有価証券報告書-第69期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日、以下「当期」という)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、企業収益及び雇用環境の改善が続く中、個人消費の持ち直しが見られる等、景気は緩やかに回復しました。航空業界を取り巻く環境は、国内・海外経済の緩やかな回復が続く中で、訪日外国人の増加等により、需要は概ね堅調に推移しました。
このような経済情勢の下、「2018~2022年度ANAグループ中期経営戦略」(2018年2月1日開示)で掲げた各種施策を遂行し、安全と品質・サービスを追求するとともに、2020年の首都圏空港発着枠の拡大に向けた人財・設備投資を積極的に進めました。
また当社は、経済産業省と東京証券取引所から、積極的なIT利活用に取り組んでいる企業として「攻めのIT経営銘柄2018」に選定されました。今後もデジタル技術の可能性を活かしながら、革新的な働き方、独創的なサービスや事業等、持続的な価値創造に取り組んでまいります。
以上の結果、当期の財政状態及び経営成績等は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ1,246億円増加し、2兆6,871億円となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ158億円増加し、1兆5,778億円となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ1,087億円増加し、1兆1,093億円となりました。
b.経営成績
当期における連結業績は、航空事業を中心に増収となったことから売上高は2兆583億円(前期比4.4%増)、営業利益は1,650億円(同0.3%増)と4期連続で過去最高を更新しました。一方、整備部品の除却が増加したこと等により、経常利益は1,566億円(前期比2.5%減)となりました。前期にPeach・Aviation㈱を連結子会社としたことに伴って計上した特別利益の反動等により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,107億円(前期比23.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。(なお、各事業における売上高はセグメント間売上高を含み、営業利益はセグメント利益に該当します。)
◎航空事業
旺盛な需要に支えられ、国際線旅客が好調に推移したこと等により、航空事業の売上高は1兆8,144億円(前期比4.8%増)となり、営業利益は1,605億円(同2.3%増)となりました。
当期は、成長戦略推進のために必要な「安全と品質・サービスの総点検」と位置付けた期間であり、「安全の堅持」「お客様の利便性・快適性の向上」への取り組みを着実に進めました。お客様に機内での安全に関わる情報を分かりやすく確実に伝えるために、12月より日本の伝統芸能「歌舞伎」をテーマに機内安全ビデオを一新した他、狭い機内でも移動や回転がしやすい機内用新型車いすの配備や、よりスムーズにご搭乗いただけるよう、搭乗ゲート幅の拡大を進める等、誰もが利用しやすい「ユニバーサルなサービス」の充実を図りました。
当社グループは、英国スカイトラックス社から、顧客満足度で最高評価となる「5STAR」に7年連続で認定された他、公益財団法人日本生産性本部が実施しているJCSI(日本版顧客満足度指数)調査において、国際航空部門の顧客満足で初の第1位となる等、サービス品質に高い評価をいただきました。定時到着率においても、米国FlightStats社からアジア・パシフィック地域の第1位及び全世界の第3位に認定されました。これからも基本品質に徹底的にこだわり、更なる向上に向けて取り組んでまいります。
<国内線旅客>国内線旅客は、上期に相次ぐ自然災害やロールス・ロイス社製エンジンの点検整備による欠航の影響があったものの、堅調なビジネス需要と訪日旅客の国内移動需要を取り込むとともに、需要に応じた各種割引運賃の設定等に取り組んだ結果、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、サマーダイヤから中部=宮古線、福岡=石垣線を通年運航とし、日本各地から石垣島、宮古島への直行便を拡大する等、需要の取り込みを図りました。
営業・サービス面では、10月からシンプルでわかりやすい運賃ラインナップへ変更し、予約・発売を搭乗の355日前から開始する等、運賃体系をリニューアルした他、自然災害からの復興支援として「でかけよう北海道」プロジェクト及び「訪日旅客向け関西空港利用促進キャンペーン」の実施により、国内外からの渡航需要喚起を図りました。また、4月から機内Wi-Fiサービスの無料提供を開始した他、全席シートモニターを装着したエアバスA321neo型機の導入を更に進め、本年2月に隈研吾氏監修のもと、伊丹空港、福岡空港、那覇空港の国内線ラウンジをリニューアルする等、サービス向上に努めました。
以上の結果、当期の国内線旅客数は4,432万人(前期比0.4%増)となり、収入は6,966億円(同1.0%増)となりました。
<国際線旅客>国際線旅客は、日本発ビジネス需要が好調に推移していることに加え、旺盛な訪日需要を取り込んだこと等により、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、6月から羽田=バンコク線を1日3便へ増便し、10月からアリタリアとのコードシェア便の運航を開始した他、本年2月から羽田=ウィーン線を新規開設する等、ネットワークの更なる拡充を図りました。
営業・サービス面では、プレミアムエコノミーにおいて、マイルを利用した特典航空券やエコノミークラスからのアップグレードの予約を開始し、お客様の利便性向上を図りました。また、本年3月からビジネスクラスにおいて機内食の事前予約サービスを拡充した他、食物アレルギーを持つお客様が安心してお食事をお楽しみ頂けるよう、新たに開発したグルテンフリー米粉パンを提供する等、すべてのお客様に、より安心・快適に飛行機をご利用いただける環境づくりに努めました。
