四半期報告書-第70期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/02/08 15:14
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【項目】
31項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間の売上高は、国内事業におけるスナック菓子の増収と、海外事業におけるシリアル食品およびスナック菓子の増収により、187,022百万円(前年同期比0.2%増)と前年同期を上回りました。国内スナック菓子は、ポテトチップスが、台風の影響に起因した馬鈴しょ不足により前第1四半期に販売調整を行いましたが、当期は売上を伸ばしたことが貢献し、増収となりました。海外シリアル食品においては、「フルグラ」の中国向けの販売チャネルの拡大により、売上を伸ばしました。海外スナック菓子は、主にインドネシアや豪州の販売拡大に加え、10月に英国の製菓会社Seabrook Crisps Limitedの事業を買収したことにより、売上が拡大しました。
営業利益は、20,441百万円(前年同期比6.5%増)と前年同期を上回り、営業利益率は10.9%(前年同期比0.6ポイント改善)となりました。国内事業においては、原材料費や物流費の上昇が見られる中、ポテトチップスの売上増加と工場稼働率の回復による原価改善が増益に貢献しました。海外事業においては、北米での廃棄ロス削減と生産性改善による原価低減や、中国向け「フルグラ」の販売拡大による利益の増加が貢献しました。経常利益は、為替差益292百万円等により20,840百万円(前年同期比7.3%増)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は15,019百万円(前年同期比14.9%増)となりました。
2018年3月期
第3四半期
2019年3月期
第3四半期
伸び率(%)現地通貨
ベースの
伸び率
(%)
金額
(百万円)
構成比
(%)
金額
(百万円)
構成比
(%)
国内売上高161,49286.5157,29084.1△2.6△2.6
海外売上高25,19813.529,73115.9+18.0+19.4
合計186,691100.0187,022100.0+0.2+0.4


事業別の売上高は以下のとおりです。
売上高2018年3月期
第3四半期
2019年3月期
第3四半期
金額
(百万円)
金額
(百万円)
伸び率
(%)
① 食品製造販売事業183,709184,810+0.6
国内食品製造販売事業158,510155,079△2.2
国内スナック菓子129,374135,757+4.9
国内シリアル食品18,40918,322△0.5
国内その他食品10,726998△90.7
海外食品製造販売事業25,19829,731+18.0
海外スナック菓子23,54125,734+9.3
海外シリアル食品1,6563,997+141.3
② その他事業2,9822,211△25.8
合計186,691187,022+0.2

① 食品製造販売事業
(国内食品製造販売事業)
・国内スナック菓子
国内スナック菓子の売上高は、前年同期に比べ増収となりました。ポテトチップスの需要増による売上伸長に加えて、新たな素材を使った新商品が増収に貢献しました。一方、小麦系スナックおよびコーン系・豆系スナックは、ポテトチップスの需要増の反動からの回復が弱く、売上が減少しました。
国内スナック菓子の製品別売上高は以下のとおりです。
売上高2018年3月期
第3四半期
2019年3月期
第3四半期
金額
(百万円)
金額
(百万円)
伸び率
(%)
ポテト系スナック91,91499,790+8.6
ポテトチップス54,88063,063+14.9
じゃがりこ26,53628,044+5.7
Jagabee/じゃがポックル10,4988,681△17.3
小麦系スナック17,05215,632△8.3
かっぱえびせん8,0607,295△9.5
サッポロポテト等8,9918,337△7.3
コーン系・豆系スナック12,95412,155△6.2
その他スナック7,4528,178+9.7
国内スナック菓子 計129,374135,757+4.9

