有価証券報告書-第68期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日、以下「当期」という)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、企業収益及び雇用環境の改善が続く中、個人消費の持ち直しが見られる等、景気は緩やかに回復しました。航空業界を取り巻く環境は、国内・海外経済の緩やかな回復が続く中で、訪日外国人の増加等により、需要は概ね堅調に推移しました。
このような経済情勢の下、「2016~2020年度ANAグループ中期経営戦略(ローリングプラン)」で掲げた、「エアライン事業領域の拡大」、「新規事業の創造と既存事業の成長加速」を柱とし、新規投資やイノベーションの創出、多様化する顧客ニーズへの対応等をシンプルかつタイムリーに判断する「攻めのスピード経営」を遂行しました。
また当社は、経済産業省と東京証券取引所から、従業員の健康管理を経営戦略的に取り組んでいる企業として「健康経営銘柄2018」に初めて選定された他、女性活躍推進に優れた企業として「なでしこ銘柄」に3年連続で選定されました。
以上の結果、当期の財政状態及び経営成績等は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ2,480億円増加し、2兆5,624億円となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ1,716億円増加し、1兆5,619億円となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ763億円増加し、1兆5億円となりました。
b.経営成績
当期における連結業績は、航空事業を中心に増収となったことから売上高は1兆9,717億円(前期比11.7%増)となり、営業利益は1,645億円(同13.0%増)、経常利益は1,606億円(同14.4%増)となりました。当期からPeach・Aviation㈱を連結子会社としたことによる特別利益等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,438億円(前期比45.6%増)となり、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも3期連続で過去最高を更新しました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(なお、各事業における売上高はセグメント間売上高を含み、営業利益はセグメント利益に該当します。)
◎航空事業
旺盛な需要に支えられ、国際線旅客、国際線貨物が好調に推移したことや、当期から連結子会社となったPeach・Aviation㈱の収入が加わったこと等により、当期の航空事業の売上高は1兆7,311億円(前期比12.7%増)となり、営業利益は1,568億円(同12.4%増)となりました。
当社グループは、英国スカイトラックス社から、顧客満足度で最高評価となる「5STAR」に6年連続で認定されたことに加え、米国エアトランスポートワールド社から、航空業界において最も権威のある賞「エアライン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。今回の受賞は3回目となり、アジアのエアラインで最多となります。また、「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」において、航空運送分野としては初めて内閣総理大臣表彰を受賞しました。これからもすべてのお客様に、より安心で快適な空の旅を提供するために、恒常的にプロダクトとサービスの改善に努めていきます。
<国内線旅客>国内線旅客は、10月に発生した台風や本年1月及び2月の降雪の影響を受けたものの、需要に応じた各種割引運賃を設定したことに加え、訪日需要を取り込んだこと等により、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、6月から中部=宮古線を新規開設し、夏季の一部期間において羽田=沖縄線の深夜便「ギャラクシーフライト」を運航した他、ウィンターダイヤからの広島空港の運用時間延長に伴い、羽田=広島線の最終時間帯に増便する等、需要の取り込みを図りました。
営業面では、様々な旅のシーンに応じた「旅割タイムセール」を定期的に実施し、需要喚起に努めました。また、地域活性化、訪日旅客増加を目的に、まだ知られていない日本の魅力を特設サイトや機内等において国内外に発信するプログラム「Tastes of JAPAN by ANA –Explore the regions-」を12月から開始しました。
サービス面では、新たに9月より運航開始したエアバスA321neo型機には、全席にタッチパネル式パーソナルモニターを完備し、約60タイトルの映像コンテンツをお楽しみいただけるようにした他、10月よりプレミアムクラスの機内食サービスにおいて、羽田発着の一部路線のメニューを一新するとともに、昼食のご提供時間を拡大する等、機内サービスの充実を図りました。また、新千歳空港では、9月に隈研吾氏監修のもと、国内線プレミアムメンバー向け最上級ラウンジ「ANA SUITE LOUNGE」と「ANA LOUNGE」が新しくオープンした他、11月からは、空港での手続きのわかりやすさ、待ち時間の極小化を目的として、出発カウンターのレイアウトを変更し、自動手荷物預け機「ANA Baggage Drop」サービスを導入する等、お客様の快適性、利便性の向上に努めました。
以上の結果、当期の国内線旅客数は4,415万人(前期比2.8%増)となり、収入は6,897億円(同1.7%増)となりました。
<国際線旅客>国際線旅客は、国際線ネットワークの拡充に伴い、日本発ビジネス需要が好調に推移していることに加え、旺盛な訪日需要を取り込んだこと等により、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、8月から羽田=ジャカルタ線、10月から成田=ロサンゼルス線を1日2便へ増便し、首都圏発着のビジネス需要に加え、国内地方空港やアジア=北米間の接続需要の取り込みを図りました。また、ホノルル線において全機材をボーイング787-9型機へ変更し、フルフラット・シートの「ANAビジネス・スタッガード」と「プレミアムエコノミー」を提供することで、プロダクトとサービスの充実を図り、旺盛な需要の取り込みに努めました。
営業面では、マレーシア行きロングステイ向け運賃を発売し、将来的に市場の拡大が期待される長期滞在需要の取り込みを図る等、日本発・海外発ともに各種割引運賃を設定し、プレジャー需要の取り込みに努めました。また、訪日需要の更なる喚起に向けたプロモーション活動を強化する等、新規の需要喚起に努めました。