また、当社は、成長著しいアジア地域のネットワーク強化、プレゼンス向上を目的として、フィリピン航空の親会社であるPALホールディングスと資本業務提携をしました。フィリピン航空との中長期的な戦略的パートナー関係を更に強化してまいります。
以上の結果、当期の国際線旅客数は1,009万人(前期比3.6%増)となり、収入は6,515億円(同9.1%増)となりました。
<貨物>国際線貨物は、第4四半期において中国発着貨物の需要が落ち込みましたが、第3四半期までは北米・欧州向けの自動車関連部品や電子部品を中心とした旺盛な貨物需要を背景に、好調に推移しました。輸送重量は前期を下回ったものの、イールドマネジメントの強化や、エアラインチャーター(他社機材を使用した貨物チャーター便)を活用する等の結果、収入は前期を上回りました。また、ウインターダイヤから沖縄ハブネットワークの規模適正化や、一部路線の直行便化を行い、収益性の改善を図りました。
以上の結果、当期の国際線貨物輸送重量は91万3千トン(前期比8.1%減)となり、収入は1,250億円(同5.9%増)となりました。
LCCは、路線の拡大や旺盛な訪日需要を取り込んだこと等により、旅客数、収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、Peach・Aviation㈱が4月から沖縄=高雄線、8月から関西=釧路線を新規開設した他、バニラ・エア㈱が7月から成田=石垣線、沖縄=石垣線を新規開設し、10月から沖縄=台北線を増便する等、国内線・国際線ともにネットワークの拡充を図りました。
営業面では、Peach・Aviation㈱とバニラ・エア㈱の両社が、統合に向けて「恋するピーチとバニラ 甘すぎる!全路線合同セール」を実施する等、需要の取り込みに努めました。また、本年3月にPeach・Aviation㈱とバニラ・エア㈱は、那覇空港において新設されたターミナルへ移転し、モノレール駅から直接アクセスできる等、お客様の利便性が更に向上しました。
以上の結果、当期の旅客数は815万人(前期比4.6%増)となり、収入は936億円(同6.9%増)となりました。
<その他>航空事業におけるその他の収入は2,118億円(前期比6.8%増)となりました。なお、航空事業におけるその他には、マイレージ附帯収入、機内販売収入、整備受託収入等が含まれています。
◎航空関連事業
福岡空港をはじめとした旅客の搭乗受付や手荷物搭載等の空港地上支援業務の受託が増加したことや、外国航空会社から機内食関連業務の受託が増加したこと等により、売上高は2,910億円(前期比2.4%増)となり、営業利益は131億円(同23.9%増)となりました。
◎旅行事業
国内旅行は、ダイナミックパッケージ商品「旅作」において、需要の早期取り込みを図ったこと等により堅調に推移したものの、「ANAスカイホリデー」においては、自然災害の影響や沖縄方面を中心に集客が伸び悩んだこと等から、売上高は前期を下回りました。
海外旅行は、添乗員付き商品において、ヨーロッパ方面の集客が堅調に推移したものの、ダイナミックパッケージ商品「旅作」の集客が伸び悩んだこと等から、売上高は前期を下回りました。
以上の結果、当期の旅行事業における売上高は1,507億円(前期比5.4%減)となり、新しく稼働した旅行システムの費用増加等により、営業利益は6億円(同83.8%減)となりました。
◎商社事業
空港免税店「ANA DUTY FREE SHOP」等のリテール部門において訪日旅客の需要を取り込んだことに加え、食品部門での生鮮食品の取扱高が増えたこと等により、売上高は前期を上回りました。一方、航空・電子部門や生活産業部門の利益が減少したこと等が影響し、営業利益は前期を下回りました。
以上の結果、当期の商社事業における売上高は1,506億円(前期比5.3%増)、営業利益は37億円(同17.8%減)となりました。
◎その他
航空保安警備事業が堅調に推移したこと等の結果、当期のその他の売上高は409億円(前期比5.8%増)となりましたが、不動産関連事業において、土地売買に伴う仲介手数料収入が減少したため、営業利益は22億円(同17.8%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
税金等調整前当期純利益1,540億円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは2,961億円の収入となりました。
投資活動においては、航空機・部品等の取得及び導入予定機材の前払いによる支出等により、投資活動によるキャッシュ・フローは3,086億円の支出となりました。これらの結果、フリー・キャッシュ・フローは125億円の支出となりました。
財務活動においては、社債発行等の資金調達を行った一方で、配当金の支払いや借入金の返済を行ったことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは464億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末に比べて586億円減少し、2,118億円となりました。
③生産及び販売の実績
a.セグメント別売上高
最近2連結会計年度のセグメント別売上高は次のとおりです。
(注)1.セグメント内の内訳は内部管理上採用している区分によっています。
2.各セグメントの営業収入はセグメント間の売上高を含みます。
3.LCC収入は、Peach・Aviation㈱及びバニラ・エア㈱の収入の合計です。
4.上記の金額には、消費税等は含みません。
b.セグメント別取扱実績
① 航空事業
イ.ANAブランド輸送実績
最近2連結会計年度の輸送実績は次のとおりです。
ロ.ANAブランド運航実績
最近2連結会計年度の運航実績は次のとおりです。
(注)1.国内線旅客実績には、アイベックスエアラインズ㈱、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績を含みます。また、2017年10月29日からオリエンタルエアブリッジ㈱との一部のコードシェア便実績を含みます。
