半期報告書-第78期(2024/10/01-2025/09/30)
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
また、当社グループは、空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
なお、当社グループの売上高は、納品が年度末に集中する官公需の特殊性により第2四半期連結会計期間に完成する業務の割合が大きいため、第1、第3、第4四半期連結会計期間に比べ第2四半期連結会計期間の売上高が増加する傾向にあり、それに伴い業績に季節的変動があります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により緩やかな回復傾向で推移しましたが、物価上昇の継続や消費者マインドの下振れ、米国の通商政策動向、金融資本市場の変動等、世界経済の先行きは不透明な状況が続きました。
建設関連業界に属する当社グループを取り巻く環境におきましては、公共投資が底堅く推移しています。わが国の総合経済政策のひとつに「国民の安心・安全の確保」が掲げられ、自然災害からの復旧・復興、防災・減災及び国土強靱化の推進などの予算措置が講じられたことに加え、脱炭素社会の実現やエネルギー安定供給に対する需要もあり、市場は順調に推移しました。
このような事業環境のもと、当社グループは、長期ビジョン2033の第1フェーズとなる中期経営計画2026の2年目として、空間情報技術を核とし、重点分野、成長・革新テーマ、新規事業への展開、事業ポートフォリオ経営強化への取り組みを進めています。あわせて、人的資本、安全と品質、脱炭素等の企業マネジメントの充実にも注力しています。
当中間連結会計期間においては、能登半島地震・豪雨災害被災地の復旧・復興に向けた活動を継続する他、2025年2月に発生した岩手県大船渡市の林野火災について、斜め写真撮影を実施し、関係防災行政機関などへ情報提供を行ってまいりました。また、森林・環境事業分野の取り組みとして、2025年2月新百合本社が所在する川崎市と「里山保全管理活動に関する協定」を締結し、当社技術を生かして地域住民とともに地域の環境保全に取り組む活動をはじめました。さらに、エネルギー事業分野では、再生可能エネルギーの導入促進に向けた新たなビジネス展開として、2025年3月に北海道空知郡南幌町で航空測量業界初となる系統用蓄電池の「南幌蓄電所」を建設し営業運転を開始しました。今後も、電力レジリエンスの強化とカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進め、持続可能な社会の構築に貢献してまいります。この他、当中間連結会計期間に「R4利根砂防管内自律飛行型UAVによる点検計画検討業務」で国土交通省の令和6年度インフラDX大賞の優秀賞を、「航空レーザ測量実施判断フローの開発」で日本水路協会の「水路技術奨励賞」を受賞しました。
気候変動への対応については、「Science Based Targets(SBT)」の目標設定に沿った排出削減に向けて、自社運航機へのSAF(持続可能な航空燃料)の継続利用や再生可能エネルギーの使用比率を徐々に高める取り組み等を継続しています。GHG排出量に関しては、毎年第三者検証を受ける運用となっていますが、前期データについては2月に第三者機関より限定保証を受けることができました。また、森林・環境事業を展開する中で、ブルークレジットやJクレジットの調達を進めながら、事業推進と排出量管理の両面から取り組みを進めています。詳細については当社サステナビリティサイトをご参照ください(https://www.ajiko.co.jp/sustainability/tcfd)。
以上の結果、当中間連結会計期間における業績は、受注高が185億53百万円(前年同期比8.2%増)となり、売上高は業務発注時期の遅れ等の影響もあり245億75百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
利益面におきましては、生産構造改革、AAS-DX推進に向けた投資を継続的に進めた他、諸物価の高騰、人件費上昇に伴う外注委託費用の増加等の影響により、営業利益は38億38百万円(前年同期は46億57百万円)、経常利益は36億78百万円(前年同期は44億69百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益は24億31百万円(前年同期は29億76百万円)となりました。
(受注及び販売の状況)
当中間連結会計期間における受注及び販売の状況を示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループは、空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載に代えて事業区分別に記載しております。
また、当社グループの売上高は、納品が年度末に集中する官公需の特殊性により第2四半期連結会計期間に完成する業務の割合が大きいため、第1、第3、第4四半期連結会計期間に比べ第2四半期連結会計期間の売上高が増加する傾向にあり、それに伴い業績に季節的変動があります。
① 受注の状況
② 販売の状況
(2)財政状態の状況