サービス面では、6月より国際線のファーストクラス・ビジネスクラスで提供するワイン・シャンパンのメニューを刷新した他、9月より国際線全路線のエコノミークラスに日本酒の提供を拡大したことに加え、お客様からの投票で選ばれた機内食の人気メニューを、12月から日本発のプレミアムエコノミーとエコノミークラスで提供する等、サービスの向上に努めました。また、食物アレルギーを持つお子様が、より安心な空の旅をお楽しみいただけるよう、本年3月よりお子様向けのアレルゲン対応機内食の提供を開始しました。
以上の結果、当期の国際線旅客数は974万人(前期比6.8%増)となり、収入は5,974億円(同15.6%増)となりました。
<貨物>国内線貨物は、需要が好調な国際線との接続貨物を取り込んだ他、花卉(かき)需要が高まる期間に沖縄=羽田線の貨物臨時便を設定する等、増収に努めましたが、航空貨物需要全体が期を通じて低調に推移したことや、宅配貨物の取り扱いが減少したこと等により、輸送重量、収入ともに前期を下回りました。
以上の結果、当期の国内線貨物輸送重量は43万6千トン(前期比3.2%減)となり、収入は307億円(同0.5%減)となりました。国内郵便輸送重量は3万4千トン(前期比0.8%増)となり、収入は33億円(同0.8%減)となりました。
国際線貨物は、北米・欧州向けの自動車関連部品や電子機器を中心とした旺盛な貨物需要を背景に、日本発海外向けは好調に推移しました。海外発においても、アジア・中国発の日本向け貨物が好調に推移したことに加え、中国発北米向けの三国間貨物を取り込んだ結果、輸送重量・収入ともに前年同期を上回りました。
以上の結果、当期の国際線貨物輸送重量は99万4千トン(前期比4.3%増)となり、収入は1,180億円(同26.5%増)となりました。国際郵便輸送重量は3万1千トン(前期比10.1%増)となり、収入は59億円(同22.0%増)となりました。
また、当社グループは今後需要の拡大が期待される医薬品輸送サービスの拡充を図るため、日本の航空会社として初めて、国際航空運送協会(IATA)が策定した医薬品輸送における国際品質認証である「CEIVファーマ」を取得しました。
<その他>航空事業におけるその他の収入は2,859億円(前期比36.9%増)となりました。なお、航空事業におけるその他には、マイレージ附帯収入、バニラ・エア㈱の収入、当期から連結子会社となったPeach・Aviation㈱の収入、機内販売収入、整備受託収入等が含まれています。
バニラ・エア㈱では、機材を前期より3機増機して15機での運航体制とし、国際線では、本年3月から福岡=台北線を新規開設しました。台湾線を中心とした旺盛な訪日需要を取り込んだことに加え、需要動向に応じたキャンペーン運賃の設定等により、増収に努めました。
当期におけるバニラ・エア㈱の輸送実績は、旅客数は2,677千人(前期比25.7%増)、座席キロは4,981,567千席キロ(同18.0%増)、旅客キロは4,260,304千人キロ(同17.6%増)、利用率は85.5%(前期差0.3%減)となりました。
Peach・Aviation㈱では、機材を前期より2機増機して20機での運航体制とし、国内線では、9月から仙台=札幌線、札幌=福岡線、本年3月からはLCCとしては初の信越地方への路線となる関空=新潟線を新規開設しました。国際線では、9月から仙台=台北線、札幌=台北線を新規開設し、ネットワークの充実を図りました。
当期におけるPeach・Aviation㈱の輸送実績は、旅客数は5,120千人、座席キロは6,851,086千席キロ、旅客キロは5,951,775千人キロ、利用率は86.9%となりました。
◎航空関連事業
羽田空港、関西空港における旅客の搭乗受付や手荷物搭載等の空港地上支援業務の受託が増加したことや、好調な需要を背景に物流事業の取り扱いが増加したこと等により、売上高は2,843億円(前期比7.5%増)となり、営業利益は106億円(同28.0%増)となりました。
また、国際物流を担う㈱OCSは、拡大する需要を取り込むために、集荷や仕分け機能を集約し、自動化設備を導入した新たな物流拠点「東京スカイゲート」を9月に開設しました。
◎旅行事業
国内旅行は、ダイナミックパッケージ商品「旅作」において、プロモーションと商品力の強化による需要の早期取り込みを図ったものの、直前での集客が伸び悩んだこと、また主力商品「ANAスカイホリデー」において、関東、沖縄方面の集客が伸び悩んだこと等から、売上高は前年同期を下回りました。
海外旅行は、「ANAハローツアー」において、重点的に販売を強化しているハワイに加え、北米方面の取扱高が好調に推移したこと等から、売上高は前年同期を上回りました。
訪日旅行は、中国での販売が好調に推移したものの、他社との競争激化により台湾において取扱高が減少したこと等から、売上高は前年同期を下回りました。
以上の結果、当期の旅行事業における売上高は1,592億円(前期比0.8%減)、営業利益は37億円(同0.1%増)となりました。
◎商社事業
食品部門では、主力商品であるバナナの取扱高が、マーケットの競争激化により減少したものの、リテール部門では、国際線旅客数の増加や訪日旅客の嗜好変化にあわせた商品の充実等により、空港免税店「ANA DUTY FREE SHOP」や空港物販店「ANA FESTA」の売上高は前年同期を上回りました。加えて、航空・電子部門で半導体の取扱高が増加したこと等から、売上高は前年同期を上回りました。
以上の結果、当期の商社事業における売上高は1,430億円(前期比4.6%増)、営業利益は45億円(同2.8%増)となりました。
◎その他
不動産関連事業や航空保安警備事業が堅調に推移したこと等の結果、当期のその他の売上高は387億円(前期比11.3%増)となり、営業利益は27億円(同102.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
税金等調整前当期純利益1,966億円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは3,160億円の収入となりました。
投資活動においては、航空機・部品等の取得及び導入予定機材の前払いによる支出等により、投資活動によるキャッシュ・フローは3,244億円の支出となりました。これらの結果、フリー・キャッシュ・フローは84億円の支出となりました。
財務活動においては、社債発行等の資金調達を行った一方で、借入金の返済や自己株式取得を行ったことから財務活動によるキャッシュ・フローは299億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末に比べて385億円減少し、2,705億円となりました。
