四半期報告書-第72期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/08 13:35
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【項目】
41項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 経営成績の状況
連結経営成績前第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
(億円)
当第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
(億円)
前年同期比
増減率
(%)
売上高5,2767,38039.9
航空事業4,3206,38447.8
航空関連事業1,6671,498△10.1
旅行事業361345△4.4
商社事業6106140.7
その他2742760.8
セグメント間取引△1,958△1,739-
営業利益又は営業損失(△)△3,624△1,158-
航空事業△3,480△1,129-
航空関連事業202630.1
旅行事業△47△2-
商社事業△306-
その他511125.1
セグメント間取引△91△70-
経常損失(△)△3,507△1,183-
親会社株主に帰属する四半期純損失(△)△3,095△1,028-

※ 下記(注)1、2、3参照。
当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年12月31日(以下、「当第3四半期」という。))のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中で、企業の生産活動等においてこのところ持ち直しの動きが見られます。
航空業界は、オミクロン株の感染拡大や入国制限の継続等により、依然として厳しい状況にある一方で、米国の国内線等で需要に回復の兆しがみられます。
このような経済情勢の下、日本国内においても人の移動が徐々に回復しており、売上高はコロナ禍の影響を大きく受けた前期から増加し7,380億円となりました。コロナ禍の影響が続いていることから、営業損失は1,158億円、経常損失は1,183億円、親会社株主に帰属する四半期純損失は1,028億円となりましたが、第3四半期(10月~12月)は8四半期ぶりに営業黒字に転換する等、損益は良化しています。
当社は、世界の代表的な社会的責任投資の指標である「Dow Jones Sustainability World Index」の構成銘柄に5年連続で選定され、航空業界部門において最も評価の高い「Industry Leader」に2年連続で選定されました。
当社グループでは、既存のジェット燃料よりも環境負荷を抑えたSAF(Sustainable Aviation Fuel)の認知拡大及び理解促進を目的として、日本航空㈱と共同レポートを発表しました。2050年度までにCO2排出量を実質ゼロとする中期環境目標達成に向けて、政府や航空輸送に関わる産業と協力しSAFの量産と普及を進めてまいります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、当第3四半期に係る各数値については、当該会計基準を適用した後の数値となっています。詳細については、P.19「2.四半期連結財務諸表(4)四半期連結財務諸表に関する注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
以下、当第3四半期におけるセグメント別の概況をお知らせいたします。
セグメント別の概況
◎航空事業
売上高6,384億円(前年同期比47.8%増) 営業損失1,129億円(前年同期 営業損失3,480億円)
コロナ禍により甚大な影響を受けているものの、旅客需要は前期から増加した他、好調な貨物需要を積極的に取り込み貨物収入が過去最高となったこと等から、売上高は前年同期を上回りました。事業構造改革プランを着実に遂行し、減価償却費・整備費及び人件費等の固定費の削減を進めたこと等により、前年同期に比べて損益は良化したものの、営業損失を計上しました。
<国際線旅客(ANAブランド)>
項 目前第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
前年同期比
増減率
(%)
旅客収入(億円)32348249.1
旅客数(人)320,846549,32771.2
座席キロ(千席キロ)9,809,52714,962,07652.5
旅客キロ(千人キロ)2,140,2973,746,29875.0
利用率(%)21.825.03.2

※ 下記(注)3、4、8、9、13参照。
国際線旅客では、新型コロナウイルスの感染再拡大や変異株の流行により旅客需要が大きく低迷した状況が続いています。海外赴任・帰任を中心とするビジネス需要やアジア発北米行の接続需要が回復し始めた他、年末年始の一時帰国需要を取り込んだこと等により、旅客数・収入ともに前年同期を上回りましたが、コロナ禍以前の1割程度の水準にとどまっています。
路線ネットワークでは、アジア発北米行の接続需要を取り込むため、7月より一部の北米路線を羽田空港から成田空港発着に移管する等、機動的な運航路線の選択や臨時便の設定等に努めました。
営業・サービス面では、10月から日本発のお客様向けにPCR検査と陰性証明書を提供する医療機関のご紹介を開始しました。また、10月から健康に配慮した特別機内食をより美味しくリニューアルする等、お客様の食事の選択肢を拡充する食のユニバーサル化を推進してまいります。

<国内線旅客(ANAブランド)>
項 目前第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
前年同期比
増減率
(%)
旅客収入(億円)1,5632,06532.1
旅客数(人)9,906,90413,198,17833.2
座席キロ(千席キロ)20,812,23324,539,26617.9
旅客キロ(千人キロ)9,097,64912,090,97832.9
利用率(%)43.749.35.6