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比較し119億21百万円増加の483億35百万円となりました。これは主として、受取手形、売掛金及び契約資産の141億48百万円増加によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比較し101億19百万円増加の253億26百万円となりました。これは主として、短期借入金の97億円増加、支払手形及び買掛金の4億57百万円増加によるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比較し18億2百万円増加の230億9百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する中間純利益により24億31百万円増加、剰余金の配当により6億75百万円減少したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13億50百万円減少し、53億47百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した資金は、売上債権及び契約資産の増加141億44百万円等により、95億55百万円(前年同期は72億95百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、有形固定資産の取得による支出4億20百万円等により、4億71百万円(前年同期は10億80百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、短期借入金の純増加97億円等により、86億74百万円(前年同期は64億22百万円の収入)となりました。
(4)研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発費の総額は、1億50百万円となっております。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
また、当社グループは、空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
なお、当社グループの売上高は、納品が年度末に集中する官公需の特殊性により第2四半期連結会計期間に完成する業務の割合が大きいため、第1、第3、第4四半期連結会計期間に比べ第2四半期連結会計期間の売上高が増加する傾向にあり、それに伴い業績に季節的変動があります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により緩やかな回復傾向で推移しましたが、物価上昇の継続や消費者マインドの下振れ、米国の通商政策動向、金融資本市場の変動等、世界経済の先行きは不透明な状況が続きました。
建設関連業界に属する当社グループを取り巻く環境におきましては、公共投資が底堅く推移しています。わが国の総合経済政策のひとつに「国民の安心・安全の確保」が掲げられ、自然災害からの復旧・復興、防災・減災及び国土強靱化の推進などの予算措置が講じられたことに加え、脱炭素社会の実現やエネルギー安定供給に対する需要もあり、市場は順調に推移しました。
このような事業環境のもと、当社グループは、長期ビジョン2033の第1フェーズとなる中期経営計画2026の2年目として、空間情報技術を核とし、重点分野、成長・革新テーマ、新規事業への展開、事業ポートフォリオ経営強化への取り組みを進めています。あわせて、人的資本、安全と品質、脱炭素等の企業マネジメントの充実にも注力しています。
当中間連結会計期間においては、能登半島地震・豪雨災害被災地の復旧・復興に向けた活動を継続する他、2025年2月に発生した岩手県大船渡市の林野火災について、斜め写真撮影を実施し、関係防災行政機関などへ情報提供を行ってまいりました。また、森林・環境事業分野の取り組みとして、2025年2月新百合本社が所在する川崎市と「里山保全管理活動に関する協定」を締結し、当社技術を生かして地域住民とともに地域の環境保全に取り組む活動をはじめました。さらに、エネルギー事業分野では、再生可能エネルギーの導入促進に向けた新たなビジネス展開として、2025年3月に北海道空知郡南幌町で航空測量業界初となる系統用蓄電池の「南幌蓄電所」を建設し営業運転を開始しました。今後も、電力レジリエンスの強化とカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進め、持続可能な社会の構築に貢献してまいります。この他、当中間連結会計期間に「R4利根砂防管内自律飛行型UAVによる点検計画検討業務」で国土交通省の令和6年度インフラDX大賞の優秀賞を、「航空レーザ測量実施判断フローの開発」で日本水路協会の「水路技術奨励賞」を受賞しました。
気候変動への対応については、「Science Based Targets(SBT)」の目標設定に沿った排出削減に向けて、自社運航機へのSAF(持続可能な航空燃料)の継続利用や再生可能エネルギーの使用比率を徐々に高める取り組み等を継続しています。GHG排出量に関しては、毎年第三者検証を受ける運用となっていますが、前期データについては2月に第三者機関より限定保証を受けることができました。また、森林・環境事業を展開する中で、ブルークレジットやJクレジットの調達を進めながら、事業推進と排出量管理の両面から取り組みを進めています。詳細については当社サステナビリティサイトをご参照ください(https://www.ajiko.co.jp/sustainability/tcfd)。
以上の結果、当中間連結会計期間における業績は、受注高が185億53百万円(前年同期比8.2%増)となり、売上高は業務発注時期の遅れ等の影響もあり245億75百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