③生産及び販売の実績
a.セグメント別売上高
最近2連結会計年度のセグメント別売上高は次のとおりです。
(注)1.セグメント内の内訳は内部管理上採用している区分によっています。
2.各セグメントの営業収入はセグメント間の売上高を含みます。
3.バニラ・エア㈱及びPeach・Aviation㈱による旅客収入は、航空事業のその他の収入に含みます。
4.上記の金額には、消費税等は含みません。
b.セグメント別取扱実績
① 航空事業
イ.輸送実績
最近2連結会計年度の輸送実績は次のとおりです。
ロ.運航実績
最近2連結会計年度の運航実績は次のとおりであります。
(注)1.国内線旅客実績には、アイベックスエアラインズ㈱、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績を含みます。また、平成29年10月29日からオリエンタルエアブリッジ㈱との一部のコードシェア便実績を含みます。
2.国内線、国際線ともに不定期便実績を含みません。
3.国内線貨物及び郵便実績には、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア、オリエンタルエアブリッジ㈱及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績、エアラインチャーター便実績及び地上輸送実績を含みます。
4.国際線貨物及び郵便実績には、コードシェア便実績、エアラインチャーター便実績、ブロック・スペース契約締結便実績及び地上輸送実績を含みます。
5.座席キロは、各路線各区間の有効座席数(席)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
6.旅客キロは、各路線各区間の旅客数(人)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
7.有効貨物トンキロは、各路線各区間の有効貨物重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。なお、旅客便については、床下貨物室(ベリー)の有効貨物重量に各区間距離を乗じています。また、床下貨物室の有効貨物重量には、貨物・郵便の他、搭乗旅客から預かる手荷物搭載の有効搭載重量も含まれております。
8.貨物トンキロ及び郵便トンキロは、各路線各区間の輸送重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
9.貨物重量利用率は、貨物トンキロと郵便トンキロの合計を有効貨物トンキロで除した数値です。
10.バニラ・エア㈱及びPeach・Aviation㈱の実績は含みません。
11.バニラ・エア㈱及びPeach・Aviation㈱は貨物・郵便の取扱いをしておりません。
② 航空関連事業
航空関連事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
③ 旅行事業
旅行事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
④ 商社事業
商社事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
⑤ その他
その他に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループは、「2016~2020年度ANAグループ中期経営戦略(ローリングプラン)」で掲げた、「エアライン事業領域の拡大」、「新規事業の創造と既存事業の成長加速」を柱とし、新規投資やイノベーションの創出、多様化する顧客ニーズへの対応等をシンプルかつタイムリーに判断する「攻めのスピード経営」を遂行しました。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当期末時点において判断したものです。
①連結貸借対照表
<資産の部>流動資産は、手元資金や営業未収入金が増加した結果、前期末に比べて844億円増加し、7,511億円となりました。
固定資産は、当期において航空機取得を進めたことにより、有形固定資産が増加したことに加え、Peach・Aviation㈱の連結子会社化に伴うのれんの増加等により、前期末に比べ1,636億円増加し、1兆8,108億円となりました。
以上により、当期末における総資産は前期末に比べて2,480億円増加し、2兆5,624億円となりました。
<負債の部>借入金は、新規借入による資金調達を行った一方で、約定弁済等を着実に進めた結果、前期末に比べて599億円減少し、5,030億円となりました。社債は転換社債型新株予約権付社債の発行等を行った結果、前期末に比べて1,300億円増加し、2,750億円となりました。リース債務は前期末に比べて15億円減少し、202億円となりました。
これらの結果、リース債務を含む有利子負債は前期末に比べて685億円増加し、7,983億円となりました。また、負債合計は前期末に比べて1,716億円増加し、1兆5,619億円となりました。
<純資産の部>株主資本は自己株式の取得および償却を行った一方、当期純利益の計上等により前期末に比べて525億円増加し、9,857億円となりました。
その他の包括利益累計額は繰延ヘッジ損益の増加等により、前期末に比べて169億円増加し、29億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前期末に比べて763億円増加し、1兆5億円となりました。
なお、自己資本比率は前期末に比べて1.1ポイント減少して38.6%となり、有利子負債と自己資本の比率を示すD/Eレシオは0.8倍(前期末0.8倍)となりました。
②連結損益計算書
<営業損益>当期の売上高は、主力の航空事業が好調に推移したことに加え、航空関連、商社、その他事業においても前期を上回り、Peach・Aviation㈱、バニラ・エア㈱も順調に売上を伸ばしたこと等により、前期に比べ2,065億円増加し、1兆9,717億円となりました。詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
営業費用は、事業規模の拡大に伴う生産連動費用の増加等により、売上原価が前期に比べ1,570億円増加し、1兆4,818億円となりました。販売費及び一般管理費は、前期に比べ305億円増加し、3,254億円となりました。結果として、営業費用全体では前期に比べて1,875億円増加し、1兆8,072億円となりました。営業利益は前期に比べて189億円増加し、1,645億円となりました。
<経常損益>営業外収益は、前期に比べて24億円減少し、126億円となりました。これは、持分法による投資利益が前期に比べて21億円減少したこと等が主な要因であります。