2.国内線、国際線ともに不定期便実績を含みません。
3.国内線貨物及び郵便実績には、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア、オリエンタルエアブリッジ㈱及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績、エアラインチャーター便実績及び地上輸送実績を含みます。
4.国際線貨物及び郵便実績には、コードシェア便実績、エアラインチャーター便実績、ブロック・スペース契約締結便実績及び地上輸送実績を含みます。
5.座席キロは、各路線各区間の有効座席数(席)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
6.旅客キロは、各路線各区間の旅客数(人)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
7.有効貨物トンキロは、各路線各区間の有効貨物重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。なお、旅客便については、床下貨物室(ベリー)の有効貨物重量に各区間距離を乗じています。また、床下貨物室の有効貨物重量には、貨物・郵便の他、搭乗旅客から預かる手荷物搭載の有効搭載重量も含まれています。
8.貨物トンキロ及び郵便トンキロは、各路線各区間の輸送重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
9.貨物重量利用率は、貨物トンキロと郵便トンキロの合計を有効貨物トンキロで除した数値です。
10.Peach・Aviation㈱及びバニラ・エア㈱の実績は含みません。
11.Peach・Aviation㈱及びバニラ・エア㈱は貨物・郵便の取扱いをしておりません。
ハ.LCC輸送実績
最近2連結会計年度の輸送実績は次のとおりです。
② 航空関連事業
航空関連事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
③ 旅行事業
旅行事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
④ 商社事業
商社事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
⑤ その他
その他に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループは、「2018~2022年度ANAグループ中期経営戦略」(2018年2月1日開示)で掲げた各種施策を遂行し、安全と品質・サービスを追求するとともに、2020年の首都圏空港発着枠の拡大に向けた人財・設備投資を積極的に進めました。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当期末時点において判断したものです。
①連結貸借対照表
<資産の部>流動資産は、有価証券が減少したこと等により、前期末に比べて232億円減少し、7,002億円となりました。
固定資産は、航空機取得を進めたこと等により、有形固定資産が増加したことに加え、投資有価証券の取得を行ったこと等により、前期末に比べ1,479億円増加し、1兆9,863億円となりました。
以上により、当期末における総資産は前期末に比べて1,246億円増加し、2兆6,871億円となりました。
<負債の部>負債合計は発売未決済が増加したこと等から、前期末に比べて158億円増加し、1兆5,778億円となりました。
有利子負債はグリーンボンドの発行等を行った一方で、借入金の返済等を着実に進めた結果、前期末に比べて97億円減少し、7,886億円となりました。
<純資産の部>株主資本は当期純利益の計上等により、前期末に比べて809億円増加し、1兆666億円となりました。
その他の包括利益累計額はその他有価証券評価差額金や繰延ヘッジ損益の増加等により、前期末に比べて298億円増加し、327億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前期末に比べて1,087億円増加し、1兆1,093億円となりました。
なお、自己資本比率は40.9%(前期末38.6%)となり、有利子負債と自己資本の比率を示すD/Eレシオは0.7倍(前期末0.8倍)となりました。
②連結損益計算書
<営業損益>当期の売上高は、主力の航空事業が好調に推移したことに加え、航空関連、商社、その他事業においても前期を上回り、前期に比べ865億円増加し、2兆583億円となりました。詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
営業費用は、事業規模の拡大に伴う生産連動費用の増加等により、売上原価が前期に比べ779億円増加し、1兆5,598億円となりました。販売費及び一般管理費は、前期に比べ80億円増加し、3,334億円となりました。結果として、営業費用全体では前期に比べて860億円増加し、1兆8,932億円となりました。営業利益は前期に比べて5億円増加し、1,650億円となりました。
<経常損益>営業外収益は、前期に比べて39億円増加し、165億円となりました。これは、前期に比べて受取配当金が増加したこと等が主な要因です。
営業外費用は、前期に比べて84億円増加し、249億円となりました。これは、前期に比べて資産除却損が増加したこと等が主な要因です。金融収支(受取利息と支払利息の純額)は△62億円となりました。
以上により、経常利益は前期と比べて39億円減少し、1,566億円となりました。
<特別損益>特別利益は、前期に比べて379億円減少し、68億円となりました。これは当期において、エンジン不具合に関する補償金等を計上した一方、前期はPeach・Aviation㈱の連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上したこと等が主な要因です。