利益面におきましては、生産構造改革、AAS-DX推進に向けた投資を継続的に進めた他、諸物価の高騰、人件費上昇に伴う外注委託費用の増加等の影響により、営業利益は38億38百万円(前年同期は46億57百万円)、経常利益は36億78百万円(前年同期は44億69百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益は24億31百万円(前年同期は29億76百万円)となりました。
(受注及び販売の状況)
当中間連結会計期間における受注及び販売の状況を示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループは、空間情報コンサルタント事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載に代えて事業区分別に記載しております。
また、当社グループの売上高は、納品が年度末に集中する官公需の特殊性により第2四半期連結会計期間に完成する業務の割合が大きいため、第1、第3、第4四半期連結会計期間に比べ第2四半期連結会計期間の売上高が増加する傾向にあり、それに伴い業績に季節的変動があります。
① 受注の状況
前中間連結会計期間 (自 2023年10月1日 至 2024年3月31日) | 当中間連結会計期間 (自 2024年10月1日 至 2025年3月31日) | 比較増減 | ||||
事業区分 | 受注高 (千円) | 受注残高 (千円) | 受注高 (千円) | 受注残高 (千円) | 受注高 (千円) | 受注残高 (千円) |
社会インフラマネジメント | 12,622,278 | 12,415,619 | 12,212,368 | 14,176,823 | △409,910 | 1,761,204 |
国土保全コンサルタント | 3,782,218 | 3,526,941 | 4,663,286 | 3,147,573 | 881,067 | △379,367 |
その他 | 742,829 | 588,289 | 1,677,911 | 1,507,109 | 935,082 | 918,820 |
合 計 | 17,147,326 | 16,530,850 | 18,553,566 | 18,831,507 | 1,406,239 | 2,300,657 |
② 販売の状況
前中間連結会計期間 (自 2023年10月1日 至 2024年3月31日) | 当中間連結会計期間 (自 2024年10月1日 至 2025年3月31日) | 比較増減 | ||||
事業区分 | 金額 (千円) | 構成比 (%) | 金額 (千円) | 構成比 (%) | 金額 (千円) | 増減率 (%) |
社会インフラマネジメント | 15,236,295 | 61.9 | 14,396,452 | 58.5 | △839,842 | △5.5 |
国土保全コンサルタント | 6,659,505 | 27.1 | 7,656,739 | 31.2 | 997,233 | 15.0 |
その他 | 2,717,130 | 11.0 | 2,522,474 | 10.3 | △194,656 | △7.2 |
合 計 | 24,612,932 | 100.0 | 24,575,666 | 100.0 | △37,265 | △0.2 |
(2)財政状態の状況
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比較し119億21百万円増加の483億35百万円となりました。これは主として、受取手形、売掛金及び契約資産の141億48百万円増加によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比較し101億19百万円増加の253億26百万円となりました。これは主として、短期借入金の97億円増加、支払手形及び買掛金の4億57百万円増加によるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比較し18億2百万円増加の230億9百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する中間純利益により24億31百万円増加、剰余金の配当により6億75百万円減少したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13億50百万円減少し、53億47百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した資金は、売上債権及び契約資産の増加141億44百万円等により、95億55百万円(前年同期は72億95百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、有形固定資産の取得による支出4億20百万円等により、4億71百万円(前年同期は10億80百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、短期借入金の純増加97億円等により、86億74百万円(前年同期は64億22百万円の収入)となりました。
(4)研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発費の総額は、1億50百万円となっております。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。