有価証券報告書-第38期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
本項における将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、海外経済の先行きに留意する必要があるものの、企業収益や雇用・所得環境の改善が続き、個人消費も持ち直すなど、回復基調が続きました。
住宅市場につきましては、日本銀行のマイナス金利政策や政府の住宅取得支援策が継続しているものの、新設住宅着工戸数は前年度を下回る水準で推移しました。一方、住宅ローン市場におきましては、住宅ローン金利低下により高まっていた借換需要に落ち着きが見られたことなどを理由に新規貸出額が前年度を下回る状況のもと、金融機関は新築、中古を資金使途とする住宅ローン案件について積極的な推進を展開しました。
このような事業環境のもと、当社は「事業規模の拡大」、「企業価値の向上」ならびに「事業領域の拡大」の課題を中心に各種施策に取り組んでまいりました。
事業規模の拡大におきましては、既存提携金融機関の当社保証の利用率向上および未提携金融機関との新規契約締結に取り組んでまいりました。既存提携金融機関の当社保証の利用率向上につきましては、当社保証商品についての説明会や営業店への訪問活動を継続し取引深耕に努めたほか、付加価値向上への取り組みとして、申込データ連携システムおよびインターネットを活用した申込スキームを導入し、利用先増加に向け提案活動を行いました。また、例年ご好評いただいておりますキャンペーンを実施し、住宅ローン獲得に向けた営業推進にお役立ていただきました。一方、未提携金融機関との新規契約締結につきましては、継続的な営業活動を展開した結果、当事業年度において銀行2行、JA11組合の合計13機関と契約締結に至りました。
企業価値の向上におきましては、審査業務におけるペーパーレス化および審査受付業務の集中化など業務の効率化を推進しました。また、自然災害等の業務継続に影響を与える事態の発生に備え、危機管理、業務継続体制を見直し、整備するなど内部統制システムの充実を図ったほか、働き方改革の推進や新人事制度の構築など、活力ある企業風土の醸成に努めました。
事業領域の拡大におきましては、当社の事業基盤を生かせる新たな事業領域への進出に向けた調査、検討を行いました。
こうした取り組みの結果、営業収益は39,599百万円(前期比10.3%増)となりました。利益につきましては、営業利益は31,179百万円(前期比10.8%増)、経常利益は31,974百万円(前期比10.3%増)、当期純利益は22,052百万円(前期比12.9%増)となり、営業収益、営業利益、経常利益および当期純利益は、それぞれ過去最高の数値を更新いたしました。
なお、当社は信用保証事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②財政状態の状況
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて11.7%増加し、294,137百万円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べて4.7%増加し、206,161百万円となりました。これは金銭の信託が減少したものの、現金及び預金、有価証券が増加したことなどによります。
固定資産は、前事業年度末に比べて32.3%増加し、87,976百万円となりました。これは投資有価証券、長期預金が増加したことなどによります。
負債合計は、前事業年度末に比べて7.4%増加し、186,010百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べて6.3%増加し、29,351百万円となりました。これは前受収益、未払法人税等が増加したことなどによります。
固定負債は、前事業年度末に比べて7.6%増加し、156,658百万円となりました。これは長期前受収益が増加したことなどによります。
純資産合計は、前事業年度末に比べて19.9%増加し、108,127百万円となりました。これは、利益剰余金が増加したことなどによります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ1,465百万円増加し、77,868百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は34,911百万円(前年同期は32,968百万円の資金増加)となりました。主な増加要因は税引前当期純利益31,971百万円、長期前受収益の増加額11,053百万円等であります。一方、主な減少要因は法人税等の支払額8,565百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は29,176百万円(前年同期は6,880百万円の資金増加)となりました。主な減少要因は定期預金の預入による支出120,743百万円、投資有価証券の取得による支出26,964百万円等であります。一方、主な増加要因は定期預金の払戻による収入106,543百万円、有価証券の売却及び償還による収入11,820百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は4,269百万円(前年同期は3,786百万円の資金減少)となりました。主な減少要因は配当金の支払額4,268百万円等であります。