特別損失は、前期に比べて7億円増加し、94億円となりました。これは、米国での集団民事訴訟に係る和解金の計上等が主な要因です。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べて331億円減少し、1,107億円となりました。
③連結キャッシュ・フロー計算書
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当期の税金等調整前当期純利益1,540億円に、減価償却費等非資金性項目の調整を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは2,961億円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>主として航空機受領時の支払いや予備部品の購入、今後導入予定の航空機に対する前払い等の有形固定資産や、ソフトウエア投資等の無形固定資産の取得による支出等の結果、投資活動によるキャッシュ・フローは3,086億円の支出となりました。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは125億円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>社債発行等の資金調達を行った一方で、配当金の支払いや借入金の返済を行ったこと等から、財務活動によるキャッシュ・フローは464億円の支出となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金(主に航空機等)につきましては、自己資金または銀行借入、および社債発行により資金調達することとしており、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。このうち、借入による資金調達に関して、航空機購入のための長期資金は固定金利の長期借入金で調達しています。
当期末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、7,886億円となっています。また、当期末における現金及び現金同等物の残高は2,118億円となっています。
なお、2019年3月31日現在、複数の金融機関との間で合計1,536億円のコミットメントライン契約を締結しています。
⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、「2018~2022年度ANAグループ中期経営戦略」に基づき、事業規模を拡大しながら成長戦略を着実に推進し、直近4事業年度において、いずれも過去最高の営業利益を更新する等、安定した財務基盤の構築と収益性の向上を図ってまいりました。
今後も成長戦略と財務の健全性を両立させながら、持続的利益成長の実現に向けて、資本効率と収益性の向上に引き続き努めてまいります。
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日、以下「当期」という)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、企業収益及び雇用環境の改善が続く中、個人消費の持ち直しが見られる等、景気は緩やかに回復しました。航空業界を取り巻く環境は、国内・海外経済の緩やかな回復が続く中で、訪日外国人の増加等により、需要は概ね堅調に推移しました。
このような経済情勢の下、「2018~2022年度ANAグループ中期経営戦略」(2018年2月1日開示)で掲げた各種施策を遂行し、安全と品質・サービスを追求するとともに、2020年の首都圏空港発着枠の拡大に向けた人財・設備投資を積極的に進めました。
また当社は、経済産業省と東京証券取引所から、積極的なIT利活用に取り組んでいる企業として「攻めのIT経営銘柄2018」に選定されました。今後もデジタル技術の可能性を活かしながら、革新的な働き方、独創的なサービスや事業等、持続的な価値創造に取り組んでまいります。
以上の結果、当期の財政状態及び経営成績等は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ1,246億円増加し、2兆6,871億円となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ158億円増加し、1兆5,778億円となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ1,087億円増加し、1兆1,093億円となりました。
b.経営成績
当期における連結業績は、航空事業を中心に増収となったことから売上高は2兆583億円(前期比4.4%増)、営業利益は1,650億円(同0.3%増)と4期連続で過去最高を更新しました。一方、整備部品の除却が増加したこと等により、経常利益は1,566億円(前期比2.5%減)となりました。前期にPeach・Aviation㈱を連結子会社としたことに伴って計上した特別利益の反動等により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,107億円(前期比23.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。(なお、各事業における売上高はセグメント間売上高を含み、営業利益はセグメント利益に該当します。)
◎航空事業
旺盛な需要に支えられ、国際線旅客が好調に推移したこと等により、航空事業の売上高は1兆8,144億円(前期比4.8%増)となり、営業利益は1,605億円(同2.3%増)となりました。
当期は、成長戦略推進のために必要な「安全と品質・サービスの総点検」と位置付けた期間であり、「安全の堅持」「お客様の利便性・快適性の向上」への取り組みを着実に進めました。お客様に機内での安全に関わる情報を分かりやすく確実に伝えるために、12月より日本の伝統芸能「歌舞伎」をテーマに機内安全ビデオを一新した他、狭い機内でも移動や回転がしやすい機内用新型車いすの配備や、よりスムーズにご搭乗いただけるよう、搭乗ゲート幅の拡大を進める等、誰もが利用しやすい「ユニバーサルなサービス」の充実を図りました。
