四半期報告書-第72期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間の売上高は、海外事業の拡大により、64,385百万円(前年同期比4.0%増)と前年同期を上回りました。海外事業は、北米で2019年11月から連結範囲に加わったWarnock Food Products, Inc.(以下、Warnock社)が貢献したことに加え、中華圏のEコマースでのスナックとシリアルの販売が拡大しました。国内事業においては、2020年4月の株式会社ポテトかいつか(以下、ポテトかいつか)の買収が増収に寄与しました。また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言等の影響により、外出などの制限がされる中で保存性の高い食品としてシリアル食品の需要が増加しました。一方で、インバウンドの減少および国内での人の往来の停滞が継続しており、土産用商品の販売が減少しました。この結果、国内売上高はほぼ前年同期並みとなりました。
営業利益は、6,552百万円(前年同期比1.6%増)となり、営業利益率は10.2%(前年同期比0.2ポイント悪化)となりました。国内は利益率の高い土産用商品の売上減少が利益にマイナスに影響しましたが、海外の増収効果等が増益に貢献しました。経常利益は、前年同期に比べ為替差損による営業外費用が減少し、6,415百万円(前年同期比5.7%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって生じた土産用商品の処分や直営販売店の休業期間の費用等を特別損失に229百万円計上したこと等により、4,050百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
事業別の売上高は以下のとおりです。
① 食品製造販売事業
(国内食品製造販売事業)
・国内スナック菓子
国内スナック菓子の売上高は、前年同期比で減収となりました。
国内スナック菓子の製品別売上高は以下のとおりです。
*1 前期まで「その他スナック」に含まれていた一部の豆系スナックを、当期から「コーン系・豆系スナック」に含め、前期の数値も組み替えて表記しています。
・ポテト系スナックの売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、前年同期に比べ減収となりました。
-ポテトチップスは、前期第4四半期から引き続き高い需要が継続し、特に家庭内消費向けの商品や低価格帯、大袋の商品への需要が高まりましたが、その需要の変化に対応できず、一時的に供給調整を行い、一部商品の休売を実施しました。その影響により、ポテトチップスの売上高は、前年同期に比べ減収となりました。
-「じゃがりこ」は、外出先やオフィスでの需要が減少した影響により販売が低調に推移し、前年同期に比べ減収となりました。
-「Jagabee/じゃがポックル」は、インバウンドや国内旅行者の減少等の影響を受け、土産用商品「じゃがポックル」の売上が減少し、前年同期に比べ大幅な減収となりました。
・小麦系スナックの売上高は、「サッポロポテト」等の商品の売上が増加し、前年同期に比べ増収となりました。
・コーン系・豆系スナックの売上高は、「マイクポップコーン」等のコーン系スナックが好調に推移し、前年同期に比べ増収となりました。
・その他スナックの売上高は、その他の土産用商品等の売上減少により、前年同期に比べ減収となりました。
・国内シリアル食品
国内シリアル食品の売上高は、国内消費向け、中華圏の小売店舗向けともに伸長し、前年同期に比べ増収となりました。国内消費向けは、新型コロナウイルス感染症拡大に伴って、前期第4四半期等以降、需要の増加が継続し、「フルグラ」定番品や「フルグラ糖質オフ」を中心に売上が増加しました。また、中華圏の小売店舗向けについても売上が伸長しました。
・国内その他食品(甘しょ・馬鈴しょ)
国内その他食品(甘しょ・馬鈴しょ)の売上高は、当期首から甘しょ事業を営むポテトかいつかが連結範囲に加わったことにより、前年同期に比べ大幅に増収となりました。甘しょ事業においては、主に焼き芋に適した糖度の高い品種のさつまいもの卸売が伸長しています。
(海外食品製造販売事業)
海外食品製造販売事業の売上高は、海外スナック菓子、海外シリアル食品ともに売上が伸長し、前年同期比で増収となりました。
海外食品製造販売事業の地域別売上高は以下のとおりです。
*1 中華圏:中国、香港
*2 上記以外:韓国、タイ、シンガポール、豪州
・北米の売上高は、2019年11月よりWarnock社が連結範囲に加わったことにより、前年同期に比べ大幅に増収となりました。既存事業においては、エスニック食品売り場向けのポテトチップスや「じゃがりこ」等のスナック菓子の売上が伸長したものの、豆系スナック菓子「Harvest Snaps」は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、販促機会が減少したことにより需要が低迷し、減収となりました。