④生産、受注及び販売の状況
a)生産実績
該当事項はありません。
b)受注状況
該当事項はありません。
c)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。財務諸表の作成にあたり、資産・負債の残高および収益・費用の金額に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績や現在の状況ならびに現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りを採用しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況」中、「1(1)財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績の分析
営業収益は、新規提携金融機関の増加や既存提携金融機関の利用率向上により保証債務残高が堅調に推移した結果、39,599百万円(前期比10.3%増)となりました。
営業費用は、8,419百万円(前期比8.2%増)となりました。債務保証損失引当金繰入額は代位弁済の発生が引き続き低位に推移し、引当金を算出する引当率は低下しましたが、保証債務残高の増加に伴い3,090百万円(前期比15.5%増)となりました。一方、貸倒引当金繰入額は回収が順調に進んだことにより716百万円の戻入となりました。その結果、営業利益は31,179百万円(前期比10.8%増)となりました。
営業外収益は、有価証券利息539百万円(前期比3.9%減)を計上するなど795百万円(前期比12.0%減)となった一方、営業外費用は、合計で1百万円(前期比97.6%減)となりました。その結果、経常利益は31,974百万円(前期比10.3%増)となりました。
税引前当期純利益は31,971百万円(前期比12.2%増)となり、法人税等9,919百万円(前期比10.6%増)を計上した結果、当期純利益は22,052百万円(前期比12.9%増)となりました。
③経営戦略の現状と見通し
当社では平成29年度から平成31年度までの3年度を計画期間とする中期経営計画「Best route to 2020」を策定しております。この中期経営計画では、「今まで築き上げてきた事業基盤とネットワークを最大限に活用することにより、地域社会の発展に貢献し、住宅ローン保証会社としてトップたる地位を築くこと」をスローガンとし、①事業規模の拡大、②企業価値の向上、③事業領域の拡大(長期的課題)、の3つの基本方針を定めており、これに基づき各種施策に取り組んでおります。
住宅ローン保証の分野におきましては、長期的に少子高齢化に伴う人口・世帯数の減少により新築住宅市場は縮小していくことが見込まれるものの、中期的には現在の新設住宅着工戸数の水準が維持されることや中古・リフォーム市場の活性化も予想されます。また、年間新規貸出額が約18兆円にものぼる民間住宅ローン市場の中で、当社保証シェアは9%程度であることから、提携金融機関の増加および当社保証の利用率向上により拡大できる余地は十分に残されているものと捉えております。なお、当社における主な資金の支出は代位弁済の支払いとなりますが、その資金調達につきましては、現金・預金などの流動資産にて十分対応できると判断しております。
最近3年間における各種数値は以下のとおりであります。
a)受付件数、実行件数および新規保証実行金額
民間金融機関保証における受付件数、実行件数、新規保証実行金額につきましては、提携金融機関数の増加等により受付件数は順調に増加しております。一方、実行件数、新規保証実行金額は、借換需要に落ち着きが見られたことなどを理由に前年度を下回る結果となりました。今後におきましては、引き続き金融機関のニーズの把握に努め、提携金融機関との取引深耕を図ってまいります。
民間金融機関住宅ローン保証における受付件数、実行件数、新規保証実行金額の推移
b)保証債務残高
保証債務残高および保有契約件数は、民間金融機関保証における住宅ローン保証が堅調に推移していることから、増加を続けております。これは、他社と差別化した保証商品のラインナップや多様な保証料設定を実施した結果と考えております。今後も、競合優位性のある商品・サービスの提供を継続し、未提携金融機関との新規契約促進および既存提携先の利用率向上を図り、保証債務残高を積み上げてまいります。
なお、公的住宅融資保証およびその他に含まれる家賃保証につきましては、新規保証の取扱いを停止しており、保証債務残高および保有契約件数は減少しております。
イ.保証債務残高および保有契約件数の推移
ロ.民間金融機関住宅ローン保証における業態別保証債務残高および保有契約件数の推移
(注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。
2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。
3.未提携とは、合併や破綻した金融機関が保有していた当社保証付きの住宅ローン債権を引き継ぎ、当社と保証基本契約が未締結の金融機関を指します。
c)提携金融機関数
当社は外部の保証機関を求める金融機関等のニーズに応えるべく、多数の金融機関と保証基本契約を締結してまいりました。