当社グループは、英国スカイトラックス社から、顧客満足度で最高評価となる「5STAR」に7年連続で認定された他、公益財団法人日本生産性本部が実施しているJCSI(日本版顧客満足度指数)調査において、国際航空部門の顧客満足で初の第1位となる等、サービス品質に高い評価をいただきました。定時到着率においても、米国FlightStats社からアジア・パシフィック地域の第1位及び全世界の第3位に認定されました。これからも基本品質に徹底的にこだわり、更なる向上に向けて取り組んでまいります。
<国内線旅客>国内線旅客は、上期に相次ぐ自然災害やロールス・ロイス社製エンジンの点検整備による欠航の影響があったものの、堅調なビジネス需要と訪日旅客の国内移動需要を取り込むとともに、需要に応じた各種割引運賃の設定等に取り組んだ結果、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、サマーダイヤから中部=宮古線、福岡=石垣線を通年運航とし、日本各地から石垣島、宮古島への直行便を拡大する等、需要の取り込みを図りました。
営業・サービス面では、10月からシンプルでわかりやすい運賃ラインナップへ変更し、予約・発売を搭乗の355日前から開始する等、運賃体系をリニューアルした他、自然災害からの復興支援として「でかけよう北海道」プロジェクト及び「訪日旅客向け関西空港利用促進キャンペーン」の実施により、国内外からの渡航需要喚起を図りました。また、4月から機内Wi-Fiサービスの無料提供を開始した他、全席シートモニターを装着したエアバスA321neo型機の導入を更に進め、本年2月に隈研吾氏監修のもと、伊丹空港、福岡空港、那覇空港の国内線ラウンジをリニューアルする等、サービス向上に努めました。
以上の結果、当期の国内線旅客数は4,432万人(前期比0.4%増)となり、収入は6,966億円(同1.0%増)となりました。
<国際線旅客>国際線旅客は、日本発ビジネス需要が好調に推移していることに加え、旺盛な訪日需要を取り込んだこと等により、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、6月から羽田=バンコク線を1日3便へ増便し、10月からアリタリアとのコードシェア便の運航を開始した他、本年2月から羽田=ウィーン線を新規開設する等、ネットワークの更なる拡充を図りました。
営業・サービス面では、プレミアムエコノミーにおいて、マイルを利用した特典航空券やエコノミークラスからのアップグレードの予約を開始し、お客様の利便性向上を図りました。また、本年3月からビジネスクラスにおいて機内食の事前予約サービスを拡充した他、食物アレルギーを持つお客様が安心してお食事をお楽しみ頂けるよう、新たに開発したグルテンフリー米粉パンを提供する等、すべてのお客様に、より安心・快適に飛行機をご利用いただける環境づくりに努めました。
また、当社は、成長著しいアジア地域のネットワーク強化、プレゼンス向上を目的として、フィリピン航空の親会社であるPALホールディングスと資本業務提携をしました。フィリピン航空との中長期的な戦略的パートナー関係を更に強化してまいります。
以上の結果、当期の国際線旅客数は1,009万人(前期比3.6%増)となり、収入は6,515億円(同9.1%増)となりました。
<貨物>国際線貨物は、第4四半期において中国発着貨物の需要が落ち込みましたが、第3四半期までは北米・欧州向けの自動車関連部品や電子部品を中心とした旺盛な貨物需要を背景に、好調に推移しました。輸送重量は前期を下回ったものの、イールドマネジメントの強化や、エアラインチャーター(他社機材を使用した貨物チャーター便)を活用する等の結果、収入は前期を上回りました。また、ウインターダイヤから沖縄ハブネットワークの規模適正化や、一部路線の直行便化を行い、収益性の改善を図りました。
以上の結果、当期の国際線貨物輸送重量は91万3千トン(前期比8.1%減)となり、収入は1,250億円(同5.9%増)となりました。
路線ネットワークでは、Peach・Aviation㈱が4月から沖縄=高雄線、8月から関西=釧路線を新規開設した他、バニラ・エア㈱が7月から成田=石垣線、沖縄=石垣線を新規開設し、10月から沖縄=台北線を増便する等、国内線・国際線ともにネットワークの拡充を図りました。
営業面では、Peach・Aviation㈱とバニラ・エア㈱の両社が、統合に向けて「恋するピーチとバニラ 甘すぎる!全路線合同セール」を実施する等、需要の取り込みに努めました。また、本年3月にPeach・Aviation㈱とバニラ・エア㈱は、那覇空港において新設されたターミナルへ移転し、モノレール駅から直接アクセスできる等、お客様の利便性が更に向上しました。
以上の結果、当期の旅客数は815万人(前期比4.6%増)となり、収入は936億円(同6.9%増)となりました。
<その他>航空事業におけるその他の収入は2,118億円(前期比6.8%増)となりました。なお、航空事業におけるその他には、マイレージ附帯収入、機内販売収入、整備受託収入等が含まれています。
◎航空関連事業
福岡空港をはじめとした旅客の搭乗受付や手荷物搭載等の空港地上支援業務の受託が増加したことや、外国航空会社から機内食関連業務の受託が増加したこと等により、売上高は2,910億円(前期比2.4%増)となり、営業利益は131億円(同23.9%増)となりました。
◎旅行事業
国内旅行は、ダイナミックパッケージ商品「旅作」において、需要の早期取り込みを図ったこと等により堅調に推移したものの、「ANAスカイホリデー」においては、自然災害の影響や沖縄方面を中心に集客が伸び悩んだこと等から、売上高は前期を下回りました。
海外旅行は、添乗員付き商品において、ヨーロッパ方面の集客が堅調に推移したものの、ダイナミックパッケージ商品「旅作」の集客が伸び悩んだこと等から、売上高は前期を下回りました。
以上の結果、当期の旅行事業における売上高は1,507億円(前期比5.4%減)となり、新しく稼働した旅行システムの費用増加等により、営業利益は6億円(同83.8%減)となりました。
