有価証券報告書-第55期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 16:34
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要、ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなど、緩やかな回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題、東アジア・中東における地政学的リスクに加え、第4四半期以降には新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により国内外経済への影響が懸念され、先行きについては不透明な状況が続きました。
当社が属する情報サービス産業につきましては、本年4月に経済産業省が発表した2020年2月の特定サービス産業動態統計(確報)によれば、売上高合計は前年同月比4.4%増と17ヵ月連続で前年を上回りました。また、売上高の半分を占める「受注ソフトウェア」も前年同月比3.8%増と18ヵ月連続で前年を上回りました。
このような事業環境のもと、当社グループは、「基盤事業※の拡大と収益向上」「新規事業の創出・育成」「社員の働きがい向上」を主要方針として取り組みを進めてまいりました。基盤事業においては、大型請負案件の獲得やデジタルトランスフォーメーション領域拡大に向けた取り組みに努めたほか、顧客の需要に応える体制を構築すべく、戦略的に人材リソースを確保するための施策を実施いたしました。新規事業においては、農業ICT、医療・ヘルスケア領域での取り組みを継続するとともに、働き方改革実現に向けたITシステム構築やRPA導入の提案活動に積極的に取り組んでまいりました。また、社員一人ひとりが能力を発揮し、ワークライフバランスを実現することのできる職場環境づくりを目指し、新たな人事制度やテレワーク制度を導入したほか、健康経営や子育て支援の取り組みを推進いたしました。
※ 当社グループの売上高の大部分を占めるシステム開発事業とSI事業を基盤事業と位置付けております。
当社グループの当連結会計年度の受注高は19,584百万円(前期比1,945百万円増、11.0%増)、売上高は18,428百万円(同866百万円増、4.9%増)、営業利益は433百万円(同113百万円増、35.6%増)、経常利益は540百万円(同141百万円増、35.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は347百万円(同3百万円増、1.0%増)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度からセグメント区分の変更を行っており、前期比較については、変更後の区分方法に組み替えたものによっております。詳細は、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表等」の「セグメント情報等」の「1.報告セグメントの概要 (2)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
① システム開発事業
受注高は13,173百万円(前期比932百万円増、7.6%増)、売上高は12,284百万円(同7百万円増、0.1%増)、営業利益は354百万円(同162百万円増、84.6%増)となりました。
当連結会計年度におけるシステム開発事業につきましては、生産性の向上と顧客満足度の更なる改善を図るとともに、事業領域を越えた体制構築と連携強化により、当社グループの強みである大型案件の獲得と事業遂行に向け積極的に取り組みを進めてまいりました。この結果、受注・売上高につきましては、金融系が軟調に推移したものの、公共系および監視制御系での新規案件の獲得、運輸系での大型案件獲得などにより、前期比で増加いたしました。営業利益につきましては、通信系での利益率改善などにより大幅に増加いたしました。
② SI事業
受注高は4,830百万円(前期比797百万円増、19.8%増)、売上高は4,490百万円(同772百万円増、20.8%増)、営業利益は198百万円(同38百万円減、16.1%減)となりました。
当連結会計年度におけるSI事業につきましては、重点顧客へのアプローチを強化するとともに、事業部門間の連携を推し進め、事業領域の拡大や新たな技術領域への進出に取り組むなど、積極的に事業を推進してまいりました。この結果、受注・売上高につきましては、ERP系が堅調に推移したことに加え、インフラ系、流通系の案件獲得などにより、前期比で増加いたしました。営業利益につきましては、一部不採算案件発生の影響などにより前期比で減少となりました。
③ その他事業
受注高は1,580百万円(前期比215百万円増、15.8%増)、売上高は1,653百万円(同86百万円増、5.5%増)、営業損失は16百万円(前期は40百万円の利益)となりました。
当連結会計年度におけるその他事業は、受注・売上高につきましては、販売系が軟調に推移したものの、サポートサービス系が好調に推移し、前期比で増加いたしました。損益面につきましては、コンサルティング系案件への営業力強化を目的とした販売費の増加などにより損失計上となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症による影響につきましては、当社グループのビジネスモデルが顧客からの個別受注によるシステム開発が主であり、当連結会計年度においては、そのほとんどが新型コロナウイルス感染症による影響が深刻化する前に受注した案件であったこと、新型コロナウイルス感染症拡大の兆候が見られてからも受注のキャンセルや案件規模の縮小がなかったことなど、当社グループの業績に与える影響は軽微な状況となっております。
(生産、受注及び販売の状況)
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2019年4月1日
至 2020年3月31日
生産高(千円)前年同期比(%)
システム開発事業9,085,0211.3
SI事業2,829,62518.1
その他事業1,197,717△4.2
合計13,112,3644.0

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2019年4月1日
至 2020年3月31日
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
システム開発事業13,173,8947.63,362,52336.0
SI事業4,830,37119.81,284,22336.0
その他事業1,580,54815.8351,134△17.1
合計19,584,81411.04,997,88130.1

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
自 2019年4月1日
至 2020年3月31日
販売高(千円)前年同期比(%)
システム開発事業12,284,6580.1
SI事業4,490,56420.8
その他事業1,653,1205.5
合計18,428,3434.9