系列保証会社への一極集中からリスク分散を図ることなどを目的とした外部保証会社導入の検討が進み、当社に対するニーズは高まっております。こうした状況を踏まえ、当社は、保証シェアの拡大を図るべく未提携金融機関へ新規契約締結に向けたアプローチを継続しております。
イ.金融機関業態別提携金融機関数の推移
(注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。
2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。
3.各事業年度末時点の提携金融機関数を集計しております。
ロ.平成30年3月末時点の店舗別提携金融機関数
(注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。
2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。
d)延滞金額
保証委託者の延滞管理につきましては、延滞初期段階から金融機関と協調し、返済正常化を目的とした相談・助言を行っております。今後も、保証委託者の実態について早期把握に努め、コンサルティング機能の発揮を図ってまいります。
民間金融機関住宅ローン保証における延滞金額の推移
(注) 延滞金額につきましては、延滞期間が3ヶ月以上の保証引受先を集計しています。
e)代位弁済金額および求償債権回収金額
イ.代位弁済金額
当社は、提携金融機関との保証基本契約に定める「保証債務履行の原因」の発生により、金融機関あてに代位弁済を履行します。履行原因は「債務履行遅滞が6ヶ月以上」、「債務履行の意思・能力が全くないと認められる場合」、「その他金銭消費貸借契約上の期限の利益喪失事由に該当した場合」となります。
延滞初期段階から、保証委託者の現状と将来の返済能力を早期把握することに努め、延滞長期化の防止および返済正常化への取り組みを強化しております。
代位弁済金額の推移
ロ.求償債権回収金額
当社が代位弁済後において取得する求償債権につきましては、その殆どに不動産担保が設定されております。当社では、回収期間の短縮化と回収金額の最大化を図るという基本方針に基づき、保証委託者の実態に応じた物件売却(任意売却・競売)を実施し、迅速かつ最大限の回収に努めております。
求償債権回収金額の推移
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、海外経済の先行きに留意する必要があるものの、企業収益や雇用・所得環境の改善が続き、個人消費も持ち直すなど、回復基調が続きました。
住宅市場につきましては、日本銀行のマイナス金利政策や政府の住宅取得支援策が継続しているものの、新設住宅着工戸数は前年度を下回る水準で推移しました。一方、住宅ローン市場におきましては、住宅ローン金利低下により高まっていた借換需要に落ち着きが見られたことなどを理由に新規貸出額が前年度を下回る状況のもと、金融機関は新築、中古を資金使途とする住宅ローン案件について積極的な推進を展開しました。
このような事業環境のもと、当社は「事業規模の拡大」、「企業価値の向上」ならびに「事業領域の拡大」の課題を中心に各種施策に取り組んでまいりました。
事業規模の拡大におきましては、既存提携金融機関の当社保証の利用率向上および未提携金融機関との新規契約締結に取り組んでまいりました。既存提携金融機関の当社保証の利用率向上につきましては、当社保証商品についての説明会や営業店への訪問活動を継続し取引深耕に努めたほか、付加価値向上への取り組みとして、申込データ連携システムおよびインターネットを活用した申込スキームを導入し、利用先増加に向け提案活動を行いました。また、例年ご好評いただいておりますキャンペーンを実施し、住宅ローン獲得に向けた営業推進にお役立ていただきました。一方、未提携金融機関との新規契約締結につきましては、継続的な営業活動を展開した結果、当事業年度において銀行2行、JA11組合の合計13機関と契約締結に至りました。
企業価値の向上におきましては、審査業務におけるペーパーレス化および審査受付業務の集中化など業務の効率化を推進しました。また、自然災害等の業務継続に影響を与える事態の発生に備え、危機管理、業務継続体制を見直し、整備するなど内部統制システムの充実を図ったほか、働き方改革の推進や新人事制度の構築など、活力ある企業風土の醸成に努めました。
事業領域の拡大におきましては、当社の事業基盤を生かせる新たな事業領域への進出に向けた調査、検討を行いました。
こうした取り組みの結果、営業収益は39,599百万円(前期比10.3%増)となりました。利益につきましては、営業利益は31,179百万円(前期比10.8%増)、経常利益は31,974百万円(前期比10.3%増)、当期純利益は22,052百万円(前期比12.9%増)となり、営業収益、営業利益、経常利益および当期純利益は、それぞれ過去最高の数値を更新いたしました。
なお、当社は信用保証事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②財政状態の状況
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて11.7%増加し、294,137百万円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べて4.7%増加し、206,161百万円となりました。これは金銭の信託が減少したものの、現金及び預金、有価証券が増加したことなどによります。