・中華圏の売上高は、前年同期に比べ大幅に増収となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、Eコマースにおける需要が高まっており、「じゃがポックル」等のスナック菓子とシリアル食品の「フルグラ」の売上が伸長しました。
・英国の売上高は、Seabrookブランドのポテトチップスの需要が増加し、前年同期に比べ増収となりました。
・インドネシアの売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、輸入原料馬鈴しょの調達が遅延したこと等によってポテトチップスの生産に影響が生じ、前年同期に比べ減収となりました。
・その他の地域の売上高は、主に豪州の売上高が「Harvest Snaps」の販売拡大により伸長し、前年同期に比べ増収となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ22百万円増加し、214,990百万円となりました。この主な要因は、ポテトかいつかの株式等の取得により現金及び預金が減少したものの、同社の買収によりのれんが増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,870百万円増加し、47,205百万円となりました。この主な要因は、法人税の確定申告納付により未払法人税等が減少したものの、ポテトかいつかが新たに連結範囲に加わったことに伴い長期借入金および短期借入金が増加したことによるものです。
純資産は、配当により利益剰余金が減少したことから、前連結会計年度末に比べ1,847百万円減少し、167,784百万円となりました。
この結果、自己資本比率は74.9%となり、前連結会計年度末に比べ1.0ポイント低下しました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6,502百万円減少し、49,240百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ1,265百万円収入が増加し、6,367百万円の純収入となりました。この主な要因は、売上増加に伴い売上債権の回収額が増加したことに加え、法人税等の支払額が減少したことによるものです。法人税等の支払額の減少は、連結子会社の売却により前年同期において一時的に支払額が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として、ポテトかいつかの株式取得により連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が生じたことや、有形固定資産の取得による支出の増加により、前年同期と比べ6,862百万円支出が増加し、6,196百万円の純支出となりました。有形固定資産の取得による支出は、「カルビッツフルグラ」の製造ライン新設など国内既存事業の拡充を目的としたものにより2,179百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主として、短期借入金の純増減額が返済により減少となったことに加え、配当金の支払いによる支出が増加したことにより、前年同期と比べ795百万円支出が増加し、6,775百万円の純支出となりました。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は673百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間の売上高は、海外事業の拡大により、64,385百万円(前年同期比4.0%増)と前年同期を上回りました。海外事業は、北米で2019年11月から連結範囲に加わったWarnock Food Products, Inc.(以下、Warnock社)が貢献したことに加え、中華圏のEコマースでのスナックとシリアルの販売が拡大しました。国内事業においては、2020年4月の株式会社ポテトかいつか(以下、ポテトかいつか)の買収が増収に寄与しました。また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言等の影響により、外出などの制限がされる中で保存性の高い食品としてシリアル食品の需要が増加しました。一方で、インバウンドの減少および国内での人の往来の停滞が継続しており、土産用商品の販売が減少しました。この結果、国内売上高はほぼ前年同期並みとなりました。
営業利益は、6,552百万円(前年同期比1.6%増)となり、営業利益率は10.2%(前年同期比0.2ポイント悪化)となりました。国内は利益率の高い土産用商品の売上減少が利益にマイナスに影響しましたが、海外の増収効果等が増益に貢献しました。経常利益は、前年同期に比べ為替差損による営業外費用が減少し、6,415百万円(前年同期比5.7%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって生じた土産用商品の処分や直営販売店の休業期間の費用等を特別損失に229百万円計上したこと等により、4,050百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