営業外費用は、前期に比べて37億円減少し、164億円となりました。これは、前期に比べて支払利息や資産除却損が減少したこと等が主な要因であります。金融収支(受取利息と支払利息の純額)は△80億円となりました。
以上により、経常利益は前期と比べて202億円増加し、1,606億円となりました。
<特別損益>特別利益は、前期に比べて424億円増加し、447億円となりました。これは、当期において、Peach・Aviation㈱の連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上したこと等が主な要因であります。
特別損失は、前期に比べて55億円増加し、87億円となりました。これは、減損損失が増加したこと等が主な要因であります。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べて450億円増加し、1,438億円となりました。
③連結キャッシュ・フロー計算書
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当期の税金等調整前当期純利益1,966億円に、減価償却費等非資金性項目の調整を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは3,160億円の収入となりました。前期に比べて789億円増加しております。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>主として航空機受領時の支払いや予備部品の購入、今後導入予定の航空機に対する前払い等の有形固定資産やソフトウェア投資等の無形固定資産の取得による支出等の結果、投資活動によるキャッシュ・フローは3,244億円の支出となりました。前期に比べて支出が1,298億円増加しております。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは84億円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>社債発行等の資金調達を行った一方で、借入金の返済や自己株式の取得を進めたことなどから、財務活動によるキャッシュ・フローは299億円の支出となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金(主に航空機等)につきましては、自己資金または銀行借入、および社債発行により資金調達することとしており、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。このうち、借入による資金調達に関して、航空機購入のための長期資金は固定金利の長期借入金で調達しております。
当期末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、7,983億円となっております。また、当期末における現金及び現金同等物の残高は2,705億円となっております。
なお、平成30年3月31日現在、複数の金融機関との間で合計1,506億円のコミットメントライン契約を締結しております。
⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、「2016~2020年度ANAグループ中期経営戦略(ローリングプラン)」に基づき、事業規模を拡大しながら成長戦略を着実に推進し、直近3事業年度において、いずれも過去最高の営業利益を更新する等、安定した財務基盤の構築と収益性の向上を図ってまいりました。
今後は「2018~2022年度ANAグループ中期経営戦略」(平成30年2月1日開示)の下、成長戦略と財務の健全性を両立させながら、持続的利益成長の実現に向けて資本効率と収益性の向上に引き続き努めてまいります。
当連結会計年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日、以下「当期」という)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、企業収益及び雇用環境の改善が続く中、個人消費の持ち直しが見られる等、景気は緩やかに回復しました。航空業界を取り巻く環境は、国内・海外経済の緩やかな回復が続く中で、訪日外国人の増加等により、需要は概ね堅調に推移しました。
このような経済情勢の下、「2016~2020年度ANAグループ中期経営戦略(ローリングプラン)」で掲げた、「エアライン事業領域の拡大」、「新規事業の創造と既存事業の成長加速」を柱とし、新規投資やイノベーションの創出、多様化する顧客ニーズへの対応等をシンプルかつタイムリーに判断する「攻めのスピード経営」を遂行しました。
また当社は、経済産業省と東京証券取引所から、従業員の健康管理を経営戦略的に取り組んでいる企業として「健康経営銘柄2018」に初めて選定された他、女性活躍推進に優れた企業として「なでしこ銘柄」に3年連続で選定されました。
以上の結果、当期の財政状態及び経営成績等は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当期末の資産合計は、前期末に比べ2,480億円増加し、2兆5,624億円となりました。
当期末の負債合計は、前期末に比べ1,716億円増加し、1兆5,619億円となりました。
当期末の純資産合計は、前期末に比べ763億円増加し、1兆5億円となりました。
b.経営成績
当期における連結業績は、航空事業を中心に増収となったことから売上高は1兆9,717億円(前期比11.7%増)となり、営業利益は1,645億円(同13.0%増)、経常利益は1,606億円(同14.4%増)となりました。当期からPeach・Aviation㈱を連結子会社としたことによる特別利益等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,438億円(前期比45.6%増)となり、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも3期連続で過去最高を更新しました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(なお、各事業における売上高はセグメント間売上高を含み、営業利益はセグメント利益に該当します。)
◎航空事業
旺盛な需要に支えられ、国際線旅客、国際線貨物が好調に推移したことや、当期から連結子会社となったPeach・Aviation㈱の収入が加わったこと等により、当期の航空事業の売上高は1兆7,311億円(前期比12.7%増)となり、営業利益は1,568億円(同12.4%増)となりました。