◎商社事業
空港免税店「ANA DUTY FREE SHOP」等のリテール部門において訪日旅客の需要を取り込んだことに加え、食品部門での生鮮食品の取扱高が増えたこと等により、売上高は前期を上回りました。一方、航空・電子部門や生活産業部門の利益が減少したこと等が影響し、営業利益は前期を下回りました。
以上の結果、当期の商社事業における売上高は1,506億円(前期比5.3%増)、営業利益は37億円(同17.8%減)となりました。
◎その他
航空保安警備事業が堅調に推移したこと等の結果、当期のその他の売上高は409億円(前期比5.8%増)となりましたが、不動産関連事業において、土地売買に伴う仲介手数料収入が減少したため、営業利益は22億円(同17.8%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
税金等調整前当期純利益1,540億円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは2,961億円の収入となりました。
投資活動においては、航空機・部品等の取得及び導入予定機材の前払いによる支出等により、投資活動によるキャッシュ・フローは3,086億円の支出となりました。これらの結果、フリー・キャッシュ・フローは125億円の支出となりました。
財務活動においては、社債発行等の資金調達を行った一方で、配当金の支払いや借入金の返済を行ったことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは464億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末に比べて586億円減少し、2,118億円となりました。
③生産及び販売の実績
a.セグメント別売上高
最近2連結会計年度のセグメント別売上高は次のとおりです。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 航空事業 | ||||
| 国内線 | ||||
| 旅客収入 | 689,760 | 29.3 | 696,617 | 28.5 |
| 貨物収入 | 30,710 | 1.3 | 27,454 | 1.1 |
| 郵便収入 | 3,388 | 0.1 | 3,230 | 0.1 |
| 小計 | 723,858 | 30.7 | 727,301 | 29.7 |
| 国際線 | ||||
| 旅客収入 | 597,446 | 25.4 | 651,587 | 26.6 |
| 貨物収入 | 118,002 | 5.0 | 125,015 | 5.1 |
| 郵便収入 | 5,934 | 0.3 | 5,100 | 0.2 |
| 小計 | 721,382 | 30.7 | 781,702 | 31.9 |
| 航空事業収入合計 | 1,445,240 | 61.4 | 1,509,003 | 61.6 |
| LCC収入 | 87,555 | 3.7 | 93,611 | 3.8 |
| その他の収入 | 198,378 | 8.4 | 211,803 | 8.7 |
| 航空事業小計 | 1,731,173 | 73.5 | 1,814,417 | 74.1 |
| 航空関連事業 | ||||
| 航空関連収入 | 284,331 | 12.1 | 291,051 | 11.9 |
| 航空関連事業小計 | 284,331 | 12.1 | 291,051 | 11.9 |
| 旅行事業 | ||||
| パッケージ商品収入(国内) | 127,065 | 5.4 | 119,362 | 4.9 |
| パッケージ商品収入(国際) | 21,658 | 0.9 | 20,979 | 0.9 |
| その他の収入 | 10,566 | 0.4 | 10,405 | 0.4 |
| 旅行事業小計 | 159,289 | 6.7 | 150,746 | 6.2 |
| 商社事業 | ||||
| 商社事業収入 | 143,039 | 6.1 | 150,679 | 6.1 |
| 商社事業小計 | 143,039 | 6.1 | 150,679 | 6.1 |
| 報告セグメント計 | 2,317,832 | 98.4 | 2,406,893 | 98.3 |
| その他 | ||||
| その他の収入 | 38,708 | 1.6 | 40,958 | 1.7 |
| その他小計 | 38,708 | 1.6 | 40,958 | 1.7 |
| 営業収入合計 | 2,356,540 | 100.0 | 2,447,851 | 100.0 |
| セグメント間取引 | △384,741 | - | △389,539 | - |
| 営業収入(連結) | 1,971,799 | - | 2,058,312 | - |
(注)1.セグメント内の内訳は内部管理上採用している区分によっています。
2.各セグメントの営業収入はセグメント間の売上高を含みます。
3.LCC収入は、Peach・Aviation㈱及びバニラ・エア㈱の収入の合計です。
4.上記の金額には、消費税等は含みません。
b.セグメント別取扱実績
① 航空事業
イ.ANAブランド輸送実績
最近2連結会計年度の輸送実績は次のとおりです。
| 項目 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 国内線 | |||
| 旅客数 | (人) | 44,150,757 | 44,325,835 |
| 座席キロ | (千席キロ) | 58,426,852 | 58,475,114 |
| 旅客キロ | (千人キロ) | 40,271,969 | 40,704,695 |
| 利用率 | (%) | 68.9 | 69.6 |
| 有効貨物トンキロ | (千トンキロ) | 1,739,706 | 1,720,144 |
| 貨物輸送重量 | (トン) | 436,790 | 393,773 |
| 貨物トンキロ | (千トンキロ) | 448,208 | 408,275 |