2020年3月期 第1四半期 | 2021年3月期 第1四半期 | 伸び率(%) | 現地通貨 ベースの 伸び率 (%) | |||
金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | |||
国内売上高 | 51,480 | 83.2 | 51,454 | 79.9 | △0.1 | △0.1 |
海外売上高 | 10,432 | 16.8 | 12,931 | 20.1 | +24.0 | +29.5 |
合計 | 61,912 | 100.0 | 64,385 | 100.0 | +4.0 | +4.9 |
事業別の売上高は以下のとおりです。
売上高 | 2020年3月期 第1四半期 | 2021年3月期 第1四半期 | ||
金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 伸び率 (%) | ||
① 食品製造販売事業 | 61,561 | 64,067 | +4.1 | |
国内食品製造販売事業 | 51,129 | 51,136 | +0.0 | |
国内スナック菓子 | 44,634 | 41,345 | △7.4 | |
国内シリアル食品 | 6,209 | 7,973 | +28.4 | |
国内その他食品 | 285 | 1,817 | +535.9 | |
海外食品製造販売事業 | 10,432 | 12,931 | +24.0 | |
海外スナック菓子 | 8,950 | 10,978 | +22.7 | |
海外シリアル食品 | 1,481 | 1,952 | +31.8 | |
② その他事業 | 351 | 317 | △9.6 | |
合計 | 61,912 | 64,385 | +4.0 |
① 食品製造販売事業
(国内食品製造販売事業)
・国内スナック菓子
国内スナック菓子の売上高は、前年同期比で減収となりました。
国内スナック菓子の製品別売上高は以下のとおりです。
売上高 | 2020年3月期 第1四半期 | 2021年3月期 第1四半期 | ||
金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 伸び率 (%) | ||
ポテト系スナック | 32,342 | 29,120 | △10.0 | |
ポテトチップス | 20,122 | 19,461 | △3.3 | |
じゃがりこ | 9,327 | 7,865 | △15.7 | |
Jagabee/じゃがポックル | 2,892 | 1,794 | △38.0 | |
小麦系スナック | 5,334 | 5,501 | +3.1 | |
かっぱえびせん | 2,363 | 2,366 | +0.1 | |
サッポロポテト等 | 2,971 | 3,134 | +5.5 | |
コーン系・豆系スナック | 4,449 | 4,763 | +7.0 | |
その他スナック | 2,506 | 1,959 | △21.8 | |
国内スナック菓子 計 | 44,634 | 41,345 | △7.4 |
*1 前期まで「その他スナック」に含まれていた一部の豆系スナックを、当期から「コーン系・豆系スナック」に含め、前期の数値も組み替えて表記しています。
・ポテト系スナックの売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、前年同期に比べ減収となりました。
-ポテトチップスは、前期第4四半期から引き続き高い需要が継続し、特に家庭内消費向けの商品や低価格帯、大袋の商品への需要が高まりましたが、その需要の変化に対応できず、一時的に供給調整を行い、一部商品の休売を実施しました。その影響により、ポテトチップスの売上高は、前年同期に比べ減収となりました。
-「じゃがりこ」は、外出先やオフィスでの需要が減少した影響により販売が低調に推移し、前年同期に比べ減収となりました。
-「Jagabee/じゃがポックル」は、インバウンドや国内旅行者の減少等の影響を受け、土産用商品「じゃがポックル」の売上が減少し、前年同期に比べ大幅な減収となりました。
・小麦系スナックの売上高は、「サッポロポテト」等の商品の売上が増加し、前年同期に比べ増収となりました。
・コーン系・豆系スナックの売上高は、「マイクポップコーン」等のコーン系スナックが好調に推移し、前年同期に比べ増収となりました。
・その他スナックの売上高は、その他の土産用商品等の売上減少により、前年同期に比べ減収となりました。
・国内シリアル食品
国内シリアル食品の売上高は、国内消費向け、中華圏の小売店舗向けともに伸長し、前年同期に比べ増収となりました。国内消費向けは、新型コロナウイルス感染症拡大に伴って、前期第4四半期等以降、需要の増加が継続し、「フルグラ」定番品や「フルグラ糖質オフ」を中心に売上が増加しました。また、中華圏の小売店舗向けについても売上が伸長しました。
・国内その他食品(甘しょ・馬鈴しょ)
国内その他食品(甘しょ・馬鈴しょ)の売上高は、当期首から甘しょ事業を営むポテトかいつかが連結範囲に加わったことにより、前年同期に比べ大幅に増収となりました。甘しょ事業においては、主に焼き芋に適した糖度の高い品種のさつまいもの卸売が伸長しています。