固定資産は、前事業年度末に比べて32.3%増加し、87,976百万円となりました。これは投資有価証券、長期預金が増加したことなどによります。
負債合計は、前事業年度末に比べて7.4%増加し、186,010百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べて6.3%増加し、29,351百万円となりました。これは前受収益、未払法人税等が増加したことなどによります。
固定負債は、前事業年度末に比べて7.6%増加し、156,658百万円となりました。これは長期前受収益が増加したことなどによります。
純資産合計は、前事業年度末に比べて19.9%増加し、108,127百万円となりました。これは、利益剰余金が増加したことなどによります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ1,465百万円増加し、77,868百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は34,911百万円(前年同期は32,968百万円の資金増加)となりました。主な増加要因は税引前当期純利益31,971百万円、長期前受収益の増加額11,053百万円等であります。一方、主な減少要因は法人税等の支払額8,565百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は29,176百万円(前年同期は6,880百万円の資金増加)となりました。主な減少要因は定期預金の預入による支出120,743百万円、投資有価証券の取得による支出26,964百万円等であります。一方、主な増加要因は定期預金の払戻による収入106,543百万円、有価証券の売却及び償還による収入11,820百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は4,269百万円(前年同期は3,786百万円の資金減少)となりました。主な減少要因は配当金の支払額4,268百万円等であります。
④生産、受注及び販売の状況
a)生産実績
該当事項はありません。
b)受注状況
該当事項はありません。
c)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
| セグメント名 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 信用保証事業 | 39,599 | 110.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。財務諸表の作成にあたり、資産・負債の残高および収益・費用の金額に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績や現在の状況ならびに現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りを採用しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況」中、「1(1)財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績の分析
営業収益は、新規提携金融機関の増加や既存提携金融機関の利用率向上により保証債務残高が堅調に推移した結果、39,599百万円(前期比10.3%増)となりました。
営業費用は、8,419百万円(前期比8.2%増)となりました。債務保証損失引当金繰入額は代位弁済の発生が引き続き低位に推移し、引当金を算出する引当率は低下しましたが、保証債務残高の増加に伴い3,090百万円(前期比15.5%増)となりました。一方、貸倒引当金繰入額は回収が順調に進んだことにより716百万円の戻入となりました。その結果、営業利益は31,179百万円(前期比10.8%増)となりました。
営業外収益は、有価証券利息539百万円(前期比3.9%減)を計上するなど795百万円(前期比12.0%減)となった一方、営業外費用は、合計で1百万円(前期比97.6%減)となりました。その結果、経常利益は31,974百万円(前期比10.3%増)となりました。
税引前当期純利益は31,971百万円(前期比12.2%増)となり、法人税等9,919百万円(前期比10.6%増)を計上した結果、当期純利益は22,052百万円(前期比12.9%増)となりました。
③経営戦略の現状と見通し
当社では平成29年度から平成31年度までの3年度を計画期間とする中期経営計画「Best route to 2020」を策定しております。この中期経営計画では、「今まで築き上げてきた事業基盤とネットワークを最大限に活用することにより、地域社会の発展に貢献し、住宅ローン保証会社としてトップたる地位を築くこと」をスローガンとし、①事業規模の拡大、②企業価値の向上、③事業領域の拡大(長期的課題)、の3つの基本方針を定めており、これに基づき各種施策に取り組んでおります。
住宅ローン保証の分野におきましては、長期的に少子高齢化に伴う人口・世帯数の減少により新築住宅市場は縮小していくことが見込まれるものの、中期的には現在の新設住宅着工戸数の水準が維持されることや中古・リフォーム市場の活性化も予想されます。また、年間新規貸出額が約18兆円にものぼる民間住宅ローン市場の中で、当社保証シェアは9%程度であることから、提携金融機関の増加および当社保証の利用率向上により拡大できる余地は十分に残されているものと捉えております。なお、当社における主な資金の支出は代位弁済の支払いとなりますが、その資金調達につきましては、現金・預金などの流動資産にて十分対応できると判断しております。