| 郵便輸送重量 | (トン) | 34,032 | 30,482 |
| 郵便トンキロ | (千トンキロ) | 33,285 | 30,125 |
| 貨物重量利用率 | (%) | 27.7 | 25.5 |
| 国際線 | |||
| 旅客数 | (人) | 9,740,523 | 10,093,299 |
| 座席キロ | (千席キロ) | 64,376,225 | 65,976,156 |
| 旅客キロ | (千人キロ) | 49,132,606 | 50,776,587 |
| 利用率 | (%) | 76.3 | 77.0 |
| 有効貨物トンキロ | (千トンキロ) | 6,809,755 | 7,122,948 |
| 貨物輸送重量 | (トン) | 994,593 | 913,915 |
| 貨物トンキロ | (千トンキロ) | 4,474,388 | 4,318,339 |
| 郵便輸送重量 | (トン) | 31,868 | 25,407 |
| 郵便トンキロ | (千トンキロ) | 150,337 | 131,516 |
| 貨物重量利用率 | (%) | 67.9 | 62.5 |
ロ.ANAブランド運航実績
最近2連結会計年度の運航実績は次のとおりです。
| 項目 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 国内線 | 国際線 | 国内線 | 国際線 | |
| 運航回数(回) | 382,765 | 69,615 | 378,402 | 68,987 |
| 飛行距離(km) | 323,786,530 | 309,468,163 | 321,461,696 | 313,702,732 |
| 飛行時間(時間) | 564,873 | 421,785 | 562,565 | 425,881 |
(注)1.国内線旅客実績には、アイベックスエアラインズ㈱、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績を含みます。また、2017年10月29日からオリエンタルエアブリッジ㈱との一部のコードシェア便実績を含みます。
2.国内線、国際線ともに不定期便実績を含みません。
3.国内線貨物及び郵便実績には、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア、オリエンタルエアブリッジ㈱及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績、エアラインチャーター便実績及び地上輸送実績を含みます。
4.国際線貨物及び郵便実績には、コードシェア便実績、エアラインチャーター便実績、ブロック・スペース契約締結便実績及び地上輸送実績を含みます。
5.座席キロは、各路線各区間の有効座席数(席)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
6.旅客キロは、各路線各区間の旅客数(人)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
7.有効貨物トンキロは、各路線各区間の有効貨物重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。なお、旅客便については、床下貨物室(ベリー)の有効貨物重量に各区間距離を乗じています。また、床下貨物室の有効貨物重量には、貨物・郵便の他、搭乗旅客から預かる手荷物搭載の有効搭載重量も含まれています。
8.貨物トンキロ及び郵便トンキロは、各路線各区間の輸送重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
9.貨物重量利用率は、貨物トンキロと郵便トンキロの合計を有効貨物トンキロで除した数値です。
10.Peach・Aviation㈱及びバニラ・エア㈱の実績は含みません。
11.Peach・Aviation㈱及びバニラ・エア㈱は貨物・郵便の取扱いをしておりません。
ハ.LCC輸送実績
最近2連結会計年度の輸送実績は次のとおりです。
| 項目 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 旅客数 | (人) | 7,797,963 | 8,153,118 |
| 座席キロ | (千席キロ) | 11,832,653 | 12,052,233 |
| 旅客キロ | (千人キロ) | 10,212,080 | 10,394,337 |
| 利用率 | (%) | 86.3 | 86.2 |
② 航空関連事業
航空関連事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
③ 旅行事業
旅行事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
④ 商社事業
商社事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
⑤ その他
その他に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループは、「2018~2022年度ANAグループ中期経営戦略」(2018年2月1日開示)で掲げた各種施策を遂行し、安全と品質・サービスを追求するとともに、2020年の首都圏空港発着枠の拡大に向けた人財・設備投資を積極的に進めました。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当期末時点において判断したものです。
①連結貸借対照表
<資産の部>流動資産は、有価証券が減少したこと等により、前期末に比べて232億円減少し、7,002億円となりました。
固定資産は、航空機取得を進めたこと等により、有形固定資産が増加したことに加え、投資有価証券の取得を行ったこと等により、前期末に比べ1,479億円増加し、1兆9,863億円となりました。
以上により、当期末における総資産は前期末に比べて1,246億円増加し、2兆6,871億円となりました。
