フローに記載のため本項目の記載は省略しております。
④経営成績
(営業収益と営業損益)
営業収益は、介護サービス事業において利用者数の増加により介護事業収入の増加がありましたが、118億80,334千円(前期比0.4%減)となり、営業損失は1億49,234千円(前期営業利益89,551千円)となりました。
なお、セグメントにおける業績につきましては、(1)業績等の概要 ①業績に記載のとおりであります。
(営業外損益と経常損益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ17,437千円減少しました。これは、前期に計上した預り保証金精算益がなかったことなどによるものであります。
営業外費用は、支払利息が前連結会計年度に比べ12,461千円減少し、経常損失は1億80,488千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
特別利益は、前連結会計年度に比べ82,630千円の減少となりました。これは、工事負担金等受入額の減少と固定資産売却益が減少したことによるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ9,664千円の増加となりました。これは、老朽化施設の改築更新にともなう保有資産の除却撤去費用などを特別損失に計上したことなどによるものであります。
経常損失の1億80,488千円から特別損益の1億75,743千円を減算し、これに、法人税等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は3億78,609千円となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、サービス提供及び安全・安心の維持に係る費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入並びに西武グループCMS(キャッシュマネジメントシステム)を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は7,551,538千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は452,114千円となっております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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