当社グループは、英国スカイトラックス社から、顧客満足度で最高評価となる「5STAR」に6年連続で認定されたことに加え、米国エアトランスポートワールド社から、航空業界において最も権威のある賞「エアライン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。今回の受賞は3回目となり、アジアのエアラインで最多となります。また、「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」において、航空運送分野としては初めて内閣総理大臣表彰を受賞しました。これからもすべてのお客様に、より安心で快適な空の旅を提供するために、恒常的にプロダクトとサービスの改善に努めていきます。
<国内線旅客>国内線旅客は、10月に発生した台風や本年1月及び2月の降雪の影響を受けたものの、需要に応じた各種割引運賃を設定したことに加え、訪日需要を取り込んだこと等により、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、6月から中部=宮古線を新規開設し、夏季の一部期間において羽田=沖縄線の深夜便「ギャラクシーフライト」を運航した他、ウィンターダイヤからの広島空港の運用時間延長に伴い、羽田=広島線の最終時間帯に増便する等、需要の取り込みを図りました。
営業面では、様々な旅のシーンに応じた「旅割タイムセール」を定期的に実施し、需要喚起に努めました。また、地域活性化、訪日旅客増加を目的に、まだ知られていない日本の魅力を特設サイトや機内等において国内外に発信するプログラム「Tastes of JAPAN by ANA –Explore the regions-」を12月から開始しました。
サービス面では、新たに9月より運航開始したエアバスA321neo型機には、全席にタッチパネル式パーソナルモニターを完備し、約60タイトルの映像コンテンツをお楽しみいただけるようにした他、10月よりプレミアムクラスの機内食サービスにおいて、羽田発着の一部路線のメニューを一新するとともに、昼食のご提供時間を拡大する等、機内サービスの充実を図りました。また、新千歳空港では、9月に隈研吾氏監修のもと、国内線プレミアムメンバー向け最上級ラウンジ「ANA SUITE LOUNGE」と「ANA LOUNGE」が新しくオープンした他、11月からは、空港での手続きのわかりやすさ、待ち時間の極小化を目的として、出発カウンターのレイアウトを変更し、自動手荷物預け機「ANA Baggage Drop」サービスを導入する等、お客様の快適性、利便性の向上に努めました。
以上の結果、当期の国内線旅客数は4,415万人(前期比2.8%増)となり、収入は6,897億円(同1.7%増)となりました。
<国際線旅客>国際線旅客は、国際線ネットワークの拡充に伴い、日本発ビジネス需要が好調に推移していることに加え、旺盛な訪日需要を取り込んだこと等により、旅客数・収入ともに前期を上回りました。
路線ネットワークでは、8月から羽田=ジャカルタ線、10月から成田=ロサンゼルス線を1日2便へ増便し、首都圏発着のビジネス需要に加え、国内地方空港やアジア=北米間の接続需要の取り込みを図りました。また、ホノルル線において全機材をボーイング787-9型機へ変更し、フルフラット・シートの「ANAビジネス・スタッガード」と「プレミアムエコノミー」を提供することで、プロダクトとサービスの充実を図り、旺盛な需要の取り込みに努めました。
営業面では、マレーシア行きロングステイ向け運賃を発売し、将来的に市場の拡大が期待される長期滞在需要の取り込みを図る等、日本発・海外発ともに各種割引運賃を設定し、プレジャー需要の取り込みに努めました。また、訪日需要の更なる喚起に向けたプロモーション活動を強化する等、新規の需要喚起に努めました。
サービス面では、6月より国際線のファーストクラス・ビジネスクラスで提供するワイン・シャンパンのメニューを刷新した他、9月より国際線全路線のエコノミークラスに日本酒の提供を拡大したことに加え、お客様からの投票で選ばれた機内食の人気メニューを、12月から日本発のプレミアムエコノミーとエコノミークラスで提供する等、サービスの向上に努めました。また、食物アレルギーを持つお子様が、より安心な空の旅をお楽しみいただけるよう、本年3月よりお子様向けのアレルゲン対応機内食の提供を開始しました。
以上の結果、当期の国際線旅客数は974万人(前期比6.8%増)となり、収入は5,974億円(同15.6%増)となりました。
<貨物>国内線貨物は、需要が好調な国際線との接続貨物を取り込んだ他、花卉(かき)需要が高まる期間に沖縄=羽田線の貨物臨時便を設定する等、増収に努めましたが、航空貨物需要全体が期を通じて低調に推移したことや、宅配貨物の取り扱いが減少したこと等により、輸送重量、収入ともに前期を下回りました。
以上の結果、当期の国内線貨物輸送重量は43万6千トン(前期比3.2%減)となり、収入は307億円(同0.5%減)となりました。国内郵便輸送重量は3万4千トン(前期比0.8%増)となり、収入は33億円(同0.8%減)となりました。
国際線貨物は、北米・欧州向けの自動車関連部品や電子機器を中心とした旺盛な貨物需要を背景に、日本発海外向けは好調に推移しました。海外発においても、アジア・中国発の日本向け貨物が好調に推移したことに加え、中国発北米向けの三国間貨物を取り込んだ結果、輸送重量・収入ともに前年同期を上回りました。
以上の結果、当期の国際線貨物輸送重量は99万4千トン(前期比4.3%増)となり、収入は1,180億円(同26.5%増)となりました。国際郵便輸送重量は3万1千トン(前期比10.1%増)となり、収入は59億円(同22.0%増)となりました。
また、当社グループは今後需要の拡大が期待される医薬品輸送サービスの拡充を図るため、日本の航空会社として初めて、国際航空運送協会(IATA)が策定した医薬品輸送における国際品質認証である「CEIVファーマ」を取得しました。
<その他>航空事業におけるその他の収入は2,859億円(前期比36.9%増)となりました。なお、航空事業におけるその他には、マイレージ附帯収入、バニラ・エア㈱の収入、当期から連結子会社となったPeach・Aviation㈱の収入、機内販売収入、整備受託収入等が含まれています。
バニラ・エア㈱では、機材を前期より3機増機して15機での運航体制とし、国際線では、本年3月から福岡=台北線を新規開設しました。台湾線を中心とした旺盛な訪日需要を取り込んだことに加え、需要動向に応じたキャンペーン運賃の設定等により、増収に努めました。
当期におけるバニラ・エア㈱の輸送実績は、旅客数は2,677千人(前期比25.7%増)、座席キロは4,981,567千席キロ(同18.0%増)、旅客キロは4,260,304千人キロ(同17.6%増)、利用率は85.5%(前期差0.3%減)となりました。