(海外食品製造販売事業)
海外食品製造販売事業の売上高は、海外スナック菓子、海外シリアル食品ともに売上が伸長し、前年同期比で増収となりました。
海外食品製造販売事業の地域別売上高は以下のとおりです。
売上高 | 2020年3月期 第1四半期 | 2021年3月期 第1四半期 | ||
金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 伸び率(%) | ||
北米 | 2,258 | 3,530 | +56.3 | |
中華圏 | 2,789 | 4,028 | +44.4 | |
英国 | 1,436 | 1,568 | +9.2 | |
インドネシア | 1,200 | 855 | △28.7 | |
上記以外 | 2,748 | 2,948 | +7.3 | |
海外食品製造販売事業 計 | 10,432 | 12,931 | +24.0 |
*1 中華圏:中国、香港
*2 上記以外:韓国、タイ、シンガポール、豪州
・北米の売上高は、2019年11月よりWarnock社が連結範囲に加わったことにより、前年同期に比べ大幅に増収となりました。既存事業においては、エスニック食品売り場向けのポテトチップスや「じゃがりこ」等のスナック菓子の売上が伸長したものの、豆系スナック菓子「Harvest Snaps」は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、販促機会が減少したことにより需要が低迷し、減収となりました。
・中華圏の売上高は、前年同期に比べ大幅に増収となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、Eコマースにおける需要が高まっており、「じゃがポックル」等のスナック菓子とシリアル食品の「フルグラ」の売上が伸長しました。
・英国の売上高は、Seabrookブランドのポテトチップスの需要が増加し、前年同期に比べ増収となりました。
・インドネシアの売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、輸入原料馬鈴しょの調達が遅延したこと等によってポテトチップスの生産に影響が生じ、前年同期に比べ減収となりました。
・その他の地域の売上高は、主に豪州の売上高が「Harvest Snaps」の販売拡大により伸長し、前年同期に比べ増収となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ22百万円増加し、214,990百万円となりました。この主な要因は、ポテトかいつかの株式等の取得により現金及び預金が減少したものの、同社の買収によりのれんが増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,870百万円増加し、47,205百万円となりました。この主な要因は、法人税の確定申告納付により未払法人税等が減少したものの、ポテトかいつかが新たに連結範囲に加わったことに伴い長期借入金および短期借入金が増加したことによるものです。
純資産は、配当により利益剰余金が減少したことから、前連結会計年度末に比べ1,847百万円減少し、167,784百万円となりました。
この結果、自己資本比率は74.9%となり、前連結会計年度末に比べ1.0ポイント低下しました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ6,502百万円減少し、49,240百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ1,265百万円収入が増加し、6,367百万円の純収入となりました。この主な要因は、売上増加に伴い売上債権の回収額が増加したことに加え、法人税等の支払額が減少したことによるものです。法人税等の支払額の減少は、連結子会社の売却により前年同期において一時的に支払額が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主として、ポテトかいつかの株式取得により連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が生じたことや、有形固定資産の取得による支出の増加により、前年同期と比べ6,862百万円支出が増加し、6,196百万円の純支出となりました。有形固定資産の取得による支出は、「カルビッツフルグラ」の製造ライン新設など国内既存事業の拡充を目的としたものにより2,179百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主として、短期借入金の純増減額が返済により減少となったことに加え、配当金の支払いによる支出が増加したことにより、前年同期と比べ795百万円支出が増加し、6,775百万円の純支出となりました。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は673百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。