<負債の部>負債合計は発売未決済が増加したこと等から、前期末に比べて158億円増加し、1兆5,778億円となりました。
有利子負債はグリーンボンドの発行等を行った一方で、借入金の返済等を着実に進めた結果、前期末に比べて97億円減少し、7,886億円となりました。
<純資産の部>株主資本は当期純利益の計上等により、前期末に比べて809億円増加し、1兆666億円となりました。
その他の包括利益累計額はその他有価証券評価差額金や繰延ヘッジ損益の増加等により、前期末に比べて298億円増加し、327億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前期末に比べて1,087億円増加し、1兆1,093億円となりました。
なお、自己資本比率は40.9%(前期末38.6%)となり、有利子負債と自己資本の比率を示すD/Eレシオは0.7倍(前期末0.8倍)となりました。
②連結損益計算書
<営業損益>当期の売上高は、主力の航空事業が好調に推移したことに加え、航空関連、商社、その他事業においても前期を上回り、前期に比べ865億円増加し、2兆583億円となりました。詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
営業費用は、事業規模の拡大に伴う生産連動費用の増加等により、売上原価が前期に比べ779億円増加し、1兆5,598億円となりました。販売費及び一般管理費は、前期に比べ80億円増加し、3,334億円となりました。結果として、営業費用全体では前期に比べて860億円増加し、1兆8,932億円となりました。営業利益は前期に比べて5億円増加し、1,650億円となりました。
<経常損益>営業外収益は、前期に比べて39億円増加し、165億円となりました。これは、前期に比べて受取配当金が増加したこと等が主な要因です。
営業外費用は、前期に比べて84億円増加し、249億円となりました。これは、前期に比べて資産除却損が増加したこと等が主な要因です。金融収支(受取利息と支払利息の純額)は△62億円となりました。
以上により、経常利益は前期と比べて39億円減少し、1,566億円となりました。
<特別損益>特別利益は、前期に比べて379億円減少し、68億円となりました。これは当期において、エンジン不具合に関する補償金等を計上した一方、前期はPeach・Aviation㈱の連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上したこと等が主な要因です。
特別損失は、前期に比べて7億円増加し、94億円となりました。これは、米国での集団民事訴訟に係る和解金の計上等が主な要因です。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べて331億円減少し、1,107億円となりました。
③連結キャッシュ・フロー計算書
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当期の税金等調整前当期純利益1,540億円に、減価償却費等非資金性項目の調整を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは2,961億円の収入となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>主として航空機受領時の支払いや予備部品の購入、今後導入予定の航空機に対する前払い等の有形固定資産や、ソフトウエア投資等の無形固定資産の取得による支出等の結果、投資活動によるキャッシュ・フローは3,086億円の支出となりました。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは125億円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>社債発行等の資金調達を行った一方で、配当金の支払いや借入金の返済を行ったこと等から、財務活動によるキャッシュ・フローは464億円の支出となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金(主に航空機等)につきましては、自己資金または銀行借入、および社債発行により資金調達することとしており、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。このうち、借入による資金調達に関して、航空機購入のための長期資金は固定金利の長期借入金で調達しています。
当期末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、7,886億円となっています。また、当期末における現金及び現金同等物の残高は2,118億円となっています。
なお、2019年3月31日現在、複数の金融機関との間で合計1,536億円のコミットメントライン契約を締結しています。
⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、「2018~2022年度ANAグループ中期経営戦略」に基づき、事業規模を拡大しながら成長戦略を着実に推進し、直近4事業年度において、いずれも過去最高の営業利益を更新する等、安定した財務基盤の構築と収益性の向上を図ってまいりました。
| 指標 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 |
| 売上高 (百万円) | 1,765,259 | 1,971,799 | 2,058,312 |
| 営業利益 (百万円) | 145,539 | 164,516 | 165,019 |
| 売上高営業利益率 (%) | 8.2 | 8.3 | 8.0 |
| 株主資本利益率(ROE)(%) | 11.6 | 15.1 | 10.6 |
| 総資本利益率(ROA)(%) | 6.5 | 6.8 | 6.4 |
| 自己資本比率 (%) | 39.7 | 38.6 | 40.9 |
今後も成長戦略と財務の健全性を両立させながら、持続的利益成長の実現に向けて、資本効率と収益性の向上に引き続き努めてまいります。