Peach・Aviation㈱では、機材を前期より2機増機して20機での運航体制とし、国内線では、9月から仙台=札幌線、札幌=福岡線、本年3月からはLCCとしては初の信越地方への路線となる関空=新潟線を新規開設しました。国際線では、9月から仙台=台北線、札幌=台北線を新規開設し、ネットワークの充実を図りました。
当期におけるPeach・Aviation㈱の輸送実績は、旅客数は5,120千人、座席キロは6,851,086千席キロ、旅客キロは5,951,775千人キロ、利用率は86.9%となりました。
◎航空関連事業
羽田空港、関西空港における旅客の搭乗受付や手荷物搭載等の空港地上支援業務の受託が増加したことや、好調な需要を背景に物流事業の取り扱いが増加したこと等により、売上高は2,843億円(前期比7.5%増)となり、営業利益は106億円(同28.0%増)となりました。
また、国際物流を担う㈱OCSは、拡大する需要を取り込むために、集荷や仕分け機能を集約し、自動化設備を導入した新たな物流拠点「東京スカイゲート」を9月に開設しました。
◎旅行事業
国内旅行は、ダイナミックパッケージ商品「旅作」において、プロモーションと商品力の強化による需要の早期取り込みを図ったものの、直前での集客が伸び悩んだこと、また主力商品「ANAスカイホリデー」において、関東、沖縄方面の集客が伸び悩んだこと等から、売上高は前年同期を下回りました。
海外旅行は、「ANAハローツアー」において、重点的に販売を強化しているハワイに加え、北米方面の取扱高が好調に推移したこと等から、売上高は前年同期を上回りました。
訪日旅行は、中国での販売が好調に推移したものの、他社との競争激化により台湾において取扱高が減少したこと等から、売上高は前年同期を下回りました。
以上の結果、当期の旅行事業における売上高は1,592億円(前期比0.8%減)、営業利益は37億円(同0.1%増)となりました。
◎商社事業
食品部門では、主力商品であるバナナの取扱高が、マーケットの競争激化により減少したものの、リテール部門では、国際線旅客数の増加や訪日旅客の嗜好変化にあわせた商品の充実等により、空港免税店「ANA DUTY FREE SHOP」や空港物販店「ANA FESTA」の売上高は前年同期を上回りました。加えて、航空・電子部門で半導体の取扱高が増加したこと等から、売上高は前年同期を上回りました。
以上の結果、当期の商社事業における売上高は1,430億円(前期比4.6%増)、営業利益は45億円(同2.8%増)となりました。
◎その他
不動産関連事業や航空保安警備事業が堅調に推移したこと等の結果、当期のその他の売上高は387億円(前期比11.3%増)となり、営業利益は27億円(同102.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
税金等調整前当期純利益1,966億円に減価償却費等の非資金項目、営業活動に係る債権・債務の加減算を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは3,160億円の収入となりました。
投資活動においては、航空機・部品等の取得及び導入予定機材の前払いによる支出等により、投資活動によるキャッシュ・フローは3,244億円の支出となりました。これらの結果、フリー・キャッシュ・フローは84億円の支出となりました。
財務活動においては、社債発行等の資金調達を行った一方で、借入金の返済や自己株式取得を行ったことから財務活動によるキャッシュ・フローは299億円の支出となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期末に比べて385億円減少し、2,705億円となりました。
③生産及び販売の実績
a.セグメント別売上高
最近2連結会計年度のセグメント別売上高は次のとおりです。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 航空事業 | ||||
| 国内線 | ||||
| 旅客収入 | 678,326 | 31.8 | 689,760 | 29.3 |
| 貨物収入 | 30,860 | 1.5 | 30,710 | 1.3 |
| 郵便収入 | 3,417 | 0.2 | 3,388 | 0.1 |
| 小計 | 712,603 | 33.5 | 723,858 | 30.7 |
| 国際線 | ||||
| 旅客収入 | 516,789 | 24.2 | 597,446 | 25.4 |
| 貨物収入 | 93,301 | 4.4 | 118,002 | 5.0 |
| 郵便収入 | 4,863 | 0.2 | 5,934 | 0.3 |
| 小計 | 614,953 | 28.8 | 721,382 | 30.7 |
| 航空事業収入合計 | 1,327,556 | 62.3 | 1,445,240 | 61.4 |
| その他の収入 | 208,793 | 9.8 | 285,933 | 12.1 |
| 航空事業小計 | 1,536,349 | 72.1 | 1,731,173 | 73.5 |
| 航空関連事業 | ||||
| 航空関連収入 | 264,457 | 12.4 | 284,331 | 12.1 |
| 航空関連事業小計 | 264,457 | 12.4 | 284,331 | 12.1 |
| 旅行事業 | ||||
| パッケージ商品収入(国内) | 130,818 | 6.1 | 127,065 | 5.4 |
| パッケージ商品収入(国際) | 19,170 | 0.9 | 21,658 | 0.9 |
| その他の収入 | 10,621 | 0.5 | 10,566 | 0.4 |
| 旅行事業小計 | 160,609 | 7.5 | 159,289 | 6.7 |
| 商社事業 | ||||
| 商社事業収入 | 136,761 | 6.4 | 143,039 | 6.1 |
| 商社事業小計 | 136,761 | 6.4 | 143,039 | 6.1 |
| 報告セグメント計 | 2,098,176 | 98.4 | 2,317,832 | 98.4 |
| その他 | ||||
| その他の収入 | 34,776 | 1.6 | 38,708 | 1.6 |
| その他小計 | 34,776 | 1.6 | 38,708 | 1.6 |
| 営業収入合計 | 2,132,952 | 100.0 | 2,356,540 | 100.0 |
| セグメント間取引 | △367,693 | - | △384,741 | - |
| 営業収入(連結) | 1,765,259 | - | 1,971,799 | - |