最近3年間における各種数値は以下のとおりであります。
a)受付件数、実行件数および新規保証実行金額
民間金融機関保証における受付件数、実行件数、新規保証実行金額につきましては、提携金融機関数の増加等により受付件数は順調に増加しております。一方、実行件数、新規保証実行金額は、借換需要に落ち着きが見られたことなどを理由に前年度を下回る結果となりました。今後におきましては、引き続き金融機関のニーズの把握に努め、提携金融機関との取引深耕を図ってまいります。
民間金融機関住宅ローン保証における受付件数、実行件数、新規保証実行金額の推移
| (単位:件、百万円) | |||
| 平成28年3月期 | 平成29年3月期 | 平成30年3月期 | |
| 受付件数 | 224,299 | 245,758 | 260,343 |
| 実行件数 | 64,228 | 71,777 | 68,073 |
| 新規保証実行金額 | 1,501,805 | 1,689,725 | 1,666,315 |
b)保証債務残高
保証債務残高および保有契約件数は、民間金融機関保証における住宅ローン保証が堅調に推移していることから、増加を続けております。これは、他社と差別化した保証商品のラインナップや多様な保証料設定を実施した結果と考えております。今後も、競合優位性のある商品・サービスの提供を継続し、未提携金融機関との新規契約促進および既存提携先の利用率向上を図り、保証債務残高を積み上げてまいります。
なお、公的住宅融資保証およびその他に含まれる家賃保証につきましては、新規保証の取扱いを停止しており、保証債務残高および保有契約件数は減少しております。
イ.保証債務残高および保有契約件数の推移
| (単位:件、百万円) | ||||||||
| 平成28年3月末 | 平成29年3月末 | 平成30年3月末 | ||||||
| 区分 | 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | ||
| 合計 | 632,783 | 10,000,122 | 679,794 | 10,890,638 | 726,483 | 11,789,304 | ||
| 民間金融機関 | 606,269 | 9,879,371 | 656,560 | 10,789,256 | 705,674 | 11,702,638 | ||
| 住宅ローン | 587,505 | 9,803,520 | 634,183 | 10,715,885 | 679,730 | 11,630,848 | ||
| アパートローン | 29 | 840 | 29 | 855 | 28 | 803 | ||
| 教育ローン | 351 | 348 | 254 | 236 | 184 | 162 | ||
| その他 | 18,384 | 74,662 | 22,094 | 72,278 | 25,732 | 70,824 | ||
| 公的機関 | 24,455 | 118,251 | 21,714 | 99,283 | 19,545 | 84,809 | ||
| その他 | 2,059 | 2,499 | 1,520 | 2,098 | 1,264 | 1,856 | ||
ロ.民間金融機関住宅ローン保証における業態別保証債務残高および保有契約件数の推移
| (単位:件、百万円) | |||||||
| 平成28年3月末 | 平成29年3月末 | 平成30年3月末 | |||||
| 区分 | 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | 件数 | 金額 | |
| 民間金融機関 | 587,505 | 9,803,520 | 634,183 | 10,715,885 | 679,730 | 11,630,848 | |
| 銀行 | 167,581 | 3,027,556 | 198,512 | 3,691,789 | 230,315 | 4,392,186 | |
| 信用金庫 | 339,791 | 5,562,676 | 351,217 | 5,743,469 | 361,388 | 5,901,003 | |
| 信用組合 | 31,518 | 403,651 | 32,749 | 419,212 | 33,623 | 431,295 | |
| JA | 47,487 | 792,652 | 50,527 | 843,929 | 53,131 | 887,254 | |
| JF・労働金庫・その他 | 1,021 | 16,137 | 1,080 | 16,780 | 1,184 | 18,515 | |
| 未提携 | 107 | 845 | 98 | 704 | 89 | 593 | |
(注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。
2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。
3.未提携とは、合併や破綻した金融機関が保有していた当社保証付きの住宅ローン債権を引き継ぎ、当社と保証基本契約が未締結の金融機関を指します。