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
自 2018年4月1日
至 2019年3月31日
当連結会計年度
自 2019年4月1日
至 2020年3月31日
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
NECソリューションイノベータ㈱3,004,42417.13,188,25017.3
日本電気㈱2,147,89412.22,169,86611.8

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況は、次のとおりであります。
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産残高は、営業債権の回収による売掛金の純減などにより、6,277百万円(前連結会計年度末比154百万円減、2.4%減)となりました。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産残高は、のれんの償却、ソフトウェアの償却に加え、当社の持分法適用会社が期中に当社株式を取得したことに伴い、当該持分法適用会社が所有する当社株式のうち当社の持分相当分を投資有価証券から自己株式に振り替えたことなどにより、2,991百万円(前連結会計年度末比350百万円減、10.5%減)となりました。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債残高は、約定弁済による短期借入金の純減などにより、2,700百万円(前連結会計年度末比349百万円減、11.4%減)となりました。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債残高は、約定弁済による長期借入金の減少などにより、238百万円(前連結会計年度末比190百万円減、44.4%減)となりました。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産残高は、当社の持分法適用会社が期中に当社株式を取得したことによる当社持分相当分の自己株式の増加などがあったものの、当期の好調な業績による利益剰余金の増加により、6,330百万円(前連結会計年度末比33百万円増、0.5%増)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から43百万円(3.7%)増加し1,218百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金は、好調な業績を背景に税金等調整前当期純利益(540百万円)が増加したことに加え、非資金項目である減価償却費の計上(152百万円)、営業債権の回収による売掛金の減少(218百万円)などにより、723百万円の増加(前期は102百万円の増加)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金は、事業所拡張に伴う有形固定資産の取得(14百万円)、販売用パッケージソフトウェアの開発、社内システムの構築などの無形固定資産に対する設備投資(18百万円)、投資事業組合への出資(50百万円)などの支出により、51百万円の減少(前期は126百万円の減少)となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金は、短期借入金の純減(300百万円)、長期借入金の約定弁済(226百万円)、配当金の支払い(101百万円)の支出により、628百万円の減少(前期は392百万円の減少)となりました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針とし、運転資金および設備資金につきましては、自己資金または取引金融機関からの借入により調達しております。このうち、借入による資金調達につきましては、短期の運転資金の調達は短期借入金を基本とし、大規模な設備投資や長期の運転資金の調達は長期借入金を基本としております。
当社グループは、運転資金の効率的かつ安定的な調達を行うため、取引銀行との間でコミットメントライン契約および当座貸越契約を締結するとともに、約定弁済付きの長期借入契約を締結しております。これら契約に基づく当連結会計年度末における極度額および借入金残高は、次のとおりであります。なお、コミットメントライン契約および一部の長期借入契約には、財務制限条項が付されております。
項目極度額借入金残高
コミットメントライン契約
および当座貸越契約
3,000,000千円
長期借入金
(うち、1年内返済予定の長期借入金)
320,008千円
( 226,664千円)

当連結会計年度におきましては、上記の基本方針および契約に基づき、長期借入金の返済に伴う減少を、短期借入金による調達により補っております。
(4) 重要な会計方針
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、グループの事業内容なども踏まえ会計方針を定めております。
連結財務諸表の作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これら見積りについて、過去の実績などを勘案して合理的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症が会計上の見積りに与える影響につきましては、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表等」の「追加情報」に記載の「新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについて」をご参照ください。
① 収益及び費用
受注制作のソフトウェア開発に係る収益および費用の計上基準については、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については進行基準(進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の契約については完成基準を適用しております。
② 貸倒引当金
債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率法により、貸倒懸念債権および破産更生債権等については財務内容評価法により計上しております。
③ 受注損失引当金
受注案件の損失に備えるため、当連結会計年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能なものについて、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。
④ 賞与引当金
従業員に対する賞与支給に備えるため、将来の支給見込み額のうち当連結会計年度において負担すべき金額を計上しております。
⑤ 投資有価証券
取引関係等の維持・強化のため、特定の取引先に対する投資を行っております。当連結会計年度末における評価については、時価のあるものは、決算末日の市場価格等に基づき、また時価のないものは、投資先の資産状況、経営状況などを勘案し、必要と判断した場合には減損処理を行っております。投資先の資産状況、経営状況がさらに悪化した場合には、追加の減損処理が必要となる可能性があります。
⑥ 無形固定資産
無形固定資産のうち子会社の株式取得により発生したのれんについては、20年間で均等償却しております。当該子会社の将来における収益によっては、減損処理が必要となる可能性があります。
また、市場販売目的のソフトウェアについては、見込販売数量に基づく償却額と見込有効期間(3年)に基づく均等配分額とを比較し、いずれか大きい額を償却しております。販売が見込数量に達しない場合は、見込販売数量の見直しによる償却額の見直しが必要となる可能性があります。
⑦ 繰延税金資産
企業会計上の収益・費用と、課税所得計算上の益金・損金の認識時点が異なることから、会計上の資産・負債と課税上の資産・負債の額に一時的な差異が生じる場合において、一定期間内における回収可能性に基づき連結貸借対照表上に繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積りが減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

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