(注)1.セグメント内の内訳は内部管理上採用している区分によっています。
2.各セグメントの営業収入はセグメント間の売上高を含みます。
3.バニラ・エア㈱及びPeach・Aviation㈱による旅客収入は、航空事業のその他の収入に含みます。
4.上記の金額には、消費税等は含みません。
b.セグメント別取扱実績
① 航空事業
イ.輸送実績
最近2連結会計年度の輸送実績は次のとおりです。
| 項目 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | |
| 国内線 | |||
| 旅客数 | (人) | 42,967,749 | 44,150,757 |
| 座席キロ | (千席キロ) | 59,080,903 | 58,426,852 |
| 旅客キロ | (千人キロ) | 38,990,836 | 40,271,969 |
| 利用率 | (%) | 66.0 | 68.9 |
| 有効貨物トンキロ | (千トンキロ) | 1,783,539 | 1,739,706 |
| 貨物輸送重量 | (トン) | 451,266 | 436,790 |
| 貨物トンキロ | (千トンキロ) | 459,583 | 448,208 |
| 郵便輸送重量 | (トン) | 33,745 | 34,032 |
| 郵便トンキロ | (千トンキロ) | 32,968 | 33,285 |
| 貨物重量利用率 | (%) | 27.6 | 27.7 |
| 国際線 | |||
| 旅客数 | (人) | 9,119,400 | 9,740,523 |
| 座席キロ | (千席キロ) | 60,148,066 | 64,376,225 |
| 旅客キロ | (千人キロ) | 45,602,900 | 49,132,606 |
| 利用率 | (%) | 75.8 | 76.3 |
| 有効貨物トンキロ | (千トンキロ) | 6,583,338 | 6,809,755 |
| 貨物輸送重量 | (トン) | 954,027 | 994,593 |
| 貨物トンキロ | (千トンキロ) | 4,150,427 | 4,474,388 |
| 郵便輸送重量 | (トン) | 28,957 | 31,868 |
| 郵便トンキロ | (千トンキロ) | 130,126 | 150,337 |
| 貨物重量利用率 | (%) | 65.0 | 67.9 |
ロ.運航実績
最近2連結会計年度の運航実績は次のとおりであります。
| 項目 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 国内線 | 国際線 | 国内線 | 国際線 | |
| 運航回数(回) | 382,885 | 67,503 | 382,765 | 69,615 |
| 飛行距離(km) | 322,533,420 | 292,627,502 | 323,786,530 | 309,468,163 |
| 飛行時間(時間) | 561,431 | 400,767 | 564,873 | 421,785 |
(注)1.国内線旅客実績には、アイベックスエアラインズ㈱、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績を含みます。また、平成29年10月29日からオリエンタルエアブリッジ㈱との一部のコードシェア便実績を含みます。
2.国内線、国際線ともに不定期便実績を含みません。
3.国内線貨物及び郵便実績には、㈱AIRDO、㈱ソラシドエア、オリエンタルエアブリッジ㈱及び㈱スターフライヤーとのコードシェア便実績、エアラインチャーター便実績及び地上輸送実績を含みます。
4.国際線貨物及び郵便実績には、コードシェア便実績、エアラインチャーター便実績、ブロック・スペース契約締結便実績及び地上輸送実績を含みます。
5.座席キロは、各路線各区間の有効座席数(席)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
6.旅客キロは、各路線各区間の旅客数(人)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
7.有効貨物トンキロは、各路線各区間の有効貨物重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。なお、旅客便については、床下貨物室(ベリー)の有効貨物重量に各区間距離を乗じています。また、床下貨物室の有効貨物重量には、貨物・郵便の他、搭乗旅客から預かる手荷物搭載の有効搭載重量も含まれております。
8.貨物トンキロ及び郵便トンキロは、各路線各区間の輸送重量(トン)に各区間距離(km)を乗じた数値の合計です。
9.貨物重量利用率は、貨物トンキロと郵便トンキロの合計を有効貨物トンキロで除した数値です。
10.バニラ・エア㈱及びPeach・Aviation㈱の実績は含みません。
11.バニラ・エア㈱及びPeach・Aviation㈱は貨物・郵便の取扱いをしておりません。
② 航空関連事業
航空関連事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
③ 旅行事業
旅行事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
④ 商社事業
商社事業に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
⑤ その他
その他に含まれる連結子会社の取扱状況等については、構成する各種事業が多岐にわたり、かつ重要性の観点から開示しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループは、「2016~2020年度ANAグループ中期経営戦略(ローリングプラン)」で掲げた、「エアライン事業領域の拡大」、「新規事業の創造と既存事業の成長加速」を柱とし、新規投資やイノベーションの創出、多様化する顧客ニーズへの対応等をシンプルかつタイムリーに判断する「攻めのスピード経営」を遂行しました。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当期末時点において判断したものです。
①連結貸借対照表
<資産の部>流動資産は、手元資金や営業未収入金が増加した結果、前期末に比べて844億円増加し、7,511億円となりました。
固定資産は、当期において航空機取得を進めたことにより、有形固定資産が増加したことに加え、Peach・Aviation㈱の連結子会社化に伴うのれんの増加等により、前期末に比べ1,636億円増加し、1兆8,108億円となりました。
以上により、当期末における総資産は前期末に比べて2,480億円増加し、2兆5,624億円となりました。
