有価証券報告書-第22期(令和1年10月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/12/18 15:21
【資料】
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【項目】
145項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①経営成績の状況
当社グループの事業セグメントは、証券ディーリングシステム、外国為替証拠金取引システム、取引所外取引システム等の開発及び保守を中心とする「金融ソリューション事業」、ITサポート及びグループ経営管理ソリューションシステムの開発及び販売を中心とする「ビジネスソリューション事業」、機能性食材であるハナビラタケの健康食品や化粧品等の開発及び販売を行う「ヘルスケア事業」の3つです。
当連結会計年度の当社グループの連結経営成績は次の表のとおりです。
2019年9月期
(前連結会計年度)
2020年9月期
(当連結会計年度)
対前年度比
(%)
金額
(百万円)
百分比
(%)
金額
(百万円)
百分比
(%)
売上高1,791100.02,195100.0122.6
金融ソリューション事業1,25169.91,60973.3128.6
ビジネスソリューション事業24613.839317.9159.7
ヘルスケア事業29316.31938.865.8
営業利益又は営業損失(△)△413-19--
親会社株主に帰属する当期純利益又は
親会社株主に帰属する当期純損失(△)
△408-50--

(注)各事業の売上高は、セグメント間の内部取引を含んでおりません。
当連結会計年度の業績は売上面ではヘルスケア事業が通販事業売却の影響により減収となったものの、主力の金融ソリューション事業及びビジネスソリューション事業では増収となったため、連結売上高は前年度に比べ404百万円増加し2,195百万円となりました。また損益面は、前年度に比べ大幅に改善し営業利益は19百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は50百万円となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりです。
なお、各事業の売上高には、セグメント間の内部取引を含んでおりません。
(金融ソリューション事業)
金融ソリューション事業は、当社及び株式会社デジタルアセットマーケッツの事業です。
当連結会計年度の経営成績は次のとおりです。
売上高 1,609百万円(前年度比 128.6%)
セグメント利益 369百万円(前年度比 1,837.7%)
金融ソリューション事業では、当連結会計年度において、これまで社内で研究開発を進めてきた『Spider』を株式会社デジタルアセットマーケッツ(以下、デジタルアセットマーケッツ)から受注したことにより、売上高は前年度に比べ28.6%増加し1,609百万円、セグメント利益は前年度より大幅に改善し369百万円となりました。なお、連結子会社であったデジタルアセットマーケッツが第三者割当増資による新株発行を行ったため、当社の持分比率が減少した結果、第2四半期連結会計期間より連結の範囲から除外し持分法適用会社に移行しております。
(ビジネスソリューション事業)
ビジネスソリューション事業の業績は、当社及び株式会社ビーエス・ジェイの事業です。
当連結会計年度の経営成績は次のとおりです。
売上高 393百万円(前年度比 159.7%)
セグメント利益 52百万円(前年度比 275.5%)
経営戦略等の意思決定におけるデータマネジメントに有効なプロダクト「GroupMAN@IT e²」の大規模拡張案件を受注したことが大きく影響し、売上高は前年度比159.7%の393百万円となりました。損益面においては、製品別の売上高構成比の変化により、利益率の高い案件の比率が高まりセグメント利益は52百万円となりました。
(ヘルスケア事業)
ヘルスケア事業は当社及び株式会社インタートレードヘルスケアの事業です。
当連結会計年度の経営成績は次のとおりです。
売上高 193百万円(前年度比 65.8%)
セグメント損失 118百万円(前年度は167百万円のセグメント損失)
当連結会計年度において、当社が生産するサイレント型エストロゲン活性を有する『ITはなびらたけ』関連の商品やOEM、原料販売など原料メーカーとしてのビジネス展開に注力することを目的に、インタートレードヘルスケアの通販事業を売却した影響で、売上高は前年度比65.8%の193百万円となりました。
損益面においては、収益構造が悪化していた事業を切り離し、経営資源を集中させたことにより、セグメント損失は118百万円となり、前年度より改善しました。
②財政状態
当連結会計年度末の総資産額(負債及び純資産の合計額)は、前連結会計年度末に比べ192百万円増加し、1,420百万円となりました。自己資本比率は63.9%、当座比率(当座資産÷流動負債、短期的安全性の指標)は189.3%であり、安定性の高い財務体質となっています。
(資産)
資産合計1,420百万円のうち、現金及び預金が527百万円(構成比37.1%)を占めています。その他の主な資産は、受取手形及び売掛金393百万円(構成比27.7%)、棚卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)55百万円(構成比3.9%)、投資有価証券192百万円(構成比13.5%)となっています。
(負債)
負債合計510百万円のうち、買掛金133百万円(負債及び純資産に対する構成比9.4%)短期借入金200百万円(負債及び純資産に対する構成比14.1%)を占めています。
(純資産)
純資産合計909百万円の内訳は、資本金1,478百万円、資本剰余金996百万円、利益剰余金△1,472百万円、自己株式△95百万円等となっています。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度に比べ165百万円減少し、527百万円となりました。各活動によるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、307百万円の純支出(前連結会計年度は433百万円の純支出)となりました。主な増減要因は、税金等調整前当期純利益23百万円、持分法による投資損失102百万円、持分変動損益△105百万円、売上債権の増加△190百万円、仕入債務の増加60百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、20百万円の純支出(前連結会計年度は47百万円の純収入)となりました。主な増減要因は、関係会社株式の売却による収入22百万円、敷金及び保証金の差入による支出40百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、262百万円の純収入(前連結会計年度は248万円の純収入)となりました。短期借入金の純減額100百万円、非支配株主からの払込による収入381百万円が主な増減要因です。
2016年9月期2017年9月期2018年9月期2019年9月期2020年9月期
自己資本比率 (%)79.878.572.459.463.9
時価ベースの自己資本比率(%)65.0132.8154.6571.6268.1
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率 (倍)
57.8
インタレスト・カバレッジ・
レシオ (倍)
1.0

(注) 1 各指標の算出は以下の算式を使用しています。
・自己資本比率:自己資本/総資産
・時価ベースの自己資本比率:期末株価による株式時価総額/総資産
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
3 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
4 2017年9月期、2018年9月期、2019年9月期及び2020年9月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスとなっていますので、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載していません。
④生産、受注及び販売の状況
(ⅰ) 生産実績
当連結会計年度の生産状況をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)対前年度比(%)
ヘルスケア事業2075.0
合計2075.0

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(ⅱ) 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)対前年度比(%)受注残高(百万円)対前年度比(%)
金融ソリューション事業2,219178.81,368171.4
ビジネスソリューション事業414207.899125.7
合計2,633182.81,467167.3

(注) 1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2 ライセンス・サポート等の継続契約については1年以内に売上が計上されることが確実な受注のみを受注残高としております。
3 金融ソリューション事業、ビジネスソリューション事業以外の事業については、事業の特性上記載が困難であるため、記載しておりません。
(ⅲ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
なお、各事業の金額については、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
金額(百万円)対前年度比(%)
金融ソリューション事業1,609128.6
ビジネスソリューション事業393159.7
ヘルスケア事業19365.8
合計2,195122.6

(注) 1. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
㈱デジタルアセットマーケッツ36016.4


(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況 ②財政状態」をご参照ください。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資などの長期資金需要と、製品製造のための労務費等の製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業活動に必要な資金を安定的に確保することを基本としております。資金調達につきましては自己資金を基本としております。