有価証券報告書-第59期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/25 16:52
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要、ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類感染症へ引き下げられるなど、社会経済活動の正常化が進むなかで緩やかな回復が続きました。一方で、ウクライナ、中東情勢などの地政学的リスクや世界的な金融引き締めによる海外景気の下振れリスクに加えて、資源価格の高騰や円安による物価上昇により、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループが属する情報サービス産業につきましては、本年4月に経済産業省が発表した2024年2月の特定サービス産業動態統計(確報)によれば、売上高合計は前年同月比9.3%増と23ヵ月連続で前年を上回ったほか、売上高の半分を占める「受注ソフトウェア」も前年同月比10.6%増と23ヵ月連続で前年を上回りました。
このような事業環境のもと、当社グループは、2023年3月期より5ヵ年中期経営計画「Vision2026」をスタートし、「基盤事業の質的転換」「プライムビジネス※の拡大」「新領域へのチャレンジ」の3つの基本方針のもと、事業拡大と高収益化の実現に向けて取り組んでおります。
5ヵ年中期経営計画「Vision2026」の2年目となる当連結会計年度は、「基盤事業の質的転換」に向けて、引き続きプロダクトやクラウドサービスなどの活用拡大や、2021年に資本業務提携を締結した3社(株式会社JR東日本情報システム、兼松エレクトロニクス株式会社、キヤノンマーケティングジャパン株式会社)との連携の強化、請負案件の拡大、不採算案件の抑制等の取り組みを進めました。また、医療ソリューション事業の強化に向けて、4月1日付でグループ内の事業を集約しお客さまの課題解決をより強力に支援する体制を構築したほか、自社開発の医療機関向けソフトウェアパッケージの主力製品である病理検査システム「Medlas-BR」の大幅な機能強化を実現しました。「プライムビジネスの拡大」に向けては、ERPパッケージを活用した基幹システム刷新の提案活動を推進したほか、お客さまのDX実現を支援する業務最適化コンサルティングやデジタル化ソリューションの提供拡大に取り組み、各種イベントや展示会に積極的に出展しました。「新領域へのチャレンジ」に向けては、サイバーセキュリティ領域においてセキュリティ脆弱性診断の提供を開始したほか、デジタル金融領域において案件に参画するなど、事業領域の拡大に向けた取り組みを進めました。
※ 当社グループでは、お客さまと直接契約を結びサービスやソリューションを提供する事業を「プライムビジネス」と称しております。
当社グループの当連結会計年度の受注高は20,971百万円(前年同期比1,467百万円増、7.5%増)、売上高は20,511百万円(同1,338百万円増、7.0%増)、営業利益は873百万円(同135百万円増、18.3%増)となり、営業外収益として持分法による投資利益221百万円を計上したことなどにより、経常利益は1,090百万円(同168百万円増、18.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は729百万円(同246百万円増、51.1%増)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
① システム開発事業