※ 下記(注)3、4、5、8、9、13参照。
国内線旅客では、旅客数・収入ともに新型コロナウイルスの影響を大きく受けた前年同期を上回りました。上期中は感染者数の拡大に伴い緊急事態宣言が繰り返されましたが、9月末の宣言解除以降は感染者数が低水準で推移し需要が回復基調を辿った結果、第3四半期(10月~12月)の旅客数・収入はコロナ禍において四半期ベースで最高となり、コロナ禍以前の5割程度の水準まで回復しました。
路線ネットワークでは、航空需要の変動に合わせて運航規模の調整を進め、特に10月からは回復する需要を積極的に取り込むために、週末や連休等における臨時便の設定を強化しました。
営業・サービス面では、12月から全席にパーソナルモニター付きの新シートを装備した国内線新仕様のボーイング787-9型機を就航させました。さらに、12月からテレビアニメ「鬼滅の刃」とタイアップした搭乗キャンペーンや機内サービス等を開始しました。
<貨物(ANAブランド)>
項 目前第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
前年同期比
増減率
(%)
国際線
貨物収入(億円)1,0162,377134.0
有効貨物トンキロ(千トンキロ)2,996,6025,233,29774.6
貨物輸送重量(トン)429,917743,57873.0
貨物トンキロ(千トンキロ)2,066,0653,929,72690.2
郵便収入(億円)1939104.8
郵便輸送重量(トン)9,27713,97150.6
郵便トンキロ(千トンキロ)48,61564,78133.3
貨物重量利用率(%)70.676.35.8
国内線
貨物収入(億円)15318722.5
有効貨物トンキロ(千トンキロ)541,461701,39329.5
貨物輸送重量(トン)162,741189,67516.6
貨物トンキロ(千トンキロ)179,453213,79619.1
郵便収入(億円)19193.4
郵便輸送重量(トン)17,23418,3226.3
郵便トンキロ(千トンキロ)17,04017,8734.9
貨物重量利用率(%)36.333.0△3.3

※ 下記(注)3、4、6、7、10、11、12、13参照。
国際線貨物では、経済の回復による貨物需要の活発化に加え、海上輸送の混雑に伴う航空へのシフト等により、引き続き航空貨物需要は好調に推移しました。旺盛な需要を背景に、10月から成田=香港線、成田=台北線、11月から成田=青島線に大型貨物専用機ボーイング777F型機を就航させる等、貨物専用機を最大限活用したことに加え、旅客機を使用した貨物専用便を機動的に設定したこと等により、自動車部品や半導体・電子機器、ワクチン等の医薬品を積極的に取り込みました。以上の結果、輸送重量は前年同期を大きく上回り、収入は過去最高となりました。
項 目前第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
前年同期比
増減率
(%)
LCC収入(億円)15324559.8
旅客数(人)1,583,1492,922,51884.6
座席キロ(千席キロ)3,769,4175,556,56047.4
旅客キロ(千人キロ)1,822,9983,336,09083.0
利用率(%)48.460.011.7

※ 下記(注)3、8、9、13、14参照。
LCCでは、旅客数・収入ともに新型コロナウイルスの影響を大きく受けた前年同期を上回りました。9月末の緊急事態宣言解除以降は需要が好調に推移したことに加え、前期から運航規模を拡大した効果もあり、第3四半期(10月~12月)の国内線の旅客数・収入はコロナ禍以前の水準を上回りました。
路線ネットワークでは、7月に関西=女満別線、10月に福岡=石垣線を新規開設しました。今後も需要回復等の動向を見極め、ネットワークの拡充を図ってまいります。国際線は各国の入国制限の継続のため、4月中旬から全路線で運休しています。
営業・サービス面では、国内線全路線が1カ月間乗り放題となる航空券定額制サービス「Peachホーダイパス」を販売し、新たな需要の創出に努めました。
<その他>航空事業におけるその他の収入は966億円(前年同期1,071億円、前年同期比9.8%減)となりました。なお、航空事業におけるその他には、マイレージ附帯収入、機内販売収入、整備受託収入等が含まれています。
◎航空関連事業
売上高1,498億円(前年同期比10.1%減) 営業利益26億円(同30.1%増)
グループ内における投資抑制の影響に伴いシステム開発業務の取扱高が減少したこと等により、売上高は前年同期を下回りましたが、旅客の搭乗受付や手荷物搭載等の空港地上支援業務を中心に人件費や外部委託費を削減したこと等から損益は改善しました。
ご好評いただいている機内食のインターネット販売について、11月から商品ラインナップを拡充し、新たにANA国際線ビジネスクラスの機内食の販売を開始しました。