・ポテト系スナックの売上高は、前年同期に比べ増収となりました。ポテトチップスは、前第1四半期において馬鈴しょ不足から販売アイテムの調整を行った影響と、第1四半期の増量キャンペーン効果等により、「うすしお味」等の定番品および「堅あげポテト」の売上が拡大し、増収となりました。また、個食サイズの新商品「とうもりこ」および「えだまりこ」が、TVコマーシャルの展開とともに全国販売を開始し、「じゃがりこ」は増収となりました。一方「Jagabee/じゃがポックル」は、「じゃがポックル」が堅調に推移したものの、「Jagabee」の定番品の販売不振により減収となりました。
・小麦系スナックの売上高は、「かっぱえびせん」の期間限定品のキャンペーンを実施したものの、前期の好調な需要までに至らず、前年同期に比べ減収となりました。
・コーン系・豆系スナックの売上高は、当期に発売したジャパンフリトレーの「ドラゴンポテト」が売上に貢献するも、「チートス」等はポテトチップスの需要増の反動からの回復が弱く、前年同期に比べ減収となりました。
・その他スナックの売上高は、個食サイズの新商品「miino(ミーノ)」および「極じゃが」が貢献し、前年同期に比べ増収となりました。
・国内シリアル食品
国内シリアル食品の売上高は、前年同期とほぼ横ばいとなりました。国内の新規顧客開拓に向けた「フルグラ」のSサイズや個食用サイズのラインアップの拡充とともに「フルグラ糖質オフ」のリニューアルや期間限定品の投入等を継続的に実施し、また、中国小売店舗向けの需要が拡大した結果、回復基調となりました。
・国内その他食品
国内その他食品の売上高は、ベーカリー事業を4月に譲渡したことから、前年同期に比べ大幅に減収となりました。
(海外食品製造販売事業)
・海外スナック菓子
海外スナック菓子の売上高は、前年同期に比べ増収となりました。欧州においては、10月に英国の製菓会社Seabrook Crisps Limitedの事業を買収したことにより、大幅に増収となりました。豪州においても、市場参入以来、豆系スナック「Harvest Snaps」の売上の拡大基調が続きました。インドネシアでは、3月から販売開始したコーン系スナック「Krisbee Krunchy」の貢献と、販売促進活動を積極的に行ったポテトチップス「Potabee」の売上拡大により、増収となりました。北米においては、当期よりオーガニック豆を使用した「Harvest Snaps」の販売を開始し拡大を進めるとともに、既存の「Harvest Snaps」の販売促進活動を強化し、増収となりました。一方、韓国では、販売不振が継続し前年同期に比べ減収となりました。
・海外シリアル食品
海外シリアル食品の売上高は、前年同期に比べ大幅に増収となりました。中国向けの「フルグラ」の売上が、国内の生産拠点の拡大とともに、前期に開始した越境Eコマースに加え、当期から開始した中国国内のEコマースにより、拡大しました。
海外食品製造販売事業の地域別売上高は以下のとおりです。
売上高2018年3月期
第3四半期
2019年3月期
第3四半期
金額
(百万円)
金額
(百万円)
伸び率(%)
北米7,2397,323+1.2
アジア中華圏6,3138,755+38.7
韓国4,0893,398△16.9
その他アジア・豪州6,5017,741+19.1
欧州1,0542,513+138.4
海外食品製造販売事業 計25,19829,731+18.0

*1 中華圏:中国、台湾、香港
*2 その他アジア・豪州:タイ、フィリピン、シンガポール、インドネシア、オーストラリア
② その他事業
その他事業には主に物流事業、販売促進ツール関連事業が含まれておりますが、販促物の制作および販売を行うカルネコ株式会社の全株式を9月に譲渡し連結の範囲から除外したことから、前年同期に比べ減収となりました。

(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ5,326百万円増加し、197,360百万円となりました。この主な要因は、資金運用のために有価証券を取得し、増加したことによるものです。
負債は、未払法人税等の減少等により、前連結会計年度末に比べ3,575百万円減少し、41,791百万円となりました。
純資産は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ8,901百万円増加し、155,569百万円となりました。
この結果、自己資本比率は75.5%となり、前連結会計年度末に比べ2.9ポイント上昇しました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ11,037百万円減少し、31,157百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主として売上債権の増加額が減少したことにより前年同期と比べ18,147百万円収入が増加し、11,380百万円の純収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の償還による収入の減少および連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したことにより前年同期と比べ8,664百万円支出が増加し、19,170百万円の純支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主として短期借入金の純増額が減少したことにより前年同期と比べ1,667百万円支出が増加し、3,393百万円の純支出となりました。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は1,989百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。