受注高は13,355百万円(前年同期比378百万円増、2.9%増)、売上高は13,810百万円(同1,459百万円増、11.8%増)、営業利益は705百万円(同186百万円減、20.9%減)となりました。
当連結会計年度におけるシステム開発事業は、安定的な収益獲得を実現すべく、事業部門を越えた体制構築を進め、当社グループの強みでもある大型案件の獲得と確実な遂行に取り組むとともに、今後更なる拡大が見込まれるIoTやクラウド等のDX関連の技術力強化やローコード開発ツール、ノーコード開発ツールなどの活用により業務の効率化、低コスト化を図るなど、積極的に事業を推進してまいりました。
この結果、受注高につきましては、官庁系、公共系での既存案件拡大、医療系、クラウド系での案件獲得に加え、2022年7月に設立しシステム開発事業に含めたキーウェア東北株式会社が2023年1月にいわぎんリース・データ株式会社のシステム部門の事業を承継し事業を本格稼働させたことなどにより、前期比で増加いたしました。売上高につきましては、運輸系において大型案件の開発終了などによる減少があったものの、キーウェア東北株式会社の事業開始による純増に加え、公共系において前期に受注した大型案件の開発が順調に進捗したことなどにより、前期比で増加いたしました。営業利益につきましては、一部の子会社において職場環境の充実等を目的として実施した設備工事関連による一般管理費の増加などが影響し、前期比で減少となりました。
② SI事業
受注高は5,912百万円(前年同期比1,095百万円増、22.7%増)、売上高は5,158百万円(同56百万円増、1.1%増)、営業利益は228百万円(同226百万円増)となりました。
当連結会計年度におけるSI事業は、案件を着実に遂行し生産性の向上を実現すべく、開発におけるプロダクトやクラウドサービスの活用拡大により業務の効率化、低コスト化を図るとともに、前述の資本業務提携をした3社(株式会社JR東日本情報システム、兼松エレクトロニクス株式会社、キヤノンマーケティングジャパン株式会社)との連携強化により新規案件の獲得、領域の拡大を目指すなど、積極的に事業を推進してまいりました。
この結果、受注高および売上高につきましては、基幹システム系、インフラ系での大型案件獲得などにより、前期比で増加いたしました。営業利益につきましては、売上高の増加に加え、前期から継続していた不採算案件が収束したことなどにより、前期比で大幅に増加させることが出来ました。
③ その他事業
受注高は1,702百万円(前年同期比6百万円減、0.4%減)、売上高は1,542百万円(同177百万円減、10.3%減)、営業損失は33百万円(前年同期は125百万円の損失)となりました。
当連結会計年度におけるその他事業は、事業拡大による継続的な成長を実現すべく、既存領域の更なる拡大や、新たなサービスやソリューションの創出、新規顧客やロイヤルカスタマーの創出に取り組むなど、積極的に事業を推進してまいりました。
しかしながら、受注高および売上高につきましては、サポートサービス系などが軟調に推移し、前期比で減少となりました。損益面につきましては、売上高の減少などが影響し損失計上となったものの、販売費及び一般管理費の抑制などに努めた結果、前期比で損失を縮小させることが出来ました。
(生産、受注及び販売の状況)
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2023年4月1日
至 2024年3月31日
生産高(千円)前年同期比(%)
システム開発事業9,487,97210.4
SI事業2,979,121△5.9
その他事業1,092,780△12.4
合計13,559,8744.2