c)提携金融機関数
当社は外部の保証機関を求める金融機関等のニーズに応えるべく、多数の金融機関と保証基本契約を締結してまいりました。
系列保証会社への一極集中からリスク分散を図ることなどを目的とした外部保証会社導入の検討が進み、当社に対するニーズは高まっております。こうした状況を踏まえ、当社は、保証シェアの拡大を図るべく未提携金融機関へ新規契約締結に向けたアプローチを継続しております。
イ.金融機関業態別提携金融機関数の推移
| (単位:機関) | |||
| 平成28年3月末 | 平成29年3月末 | 平成30年3月末 | |
| 銀行 | 83 | 88 | 90 |
| 信用金庫 | 252 | 253 | 250 |
| 信用組合 | 102 | 101 | 100 |
| JA | 263 | 268 | 279 |
| JF・労働金庫・その他 | 26 | 28 | 27 |
| 合 計 | 726 | 738 | 746 |
(注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。
2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。
3.各事業年度末時点の提携金融機関数を集計しております。
ロ.平成30年3月末時点の店舗別提携金融機関数
| (単位:機関) | ||||||||
| 銀行 | 信用金庫 | 信用組合 | JA | JF 労働金庫その他 | ||||
| 都銀他 | 地方 | 第二地方 | ||||||
| 札幌支店 | 2 | 0 | 1 | 1 | 15 | 6 | 41 | 1 |
| 仙台支店 | 14 | 0 | 9 | 5 | 27 | 12 | 23 | 3 |
| 新潟営業所 | 2 | 0 | 1 | 1 | 9 | 11 | 22 | 1 |
| 本店営業第一部 | 7 | 5 | 2 | 0 | 26 | 14 | 10 | 2 |
| 本店営業第二部 | 10 | 0 | 7 | 3 | 26 | 10 | 39 | 0 |
| 横浜支店 | 4 | 0 | 3 | 1 | 22 | 5 | 19 | 1 |
| 金沢支店 | 4 | 0 | 2 | 2 | 16 | 3 | 9 | 3 |
| 名古屋支店 | 8 | 0 | 4 | 4 | 24 | 6 | 11 | 1 |
| 大阪支店 | 9 | 0 | 7 | 2 | 32 | 10 | 47 | 3 |
| 広島支店 | 6 | 0 | 2 | 4 | 18 | 7 | 10 | 4 |
| 高松営業所 | 7 | 0 | 3 | 4 | 9 | 3 | 9 | 5 |
| 福岡支店 | 13 | 0 | 8 | 5 | 20 | 10 | 29 | 2 |
| 宮崎営業所 | 4 | 0 | 2 | 2 | 6 | 3 | 10 | 1 |
| 合 計 | 90 | 5 | 51 | 34 | 250 | 100 | 279 | 27 |
(注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。
2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。
d)延滞金額
保証委託者の延滞管理につきましては、延滞初期段階から金融機関と協調し、返済正常化を目的とした相談・助言を行っております。今後も、保証委託者の実態について早期把握に努め、コンサルティング機能の発揮を図ってまいります。
民間金融機関住宅ローン保証における延滞金額の推移
| (単位:百万円) | |||
| 平成28年3月末 (金額:平成27年9月末時点) | 平成29年3月末 (金額:平成28年9月末時点) | 平成30年3月末 (金額:平成29年9月末時点) | |
| 延滞金額 | 23,611 | 22,353 | 24,014 |
(注) 延滞金額につきましては、延滞期間が3ヶ月以上の保証引受先を集計しています。
e)代位弁済金額および求償債権回収金額
イ.代位弁済金額
当社は、提携金融機関との保証基本契約に定める「保証債務履行の原因」の発生により、金融機関あてに代位弁済を履行します。履行原因は「債務履行遅滞が6ヶ月以上」、「債務履行の意思・能力が全くないと認められる場合」、「その他金銭消費貸借契約上の期限の利益喪失事由に該当した場合」となります。
延滞初期段階から、保証委託者の現状と将来の返済能力を早期把握することに努め、延滞長期化の防止および返済正常化への取り組みを強化しております。
代位弁済金額の推移
| (単位:百万円) | |||
| 平成28年3月期 | 平成29年3月期 | 平成30年3月期 | |
| 代位弁済金額 | 12,065 | 11,423 | 11,237 |
ロ.求償債権回収金額
当社が代位弁済後において取得する求償債権につきましては、その殆どに不動産担保が設定されております。当社では、回収期間の短縮化と回収金額の最大化を図るという基本方針に基づき、保証委託者の実態に応じた物件売却(任意売却・競売)を実施し、迅速かつ最大限の回収に努めております。
求償債権回収金額の推移
| (単位:百万円) | |||
| 平成28年3月期 | 平成29年3月期 | 平成30年3月期 | |
| 求償債権回収金額 | 8,007 | 8,273 | 7,594 |