◎旅行事業
売上高345億円(前年同期比4.4%減) 営業損失2億円(前年同期 営業損失47億円)
海外旅行は前期に引き続き当社グループが企画する全てのツアーの催行を中止したことに加え、国内旅行は「Go Toトラベルキャンペーン」の効果があった前年同期に比べて取扱いが減少し売上高は前年同期を下回りました。一方で、グループ内からデジタルマーケティング等の機能の移管を受けたことにより受託収入が増加した結果、損益は改善しました。
当社グループは「マイルで生活できる世界」の具現化を目指しており、この度航空だけでなく徒歩・電車等での移動に対して、マイル等に交換できるポイントが貯まるモバイルアプリサービス「ANA Pocket」の提供を12月から開始しました。
◎商社事業
売上高614億円(前年同期比0.7%増) 営業利益6億円(前年同期 営業損失30億円)
航空需要の緩やかな回復に伴い、空港物販店「ANA FESTA」等で増収となった他、半導体市場の好調な需要を受けて電子事業の取扱高が増加しました。一方で、当期より収益認識会計基準等を適用したことによる減収影響を受け、売上高は前年同期をわずかに上回りました。
◎その他
売上高276億円(前年同期比0.8%増) 営業利益11億円(同125.1%増)
新型コロナウイルスの影響により、建物・施設の保守管理事業において取扱高が減少したものの、不動産関連事業の取扱高が増加した結果、売上高は前年同期をわずかに上回りました。
なお、avatarin㈱では、遠隔操作ロボットであるアバターを観光やショッピング等で利用するサービス「avatarin」のベータ版※の提供を10月から開始しました。今後もサービスを進化させ、新しい移動の形を提案・普及することにより非航空事業の領域を拡大してまいります。
※ 正式なサービスの提供に先立ってご利用いただく試用版。実際にお客様にご利用いただく中で随時改善を図ってまいります。
(注) 1.セグメント内の内訳は内部管理上採用している区分によっています。
2.各セグメントの売上高はセグメント間の売上高を含み、営業利益はセグメント利益に該当します。
3.上記の金額には、消費税等は含みません。
4.国際線、国内線ともに不定期便実績を除きます。
5.国内線旅客実績には、アイベックスエアラインズ㈱、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績及びオリエンタルエアブリッジ㈱との一部のコードシェア便実績を含みます。また、2021年8月27日からPeach Aviation㈱とのコードシェア便実績を含みます。
6.国際線貨物及び郵便実績には、コードシェア便実績、エアラインチャーター便実績、ブロック・スペース契約締結便実績及び地上輸送実績を含みます。
7.国内線貨物及び郵便実績には、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア、オリエンタルエアブリッジ㈱及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績、エアラインチャーター便実績及び地上輸送実績を含みます。
8.座席キロは、各路線各区間の有効座席数(席)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
9.旅客キロは、各路線各区間の旅客数(人)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
10.有効貨物トンキロは、各路線各区間の有効貨物重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。なお、旅客便については、床下貨物室(ベリー)の有効貨物重量に各区間距離を乗じています。また、床下貨物室の有効貨物重量には、貨物・郵便の他、搭乗旅客から預かる手荷物搭載の有効搭載重量も含まれています。
11.貨物トンキロ及び郵便トンキロは、各路線各区間の輸送重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
12.貨物重量利用率は、貨物トンキロと郵便トンキロの合計を有効貨物トンキロで除した数値です。
13.利用率及び貨物重量利用率については、「前期比(%)」の欄に前期差(%)を記載しています。
14.LCC実績は、Peach Aviation㈱の実績です。
(2) 財政状態
資産の部は、前期末に比べて318億円増加し、3兆2,397億円となりました。
負債の部は、第1四半期連結会計期間の期首から収益認識会計基準等を適用し契約負債を計上したこと等により、前期末に比べて2,405億円増加し、2兆4,361億円となりました。なお、有利子負債は、当第3四半期に転換社債型新株予約権付社債を発行したことにより、前期末に比べて1,157億円増加し、1兆7,712億円となりました。
純資産の部は、純損失の計上に加え収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金が減少した結果、前期末に比べて2,087億円減少し8,035億円となりました。
収益認識会計基準等の適用が財務状態に与える影響の詳細についてはP.19「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
(3) 経営方針・経営戦略等について
当第3四半期において、当社グループが定めている経営の基本方針について重要な変更はありません。当社グループは、コロナがもたらす人々の行動変容に対応し、感染症の再来にも耐え得る強靭な企業グループに生まれ変わるための事業構造改革プランを着実に遂行していきます。今後の成長回帰を見据えて最適な航空事業のポートフォリオを追求する他、顧客データを活用したプラットフォーム事業を確立することによる新たな収益機会の創出を目指します。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。引き続き固定費の大幅な削減をはじめとするコスト削減策に加えて、本格的な回復が見込まれる国内線旅客需要の積極的な取り込み、好況を背景とした国際線貨物事業の単価向上、事業規模の拡大による収入最大化等の取り組みにより、大幅な収支改善を目指します。
(5) 研究開発活動
航空事業セグメントにおいては、より安全で快適かつ効率的な航空運送サービスを提供するための多様な改良・改善活動を推進しています。
また、航空事業をはじめ各セグメントにおける事業活動が及ぼす環境負荷の逓減活動も推進しています。
なお、上記活動に関して「研究開発費等に係る会計基準」に定義する研究開発費に該当するものはありません。
(6) 従業員数
新規採用を中止していることに加え、自然退職・希望退職や外部出向等により、当第3四半期の航空関連事業の従業員数は2,019名減少し、19,930名となりました。
なお、従業員数は就業人員数(当社及びその連結子会社から連結子会社外への出向者を除き、連結子会社外から当社及びその連結子会社への出向者を含む。)です。

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