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、製造原価によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2023年4月1日
至 2024年3月31日
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
システム開発事業13,355,8672.93,636,461△11.1
SI事業5,912,44422.71,936,12363.8
その他事業1,702,929△0.4422,91860.9
合計20,971,2427.55,995,5038.3

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2023年4月1日
至 2024年3月31日
販売高(千円)前年同期比(%)
システム開発事業13,810,41511.8
SI事業5,158,6241.1
その他事業1,542,937△10.3
合計20,511,9787.0

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
当連結会計年度
自 2023年4月1日
至 2024年3月31日
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
日本電気㈱1,817,2659.52,214,35710.8
NECソリューションイノベータ㈱2,239,55711.71,949,0709.5
㈱JR東日本情報システム1,931,59410.11,224,0896.0


(2) 財政状態
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は、次のとおりであります。
① 流動資産
流動資産残高は、8,099百万円(前連結会計年度末比730百万円増、9.9%増)となりました。主な変動要因は、現金及び預金の増加、契約資産の減少であります。
② 固定資産
固定資産残高は、4,426百万円(前連結会計年度末比642百万円増、17.0%増)となりました。主な変動要因は、建物及び構築物の増加、投資有価証券の増加であります。
③ 流動負債
流動負債残高は、3,317百万円(前連結会計年度末比302百万円増、10.0%増)となりました。主な変動要因は、未払金の増加、賞与引当金の増加であります。
④ 固定負債
固定負債残高は、567百万円(前連結会計年度末比237百万円増、72.0%増)となりました。主な変動要因は、資産除去債務の増加であります。
⑤ 純資産
純資産残高は、8,639百万円(前連結会計年度末比831百万円増、10.7%増)となりました。主な変動要因は、利益剰余金の増加、退職給付に係る調整累計額の増加であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,964百万円(前連結会計年度末比926百万円増、89.2%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金は、持分法による投資利益の計上(221百万円)、未払消費税等の減少(156百万円)、法人税等の支払い(315百万円)などがあったものの、税金等調整前当期純利益の計上(1,088百万円)、減価償却費の計上(177百万円)、売上債権の減少(265百万円)などにより、1,183百万円の増加(前期は653百万円の増加)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金は、無形固定資産の取得による支出(71百万円)などにより、157百万円の減少(前期は50百万円の減少)となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金は、配当金の支払い(99百万円)により、99百万円の減少(前期は474百万円の減少)となりました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針とし、運転資金および設備資金につきましては、自己資金または取引金融機関からの借入により調達しております。このうち、借入による資金調達につきましては、短期の運転資金の調達は短期借入金を基本とし、大規模な設備投資や長期の運転資金の調達は長期借入金を基本としております。
当社グループは、運転資金の効率的かつ安定的な調達を行うため、取引銀行との間でコミットメントライン契約および当座貸越契約を締結しております。これら契約に基づく当連結会計年度末における極度額および借入金残高は、次のとおりであります。なお、コミットメントライン契約には、財務制限条項が付されております。
項目極度額借入金残高
コミットメントライン契約
および当座貸越契約
3,300,000千円─千円

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、グループの事業内容なども踏まえ会計方針を定めております。
連結財務諸表の作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これら見積りについて、現在入手可能な情報や過去の実績などを勘案して合理的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、主なものは次に記載のとおりであります。なお、そのうち特に重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
① 収益及び費用
受注制作のソフトウェア開発に係る収益は、履行義務の充足に係る進捗度に基づき認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の見積り方法は、見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)で算出しております。なお、進捗度を合理的に見積もることができないが、当該履行義務を充足する際に発生する費用を回収することが見込まれるものについては、原価回収基準により収益を認識しております。また、契約の開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる期間がごく短い案件については、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
サポートサービス等の役務提供に係る収益は、履行義務の充足に係る進捗度に基づき認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の見積り方法は、顧客との契約等に基づくアウトプット法で算出しております。なお、進捗度を合理的に見積もることができないが、当該履行義務を充足する際に発生する費用を回収することが見込まれるものについては、原価回収基準により収益を認識しております。
② 貸倒引当金
債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率法により、貸倒懸念債権および破産更生債権等については財務内容評価法により計上しております。
③ 受注損失引当金
受注案件の損失に備えるため、当連結会計年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについて、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。
④ 賞与引当金
従業員に対する賞与支給に備えるため、将来の支給見込み額のうち当連結会計年度において負担すべき金額を計上しております。
⑤ 投資有価証券
取引関係等の維持・強化のため、特定の取引先に対する投資を行っております。当連結会計年度末における市場価格のない株式等の評価については、投資先の資産状況、経営状況などを勘案し、必要と判断した場合には減損処理を行っております。投資先の資産状況、経営状況がさらに悪化した場合には、追加の減損処理が必要となる可能性があります。
⑥ 無形固定資産
無形固定資産のうち子会社の株式取得および企業結合により発生したのれんについては、のれんの効果の及ぶ期間(10年から20年)にわたり均等償却しております。当該子会社の将来における収益によっては、減損処理が必要となる可能性があります。
また、市場販売目的のソフトウェアについては、見込販売数量に基づく償却額と見込有効期間(3年)に基づく均等配分額とを比較し、いずれか大きい額を償却しております。販売が見込数量に達しない場合は、見込販売数量の見直しによる償却額の見直しが必要となる可能性があります。
⑦ 繰延税金資産
企業会計上の収益・費用と課税所得計算上の益金・損金の認識時点が異なることから、会計上の資産・負債と課税上の資産・負債の額に一時的な差異が生じる場合において、一定期間内における回収可能性に基づき連結貸借対照表上に繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積りが減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

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