四半期報告書-第32期第3四半期(2023/04/01-2023/06/30)

【提出】
2023/08/10 15:02
【資料】
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【項目】
32項目

(1)業績の状況
当第3四半期累計期間(2022年10月1日~2023年6月30日)における我が国経済において、日銀短観(2023年6月調査)では、大企業・製造業の景況感は改善傾向を示しており、ウクライナ情勢による資源価格の高騰、急激な円安の進行等により依然として先行き不透明な状況が続いているものの、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が緩和され、社会経済活動の正常化に向けた動きが進みました。2023年5月の有効求人倍率は1.31倍と伸び率は前回調査からやや減少し、一部の企業では採用活動を見直す動きもありましたが、「エンジニア」領域を中心に高い採用需要が継続するとともに、回復が鈍化していた「女性」領域においても引き続き回復傾向を示しております。
このような状況において、当第3四半期累計期間における当社の業績は、IT派遣事業の売上高が計画を下回って推移したものの、その他事業が順調に推移したことから、計画を上回る結果となりました。特に、「女性」領域の売上高が増加し、メディア情報事業における「女性」領域の売上高は前年同四半期比41.2%増、「エンジニア」領域の売上高は前年同四半期比1.2%増となっております。
コスト面については、売上高の増加に合わせた広告宣伝を実施し、2023年2月よりオードリーのお二人を起用した広告宣伝等も開始したことで、新規会員獲得は改善傾向を示しております。なお、全社的にコスト管理を徹底したことから、当第3四半期累計期間における経常利益については計画を上回る結果となりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における売上高は、13,064,874千円(前年同四半期比14.4%増)、利益については、営業利益1,324,782千円(前年同四半期比34.0%増)、経常利益1,317,666千円(前年同四半期比33.8%増)、四半期純利益904,026千円(前年同四半期比33.5%増)となりました。
<事業の種類別の業績>当社は人材サービス事業の単一セグメントでありセグメント情報の記載を省略しているため、事業の種類別に記載しております。
①メディア情報事業
メディア情報事業は、Web求人広告・適職フェア等の商品・サービスを展開しております。
当第3四半期累計期間においては、引き続き「エンジニア」領域の売上高は堅調に推移したとともに、「女性」領域の採用需要が増加し、売上高は好調に推移いたしました。また、特に女性エンジニアの取り込み、関西エリアの拡販等による売上高が増加し、職種別の売上高は「エンジニア」領域前年同四半期比1.2%増、「営業」領域同15.1%増、「女性」領域同41.2%増となりました。
集客面においては、2023年2月よりオードリーのお二人を起用した広告宣伝を開始し、typeブランドの認知度・ブランディングの向上を図ったことで、『type』『女の転職type』ともに登録者獲得は堅調に推移いたしました。
以上の結果、当第3四半期累計期間におけるメディア情報事業の売上高は4,178,196千円(前年同四半期比16.4%増)となりました。
②人材紹介事業
人材紹介事業は、ご登録頂いた求職者の方に最適な求人案件をご紹介する登録型人材紹介を運営しております。
当第3四半期累計期間においては、引き続き「エンジニア」領域の採用需要が増加するとともに、「女性」「営業」領域の成約件数が増加し、売上高は堅調に推移いたしました。
登録者獲得においては、知人紹介キャンペーン施策や各種経路からの登録獲得を強化したことにより、新規登録者数は増加いたしました。今後においても各種経路からの登録獲得を強化し、成約件数の増加を図って参ります。
以上の結果、当第3四半期累計期間における人材紹介事業の売上高は2,500,745千円(前年同四半期比18.7%増)となりました。
③新卒メディア事業
新卒メディア事業は、新卒者を対象とする就職イベント・情報誌等の商品・サービスを展開しております。
当第3四半期累計期間においては、一部の外資系企業において採用自粛が見られたものの、主に新規案件の開拓を強化したことと、2025年度卒業予定の学生を対象としたイベントの拡販が順調に推移し、取引社数が増加したことで売上高は順調に推移いたしました。イベントは引き続きオンラインでの開催をするとともに、求人企業の個社別の採用ニーズに合わせた個別セミナーの販売も順調に推移いたしました。
集客面においては、イベントのオンライン化により全国での集客強化ができるようになったことに加え、効率的な広告運用等により、堅調に推移いたしました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における新卒メディア事業の売上高は657,281千円(前年同四半期比30.2%増)となりました。
④新卒紹介事業
新卒紹介事業は、ご登録頂いた学生の方に最適な新卒採用案件をご紹介する登録型新卒紹介を運営しております。
当第3四半期累計期間においては、2024年度卒業予定の学生はニーズの高い求人企業の案件開拓を強化したことにより、新規案件の獲得が堅調に推移し、IT業界を中心に成約件数が増加しました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における新卒紹介事業の売上高は167,050千円(前年同四半期比9.0%増)となりました。
⑤IT派遣事業
IT派遣事業は、当社にご登録頂いた登録者の中から、求人企業の採用ニーズに最適な人材を派遣する一般労働者派遣を運営しております。
当第3四半期累計期間においては、派遣スタッフの新規稼働人数が減少し、売上高は一時的に鈍化いたしました。これは、求人企業において採用計画の充足が難しいことから派遣スタッフの社員化の動きが進んだことに加え、リモートワーク等を中心とした柔軟な働き方を希望する派遣スタッフと求人企業の需要が合致せず、マッチングが減少したことによるものであります。また、急激な事業拡大の実現で、一時的に生産性も低下したことから、人員配置の最適化による営業体制の強化及び求人案件の開拓、登録者獲得の各種施策に取り組んだことで売上高は改善傾向を示しております。
登録者獲得については競合他社との競争が激化したことによりやや鈍化いたしましたが、引き続き各登録経路を強化したことで、新規登録者数は堅調に推移いたしました。
以上の結果、当第3四半期累計期間におけるIT派遣事業の売上高は5,561,601千円(前年同四半期比9.8%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産の残高は5,624,015千円となり、前事業年度末に比べ621,080千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が441,024千円増加、売掛金が110,202千円増加、その他が79,241千円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末における固定資産の残高は1,734,240千円となり、前事業年度末に比べ19,440千円増加いたしました。これは主に無形固定資産が120,386千円増加、有形固定資産が17,298千円減少、投資その他の資産が83,647千円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債の残高は2,696,222千円となり、前事業年度末に比べ12,190千円減少いたしました。これは主に賞与引当金が147,179千円減少、未払消費税等が67,953千円減少、未払金が64,706千円減少、未払法人税等が84,475千円増加、契約負債が56,372千円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当第3四半期会計期間末における固定負債の残高は987,779千円となり、前事業年度末に比べ60,986千円減少いたしました。これは主に長期借入金が74,997千円減少、退職給付引当金が12,405千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産の残高は3,674,253千円となり、前事業年度末に比べ713,697千円増加いたしました。これは主に利益剰余金が655,808千円増加、自己株式が57,889千円減少したことによるものであります。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期累計期間において、当社の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。