<負債の部>借入金は、新規借入による資金調達を行った一方で、約定弁済等を着実に進めた結果、前期末に比べて599億円減少し、5,030億円となりました。社債は転換社債型新株予約権付社債の発行等を行った結果、前期末に比べて1,300億円増加し、2,750億円となりました。リース債務は前期末に比べて15億円減少し、202億円となりました。
これらの結果、リース債務を含む有利子負債は前期末に比べて685億円増加し、7,983億円となりました。また、負債合計は前期末に比べて1,716億円増加し、1兆5,619億円となりました。
<純資産の部>株主資本は自己株式の取得および償却を行った一方、当期純利益の計上等により前期末に比べて525億円増加し、9,857億円となりました。
その他の包括利益累計額は繰延ヘッジ損益の増加等により、前期末に比べて169億円増加し、29億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前期末に比べて763億円増加し、1兆5億円となりました。
なお、自己資本比率は前期末に比べて1.1ポイント減少して38.6%となり、有利子負債と自己資本の比率を示すD/Eレシオは0.8倍(前期末0.8倍)となりました。
②連結損益計算書
<営業損益>当期の売上高は、主力の航空事業が好調に推移したことに加え、航空関連、商社、その他事業においても前期を上回り、Peach・Aviation㈱、バニラ・エア㈱も順調に売上を伸ばしたこと等により、前期に比べ2,065億円増加し、1兆9,717億円となりました。詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
営業費用は、事業規模の拡大に伴う生産連動費用の増加等により、売上原価が前期に比べ1,570億円増加し、1兆4,818億円となりました。販売費及び一般管理費は、前期に比べ305億円増加し、3,254億円となりました。結果として、営業費用全体では前期に比べて1,875億円増加し、1兆8,072億円となりました。営業利益は前期に比べて189億円増加し、1,645億円となりました。
<経常損益>営業外収益は、前期に比べて24億円減少し、126億円となりました。これは、持分法による投資利益が前期に比べて21億円減少したこと等が主な要因であります。
営業外費用は、前期に比べて37億円減少し、164億円となりました。これは、前期に比べて支払利息や資産除却損が減少したこと等が主な要因であります。金融収支(受取利息と支払利息の純額)は△80億円となりました。
以上により、経常利益は前期と比べて202億円増加し、1,606億円となりました。
<特別損益>特別利益は、前期に比べて424億円増加し、447億円となりました。これは、当期において、Peach・Aviation㈱の連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上したこと等が主な要因であります。
特別損失は、前期に比べて55億円増加し、87億円となりました。これは、減損損失が増加したこと等が主な要因であります。
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べて450億円増加し、1,438億円となりました。
③連結キャッシュ・フロー計算書
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当期の税金等調整前当期純利益1,966億円に、減価償却費等非資金性項目の調整を行った結果、営業活動によるキャッシュ・フローは3,160億円の収入となりました。前期に比べて789億円増加しております。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>主として航空機受領時の支払いや予備部品の購入、今後導入予定の航空機に対する前払い等の有形固定資産やソフトウェア投資等の無形固定資産の取得による支出等の結果、投資活動によるキャッシュ・フローは3,244億円の支出となりました。前期に比べて支出が1,298億円増加しております。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは84億円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>社債発行等の資金調達を行った一方で、借入金の返済や自己株式の取得を進めたことなどから、財務活動によるキャッシュ・フローは299億円の支出となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金(主に航空機等)につきましては、自己資金または銀行借入、および社債発行により資金調達することとしており、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。このうち、借入による資金調達に関して、航空機購入のための長期資金は固定金利の長期借入金で調達しております。
当期末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、7,983億円となっております。また、当期末における現金及び現金同等物の残高は2,705億円となっております。
なお、平成30年3月31日現在、複数の金融機関との間で合計1,506億円のコミットメントライン契約を締結しております。
⑤経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、「2016~2020年度ANAグループ中期経営戦略(ローリングプラン)」に基づき、事業規模を拡大しながら成長戦略を着実に推進し、直近3事業年度において、いずれも過去最高の営業利益を更新する等、安定した財務基盤の構築と収益性の向上を図ってまいりました。
| 指標 | 平成27年度 | 平成28年度 | 平成29年度 |
| 売上高 (百万円) | 1,791,187 | 1,765,259 | 1,971,799 |
| 営業利益 (百万円) | 136,463 | 145,539 | 164,516 |
| 売上高営業利益率 (%) | 7.6 | 8.2 | 8.3 |
| 株主資本利益率(ROE)(%) | 9.8 | 11.6 | 15.1 |
| 総資本利益率(ROA)(%) | 6.1 | 6.5 | 6.8 |
| 自己資本比率 (%) | 35.4 | 39.7 | 38.6 |
今後は「2018~2022年度ANAグループ中期経営戦略」(平成30年2月1日開示)の下、成長戦略と財務の健全性を両立させながら、持続的利益成長の実現に向けて資本効率と収益性の向上に引き続き努めてまいります。